サロン開催報告

2002年のサロン開催報告

2019年 2018年 2017年 2016年 2015年 2014年 2013年 2012年以前

第7回ブリッジサロンが開催されました

9月1日(土)、ブリッジサロンを横浜の横浜国際ホテルで開催しました。
当日の参加企業は、(7587)PALTEK、(6877)OBARA、 (7707)プレシジョン・システム・サイエンスの3社。
13:00より各社30分の企業説明会 を行いました。




説明会の様子

初めての東京以外での開催となりましたが、神奈川県を中心に多くの個人投資家の方々が参加されました。


PALTEK
高橋社長

OBARA
春名社長

PSS
田島社長

交流会では、各社とも個人投資家に自社の特徴を知ってもらおうと、それぞれに工夫を凝らした展示を行っていました。




交流会の様子

 

プレゼンテーションの要約(プレゼン順)

(7587)PALTEK

  1. 企業理念
    「ネットワーキングによる共生」 「世界の人々」、「世界のテクノロジー」、「社員および全てのステークホルダー」との共生を目指す。グローバルな活動を追及し、外国人社員を積極的に採用している。
  2. 足元の動向
    半導体市場は、世界的に過剰在庫の状況。先の需要を見越して大量に確保に走った昨年末の反動が出ている。
    これにより、この6月に今期見通しを下方修正。
    連結
    売上高
    10,079百万円
    +24%
    経常利益
    454百万円
    -60%
    単独
    売上高
    8,171百万円
    +12%
    経常利益 
    846百万円
    -26%

    しかし、同社では昨年末37億円あった在庫を、この6月末では30億円まで急速に圧縮することができた。また、短期借入金も34億円から24億円に減少。
  3. 世界、日本で相移転が起きている
    世界的なIT不況の中で、国内外を問わず昨年までは絶好調であった企業が、大幅なリストラを余儀なくされている。
    こうした状況は、同社にとって逆にチャンスと考えられる。
    日本企業は従来の垂直統合型(企画、設計、商品化、生産全てを自前で行う)のシステムを維持することは難しくなり、主力事業へ集中し、専門性を持った企業との連携による水平分業体制へ移行していくことに。こういう状況で同社の活躍の場が拡大。
  4. PALTEKのグループ戦略・経営ビジョン
    本体のPLD、ASSP事業以外にも、「ブロードバンドネットワーク」、「ブルートゥース」を始めとして、グループ企業により専門性の高さを活かした、製品、サービスを提供。
    また経営陣も、この変動の時代に対応し、創業時のメンバーから大企業でのビジネス経験豊富なメンバーに刷新。ピンチをチャンスに変える改革を断行。

 

(6877)OBARA

  1. 事業内容
    抵抗溶接 同社の主力事業。自動車組み立てにおいて最も使われている溶接技術。同社は市場シェア60%でトップ。
    独立系企業の強みで、国内全完成車メーカーと取引。
    日本にとどまらず、アジア、ヨーロッパ、米国とグローバルな拠点網を持つ。フォード、GMといった外国メーカーにも供給。
    レーザー溶接 1998年にピーエスエル株式会社を買収。自動車など大型のものではなく、電子部品など微細なものに用いる。光関連の好調などを背景に今後の成長を期待。
    今期売上3億円を5年後には30億円規模へ拡大の計画。
    平面研磨・
    洗浄事業
    超精密平面研磨装置メーカー、スピードファム株式会社(100%子会社)で展開。半導体IC基盤、受信フィルターや発信振動 子など携帯電話部品の他、平面ディスプレー、HDD基盤といった、今後益々用途拡大が見込まれる電子部品製造に用いられる。

    足元はIT不況という逆風ではあるが、今後は300mmウエハ市場への製品ラインアップ、、プラズマ利用の新製品の販売、消耗品の安定的な販売などによる発展を目指す。
  2. 通期業績予想(連結)
    売上高
    230億円
    +7%
    経常利益
    16.5億円
    黒字転換
    当期利益
    11億円
    黒字転換

    売上高、利益すべてピークを更新の見込み。
  3. 中期見通し
    2005年9月期  売上高 250億円超、当期利益 16億円
  4. 株式指標
    連結EPS
    190.80円
    連結BPS
    1935円
    配当金
    年間20円
    取引単位
    100株

    今後は、株式分割など株主還元策を検討していく方針。

 

(7707)プレシジョン・システム・サイエンス

  1. 沿革
    免疫臨床系を中心としたシステム開発のノウハウをベースに平成7年、特許技術であるMAGTRATION Technologyを応用したDNA自動抽出装置の製造に成功。このシステムの優秀さに着目した世界的薬品メーカー・ロシュ社へのOEM供給を開始。これを契機に世界市場への進出が始まる。
  2. DNAとはなにか?
    遺伝子の実体がDNA(デオキシ・リボ核酸)。このDNAを構成している基本的な要素が、塩基とよばれる4種類のパターンを持つ物質。A(アデニン)、T(チミン)、C(シトシン)、G(グアニン)
    ただ配列を知っただけではその遺伝子がどんな意味、内容をもつのかは不明。 DNAの分析とは、DNAそれぞれの塩基の配列を知り、それがどんな遺伝情報をあらわしているのか、意味しているのかを解読すること。 一塩基の配列の違いで、人間の機能には大きな違いが生じる。 例えば、「お酒の強さ」もその一つで、遺伝子のうち一塩基の配列が違うだけでアルコール分解酵素に異常が生じ、アルコールを分解することができずにいわゆる「下戸」になってしまう。
  3. DNA・遺伝子検査
    病因遺伝子を含むDNAと病気を持たないDNAの構造を突き合わせ、違いを見つけることができれば、医療の世界で画期的な進歩がみられる。
    ・予測診断(発症リスクの認識)
    ・生活習慣病の予防
    ・ポイントを定めた早期発見
    ・個人の体質に適した副作用の少ない薬剤投与
  4. 磁性粒子によるDNA抽出の全自動化に世界で初めて成功
    DNA解析・分析を効率的に進めていくには、大量のDNAサンプルを短時間に処理する必要。 全ての遺伝子関連業界において共通する「遺伝子を調べる」という作業において、絶対に不可欠なインフラを同社は提供。
    DNA自動抽出装置「MAGTRATION Technology」という特許技術を利用。(日本、米国、欧州、ニュージーランド、オーストラリアなどで既に特許を取得済、カナダ、中国、台湾などでも申請中。)
    特徴 抽出は完全な自動であり、処理時間が数10分(従来は2―3時間)
    操作ミスの可能性が無い
    ごく微量な溶液にも対応可能
    機械構造がシンプルで製造に関して特殊技術を要しないため低コスト
    サンプル間の混じりあいの可能性が無い
    ユーザー 国内外の研究機関、大学、臨床検査センター。多くはロシュを始めとした、試薬メーカーへのOEM供給。(約70%)
  5. 今後の見通し
    ・販売拡大とともに、ディファクトスタンダード技術確立に向け着実に進捗
    ・新技術開発の進行
    ・ワールドワイドなビジネス展開。本格的に欧米市場を開拓。
    ・2005年ごろからBio技術関連ビジネスの本格的離陸へ。