ブリッジレポート
(4709) 株式会社IDホールディングス

プライム

ブリッジレポート:(4709)IDホールディングス 2025年3月期第1四半期決算

ブリッジレポートPDF

 

舩越 真樹 社長

株式会社 IDホールディングス(4709)

 

 

会社情報

市場

東証プライム市場

業種

情報・通信

代表取締役社長

舩越 真樹

所在地

東京都千代田区五番町12-1 番町会館

決算月

3月末日

HP

https://www.idnet-hd.co.jp/

 

株式情報

株価

発行済株式数(自己株式を控除)

時価総額

ROE(実)

売買単位

1,316円

16,734,565株

22,022百万円

15.9%

100株

DPS(予)

配当利回り(予)

EPS(予)

PER(予)

BPS(実)

PBR(実)

55.00円

4.2%

104.55円

12.6倍

712.87円

1.8倍

*株価は8/29終値。発行済株式数は直近四半期末の発行済株式数から自己株式を控除。
*ROEとBPSは24年3月期実績、DPSとEPSは25年3月期会社計画。

 

連結業績推移

決算期

売上高

営業利益

経常利益

当期純利益

EPS

DPS

2021年3月(実)

25,766

1,372

1,553

747

44.37

33.33

2022年3月(実)

27,805

1,869

1,922

1,046

61.61

40.00

2023年3月(実)

31,101

2,424

2,504

1,402

84.54

45.00

2024年3月(実)

32,680

2,769

2,860

1,777

106.42

50.00

2025年3月(予)

35,000

3,000

3,000

1,750

104.55

55.00

*単位:百万円、円。
*予想は会社予想。
*当期純利益は、親会社株主に帰属する当期純利益。
*2021年7月1日付で1:1.5の株式分割を実施。DPSとEPSは2021年3月期まで遡及して再計算。

 

 

IDホールディングスの2025年3月期第1四半期決算概要と2025年3月期業績予想等についてご報告致します。

 

目次

今回のポイント
1.会社概要
2.中期経営計画
3.2025年3月期第1四半期決算概要
4.2025年3月期業績予想
5.今後の注目点
<参考:コーポレート・ガバナンスについて>

 

 

今回のポイント

  • 25/3期第1四半期の売上高は前年同期比8.5%の増収、同11.5%の営業減益。売上面では、システムマネジメントをはじめとしたすべてのサービスが堅調に推移した。利益面では、売上高の増加や利益率の高いDX関連ビジネスで拡大したものの、従業員への還元や、人材育成・確保のための戦略的投資費用の増加などが影響した。

     

  • 第1四半期が終わり、25/3期の会社計画は売上高が前期比7.1%増の350億円、営業利益が同8.3%増の30億円の予想から修正なし。引き続き中期経営計画「Next 50 Episode Ⅱ 『Ride on Time』」のもと、顧客企業におけるDX推進支援を強化するとともに、自社ソリューションの充実による新規ビジネスの拡大に取り組む。また、同社グループの強みである利益率の高い高度運用・ITインフラ領域への戦略的な人材配置を進めるとともに、ビジネスパートナーとの協業をいっそう強化しさらなる収益性の向上を目指す。同社は2024年10月20日で創業55周年を迎えることから1株あたり5円の記念配当を予定。配当予想もこれによる1株当たり前期比5円増配の55円の計画を据え置き。予想配当性向は52.6%となる。

     

  • 加速するデータセンターの需要に対して、今後同社グループでは保有する強みを活かし、高い利益率が見込める高度運用・ITインフラ領域に経営資源を集中し、収益の拡大を図る方針である。また、同社はこれまでM&Aを上手く活用し、継続的な成長を実現してきた。ここ4‐5年にわたり、潤沢な営業キャッシュフローを背景に、現預金が増加し有利子負債が減少するなど、財務体質も向上している。同社が拡大を目指す高度運用・ITインフラ領域においても今後M&Aが実施されるものと推測される。高度運用・ITインフラ領域において魅力的な買収先を発掘できるのか注目したい。

     

1.会社概要

金融向けITアウトソーシングに強みを持つ独立系の情報サービス会社である株式会社インフォメーション・ディベロプメントを中核とする持株会社。システムマネジメントとソフトウェア開発・保守を二本柱とし、コンサルティングからソフトウェア開発、システムマネジメント等トータルのサービスを提供しており、好不況の波の大きいIT業界にあって、相対的に業績の変動が小さく、高配当を継続している。尚、2013年12月17日、JASDAQから東証2部に市場変更。2014年9月8日、東証1部に上場。2022年4月、市場再編に伴い東証プライム市場に移行。

 

 

【経営理念】-Identity

◎誇り /Pride
私たちは、損か得かで判断するのではなく、正しいか正しくないかで行動します。
◎ミッション /Mission
私たちは waku-waku_する未来創りに参加します。
◎三命 /Attributes
卓越した技術(High Technology)はIDグループの生命
高品質のサービス(High Quality)はIDグループの使命
未知への挑戦(Challenge)はIDグループの命題
◎3つの組織 /Organization
「前向きな姿勢」を怠らない組織
「明日の組織造り」を怠らない組織
「人間力作り」を怠らない組織

 

【IDグループの強み】

IDグループの強みは、国内最大級のシステムマネジメント技術者集団1600名以上を抱えることである。また、金融を中心とした多分野にわたる顧客と業界ノウハウを有することである。更に、メタバース、AI、クラウドを活用した高度運用サービスを提供できることである。今後加速するデータセンターの需要増加に対し、同社グループの強みを活用し、高度運用・ITインフラ領域の売上高を全体の75%まで高めることを目指している。

 

(同社決算説明資料より)

 

【IDグループのサービスの特徴】

◎50年の経験、大手優良企業を中心に実績は1,000社以上
同社は、1969年の会社設立以来、大手金融機関や社会インフラ企業を中心に1,000社以上の企業との取引実績がある。コンサルティングからシステム基盤、ソフトウェア開発、システムマネジメント、クラウド、サイバーセキュリティまでワンストップで提供し、顧客の様々な要望に最適な提案で対応することで、顧客より高い評価を得ている。

 

◎国内最大級の運営管理プロフェッショナル集団
同社は、顧客の業務に精通した1,600名以上ものシステムマネジメントエンジニアを有し、ソフトウェア開発やシステム基盤との連携を図り、トータルサービスの提供によって、安定したシステム運営と業務効率化を実現している。また、マルチクラウドソリューションサービスを提供し、近年需要の高い顧客のクラウドシフトを強力にバックアップしている。

 

◎ユーザ視点でシステム開発
同社は、長年蓄積した顧客のシステムに関する業務知識やノウハウを持ち、金融機関やエネルギーなど幅広い分野への開発実績がある。また、顧客のニーズに柔軟かつスピーディーに対応できるアジャイル開発も行っており、従来型の手法と使い分けることで、コスト効率の高い、安定したシステムを構築している。

 

◎DXへの対応
RPA・AIなどのデジタル技術を活用した既存ビジネスの変革(DX)に対するニーズが高まっている。同社はこうした先端技術の調査・研究を行う部門や、DXを推進する専門組織を設置し、顧客の業務変革に貢献する付加価値の高いサービスを提供している。

 

◎世界各国でグローバルな事業をサポート
2004年に中国武漢市に現地法人を設立して以来、東南アジア、北米、欧州に拠点を設立。海外ネットワークを通じ、時差を利用した24時間/365日体制で、グローバルなサービスをスピーディーに提供している。

 

◎コンプライアンスの徹底
同社は、個人情報保護や品質管理、情報セキュリティに関するマネジメント体制を確立するとともに、コンプライアンスハンドブックを全グループ社員の行動規範として活用。経営理念のIDentityにも掲げている通り、つねに「私たちは損か得かで判断するのではなく、正しいか正しくないかで行動する」ことを徹底している。

 

【サービス別の業績動向】

売上高は、システムマネジメント、ソフトウェア開発、ITインフラ、サイバーセキュリティ・コンサルティング・教育、その他に分かれ、サービス別の概要と売上構成比は次のとおり。

 

*株式会社インベストメントブリッジが開示資料を基に作成。

 

システムマネジメント(25/3期第1四半期売上構成比44.3%)
金融機関、運輸、エネルギーをはじめとする幅広い分野の顧客のシステムを24時間365日運用・監視し、社会の重要インフラを支える業務である。また、オフショアを活用した高品質・廉価な一括受託にも対応している。他社にとって参入障壁が高く、ストックビジネスとして確実に収益を確保できる事業であり、今後データセンター市場の規模拡大により同事業の需要が増加する見込みである。システムマネジメント、セキュリティ、プラットフォームからなる従来型運用の売上高構成比は今後75.0%までの引き上げを目指す中、従来型運用から高度運用への移行を進め、新たなシステムマネジメントを創出し、高付加価値化を推進する。

 

ITインフラ(25/3期第1四半期売上構成比10.0%)
豊富な運用経験を活かし、運用しやすいITプラットフォームを構築し、顧客の業務に必要なITインフラを提供している。AWSやAzureなどの大手ITプラットフォームを活用し、クラウド環境の構築や移行を支援しているほか、システム運用部門をはじめ、ソフトウェア開発部門やセキュリティ部門と連携することで、低コストで信頼性の高いシステム稼働環境の設計・構築をしている。

 

 

サイバーセキュリティ・コンサルティング・教育(25/3期第1四半期売上構成比9.9%)
海外の大手ベンダーと提携し、各種セキュリティ製品の提供からコンサルティング、セキュリティ環境の構築・導入・運用・サポートまで一貫したサービスを提供。同社は、様々なベンダーの製品を取り扱っており、特定ベンダーにこだわることなく、顧客の環境、要望、状況に応じて、最適な製品を柔軟に組み合わせ、提案している。

 

ソフトウェア開発(25/3期第1四半期売上構成比34.8%)
金融機関、運輸、エネルギーをはじめとする幅広い分野の顧客へ総合システムビルダーとして多くのソフトウェア開発実績を築いている。グループ内にコンサルティング、オフショア(海外子会社に委託開発)、ニアショア(地方事業所での開発)体制を構築しており、多数の高度な専門技術者が高品質なサービスを実現。国内外の有力先進企業と提携し、顧客の既存ビジネスの強化・拡大、新たな領域への挑戦を支援しており、常に技術・品質の向上に努めている。

 

その他(25/3期第1四半期売上構成比1.1%)
システムマネジメント、ソフトウェア開発、サイバーセキュリティ環境の構築などに付随した製品販売などがある。

 

25/3期第1四半期の売上高は84億87百万円であった。大手ITベンダーや金融関連顧客におけるデータセンター移設関連案件を含む受注拡大や新規案件の獲得、労務費や外注費の上昇を反映した単価の見直しなどが奏功したシステムマネジメントの売上高が前年同期比で増加した。また、大手ITベンダーにおける取引や、金融、公共ならびに運輸関連顧客における受注拡大が寄与したITインフラや、サイバーセキュリティ及びコンサルティングにおける受注拡大が寄与したサイバーセキュリティ・コンサルティング・教育でも売上高が前年同期比で増加した。更に、公共および金融関連顧客における受注拡大や大手ITベンダーへの営業強化による取引の拡大が奏功したソフトウェア開発においても売上高が前年同期比で増加した。

 

 

 

*株式会社インベストメントブリッジが開示資料を基に作成。

 

同社のDX関連ビジネスは、既存のITサービスに、クラウドやAIなどの先端技術を組み合わせ、顧客のDXを推進するビジネスであり、セキュリティ・ITインフラ、遠隔支援・高度開発・高度運用、クラウド、コンサル・研修、自動化・効率化などからなる。25/3期第1四半期のDX関連売上高は、高度運用・遠隔支援、ITインフラ、クラウド、セキュリティを中心に拡大し53億45百万円となり、連結売上高の約63.0%(前年同期は売上高40億71百万円で売上高構成比約52.1%)を占める規模となった。また、25/3期第1四半期のDX関連の売上総利益率は25.8%となり、前年同期比で0.9ポイント低下した。なお、DX関連の売上総利益率は、非DX関連ビジネスよりも約5ポイント高い。

 

*株式会社インベストメントブリッジが開示資料を基に作成。
*24/3期より、「高度運用」区分が追加された。

 

25/3期第1四半期において、戦略グループ別では、ソフトウェア開発における取引の拡大やシステムマネジメントにおける新規案件の受注等が寄与したIBMグループ、システムマネジメントやソフトウェア開発における受注拡大が寄与した主要顧客(金融)、公共、放送、製造関連顧客における取引の拡大が寄与した主要顧客(金融以外)などの売上高が前年同期比で増加した。一方、 ソフトウェア開発における一部案件からの撤退等が影響した日立グループや戦略パートナーの売上高は前年同期比で減少した。なお、IBMグループが売上高の20.4%を占めるが、IBMグループの内訳は、キンドリルジャパンが売上高の9.5%、MIデジタルサービスが同5.9%、日本IBMが同5.0%となった。

 

*株式会社インベストメントブリッジが開示資料を基に作成。

 

大手優良企業を中心に1,000社以上の実績があり、エンドユーザー業種別では特に金融や公共向けの売上高が6割以上を占めている。25/3期第1四半期のエンドユーザー業種別売上高は、金融が前年同期比13.1%増、公共が同9.4%増、製造が同11.8%増、その他が同29.4%増と伸びが大きくなった。

 

*株式会社インベストメントブリッジが開示資料を基に作成。
*その他は、「メディア」、「ヘルスケア」、「建設・不動産」、「卸売・小売・飲食店」 等

 

【グローバル展開】

同社グループは2004年に中国(武漢市)に現地法人を設立して以来、シンガポール、アメリカ、ミャンマーに子会社を設立。また、欧州における業務の拡大を見据え、2024年4月、オランダに子会社を設立した。
これらの拠点及び海外アライアンスパートナーとの協業により、中国(武漢、無錫、上海)、シンガポール、ミャンマー、アメリカ、イギリス、オランダにおいて、海外でも高品質のデータセンターの運用・保守サービスを受けたい、システム開発を高品質かつ短納期で行いたい、サイバー攻撃に備えるセキュリティ対策を万全にしたいという顧客のニーズに対して、グローバルなIT高品質サービスをスピーディーに提供することを目指している。今後も世界各国の地域に根差したセールス・生産ネットワークを強化し、グローカルなITサービスモデルの確立を推進する。

 

(同社決算説明資料より)

 

 *株式会社インベストメントブリッジが開示資料を基に作成。

 

【情報サービス業の動向】

(経済産業省「特定サービス産業動態統計調査」を基に株式会社インベストメントブリッジ作成)

 

内閣府が8月15日に発表した24年4-6月の国内総生産(GDP、季節調整済み)1次速報値は、物価変動の影響を除いた実質で前期比0.8%増(年率換算で3.1%増)と2四半期ぶりのプラス成長となった。一部自動車メーカーの認証不正問題によって1-3月期に押し下げられた反動が出た。GDPの過半を占める個人消費は前期比1.0%増と、5四半期ぶりのプラス。同社の業績とも関連性が深い民間企業設備(実質)も、同0.9%増と、2四半期ぶりのプラス成長となった。好調な業績を反映して企業の投資意欲は底堅いうえ、自動車生産の再開によって商用車の販売が持ち直した。
また、経済産業省発表の「特定サービス産業動態統計調査」(8月19日発表、24年6月分確報値)によると、6月の情報サービス産業売上高は前年同月比4.2%増と27ヶ月連続のプラスとなった。また、同社と関連性の高い受託ソフトウェアの売上高は前年同月比6.6%増、システム等管理運営受託の売上高も同5.2%増のプラス成長となった。同社を取り巻く業界環境は引き続き堅調に推移しているものと思われる。

 

2.中期経営計画

【中期経営計画「Next 50 EpisodeⅡ 「Ride on Time」(2023年3月期~2025年3月期)】

1.概要
同社は、2023年3月期を初年度とする3か年の中期経営計画「Next 50 Episode Ⅱ 『Ride on Time』」を策定し、2022年4月28日に公表した。新中期経営計画では、前中期経営計画で構築した事業基盤のもと、顧客ニーズの高い技術領域を定め、パートナー企業と連携して顧客企業の DX 推進支援を強化し、それを支える高度技術者や企画提案型人材を育成する。また今後の成長分野であるクラウドやサイバーセキュリティの領域における同社独自のソリューション開発に努めるほか、社内基幹システムの刷新などによる業務の効率化・高度化や、事業活動を通じた社会課題の解決に取り組む。変化の速い IT 業界において、時流を的確にとらえ、「Waku-Waku する未来」を届ける IT エンジニアリングパートナーを目指す。
「Next 50 Episode Ⅱ 『Ride on Time』」は、3つの基本方針「同社 DX ポートフォリオに沿ったビジネスモデルの展開」、「高付加価値創出に向けたパートナーシップの強化」、「管理部門の高度化と事業部門への人材シフト」からなり、4つの基本戦略「IT サービス戦略」、「人材戦略」、「ニューノーマル戦略」、「SDGs 戦略」を推進する。当初の数値目標は、最終年度である25/3期に、売上高320億円、営業利益25億50百万円、営業利益率8.0%であった。しかし、同社は24/3期の目標数値を23/3期に前倒しで達成したことから、数値目標の修正を行った。新しい中期経営計画では、最終年度の25/3期に、売上高350億円、営業利益30億円、営業利益率8.6%の達成を目標としている。

 

【重点数値目標】

 

22/3期

実績

23/3月期

当初目標

23/3期

実績

24/3期

当初目標

24/3期

実績

25/3期

当初目標

25/3期

修正後

27/3期

当初目標

売上高

278億円

290億円

311億円

304億円

326億円

320億円

350億円

400億円

営業利益

(営業利益率)

18.6億円

(6.7%)

19.5億円

(6.7%)

24.2億円

(7.8%)

22.0億円

(7.2%)

27.6億円

(8.5%)

25.5億円

(8.0%)

30.0億円

(8.6%)

32.0億円

(8.0%)

DX売上高

(DX比率)

126億円

(45.6%)

139億円

(48.0%)

148億円

(47.6%)

161億円

(53.0%)

181億円

(55.5%)

192億円

(60.0%)

210億円

(60.0%)

280億円

(70.0%)

EBITDA

(EBITDA比率)

24.9億円

(9.0%)

25.8億円

(8.9%)

30.3億円

(9.8%)

28.0億円

(9.2%)

34.2億円

(10.5%)

31.0億円

(9.7%)

35.5億円

(10.1%)

40.0億円

(10.0%)

*EBITDA = 営業利益 + 減価償却費 + のれん償却額

 

【新中期経営計画の目指す姿】
同社の新中期経営計画の目指す姿は、「5つのステークホルダーへ Waku-Wakuする未来をお届けするITエンジニアリングパートナーを目指して。ともにRide on Time!」である。5つのステークホルダーとのエンゲージメントを強め数値目標を達成する。

 

 

ステークホルダー

内容

数値目標

顧客

高付加価値サービスの提供

DX売上高比率60%

ビジネスパートナー

DX分野の協業深化

単価5%UP

社員

Happiness

年収5%UP

社会

事業活動を通じた課題解決

SDGsの推進

株主

持続的な安定配当

時価総額250億

 

 

(同社中期経営計画より)

 

【3つのテーマ】
①同社DXポートフォリオに沿ったビジネスモデルの展開
②高付加価値創出に向けたパートナーシップの強化
③管理部門の高度化と事業部門への人材シフト

 

2.4つの基本方針と戦略

①ITサービス戦略

よりニーズの高い技術領域を定め、パートナー企業との連携による顧客のDX推進支援や成長

分野を対象とした自社ソリューション開発に努める。

②人材戦略

DXサービスの拡大や高付加価値化の実現に向けて、研修制度をさらに充実し、中上級技術者

および企画提案人材の育成を加速する。

③ニューノーマル戦略

社内基幹システムの刷新などによる業務の効率化・高度化に努めるとともに、スマートな管理

部門の構築を図り、事業部門への人員の再配置を進める。

④SDGs戦略

事業活動を通じてサステナビリティへの取り組みを進め、「社会課題の解決」と「企業価値の

向上」の好循環を目指す。

(同社中期経営計画より)

 

①ITサービス戦略(DXポートフォリオ)
既存のベース事業において、顧客の価値を高め収益を確保するとともに、顧客のDX推進支援と自社ソリューションを拡大する。

(同社中期経営計画より)

 

【ベース事業】
運用と開発はオンサイトで実施。従来型の運用・開発で成長の基盤を確保し、顧客の価値を高める。

 

【DX推進支援】
DX開発など、AI、ローコード等の先端技術を活用するとともに、国内外拠点でリモートと分散開発を推進し、顧客の価値創出を支援する。

 

【自社ソリューション】
自社のDXソリューションをサービス化し、新規事業を創出する。
◆ID-Cross
導入・マネージドサービス、脆弱性判別・情報提供、PC管理、RPAリモート保守などをマルチクラウドで提供する自社ソリューションの「ID-Cross」を医療、エネルギー、公共分野の顧客へ提供する。

 

◆ID Ashura
セキュリティ(アドバイザリー&スコアリング)、サイバー脅威遡及分析、EDR(エンドポイントの監視を強化し、サイバー攻撃を検出して対応すること)、サイバー防御演習などを、製造、建設、物流、医療、公益分野の顧客へ提供する。損保ジャパン株式会社と提携を行った。

 

◆ID AIコンシェルジュ
米Microsoft社のAzure OpenAI Serviceを利用した、組織内で安全かつ効果的に利用するためにカスタマイズした企業専用の対話型AIチャットボットサービス。利用者がテキストで入力した質問に対し、AIが学習したWebサイト・書籍・ニュース記事・論文等の膨大なデータを基に自然で高度な回答を得られる。

 

【共創DX】
自動化ツール、AI、クラウド等を活用した、次世代型運用であるSmart運用とメタバース上でつながり、担当者が世界中どこにいても、バーチャル空間上で共同作業が行われるID-VROPの提供を通じて、顧客とともに持続的に価値を創出する。また、ブロックチェーン関連のベンチャーであるScalarに出資した。

 

◆先端技術の活用(バーチャルオペレーションセンター)
同社の連結子会社である株式会社インフォメーション・ディベロプメントとINFORMATION DEVELOPMENT AMERICA INC.(本社:米国マサチューセッツ州)は 、2024年1月にサブスクリプション契約のSaaS型サービスとして、バーチャルオペレーションセンター(ID-VROP)の販売を開始した。VROP は、インターネット上の仮想空間であるメタバースに構築したバーチャルなシステムオペレーションセンターのこと。物理的に離れた複数の拠点から VROP にアクセス可能で災害時も継続的に稼働できる。大型モニターで顧客のシステムを監視し、音声会話、チャットなど多様なコミュニケーションが可能である。

 

(同社決算説明資料より)

 

◆次世代システム運用コンソーシアムの設立
同社は、日本のITシステム運用の課題解決とプレゼンス向上を目指す「次世代システム運用コンソーシアム(NGSM)」をキンドリルジャパン株式会社とユーザー企業、IT企業の7社で設立した。

 

(同社決算説明資料より)

 

◆先端技術の活用(サイバーレンジ、AI、ブロックチェーン)
◎生成 AI に特化した新会社を設立
2024年4月に「(株)ID AI Factory」を新設した。これまで蓄積してきたAI関連の技術をもとに、当社グループのサービス領域であるシステムマネジメント、サイバーセキュリティ、ソフトウェア開発分野の高度化を図る。

 

◎慶應義塾大学病院でAIを活用した医療画像のマスキング化ソフトウェアを運用開始
慶應義塾大学病院向けに開発した、医療画像の個人情報識別および個人情報のマスキング化ソフトウェアの試験導入が、2024年2月より始まった。このAIシステムにより、医療画像を確認する担当者の心理的ストレスを軽減し、作業負担の低減を実現した。

 

◎AI の機械学習用データの適正利用に関する特許を取得この特許技術を活用することで、AI のビッグデータ利用の適正性を保証し、著作者や情報提供者の権利保護の実現に寄与することが想定される。この特許技術をもとに、同社グループのソフトウェア開発部門をもつ事業会社と、AI 関連事業会社が連携して、革新的なAI サービスの実現に取り組んでいく。

 

◎DXコンサルティング、「AIリテラシー教育研修」サービスを提供開始この研修では、AIに関する基礎知識から実践的な応用方法までを学ぶことができる。AIを適切に活用するためのナレッジを提供し、顧客のビジネスチャンスの創出や生産性の向上を支援する。

 

②人材戦略(育成)
更なる成長に向けてDX関連技術者の育成を強化する。
具体的な人材育成施策として、①日本型ジョブディスクリプション制度の構築と運用、②人材マネジメントシステム活用と戦略的人事運営、③各層の連続的な次世代育成(リスキリング)、④メタバース、NFT(非代替性トークン)などWEB3.0世代の技術者育成を実施する。これらを通じて、23/3期末で1,567人のDX関連技術者(連結従業員の66.7%)、24/3期末で1,632人のDX関連技術者(連結従業員の72.0%)を、25/3期に1,800人まで育成する。

 

 

23/3期 (実績)

24/3期 (実績)

25/3期 (目標)

DX関連技術者数

1,567人

1,632人

1,800人

*2023年7月より経済産業省&IPAが策定のDX推進スキル標準に基づき、「DX関連技術者」の定義、目標人数の見直しを実施。

 

③ニューノーマル戦略(管理部門の高度化)
業務効率化により管理部員を事業部門へシフトし、収益寄与分を社員に還元する。業務の効率化・簡素化のため、情報共有基盤の導入によるデータの一元化とプロセスの削除、業務のデジタル化を推進する。また、本社機能の分散化のため、山陰・海外拠点へ本社機能の一部を移管する。また、ヘッドオフィスとシェアードオフィスの機能の整理を行う。更に、経営管理・企画機能の強化のため、基幹システムの刷新によるデータの集約と利活用を推進する。これらを通じて、22/3期の管理部門190名を25/3期に140名へ削減するとともに、22/3期の販管費率17.3%を25/3期に13.9%へ引き下げる。

 

④SDGs戦略
事業活動を通じて、社会課題の解決に貢献するとともに、企業価値を向上させる。

(同社中期経営計画より)

 

【取り組むSDGs(抜粋)】
同社は、事業活動を通じて、さまざまな社会課題の解決に向けた取組みを行っている。代表的な事例は下記の通り。

事業活動

SDGs17の目標

◆障がい者雇用による植物栽培

◆子供食堂の支援

◆IDグループ献血DAY

1.貧困をなくそう

2.飢餓をゼロに

3.全ての人に健康と福祉を

◆DXソリューションサービスの提供

ID-Cross、ID Ashura、ID-VROP、ID Ai コンシェルジュ

8.働きがいも経済成長も

9.産業と技術革新の基盤をつくろう

12.つくる責任 つかう責任

◆ジェンダーフリーの実現

◆グローバル人材の採用・活用

◆パートナーシップ規程の制定

4.質の高い教育をみんなに

5.ジェンダー平等を実現しよう

10.人や国の不平等をなくそう

 

文化芸術活動支援

◆メセナ活動を通じ、多くの芸術家を支援

外部からの評価

◆「健康経営優良法人 ~ホワイト500~」に5年連続で認定

◆NIKEI Smart Work 2024  星3つ半   「人材活用力」がS評価

◆NIKEI SDGs 経営調査2023  星3つ半   「社会価値」がS評価

 

【中期経営計画の主要KPI】

 

主要KPI

23/3期

(実績)

24/3期

(実績)

25/3期

(目標)

ITサービス戦略

DX売上高

148億円

181億円※1

210億円※1

DX売上高比率

47.6%

55.5%

60%

人材戦略

DX資格取得件数(年間)

315件

570件

1,000件

DX技術者数※2

1,567人

1,632人

1,800人

女性従業員比率

23.0%

23.5%

30%

女性管理職比率

16.3%

14.3%

30%

外国籍社員比率

7.9%

8.5%

15%

ニューノーマル戦略

販管費率の改善

14.1%

13.4%

13.9%

SDGs戦略

CO2の削減(電力使用由来による)

*2021年3月期比 電力使用量

100%減

100%減

20%減

紙の使用量の削減

*2021年3月期比

30.9%減

39.8%減

23%減

環境ボランティア活動の参加

(年間延べ人数)

228人

566人

200人

※1中期経営計画の数値目標の修正にともない、目標の修正を実施
※2 2023年7月より経済産業省&IPAが策定のDX推進スキル標準に基づき、「DX関連技術者」の定義、目標人数の見直しを実施

 

 

3.2025年3月期第1四半期決算概要

(1)連結業績

 

24/3期 第1四半期

構成比

25/3期 第1四半期

構成比

前年同期比

売上高

7,819

100.0%

8,487

100.0%

+8.5%

売上総利益

1,869

23.9%

1,984

23.4%

+6.2%

販管費

1,045

13.4%

1,255

14.8%

+20.1%

営業利益

823

10.5%

729

8.6%

-11.5%

経常利益

884

11.3%

799

9.4%

-9.6%

四半期純利益

514

6.6%

451

5.3%

-12.1%

*単位:百万円
*四半期純利益は、親会社株主に帰属する四半期純利益

 

前年同期比8.5%の増収、同11.52%の営業減益
売上高は前年同期比8.5%増の84億87百万円、営業利益は同11.5%減の7億29百万円。
売上面では、システムマネジメントをはじめとしたすべてのサービスが堅調に推移した。利益面では、売上高の増加や利益率の高いDX関連ビジネスの拡大があったものの、従業員への還元や、人材育成・確保のための戦略的投資費用の増加などが影響した。
売上総利益率は23.4%と前年同期比0.5ポイント低下となり、販管費比率は14.8%と前年同期比1.4ポイント上昇した。以上により、営業利益率は8.6%と同1.9ポイント低下した。また、経常利益は同9.6%減の7億99百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益は同12.1%減の4億51百万円となった。営業外収益における受取配当金36百万円(前年同期は22百万円)や為替差益11百万円(前年同期は30百万円)が前年同期からの損益変動要因の大きなものとなった。特別損益の大きな計上はなかった。その他、EBITDA(営業利益+減価償却費+のれん償却額)は、前年同期比8.2%減の8億93百万円となった。

 

サービスごとの業績動向

 

24/3期

第1四半期

25/3期

第1四半期

前年同期比

増減額

増減率

システムマネジメント

売上高

3,568

3,758

+189

+5.3%

売上総利益

805

919

+113

+14.2%

売上総利益率

22.6%

24.5%

+1.9P

-

ソフトウェア開発

売上高

2,784

2,953

+168

+6.1%

売上総利益

583

589

+5

1.0%

売上総利益率

20.9%

19.9%

-1.0P

-

ITインフラ

売上高

694

845

+151

+21.8%

売上総利益

241

245

+3

+1.5%

売上総利益率

34.8%

29.0%

-5.8P

-

サイバーセキュリティ・

コンサルティング・教育

売上高

712

836

+123

+17.3%

売上総利益

235

223

-12

-5.1%

売上総利益率

33.1%

26.8%

-6.3P

-

その他

売上高

58

93

+35

+60.4%

売上総利益

2

6

+4

+150.3%

売上総利益率

4.6%

7.2%

+2.6P

-

合計

売上高

7,819

8,487

+667

+8.5%

売上総利益

1,869

1,984

+115

+6.2%

売上総利益率

23.9%

23.4%

-0.5P

-

*単位:百万円

 

*株式会社インベストメントブリッジが開示資料を基に作成。

 

システムマネジメントの売上高は、前年同期比5.3%増の37億58百万円となった。大手ITベンダーや金融関連顧客におけるデータセンター移設関連案件を含む受注拡大や新規案件の獲得、労務費や外注費の上昇を反映した単価の見直しなどが寄与した。売上総利益は、同14.2%増の9億19百万円、売上総利益率は同1.9ポイント上昇の24.5%となった。

 

ソフトウェア開発の売上高は、前年同期比6.1%増の29億53百万円となった。公共および金融関連顧客における受注拡大や大手ITベンダーへの営業強化による取引の拡大などが寄与した。売上総利益は、同1.0%増の5億89百万円、売上総利益率は同1.0ポイント低下の19.9%となった。

 

ITインフラの売上高は、前年同期比21.8%増の8億45百万円となった。大手ITベンダーにおける取引や、金融、公共ならびに運輸関連顧客における受注拡大などが寄与した。売上総利益は、同1.5%増の2億45百万円、売上総利益率は同5.8ポイント低下の29.0%となった。

 

サイバーセキュリティ・コンサルティング・教育の売上高は、前年同期比17.3%増の8億36百万円となった。サイバーセキュリティおよびコンサルティングにおける受注拡大などが寄与した。売上総利益は、同5.1%減の2億23百万円、売上総利益率は同6.3ポイント低下の26.8%となった。

 

その他の売上高は、前年同期比60.4%増の93百万円となった。製品販売における受注拡大が寄与した。売上総利益は、同150.3%増の6百万円、売上総利益率は同2.6ポイント上昇の7.2%となった。

 

営業利益の増減要因

 

 

*株式会社インベストメントブリッジが開示資料を基に作成。

 

第1四半期(4-6月)の業績推移

25/3期第1四半期(4-6月)は、前年同期比増収減益となったものの、過去の第1四半期と比較し高水準となった。

 

(2)サービス別受注残高の状況

※単位:百万円

 

2024年6月末の受注残高は、前年同月末比で2.5%の増加となった。サイバーセキュリティ・コンサルティング・教育などの受注残高が減少したものの、システムマネジメントやITインンフラなどの受注残高が増加した。

 

(3)経営施策の取組み状況

同社は現中期経営計画において推進する、①「顧客のDX推進支援の強化」と「自社のソリューション開発」という同社DXポートフォリオに沿ったビジネスモデルの展開、②高付加価値創出に向けたパートナーシップの強化、③管理部門の高度化と事業部門への人材シフトからなる3つの基本テーマの実現に向けて、「ITサービス戦略」「人材戦略」「ニューノーマル戦略」「SDGs戦略」の4つの基本戦略を掲げている。

 

◎ITサービス戦略
ニーズの高い技術領域を定め、パートナー企業との連携による顧客のDX推進支援や成長分野を対象とした自社ソリューション開発に努める。利益率の高い高度運用・ITインフラ領域におけるよりいっそうの収益拡大を目指し、技術者の戦略的な配置やBPとの協業強化に注力する。また、4月にAIに特化した新会社「株式会社ID AI Factory」を設立した。これまで蓄積してきたAI関連の技術をもとに、同社グループのサービス領域であるシステムマネジメント、サイバーセキュリティ、ソフトウェア開発分野の高度化を図る。加えて6月には、「AIリテラシー教育研修」サービスを開始した。AIに関する基礎知識から実践的な応用方法までを学べるカリキュラムを提供し、顧客のビジネスチャンスの創出や生産性の向上を支援する。

 

◎人材戦略
DXサービスの拡大や高付加価値化の実現に向けて、研修制度のさらなる充実を図り、中上級技術者および企画提案型人材の育成を加速させる。具体的な取組みとして、DXを推進する人材の役割(ロール)ごとのロードマップを社内へ展開し、人材の育成を進めている。また、セキュリティやAIをはじめとしたDXに関する技術研修を提供し、社員の資格取得を支援している。その結果、AIに関する技術的な手法や基礎知識を評価するG検定(ジェネラリスト検定)を約150名の社員が取得した。加えて、高度運用・ITインフラ領域の拡大を目指し、戦略的なITインフラ技術者の育成と人材のローテーションを積極的に進めている。

 

◎ニューノーマル戦略
社内基幹システムの刷新などによる業務の効率化・高度化に努めるとともに、スマートな管理部門の構築を図る。管理部門業務のさらなる効率化を目的とし、対話型AIチャットボットサービス「ID AI コンシェルジュ」などのシステムの利活用に積極的に取り組んでいる。加えて、山陰BPOセンターへのバックオフィス機能の移転やそれにともなう業務プロセスの見直しも、着実に進めている。

 

◎SDGs戦略
事業活動を通じてサステナビリティへの取組みを進め、「社会課題の解決」と「企業価値の向上」の好循環を目指す。社員が健康で活き活きと働くことができる職場環境作りを目指し、昨年度に引き続き健康経営セミナーを開催したほか、禁煙サポートを実施している。加えて、健康経営のさらなる強化を目指し、今年度より健康推進プロジェクトを発足し、新たに禁煙治療費用の
補助を開始するなどの取組みを進めている。また、社会貢献活動の一環として「IDグループ献血DAY」を継続的に開催している。

(4)研究開発活動

今第1四半期における同社グループ全体の研究開発活動の金額は65百万円となった。同社グループでは、最先端技術を活用した新たなビジネス展開を目的とし、積極的に研究開発に取り組んでいる。主な取組みとして、同社が取得したブロックチェーンに関する特許技術を利用したロギングシステムの概念実証(PoC)を、NTTデータ先端技術株式会社およびSBI R3 Japan株式会社の2社と協働して実施している。この実証は、ブロックチェーン技術を活用してログデータの透明性と改ざん防止を強化し、信頼性の高いシステム運用の基盤を確立することを目的としている。
また、バーチャル空間上でのシステム運用を実現する製品「バーチャルオペレーションセンター(ID-VROP)」について、大規模な機能追加を予定しており、現在、検証を進めている。
加えて、AI技術について、特に進化が著しい大規模言語モデル(LLM)の活用を中心に、音声認識や画像認識技術の研究開発に力を入れている。4月に新設した子会社「株式会社ID AI Factory」では、同社グループ事業領域の高度化に寄与するAIサービスの開発を進めている。

(5)財政状態

財政状態

 

24年3月

24年6月

 

24年3月

24年6月

現預金

5,920

4,796

仕入債務

1,323

1,316

売上債権

6,823

6,364

短期有利子負債

2,400

1,600

未収入金

271

423

賞与・役員賞与引当金

1,182

579

流動資産

13,902

12,587

長期有利子負債

150

100

有形固定資産

1,374

1,358

負債

8,050

6,446

無形固定資産

995

875

純資産

12,010

12,170

投資その他

3,788

3,796

負債・純資産合計

20,061

18,616

固定資産

6,158

6,029

有利子負債合計

2,550

1,700

*単位:百万円
売上債権=受取手形+売掛金+契約資産、仕入債務=買掛金+契約負債。

*株式会社インベストメントブリッジが開示資料を基に作成。

 

2024年6月末の総資産は前期末比14億44百万円減少の186億16百万円。資産面では現預金、売上債権、のれん、繰延税金資産などが主な減少要因となり、未収入金、投資有価証券などが主な増加要因となった。負債・純資産面では短期有利子負債、未払法人税等、賞与引当金などが主な減少要因となり、その他有価証券評価差額金、為替換算調整勘定などが主な増加要因となった。有利子負債は、前期末比8億50百万円の減少となった。自己資本比率は65.1%と前期末比5.5ポイント上昇した。

 

4.2025年3月期業績予想

(1)連結業績

 

24/3期 実績

構成比

25/3期 会社計画

構成比

前期比

売上高

32,680

100.0%

35,000

100.0%

+7.1%

営業利益

2,769

8.5%

3,000

8.6%

+8.3%

経常利益

2,860

8.8%

3,000

8.6%

+4.9%

当期純利益

1,777

5.4%

1,750

5.0%

-1.5%

*単位:百万円
*当期純利益は、親会社株主に帰属する当期純利益

 

売上高350億円、営業利益30億円の計画
25/3期の会社計画は売上高が前期比7.1%増の350億円、営業利益が同8.3%増の30億30百万円の予想と中期経営計画の最終年度の目標数字と同じ。第1四半期が終了し、売上高、各段階利益とも、期初予想から修正なし。
同社グループは、引き続き中期経営計画「Next 50 Episode Ⅱ 『Ride on Time』」のもと、顧客企業におけるDX推進支援を強化するとともに、自社ソリューションの充実による新規ビジネスの拡大に取り組む。また、同社グループの強みである利益率の高い高度運用・ITインフラ領域への戦略的な人材配置を進めるとともに、ビジネスパートナーとの協業をいっそう強化しさらなる収益性の向上を目指す。また、EBITDAは、前期比3.8%増の35億50百万円を予定している。売上高営業利益率は、前期比0.1ポイント上昇の8.6%の計画。
同社は2024年10月20日で創業55周年を迎えることから、1株あたり5円の記念配当を予定。配当予想もこれによる1株当たり前期比5円増配の55円の計画を据え置き。予想配当性向は52.6%となる見込み。

 

(2)25/3期の注力分野

◎情報サービス産業の市場環境
既存システムの更新やDX需要などにより、2024年以降も国内IT投資は順調に拡大する見込みである。経済産業省発表の特定サービス産業実態調査によると、2022年度ベースで国内情報サービス産業の分野別売上高の59.5%を受注ソフトウェア開発が占めている。受注ソフトウェア開発は市場規模が大きいものの、競合企業も多い。一方、同社グループの主要事業であるシステム等管理運営受託は、同じく2022年度ベースで国内情報サービス産業の分野別売上高の12.8%程度にとどまり、比較的競合企業が少ない分野となっている。
AI、クラウドの需要の増加に伴い、AWSら大手IT企業は、今後日本や東南アジアにおいてデータセンター関連事業への大規模な投資を予定しており、同社が属する情報サービス産業においても、データセンターサービスに関連した分野での売上高の拡大が期待される。同社はこれまでデータセンターにおけるシステム等管理運営受託を多数手掛けており、様々なノウハウが蓄積されている。こうした中、今後次世代のデータセンターの建設が増加する上で、顧客企業ではBCPの策定、サイバー攻撃、ITインフラのスケーラビリティ、システム運用の最適化などの課題をクリアする必要性が高まっている。同社はコンサルティング、セキュリティ、ITインフラ管理、運用設計・運用改善、システムオペレーション/サービスデスクを中心に高度運用・ITインフラ領域で顧客の各種課題に対応できる強みとノウハウを有しており、今後ビジネスチャンスの拡大が期待される。

 

(同社決算説明資料より)

 

◎高度運用・ITインフラ領域への経営資源の集中
加速するデータセンターの需要に対して、今後同社グループでは保有する強みを活かし、高い利益率が見込める高度運用・ITインフラ領域に経営資源を集中し、収益の拡大を図る方針である。同社がターゲットとする「高度運用・ITインフラ領域」とは、AI、自動化、マルチクラウド、コンテナ等のIT技術を活用したシステム運用・ITインフラ開発・セキュリティソリューションおよびそれらを支えるコンサルティング・人材教育事業である。

 

重点施策

◆育成したDX人材の高度運用・ITインフラ領域への戦略的な配置

◆ビジネスパートナーとの協業強化による取引拡大

これら重点施策の実施により、高度運用・ITインフラ領域の売上高で全体の75%を目指す。

 

 

(3)DX関連売上高の拡大

ベース事業で収益を確保しつつ、顧客のDX推進支援と自社ソリューションの拡大を通じて、25/3期に連結売上高の約60%となる210億円(24/3期は連結売上高の約55.5%の売上高181億円)のDX関連売上高を目指す。
また、目標の達成に向けクラウド、AI、セキュリティを中心にDX関連技術者の育成を強化し、25/3期に1,800人(24/3期は1,632人)のDX技術者体制とし、更なる収益性の向上を図る。

 

DX関連売上高

DX売上高比率

DX関連技術者

2024年3月期(実績)

181億円

55.5%

1,632人

2025年3月期(目標)

210億円

60.0%

1,800人

 

(4)資本効率の向上と株主還元の充実

◎資本効率向上の施策

当期純利益

◆M&A戦略やDXビジネスの推進による売上高拡大

◆サービス型ビジネスへのシフトによる利益率の向上

◆更なる成長に向けた人材投資

自己資本

◆配当による株主還元の充実

 

*17/3期~24/3期のROEの平均は約12.0%

 

◎株主還元の充実

(同社決算説明資料より)

 

17/3期~24/3期で、増配を5回、分割を2回実施した。
同社は2024年10月20日で創業55周年を迎えることから25/3期は1株あたり5円の記念配当を予定。これにより25/3期の配当予想は1株当たり前期比5円増配の55円となる計画。予想配当性向は52.6%となる。
同社では、株主に対する利益還元を経営の重要課題のひとつとして認識し、強固な経営基盤の確保、安定収益、および自己資本利益率の向上に努め、業績に裏付けられた適正な利益配分を継続することを基本方針としている。この方針のもと、今中期経営計画期間(23/3月期~25/3月期)においては、配当に加えて自己株式取得を含めた総還元性向 50~60%を株主還元の目途とする。
※総還元性向 =(配当総額 + 自己株式取得額)÷ 親会社株主に帰属する当期純利益

 

5.今後の注目点

同社の25/3期第1四半期決算は、前年同期比8.5%の増収、同11.5%の営業減益となった。売上面では、システムマネジメントをはじめとしたすべてのサービスが堅調に推移した。システムマネジメントでは、大手ITベンダーや金融関連顧客におけるデータセンター移設関連案件を含む受注拡大や新規案件の獲得、労務費や外注費の上昇を反映した単価の見直しなどが奏功した。またITインフラでは、大手ITベンダーにおける取引や、金融、公共ならびに運輸関連顧客における受注拡大が寄与し、サイバーセキュリティ・コンサルティング教育では、サイバーセキュリティ及びコンサルティングにおける受注拡大が寄与した。更に、ソフトウェア開発においても公共および金融関連顧客における受注拡大や大手ITベンダーへの営業強化による取引の拡大が奏功した。売上高が順調に拡大しており、同社を取り巻く事業環境に特段変化の兆しは見受けられない。その一方で、営業減益となったことは少し残念であった。しかし、これは従業員への還元や、人材育成・確保のための戦略的投資費用の増加などが影響したものである。今後の事業拡大のために不可欠な先行投資が影響したものであり、致し方ない減益と言えよう。好調な業界環境が続く中、第1四半期に実施したこれらの先行投資が今後どれ位のインパクトを持って売上高の増加と収益性の改善に結び付くのか注目される。
また、AI、クラウドの需要の増加に伴い、世界の大手IT企業は、今後日本や東南アジアにおいてデータセンター関連事業への大規模な投資を予定しており、同社が属する情報サービス産業においても、データセンターサービスに関連した分野での売上高の拡大が期待される。同社はコンサルティング、セキュリティ、ITインフラ管理、運用設計・運用改善、システムオペレーション/サービスデスクを中心に高度運用・ITインフラ領域において強みとノウハウを有しており、今後ビジネスチャンスの拡大が期待される。今第1四半期においても、データセンター移設関連案件などの受注拡大がシステムマネジメントの売上高の増加に結び付いた。今後同社は育成したDX人材の高度運用・ITインフラ領域への戦略的な配置とビジネスパートナーとの協業強化による取引拡大を通じて、高度運用・ITインフラ領域の売上高を全体の75%まで高めることを計画している。高度運用・ITインフラ領域は利益率が高く、同領域の売上高拡大は同社の収益性の向上にも大きく貢献しそうである。今後の高度運用・ITインフラ領域の売上高と売上総利益率の動向にも引き続き期待を込めて注目したい。
更に、同社はこれまでM&Aを上手く活用し、継続的な成長を実現してきた。営業キャッシュフローの増加を背景に、現預金が増加し有利子負債が減少するなど、財務体質が向上している。いつ大型のM&Aが実施されてもおかしくないタイミングとなっている。同社が目指す高度運用・ITインフラ領域の売上高の拡大に貢献する魅力的な買収先を発掘するのは簡単ではないものの、今後のM&A戦略にも注目したい。

 

<参考:コーポレート・ガバナンスについて>

◎組織形態及び取締役、監査役の構成>

組織形態

監査役設置会社

取締役

7名、うち社外4名

監査役

4名、うち社外3名

 

◎コーポレート・ガバナンス報告書
最終更新日: 2024年6月24日

 

<基本的な考え方>
当社では、「継続的に企業価値を高める」ことを経営における最重要項目と位置づけ、(1)経営と執行の分離による透明性と健全性の確保、(2)スピーディーな意思決定と事業遂行の実現、(3)アカウンタビリティー(説明責任)の明確化および(4)迅速かつ適切で公平な情報開示を基本方針として、コーポレートガバナンスの強化および監視機能の充実に取り組んでいます。
なお、当社のコーポレートガバナンスに関する考え方を「コーポレートガバナンス・ガイドライン」(以下、「ガイドライン」という)として取りまとめ、当社ウェブサイトにおいて公開しています。(https://www.idnet-hd.co.jp/corporate/policy.html

 

<コーポレートガバナンス・コードの各原則を実施しない理由>
当社は、コーポレートガバナンス・コ―ドの各原則を実施しています。

 

<コーポレートガバナンス・コードの各原則に基づく開示(抜粋)>

原則

開示内容

【補充原則2-4① 中核人材の登用等における多様性の確保】  

多様性を重視する企業文化のもと、さまざまな考え方を積極的に融合し結集することによって、グループ全体の力を最大限に発揮し、Waku-Wakuする未来創りを実現します。そのため、国籍、経験、専門性、価値観、ライフスタイル、障がい、LGBTQ+など、多様なバックグラウンドを持つ人材の採用と登用を積極的に進め、そうした個性が活きるよう、ワークライフバランスの推進や異文化コミュニケーション研修の実施、社内文書の多言語対応の充実など、人材育成と社内環境整備を進めています。

測定可能な数値目標に関しては、外国籍比率や管理職に占める女性比率に関する目標値を定め、運用しています。2024年3月末時点における管理職に占める女性比率は14.3%です。中期的には30%達成を目指して取り組みます。

管理職に占める外国籍ならびにキャリア採用者の比率については、昇進や管理職への登用にあたり、国籍や入社年度による、その他の社員との差異は生じておりませんので、特段の目標は設定しておりません。

その他、人材の多様性確保や育成方針、社内環境に関する整備方針、管理職に占める外国籍比率ならびにキャリア採用比率の状況については、当社ウェブサイトに掲載しています。

<サステナビリティ(数字で見るIDグループ)>

https://www.idnet-hd.co.jp/sustainability/numbers.html

<サステナビリティ(人的資本経営に向けて)>

https://www.idnet-hd.co.jp/sustainability/human.htm

【原則3-1(i)会社の目指すところ(経営理念等)】 

当社グループは、経営理念IDentityのもと、お客さまのニーズにあった付加価値の高い情報サービスを提供し、情報化社会に貢献することを経営の基本方針とし、ミッションである「私たちはWaku-Wakuする未来創りに参加します」の実現に努めています。

経営理念や中期経営計画については当社ウェブサイトに掲載しています。また、機関投資家および個人投資家向けの説明会を定期的に開催し、積極的に情報を開示します。

<経営理念>

https://www.idnet-hd.co.jp/corporate/vision.html

<中期経営計画>

https://www.idnet-hd.co.jp/ir/strategy.html

【補充原則3-1③ サステナビリティについての取組み等】  

(1)自社のサステナビリティについての取組み

IDグループは、持続可能な社会の実現とWaku-Wakuする未来創りに向けて、サステナビリティ基本方針に基づき、中期経営計画の基本戦略のひとつに「SDGs戦略」を掲げ、情報サービスの提供を通じた社会課題の解決に積極的に取り組みます。サステナビリティの取組みについては、「ガバナンス」、「戦略」、「リスク管理」、「指標と目標」の4つのフレーム毎に情報開示を行っています。また、環境への取組みとして、気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)の枠組みに沿って「ガバナンス」、「戦略」、「リスク管理」、「指標と目標」毎に、情報開示を行っています。

サステナビリティについての方針と取組み、および環境への取組みについては当社ウェブサイトに掲載しています。

<サステナビリティ>

https://www.idnet-hd.co.jp/sustainability

<環境への取組み>

https://www.idnet-hd.co.jp/sustainability/environment.html

 

(2)人的資本や知的財産への投資等 

人的資本への投資については、中期経営計画の4つの基本戦略のひとつに「人材戦略」を定め、当社のDXビジネスのさらなる拡大に向けて、クラウドやサイバーセキュリティ、AI関連分野における中上級技術者の育成や、新たな発想でソリューション提案ができる企画提案型人材の育成を強化します。また、知的財産への投資については、米国ベンチャーファンドへの出資を通じて先端技術の情報収集を行うほか、AI技術を活用した画像分析システムやブロックチェーン技術を活用した改ざん検知システムの研究開発、メタバースの調査研究に取り組んでいます。

人的資本等については当社ウェブサイトに掲載しています。         

<人的資本経営に向けて>

https://www.idnet-hd.co.jp/sustainability/human.htm

【原則5-1 株主との建設的な対話に関する方針】

当社は以下の方針を定め、実践しています。

①株主・投資家等からの対話(面談)の申込みに対しては、株主の希望と面談のおもな関心事を踏まえたうえで、合理的な範囲で社外取締役を含む取締役または監査役、経営陣幹部、IR担当者が臨むことを基本とする。

②IR担当部門は関係各部署と協力し、建設的な対話の実現に努力する。

③個別面談のほか、決算説明会等を開催し、IR活動の充実を図る。

④対話において把握した株主・投資家等からの意見・要望について、取締役会および関連する経営陣幹部へ適時適切にフィードバックするよう努める。

⑤未公表の重要な内部情報(インサイダー情報)が外部に漏洩することを防止するため、当社の情報セキュリティスタンダードに基づき、情報管理を徹底する。

⑥対話における実効性の確保の観点から、株主名簿に基づき、定期的に株主構造の把握を行い、取締役会に報告する。

また、株主との対話の実施状況の詳細については、当社ウェブサイトに掲載しています。

<IR基本方針>

https://www.idnet-hd.co.jp/ir/disclaimer.htm

資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応】【英文開示有り】

1.現状分析

当社の株主資本利益率(ROE)については、直近3期において、2022年3月期11.2%、2023年3月期14.2%、2024年3月期15.9%と年々増加傾向にあり、当社が計算した資本コストを上回る資本収益性を達成しています。PBRについては、直近3期において、2022年3月期末1.5倍、2023年3月期末1.6倍、2024年3月期2.2倍と堅調に推移しており、現状はPBR1倍割れの懸念はありません。また、株価については直近3期において、2022年3月期末846円、2023年3月期末1,000円、2024年3月期末1,549円と上昇傾向で推移しています。

 

2.計画の策定・開示

2022年4月28日に開示した中期経営計画「Next 50 Episode Ⅱ『Ride on Time』」(2023年3月期~2025年3月期)において、高付加価値サービスへの転換による事業変革ならびに事業拡大を着実に進め、中長期的な企業価値の向上を目指して事業活動を推進しています。また、2023年3月14日に開示した「プライム市場の上場維持基準の適合に向けた計画書」に基づき各種取組みを進めた結果、2024年3月期に上場維持基準に適合しました。今後も中期経営計画の着実な実行にくわえて、株主還元施策の見直し、IR活動の充実、コーポレートガバナンスの強化、サステナビリティ活動の推進などの施策を引続き実行します。

 

3.取組みの実行

中期経営計画の確実な実行により、売上高、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益は3期連続で増収増益となり、いずれも過去最高を更新しています。また、2024年4月15日に開示した「2024年3月期通期連結業績予想の修正ならびに2025年3月期通期連結業績予想および配当予想(記念配当)に関するお知らせ」のとおり、足元の堅調な業績にくわえ、2024年10月20日をもちまして創業55周年を迎えることから、2025年3月期の期末配当において1株あたり5円の記念配当を予定しています。これにより、2025年3月期の1株当たり年間配当予想は、普通配当50円と記念配当5円を合わせ55円となります。

当社は今後も中期経営計画の実行や株主還元施策等の推進により、中長期的な企業価値の向上に努めます。

 

中期経営計画については、下記のURLをご参照ください。

<中期経営計画>

日本語: https://www.idnet-hd.co.jp/ir/strategy.html

英語: https://www.idnet-hd.co.jp/english/ir/strategy.htm

 

本レポートは、情報提供を目的としたものであり、投資活動を勧誘又は誘引を意図するものではなく、投資等についてのいかなる助言をも提供するものではありません。また、本レポートに掲載された情報は、当社が信頼できると判断した情報源から入手したものですが、当社は、本レポートに掲載されている情報又は見解の正確性、完全性又は妥当性について保証するものではなく、また、本レポート及び本レポートから得た情報を利用したことにより発生するいかなる費用又は損害等の一切についても責任を負うものではありません。本レポートに関する一切の権利は、当社に帰属します。なお、本レポートの内容等につきましては今後予告無く変更される場合があります。投資にあたっての決定は、ご自身の判断でなされますようお願い申し上げます。

Copyright(C) Investment Bridge Co., Ltd. All Rights Reserved.

 

ブリッジレポート(IDホールディングス:4709)のバックナンバー及びブリッジサロン(IRセミナー)の内容は、www.bridge-salon.jp/ でご覧になれます。

 

 

同社の適時開示情報の他、レポート発行時にメールでお知らせいたします。

>> ご登録はこちらから

 

ブリッジレポートが掲載されているブリッジサロンに会員登録頂くと、株式投資に役立つ様々な便利機能をご利用いただけます。

>> 詳細はこちらから

 

投資家向けIRセミナー「ブリッジサロン」にお越しいただくと、様々な企業トップに出逢うことができます。

>> 開催一覧はこちらから