ブリッジレポート
(9445) 株式会社フォーバルテレコム

スタンダード

ブリッジレポート:(9445)フォーバルテレコム 2023年3月期決算

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行 辰哉 社長

株式会社 フォーバルテレコム(9445)

 

 

企業情報

市場

東証スタンダード市場

業種

情報・通信

代表取締役社長

行 辰哉

所在地

東京都千代田区神田錦町 3-26 SC神田錦町三丁目ビル2F

決算月

3月

HP

https://www.forvaltel.co.jp/

 

株式情報

株価

発行済株式数(自己株式を控除)

時価総額

ROE(実)

売買単位

346円

16,757,195株

5,797百万円

15.9%

100株

DPS(予)

配当利回り(予)

EPS(予)

PER(予)

BPS(実)

PBR(実)

17円

4.9%

30.43円

11.4倍

145.67円

2.4倍

※株価は6/23終値。時価総額は6/23終値×発行済株式数(百万円未満切捨て)。
※ROEとBPSは2023年3月期実績、EPSとDPSは2024年3月期の会社予想。
※数値は四捨五入。

 

連結業績推移

決算期

売上高

営業利益

経常利益

親会社株主帰属利益

EPS

DPS

2020年3月(実)

21,279

1,002

965

-960

-57.56

17.00

2021年3月(実)

21,729

846

653

456

27.32

17.00

2022年3月(実)

21,801

1,068

1,001

868

52.00

17.00

2023年3月(実)

24,748

573

641

378

22.60

17.00

2024年3月(予)

24,170

850

790

510

30.43

17.00

*単位は百万円。

 

 

フォーバルテレコムの2023年3月期決算等について、ブリッジレポートにてご報告致します。

 

目次

今回のポイント
1.会社概要
2.主要なサービスの概要
3.2023年3月期決算
4.2024年3月期業績予想
5.今後の注目点
<参考:コーポレート・ガバナンスについて>

今回のポイント

  • 23/3期決算は前期比13.5%の増収、同35.9%の経常減益。売上面は、フォーバルテレコムにおける電力事業の、新規獲得件数と使用量の増加や、トライ・エックスとタクトシステムにおけるドキュメントソリューション・ビジネスの、大口顧客との取引の堅調な伸びとコロナ禍の影響からの回復等が寄与した。一方、利益面では、主に発電燃料の高騰を受け、原価率が上昇した事などにより、ユーティリティ・ビジネスで大幅に減少した。

     

  • 24/3期会社計画は、前期比2.3%減収、同23.1%経常増益の予想。売上面は、ユーティリティ・ビジネスの電力事業において、料金プランを市場連動型に変更し、市場価格が落ち着く事を想定したことが影響する。一方、利益面では、営業利益以下の段階利益が改善する見込みである。また、24/3期の配当予想は、前期と同額の1株当たり17円(上期末7円、期末10円)の予定。

     

  • 同社は、フォーバルグループが目指すF-Japan構想の中で、より多くの中小企業のGX・DXを実現するための商品・サービスの開発と中小企業を支援する自治体向けのシステムの開発の役割を担っている。新たなサービス群としては、ebillスタートアップ、ISO30414(人的資本情報開示のコンサル)、地球にやさしい通信【GX】、ガス事業、反社チェックツール、名刺管理ツール、RPAサポート等のデジタルソリューションなどの提供が予定されている。これら新規サービスの進捗状況が注目される。

     

1.会社概要

中小・中堅法人向けにOA・ネットワーク機器の販売やサービスの取次ぎを展開するフォーバル(8275)の連結子会社。フォーバルの連結決算において、フォーバルテレコムビジネスグループとしてセグメントされている(23/3期はフォーバルの連結売上高の40.8%を占めた)。グループは同社の他、連結子会社4社。

 

【事業内容と企業グループ】

報告セグメントは、同社及び連結子会社である㈱FISソリューションズにおいて、光回線サービス「iSmartひかり」、法人を対象とした光ファイバー対応IP電話「スマートひかり」及びスマートフォンを利用したFMCサービス「どこでもホン」、並びに個人を対象としたISPサービス「iSmart接続-Fひかり」を中心に、合わせて情報通信機器等を提供している「IP&Mobileソリューション・ビジネス」、登録小売電気事業者として法人顧客に電力サービス「Elenova」を提供している「ユーティリティ・ビジネス」、連結子会社(株)トライ・エックスによるオン・デマンド印刷、タクトシステム㈱による印刷物・デジタルメディア・Webサイト等のプランニング・デザイン等を手掛ける「ドキュメントソリューション・ビジネス」に分かれる。

 

(株)フォーバルテレコム(フォーバルが75.1%出資)

連結子会社

(株)FISソリューションズ

100%

情報通信コンサルティング

(株)トライ・エックス

97.5%

オン・デマンド印刷及び普通印刷業

タクトシステム(株)

100%

印刷物のプランニング・デザイン

(株)保険ステーション

100%

経営支援コンサルティング及び保険サービス

 

【過去10年間の業績推移と24/3期の会社予想】

 

2.主要なサービスの概要

【IP & Mobileソリューション】

◎Smartひかり
1社占有型の光ファイバーを使用している為、安定した回線速度を有したIP電話サービスを実現。全国一律のわかり易い料金プランで月々のコストがシンプルになり、さらに大幅ダウンが図られる。更に、自動迂回着信機能で万が一の時でも安心して使用できる。

 

(同社HPより)

 

◎iSmartひかり
NTT東日本・西日本が提供する光コラボレーションモデルを受け、同社がオリジナル料金で提供している光回線サービス。①バックボーンはNTTのフレッツ網を利用しているため品質が安定している、②請求の一本化ができるというメリットを持つ。おまか請求やワンビリングサービスで培われた請求一本化のノウハウが武器となっている。

(同社HPより)

 

◎CooVo(クーボ)
CooVo(クーボ)は、IPv6 IPoE接続方式を用いた高品質ネットワークを利用した次世代のIP電話サービス。
CooVoは網終端装置を経由しない為、混雑が緩和され顧客はIPv6 IPoE接続方式を用いた高品質ネットワークの利用が可能となる。また、一般的な通話の82%が2分以内の通話であることから、CooVoの通話料は全国一律5.5円/2分と格安に設定されている(一般的な通話設定は、8円/3分)。更に、万が一の光回線障害時でも、自動迂回着信機能があるため、顧客が指定した電話番号に着信される。更に、CooVoには、CooVo加入者同士の通話が無料、転送サービスが標準搭載、いまの電話番号がそのまま使える、IPv6 IPoE接続を用いた高品質なIP電話とインターネット接続を利用することが可能(別途、プロバイダー契約・オプション料金は不要)などのメリットがある。

(同社HPより)

 

◎どこでもホン  https://dokodemophone.jp/ 
どこでもホンには、①外出先から会社の番号を通知できる、②会社にかかってきた電話を事務所でも外出先でもどこでも受けられる、③外出先のスマホと内線通話が可能(パケット定額で通話無料)、④外線ボタン搭載(ページ切替で24ボタンまで表示)の4つの特徴がある。人出不足解消(外にいる人も会社宛の電話に出れる)、生産性向上解決(会社の電話番号通知ができるので、事務所に戻る必要がない)、長時間労働解決(顧客に通知するのは会社の番号)、働きやすい職場の構築(スマートフォン【iPhone】で、テレワークや働き方改革の強い味方)を可能にする優れたツールである。

 

(同社HPより)

 

【セキュリティコンサルティング】

◎セキィリティ本舗
PマークやISMSなど各種ISOの認証取得・更新のコンサルティングを提供。認証取得支援から、運用支援、更新支援、規格改訂支援、各種セミナーなど、Pマークや各種ISOに関わるサポートを行っている。プライバシーマーク(Pマーク)やISO27001(ISMS)など、各種ISOの認証取得・更新・規格改訂などのコンサルティングをはじめ、各種セミナーなども行っている。

 

(同社HPより)

 

【業務支援ソリューション】

◎おまか請求
請求書・支払通知書・納品書をWeb化でコスト削減するツールを提供。顧客登録・受注登録・料金計算、請求書発行(WEB公開)・収納代行・督促支援業務などを含んだ請求代行サービス。請求に関する業務を代行し、顧客の請求コストの削減と業務負担の軽減を図る。また、おまか請求ではユーザーがクラウドサービスを安全に利用できるよう各種セキュリティ対策を実施している。

 


(同社HPより)

 

 

 

◎Collabo One
Collabo Oneは、サブスクリプションビジネス管理に必要な機能をワンストップで提供する「クラウド業務管理サービス」である。導入企業は、見込情報の管理から、顧客・受注管理、月々の料金計算、請求、決済代行まで、あらゆる業務をクラウド上で一元管理・自動化することで大幅な業務効率化が図れ、生産性向上とサービスの持続的な成長を加速することが可能となる。また、
インボイス制度に対応した消費税額の計算や、適格請求書の発行もできる。

 

(同社決算説明会資料より)

 

【ユーティリティ・ビジネス】

◎Elenova(エレノバ)
Elenovaとは、電力自由化に伴い、同社が小売電気事業者となって、オリジナル料金で提供している電力サービス。
Electric(電気の)+nova(新星 新しい)+value(価値)から作成した新語。すべての人に、あらたな価値をもたらす電気事業の意味が込められている。
Elenovaは、電力自由化に伴い、同社が小売電気事業者として顧客に電力を提供する新電力サービス。従来電力は、地域指定の電力会社に供給されていたため、法人・個人を問わず電力会社を自由に選ぶことはできなかったが、2016年4月に電力が全面自由化されたことにより、企業、一般家庭共に電力会社を選ぶことが可能となった。現在は小売電気事業者ごとに「低価格設定」や「環境への配慮」など、様々な形態で電力が供給されている。こうした環境下、様々な小売電気事業者が誕生しているが、同社のように全国規模で中小法人を対象に事業を運営している小売電気事業者は少ない。

 

(同社決算説明会資料より)

 

◎地球にやさしいでんき
「Elenova 地球にやさしいでんき」は、二酸化炭素排出量を実質ゼロとする電力サービスである。2050年脱炭素社会の実現に向けて、世界的に環境配慮への意識が高まる中、企業の規模を問わず、環境への取り組みに対する行動が求められている。「地球にやさしいでんき」は、顧客の電気を、「地球にやさしいでんき」に変えると顧客のCO2排出量が実質ゼロになるElenovaの環境配慮型プランである。当該プランは同社の電気にJークレジット等、環境価値を取引する証書を利用し、実質的にCO2の排出量をゼロにするものである(証書の調達元については、調達状況によって変更される)。また、「地球にやさしいでんき」には、①地球にやさしい(CO2の排出を実質ゼロにすることができる)、②ESG経営推進(企業価値・ブランドイメージの向上を図ることができる)、手続きが簡単(用意するのは検針票のみ)というメリットがある。

(同社決算説明会資料より)

 

3.2023年3月期決算

(1)連結業績

 

22/3期

構成比

23/3期

構成比

前期比

期初予想

予想比

売上高

21,801

100.0%

24,748

100.0%

13.5%

23,300

+6.2%

売上総利益

5,947

27.3%

5,249

21.2%

-11.7%

-

-

販管費

4,879

22.4%

4,676

18.9%

-4.2%

-

-

営業利益

1,068

4.9%

573

2.3%

-46.3%

590

-2.8%

経常利益

1,001

4.6%

641

2.6%

-35.9%

560

+14.6%

親会社株主に帰属

する当期純利益

868

4.0%

378

1.5%

-56.4%

378

+0.1%

*数値には(株)インベストメントブリッジが参考値として算出した数値が含まれており、実際の数値と誤差が生じている場合があります(以下同じ)。
*単位:百万円。

 

*株式会社インベストメントブリッジが開示資料を基に作成。
営業利益のグラフは上記に加えて、「費用項目の▲は費用の増加を示す。

 

前期比13.5%の増収、同35.9%の経常減益
売上高は前期比13.5%増の247億48百万円。売上面は、フォーバルテレコムにおける電力事業の、新規獲得件数と使用量の増加や、トライ・エックスとタクトシステムにおけるドキュメントソリューション・ビジネスの、大口顧客との取引の堅調な伸びとコロナ禍の影響からの回復等が寄与した。
営業利益は同46.3%減の5億73百万円。電力事業の燃料価格の高騰により原価率の上昇が大きな減益要因となった。また、コンサルティング・ビジネスの保険ステーションにおける、人員増強による経費の増加も影響した。売上総利益率は21.2%と前期比6.1ポイント低下。売上高が前期比で増加する中、支払手数料の減少などにより販管費が同4.2%減少したことにより、売上高対販管費比率は18.9%と同3.5ポイント低下した。この結果、売上高営業利益率が2.3%と同2.6ポイント低下した。また、前期に営業外費用で発生したIP & Mobileソリューション・ビジネスにおけるWBAサービスの回収率悪化による60百万円の貸倒引当金繰入額が、未納債権の回収により今期は15百万円の貸倒引当金戻入額へ転じたことなどにより、経常利益は同35.9%減の6億41百万円と営業利益の減益率よりも改善した。その他、前期に特別利益で計上した株式会社トライ・エックス広島事業部の事業譲渡益3億54百万円が今期なくなった反動減により、親会社株主に帰属する当期純利益は前期比56.4%の減益となった。なお、期初の会社予想との比較では、営業利益が若干下回ったものの、売上高と経常利益と親会社株主に帰属する当期純利益で上回った。

 

連結売上総利益の内訳

 

22/3期

23/3期

前期比

 

増減額

増減率

売上高

21,801

24,748

+2,946

+13.5%

 単体

16,773

19,578

+2,804

+16.7%

 子会社

5,028

5,169

141

+2.8%

売上総利益

5,947

5,249

-698

-11.7%

 単体

3,972

3,274

-697

-17.6%

 子会社

1,975

1,975

-0

-0.0%

売上総利益率

27.3%

21.2%

-6.1%

-

 単体

23.7%

16.7%

-7.0%

-

 子会社

39.3%

38.2%

-1.1%

-

*単位:百万円

 

 

 

個別売上総利益の内訳

 

22/3期

23/3期

前期比

 

増減額

増減率

売上高

16,773

19,578

+2,804

+16.7%

 ストック収益(通話系)

8,172

7,751

-421

-5.2%

 ストック収益(ネット系他)

2,494

2,244

-250

-10.0%

ストック収益(電力)

5,242

8,719

+3,476

+66.3%

 一時収益

862

862

-0

-0.0%

売上総利益

3,972

3,274

-697

-17.6%

 ストック収益(通話系)

1,164

1,080

-84

-7.3%

 ストック収益(ネット系他)

1,466

1,082

-383

-26.2%

 ストック収益(電力)

1,028

606

-422

-41.1%

 一時収益

311

505

+193

+61.9%

売上総利益率

23.7%

16.7%

-7.0%

-

 ストック収益(通話系)

14.3%

13.9%

-0.3%

-

 ストック収益(ネット系他)

58.8%

48.2%

-10.5%

-

 ストック収益(電力)

19.6%

7.0%

-12.7%

-

 一時収益

36.2%

58.6%

22.4%

-

*単位:百万円

 

連結の売上総利益は前期比6億98百万円の減少、売上総利益率は同6.1ポイントの低下となった。個別ベースの売上総利益は、ネット系他のストック収益と電力のストック収益が減少し、全体として6億97百万円減少した。また、子会社の売上総利益は、前期並みとなった。

 

販管費の内訳

 

22/3期

23/3期

増減額

主な増減要因

販管費合計

4,879

4,676

-203

 

人件費

2,045

2,054

9

 

支払手数料

1,250

995

-255

前払販売費用の償却の減少など

前期比△255

委託業務費

486

472

-14

 

情報処理費

294

339

44

CollaboOne(クラウド型の顧客・契約管理トータルプラット

フォーム)の開発費償却の増加など、前期比+44

貸倒引当金繰入額

70

54

-16

コンシューマ事業の売上債権の回収率向上などにより減少、前期比△16

その他

731

759

28

 

*単位:百万円

 

販管費は、前期比で2億3百万円の減少となった。前払販売費用の償却の減少やコンシューマ事業の売上債権の回収率向上などによる減少が減少要因の大きなものとなった。一方、CollaboOneの開発費償却の増加などが増加要因の大きなものとなった。

 

 

 

営業外損益の内訳(組替表示)

 

22/3期

23/3期

前期比

主な増減要因

違約金収入等

358

308

-50

・解約件数が前期より減少し、違約金収入は減少

・コンシューマ事業の過去の未納債権の回収に注力したことなどに

より貸倒引当金戻入額を計上

貸倒引当金戻入額

-

15

+15

その他

5

15

+10

営業外収益

363

339

-24

前払費用除却損等

344

252

-91

・解約件数が前期より減少し、前払費用除却損等は減少

貸倒引当金繰入額

77

-

-77

支払利息

22

16

-5

その他

-13

2

+15

営業外費用

430

271

-159

営業外損益合計

-67

68

+135

・コンシューマ事業の縮小と過去の営業外債権の回収により、

貸倒引当金の営業外損益は改善(前期比+92)

*単位:百万円

 

前払費用除却損等や貸倒金引当金繰入額などが減少し、営業外損益が前期比1億35百万円改善した。

 

(2)セグメント別動向

セグメント別売上高・利益

 

22/3期

構成比

23/3期

構成比

前期比

 IP & Mobileソリューション・ビジネス

12,215

56.0%

11,530

46.6%

-5.6%

 ユーティリティ・ビジネス

5,242

24.0%

8,776

35.5%

+67.4%

 ドキュメントソリューション・ビジネス

1,207

5.5%

1,345

5.4%

+11.4%

 コンサルティング・ビジネス

3,135

14.4%

3,096

12.5%

-1.3%

連結売上高

21,801

100.0%

24,748

100.0%

+13.5%

 IP & Mobileソリューション・ビジネス

1,296

70.8%

1,242

93.1%

-4.1%

 ユーティリティ・ビジネス

226

12.4%

-120

-9.0%

-

 ドキュメントソリューション・ビジネス

47

2.6%

73

5.5%

+55.1%

 コンサルティング・ビネジス

260

14.2%

138

10.4%

-46.9%

 その他

-762

-

-760

-

-

連結営業利益

1,068

100.0%

573

100.0%

-46.3%

*単位:百万円
*その他は、報告セグメントに含まれないセグメント間取引消去及び全社費用
*23/3期第1四半期連結会計期間より、報告セグメントごとの業績をより適切に管理するため、各報告セグメントに帰属しない本社の管理部門の一般管理費等の全社費用を、各セグメントに配賦する方法からセグメ ント利益と四半期連結財務諸表との調整額に含めて表示する方法に変更した他、セグメントに配賦すべき費用についてもより合理的な基準に基づき配賦する方法に変更した。前年同期比較については、前年同期の数値を変更
後の算定方法に基づき組み替えて比較している。

*株式会社インベストメントブリッジが開示資料を基に作成。

 

IP & Mobileソリューション・ビジネス 売上高115億30百万円(前期比5.6%減)、セグメント利益12億42百万円(同4.1%減)
主にVoIPサービス、モバイルサービス等の情報通信サービス全般を提供。個人を対象としたサービスの利用件数の減少により、売上高とセグメント利益が前期比で減少した。また、売上高対セグメント利益率は10.8%と前期比0.2ポイント上昇した。

 

ユーティリティ・ビジネス 売上高87億76百万円(前期比67.4%増)、セグメント損失1億20百万円(前期は2億26百万円のセグメント利益)
電力を提供。新規獲得件数と使用量が伸びたことなどにより、売上高が前期比で大幅に増加した。一方、燃料価格の高騰を受け、原価率が上昇しセグント損失を計上した。

 

ドキュメントソリューション・ビジネス 売上高13億45百万円(前期比11.4%増)、セグメント利益73百万円(同55.1%増)
主に普通印刷、印刷物のプランニング・デザイン等を行う。大口顧客との取引の堅調な伸びと、新型コロナウイルス感染症の影響等により低迷していたサービスの回復により、売上高とセグメント利益が前期比で増加した。売上高対セグメント利益率は5.5%と前期比1.5ポイント上昇した。

 

コンサルティング・ビジネス 売上高30億96百万円(前期比1.3%減)、セグメント利益1億38百万円(同46.9%減)
主に経営支援コンサルティング、保険サービス及びセキュリティサービス等を行う。セキュリティサービスはほぼ前期並みに推移したものの、保険サービスにおける高額商品の販売の減少と人員増強による経費の増加より、売上高とセグメント利益が前期比で減少した。売上高対セグメント利益率は4.5%と前期比3.8ポイント低下した。

 

(3)四半期業績の推移

 

23/3期第4四半期(1-3月)は、前年同期比増収増益となった。売上面では電力事業における新規獲得件数と使用量の増加などが、利益面では前払費用除却損等と貸倒金引当金繰入額の減少などが寄与した。

 

 

23/3期第4四半期(1-3月)は、前四半期比増収増益となった。過去の四半期と比較し、高水準の売上高と経常利益となった。

 

 

ユーティリティ・ビジネスのセグメント利益は、23/3期第3四半期(10-12月)に黒字化し、第4四半期(1-3月)は更に回復傾向が強まった。

 

(4)財政状態及びキャッシュ・フロー(CF)

財政状態

 

22/3月末

23/3月末

 

22/3月末

23/3月末

 現預金

1,299

1,040

仕入債務

2,605

3,062

 売上債権

3,769

4,213

短期有利子負債

2,164

1,728

たな卸資産

384

214

未払金

2,657

2,721

有形固定資産

89

106

長期有利子負債

-

-

無形固定資産

926

1,066

負債合計

8,706

8,592

投資その他

1,980

1,828

純資産合計

2,342

2,459

資産合計

11,049

11,051

負債純資産合計

11,049

11,051

*有利子負債=借入金
*単位:百万円

 

*株式会社インベストメントブリッジが開示資料を基に作成。

 

23/3月末の総資産は、22/3月末比2百円増の110億51百万円となった。資産サイドでは売上債権、ソフトウエアなどが主な増加要因で、現預金、前払費用、のれん、破産更生債権等などが主な減少要因となった。負債・純資産サイドでは、仕入債務、未払金、利益剰余金などが主な増加要因で、短期借入金、未払法人税等、賞与引当金などが主な減少要因となった。23/3月末の自己資本比率は22.1%と22/3月末の21.0%から1.1ポイント上昇した。

 

キャッシュ・フロー

 

22/3期

23/3期

前期比

営業キャッシュ・フロー(A)

1,686

907

-778

-46.2%

投資キャッシュ・フロー(B)

27

-446

-474

-

フリー・キャッシュ・フロー(A+B)

1,713

460

-1,252

-73.1%

財務キャッシュ・フロー

-1,949

-720

1,229

-

現金及び現金同等物期末残高

1,299

1,040

-259

-20.0%

*単位:百万円

 

*株式会社インベストメントブリッジが開示資料を基に作成。

 

CFの面では、税金等調整前当期純利益の減少や売上債権の増加などにより営業CFのプラス幅が縮小した。また、事業譲渡による収入の案件が23/3期は無かったことなどにより投資CFがマイナスへ転じ、フリーCFのプラス幅も縮小した。その他、短期借入金の減少幅の縮小などにより財務CFのマイナス幅が縮小した。以上の結果により、現金及び現金同等物期末残高は前期比20.0%減少した。流動資産が総資産の72%以上と高い流動性を維持している。

 

(5)上場維持基準の適合に向けた計画に基づく進捗状況

【上場維持基準の適合に向けた取組の実施状況及び評価】
同社の2023年3月末時点におけるスタンダード市場の上場維持基準への適合状況は、流通株式比率のみ不適合となっている。上場維持基準の流通株式比率は25%であるが、東京証券取引所が2023年3月末時点の株券等の分布状況をもとに算出した流通株式比率は21.3%であった。
適合に向けては、親会社である株式会社フォーバルが保有する同社株式の立会外分売による実現を基本方針としている。分売の際の株式価格および株式数や時期等の要件について、引き続きフォーバル社と協議を重ねている。更に株式価格の適正な評価に向けては、新たに株主優待の導入も検討している。また適合時期の計画は、2025年3月迄と、当初のものと変わらないものの、現在協議は、具体的な日程の検討に入っている。

 

【取組の進捗】
◎リスク再発の回避による業績の安定
① 与信管理委員会の設置
2020年3月期に、大口の卸取引先の破産手続き開始決定に伴う特別損失が発生した。それを受け、代表取締役を委員長とする与信管理委員会を設置、以降、取引先の与信管理の徹底を図っている。委員は、常勤取締役(監査等委員を含む)、経理担当部門長、経営企画担当部門長、内部監査担当部門長で構成している。委員会議は四半期に一度の定期開催の他、つど案件や事態に応じて招集し、新規取引先の承認と与信限度額、大口取引先や高額利用客の管理状況に関する審議を行っている。
移行基準日から基準日までの期間、委員会の審議事項に係る、特筆すべき損失は発生していない。

 

② 電力小売事業の安定
異常気象による日本卸電力取引所の取引価格の高騰、ウクライナ情勢による発電燃料の高値等、支配不能な外部リスクに ついては、仕入契約と需給約款を見直し改定する事により影響範囲の最小化に努めており、当該事象が発生した22/3期、 23/3期も、契約数は順調に伸長している。 電力小売事業は24/3期も、「ユーティリティ・ビジネス」セグメントの主力事業に位置付け、注力する。

 

◎事業に関する新たな取組による業績の向上
DXを活用した中小企業向けのサービスの提供と、同社内の働き方改革による業績の向上に取り組み、株式価格への反映
を図る。
「CollaboOne」の推進
中小企業に向けて、顧客管理・販売管理・請求回収等、根幹業務を統合したクラウド型プラットフォーム「CollaboOne」をサブスクリプションモデルで提供している。多大な初期投資を強いる事なく、中小企業のDX化を推進できる。当サービスは、23/3期より情報システム担当部門内に専任の販売チームを設け、Web マーケティングにより市場への浸透を図った結果、電気通信事業者とOA機器販売事業者を中心に導入が進んでいる。なお同チームは、24/3期より上位の組織単位「DXシステム支援部」に改編された。
「どこでもホン」の推進
IPーPBXとスマートフォンを連携し、場所に関係なくオフィスの固定電話の回線を利用できるサービス「どこでもホン」で、中小企業のリモートワークを推進している。当サービスは提供開始以来、リモートワークの普及と同調して契約数を伸ばしてきたが、23/3期は専用機器の部材となる半導体の不足により、新規獲得の制限を受けた。同事象は24/3期において解消に向かっている。「どこでもホン」は引き続き「IP & Mobile ソリューション・ビジネス」セグメントの中核サービスとして注力する。

 

RPAの活用による当社内の働き方改革
RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)の活用によりルーティン業務の工数を最小化し、未来に繋がる創造的な業務の時間を確保している。同社では23/3期まで329種のルーティン業務のRPA化に取り組み、その業務時間を78%削減した。同取組を主導した「デジタル推進プロジェクト」は、24/3期より上位の組織単位「デジタルソリューション室」に改編された。

 

4.2024年3月期業績予想

(1)連結業績

 

23/3期 実績

構成比

24/3期 予想

構成比

前期比

売上高

24,748

100.0%

24,170

100.0%

-2.3%

営業利益

573

2.3%

850

3.5%

+48.2%

経常利益

641

2.6%

790

3.3%

+23.1%

親会社株主に帰属

する当期純利益

378

1.5%

510

2.1%

+34.8%

*単位:百万円

 

24/3期の業績予想は、前期比2.3%減収、同23.1%の経常増益
24/3期会社計画は、売上高が前期比2.3%減の241億70百万円、経常利益が同23.1%増の7億90百万円の予想。
2023年4月1日付で電力の仕入契約と需給約款を、高値不透明が続く燃料価格が、業績に与える影響を回避するものに改定している。ユーティリティビジネスの電力事業において、料金プランを市場連動型に変更し、市場価格が落ち着く事を想定した為、。売上高は前期比で若干減少する見込みである。一方、営業利益以下の段階利益は改善する見込みである。営業利益は、前期比48.2%の8億50百万円の会社予想で、売上高営業利益率は3.5%と前期比で1.2ポイント上昇する計画である。
また、24/3期の配当予想は、前期と同額の1株当たり17円(上期末7円、期末10円)の予定。連結配当性向は、55.9%となる見込み。

 

(2)24/3期の主な取り組み

◎既存商材の販売増強と新規サービスの拡充
フォーバルグループは、アパートメント構想を打ち出している。既存商品の増強を図り空室を埋めるとともに、新規サービスの拡充を行い新しい部屋を作る。今後、同社の商品・サービスの「部屋」を明確にして、個客ごとの空室率を把握することで既存商品の販売増強と新規サービスの拡充につなげる方針である。

 

空室を埋める

(既存商品の増強)

新しい部屋を作る

(新規サービスの拡充)

既存商品

新規商品

◆スマートひかり

◆CooVo

◆モバイル関連サービス

◆Elenova

◆CollaboOne

◆印刷サービス

◆Webコンサルサービス

◆保険サービス

◆ebillスタートアップ

◆ISO30414

◆地球にやさしい通信(GX商材)

◆ガス事業

◆反社チェックツール

◆名刺管理ツール

◆RPAサポート等のデジタルソリューション

 

(同社決算説明会資料より)

 

◎F-Japan構想の推進
F-Japan構想は、政府が掲げる「日本の未来を拓く4つの原動力」に基づいて、親会社のフォーバル社が推進するビジネスモデルである。全社一丸となり、①グリーン社会の実現【GX】、②官民挙げたデジタル化の加速【DX】、③活力ある地方創り、④少子化対策へ取り組む。また、産(民間企業)・官(自治体)・学(教育機関)との連携により、DXの地産地消による永続的な地方創生を実現する。また、F-Japan構想におけるフォーバルテレコムのテーマは、①より多くの中小企業のGX・DXを実現するための商品・サービスの開発、②中小企業を支援する自治体向けのシステムの開発である。

 

【F-Japan構想における、官(自治体)との連携】
フォーバル社は、「地方創生人材支援制度」のデジタル専門人材派遣に係る協力企業として、デジタルを活用した地方創生を目的とした、デジタル専門人材の派遣を実施している。

 

 

制度等

自治体

役職

開始年度

 地方創生人材支援制度

鹿児島県 さつま町(さつまちょう)

ICT推進アドバイザー

2022年度

長崎県 西海市(さいかいし)

CIO補佐官

2022年度

富山県 滑川市(なめりかわし)

DX推進課長

2023年度

千葉県 鋸南町(きょなんまち)

地域活性化起業人

長野県 白馬村(はくばむら)

デジタル統括監

滋賀県 愛荘町(あいしょうちょう)

行革・DX推進室 室長代理

奈良県 王寺町(おうじちょう)

ITコーディネーター

静岡県 袋井市(ふくろいし)

企画部デジタル推進課専門官

岩手県 花巻市(はなまきし)

ICT専門官

長野県 飯山市(いいやまし)

マネージャー

デジタル専門家派遣業務

山口県

グループリーダー

(同社決算説明会資料より)

 

5.今後の注目点

同社の23/3期決算は、前期比13.5%増収ながら、同35.9%の経常減益となった。ユーティリティ・ビジネスにおいて発電燃料の高騰により、原価率が増加したことがその理由である。23/3期上期は、新型コロナからの需要回復、ロシアによるウクライナ侵攻、急激な円安などが影響し燃料価格が高騰し、燃料の仕入価格が同社の約款上の燃料費調整単価の上限を超過する事態となった。これに対応し同社は、約款の改定を実施し下期より燃料費調整単価の上限を撤廃したことで、電気の料金体系の変更を随時実施することが可能となった。これにより燃料価格の高騰に起因する仕入価格の上昇が業績へ与える影響は、限定的となった。23/3期上期のユーティリティ・ビジネスは、3億67百万円のセグメント損失となったものの、23/3期下期は2億46百万円のセグメント利益となった。更に、23/3期第4四半期(1-3月)だけで2億9百万円のセグメント利益を計上した。電気の料金体系の変更の成果であるが、驚くべき改善スピードとなった。燃料の仕入価格の上昇がユーティリティ・ビジネスの損益を大幅に悪化させることがなくなる中、今後は新規獲得件数と使用量の増加がユーティリティ・ビジネスの成長の鍵を握る。新規獲得件数と使用量の増加により、今後更にユーティリティ・ビジネスの回復傾向が強まるのか注目される。
また、現在同社は、既に同社の商材を導入している顧客に加え、親会社のフォーバル社でアイコンサービスを導入している顧客に対して、同社の複数の商材を積極的に販売すべく、顧客ごとの未導入の商材の状況を可視化している。今後、クロスセルを積極化するとともに、フォーバル社に対する提案支援や知識アップ支援も強化する。同社の商品・サービスの「部屋」を明確にし、個客ごとの空室率を把握することで既存商品の販売増強と新規サービスの拡充につなげるフォーバルグループのアパートメント構想が今後どの様な成果をもたらすのか注目される。
更に同社は、フォーバルグループが目指すF-Japan構想の中で、より多くの中小企業のGX・DXを実現するための商品・サービスの開発と中小企業を支援する自治体向けのシステムの開発の役割を担っている。新たなサービス群としては、ebillスタートアップ、ISO30414(人的資本情報開示のコンサル)、地球にやさしい通信【GX】、ガス事業、反社チェックツール、名刺管理ツール、RPAサポート等のデジタルソリューションなどの提供が予定されている。これら新規サービス拡充の進捗状況にも期待を込めて注目していきたい。

 

<参考:コーポレート・ガバナンスについて>

◎組織形態および取締役・監査役の構成

組織形態

監査等委員会設置会社

取締役(監査等委員含む)

8名、うち社外2名

監査等委員

3名、うち社外2名

 

◎コーポレート・ガバナンス報告書
最終更新日:2023年6月23日

 

<基本的な考え方>
当社では、取締役会を唯一の経営意思決定機関として位置付けております。
定例取締役会を毎月開催するほか、重要案件が生じる都度臨時取締役会を機動的に開催し、迅速かつ的確な経営判断を行っております。
また、企業経営情報の積極的な開示を目的として、適時に当社のホームページにおいて財務情報に限定しないディスクロージャーを行っております。
当社は、監査等委員設置会社形態を採用しており、同形態により十分にガバナンスが機能していると認識しております。

 

<コーポレート・ガバナンス・コード各原則の実施について>
実施をしないコード:11項目、そのおもな原則と理由

原則

実施しない理由

(補充原則2-4-1 人財の多様性に

関する考え方)

当社は、社員を「人財」として、経営における重要な資源と考えております。

能力や適性、実績を重視する、人物本位の採用・配属・登用を行っており、

性別や年齢、国籍や新卒・中途採用等の属性で区別が生じる規程や制度は設けておりません。2023年3月31日時点で、全従業員のうち、28 .9%を女性が占めており、取締役にも女性を登用しております。一方、育児や介護を担う社員に向けては、仕事との両立を可能とする、保育・介護費用の支援と勤務時間の特例を定めた規程を

設け、長く安心して働く事ができる環境を整えております。また、人財育成においては、OJTに偏る事なく、教育研修・評価制度・社内コミュニケーションの三分野でプロジェクトを常設し、継続的な改善に取 り組んでおります。 なお、当社では前述のとおり、人物本位で人事を運用している事、また例年、新規採用者は新卒・中途採用者を合わせて10名前後の規模である 事から、従業員の属性別の数値目標を設けておりませんが、今後の人財計画を策定する過程で、必要に応じて検討してまいります。

(原則3-1 情報開示の充実)

(1)会社の目指すところ(経営理念等)や経営戦略、経営計画

会社の目指すところ(経営理念等)は、「社是」であり、「社員・家族・顧客・株主・取引先と共に歩み社会価値創出を通してそれぞれに幸せを分配することを

目指す」を基本理念に中期経営計画を策定しております。しかし当社の事業環境における経営状況の変化は激しいため、柔軟な対応が阻害されない

よう、現在、中期経営計画は公表をしておりません。なお、公表はしておりませんが中期経営計画の目標に対する実績分析は毎回実施し、毎年度の経営戦略・経営計画に反映させるとともに、次期中期経営計画に反映しております。

(2)本コードのそれぞれの原則を踏まえた、コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方と基本方針コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方と基本方針は、コーポレート・ガバナンスに関する報告書「1.基本的な考え方」に記載しております。

(3)取締役会が経営陣幹部・取締役の報酬を決定するに当たっての方針と手続「II経営上の意思決定、執行及び監督に係る経営管理組織その他のコーポレート・ガバナンス体制の状況」の「1.機関構成・組織運営等に係る事項」の

【取締役報酬関係】「報酬の額又はその算定方法の決定方針の開示内容」を

ご参照ください。

(4)取締役会が経営陣幹部の選解任と取締役・監査役候補の指名を行うに

当たっての方針と手続取締役候補の指名にあたっては、当社の社是を理解し、的確かつ迅速な意思決定、適切なリスク管理、業務執行の監視および

会社の各機能と各事業部門をカバーできるバランスを考慮し、適材適所の

観点より総合的に検討し、取締役会で決議しております。

(5)取締役会が上記(4)を踏まえて経営陣幹部の選解任と取締役・監査役候補の指名を行う際の、個々の選解任・指名についての説明取締役候補者の指名理由は、「株主総会招集ご通知」の参考書類に記載しております。

(補充原則4-2-1 中長期的な業績と

連動する報酬体系)

当社は、経営陣の報酬額を「II経営上の意思決定、執行及び監督に係る経営管理組織その他のコーポレート・ガバナンス体制の状況」の「1.機関構成・

組織運営等に係る事項」の【取締役報酬関係】「報酬の額又はその算定方法の決定方針の開示内容」に記載した方針と手続きに則り決定しております。

中長期的な業績と連動する報酬の割合や、現金報酬と自社株報酬との割合については、検討してまいります。

(補充原則4-8-3 独立社外取締役)

当社の取締役会は8名で構成されており、うち取締役監査等委員は3名、

そのうちの2名に、独立社外取締役を選任しております。2名のうち、1名は公認会計士、1名は弁護士の資格を有しており、ともに専門能力と経験を

バックボーンとした、企業倫理・コンプライアンス・内部統制に関する高い知見を有しております。取締役会は、すべての取締役監査等委員が出席し、

取締役の業務執行の状況を監視できる体制となっており、支配株主との取引については、独立社外取締役の知見を重用し、厳正な審議と適正な決議が

為されております。独立社外取締役の比率および特別委員会の設置とも、

現時点では当補充原則の要求に充足しておりませんが、取締役会の監視・

監督機能の維持乃至強化を重視し、今後検討してまいります。

(原則5―2経営戦略や経営計画の策定・公表 )

当社は、中期経営計画を策定しておりますが、当社の事業環境における経営状況の変化は激しいため、柔軟な対応が阻害されないよう、中期経営計画は公表をしておりません。なお、公表はしておりませんが中期経営計画の目標に対する実績分析は毎回実施し、毎年度の経営計画に反映させるとともに、次期中期経営計画に反映しております。なお、2019年3月期乃至2023年3月期のROIC(投下資本利益)及びROE(自己資本利益率)等の資本効率については、当社ホームページで開示し ております。 ・資本効率について(2023年3月末時点) https://www.forvaltel.co.jp/_file/ja/article/315/ir_pdf01/2/

 

<開示している主な原則>

原則

開示している主な原則

(原則1-4 政策保有株式)

当社では政策保有株式は現在保有しておりません。また、今後も原則として政策保有は行わない方針です。

(原則3-1―3 サステナビリティへの

取組、人的資源や知的財産への投資に

ついて)

(1)サステナビリティへの取組について当社の、サステナビリティへの取組に関する基本方針は、「環境対策に関する方針」として、当社ホームページで

開示しております。

・環境対策に関する方針URL:https://www.forvaltel.co.jp/company/environment.html

具体的な取組内容は、次の通りとなります。

《営業活動を通した取組》

主力事業セグメントにおいて法人顧客に向け、CO2排出係数ゼロの電力や、

ペーパレスおよびリモートワークを可能とする業務ソリューションを提供する事で、脱炭素社会と働き方の多様性を推進しております。

・CO2排出係数ゼロの電力サービス「ELENOVA地球にやさしいでんき」

URL:https://elenova.jp/

・ペーパレスおよびリモートワークを可能とするオール・イン・ワンの業務

ソリューション「CollaboOne」

URL:https://www.forvaltel.co.jp/dx.html

・オフィスの電話がどこでもつながる通信ソリューション「どこでもホン」

URL:https://www.forvaltel.co.jp/dx.html

《営業外の取組》

当社では、新型コロナウイルス感染症発生以前より、自社の働き方改革として、リモートワークと業務のペーパレス化に取組んでまいりました。その具体的な成果として顕れるオフィスの電力利用とコピー用紙の利用の削減量およびそこから算定されるCO2排出の削減量を数値化、社員に告知する事により、サステナビリティへの取組に対する意識を高めております。また当社は、開発途上国で教育支援を行っている国際NGO団体の法人パートナーに参画しており、団体職員による社員へのレビューの場を設けております。

(2)人的資本への投資等について当社は、社員を「人財」として、経営における重要な資源と考えております。投資等の取組については前記の「(補充原則2-4-1 人財の多様性に関する考え方)」をご参照ください。

(3)知的財産への投資等について当社の主な収益は、電気通信や電力等のトラフィックの卸しと小売りから成り、その商流自体は、特に知的財産への

投資を要するものではありません。但し現在、こうした卸しや小売りと、前記の「CollaboOne」「どこでもホン」等、当社の企画乃至開発から出自するサービスとの一体提供を推進しており、これらのサービスについては特許出願等、知的財産権の確保に向けた投資を、実施もしくは検討しております。

(原則4-9 独立社外取締役の独立性

判断基準及び資質)

当社は、会社法及び東京証券取引所が定める独立性基準を満たしていることに加え、誠実な人柄、高い見識と能力を有し、当社の経営に対し真摯かつ

建設的に助言できる経験を重視しております。

(補充原則4-11-1取締役選任に関する方針・手続)

当社は、取締役会は多様な知識、経験、能力を備えた構成員により構成されることが必要であると考えております。すなわち、業務執行の監督と重要事項に係る意思決定をするためにはこのような構成員により取締役会の多様性が確保されることが不可欠であると考えております。なお、当社は取締役8名のうち非業務執行取締役4名(内、監査等委員3名)を選任しており、業務執行

取締役の業務執行を監督する体制を構築しております。

(原則5-1 株主との建設的な対話に

関する方針)

当社では、IR担当取締役を選任するとともに、経営企画部をIR担当部署とし、株主構成の把握に努め、効果的な対話を行っております。株主・投資家の

要望に応じて代表取締役、IR担当取締役、IR担当部署が対応し、株主・投資家との円滑な対話を実践するために、IR担当部署が中心となって関連部門間の連携を図っております。代表取締役による決算説明会の開催や国内外の機関投資家からの取材対応をするほか、説明会資料を適宜、当社ウェブサイトに掲載しております。また、株主・投資家との対話で得られた意見は必要に応じて取締役(監査等委員を含む)にフィードバックして、企業価値の向上に努めております。なお、株主・投資家との対話に関しては、内部情報管理規程に

基づきインサイダー情報の漏洩防止に努めております。

 

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