ブリッジレポート:(3490)アズ企画設計 2023年2月期第2四半期決算
松本 俊人 社長 | 株式会社アズ企画設計(3490) |
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企業情報
市場 | 東証スタンダード市場 |
業種 | 不動産業 |
代表者 | 松本 俊人 |
所在地 | 東京都千代田区内神田二丁目8番4号 山田ビル2・3階 |
決算月 | 2月 |
HP |
株式情報
株価 | 発行済株式数(期末) | 時価総額 | ROE(実) | 売買単位 | |
1,315円 | 957,500株 | 1,259百万円 | -42.3% | 100株 | |
DPS(予) | 配当利回り(予) | EPS(予) | PER(予) | BPS(実) | PBR(実) |
未定 | - | 248.00円 | 5.3倍 | 1,025.68円 | 1.3倍 |
*株価は12/1終値。発行済株式数、DPS、EPSは23年2月期第2四半期決算短信より。ROE、BPSは前期実績。
業績推移
決算期 | 売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 当期純利益 | EPS | DPS |
2019年2月 | 5,296 | 293 | 247 | 198 | 215.68 | 0.00 |
2020年2月 | 5,509 | 86 | 48 | 13 | 13.90 | 0.00 |
2021年2月 | 7,544 | 43 | 1 | 10 | 10.92 | 0.00 |
2022年2月 | 9,592 | 359 | 303 | -526 | -553.41 | 0.00 |
2023年2月(予) | 10,728 | 469 | 339 | 236 | 248.00 | 未定 |
*予想は会社予想。単位:百万円、円。
(株)アズ企画設計の会社概要、業績動向、松本社長へのインタビューなどをご紹介致します。
目次
今回のポイント
1.会社概要
2.2023年2月期第2四半期決算概要
3.2023年2月期業績予想
4.中期経営計画
5.松本社長に聞く
6.今後の注目点
<参考:コーポレート・ガバナンスについて>
今回のポイント
- 一都三県を中心に、収益不動産を取得し、リノベーションによるバリューアップやリーシング(賃貸募集)を行い、不動産投資家へ再販する不動産販売事業が柱。埼玉県川口市で賃貸・管理事業からスタートしており、その経験からリーシングを中心としたバリューアップを得意としている。また、賃貸・管理事業を併営している。
- 主要な強みは「リーシングを中心としたバリューアップ」と「収益不動産の回転の速さ」。賃貸・管理からスタートした強みを活かし、収益不動産を取得後直ちにリノベーションなどを行うことで賃貸収入の引き上げを図り、リーシングにより満室稼働にすることでバリューアップし、不動産投資家の求める利回りを実現している。収益不動産の平均保有期間は22年2月期で160日(販売件数17件)と短く、社内連携やリーシングの速さに起因している。
- 2023年2月期の売上高は前期比11.8%増の107億28百万円、営業利益は同30.6%増の4億69百万円と2桁の増収増益を予想している。中期経営計画2年目にあたり、不動産販売事業の拡充による成長を見込むほか、管理受託の獲得で賃貸事業・管理事業のストック収入も拡大させる。配当予想は未定。
- 2024年2月期を最終年度とする中期経営計画を推進中である。売上拡大に向けた営業戦略は「価格帯の向上」と「商品種別の多様化」。また、更なる収益拡大に向けて新たに、「不動産特定共同事業」「不動産開発事業」「プレミアムマンション事業」「不動産エージェント制度」に取り組んでいる。
- 松本 俊人社長に自社の強み・特徴、今後の成長戦略・取り組み、株主・投資家へのメッセージを伺った。「当社はまだまだ小さな会社ではありますが、当社ならではの独自性を追求し、社名の「アズ」に込めたように、「A」から「Z」まで世の中の幅広くあらゆるニーズに対応できる会社に.なることを目指してまいります。是非これからも長い目で当社を応援していただきたいと思います」とのことだ。
- 中期経営計画では、数値目標として、売上高は毎年約10億円、当期純利益は毎年約1億円の成長を見込み、最終2024年2月期は「売上高118億92百万円、営業利益6億48百万円、当期純利益3億50百万円」を目標としている。1期前の今期2023年2月期は「売上高107億円」を目指しており、予算を達成すれば上場から5年で「売上高100億円」という一段上のステージに到達することとなる。最終年度の目標達成に向けて、「価格帯の向上」と「商品種別の多様化」を進め、今期どこまで売上・利益を積み上げていくことができるか注目したい。
1.会社概要
一都三県を中心に、収益不動産を取得し、リノベーションによるバリューアップやリーシング(賃貸募集)を行い、不動産投資家へ再販する不動産販売事業が柱。埼玉県川口市で賃貸・管理事業からスタートしており、その経験からリーシングを中心としたバリューアップを得意とし、賃貸・管理事業を併営している。
【1-1上場までの沿革】
学生時代から起業精神が旺盛で、なおかつ周りの人々を元気にしたいと常に思っていた松本俊人氏(現株式会社アズ企画設計代表取締役社長)は、父親が所有する不動産の管理を手伝い、「トラブル物件」の対応に関わったことから、不動産業に興味を抱くようになる。
不動産会社に就職後、バブル崩壊から2年ほど経った頃、景気は不況の真っ只中であったが、そんな街を「元気」にしたいという強い想いのもと、1993年5月、1989年に設立していた会社を、株式会社アズ企画設計へ社名変更し、不動産の売買、賃貸、管理等を開始する。
当初は自宅を本社として売買仲介をメインに行っていたが、その後賃貸管理を視野に入れて東川口に店舗を構え、賃貸や売買のみならず、貸しコンテナ事業やビジネスホテル事業など多岐に渡る事業展開で規模を拡大する。
中でも、好不況の波が大きい不動産業界において「資金回転の速さ=リスクの低減」を重視して、収益不動産を取得後、リノベーションによるバリューアップやリーシングを行い不動産投資家へ再販する不動産販売事業に注力する。
また、当時は不動産会社としては珍しかったオリジナルキャラクター「ハウスくん」をはじめいくつかのキャラクターを商標登録し、地域情報誌「ハウスくん通信」を発行するなど、ユニークな経営戦略で地域密着型ビジネスを展開する。
2015年3月に事業規模拡大に伴い東京支社を開設(2020年に東京支社を東京本社とし、本社を本店に変更)。不動産販売事業の急成長を背景に、2018年3月、東証JASDAQ(スタンダード)市場に上場した。
2022年4月に市場再編に伴い、東証スタンダード市場に移行した。
【1-2 理念】
以下の企業理念、行動規範を掲げている。
社名の「アズ」には、「A」から「Z」まで世の中の幅広くあらゆるニーズに対応できる会社に.なりたいという想いが込められている。
企業理念 | 「空室のない元気な街を創る」 |
行動規範 | Vision 私達は法令を遵守し使命感を持って社会の発展に貢献します。
Mission 私達はアイデアと自由な発想で商品・サービスを生み出し、夢や喜びを提供する魅力ある企業を目指します。
Value 私達は常に感謝の気持ちを大切にし、迅速かつ柔軟な対応をもって快適な環境を追求します。
Member 私達は、社員を大切にして、個々が成長できる企業を創ります。 |
【1-3 事業内容】
主に東京、埼玉、千葉、神奈川エリアを中心として、「不動産販売事業」「不動産賃貸事業」「不動産管理事業」を展開している。
各事業内の区分として「領域」という名称を用いている。
(1)不動産販売事業
◎収益不動産売買領域
入居率の低下や賃料水準の低下等が発生し、収益の改善を要する中古不動産を取得し、同社が保有時にリノベーション(主に間取り変更を伴う内装工事)、リーシング(賃貸募集活動)、物件管理状況の改善等を通じて不動産としての収益改善を行い、不動産投資家へ販売している。
物件エリアの市場環境調査や周辺対抗物件調査、物件及び物件の管理状況の把握を行った上で、リノベーションやリーシングによる具体的な収益改善プランを作成・実行している。
エリアや価格帯を加味した資産性についての目利き力をベースに、再販時に投資家がどのような目線であればその物件に投資したくなるかというストーリーを取得前に構築し、判断を下している。
また、開発用地を取得し、賃貸ニーズに合致するような不動産を建設・リーシングすることでバリューアップを施し、収益不動産として販売もしている。
これらを速やかに実行することで、販売用不動産の保有期間の短縮化を図りリスク低減に努めている。
従来ビジネスホテル再生販売領域としていた領域については重要性が乏しくなったため、22年2月期より収益不動産売買領域に統合した。
(同社資料より)
(2)不動産賃貸事業
① 不動産賃貸領域
リニューアルにより高収益が見込める中古不動産を不動産オーナーより借り上げ、施設利用者へ転貸している。
同社が不動産賃貸事業及び不動産管理事業で培ってきたリーシングやリノベーションの手法により、賃貸物件の稼働率向上や賃料水準の改善を図り、オーナーは同社の一括借り上げにより安定した賃料収入を得ることができる。
同社においては、上記借り上げ不動産からの賃料収入や不動産販売事業において取得した販売用不動産の売却までの期間に得られる賃料収入が同領域の収益になる。収益改善や稼働率向上に伴う収入増も見込むことができる。
良質な不動産の増加で街の賑わいがつくれるため、地域社会への貢献にもつながると考えている。
② 空間再生領域
長期不稼働になっている建物や遊休地を保有する不動産所有者に対し、有効活用を提案し、不動産所有者から未利用建物又は土地を賃借し、再生利用している。
店舗、事務所、倉庫等の不稼働の事業用建物は、造作を加えて内部を区切り、収納スペースや事業スペースとして施設利用者に提供している。
遊休地については、貸コンテナの設置、コインパーキングや月極駐車場、一括貸し地等として施設利用者に提供している。
③ 宿泊事業領域
住宅宿泊事業法(民泊新法)に基づく住宅宿泊事業として、同社が不動産物件を賃借し、運営会社協力のもと宿泊サービスを提供する民泊施設の運営を行っている。
東日本大震災を機に東北地方への貢献などを目的に運営していたビジネスホテルは、一定の貢献ができたため次の展開として、コールセンターとしての転用や、移設により高校寮としての再活用など進めている。
(同社資料より)
(3)不動産管理事業
① 不動産管理仲介領域
同社から不動産物件を購入した顧客や、その他の不動産所有者に対して所有不動産における建物管理、入居者管理、賃貸借契約管理等のサービスを提供している。
不動産所有者と入居者の賃貸仲介も行っている。
入居者には「快適な暮らし」を、オーナーには不動産賃貸経営の「安心経営」を提供している。
② 建築リフォーム領域
賃貸不動産物件や一般家庭に対して大規模な修繕工事やリノベーション、リフォーム、クリーニング、原状回復工事等のサービスを提供している。
③ 不動産管理付帯領域
賃貸仲介等から生じる鍵等の付帯商品販売を通じた収益や、少額短期保険の代理店手数料等を計上している。
【1-4 特長・強み】
同社の主要な強みは「リーシングを中心としたバリューアップ」と「収益不動産の回転の速さ」である。
(1)リーシングを中心としたバリューアップ
賃貸・管理からスタートした強みを活かし、収益不動産を取得後直ちにリノベーションなどを行うことで賃貸収入の引き上げを図り、リーシングにより満室稼働にすることでバリューアップを実現している。
(2)収益不動産の回転の速さ
収益不動産の平均保有期間は22年2月期で160日(販売件数17件)。社内連携やリーシングの速さが大きな要因である。
回転が速いためリスクが少なく、金融機関も貸金実行の判断がしやすい。
また、急激な金融情勢の悪化の際にも、影響を最小限に抑えることができる。
◎事例1(世田谷区深沢)
12室すべてが空室の物件を取得後、全室リノベーション工事を実施した。賃貸募集から約1.5ヶ月で全室の入居者が決まり、満室稼働となった。月額の賃貸収入は工事前の1.67倍と、大幅なバリューアップを実現した。
◎事例2(千代田区神田岩本町)
14フロアすべてが空室の新築オフィスビルを取得した。コロナ禍でかつ事業用という条件にも関わらず、約3ヶ月のリーシングで満室稼働となった。
【1-5 株主還元】
現状は財務基盤の拡充を図るため、当面は内部留保充実を優先することを基本方針としている。自己資本比率30%以上で配当を検討する。
株主優待制度として、「株式会社アズ企画設計 プレミアム優待俱楽部」を運営している。
毎年2月末の株主は100株で2,000ポイント(2,000円相当)の優待を受けることができる(2年以上の保有で2,200ポイント(+10%)となる)。
【1-6 サステナビリティ】
2021年11月、同社では以下のようなサステナビリティ基本方針を策定の下、様々な取り組みを進めている。
サステナビリティ基本方針 | 私たちアズ企画設計は、「空室のない元気な街を創る」という企業理念のもと、すべてのステークホルダーに配慮し事業活動を行うことによって、持続的な成長の実現を目指します。また、自らの持続的な成長とともに、持続可能な社会の実現に貢献するために、以下の課題に取り組み、企業価値の向上を目指して参ります。 |
◎不動産事業を通じた取り組み
住みやすい居住空間づくり
●賃貸物件のリノベーション リフォーム(原状回復工事)・リノベーション(性能向上を含む大規模工事)・コンバージョン(用途変換工事)を行い物件の価値を最大化することにより、住みやすい住環境つくりを目指します。また、「リノベーション」を行う際は、環境に優しい資材を採用することを目指し環境保護にも力を入れております。 |
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住み続けられるまちづくり
●レジデンスやビルのリノベーション 経年劣化したレジやビルを当社で買取り、外装や内装をリノベーションし、付加価値をつけて売却を行っております。新築をする場合は劣化した建物を撤去するために多大な産業廃棄物を放出しますが、建物を再生させることにより環境負荷を低減させます。また、中古不動産の寿命を延長し、地域社会の発展に貢献します。 |
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不動産の再生活用
●遊休地や空き家、空きビルのリノベーション 稼働率の低下している不動産や空き家をはじめとした遊休不動産などに、新たな価値を付与して時代のニーズにあった優良不動産として再生させることで、地域社会の発展に貢献します。 |
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◎社会への取り組み
多様性の尊重と調和
●不動産エージェント制度の導入 多様なバックグランドの人材がポテンシャルを最大限に発揮して働ける環境を整備しております。そのひとつとして、不動産営業を志すすべての方に労働の機会を創出するため、不動産エージェント制度を導入しました。エージェント制度の社会的認知度を向上させることを目指します。 |
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生涯学習の促進
●資格支援制度 不動産業に役立つ資格取得を目指す従業員に向けて、教育の場の提供、経済的支援を行っております。 |
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健康と安全
●健康企業宣言 従業員が心身ともに安心して健康的に働くことができる職場環境を目指しております。 ※健康企業を目指して、企業全体で健康づくりに取り組んだ結果、「健康優良企業」として認定されました。 |
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地域との共生
●地元サッカー団体への支援 地元サッカーチームを支援し、地域のスポーツ文化振興とその先にある心身ともに健康的な未来を目指します。
●地域情報誌「ハウスくん通信」の発行 不動産情報に特化した地域情報誌を3か月に1回発行しております。地域情報誌として無料で配布し、地域の皆様への有用な情報発信を行っております。 |
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◎環境への取り組み
環境への負担を軽減
●ゼロカーボン電力の導入 秩父新電力株式会社よりCO2 フリー電気である『ちちぶゼロカーボン電力』を導入することで継続供給CO2の排出を削減し、地球温暖化問題に取り組みます。
●ペーパーレス活動 iPad支給や各種電子化によって書類の不要な印刷を防ぐことで森林を守ります。
●環境にやさしい機器の導入 社用車や複合機はCO2 排出量削減可能な製品を優先に採用しております。 |
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◎事業を支えるガバナンス・コンプライアンス
●持続可能な成長を実現するガバナンス体制の維持・強化 あらゆる法令、規程を遵守し、人権を尊重するとともに、高い倫理観に則った誠実かつ公正な企業活動を遂行します。ステークホルダーの皆様との健全かつ正常な関係を構築するとともに、公正な競争、企業情報の適切な開示等、社会の一員としての責任を果たします。 |
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2.2023年2月期第2四半期決算概要
【2-1 業績概要】
| 22/2期2Q | 構成比 | 23/2期2Q | 構成比 | 前年同期比 |
売上高 | 2,980 | 100.0% | 1,434 | 100.0% | -51.9% |
売上総利益 | 401 | 13.5% | 232 | 16.2% | -42.1% |
販管費 | 383 | 12.9% | 495 | 34.5% | +29.0% |
営業利益 | 17 | 0.6% | -262 | - | - |
経常利益 | -9 | - | -318 | - | - |
四半期純利益 | -11 | - | -217 | - | - |
EBITDA | 76 | 2.6% | -227 | - | - |
*単位:百万円。EBITDAは営業利益+減価償却費+売上原価内の減価償却費
*株式会社インベストメントブリッジが開示資料を基に作成。
*費用項目の▲は費用の増加を示す。
減収、営業損失計上
売上高は前年同期比51.9%減の14億34百万円。不動産販売事業は期初在庫も少なかったことから想定通り減収。不動産賃貸・管理事業も概ね想定通り。
営業利益は2億62百万円の損失(前年同期は17百万円の利益)。減収に加え、居住用不動産の仕入増加による一時的な租税公課の増大のため販管費が増加した。居住用不動産の販売が進めば租税公課は縮小する想定。また、新型コロナ感染症拡大状況が落ち着き、経済活動が戻りつつあり、販管費も徐々にコロナ以前の水準に戻りつつある。
【2-2 セグメント別動向】
| 22/2期2Q | 構成比 | 23/2期2Q | 構成比 | 前年同期比 |
売上高 |
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不動産販売事業 | 2,616 | 87.8% | 1,097 | 76.5% | -58.1% |
不動産賃貸事業 | 259 | 8.7% | 227 | 15.9% | -12.3% |
不動産管理事業 | 104 | 3.5% | 108 | 7.6% | +4.5% |
売上高合計 | 2,980 | 100.0% | 1,434 | 100.0% | -51.9% |
セグメント利益 |
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不動産販売事業 | 164 | 6.3% | -173 | - | - |
不動産賃貸事業 | -52 | - | -18 | - | - |
不動産管理事業 | 22 | 21.2% | 21 | 19.6% | -3.3% |
調整 | -116 | - | -91 | - | - |
セグメント利益合計 | 17 | 0.6% | -262 | - | - |
EBITDA |
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不動産販売事業 | 164 | 6.3% | -173 | - | - |
不動産賃貸事業 | 4 | 1.6% | 14 | 6.3% | +241.1% |
不動産管理事業 | 22 | 21.2% | 21 | 19.6% | -3.3% |
調整 | -113 | - | -89 | - | - |
EBITDA合計 | 76 | 2.6% | -227 | - | - |
*単位:百万円。EBITDAは営業利益+減価償却費+売上原価内の減価償却費
*株式会社インベストメントブリッジが開示資料を基に作成。
(1)不動産売買事業
前年同期比58.1%減収、セグメント利益は1億73百万円の損失(前年同期は1億64百万円の利益)、EBITDAは1億73百万円の損失(前年同期は1億64百万円の利益)。
売上高総利益率は前年同期比0.5%低下の13.2%と横ばい。
◎在庫
22年8月末の在庫残高は52億46百万円と過去最高であった22年2月期第3四半期末の56億88百万円に迫る水準まで増加した。
第3四半期以降の仕入見込みも多数あり、第3四半期は在庫の販売と仕入の両方に注力する。在庫期間が半年以下と回転が早いため、期中の販売に十分間に合うと考えている。
事業期間の長い開発事業への取組みで、来期24年2月期の在庫積上げも進んでいる。
(同社資料より)
◎平均販売金額、取引件数
期初在庫が少なかったこともあり、販売件数は前年同期の6件から3件へ減少。個別要因もあり平均販売金額は前年同期の4.3億円から3.5億円へ低下した。3件のうち1件は長期在庫となっていた最後の1棟の売却。
5億円以上の在庫も保有しているが、売上計上は第3四半期以降となる見込みである。
現在保有している収益不動産の多くは、種別ではコロナ禍でも安定的な取引ができるレジデンスに偏っており、種別の多様化は引き続き課題として取組んでいく。
(同社資料より)
(2)不動産賃貸事業
前年同期比12.3%減収、セグメント利益は18百万円の損失(前年同期は52百万円の損失)、EBITDAは同241.1%増。
東北ホテル売上と収益不動産賃収が減少したが、東北ホテルは前期の減損処理で減価償却の負担が減少し収益性が大幅に改善した。
21年8月に稼働を停止した東北ホテルは、転用・移設により、コールセンターや高校寮として活用を始めている。
(3)不動産管理事業
前年同期比4.5%増収、セグメント利益は同3.3%減、EBITDAは同3.3%減。
管理戸数獲得に努め、新たに152戸の管理戸数を受託した。前年同期は88戸の増加。
前期からの管理受託戸数増により管理手数料は増加したが、全社で販管費が増加しており、その影響でEBITDAは横ばい。
管理受託戸数の増加に伴い、管理手数料だけでなく、周辺業務でも売上を確保している。
今後も安定的なストック収入を増やすために、管理受託の獲得を進める。
【2-3 財政状態とキャッシュ・フロー】
◎財政状態
| 22年2月 | 22年8月 | 増減 |
| 22年2月 | 22年8月 | 増減 |
流動資産 | 3,557 | 7,866 | +4,308 | 流動負債 | 1,182 | 3,041 | +1,858 |
現預金 | 2,610 | 2,237 | -373 | 短期有利子負債 | 553 | 2,509 | +1,956 |
販売用不動産 | 758 | 5,246 | +4,487 | 固定負債 | 1,824 | 4,645 | +2,821 |
固定資産 | 431 | 584 | +153 | 長期有利子負債 | 1,727 | 4,493 | +2,765 |
有形固定資産 | 296 | 353 | +56 | 負債合計 | 3,006 | 7,687 | +4,680 |
無形固定資産 | 4 | 3 | -0 | 純資産 | 982 | 763 | -218 |
投資その他の資産 | 130 | 227 | +97 | 利益剰余金 | 480 | 262 | -217 |
資産合計 | 3,988 | 8,450 | +4,462 | 負債純資産合計 | 3,988 | 8,450 | +4,462 |
*単位:百万円。
*株式会社インベストメントブリッジが開示資料を基に作成。
在庫拡充に努め販売用不動産の大幅な増加などで資産合計は前期末比44億62百万円増加の84億50百万円。
負債合計は有利子負債の増加などで同46億80百万円増加の76億87百万円。
利益剰余金の減少などで純資産は同2億18百万円減少の7億63百万円。
自己資本比率は前期末の24.6%から9.0%に低下したが、これは販売用不動産の在庫が順調に積み上げている影響であり、会社側は想定の範囲内と考えている。
◎キャッシュ・フロー
| 22/2期2Q | 23/2期2Q | 増減 |
営業CF | -893 | -5,004 | -4,111 |
投資CF | -19 | -121 | -101 |
フリーCF | -913 | -5,126 | -4,213 |
財務CF | 787 | 4,696 | +3,908 |
現金同等物残高 | 1,952 | 1,702 | -250 |
*単位:百万円。
*株式会社インベストメントブリッジが開示資料を基に作成。
棚卸資産の増加などで営業CF、フリーCFのマイナス幅は拡大。
長短借入金の増加などで財務CFのプラス幅は拡大した。
キャッシュポジションはほぼ変わらず。
3.2023年2月期業績予想
【3-1 業績予想】
| 22/2期 | 構成比 | 23/2期(予) | 構成比 | 前期比 | 進捗率 |
売上高 | 9,592 | 100.0% | 10,728 | 100.0% | +11.8% | 13.4% |
営業利益 | 359 | 3.7% | 469 | 4.4% | +30.6% | - |
経常利益 | 303 | 3.2% | 339 | 3.2% | +11.7% | - |
当期純利益 | -526 | - | 236 | 2.2% | - | - |
*単位:百万円。予想は会社側予想。
2桁の増収増益を予想
売上高は前期比11.8%増の107億28百万円、営業利益は同30.6%増の4億69百万円と2桁の増収増益を予想している。
中期経営計画2年目にあたり、不動産販売事業の拡充による成長を見込むほか、管理受託の獲得を引き続き進め、周辺業務の売上・利益を確保することで、賃貸事業・管理事業のストック収入も拡大させる。
配当予想は未定。
4.中期経営計画
2024年2月期を最終年度とする中期経営計画を推進中である。
【4-1 不動産販売事業の営業戦略】
売上拡大に向け「価格帯の向上」と「商品種別の多様化」に取組んでいる。
*価格帯の向上
融資の付きやすい属性の投資家への販売を目指すため、取扱いの中心を3億円以上のレジデンスにすると同時に、10~20億円規模の収益不動産の取扱いも拡充している。
21年2月期、22年2月期で販売した収益不動産は5億円以上の物件が4割に増加しており、10億円以上の収益不動産の販売にも成功している。
但し、商品種類を増やすこと、販売時期の偏りを避けることを目的として、従来取扱ってきた価格帯が小さく回転の早い収益不動産も引き続き取扱いを進める。
*商品種別の多様化
投資家からの様々なニーズへ応えるため、取扱うアセットタイプを増やしている。
21年2月期、22年2月期で販売した収益不動産は従来通りレジデンスが多いものの、区分やビルの割合も増加している。
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(同社資料より)
【4-2 新たな取り組み】
更なる収益拡大に向け新たに、「不動産特定共同事業」「不動産開発事業」「プレミアムマンション事業」「不動産エージェント制度」に取り組んでいる。
(1)不動産特定共同事業
不動産特定共同事業法(不特法)に基づく匿名組合組成に向け、不動産小口化商品の販売を開始した。
不動産小口化商品は、投資家にとっては「優良物件への投資が可能」「少額から出資が可能」「オンラインで申し込みから契約が可能」といったメリットがある。
同社にとっては、一般投資家との関係創出の機会であり、資金調達方法の多様化というメリットもある。
同社保有の優良物件を対象に投資家の募集を、株式会社グローベルスが運営する不動産投資型クラウドファンディング「大家どっとこむ」上で実施したところ、募集金額2,000万円に対し、7,781万円の応募があり、達成率は389%となった(2022年10月6日募集期間終了時点)。
今後も優良物件での募集を続けていく。
(同社資料より)
(2)不動産開発事業
商品構成充実のため、不動産開発事業に取組んでいる。
建設する建物の企画段階から同社で行う新しいスキームで、一定の時間を要するものの、将来の在庫を用意できるため、翌期以降の不動産販売事業の売上の一部に目途が立つというメリットがある。
現在は、世田谷区用賀プロジェクト、板橋区大和町プロジェクトの2案件が進行中で、第3号案件である台東区東上野プロジェクトの開始を予定している。
(同社資料より)
(3)プレミアムマンション事業
同じく商品構成充実のため、需要が高い都心の高級感あるマンションの1区画を取得しバリューアップ後に販売するスキームであるプレミアムマンション販売事業に取組んでいる。
リノベーションの企画力やリーシングの技術などのバリューアップ面での強みや、これらを短期間で実行できるスピード面での強みなど、同社がこれまで培ってきた強みを活かせる事業と考え着手した。
これまでは1棟の収益不動産を取得し、バリューアップ後に販売していたが、プレミアムマンション事業ではマンションの1室をバリューアップし販売する点で、これまでとは異なるビジネスモデルとなる。
2021年12月に取得した新宿区二十騎町のプレミアムマンション第1号案件は販売が完了し、22年5月に第2号案件として、豊島区駒込の区分マンションを取得済みであり、その他にも検討中である。
(4)不動産エージェント制度
2020年9月より取組んできた不動産エージェント制度も徐々に取引件数が増加している。
同制度は、同社が業務委託契約を締結したフリーランスの営業職が自身のネットワークにいる投資家などに物件販売の紹介を行い、成約した際には手数料をシェアするというもの。
米国の有力不動産エージェント会社であるケラー・ウィリアムズ社の日本法人ケラー・ウィリアムズ・ジャパン(KWJ)と業務提携したアズ企画設計がケラー・ウィリアムズ・アズ(KWAZ)を開設・運営している。
KWAZはケラー・ウィリアムズのブランド、システム、教育プログラム等により不動産エージェントを支援するほか、アズ企画設計の不動産ノウハウ、目利きなどの経験知、契約業務等で彼らをサポートする。
不動産以外の業界出身者も募集することで、アズ企画設計では従来持ちえなかった情報ルートで新たなビジネスを創出している。KWAZ開設後、エージェント募集を実施し、公表から9ヶ月程で案件(賃貸)を成約した。
今後は同社の収益不動産の取得・販売の仲介等も想定される。
(同社資料より)
【4-3 資金調達について】
資金需要が旺盛な不動産販売事業を主要な事業とする中で、新たな資金調達の手段としてクラウドファンディングを、機動的かつ安定的な資金調達手段としてコミットメントライン契約をそれぞれ企画・実行した。
前者は、Fintertech社の運営するFunvest国内第1号としてクラウドファンディングによる資金調達を実行し、計3回の調達を行ったほか、バンカーズ社の運営するBankersで上場企業として初めてクラウドファンディングによる資金調達を実行した。
クラウドファンディングについては今後も積極的に取組み、資金調達を進めるとともにPRの一環として、一般投資家に対する認知度向上に努める。
後者では、千葉銀行との間で、2021年12月にコミットメントライン契約を締結した。これを第1号とし、別の金融機関ともコミットメントライン契約のような、機動的かつ安定的な資金調達を実施する取組みを進める。
【4-4 東北ホテルについて】
稼働停止中の東北ホテルについては、震災から10年が経過し、各施設が当初の役割を果たした一方で、同社は各施設を再活用することで、地域活性化への貢献が可能と考えており、再活用について検討してきた。
「再利用(分割・移設)可能な建物を利用して、東北を含めた各地に元気を注ぎます!」を構想テーマに、以下取り組んで行く。
(1)旧:アイルーム南三陸
1階部分をコールセンターとして転用し、地元雇用創出へ貢献する。
2・3階部分は南三陸町の地域活性への取組みに協力し、南三陸高校の全国募集開始を後押しする形で、学生寮として移転させる工事を開始した。2023年1月竣工予定。
地域に役立つ方法で建物を転用すると同時に、需要により収益の発生する物件に変更する。
(2)旧:アイルーム高田竹駒・釜石鵜住居・大槌
復興支援という目的は一定程度達成し、前期に減損処理を行った。
南三陸町との取組みを成功例としつつ、寮や社宅としての販売/貸出しを検討中であり、地方創生やSDGsの観点で活用できると考えている。
このほか、トレーラーハウス等への転換により、販売/貸出しの両面から新たな事業として収益を創出する。
【4-5 IT投資】
不動産賃貸・管理事業では、オーナーや入居者・使用者の利便性向上の観点からオンラインに移行するニーズが高く、同社も業務における作業量の削減が見込めるため、積極導入を進めている。
2022年5月には、賃貸借契約をオンラインで可能とする法整備も行われ、業界としても強い潮流となっている。
同社では、作業量削減による人員配置の効率化、営業活動増加による管理受託戸数の増加などを見込んでいる。
2021年3月 | ベースとなる管理システムを自社開発から導入実績の多いパッケージソフト「i-SP」への入替えを実行した。 |
2021年12月 | Park Direct を導入し、駐車場関連業務をオンライン化した。 |
2022年2月 | ITANDI BB+シリーズの一部を選択して導入し、居住・事業用管理物件を対象に、内見予約、入居申込、物件確認などの賃貸募集業務をオンライン化した。 |
現在はオンラインでの賃貸借契約システム等の導入を検討中であり、引き続き、業務効率の向上、ユーザー満足度の向上を目指してIT投資を進める。
【4-6 数値目標】
中期経営計画では、売上高は毎年約10億円、当期純利益は毎年約1億円の成長を見込んでおり、最終2024年2月期は「売上高118億92百万円、営業利益6億48百万円、当期純利益3億50百万円」を目標としている。
5.松本社長に聞く
松本 俊人社長に自社の強み・特徴、今後の成長戦略・取り組み、株主・投資家へのメッセージを伺った。
Q:最初に御社成長の源泉である強み・競争優位性についてお話しください。
一つは「収益不動産の回転の速さ」です。そして、これを支えているのが「スピーディーな社内連携」です。
当社では不動産販売事業、不動産賃貸事業、不動産管理事業の3つの事業を展開していますが、それぞれの事業部門が同じフロアで机を並べ、常に緊密に連携を取りながら仕事を進めています。
販売事業部門は不動産を購入する前に、その不動産の地域性などを含めた必要な情報を賃貸事業部門と共有します。
その情報を基に賃貸事業部門では、不動産オーナーに代わり個別不動産の資産価値を向上させるために管理・運営するプロパティマネジメントチームがリフォームやリノベーションプランの策定、想定賃料の査定などを行い、出口を見据えたプランを練り上げていきます。
事業部門間の緊密な連携の下、知識やノウハウの共有によってその物件にとって最適なプランが出来上がり、結果として取得から販売までを約半年という短期間で完結することが可能となっています。
二つ目は「目利き力」です。
どんな事業もそうかもしれませんが、特に不動産事業においては経験値が大きくものをいいます。当社ではオフィス、マンション、店舗、物流等、様々な種類の不動産の一都三県におけるエリア特性について豊富な経験値を有しています。
例えば、同じマンションにしても、同じ東京の中でも地域ごとの需要は大きく異なります。この分析はまだまだ深めることが可能ですので、分析を深化させつつ、より多くの件数をこなしていくことで当社の目利き力は更に磨き上げることができると考えています。
Q:続いて、今後の成長戦略や具体的な取り組みについて伺いたいと思います。
2024年2月期を最終年度とする中期経営計画においては、売上拡大に向けた営業戦略として「価格帯の向上」と「商品種別の多様化」の2つを挙げておられます。
「価格帯の向上」においてはプロ投資家であるファンドやREITへのアプローチ強化が必要です。最終的には居住系で15億円、オフィスで30-40億円、物流系で50億円以上といったレベルまで引き上げていきたいと考えていますので、現在はファンドやREITの分析を行っています。ただ、一気にそのレベルまでという訳にはいきませんので、現在は取扱いの中心を3億円以上のレジデンスにすると同時に、10~20億円規模の収益不動産の取扱いも拡充し、価格帯の引き上げを図っています。
「商品種別の多様化」においては、投資家からの様々なニーズへ応えるため、取扱うアセットタイプを増やしています。ビジネスチャンスを逃さないよう、レジデンス、区分所有、ビル等、偏りなく広げていきます。
このほか、不動産特定共同事業法に基づく「不動産小口化商品の販売」、建設する建物の企画段階から自社で行う新しいスキーム「不動産開発事業」、需要が高い都心の高級感あるマンションの1区画を取得しバリューアップ後に販売する「プレミアムマンション販売事業」、当社が業務委託契約を締結したフリーランスの営業職が自身のネットワークにいる投資家などに物件販売の紹介を行い、成約した際には手数料をシェアする「不動産エージェント制度」なども展開していきます。
Q:今後の成長を追求するうえで。他に注力すべきなのはどんな点とお考えですか?
不動産業界で成果を上げるにはフィールドワークの量とスピード、まさに「足で稼ぐ」ことが重要ですので、ここは今後も力を付けていかなければなりません。
加えて、これからはウェブマーケティングも重要になりますので、外部人材の招聘も含めて専門部署の立ち上げを検討しています。
また、リスクを抑えながら短期間で販売するスタイルをベースにしつつ、将来的には、体力を付け、優良な物件に関してはもう少し長い期間保有することによって、キャピタルゲインのみならずインカムゲインの増大も追求していきたい考えています。
Q:では最後に株主・投資家へのメッセージをお願いいたします。
2018年3月に上場以来、残念ながら株価、業績ともに停滞が続いています。
中期経営計画最終年度である今期はきちんと予算を達成し、以降も継続的に株主・投資家の皆様とのお約束を果たしていく考えです。
また、成長スピードを高め、当社の存在感を高めるために、アライアンスを含めた多様な手法を用いてシナジーを追求していきたいとも考えています。
当社はまだまだ小さな会社ではありますが、当社ならではの独自性を追求し、社名の「アズ」に込めたように、「A」から「Z」まで世の中の幅広くあらゆるニーズに対応できる会社に.なることを目指してまいります。
是非これからも長い目で当社を応援していただきたいと思います。
6.今後の注目点
中期経営計画では、数値目標として、売上高は毎年約10億円、当期純利益は毎年約1億円の成長を見込み、最終2024年2月期は「売上高118億92百万円、営業利益6億48百万円、当期純利益3億50百万円」を目標としている。
1期前の今期2023年2月期は「売上高107億円」を目指しており、予算を達成すれば上場から5年で「売上高100億円」という一段上のステージに到達することとなる。最終年度の目標達成に向け、「価格帯の向上」と「商品種別の多様化」を進めて、今期どこまで売上・利益を積み上げていくことができるか注目したい。
<参考:コーポレート・ガバナンスについて>
◎組織形態及び取締役、監査役の構成
組織形態 | 監査等委員会設置会社 |
取締役 | 9名、うち社外4名(独立役員4名) |
監査等委員 | 4名、うち社外4名(独立役員4名) |
取締役の指名及び報酬の決定に関する手続の客観性及び透明性を一層高めることにより、コーポレート・ガバナンス体制をより一層充実させるため、取締役会の任意の諮問機関として指名・報酬委員会を設置している。取締役会の決議により選定された委員3名以上で構成し、その半数以上は独立社外取締役から選定する。
◎コーポレート・ガバナンス報告書(更新日:2022年6月3日)
基本的な考え方
当社は、社会的責任を自覚しコンプライアンスを徹底し、会社業務の執行の公平性、透明性及び効率性を確保することで、社会から信頼を得る企業として、全てのステークホルダーから評価いただけることをコーポレート・ガバナンスの基本的な考え方としております。この目的を永続的に高い再現性を持って実現し続けるために、コーポレート・ガバナンス体制を確立、強化し、有効に機能させることが不可欠であると認識し、今後も成長のステージに沿った見直しを図り「ディスクロージャー(情報開示)」及び「コンプライアンス体制」の強化を図っていく所存であります。
<コーポレートガバナンス・コードの各原則を実施しない理由(抜粋)>
【原則1-5.いわゆる買収防衛策】
当社では、株主の負託に応えるべく、中期経営計画の推進、重要な経営指標の確保などにより、当社の持続的な成長と企業価値の向上を実現させることが最重要課題と認識しています。
そのため、当社としては、現状では買収防衛策の導入を予定しておりません。
【補充原則2-4①】
当社としては、多様性の確保に関する重要性は認識しております。但し、当社の考え方にマッチした人材が活躍することこそが重要だと考えており、そのような人材を女性・外国人・中途採用者等の垣根を超えて活用しております。
一方で、人材活用の方針に沿って測定可能な数値目標を持ってしまうとかえって柔軟な人材活用ができないとも考えており、当社としては敢えて目標等の作成・開示はしておりません。
【補充原則3-1②】
当社は、海外投資家に向けた英語での情報開示・提供の有用性を認識しており、今後の株主構成等の変化等を勘案し検討してまいります。
【補充原則3-1③】
当社は、ESGやSDGsへの取組みが重要な経営課題と認識しております。当社は「サステナビリティ基本方針」を策定し、持続可能な社会の実現に貢献するため様々な課題に取組んでおり、その内容を当社ホームページに掲載しています。
また今後、当社の経営戦略及び経営課題の整合性も意識しつつ、人的資本や知的財産への投資等について開示を行うことを検討してまいります。
【補充原則4-2②】
当社取締役会は、中長期的な企業価値向上の観点から、自社のサステナビリティを巡る取組みについて「サステナビリティ基本方針」を策定しております。
一方で、人的資本・知的財産への経営資源配分や事業ポートフォリオに関する戦略については、今後検討してまいります。
【補充原則4-11①】
取締役の選任に関しては、当社の経営理念や考え方を理解・実践できることを基本とし、経験、知見及び能力等のバランス・多様性に配慮し総合的に検討をしております。現在はスキル・マトリックス等の開示は行なっておりませんが、当社が備えるべきスキル構成を現在の取締役会は備えております。また、独立社外取締役には、自身が代表として企業経営をしている取締役や、他社の取締役を兼任することで企業経営に参画している取締役も選任しております。
<コーポレートガバナンス・コードの各原則に基づく開示(抜粋)>
【原則1-4.政策保有株式】
当社は現時点において、いわゆる政策保有株式として上場株式を保有しておりません。
【原則5-1.株主との建設的な対話に関する方針】
当社は、適時かつ公正な情報開示を行うこと、正確な情報を分かりやすく表現すること、開示情報の充実を図ることをIR活動の基本方針とし、本方針に基づいたIR活動を実施することで、株主・投資家の皆さまとの信頼関係を醸成し、企業価値の最大化を図ってまいりたいと考えております。
(1)株主・投資家との対話につきましては、管理部IR担当が窓口として対応し、代表取締役社長が統括しております。また、対話の方法につきましては、年2回の決算説明会を行っています。
(2)当社の事業内容に対する理解促進のため、当社ホームページ上にIR情報の発信を行っております。
(3)対話において掌握した株主や投資家の意見などは、取締役会にて報告する等、適切にフィードバックを行っており、関係部署へのフィードバックも合わせて行い、情報の共有・活用に努めています。
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