ブリッジレポート:(8061)西華産業 2023年3月期決算
櫻井 昭彦 社長 | 西華産業株式会社(8061) |
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企業情報
市場 | 東証プライム市場 |
業種 | 卸売業 |
代表取締役社長 | 櫻井 昭彦 |
所在地 | 東京都千代田区丸の内3-3-1 新東京ビル3F |
決算月 | 3月末日 |
HP |
株式情報
株価 | 発行済株式数 | 時価総額 | ROE(実) | 売買単位 | |
2,004円 | 12,320,650株 | 24,690百万円 | 15.4% | 100株 | |
DPS(予) | 配当利回り(予) | EPS(予) | PER(予) | BPS(実) | PBR(実) |
80.00円 | 4.0% | 241.24円 | 8.3倍 | 2,907.20円 | 0.7倍 |
*株価は6/16終値。各数値は23年3月期決算短信より。
業績推移
決算期 | 売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 当期純利益 | EPS | DPS |
2020年3月(実) | 140,677 | 2,809 | 3,122 | -1,262 | -100.73 | 45.00 |
2021年3月(実) | 71,933 | 2,581 | 2,906 | 2,721 | 221.87 | 45.00 |
2022年3月(実) | 85,307 | 3,824 | 3,879 | 2,246 | 186.85 | 65.00 |
2023年3月(実) | 93,311 | 4,636 | 6,286 | 5,001 | 415.79 | 90.00 |
2024年3月(予) | 95,000 | 3,700 | 4,300 | 2,900 | 241.24 | 80.00 |
*単位:百万円、円。当期純利益は親会社株主に帰属する当期純利益。2022年3月期より「収益認識に関する会計基準」を適用しており、2021年3期のみ比較のため同基準を適用。
西華産業株式会社の2023年3月決算概要、新中期経営計画VIORB2030 Phase1などをお伝えします。
目次
今回のポイント
1.会社概要
2.2023年3月期決算概要
3.2024年3月期業績予想
4.新中期経営計画 VIORB2030 Phase1
5. 今後の注目点
<参考:コーポレート・ガバナンスについて>
今回のポイント
- 2023年3月期の取扱高は前期比30.9%増の1,757億円。売上高は前期比9.4%増の933億円。グローバル事業除き3セグメントが増収。営業利益は同21.2%増の46億円。プロダクトミックスにより売上総利益が同10.6%増加し、粗利率も同0.3ポイント上昇した一方、販管費が同7.8%増にとどまった。経常利益は同62.0%増の62億円。株式会社TVEの株式を追加取得したことに伴い、持分法による投資利益12億円を営業外収益に計上した。当期純利益は同122.6%増の50億円。投資有価証券売却益6億円を特別利益に計上した。負ののれん17.1億円を含め、一過性の要素を除いた調整後当期純利益は28億円。
- 2024年3月期は増収減益を予想している。取扱高は前期比13.8%増の2,000億円、売上高は同1.8%増の950億円、営業利益は同20.2%減の37億円の予想。配当は中間40円、期末40円で、前期比10円減少の80円/株の予定。予想配当性向は33.2%。
- 2024年3月期から 2027年3月期までの4ヵ年を計画期間とする中期経営計画「VIORB 2030 Phase1」を策定した。同社を取り巻くビジネス環境を踏まえ、策定された長期経営ビジョン「VIORB 2030」の前半4年間(2023~2026)に該当し、後半4年間(2027~2030)において飛躍的に成長するための礎を築くものである。成長戦略の推進により、持続的な収益構造を確立し、グループの強靭化を図る。27年3月期「売上高1,100億円、営業利益52億円」を目指す。
- 「環境」を主たるテーマとし、持続的な成長と中長期的な企業価値向上を目指す同社では、脱炭素、省エネ・省資源、サーキュラーエコノミー、DXをテーマとした「グリーンイノベーション」関連の新製品開発推進に注力するほか、東南アジアでの新規事業推進、M&Aの実行、SDGs支援などに100億円規模の事業投資を行う計画だ。また、2027年3月期までのPBR1倍割れからの脱却を目指して、ROE8%および配当性向35%の維持を掲げている。
- 「VIORB 2030 Phase1」は、その後の4年間(2027~2030)において飛躍的に成長するための礎を築くための期間との位置づけであるが、PBR1倍を恒常的に上回るためには、投資フェーズにおいても、どこまで収益性の改善を進められるか注目していきたい。
1.会社概要
「社業の発展を通じ社会に貢献する。これをわが社の信条とする。」を企業理念に、機械総合商社として、電力、化学・エネルギー、産業機械分野の機械設備や機器等の販売およびサービスの提供を行っている。
現場密着の営業力、各事業における専門性の高さ、国内外129拠点に上る広範なネットワークの3つが特長および強み。
【1-1 沿革】
太平洋戦争終戦後の1947年7月、連合国最高司令官ダグラス・マッカーサーの覚書により旧三菱商事株式会社が解体を命ぜられると同時に、同年10月、初代社長中林恒治氏ら同社門司支店機械営業課の有志が中核となり福岡県門司市(現・福岡県北九州市門司区)に西華産業株式会社を設立。
「商道の精華:商いの本質を極める。自分も儲けるが、相手にも便宜を与える。」、「西の花形:西日本の花形企業を目指す。」、「華:将来、対中国貿易が盛んになるときに役立つかもしれない。」の3つが社名の由来である。
東京、大阪を含む国内各地に支店を開設した後、1954年10月には当時日本人が数名しか在住していなかったドイツ(旧西ドイツ)・デュッセルドルフに海外事務所を開設するなど、積極的な事業展開を行い、1961年10月には東証1部に上場した。
その後も、西日本を中心とした営業基盤の強化と、米国、欧州、アジア各地への拠点展開により機械総合商社として発展してきた。
2022年4月に東証プライム市場へ移行。
2023年3月期は中期経営計画「Re-SEIKA 2023」を推進すると共に、2022年4月22日に2030年に向けた長期経営ビジョン「VIORB 2030」を発表。
【1-2 企業理念等】
以下のような企業理念および行動規範を掲げている。
企業理念 | 「社業の発展を通じ社会に貢献する。これをわが社の信条とする。」
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行動規範 | 1. 信用は、なにものにも代え難い財産である。 2. 常に存在意義を高く評価されるようにすることが、商社活動の基本である。 3. 迅速、適確な情報活動と効果的な対応は、すべてを制する。 4. 直観的思考に偏することなく、客観的考察と必然性、合理性の追及を行い諸事判断処置すべきものとする。 5. 開拓精神に燃え、あらゆる困難、障害、激動に挑戦し、これを克服することを誇りとすべきである。 |
また、西華産業グループとしての結束力やグループ経営を推進していくため、「グループポリシー」、「グループ行動規範」、「グループミッション」を定め、グループに属する各社および、そこで働く社員一人ひとりがこれらを共有し、日々の行動に繋げ、グループ全体で企業価値の向上を目指している。
グループポリシー
| 私たち西華産業グループは、お互いが連携し、高め合い、 公明正大な企業活動を通じて持続可能な社会の発展に貢献します。 |
グループ行動規範
| 一人ひとりが法令を遵守すると共に 社会から信頼されるよう倫理観を持って行動します。 |
グループミッション
| グループ全体で豊かな社会を実現します。 |
加えて、「長期経営ビジョン VIORB 2030」策定にあたり、パーパス(存在意義)を、「地球環境と調和したサステナブルなエネルギー創出・産業活動を支援する」と定めた。
【1-3 事業内容】
(1)事業セグメント
機械総合商社として、電力、化学・エネルギー、産業機械分野の機械設備や機器、附帯製品の販売およびサービスの提供を行っている。
報告セグメントは、「電力事業」「化学・エネルギー事業」「産業機械事業」「グローバル事業」の4セグメント。
*新中期経営計画【VIORB2030 Phase1 】の初年度となる24年3月期より長期にわたり成長等のトレースをしていくことが可能な明確な区分とするため、従来の4セグメントから「エネルギー事業」「産業機械事業」「プロダクト事業」の3セグメントへ変更。
事業内容紹介は新セグメントによる。
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①エネルギー事業
火力・原子力・水力・バイオマスなどの国内発電プラントの新設商談、定期検査・改修工事等のアフターサービス商談における営業活動で、顧客である電力会社や社会インフラを支える根幹産業とメーカーとの間のパイプ役・潤滑油役として受注営業活動を行い、契約・価格・納期の調整等を行い、各商談を円滑に進めている。
仕入先は、主に三菱重工業グループであり、同社は、三菱重工業グループの火力発電設備の販売代理権を有している。
(同社ウェブサイトより)
②産業機械事業
繊維、フィルム、食品・飲料などの幅広い産業分野に対し、機械総合商社として環境負荷低減に貢献すべく、様々な製品・設備の販売やメンテナンスを行っている。
工場プロセスの自動化・省人化、AI・ロボットなどを活用した遠隔監視、廃材廃液活用の関連設備やCO2回収設備、自家発電向けバイオマス発電設備、アンモニアなど次世代主力燃料供給設備の関連設備といった製品・サービスを提供している。
(同社資料より)
③プロダクト事業
舶用エンジン、ダイヤフラム弁を中心とした各種バルブ、UTドローンによるプラント設備点検、レーザー式ガス分析計や温度データロガー等の計測機器といったエンジン、バルブ、ポンプ、計測機器など、国内外問わず独自性や競争力の高い製品を取り扱っている。
【1-4 特長と強み】
(1)現場に近い営業力
70年超の歴史の中で培われてきた現場に近い営業力が同社最大の強み。
きめ細かい対応で、人脈を形成し、信頼関係を構築することが安定的な受注獲得に繋がっている。
(2)各事業における専門性の高さ
同社は豊富な情報収集力と、顧客の先を行く提案力など、高度な専門性を有する必要不可欠なビジネスパートナーと評価されている。
(3)国内外129拠点に上る広範なネットワーク
M&Aを通じて国内拠点の拡充に加え、グローバル化を見据えヨーロッパおよび東南アジアを中心に急速に拠点を拡大させてきた。情報のスピード、網羅性はさらに高まっており、有効に活用することで存在価値を更に高めていきたいと考えている。
(4)社員教育・営業力強化施策
社員の育成・強化はOJTが中心で、先輩社員や上司がビジネスに必要な基本動作を重点的に教育しており、また、各種階層別研修や目的別研修、海外研修制度にも力を入れている。
加えて、最近はメーカーや顧客のOBにコンサルティングおよび営業現場の支援を依頼している。
各種アドバイスは同社の専門性を更に高め、更なる営業力強化に繋がっている。
【1-5 長期経営ビジョン VIORB 2030】
パーパスを実践し、豊かな社会の実現に貢献するため、2030年に向けた長期経営ビジョン「VIORB 2030」を策定しました。
(1)重点分野
脱炭素 | 脱炭素のユーザーニーズと技術革新を機敏に捉えビジネス化 |
省エネ・省資源 | 省エネ・省資源に関する産業界の恒久ニーズへの支援を拡大 |
サーキュラーエコノミー | サーキュラーエコノミーの進展・実現の動きへの対応を強化 |
DX | デジタルトランスフォーメーションを広義に捉え商機を探求 |
(2)主要施策
* | キャッシュマネジメントの仕組みの整備による資金余力の最大化 |
* | 100億円規模の事業投資による既存事業の深化と事業領域の拡張 |
* | SDGsに資する事業や活動を応援するための10億円のファンドを設定 |
* | 組織スリム化と生産性向上による重点分野への人的リソース投入 |
* | グループ各社毎の特性を踏まえた強みを明確にし経営資源を集中 |
(3)指標・目標
成果を図るための指標として、2030年度グリーンイノベーション関連取扱高2,000億円、連結当期純利益45億円を掲げている。
【1-6 ROE分析】
| 18/3期 | 19/3期 | 20/3期 | 21/3期 | 22/3期 | 23/3期 |
ROE(%) | 5.9 | 5.6 | -4.7 | 10.0 | 7.6 | 15.4 |
売上高当期純利益率(%) | 1.00 | 1.01 | -0.90 | 3.78 | 2.63 | 5.36 |
総資産回転率(回) | 1.53 | 1.71 | 1.58 | 0.76 | 0.84 | 1.01 |
レバレッジ(倍) | 3.83 | 3.24 | 3.32 | 3.50 | 3.42 | 2.84 |
*株式会社インベストメントブリッジが開示資料を基に作成。
23/3期は主として一過性の要因による売上高当期純利益率の上昇によりROEは15%に達した(調整後当期純利益では8.6%)が、24年3月期の売上高当期純利益率は3.1%の予想。PBR1倍を恒常的に上回るためには、収益性の一段の向上が不可欠である。
【1-7 サステナビリティへの取り組み】
社是「社業の発展を通じ、社会に貢献する」の理のもとに策定された長期経営ビジョン「VIORB2030」で掲げた戦略に沿って、グループ行動規範やミッションの実践を通じて、グループの持続的成長と中長期的な企業価値向上を図り、持続可能な社会の実現に取り組んでいる。
23年7月には、サステナビリティ委員会を設置。サステナビリティ推進カテゴリーとして、「環境対応」「人を大切にする経営」「経営品質の向上」の3つを策定し、各々の取り組み方針を決定し、推進・モニタリングするほか、サステナビリティに関連する情報を収集・分析する。
サステナビリティに係わり、企業に与えるリスク(例えば、気候変動による影響や社会的側面における課題対処、規制当局からの要請など)も評価する。
<E:環境>
環境方針として「地球環境の保全と向上に努め、産業界に価値をもたらすクリエイティブパートナーとして持続可能な社会の実現に貢献する」という基本理念を掲げている。その一環として、2005年にISO14001を取得しており、グリーンイノベーション関連商材の拡販に努めている。
同社が取り扱う同商材は、ボイラーおよび焼却炉用排ガス処理設備や、化学・半導体工場向け有機溶剤回収装置など多岐に亘り、下記のように2023年3月期の取扱実績は13,674件、取扱高964億円。
2031年3月期は倍増以上の取扱高2,000億円を目標としている。
(同社資料より)
<S:社会責任>
以下のような取り組みを進めている。
「人材戦略」
*各種階層別・目的別研修
*社内表彰制度
*多種多様な採用活動の推進
「ダイバーシティ」
*女性活躍推進
*育児・介護との両立支援
*シニア層の活躍支援
*フレックスタイム制度
*プレミアムフライデー制度
*腫瘍マーカー検査・インフルエンザ予防接種費用の会社負担
<G:ガバナンス>
コーポレートガバナンス・コードに基づいた施策を実施している。
*取締役会の実効性評価(外部機関)
*指名審査委員会、報酬審査委員会の設置
*社外取締役(計4名、社外取締役比率:取締役会の1/3以上)
*英語での情報提供(招集通知の一部、決算説明会資料、FACT BOOK)
【1-8 株主還元】
株主に対する利益還元を経営の最重要課題の一つとしており、安定的な配当を基本方針としている。
営業・財務両面の効率的な業務運営により、経営基盤の強化を図るとともに、新しい事業の開発等の資金需要に対応しながら、連結配当性向35%を目途としている。
2024年3月期は、中間40円、期末40円の合計80円/株を予定しており、予想配当性向は33.2%。
2.2023年3月期決算概要
(1)連結業績概要
| 22/3期 | 構成比 | 23/3期 | 構成比 | 前期比 | 修正予想比 |
売上高 | 85,307 | 100.0% | 93,311 | 100.0% | +9.4% | +1.4% |
売上総利益 | 18,026 | 21.1% | 19,941 | 21.4% | +10.6% | - |
販管費 | 14,202 | 16.6% | 15,304 | 16.4% | +7.8% | - |
営業利益 | 3,824 | 4.5% | 4,636 | 5.0% | +21.2% | +3.0% |
経常利益 | 3,879 | 4.5% | 6,286 | 6.7% | +62.0% | +3.0% |
当期純利益 | 2,246 | 2.6% | 5,001 | 5.4% | +122.6% | +2.1% |
*単位:百万円。当期純利益は親会社株主に帰属する当期純利益。修正予想比は23年3月公表の業績予想に対する比率。
増収増益、予想を上回る
売上高は前期比9.4%増の933億円。グローバル事業除き3セグメントは増収。
営業利益は同21.2%増の46億円。プロダクトミックスにより売上総利益が同10.6%増加し、粗利率も同0.3ポイント上昇した一方、販管費が同7.8%増にとどまった。
経常利益は同62.0%増の62億円。株式会社TVEの株式を追加取得したことに伴い、持分法による投資利益12億円を営業外収益に計上した。
当期純利益は同122.6%増の50億円。投資有価証券売却益6億円を特別利益に計上した。負ののれん17.1億円を含め、一過性の要素を除いた調整後当期純利益は28億円。
取扱高は前期比30.9%増、受注高は同8.6%増と堅調。受注残高は同5.2%減少した。
売上・利益とも修正予想を上回った。
(2)セグメント別概要
◎売上・利益
| 22/3期 | 構成比 | 23/3期 | 構成比 | 前期比 |
売上高 |
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電力事業 | 11,363 | 13.3% | 15,469 | 16.6% | +36.1% |
化学・エネルギー事業 | 22,261 | 26.1% | 26,425 | 28.3% | +18.7% |
産業機械事業 | 35,191 | 41.3% | 39,629 | 42.5% | +12.6% |
グローバル事業 | 16,490 | 19.3% | 11,787 | 12.6% | -28.5% |
売上高計 | 85,307 | 100.0% | 93,311 | 100.0% | +9.4% |
セグメント利益 |
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電力事業 | 1,192 | 10.5% | 1,319 | 8.5% | +10.7% |
化学・エネルギー事業 | 745 | 3.3% | 1,183 | 4.5% | +58.8% |
産業機械事業 | 1,143 | 3.2% | 1,691 | 4.3% | +47.9% |
グローバル事業 | 733 | 4.4% | 489 | 4.1% | -33.3% |
調整 | 9 | - | -48 | - | - |
セグメント利益計 | 3,824 | 4.5% | 4,636 | 5.0% | +21.2% |
*単位:百万円。売上高は外部顧客への売上高。利益の構成比は売上高利益率。
①電力事業
増収増益。
西日本地区の電力会社向け設備メンテナンス商談が好調。山陰地区の発電所新設に伴う案件が増加した他、北陸地区の発電所への営業取引の推進が寄与した。
②化学・エネルギー事業
増収増益。
大手の製鉄、石油精製、化学および製紙等の各企業の自家発電設備の新設や更新の大型案件が寄与した。
③産業機械事業
増収増益。
大手メーカー向けフィルム製造装置や健康食品メーカー工場の新設等、大型案件の売上が寄与した。子会社日本ダイヤバルブ(株)の業績が堅調に推移した。
④グローバル事業
減収減益
工事用水中ポンプを扱うTsurumi(Europe)GmbHグループの業績が堅調に推移したものの、主に中国や東南アジア地域
における新型コロナウイルスの影響による営業活動の制限や商談の遅延等の影響を受けた。
(3)財務状態
◎主要BS
| 22年3月末 | 23年3月末 |
| 22年3月末 | 23年3月末 |
流動資産 | 89,746 | 61,429 | 流動負債 | 70,409 | 40,473 |
現預金 | 17,334 | 10,653 | 仕入債務 | 31,602 | 31,417 |
売上債権 | 36,029 | 35,809 | 短期有利子負債 | 5,506 | 2,006 |
棚卸資産 | 7,007 | 10,242 | 前受金 | 29,354 | 3,150 |
前渡金 | 28,551 | 3,718 | 固定負債 | 3,354 | 3,781 |
固定資産 | 15,119 | 18,561 | 長期有利子負債 | 27 | 23 |
有形固定資産 | 2,743 | 4,591 | 負債合計 | 73,764 | 44,254 |
無形固定資産 | 793 | 698 | 純資産 | 31,101 | 35,736 |
投資その他の資産 | 11,582 | 13,271 | 利益剰余金 | 18,734 | 22,813 |
資産合計 | 104,865 | 79,990 | 負債純資産計 | 104,865 | 79,990 |
*単位:百万円。有利子負債にはリース債務を含まない。
現預金や売上債権など減少したことから、資産合計は前期末に比べ248億円減少し799億円となった。前受金の減少等で負債合計は同295億円減少し442億円となった。
利益剰余金の増加などで純資産は同46億円増加し357億円。
自己資本比率は前期末比15%上昇し43.7%。
(4)トピックス
①原子力事業への取り組み
重要戦略に位置付けている原子力事業に関し積極的な投資を実施している。
*西日本地区における原発設備関連の販売代理店業務を開始
三菱重工業株式会社と西日本地区における原子力発電所設備関連の販売代理店業務に関する代理店契約書を締結し、2023 年4月1日より業務を開始した。
同社は従来から西日本地域を中心に三菱重工業の火力発電所設備の販売代理店業務を担ってきた。これに加え、西日本地域において三菱重工業の原子力発電所設備の販売代理店業務についても同社が担うものとして三菱重工業との協議を進めてきたが、今回代理店契約の締結に至った。
同社グループでは、2030年度に向けた長期経営ビジョンVIORB 2030に掲げる「地球環境と調和したサステナブルなエネルギー創出・産業活動を支援する」というパーパス(存在意義)に沿い、永年に亘り築き上げた発電・エネルギー分野の知見を活用して、脱炭素社会に向けた様々な取り組みを推進している。
今回の代理店契約書の締結はこの取り組みを加速させることを目的としたものであり、脱炭素社会への貢献及び業績伸長に大きく寄与すると考えている。
*株式会社TVEと資本提携
23年3月、株式会社キッツ(東証プライム、6498)が所有する株式会社TVEの普通株式を取得し、TVEとの間で資本提携を行い、TVEを持分法適用関連会社とした。
(株式会社TVE概要)
2000年3月設立。主に、発電プラント、特に原子力発電用の高圧弁の製造販売・メンテナンスを基幹事業としている。22年9月期の売上高85億円、営業利益は86百万円の損失、総資産129億円、純資産93億円。
西華産業の大きな収益の柱である電力事業をはじめとした各事業において、幅広く、且つ密接に関与した事業を展開しており、高いシナジー効果を見込んでいる。
TVEが有する商権の移牒はじめ、互いの強みを補完し合い、収益の拡大に努める。
②日本ダイヤバルブ株式会社が固定資産を取得
23年1月、子会社日本ダイヤバルブ株式会社が、事業基盤の安定と中長期的業容拡大を目的に、賃借している土地と建物すべてを取得した。工場や倉庫の最適配置を検討し、生産能力の拡大のため設備投資を進めていく。
③人的資本強化の取り組み
人的資本強化を図り、以下のような取り組みを進めた。
*新卒初任給引き上げ・給与テーブル ベースアップ
企業集団の持続的成長を担う人材の確保と育成を目的として、初任給引き上げ、ベースアップを実施した。
給与テーブルのベースアップは、定期昇給相当分を含めると、平均約5%の賃上げとなる。
*従業員持株会制度の拡充
帰属意識と経営参加意識の向上、株主目線での中長期的な企業価値向上などを目的として、2023年4月1日より、従業員持株会制度対象を連結子会社の従業員に拡大した。
奨励金も従来の5%から10%に増額した。
3.2024年3月期業績予想
(1)連結業績予想
| 23/3月期 | 構成比 | 24/3月期(予) | 構成比 | 前期比 |
売上高 | 93,311 | 100.0% | 95,000 | 100.0% | +1.8% |
営業利益 | 4,636 | 5.0% | 3,700 | 3.9% | -20.2% |
経常利益 | 6,286 | 6.7% | 4,300 | 4.5% | -31.6% |
当期純利益 | 5,001 | 5.4% | 2,900 | 3.1% | -42.0% |
*単位: 百万円。予想は会社側発表。
増収減益予想
取扱高は前期比13.8%増の2,000億円、売上高は同1.8%増の950億円、営業利益は同20.2%減の37億円の予想。
配当は中間40円、期末40円で、前期比10円減少の80円/株の予定。予想配当性向は33.2%。
(2)セグメント動向
| 23/3月期 | 24/3月期(予) | 前期比 |
売上高 |
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エネルギー事業 | 313 | 320 | +2.2% |
産業機械事業 | N.A. | 330 | - |
プロダクト事業 | N.A. | 300 | - |
売上高計 | 933 | 950 | +1.8% |
セグメント利益 |
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エネルギー事業 | 21 | 9 | -57.1% |
産業機械事業 | N.A. | 5 | - |
プロダクト事業 | N.A. | 23 | - |
セグメント利益計 | 47 | 37 | -20.2% |
*単位:億円。予想は会社側発表。24年3月期よりセグメント区分を変更。
①エネルギー事業
先行投資による一時的な費用負担が増加する。大型案件の受渡しも一服する。
②産業機械事業
大手食品会社向け及び化学メーカー向け製造ライン自動化案件の売上を見込んでいる。
官公庁向け製本設備の売上が寄与する。
③プロダクト事業
単体の計測機器や電子機器販売は前期並みに推移する。主要関係会社の業績は23/3期には及ばないものの、堅調に推移すると見ている。
(3)対処すべき課題
事業面、経営面で以下のような課題を認識している。
◎事業面
①中期経営計画「VIORB2030 Phase1」に基づく経営および事業活動の実践・推進
『環境』を主たるテーマとし、ステークホルダーの期待に応えつつ、持続的な成長と中長期的な企業価値向上を目指す。
②原子力発電設備に関わる販売代理店業務の運営の早期安定化
三菱重工業との間で原子力発電所設備関連の販売代理店契約を締結したほか、他のメーカー製品の原子力発電所設備における代理権も多く同時に取得。早期に安定的な運営を実現する。
③事業投資等を活用した商権の拡大、競争力ある商材等の確保
新たに優良な商権の獲得や、競争力ある技術・製品等の手持ち商材化のため、営業場所と本部サイドが連携し、事業投資する体制を確立する。資金面では、コミットメントラインを含むキャッシュマネジメントを導入し、資金余力の最大化を図る。
◎経営面
①経営資源である社員のモチベート・成長を図る人事施策の遂行
社員の能力を活かした最適人員配置を行ない、 組織としてのパフォーマンスの最大化を図るため、人事制度の見直し、教育体系の高度化、働き方改革、といった人事関連施策を進めている。
持続性の観点で、能動的に経営人材の育成を図る取り組みを継続している。
②グローバル/グループベースの連結経営の高度化と営業力強化
13カ国29社の会社から成る企業グループとして、各社の強みを認識・定義し経営資源を集中する。
商社型の海外現地法人は、本体の営業場所と同等の業務推進体制に移行し、営業本部の関与を高め、営業力の強化を図る。
③資本コストや株価を意識した経営の実現へ向けた対応
東京証券取引所からの要請を受け、まずは現状分析をしたうえで、PBR1.0倍超、ROE8%以上を実現すべく、改善に努める。
「2026年度時価総額400億円以上、PBR1.0倍超」の実現を目指している。
④サステナビリティに関わる経営上の体制整備と対外アピール
社是(企業理念)「社業の発展を通じ、社会に貢献する」のもとに策定された長期経営ビジョン「VIORB 2030」で掲げた戦略に沿って、西華産業グループの持続的成長と中長期的な企業価値向上を図り、持続可能な社会の実現に取り組む。
このほか、「政策保有株式の縮減」(目標:2025年3月期までに純資産の20%未満へ削減。23年3月期実績21.3%)、「配当性向35%(目処)を維持」を目標としている。
4.新中期経営計画VIORB 2030 Phase1
2024年3月期から 2027年3月期までの4ヵ年を計画期間とする中期経営計画「VIORB 2030 Phase1」を策定した。
(1)前中計「Re-SEIKA 2023」の振り返り
最終事業年度である2022年度を含め、連結営業利益・同当期純利益の両指標で概ね達成した。
(同社資料より)
(2)位置づけ
同社を取り巻くビジネス環境を踏まえ、策定された長期経営ビジョン「VIORB 2030」の前半4年間(2023~2026)に該当し、後半4年間(2027~2030)において飛躍的に成長するための礎を築くものである。
(同社資料より)
(3)成長戦略
3つの成長戦略の推進により、持続的な収益構造を確立し、グループの強靭化を図る。
①営業戦略の柱
・エネルギー事業をベースとする事業基盤強化
・VIORB 2030 の4つの重点分野「脱炭素、省エネ・省人化、サーキュラーエコノミー、DX化」を通じた社会課題解決と事業拡大
・戦略的事業投資(取引先と共に成長路線を描き、商権・商材確保を主目的とした事業投資や、イノベーション事業を創出し、新たな収益源の開拓を図る)
②事業ポートフォリオの再構築
・各事業体の成長性を見極めによる選択と集中、資産の入替えの実施
③人事戦略
・多様な個性が活躍、全ての社員が働き甲斐を持てる人事制度の導入
・キャリア・エリア・リターン、プロ人材等、多種多様な採用の推進
・教育研修の充実化によるレベルアップ
(4)主要施策
①事業
3つのセグメント施策 | *3つのセグメント体制へ移行し、夫々の事業で実効性の高い事業戦略を策定 *原子力事業の長期安定的な事業運営体制の確立 |
100億円規模の事業投資 | *成長著しい東南アジアにおける新規事業の創出 *「グリーンイノベーション」関連(脱炭素、省エネ・省資源、サーキュラーエコノミー、DX)の新製品開発推進 *「新たな収益基盤の獲得」:M&Aによる新たな柱の獲得 *SDGsを支援するための10億円の枠を用意 |
海外拠点との事業連携強化 | *営業本部主導による連携型グループ会社の事業基盤強化 *VIORB 2030で掲げた4分野の展開 |
②コーポレート
人事制度改革 | *キャリア採用、エリア採用、リターン採用等、プロ人材等多種多様な採用活動を推進。教育研修を充実化 *すべての社員が働き甲斐を感じる人事制度改革を実施 |
戦略的BPO推進 | *コーポレート部門の単なるスリム化ではなく、最重要リソースである人材の最大限活用を目的とし、グループベースで業務の高度化や最適配置、アウトソーシングを行う |
(5)数値目標
27年3月期の目標数値は、中間点である2年経過時点でチェックし、必要に応じて見直す。初年度である24年3月期から毎年、単年度事業計画を策定する。
◎全社
| 23年3月期 実績 | 24年3月期 目標 | 27年3月期 目標 |
売上高 | 933 | 950 | 1,100 |
営業利益 | 46.4 | 37.0 | 52.0 |
経常利益 | 62.9 | 43.0 | 52.0 |
当期純利益 | 50.0 | 29.0 | 35.0 |
グリーンイノベーション関連取扱高 | 965 | 1,600 | 1,800 |
*単位:億円。23年3月期の負ののれん控除後の経常利益は45.7億円。負ののれん17.1億円を含め、一過性の要素を除いた調整後当期純利益は28億円。
◎セグメント
| 23年3月期 実績 | 24年3月期 目標 | 27年3月期 目標 |
売上高 |
|
|
|
エネルギー事業 | 313 | 320 | 350 |
産業機械事業 | 620 | 330 | 380 |
プロダクト事業 | 300 | 370 | |
合計 | 933 | 950 | 1,100 |
セグメント利益 |
|
|
|
エネルギー事業 | 21 | 9 | 18 |
産業機械事業 | 26 | 5 | 8 |
プロダクト事業 | 22 | 26 | |
合計 | 46 | 37 | 52 |
*単位:億円。
5.今後の注目点
「環境」を主たるテーマとし、持続的な成長と中長期的な企業価値向上を目指す同社では、脱炭素、省エネ・省資源、サーキュラーエコノミー、DXをテーマとした「グリーンイノベーション」関連の新製品開発推進に注力するほか、東南アジアでの新規事業推進、M&Aの実行、SDGs支援などに100億円規模の事業投資を行う計画だ。
また、27年3月期までのPBR1倍割れからの脱却を目指して、ROE8%および配当性向35%の維持を掲げている。
「VIORB 2030 Phase1」は、その後の4年間(2027~2030)において飛躍的に成長するための礎を築くための期間との位置づけであるが、PBR1倍を恒常的に上回るためには、投資フェーズにおいても、どこまで収益性の改善を進められるか注目していきたい。
<参考:コーポレート・ガバナンスについて>
◎組織形態、取締役、監査役の構成
組織形態 | 監査等委員会設置会社 |
取締役 | 9名、うち社外4名 |
◎コーポレート・ガバナンス報告書
最終更新日:2023年6月28日
<基本的な考え方>
当社は「社業の発展を通じ社会に貢献する。」を企業理念に掲げ、あらゆるステークホルダーと良好な関係を築きながら、中長期的な企業価値の向上に取り組んでおります。
こうした取り組みを実行していくため「経営の健全性と透明性」「迅速な意思決定と実行」が必要不可欠であると考え、コーポレート・ガバナンスの
強化に努めております。
<コーポレートガバナンス・コードの各原則を実施しない理由(抜粋)>
原則 | 開示内容 |
【原則2-3.社会・環境問題をはじめとするサステナビリティを巡る課題】 | 以下の補充原則2-3①をご参照ください。 なお、当社は、社会・環境問題をはじめとするサステナビリティを巡る課題に対して、その取組みを当社ホームページにて公表しております。
(サステナビリティ) https://seika.com/csr/ |
【補充原則2-3①】 | 当社の取締役会は、地球環境問題が当社にとっての最重要問題の一つであることを認識し、すべての企業活動において地球環境の保全と向上に努め、産業界に価値をもたらすクリエイティブパートナーとして持続可能な社会の実現に貢献することを目指しております。 具体的には長期経営ビジョンにおいて、環境に好影響をもたらす、または配慮した機能や性質を持つ製品をグリーンイノベーション関連商品と定義し、その発掘及び提供を柱に据え、長期的な視点で持続的な事業活動に取り組んでまいります。 また当社の取締役会は、地球環境問題への配慮のみならず、従業員のウェルビーイング(幸福・健康等)および職場環境の充実などのサステナビリティを巡る課題や、中長期的な企業価値向上に資する経営課題について議論を深め、積極的・能動的に取り組んで参ります。 |
【原則2-4. 女性の活用を含む社内の多様性の確保 】 | 以下の補充原則2-4①をご参照ください。 |
【補充原則2-4① 】(中核人材の登用等における多様性の確保) | 当社では、多様な人材を適材適所に配置し、個の能力を発揮させることが会社の持続的な成長・発展に不可欠であると考えており、企業価値向上に向けた経営基盤の強化戦略として人材育成と確保、働きやすい職場環境の整備を実施しております。 ・女性の活躍推進につきましては、教育・研修を通してキャリア支援を強化するとともに、経営幹部と意見交換を行うことで働き方に関するニーズを 拾い上げながら行動計画をブラッシュアップしております。 ・中途採用者につきましては、積極的に採用し、本人のキャリアやスキルを活かした登用を行っております。 ・外国人の登用につきましては、海外支店および海外関係会社等で外国人を役員や現地の責任者としております。 ・2021年1月より、子の看護休暇および介護休暇においては、時間単位で取得できるように致しました。 ・2022年8月より、働き方の多様性の確保のためフレックスタイム制度を導入致しました。 ・2022年10月より、出生時育児休業を取得できるようにするとともに、育児休業および子の看護休暇の取得期間を拡大致しました。
(人材戦略) https://seika.com/csr/traning/ (ダイバーシティ) https://seika.com/csr/work_environment/
|
【補充原則3-1③ サステナビリティについての取組み等 】 | 当社は、電力事業や化学・エネルギー事業を通じ培った経験や事業基盤を活かし、機械総合商社としてカーボンニュートラルの実現に向け積極的に取り組んでおります。また、来る水素社会構築への課題解決に取り組むため「水素バリューチェーン推進協議会」に参画すると共に、地球温暖化問題と世界のエネルギーアクセス改善の同時解決を目指し各種支援を行っている「一般社団法人カーボンリサイクルファンド」に入会しております。 また、当社は、ホームページ、決算説明会、株主通信等、有価証券報告書等において、人的資本経営を含めたサステナビリティに関する基本的な方針や取り組みを掲載しております。 なお、TCFDの提言に基づき、2℃シナリオ及び4℃シナリオの複数シナリオで、分析の時間軸を2030年と2050年をベースとして分析を行い、事業に与えるリスク及び機会を特定し、各項目の財務インパクトを試算致しました。今後は特定したリスク及び機会を中長期の事業戦略等の検討に反映し、リスク緩和、機会の最大化を通じて長期経営ビジョンに掲げる当社グループのありたい姿の実現を目指してまいります。
(サステナビリティ) https://seika.com/csr/
(気候変動への対応(TCFD提言を踏まえた取り組み)) https://seika.com/csr/tcfd/ |
<コーポレートガバナンス・コードの各原則に基づく開示(抜粋)>
原則 | 開示内容 |
【原則1-4 政策保有株式】 | 「政策保有株式に関する方針」 当社は、取引先との取引内容や取引の規模・期間等を鑑みて、取引関係の維持・強化のために必要と判断する企業の株式を保有しております。 当社は、保有の意義が希薄と考えられる政策保有株式については、できる限り速やかに処分・縮減していくことを基本方針とし、毎年、取締役会で個別の政策保有株式について、保有目的が適切か、保有に伴う便益やリスクが資本コストに見合っているかを精査し、検証の結果を有価証券報告書に開示しております。
「政策保有株式に係る議決権行使に関する方針」 当社が保有する株式の議決権の行使については、当該企業の経営方針を尊重した上で、当社の中長期的な企業価値向上に資するものであるかを議案毎に確認し、総合的に判断致します。 |
【原則5-1 株主との建設的な対話に関する方針】 | 当社は、株主、機関投資家との積極的な対話を通じ、中長期的な企業価値の向上を図るため、年二回の決算説明会において社長自ら決算状況や中期経営計画の進捗状況を説明している他、株主総会においては、質疑応答時間を十分に設け、株主からの質問に対して丁寧な対応に努めております。 |
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