ブリッジレポート
(4290) 株式会社プレステージ・インターナショナル

プライム

ブリッジレポート:(4290)プレステージ・インターナショナル 2024年3月期第2四半期決算

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玉上 進一 社長

株式会社プレステージ・インターナショナル(4290)

 

 

企業情報

市場

東証プライム市場

業種

サービス業

代表取締役社長執行役員グループCEO

玉上 進一

所在地

東京都千代田区麹町2-4-1

決算月

3月

HP

http://www.prestigein.com/

 

株式情報

株価

発行済株式数(期末)

時価総額

ROE(実)

売買単位

658円

128,095,592株

84,286百万円

14.5%

100株

DPS(予)

配当利回り(予)

EPS(予)

PER(予)

BPS(実)

PBR(実)

12.00円

1.8%

40.70円

16.2倍

305.35円

2.2倍

*株価は11/14終値。発行済株式数は直近四半期末の発行済株式数から自己株式を控除。
*BPS、ROEは23年3月期実績。数値は四捨五入。
*DPS、EPSは24/3期の会社予想。

 

連結業績推移

決算期

売上高

営業利益

経常利益

親会社株主帰属利益

EPS

DPS

2020年3月(実)

42,377

4,959

5,364

3,193

24.95

7.00

2021年3月(実)

40,617

5,233

5,453

2,968

23.18

7.00

2022年3月(実)

46,744

6,842

7,151

4,357

34.02

8.50

2023年3月(実)

54,562

7,840

8,378

5,318

41.62

11.00

2024年3月(予)

56,500

8,200

8,700

5,200

40.70

12.00

*予想は会社予想。単位:百万円。2019年10月、1株を2株に分割(EPS、DPSを遡及修正)。
* 2022年3月期首より「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号)等を適用。

 

(株)プレステージ・インターナショナルの2024年3月期第2四半期決算概要などをお伝えします。

目次

今回のポイント
1.会社概要
2.中期経営計画
3.2024年3月期第2四半期決算概要
4.2024年3月期業績予想
5.今後の注目点
<参考:コーポレート・ガバナンスについて>

 

今回のポイント

  • 24年3月期第2四半期累計の売上高は前年同期比9.9%増の287億63百万円。ワクチン関連業務の縮小によりカスタマー事業などで減少したものの、主力のオートモーティブ事業や金融保証事業及びグローバル事業が堅調に推移し売上高が前年同期比25億83百万円増加した。営業利益は同0.5%増の38億57百万円。売上高と同様にカスタマー事業などで減少したものの、オートモーティブ事業や金融保証事業など既存事業の成長でカバーし、営業利益が同17百万円増加した。

     

  • 第2四半期が終わり、24/3期の会社計画は、前期比3.6%増の売上高565億円、同4.6%増の営業利益82億円から修正なし。ワクチン関連業務の縮小により、カスタマー事業で減収減益となるものの、オートモーティブ事業における新しいモビリティ社会に向けた収益機会の拡大や、グローバル事業における渡航者数の増加など既存事業の成長が牽引し、増収増益となる見込みである。

    配当も、前期の11.00円/株から1円/株増配となる年間12.00円/株(中間6.00円/株、期末6.00円/株)の予定を据え置き。予想配当性向は29.5%となる。

     

  • 上期が終了し、通期会社計画との進捗率は、売上高及び各段階利益ともに50%前後と通期の会社計画の達成に向けて順調な進捗となっている。下期においても持ち前のポートフォリオ効果を通じて、ワクチン関連業務の落ち込みを乗り越え、通期の会社計画を達成できるのか注目される。

     

1.会社概要

「エンドユーザー(消費者)の不便さや困ったことに耳を傾け、解決に導く」という経営理念の下、国内外でBPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)事業を展開している。サービスの主なものは、自動車保険加入者にサービスを提供するロードアシスタンスサービス(電話対応から現場でのサービスまで)、海外における日本人駐在員の現地での傷害・病気に対処するヘルスケアプログラム(https://www.hcpg.jp/)、物件の管理会社等と契約しマンションの入居者に提供するホームアシストサービス(水漏れ、鍵開け、ハウスクリーニング等)、駐車場管理会社向けのパークアシストサービス等。いずれのサービスも馴染みはあるが、B to Bの事業形態をとっているため、言い換えると、サービス提供の際はクライアント企業(損害保険会社、自動車関連会社、不動産管理会社等)の社名を名乗って対応するため、“プレステージ・インターナショナル”という同社の社名を耳にする事は少ない。

 

(1)グループ経営理念とグループ事業方針

グループ経営理念
エンドユーザー(消費者)の不便さや困ったことに耳を傾け、解決に導く事業創造を行い、その発展に伴い社会の問題を解決し、貢献できる企業として成長する。

 

グループ事業方針
プレステージ・インターナショナルグループは、社会に必要とされ、クライアント企業から信頼され、エンドユーザーから感謝されるソリューションを提供できるグループを標榜し、社会貢献を常に念頭におきながらクライアント企業、株主、社員、地域と共に繁栄できるグローバルカンパニーを目指します。

(2)事業セグメントの概要

セグメント名

事業内容

オートモーティブ

自動車関連サービス:ロードアシスト、事故受付、カスタマーサポート、自動車延長保証、緊急通報サービス 等

プロパティ

不動産関連サービス(ホームアシスト):住宅設備機器駆けつけサービス、住宅設備機器延長保証サービス、住生活サービス、ペットアシストサービス 等

駐車場関連サービス(パークアシスト):定期巡回サービス、機器メンテナンス 等

 

グローバル

海外関連サービス:海外旅行保険・駐在員向け医療サポート、米国の日本人駐在員向け米ドル建てクレジットカード運営サービス

カスタマー

コンタクトセンター関連サービス:カスタマーサポート(CRM)、製品保証受付・修理手配、自治体向けビジネス 等

金融保証

金融保証サービス:家賃債務保証、医療費用保証、介護費用保証、養育費保証 等

IT

IT関連事業:SCMソリューション等、ITソリューションビジネス 等

ソーシャル

社会貢献事業:スポーツ事業「アランマーレ」、保育事業「オランジェリー」、地方創生事業 等

 

(3)沿革

玉上社長が、7年間にわたる海外生活で言葉や文化の違いにより不便な思いをした経験から、「海外でも日本にいるときのように高品質で心のこもったサービスを受ける事ができればいいのに・・・。」という思いが会社設立(1986年10月)の動機。その翌年にニューヨークへ進出し、トラブルに遭った日本人からの問い合わせに24時間日本語で対応するサービスを開始した。その後、アジア、ヨーロッパの主要都市にネットワークを広げると共にサービス内容を拡充。国内でのサービスも育成して業容を拡大した。
2001年7月にナスダック・ジャパン市場に上場し、2003年10月には、秋田県秋田市に緊急要請を24時間年中無休で受け付けるコンタクトセンターを開設(現「秋田BPOメインキャンパス」WEST棟約650席)。「長期的かつ安定した人財確保によってはじめて顧客への安定したサービスの提供が可能になる」との考えから開設した同キャンパスは、その後、07年EAST棟(約550席)、12年サテライト棟(約300席)と規模を拡大。高品質のインフラに対するクライアントからの評価は高く、ショールームとしての役割に加え、秋田での新たな雇用創造の一翼も担っている。2012年12月の東証2部上場を経て、2013年12月に東証1部に指定変え。2022年4月に市場再編に伴い東証プライム市場へ移行した。

 

(4)強み

同社の強みは、安定したストックビジネス、高品質なサービスを支えるサービス拠点、そして、この結果としての高い収益性と経営効率を実現している事。
また、同社では、電話対応のみならず現場対応といったアシスタンスサービスによるワンストップソリューションを提供している。現場対応の内製化や全国規模のネットワークは高い参入障壁となっており、同社の競争優位性である。

 

①安定したストックビジネス
クライアント企業である損害保険会社等の既存顧客向け付加価値サービス(保険特約)が中心のため、外部環境による収益の振れが比較的小さい。主たる業務委託契約フィーは、サービス対象者数×サービス単価によって算出され、サービス対象者やサービス対象者一人当たりの利用率が向上すると、翌期の委託契約フィーに反映される。特に自動車のトラブル対応は認知度の向上で導入企業や利用者が増加しており、継続的なサービス対象者数の増加と利用率の向上につながっている。自動車メーカーや販売会社がサービス収入の拡大に力を入れている事も追い風となっている。不動産関連サービスも同様に、フロー型からの物件売り切りビジネスに依存していたマンションデベロッパー等がストックビジネスとして強化している事が追い風になっている。また、海外事業として手掛けているヘルスケア・プログラム(海外赴任での健康トラブル対応)は、成長著しい海外市場を目指す企業のグローバル展開が追い風になっている。

 

②高品質なサービスを支えるサービス拠点
高品質なサービスの提供を実現するために、国内でコンタクトセンターと現場部隊を展開すると共に、世界18ヶ国28拠点のグローバルネットワークを有する。

 

③国内9カ所の拠点

(同社決算説明資料より)

 

BPO拠点であるコンタクトセンターは、秋田BPOメインキャンパス(秋田県秋田市)、山形BPOパーク(山形県酒田市)、富山BPOタウン(富山県射水市)、山形BPOパーク鶴岡ブランチ(山形県鶴岡市)、秋田BPO横手キャンパス(秋田県横手市)、新潟BPO魚沼テラス(新潟県魚沼市)、岩手BPO一関ブランチ(岩手県一関市)、秋田BPOにかほキャンパス(秋田県にかほ市)、秋田BPO潟上ブランチの9カ所。人材の安定化を念頭に地方都市に開設している。また稼働状況はトータルで78.9%。有事の際の拠点内BCPや、イレギュラーのビジネス等の受注等に対応すべく、80%程度のキャパシティがベストとしている。現状それに近い状況となっているため、今後は岩手県一関市、秋田県潟上市で拠点を開設予定。各地域での採用をすることで、全体から見て「面での採用」という形で安定的かつ積極的に採用している。

 

④全国主要都市において現場対応を内製
現場対応ついては、グループ会社の(株)プレミアアシストが、ロードアシスト(自動車関連)、ホームアシスト(不動産関連)、及びパークアシスト(駐車場関連)を全国の主要都市にて展開し、内製している。
トラブル現場で顧客対応するスタッフは清潔感のあるユニフォームで統一された正社員であり、定期的にマナー講習等が実施され、サービス品質向上への取り組みには余念がない。(株)プレミアアシスト正社員による現場対応への評価は高く、競争力の源泉となっている。

 

(同社決算説明資料より)

 

⑤グローバルにサービスを提供
各海外拠点では、海外で病気・ケガをした際の医療機関案内や医療費の査定、キャッシュレスで受診可能な病院ネットワークの開拓等を行い、ネットワークを世界18カ国28拠点(2023年9月末現在)にまで拡大している。これら同社グループの各拠点で24時間365日、日本語や英語などマルチリンガル対応で各種のサービスを提供している。

 

*2023年6月現在
(同社Webサイトより)

 

2.中期経営計画

同社は、2022年3月期を初年度とする3か年の中期経営計画を策定し、2021年5月14日に発表した。

 

(1)概要

①次の成長の実現に向けて
オートモーティブやカスタマーにおけるフィールド業務であるロードアシスト、保証等、自社ナレッジの活用によるカスタマーサポート業務などの強みをいかし、大手損害保険会社や自動車メーカーなどの新規受注も増加し、安定した成長を続けてきた。
新型コロナウイルス感染症の感染拡大は個人、企業の活動様式に大きな変革をもたらした。また、今後の通信、テクノロジーの革新は様々なサービスを創出するとともに、社会的課題も浮き彫りとなると想定している。こうした環境の中で、既存のサービスを延長するだけでは、その存在価値が薄れ、衰退に向かってしまう。
同社はITやDXを活用するナレッジプラットフォームを構築し業務工数の削減、見直し、更なる顧客ニーズへの対応など、同社ならではの価値提供により「価値創造企業」として更なる成長を目指していく。
具体的には以下のような目標を掲げている。
*引き続き10%以上の売上高成長
*26年度までにBPO総席数を6,000席超へ(前中期経営計画終了時4,500席)。24年度に500席規模の、26年度に800席規模の拡大投資を決定している。
*PREMIER Assistブランド拡充に向け、現場対応人数を前中期経営計画終了時の550名から880名へ拡大(23年3月末時点の同人数は653名)。

 

②長期ビジョンと中期経営計画
10年後の世界の課題を、アフターデジタル、高齢化社会、地域格差の拡大、環境問題などと捉えた上で、長期ビジョンとして『「価値創造企業」として社会的課題を解決するサービスを創出する』を掲げている。

 

中期事業計画2022-2024のビジョンは以下の通り。

 

1. PIでしか実現できないサービス領域の創造

人とITによる最高品質なオペレーションとフィールドサービスの提供

2.安定的・継続的な成長

地域拠点によるカスタマーサービスとフィールドにより、現場対応能力をITにより提供品質を高め、ナレッジを蓄積し新たなサービスとして再循環させる

3.地方都市での雇用の創造・維持

*山形BPOガーデン(500席)は山形BPOパーク(1,000席)へ ※2021年3月開設

*秋田BPOメインキャンパスにかほブランチ(300席)から秋田BPOにかほキャンパス(500席)へ ※2022年4月開設

*岩手BPOフォートレス(500席)を2024年開設予定

4. インクルーシブな職場環境の創出

女性活躍、女性管理者比率目標50%(23年9月末時点40.5%)、障がい者雇用、スポーツ人財の活用

 

③PI-DXモデルの創造
成長実現にはDXの導入が重要な施策となる。
3段階での導入・活用を進める。

 

STEP1

コンタクトセンターで使用しているシステムの統一化を目指す

*簡略化

クライアントごとに異なっているシステムへの対応、教育

*BCP対応

システム共通化により、他拠点や他チームへのサポート体制構築

*PI独自システムで運営可能

更なるナレッジ構築と共有が可能

STEP2

共通システムによるPIナレッジ活用サービスを新たな分野へ提供可能

*システム共有

サービス規模、対象業種、企業に合わせたスポットサービス提供可能

*サブスクリプション

初期投資が要らず、導入コスト抑制。新しい契約モデルが提供可能

STEP3

ナレッジ共有による新たな顧客価値の提供を目指す

*PIらしいサービス価値の創出

*DX化する社会との連携強化

*価値創出

顧客視点でのビジネス開発

 

(2)セグメント別戦略

[オートモーティブ]
ロードアシストとカスタマーサポートのITによる更なる価値提供を目指す。
質+スピード+顧客価値(更なる満足)の追求のため、PAにおいては駆付け部隊の拠点拡充、保険においてはIT・DXによる教育システムの構築(ナレッジマネジメント)、メーカーにおいてはCASE対応のサービス構築に取り組む。
カスタマーサポートにおいては、事故受付を活用した新しいカスタマーサービスの創出や自動車以外の新たな損害保険マーケットに対するプラットフォームを通じたサービス提供などを検討している。

 

[プロパティ(ホーム)]
BPOとITの組み合わせにより「住」サポートのスタンダードモデルを提供する。
「居住者ニーズ対応のビジネス創出」「不動産事業におけるタッチポイント(受託業務)の拡大」「居住者ニーズの更なる実現の為の協業」のために、ITナレッジの共有・活用やラストワンマイル改革のためのパートナー開拓を進める。
前中期経営計画終了時72万戸のライフサービスを含むサービス提供戸数を2024年3月期には85万戸まで拡大する。全国の供給分譲マンション戸数(約673万戸)に占めるシェアを10.5%から12.6%まで引き上げる。2022年2月には、大手エネルギー会社との協業領域を拡大し、水まわり修理のサービスを提供している。インフラ(エネルギー系)業界や不動産(分譲マンションや戸建て住宅、賃貸物件)業界において、横展開による事業拡大を目指す。
また24年3月期の手配数(ホームアシスト専有部修理件数)は30万件を目標としている。
また、ペット産業における保険マーケットは年平均2桁で成長しており、動物の医療発展やペットの家族化により今後も需要が高まると見ている。そこで、ペットが病気になった際の相談・往診・搬送のアシスタンスサービス等、これまで培ったノウハウを活用しペット産業へ進出する。

 

[グローバル]
既存サービスのHCP(ヘルスケアプログラム)と新規サービスのMSP(メディカルサポートプログラム)の2方向からサービスを拡大し、海外拠点インフラを強化する。
具体的には、現地駐在員や在留邦人へのフィールドワークを展開し、未病&予防、言語や慣習・文化等、診療障壁の不安を解消するとともに、きめ細やかにニーズを汲み上げサービスメニューを拡充する。また、PIナレッジを共通プラットフォームとして提供することで、クライアント企業の本社人事・現地法人・会員の間をシームレスにサポートする。
※HCP・・・海外進出企業との包括契約で海外駐在員を会員としたサービス
※MSP・・・現地法人の駐在員が個人単位で加入できるサービス

現地駐在員、在留邦人へフィールドワークの展開でMSP会員20,000人を獲得する。海外在留邦人135万人のうち永住者を含まない民間企業関係の長期滞留者46万人に「安心・安全」を提供する。

 

[カスタマー]
同社サービスの拡大を図るための入り口として機能し、蓄積されたノウハウを活かして多様な要望へ応える中で、独自性のあるビジネスの創造に貢献している。具体的には、以下3点に注力する。
◎高付加価値な職場環境
責任感をもって仕事をする環境としてのインフラを整備するため、PI独自の社員教育をクライアントとwin-winの関係で提供し、低離職率を実現する。
◎BCP対応の強化
セキュアな環境で安定したオペレーションを継続するために、システムを共通化するとともに、他チームや他拠点も含めたサポート体制を構築する。
◎共通システムPIナレッジ活用サービスの提供
システム共有によるサービスに応じた高品質なスポットサービスを提供する。

 

[金融保証]
既存クライアントの付加率向上と新規クライアント獲得による「ストックの積み上げ」、医療費保障、介護保障、養育費保障など「社会的意義に繋がる戦略の拡充」、消費者の安心・安全を広めるための「保証スキームで社会インフラを提供」という3つの取り組みにより持続的成長を目指す。

 

[IT]
「人」でしかできないサービスの価値向上を目指す。
ナレッジのビジネスへの活用プラットフォームの実現、ITによる顧客ニーズに合わせたサービスの提供やアプリケーションとの連携等、カスタマーエクスペリエンスの価値創造に取り組む。また、同社のITサービスでは、サービス規模に応じたスポットサービス提供が可能で、対象業種や企業に合わせた提供も可能である。また初期投資が要らず、導入コストも抑えられるほかサブスクリプション等新しい契約モデルも提供可能な点が特徴である。24年3月期に完成予定の「岩手BPOフォートレス」をIT戦略の拠点として新たなサービスの開発・創造に取り組んでいく。

 

[ソーシャル]
女子スポーツチーム「アランマーレ」では、バスケットボール、バレーボール、ハンドボールそれぞれ全てのチームがトップリーグに参戦している。
選手による食育活動や障がい児向けのハンドボール教室などを実施している。企業主導型の事業所内保育施設「オランジェリー」では、地域との連携を強化しローカルニーズへ対応するために地域の保育園として開放するなど地域貢献を図り保育サービスの拡大を図っている。また、学童が休みの期間に社内学童を開設し、誰もが無理なく働きたい職場環境の実現を目指している。この他、地方創生ファンド「PI Re-Turn Fund」が、社会貢献事業へのサービス提供を目指す地方活性化事業を展開している。

 

(3)地方創生、ESG

BPO拠点を5県・9拠点に拡大し、6,000席への増席を計画している。同社では、雇用の創造・維持を通じた地域の成長と自社の成長は共鳴すると考えており、地域で獲得した利益を地域に再投資する「地域還元モデル」を構築している。
ESGにおいては、「S:ソーシャル」分野を中心に「地域還元モデル」「女性活躍推進」「健康経営」「スポーツ、保育園」「地方創生事業」をより深める。また、職場環境の整備や経営ビジョンの共有化、ガバナンスの強化等の取組についても適切に情報開示を進め、マーケットとの健全な会話を継続する。
2022年5月には、TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)提言主旨への賛同を表明した。また、2050年までにCO2排出量実質ゼロを達成すべく、2030年CO2排出量50%削減を目標に掲げ、省エネ活動の推進や社用車のEV車等への切り替え等、使用電力の再生可能エネルギー比率を高めていく取り組みを強化する。

(4)財務目標と業績推移

各戦略を有機的に結合させ、「PIでしかできない事業領域」を立体的に拡充する。2024年3月期連結ベースでの財務目標は以下のとおり。

 

21/3期

22/3期 

23/3期 

24/3期 (予)

中期経営計画

売上高

40,617

46,744

54,562

56,500

60,000

営業利益

5,233

6,842

7,840

8,200

8,000

ROA

.6.6%

8.6%

9.3%

10%

10%

ROE

10.0%

13.4%

14.5%

13%

13%

総還元性向

30.2%

34.6%

26.4%

39.2%

30%以上

*単位:百万円

 

<中期経営計画財務目標の進捗状況>
◆中期経営計画の初年度である22/3期と2年度目である23/3期は、設定目標を達成し過去最高の売上高と営業利益となった。
◆中期経営計画の最終年度となる24/3期の会社計画は、オートモーティブ事業でのクライアントからの要望による契約の変更に伴い、一部委託費用の計上方法を変更するため、売上高は中期経営計画を35億円下回る565億円となる見込みも、営業利益は中期経営計画から2億円上乗せした82億円を目指す。

 

3.2024年3月期第2四半期累計決算概要

(1)連結業績

 

23/3期

第2四半期

構成比

24/3期

第2四半期

構成比

前年同期比

会社予想

予想比

売上高

26,179

100.0%

28,763

100.0%

+9.9%

26,500

+8.5%

売上総利益

6,329

24.2%

6,704

23.3%

+5.9%

-

-

販管費

2,490

9.5%

2,846

9.9%

+14.3%

-

-

営業利益

3,839

14.7%

3,857

13.4%

+0.5%

3,800

+1.5%

経常利益

4,039

15.4%

4,071

14.2%

+0.8%

4,000

+1.8%

親会社株主に帰属

する四半期純利益

2,458

9.4%

2,357

8.2%

-4.1%

2,400

-1.8%

*単位:百万円
*数値には株式会社インベストメントブリッジが参考値として算出した数値が含まれており、実際の数値と誤差が生じている場合があります(以下同じ)

 

*株式会社インベストメントブリッジが開示資料を基に作成。
費用項目の▲は費用の増加を示す。

 

前年同期比9.9%増収、同0.5%営業増益
売上高は前年同期比9.9%増の287億63百万円。ワクチン関連業務は今期より契約形態を変更し、規模を縮小して受託した。これらワクチン関連業務の縮小によりカスタマー事業などで減少したものの、社会経済活動の回復を背景とした需要を取り込み、主力のオートモーティブ事業や金融保証事業及びグローバル事業が堅調に推移したことにより、売上高が前年同期比25億83百万円増加した。
営業利益は同0.5%増の38億57百万円。売上高と同様にカスタマー事業などで減少したものの、オートモーティブ事業や金融保証事業など既存事業の成長でカバーし、営業利益が同17百万円増加した。前年同期のワクチン関連業務の利益率が高かったことから、カスタマー事業の利益の減少が大きくなり、増益率は増収率を下回った。
売上総利益率は前年同期比0.9ポイント低下の23.3%、売上高対販管費比率は同0.4ポイント上昇した。その結果、売上高営業利益率は13.4%と前年同期比1.3ポイントの低下となった。その他、営業外収益で計上した有価証券利息と持分法による投資利益が前年同期比で増加したことなどにより、経常利益の増益率が営業利益の増益率を上回った。一方、法人税等が増加したことなどにより、親会社株主に帰属する四半期純利益は前年同期比で減益となった。
なお、売上高と営業利益、経常利益は期初の上期計画を上回ったものの、親会社株主に帰属する四半期純利益は若干下回った。

 

 

(2)セグメント別動向

 

23/3期

第2四半期累計

構成比・利益率

24/3期

第2四半期累計

構成比・利益率

前年同期比

オートモーティブ事業

11,150

42.6%

12,234

42.5%

+9.7%

プロパティ事業

3,182

12.2%

3,515

12.2%

+10.5%

グローバル事業

3,353

12.8%

3,940

13.7%

+17.5%

カスタマー事業

4,534

17.3%

4,300

15.0%

-5.2%

金融保証事業

3,210

12.3%

4,287

14.9%

+33.5%

IT事業

383

1.5%

183

0.6%

-52.3%

ソーシャル事業

364

1.4%

300

1.0%

-17.4%

連結売上高

26,179

100.0%

28,763

100.0%

+9.9%

オートモーティブ事業

1,328

11.9%

1,502

12.3%

+13.1%

プロパティ事業

183

5.8%

227

6.5%

+24.2%

グローバル事業

352

10.5%

408

10.4%

+16.0%

カスタマー事業

1,137

25.1%

776

18.0%

-31.7%

金融保証事業

786

24.5%

1,028

24.0%

+30.7%

IT事業

132

34.5%

21

11.5%

-83.7%

ソーシャル事業

-81

-

-118

-

-

連結営業利益

3,839

14.7%

3,857

13.4%

+0.5%

*単位:百万円


*株式会社インベストメントブリッジが開示資料を基に作成。

 

オートモーティブ事業(24/3期第2四半期累計の売上高構成比42.6%)
前年同期比9.7%増収、同13.1%増益。
主に損害保険会社や自動車メーカー向けロードサービス等を提供しているオートモーティブ事業は、一部クライアントとの契約形態の変更に伴い、売上高の計上に影響があったものの、ダイレクト系損保の契約台数の堅調な推移に加え、自転車向けロードサービスの成長が寄与し、売上高が増加した。一部クライアントとの契約形態の変更は、売上の仕入れ計上が実費精算に変更となったものであり、影響額は、9億54百万円であった。また、24/3期第2四半期累計のロードアシストの総手配件数は、前年同期比12.8%増の457,982件となった。
営業利益は、搬送距離や搬送比率の上昇によりコストが増加したものの、ロードサービス内製化の拡大により増加した。また、営業利益率は、前年同期比0.4ポイント上昇し、12.3%となった。
その他、24/3期第2四半期のPREMIER Assist 直営拠点数は前期末比1拠点増加の32拠点となった。

PREMIER Assist ロードアシスト

21/3

22/3期

23/3期

24/3期

第2四半期

PREMIER Assist 直営拠点数

31

31

31

32

PREMIER Assist フランチャイズ加盟社数

  うちEV用ポータブル充電器配備社数

42

-

63

-

85

-

96

69

PREMIER Assist 直営拠点人員数

217

235

254

274

PREMIER Assist 直営保有車両数

202

210

222

233

レッカー車

42

51

56

63

   うちEV給電可能なレッカー車

1

2

45

51

 積載車

72

72

80

80

 サービスカー

77

78

78

84

 特車*バイク専用車両

2

2

2

2

 バイク

9

7

6

4

*同社決算説明資料をもとに株式会社インベストメントブリッジが作成

 

プロパティ事業(24/3期第2四半期の売上高構成比12.2%)
前年同期比10.5%増収、同24.2%増益。
分譲・賃貸マンション・戸建ての修繕とコインパーキングのメンテナンス等を提供するプロパティ事業は、ホームアシストの既存サービスが堅調に推移していることに加え、パークアシストの事業地数拡大及びサービス利用が増加し、売上高が増加した。
営業利益は、ホームアシストにおいて人員の適正配置を進めた結果、人件費等の原価が増加したものの、パークアシストの駆けつけ拠点新設等の投資が完了し、稼働率向上等により収益性が改善し、増益となった。また、営業利益率は、前年同期比0.7ポイント上昇の6.5%となった。その他、24/3期第2四半期累計のホームアシストの総手配件数は前年同期比16.5%減の69,934件で、パークアシストの総手配件数は同10.3%増の172,644件となった。

PREMIER Assist

ホームアシストマテリアル

21/3期

22/3期

23/3期

24/3期

第2四半期

拠点数

13

14

14

14

人員数

110

129

136

134

手配件数(千件)

135

155

156

69

PREMIER Assistシェア

37.8%

35.9%

34.2%

37.1%

PREMIER Assist

パークアシストマテリアル

21/3期

22/3期

23/3期

24/3期

第2四半期

拠点数

11

11

11

10

人員数

230

247

263

265

手配件数(千件)

257

291

319

172

*同社決算説明資料をもとに株式会社インベストメントブリッジが作成

 

グローバル事業(24/3期第2四半期累計の売上高構成比13.7%)
前期年同比17.5%増収、同16.0%増益。
海外旅行保険のクレームエージェント、駐在員向けの医療サポートサービスのヘルスケアプログラム(HCP)業務等を行うグローバル事業は、
海外渡航者数の増加を背景とした需要を取り込み、海外旅行保険付帯サービス(OTAI) 及びジャパニーズヘルプデスク(JHD)の利用が増加したことに加え、クレームエージェントの対応エリア拡大が寄与し、売上高が増加した。
営業利益は、米国クレジットカードビジネス(CARD)における現地提携銀行への支払手数料が増加したものの、ヘルスケアプログラム等の堅調がけん引し、増益となった。ヘルスケアプログラム等のインフレに伴う価格改定等が進んだことも増収増益に寄与した。また、営業利益率は、前年同期比0.1ポイント低下の10.4%となった。

 

カスタマー事業(24/3期第2四半期累計の売上高構成比15.0%)
前年同期比5.2%減収、同31.7%減益。
カスタマーサポートサービスを展開しているカスタマー事業は、今期よりワクチン関連業務の契約形態を変更し、規模を縮小して受託した。既存プロジェクトの課題改善及び成長により、ワクチン関連業務の縮小による売上高の減少幅を抑制した。
営業利益は、コロナ禍で減少していたプロジェクトの業務増加に伴い、人員補充等による原価の上昇が影響し、減益幅が拡大した。また、営業利益率は、前年同期比7.0ポイント低下の18.1%となった。

 

金融保証事業(24/3期第2四半期累計の売上高構成比14.9%)
前年同期比33.5%増収、同30.7%増益。
家賃や医療費等、生活に関わる金融保証サービスを提供する金融保証事業は、グループ会社の株式会社イントラストが展開する家賃債務保証事業及び医療費用保証の契約者数が堅調に推移したことに加え、既存サービスの拡大が寄与し、売上高が大幅に増加した。
営業利益は、売上高の増加が寄与し、増益。また、営業利益率は、前年同期比0.5ポイント低下の24.0%となった。

 

IT事業(24/3期第2四半期累計の売上高構成比0.6%)
前年同期比52.3%減収、同83.7%減益。
ITソリューションを提供するIT事業は、サプライチェーンマネジメントシステムのライセンスの解約及び検収の遅れに加え、前年度上期に検収が集中した反動により、売上高が減少した。
営業利益は、売上高の減少が影響し、減益。また、営業利益率は、前年同期比22.7ポイント低下の11.9%となった。

 

ソーシャル事業(24/3期第2四半期累計の売上高構成比1.0%)
前年同期比17.4%減収、同36百万円の営業損失額拡大。
女子スポーツチーム「アランマーレ」の運営、保育事業及び地方創生事業を行うソーシャル事業は、女子スポーツチーム「アランマーレ山形(バレーボール)」のV1昇格に伴いスポンサー収入が増加したものの、売上高が減少した。
営業利益は、各チームにおける戦力強化及び活動費用が増加したため、前年同期比で赤字幅が拡大した。

 

(3)財政状態及びキャッシュ・フロー(CF)

◎財政状態

 

23年3月

23年9月

 

23年3月

23年9月

現預金

21,671

21,048

仕入債務

1,349

1,270

売上債権

5,304

5,970

短期借入金

125

125

立替金

6,549

8,912

流動負債

15,701

17,321

たな卸資産

306

386

長期借入金

250

187

流動資産

35,892

38,103

資産除去債務

1,885

1,927

建物及び構築物

11,085

11,087

固定負債

2,753

2,922

有形固定資産

13,697

14,748

負債

18,455

20,244

無形固定資産

2,025

2,146

純資産

41,817

44,843

投資その他

8,657

10,089

負債・純資産合計

60,273

65,087

固定資産

24,380

26,984

有利子負債合計

375

312

*単位:百万円
*有利子負債=借入金(リース債務含まず)

*株式会社インベストメントブリッジが開示資料を基に作成。

 

23/9月末の総資産は前期末比48億14百万増加の650億87百万円。資産サイドでは、売上債権、立替金、有形固定資産のその他、投資有価証券等が、負債・純資産サイドでは契約負債、流動負債のその他、親会社株主に帰属する四半期純利益の増加に伴う利益剰余金等が主な増加要因となった。総資産の約58%を流動資産が占める等、資産の流動性が高い。自己資本比率も64.3%と、高水準を維持している。

 

◎キャッシュ・フロー

 

23/3期

第2四半期累計

24/3期

第2四半期累計

増減

前年同期比

営業キャッシュ・フロー

2,821

2,558

-262

-9.3%

投資キャッシュ・フロー

-1,310

-2,439

-1,129

-

フリー・キャッシュ・フロー

1,510

119

-1,391

-92.1%

財務キャッシュ・フロー

-1,046

-931

115

-

現金及び現金同等物の四半期末残高

19,099

21,028

1,929

+10.1%

*単位:百万円

 

*株式会社インベストメントブリッジが開示資料を基に作成。

 

CFの面から見ると、売上債権、立替金、その他資産の増加などにより営業CFのプラス幅が縮小した。また、有形及び無形固定資産の取得による支出や投資有価証券の取得による支出が増加したことなどにより、投資CFのマイナス幅が拡大し、フリーCFのプラス幅が縮小した。一方、短期借入金の返済による支出の減少などにより財務CFのマイナス幅が縮小した。以上により、第2四半期末のキャッシュ・ポジションは前年同期比10.1%増加した。

 

(4)サステナビリティ

◎女性活躍推進の取り組み
同社は、若年層や女性が夢を持って働ける雇用環境を創造し、地域社会に貢献することを重要な基本戦略と位置付け、2018年度にWEPRO(Woman Excite Project)を発足した。2023年度より活動方針を一新し、男女問わず、全従業員のWEPROとしてさらなる発展を遂げるよう活動を強化した。

 

指標・目標

2023年度までに女性管理者比率50%を目指します年代や性別にとらわれず、個々の能力を活かし「働きがい」が追求できる企業を目指しますライフステージに対応したワークスタイル変革を推進します

 

2023年度上期の取り組み・成果

生理用品備品化

プロジェクト

◆女性従業員の不安や悩みを緩和し働きやすい職場環境構築のため、生理用品を備品として設置。

◆99%以上の女性従業員が「良い取り組み」と評価している。

One on One 面談

◆キャリアアップの障壁を探るべく、SV職以上の女性従業員にOne on One面談を実施。

◆368名の対象者と取締役(女性活躍推進)が直接対話した。

女性管理者比率

◆23年度上期の女性管理者比率は、40.5%になった。

◆女性管理者向け研修等実施により50%を目指す。

男性育休取得率

◆23年度上期の男性育休取得率は、58.3%になった。

◆2022年度より34.8ポイント増加した。

 

女性活躍推進のマテリアル

女性従業員比率

2023年9月末

73.3%

2023年3月末

73.4%

管理者における女性比率

2023年9月末

40.5%

2023年3月末

40.6%

女性育休取得率

2023年9月末

120.0%

2023年3月末

97.7%

男性育休取得率

2023年9月末

58.3%

2023年3月末

23.5%

女性育休復帰率

2023年9月末

97.8%

2023年3月末

96.6%

男性育休復帰率

2023年9月末

100.0%

2023年3月末

100.0%

*対象は:プレステージ・インターナショナルの従業員
*同社決算説明資料をもとに株式会社インベストメントブリッジが作成

 

◎地域活性 秋田BPOにかほキャンパス
秋田BPOにかほキャンパスは、東北ブロックにおいて、今後のオフィス環境の整備の模範と認められたオフィスに贈られる日経ニューオフィス賞「東北ニューオフィス推進賞」および「東北経済産業局長賞」を受賞した。日経ニューオフィス賞とは、「ニューオフィス」づくりの普及・促進を図ることを目的に、創意と工夫を凝らしたオフィスを表彰する制度である。

 

◎地域活性 アランマーレ
同社は、地域活性や女性の活躍の場を増やしたいという思いから、「Aranmare(アランマーレ)」という事業を立ち上げ、2015年にバスケットボールチーム(秋田)とバレーボールチーム(山形)を、2016年にハンドボールチーム(富山)を設立した。
(1)地域の皆様に愛され、共に成長するチーム、(2)女性が活躍できる場を増やし、女性応援のシンボルとなるチームがチームコンセプトである。
「アランマーレカップ」は、将来のスポーツ選手の育成、成長の場を提供することによる更なる地域活性の実現を願い、出場校の数や地域を拡大しながら継続的に開催している。2022年1月に開催した「アランマーレカップYOKOTE」(バスケットボール・2023年度第3回開催)に続き、この度初めて開催した高校生向けのバレーボール大会「アランマーレカップSAKATA」においても、継続的な開催を目指しており、将来的に大会規模を拡大することで地域活性化の一助となることを目指している。

 

(5)最近のトピックス

◎インド国内 2 院目の邦人向けクリニック「Premier Health Clinic ニムラナ院」
連結子会社の株式会社プレステージ・グローバルソリューションは、インド現地法人 P.I.PRESTIGE INTERNATIONAL INDIA PRIVATE LIMITED と連携し、2院目の邦人向けのクリニック「Premier Health Clinic ニムラナ院」を開院した。インド現地法人 P.I.PRESTIGE INTERNATIONAL INDIA PRIVATE LIMITEDにより運営する邦人向けのクリニックは、現地の総合病院における受診患者数の多さ、長時間の待ち時間、不透明な医療費などの課題解決を目的とし、2022年 8月に多くの邦人が在住するグルガオンに開院した。新たに開院候補地としたニムラナには、日本企業専用工業団地があり邦人の駐在員が多く在住している。
グルガオンに類似した課題を抱えているものの「Premier Health Clinic グルガオン院」とは離れた地域のため、利便性を考慮し「Premier Health Clinic ニムラナ院」の開院を決定した。なお、当院は1院目同様に日本語通訳スタッフが常駐し、透明性のある医療費で気軽に受診ができ、旅行者においても実費を支払うことで受診することが可能である。今後も、インド国内をはじめアジアや中南米においても同様なクリニックを開院し、海外における邦人向けサービスの事業拡大を目指す。

 

(同社決算説明資料より)

 

 

◎自己株式取得が終了
2023年10月27日開催の取締役会において決議した、自己株式取得は下記のような結果で11月30日に終了した。
◆取得した株式の総数:766,600株  
◆株式の取得価額の総額:4.99億円
◆取得期間:2023年11月6日~2023年11月30日
◆23年11月30日までに取得した自己株式の累計
株数 約134.7万株、取得価額の総額 約9.18億円

4.2024年3月期業績予想

(1)連結業績

 

23/3期

実績

構成比

24/3期 

予想

構成比

前期比

売上高

54,562

100.0%

56,500

100.0%

+3.6%

営業利益

7,840

14.4%

8,200

14.5%

+4.6%

経常利益

8,378

15.4%

8,700

15.4%

+3.8%

親会社株主に帰属

する当期純利益

5,318

9.7%

5,200

9.2%

-2.2%

 

前期比3.6%増収、同4.6%営業増益の予想
第2四半期が終わり、24/3期の会社計画は、前期比3.6%増の売上高565億円、同4.6%増の営業利益82億円から修正はなし。
24/3期は、ワクチン関連業務の縮小により、カスタマー事業で減収減益となるものの、自動車のEV化などのオートモーティブ事業における新しいモビリティ社会に向けた収益機会の拡大や、グローバル事業における渡航者数の増加など既存事業の成長が牽引し、増収増益となる見込みである。また、金融保証事業を運営するグループ会社の株式会社イントラスト(7191)においても、好調が継続する見込みである。売上高営業利益率は、前期比0.1ポイント上昇の14.5%を見込む。一方、23/3期に適用された賃上げ促進税制を見込まないため、親会社株主に帰属する当期純利益は前期比で減益となる見込みである。
配当も、前期の11.00円/株から1円/株増配となる年間12.00円/株(中間6.00円/株、期末6.00円/株)の予定を据え置き。予想配当性向は29.5%となる見込みである。

 

(2)セグメント別見通しと主な戦略

 

23/3期実績

構成比・利益率

24/3期会社計画

構成比・利益率

前期比

オートモーティブ事業

23,281

42.7%

24,170

44.3%

+3.8%

プロパティ事業

6,482

11.9%

7,700

14.1%

+18.8%

グローバル事業

6,732

12.3%

7,730

14.2%

+14.8%

カスタマー事業

9,588

17.6%

7,040

12.9%

-26.6%

金融保証事業

6,937

12.7%

8,500

15.6%

+22.5%

IT事業

878

1.6%

630

1.2%

-28.3%

ソーシャル事業

662

1.2%

730

1.3%

+10.3%

連結売上高

54,562

100.0%

56,500

3.6%

+3.6%

オートモーティブ事業

2,861

12.3%

3,680

15.2%

+28.6%

プロパティ事業

429

6.6%

790

10.3%

+84.1%

グローバル事業

694

10.3%

770

10.0%

+10.9%

カスタマー事業

2,392

24.9%

970

13.8%

-59.5%

金融保証事業

1,501

21.6%

2,100

24.7%

39.8%

IT事業

183

20.8%

130

20.6%

-29.1%

ソーシャル事業

-224

-

-240

-

-

連結営業利益

7,840

14.4%

8,200

14.5%

+4.6%

* 単位:百万円

 

オートモーティブ事業
会社計画は、前期比3.8%増収、同28.6%増益。一部クライアントとの契約形態の変更により計上方法が変更され売上高は微増となるも、収益性は高まりセグメント利益が大幅に増加する見込みである。営業利益率は、前期比2.9ポイントの上昇を見込む。
[成長戦略]
自動車の進化に合わせ、ロードアシスト、事故受付、EVソリューションテレマティクス分野においてサービスの拡充を図る。
◎自動車損害保険、自動車メーカー、レンタカー、リース等
<EV領域>
2030年を目処に新車販売の大半がEV(電動車)となるなど今後EVの普及拡大が予想される。こうした環境下、既存サービスにおいて付加価値の向上を図るとともに、EV向け新サービスの構築を通じて新規クライアントの獲得を目指す。具体的には、付加価値向上EVにおける大きな不安要素の一つである「電欠」に対し、「EV駆けつけ充電サービス」の全国での提供を開始するとともに、今後、給電容量やエリアの拡大を進める。
<コネクティッド領域>
国内におけるコネクティッド(テレマティクス)が加速し、2035年にはコネクティッドカー普及率が72.3%を超える見通しとなっている。また、通信機能のない自動車においても通信機能付きの外付け車載デバイスの搭載増加が見込まれ、コネクティッド搭載車以外への安心・安全の提供の拡大が予想される。こうした環境下、救援機関から要請されるロードアシストから、画像を使った仕組みによるテレマティクスサービスプロバイダーへの進化を推進する。

 

プロパティ事業
会社計画は、前期比18.8%増収、同84.1%増益。ホームアシストにて個人向け駆けつけサービスの販路拡大を通じて売上の拡大を図るとともに、出動体制の効率化により生産性向上を図る。営業利益率は、前期比3.6ポイントの上昇を見込む。
[成長戦略]
◎ホームアシスト(住宅関連)
住宅設備機器駆けつけサービスは、管理会社付帯の分譲マンション組合毎の団体加入に加え、個人加入・利用都度払いが可能な商品展開と戸建所有者へも販売を予定している。また、住宅設備機器延長保証サービスは、デベロッパーへ向けて継続的に販売を促進する。更に、ペットアシスト事業として、ペットテックを利用した見守りサービスと緊急往診サービスを開発中であり、「住まいのアシスト」から「暮らしのアシスト」へ事業拡大を目指す。
◎パークアシスト (コインパーキング関連)
既存サービスにEV充電サービス等の付加価値を加え、駐車場事業領域でのサービス拡充を図りモビリティハブとしての活用提案を進める。また、サービス領域拡大に伴い、オートモーティブ事業との連携を図ることで、対応エリアの拡大とサービス品質の向上を図る。更に、駐車場領域における既存事業の強みを最大限に活用し、成長するカーシェアリング市場でのシェア拡大を図る。

 

グローバル事業
会社計画は、前期比14.8%増収、同10.9%増益。駐在員・旅行者等の海外渡航者数の回復により、サービス利用の拡大が見込まれる。営業利益率は、前期比0.3ポイントの低下を見込む。
[成長戦略]
◎駐在員、帯同家族及び短期滞在者 (旅行者、留学生、出張者等)
コロナ禍を経て需要が拡大した現地医療機関内の窓口(JHD:ジャパニーズヘルプデスク) を同社のグローバル事業のブランド発信拠点と位置付け、今後も積極投資を継続する。また、インドやメキシコなど医療アクセスの悪い地域を中心に自社運営クリニック(PHC:プレミアヘルスクリニック)を開設することで、対面サービスの拡充とともに JHD↔OTAI(海外旅行保険付帯サービス)・HCP(ヘルスケアプログラム)との相乗効果を目指す。また、CARDにおいては、赴任前の駐在員への認知向上と、赴任後の利用機会増加を目指し、国内外双方にてプロモーションの強化を図る。

 

カスタマー事業
会社計画は、前期比26.6%減収、同59.5%減益。ワクチン関連業務の縮小により減収減益が見込まれる。営業利益率は、前期比11.1ポイントの低下を見込む。
[成長戦略]
◎カスタマー (CRM)
コールセンターマーケットのうち、緊急性が高い問い合わせや、ホスピタリティ要件が重要な問い合わせが多い「流通・金融・ 自治体・製造業」のシェアは全体の30%を占める。これらターゲットの市場において同社グループの理念や文化、地方都市でのBPO拠点戦略に共感を持つ企業をターゲットとし、パートナーシップ強化を図る。
具体的には、低離職率の実現により、人財にノウハウが蓄積し、品質の高いサービスが提供可能となるなど同社の優位性が発揮できる地方でのBPO拠点展開というメリットを最大限に活用する。また、高い正社員率による安定雇用がもたらすノウハウの蓄積とサービス品質の向上を図り、収益性を確保する。更に、閑散繁忙の分析及び人財の再配置・クロストレーニング等に加え、マルチタスク・オペレーション(オペレーターが繁閑に合わせて複数チームを担当)によるリソースを活用し、一人当たりの生産性の拡大を図ることを通じて、人材不足に対応する。

 

◎ワランティ・リペア(保証・修理)
現在展開している保証サービス(ワランティ)に生活家電の出張修理サービス(リペア)を加えることで同社独自の付加価値モデルへ繋げる。また、保証ビジネスとして必要な①コンタクトセンター業務、②機器搬送物流プロセス、③ロス分析も行える自前のITシステムを有して、ワンストップサービスを提供する。サービス内容としては、出張修理の采配や部材発注、訪問修理や持ち込み修理などがあげられる。

 

金融保証事業
会社計画は、前期比22.5%増収、同39.8%増益。グループ会社の株式会社イントラストにおける堅調な推移に加え、医療費用保証事業の拡大を見込む。営業利益率は、前期比3.1ポイントの上昇を見込む。

 

IT事業
会社計画は、前期比28.3%減収、同29.1%減益。サプライチェーンマネジメントシステムやコンタクトセンター業務に関連するシステムの納品減少により、減収減益予想。営業利益率は、前期比0.2ポイントの低下を見込む。

 

ソーシャル事業
会社計画は、前期比10.3%増収、同16百万円の営業損失の拡大。保育事業における園児数の増加、スポーツ事業における観客動員数の増加により、増収を見込む。

 

(3)進捗率

 

24/3期第2四半期累計

24/3期 会社計画

進捗率

売上高

28,763

56,500

50.9%

営業利益

3,857

8,200

47.0%

経常利益

4,071

8,700

46.8%

当期純利益

2,357

5,200

45.3%

*単位:百万円

 

 

売上高

営業利益

24/3期

第2四半期

24/3期 

会社計画

進捗率

24/3期 

第2四半期

24/3期 

会社計画

進捗率

オートモーティブ事業

12,234

24,170

50.6%

1,502

3,680

40.8%

プロパティ事業

3,515

7,700

45.7%

227

790

28.8%

グローバル事業

3,940

7,730

51.0%

408

770

53.1%

カスタマー事業

4,300

7,040

61.1%

776

970

80.1%

金融保証事業

4,287

8,500

50.4%

1,028

2,100

49.0%

IT事業

183

630

29.1%

21

130

16.7%

ソーシャル事業

300

730

41.2%

-118

-240

-

合計

28,763

56,500

50.9%

3,857

8,200

47.0%

*単位:百万円

 

上期が終了し、通期会社計画との進捗率は、売上高及び各段階利益ともに50%前後と通期の会社計画の達成に向けて順調な進捗率となっている。

 

5.今後の注目点

24/3期第2四半期累計決算では、親会社株主に帰属する四半期純利益を除き、売上高と各段階利益が前年同期比で増加し、上期の会社計画を上回る着地となった。ワクチン関連業務等の大幅な減収減益がある中、大健闘の内容と言えよう。これは、社会経済活動の回復を背景とした需要を取り込み、主力のオートモーティブ事業の他、金融保証事業及びグローバル事業が堅調に推移したことによるものである。分散された事業ポートフォリオにより、毎年安定的に成長する同社のクオリティの高さが確認できた決算となった。上期が終了し、通期会社計画との進捗率は、売上高及び各段階利益ともに50%前後と通期の会社計画の達成に向けて順調な進捗となっている。中期経営計画の最終年度は、売上高こそ未達となりそうであるが、営業利益の達成確度は高まっている。下期においてもポートフォリオ効果を通じて、ワクチン関連業務の落ち込みを乗り越え、通期の会社計画を達成できるのか注目される。
また、同社は今期に各事業で成長戦略を積極的に展開している。オートモーティブ事業では、EV領域やコネクティッド領域においてサービスメニューの拡充を図り、プロパティ事業では、管理会社付帯の分譲マンション組合毎の団体加入に加え、個人加入・利用都度払いが可能な商品展開と戸建所有者へも販売を予定している。また、カスタマー事業では、現在展開している保証サービス(ワランティ)に生活家電の出張修理サービス(リペア)を加える。加えて、金融保証事業では、グループ会社の株式会社イントラストにおいて、医療費用保証に加え、介護費用保証の契約拡大を目指している。来期の成長ドライバーとなるであろう、今期の成長戦略の進捗状況にも期待を込めて注目したい。

 

<参考:コーポレート・ガバナンスについて>

◎組織形態及び取締役、監査役の構成

組織形態

監査役設置会社

取締役

6名、うち社外3名

監査役

4名、うち社外2名

 

◎コーポレート・ガバナンス報告書(更新日:2023年6月30日)
基本的な考え方
当社グループにおけるコーポレート・ガバナンスとは、エンドユーザー、クライアント企業、株主、従業員、地域等の各ステークホルダーとの関係における企業経営の基本的な枠組みのあり方と理解しております。
コーポレート・ガバナンスの充実・強化は株主利益及び企業価値向上のための責務と考えており、以下の方針を定めています。

 

1.株主の権利を尊重し、平等性を確保する。
2.各ステークホルダーとの適切な協働を図る。
3.会社情報を適切に開示し、透明性の確保を図る。
4.公正・透明で迅速果断な判断を可能にする取締役会等の体制の構築に取り組む。
5.株主との適切な対話を行う。

 

<コーポレートガバナンス・コードの各原則を実施しない理由>
当社はコーポレートガバナンス・コードの各原則を全て実施しております。

 

<コーポレートガバナンス・コードの各原則に基づく開示(抜粋)>

原則

開示内容

■原則1-4(政策保有方針)

(1) 政策保有株式に関する方針

当社グループが純投資目的以外の目的で保有する株式の場合、取引先の株式を保有することで中長期的な関係維持、取引拡大、シナジー創出等が可能となるものを対象としております。

発行会社の株式を保有する結果として当社グループの企業価値を高め、株主・投資家の皆様の利益に繋がると考える場合において、株式を保有する方針としております。

当該方針に従い、四半期毎に中長期的な経済合理性や将来の見通しについて取締役会において検証し、意義が不十分あるいは方針に合致しない保有株式については縮減を進めます。また、保有する便益やリスクが資本コストに見合っているか等を個別具体的に精査、検証し、重要性の高いものについてはその概要を開示いたします。

 

(2) 政策保有株式に係る議決権の行使について

当社グループが純投資目的以外の目的で保有する株式の場合、適切な議決権行使が企業のガバナンス体制強化を促し、企業の中長期的な価値向上と持続的成長に繋がるものと考え、原則としてすべての政策保有株式について議決権を行使いたします。また、議決権の行使に当たっては、投資先企業の状況や当該企業との取引関係等を踏まえた上で、議案に対する賛否を判断いたします。

■補充原則2-4-1(中核人材の登用等における多様性の確保)

当社グループは、地方都市において、若年層や女性が夢を持って働ける雇用環境を創造し、地域社会に貢献することを重要な基本戦略と位置づけております。

働く従業員一人ひとりの多様性の尊重と、多様な働き方の提案を実現できるようインクルーシブな職場環境の創出に向けて取り組みを継続しています。

 

(1) 女性従業員割合

2023年3月末現在、当社グループの女性従業員比率は65.3%、女性管理者比率は34.5%です。

2018年度より女性活躍推進プロジェクト(Woman Excite Project)を発足し、女性活躍推進担当の取締役を従業員から選出し、当社グループ内における女性管理者の登用その他の施策を積極的に行い、今後も継続する方針です。

 

(2) 中途採用者、外国人従業員割合

当社グループでは中途採用比率が高く、2022年度新規採用者(1,211名)のうち83.2%が中途採用者です。

特に海外拠点では現在新規採用者の100%が中途採用者であり、日本国籍の従業員のみならず、現地国籍を含む多様な国籍の従業員を採用しております。このように、従来より新卒や中途採用、国籍等を問わず優秀な人財の確保に努め、今後も継続する方針のため、今後の目標は特に定めておりません。

 

当社グループの従業員比率の詳細は、当該報告書の添付資料3をご参照ください。

 

(3) 多様性の確保に向けた社内環境整備状況

ライフステージに対応したワークスタイルの変革、個々の能力を活かした働きやすい環境作りを目指し、以下のような取り組みを実施しております。

 

・ 企業内保育園「オランジェリー」の設置

・ 結婚・出産・介護等で生活スタイルが一変するライフイベントが発生した際、男女ともに各種サポートが受けられる「新生活サポート制度」の導入

・ 入社1年未満で育児休業の取得資格がない等の理由で、やむを得ず退職した従業員が復職することができる「ジョブリターン制度」の導入

・ 柔軟な働き方ができるように1時間単位から有給休暇を取得可能とする「時間単位有給休暇制度」の導入

・ 就業規則及び各種規程の適用において同性パートナーを配偶者とみなす制度の導入

■補充原則3-1-3(サステナビリティについての取り組み等)

 

<サステナビリティについての取り組み>

当社グループは、サステナビリティ方針を定め、グループ経営理念に基づき、社会の問題を解決することで貢献し、社会や地域と共に繁栄できる企業を目指しております。

持続可能な社会のための取り組みは、企業に課せられた責務であり、企業としての成長と社会的責任を果たすことを両立させていくことが重要であると考えています。

これらを実現するために当社グループは、「人と人とのつながりから生まれる共感」を「新しい価値を創造する原動力」とし、適正な企業統治の下、社会から信頼される企業として、多様なサービスを通じた持続可能な社会の実現に向けて「サステナビリティ重要課題(マテリアリティ)」を定め、グループ一丸となってその達成に積極的に取り組んでまいります。        

 

詳細は、当該報告書の添付資料2をご参照ください。

 

<人的資本への投資等>

人的資本への投資として、社員が安心・安全な環境で自分の強みを発揮させる環境構築を目指す制度を取り入れ、ポジティブに管理者へチャレンジしやすい環境を構築し、人的資本の強化をしてまいります。

従業員一人ひとりが自身の力を発揮できる組織風土の醸成、やりがいをもって働くことができる体制整備を実施します。

 

<知的財産への投資等>

当社グループは、「エンドユーザーの不便さや困ったことを解決する」という経営理念を原点にクライアント企業に代わってエンドユーザーへ「人でしかできないサービス」を提供するBPO事業を行っております。

エンドユーザーのお声を受ける「コンタクトセンター(BPO拠点)」、現場でエンドユーザーへ直接サービスを提供する「フィールド」、人でしかできないサービスを下支えする「IT」という時代や価値観の変化に対応した、当社グループでしか実現できないサービス領域を創造するため、BPO事業の要となる人財を活用した「ビジネスモデル」とクライアント企業やエンドユーザー、地域との良きパートナーとしての「信頼・レピュテーション」を当社グループの価値創造において重要な知的財産、無形資産と位置づけております。さらなる顧客ニーズへの対応を行うべく「価値創造企業」として時代の変化に対応するため、下記PI-DXモデルの創造を目的とした投資を行っております。

 

 Step1.コンタクトセンターで使用しているシステムの統一化

 

 Step2.共通システムによるPIナレッジ活用サービスを新たな分野へ提供

 

 Step3.ナレッジ共有による新たな顧客価値の提供を目指す

 

<気候変動への対応>

当社グループは2022年5月13日、TCFD提言への賛同を表明いたしました。

気候変動に伴うリスクと機会が財務を含む会社経営にどのような影響を及ぼすかを的確に把握すべく、データの収集分析を行い、TCFDの枠組みに基づく気候関連の情報開示を行っております。

 

詳細は、「サステナビリティ-環境に対する取り組み-」をご参照ください。

サステナビリティ-環境に対する取り組み-

 URL:https://ssl4.eir-parts.net/doc/4290/tdnet/2194078/00.pdf

■原則5-1(株主との建設的な対話に関する方針)

当社グループでは、持続的かつ安定的な成長と企業価値向上を図るべく、事業内容及びグループ経営理念について理解を深めていただく機会として投資家との建設的な対話を行っております。IR担当部署を中心に社内の関係部署と連携し、法令等に基づく開示及び投資家にとって重要と判断される情報について積極的な開示に努めております。

また、株主総会をBPO拠点で開催している他、機関投資家向けにBPO拠点見学会を実施しております。また、個人投資家向けに、会社説明会を適宜開催しております。

株主・投資家との建設的な対話を促進するための体制・取り組みに関する基本方針は以下のとおりです。

 

 1.株主との対話については、建設的な対話が実現するよう、代表取締役又はIR担当責任者が直接面談に臨むことを基本とする。

 

 2.IR担当責任者は、他部署と十分な連携をとれる横断的な体制を構築する。

 

 3.株主構造の把握に努めるとともに、株主通信の送付や決算発表後に決算説明会を開催する等して、株主との建設的な対話を促進するための取り組みを実施する。

 

 4.代表取締役及びIR担当責任者は、取締役会において対話の状況について定期的にフィードバックを行う。また、国内BPO事業を担当している株式会社プレステージ・コアソリューション、海外BPO事業を担当している株式会社プレステージ・グローバルソリューション等のグループ会社の経営陣に対しても定期的にフィードバックを行う。

 

 5.株主間の公平、市場の健全性の確保のほか、株主の自由な株式売買を保障する上で必要な措置として、決算説明会及び株主との面談は、すでに開示されている情報を敷衍して説明することとし、開示されていない重要事実に該当する事実については説明しない。

 

 

 

本レポートは、情報提供を目的としたものであり、投資活動を勧誘又は誘引を意図するものではなく、投資等についてのいかなる助言をも提供するものではありません。また、本レポートに掲載された情報は、当社が信頼できると判断した情報源から入手したものですが、当社は、本レポートに掲載されている情報又は見解の正確性、完全性又は妥当性について保証するものではなく、また、本レポート及び本レポートから得た情報を利用したことにより発生するいかなる費用又は損害等の一切についても責任を負うものではありません。本レポートに関する一切の権利は、当社に帰属します。なお、本レポートの内容等につきましては今後予告無く変更される場合があります。投資にあたっての決定は、ご自身の判断でなされますようお願い申し上げます。

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