ブリッジレポート
(9445) 株式会社フォーバルテレコム

スタンダード

ブリッジレポート:(9445)フォーバルテレコム 2022年3月期決算

ブリッジレポートPDF

 

行 辰哉 社長

株式会社 フォーバルテレコム(9445)

 

 

企業情報

市場

東証スタンダード市場

業種

情報・通信

代表取締役社長

行 辰哉

所在地

東京都千代田区神田錦町 3-26 一ツ橋SIビル2F

決算月

3月

HP

https://www.forvaltel.co.jp/

 

株式情報

株価

発行済株式数(自己株式を控除)

時価総額

ROE(実)

売買単位

343円

16,717,700株

5,734百万円

42.7%

100株

DPS(予)

配当利回り(予)

EPS(予)

PER(予)

BPS(実)

PBR(実)

17円

5.0%

22.61円

15.2倍

139.24円

2.5倍

※株価は7/15終値。時価総額は6/10終値×発行済株式数(百万円未満切捨て)。
※ROEとBPSは2022年3月期実績、EPSとDPSは2023年3月期の会社予想。
※数値は四捨五入。

 

連結業績推移

決算期

売上高

営業利益

経常利益

親会社株主帰属利益

EPS

DPS

2019年3月(実)

18,347

888

800

589

35.33

17.00

2020年3月(実)

21,279

1,002

965

-960

-57.56

17.00

2021年3月(実)

21,729

846

653

456

27.32

17.00

2022年3月(実)

21,801

1,068

1,001

868

52.00

17.00

2023年3月(予)

23,300

590

560

378

22.61

17.00

*単位は百万円、円。

 

 

フォーバルテレコムの2022年3月期決算等について、ブリッジレポートにてご報告致します。

 

 

目次

今回のポイント
1.会社概要
2.主要なサービスの概要
3.2022年3月期決算
4.2023年3月期業績予想
5.今後の注目点
<参考:コーポレート・ガバナンスについて>

今回のポイント

  • 22/3期決算は前期比0.3%の増収、同53.3%の経常増益。売上面は、電力サービスの顧客数が増加したユーティリティ・ビジネスで増加したものの、契約獲得数が伸び悩んだIP & Mobileソリューション・ビジネスなどで減少した。利益面では、売上が増加したユーティリティ・ビジネスで増加した他、営業費用の削減等が奏功したIP & Mobileソリューション・ビジネスなどで増加した。また、前期に営業外費用で発生したIP & Mobileソリューション・ビジネスにおける、WBAサービスの回収率悪化による貸倒引当金繰入額が減少したことなどにより経常利益の増益率が拡大した。

     

  • 23/3期会社計画は、前期比6.9%増収、同44.1%経常減益の予想。IP & Mobileソリューション・ビジネスやユーティリティ・ビジネスなどを中心に売上高が順調に増加する見込みであるものの、電力事業における燃料価格の高騰に起因する仕入価格の上昇により、ユーティリティ・ビジネスで大幅な減益となることが影響する。一方、ユーティリティ・ビジネスは顧客獲得が順調に進み、売上高の成長トレンドも維持される見込みであることから、23/3期の配当予想は、前期と同額の1株当たり17円(上期末7円、期末10円)の予定である。

     

  • 4月より行氏が新社長へ就任した。行氏は同社の親会社であるフォーバルで33年間勤務するとともに現在までフォーバルの常務取締役を務めていた。同社は、今後更にフォーバルとの連携を強め、同社の商材を導入している全国のフォーバルグループのアイコン顧客に対して、他の商材を積極的に販売する方針である。行社長のリーダーシップのもと、期待通りにグループシナジーが顕在化するのか注目される。

     

     

1.会社概要

中小・中堅法人向けにOA・ネットワーク機器の販売やサービスの取次ぎを展開するフォーバル(8275)の連結子会社。フォーバルの連結決算において、フォーバルテレコムビジネスグループとしてセグメントされている(22/3期はフォーバルの連結売上高の41.3%を占めた)。グループは同社の他、連結子会社4社。

 

【事業内容と企業グループ】

同社及び連結子会社(株)FISソリューションズによる法人向けVoIPサービス(高速ブロードバンド回線を利用した電話やインターネット接続サービス)や法人向けFMC(Fixed Mobile Convergence)サービス「どこでもホン」の提供と関連機器販売の「IP&Mobileソリューション事業」、連結子会社(株)トライ・エックスによるオン・デマンド印刷、タクトシステム㈱による印刷物・デジタルメディア・Webサイト等のプランニング・デザイン等を手掛ける「ドキュメント・ソリューション事業」及び(株)保険ステーションによる保険やプライバシーマーク等に関する各種コンサルティング等の「コンサルティング事業」、小売電気事業者として電力を提供する「ユーティリティ・ビジネス事業」に分かれる。

 

 

【過去10年間の業績推移と23/3期の会社予想】

 

2.主要なサービスの概要

【IP & Mobileソリューション】

◎Smartひかり
1社占有型の光ファイバーを使用している為、安定した回線速度を有したIP電話サービスを実現。全国一律のわかり易い料金プランで月々のコストがシンプルになり、さらに大幅ダウンが図られる。更に、自動迂回着信機能で万が一の時でも安心して使用できる。

 

(同社HPより)

 

◎iSmartひかり
NTT東日本・西日本が提供する光コラボレーションモデルを受け、同社がオリジナル料金で提供している光回線サービス。①バックボーンはNTTのフレッツ網を利用しているため品質が安定している、②請求の一本化ができるというメリットを持つ。おまか請求やワンビリングサービスで培われた請求一本化のノウハウが武器となっている。

 

(同社HPより)

 

 

 

(同社HPより)

 

iSmart接続
法人向けの高品質なインターネット接続サービスを個人ユーザー向けに価格・内容を最適化したフレッツ光(光コラボ)専用プロバイダサービス。

 

(同社HPより)

 

◎CooVo(クーボ)
CooVo(クーボ)は、IPv6 IPoE接続方式を用いた高品質ネットワークを利用した次世代のIP電話サービス。
CooVoは網終端装置を経由しない為、混雑が緩和され顧客はIPv6 IPoE接続方式を用いた高品質ネットワークの利用が可能となる。また、一般的な通話の82%が2分以内の通話であることから、CooVoの通話料は全国一律5.5円/2分と格安に設定されている(一般的な通話設定は、8円/3分)。更に、万が一の光回線障害時でも、自動迂回着信機能があるため、顧客が指定した電話番号に着信される。更に、CooVoには、CooVo加入者同士の通話が無料、転送サービスが標準搭載、いまの電話番号がそのまま使える、IPv6 IPoE接続を用いた高品質なIP電話とインターネット接続を利用することが可能(別途、プロバイダー契約・オプション料金は不要)などのメリットがある。

 

(同社HPより)

 

◎どこでもホン
どこでもホンには、①外出先から会社の番号を通知できる、②会社にかかってきた電話を事務所でも外出先でもどこでも受けられる、③外出先のスマホと内線通話が可能(パケット定額で通話無料)、④外線ボタン搭載(ページ切替で24ボタンまで表示)の4つの特徴がある。人出不足解消(外にいる人も会社宛の電話に出れる)、生産性向上解決(会社の電話番号通知ができるので、事務所に戻る必要がない)、長時間労働解決(顧客に通知するのは会社の番号)、働きやすい職場の構築(スマートフォン【iPhone】で、テレワークや働き方改革の強い味方)を可能にする優れたツールである。

 

【セキュリティコンサルティング】

◎セキィリティ本舗
PマークやISMSなど各種ISOの認証取得・更新のコンサルティングを提供。認証取得支援から、運用支援、更新支援、規格改訂支援、各種セミナーなど、Pマークや各種ISOに関わるサポートを行っている。

 

(同社HPより)

 

【業務支援ソリューション】

◎おまか請求
請求書・支払通知書・納品書をWeb化でコスト削減するツールを提供。顧客登録・受注登録・料金計算、請求書発行(WEB公開)・収納代行・督促支援業務などを含んだ請求代行サービス。請求に関する業務を代行し、顧客の請求コストの削減と業務負担の軽減を図る。また、おまか請求ではユーザーがクラウドサービスを安全に利用できるよう各種セキュリティ対策を実施している。

 


(同社HPより)

 

◎Collabo One
Collabo Oneは、見込管理・顧客管理・電子契約・受注管理・料金計算・請求書発行・収納などに関する統合プラットフォームをサブスクリプションモデルで提供するサービスである。本サービスの導入により、顧客企業は顧客・受注管理から請求・収納までの全てをペーパーレスにできる他、営業数字の見える化、リアルタイムの業績管理、販売戦略の策定に役立てることができる。また、クラウドサービスであるため、テレワークが推進され働き方改革にもつながる。更に、当該統合プラットフォームは、代理店管理(手数料計算など)、見積書・各種帳票PDFデータの作成、通知メール配信、エンドユーザ向け会員サイトの提供、営業日報、各種データ出力などの便利な機能も利用することができる。

 

 

(同社決算説明会資料より)

 

【ユーティリティ・ビジネス】
◎Elenova(エレノバ)
Elenovaとは、電力自由化に伴い、同社が小売電気事業者となって、オリジナル料金で提供している電力サービス。
Electric(電気の)+nova(新星 新しい)+value(価値)から作成した新語。すべての人に、あらたな価値をもたらす電気事業の意味が込められている。
Elenovaは、電力自由化に伴い、同社が小売電気事業者として顧客に電力を提供する新電力サービス。従来電力は、地域指定の電力会社に供給されていたため、法人・個人を問わず電力会社を自由に選ぶことはできなかったが、2016年4月に電力が全面自由化されたことにより、企業、一般家庭共に電力会社を選ぶことが可能となった。現在は小売電気事業者ごとに「低価格設定」や「環境への配慮」など、様々な形態で電力が供給されている。こうした環境下、様々な小売電気事業者が誕生しているが、同社のように全国規模で中小法人を対象に事業を運営している小売電気事業者は少ない。

 

(同社決算説明会資料より)

 

◎地球にやさしいでんき
「Elenova 地球にやさしいでんき」は、二酸化炭素排出量を実質ゼロとする電力サービスである。2050年脱炭素社会の実現に向けて、世界的に環境配慮への意識が高まる中、企業の規模を問わず、環境への取り組みに対する行動が求められている。「地球にやさしいでんき」は、顧客の電気を、「地球にやさしいでんき」に変えると顧客のCO2排出量が実質ゼロになるElenovaの環境配慮型プランである。当該プランは同社の電気にJークレジット等、環境価値を取引する証書を利用し、実質的にCO2の排出量をゼロにするものである(証書の調達元については、調達状況によって変更される)。また、「地球にやさしいでんき」には、①地球にやさしい(CO2の排出を実質ゼロにすることができる)、②利用料金がお得(利用料金は各地域電力会社の標準的なプランよりもお得)、手続きが簡単(用意するのは検針票のみ)というメリットがある。

 

 

(同社決算説明会資料より)

 

3.2022年3月期決算

(1)連結業績

 

21/3期

構成比

22/3期

構成比

前期比

期初予想

予想比

売上高

21,729

100.0%

21,801

100.0%

+0.3%

22,100

-1.3%

売上総利益

5,725

26.3%

5,947

27.3%

+3.9%

-

-

販管費

4,879

22.5%

4,879

22.4%

+0.0%

-

-

営業利益

846

3.9%

1,068

4.9%

+26.2%

950

+12.5%

経常利益

653

3.0%

1,001

4.6%

+53.3%

760

+31.8%

親会社株主に帰属

する当期純利益

456

2.1%

868

4.0%

+90.3%

770

+12.7%

*数値には(株)インベストメントブリッジが参考値として算出した数値が含まれており、実際の数値と誤差が生じている場合があります(以下同じ)。
*単位:百万円。

 

前期比0.3%の増収、同53.3%の経常増益
売上高は前期比0.3%増の218億1百万円。売上面は、契約獲得数が伸び悩んだIP & Mobileソリューション・ビジネスと、広島事業の事業譲渡と新型コロナウイルス感染症の影響で、各種セミナー・イベント印刷物作成の減少が影響したドキュメントソリューション・ビジネスで減少した。一方、電力サービス「Elenova」の新規顧客数が順調に増加したユーティリティ・ビジネスなどで前期比増加した。
営業利益は同26.2%増の10億68百万円。売上高の減少によりドキュメントソリューション・ビジネスで減少したものの、売上が増加したユーティリティ・ビジネスで増加した他、営業費用の削減等の効果によりIP & Mobileソリューション・ビジネスなどで前期比増加した。売上総利益率は27.3%と前期比1ポイント上昇。売上高が前期比で増加する中、販管費が前期並みに留まり、売上高対販管費比率は22.4%と前期比0.1ポイント低下した。この結果、売上高営業利益率が4.9%と前期比1ポイント上昇した。また、前期に営業外費用で発生したIP & Mobileソリューション・ビジネスにおける、WBAサービスの回収率悪化による2億18百万円の貸倒引当金繰入額が、今期は60百万円に減少したことなどにより、経常利益は同53.3%増の10億1百万円と大幅な増益となった。その他、特別利益で計上した株式会社トライ・エックス広島事業部の事業譲渡益3億54百万円により、親会社株主に帰属する当期純利益は前期比90.3%の大幅な増加となった。
また、売上高では期初の会社予想を若干下回ったものの、各段階利益では期初の会社予想を上回る結果となった。これは、電力事業において収益獲得が堅調に推移したことに加え、コンシューマ向けサービスにおいて営業外違約金債権の回収率が改善したことなどによるものである。
なお、収益認識会計基準等の適用により、保険代理店手数料の収益認識基準を変更したこと等で売上高は4億27百万円増加し、営業利益は71百万円増加している。

 

連結売上総利益の内訳

 

21/3期

22/3期

前期比

 

増減額

増減率

売上高

21,729

21,801

+71

+0.3%

 単体

16,365

16,773

+408

+2.5%

 子会社

5,364

5,028

-336

-6.3%

売上総利益

5,725

5,947

+222

+3.9%

 単体

3,666

3,972

+305

+8.3%

 子会社

2,058

1,975

-82

-4.0%

売上総利益率

26.3%

27.3%

+0.9%

-

 単体

22.4%

23.7%

+1.3%

-

 子会社

38.4%

39.3%

+0.9%

-

*単位:百万円

 

個別売上総利益の内訳

 

21/3期

22/3期

前期比

 

増減額

増減率

売上高

16,365

16,773

+408

+2.5%

 ストック収益(通話系)

8,660

8,172

-488

-5.6%

 ストック収益(ネット系他)

2,622

2,494

-127

-4.9%

ストック収益(電力)

3,772

5,242

+1,470

+39.0%

 一時収益

1,309

862

-446

-34.1%

売上総利益

3,666

3,972

+305

+8.3%

 ストック収益(通話系)

1,217

1,164

-52

-4.3%

 ストック収益(ネット系他)

1,543

1,466

-77

-5.0%

 ストック収益(電力)

467

1,028

+560

+119.8%

 一時収益

438

311

-126

-28.8%

売上総利益率

22.4%

23.7%

+1.3pt

-

 ストック収益(通話系)

14.1%

14.3%

+0.2pt

-

 ストック収益(ネット系他)

58.9%

58.8%

-0.1pt

-

 ストック収益(電力)

12.4%

19.6%

+7.2pt

-

 一時収益

33.5%

36.2%

+2.7pt

-

*単位:百万円

 

連結の売上総利益は前期比2億22百万円の増加、売上総利益率は同0.9ポイントの上昇となった。個別ベースの売上総利益は、通話系・ネット系他のストック収益や一時収益が減少したものの電力のストック収益が増加し、全体として3億5百万円増加した。また、子会社の売上総利益は、新型コロナウイルス感染症の影響で、ショッピングモール併設の保険店舗閉鎖等の影響を受けた影響などにより同82百万円の減少となった。

 

販管費の内訳

 

21/3期

22/3期

増減額

主な増減要因

販管費合計

4,879

4,879

+0

 

人件費

2,051

2,045

-6

トライ・エックスの広島事業部譲渡が影響。

支払手数料

1,218

1,257

+38

電力事業の前払販売費用の償却など。

委託業務費

544

486

-58

コンシューマ事業の各種業務費の抑制など。

情報処理費

245

294

+49

CollaboOneの開発費償却の増加など。

貸倒引当金繰入額

94

70

-23

コンシューマ事業の売上債権の回収率の向上など。

その他

725

724

-1

 

*単位:百万円

 

販管費は、前期比でほぼ横ばいであった。コンシューマ事業の各種業務費の抑制などにより業務委託費や、コンシューマ事業の売上債権の回収率の向上などにより貸倒引当金繰入額が減少した。一方、電力事業の前払販売費用の償却増加などにより支払手数料や、CollaboOneの開発費償却の増加により情報処理費が増加した。

 

営業外損益の内訳(組替表示)

 

21/3期

22/3期

前期比

主な増減要因

違約金収入等

608

358

-249

前期と比べ、コンシューマ事業の契約獲得の減少により全体の解約件数自体が減少。

前払費用除却損等

-564

-344

+219

 

貸倒金引当金繰入額

-218

-77

+141

違約金収入の減少、及び回収率が大きく改善。

その他

-18

-3

+15

 

営業外損益合計

-193

-67

+126

 

*単位:百万円

 

違約金収入の減少と回収率の改善により貸倒金引当金繰入額が減少し、営業外損益が前期比1億26百万円改善した。

 

(2)セグメント別動向

セグメント別売上高・利益

 

21/3期

構成比

22/3期

構成比

前期比

 IP & Mobileソリューション・ビジネス

13,244

61.0%

12,215

56.0%

-7.8%

 ユーティリティ・ビジネス

3,772

17.4%

5,242

24.0%

+39.0%

 ドキュメントソリューション・ビジネス

1,586

7.3%

1,207

5.5%

-23.9%

 コンサルティング・ビジネス

3,126

14.4%

3,135

14.4%

+0.3%

連結売上高

21,729

100.0%

21,801

100.0%

+0.3%

 IP & Mobileソリューション・ビジネス

701

82.9%

708

66.3%

+1.0%

 ユーティリティ・ビジネス

-183

-21.7%

40

3.8%

-

 ドキュメントソリューション・ビジネス

56

6.7%

47

4.4%

-15.8%

 コンサルティング・ビネジス

271

32.1%

272

25.5%

+0.0%

 その他

0

-

0

-

-

連結営業利益

846

100.0%

1,068

100.0%

+26.2%

*単位:百万円

 

IP & Mobileソリューション・ビジネス 売上122億15百万円(前期比7.8%減)、セグメント利益7億8百万円(同1.0%増)
主にVoIPサービス、モバイルサービス等の情報通信サービス全般を提供。インターネット接続サービス等の契約獲得の伸び悩みにより、売上高が減少した。一方、コンシューマ事業の各種業務費の抑制や売上債権の回収率の向上による貸倒引当金繰入額の減少などにより、セグメント利益は増益となった。また、売上高対セグメント利益率は5.8%と前期比0.5ポイント上昇した。
なお、収益認識会計基準等の適用により、、顧客へのホームページの更新作業の受託サービスのうち代理人として関与した取引について売上高を純額とした影響等で売上高及び売上原価がそれぞれ1億60百万円減少している。

 

ユーティリティ・ビジネス 売上高52億42百万円(前期比39.0%増)、セグメント利益40百万円(前期比2億23百万円増)
電力を提供。電力サービス「Elenova」の新規獲得件数が順調に伸びたこと等により、売上高とセグメント利益は増加した。前年同期に日本卸電力取引所の電力取引価格の高騰の影響を受け仕入原価が増加したことに対応し、価格変動リスクの低減を目的に仕入れコストの固定価格化を実施したことも寄与した。また、売上高対セグメント利益率は0.8%と前期比5.6ポイント上昇した。
なお、収益認識会計基準等の適用により、電力料金収益及び関連する託送料金を検針日基準から電力供給に応じて認識することとした等で売上高は4億19百万円減少し、セグメント利益は26百万円増加している。

 

ドキュメントソリューション・ビジネス 売上高12億7百万円(前期比23.9%減)、セグメント利益47百万円(同15.8%減)
主に普通印刷、印刷物のプランニング・デザイン等を行う。株式会社トライエックスの広島事業部譲渡及び新型コロナウイルス感染症の影響で、各種セミナー・イベント印刷物作成が縮小されたことなどにより、売上高とセグメント利益は減少した。また、売上高対セグメント利益率は3.9%と前期比0.4ポイント上昇した。

 

コンサルティング・ビジネス 売上高31億35百万円(前期比0.3%増)、セグメント利益2億72百万円(同0.0%増)
主に経営支援コンサルティング、保険サービス及びセキュリティサービス等を行う。新型コロナウイルス感染症の影響によるショッピングモール併設の保険店舗閉鎖等があったものの、セキュリティサービスの契約件数が順調に伸びたこと等により、売上高とセグメント利益が若干増加。また、売上高対セグメント利益率は8.7%と前期比横ばいであった。
なお、収益認識会計基準等の適用により、保険代理店手数料の収益認識基準を変更したこと等で売上高は1億53百万円増加し、セグメント利益は45百万円増加している。

 

(3)財政状態及びキャッシュ・フロー(CF)

財政状態

 

21/3月末

22/3月末

 

21/3月末

22/3月末

 現預金

1,535

1,299

仕入債務

2,375

2,605

 売上債権

3,462

3,685

短期有利子負債

3,800

2,164

たな卸資産

415

384

未払金

2,590

2,657

有形固定資産

94

89

長期有利子負債

30

-

無形固定資産

842

926

負債合計

10,002

8,706

投資その他

2,495

1,980

純資産合計

1,753

2,342

資産合計

11,755

11,049

負債純資産合計

11,755

11,049

*有利子負債=借入金
*単位:百万円

 

22/3月末の総資産は、21/3月末比7億6百円減の110億49百万円。資産サイドでは現預金、前払費用、長期前払費用等が主な減少要因で、売上債権、ソフトウエア等が主な増加要因となった。負債・純資産サイドでは、短期借入金が主な減少要因で、仕入債務、未払法人税等、親会社株主に帰属する当期純利益の計上による利益剰余金等が主な増加要因となった。22/3月末の自己資本比率は21.0%と21/3月末の14.8%から6.2ポイント上昇した。

 

キャッシュ・フロー

 

21/3期

22/3期

前期比

営業キャッシュ・フロー(A)

1,249

1,686

436

+35.0%

投資キャッシュ・フロー(B)

-244

27

272

-

フリー・キャッシュ・フロー(A+B)

1,004

1,713

709

+70.6%

財務キャッシュ・フロー

-499

-1,949

-1,450

-

現金及び現金同等物期末残高

1,535

1,299

-235

-15.4%

*単位:百万円

 

CFの面では、税金等調整前当期純利益の増加や売上債権、たな卸資産、前払費用、法人税等の支払額の減少などにより営業CFのプラス幅が拡大した。また、事業譲渡による収入の増加などにより投資CFがプラスへ転じ、フリーCFのプラス幅も拡大した。その他、短期借入金の減少などにより財務CFのマイナス幅が拡大した。以上の結果により、現金及び現金同等物期末残高は前期比15.4%減少した。

 

(4)新市場区分の上場維持基準の適合に向けた計画書の作成

株式会社東京証券取引所の市場区分の見直しに伴い、同社は2022年4月より東証スタンダード市場へ市場変更となった。しかし、同社は移行基準日時点(2021年6月30日)において、当該市場の上場維持基準を充たしていないことから、新市場区分の上場維持基準の適合に向けた計画書を作成した。なお、当該市場の上場維持基準を充たしていないのは流通株式比率のみであり、移行基準日時点における流通株式比率は20.9%と上場維持基準である25%を4.1%下回った。
同社では流通株式比率の適合に関して、親会社である株式会社フォーバルが保有する同社株式の立会外分売による実現を基本方針としている。現在の同社株式の出来高を考慮の上、分売の際の株式価格および株式数や時期等の要件について、現在フォーバル社と協議を重ねており、2025 年 3 月迄に流通株式比率の適合を実現する予定である。

 

 

【課題と取組内容】
同社は、株式の分売にあたり、下記のリスク管理による業績の安定および新たな取組による業績の向上、そしてこれらの成果について株式価格の適切な評価を受ける事が重要な課題であると考えている。
(1)リスク再発の回避による業績の安定
2020年3月期に、大口の卸取引先の破産手続き開始決定に伴う特別損失が発生した。それを受け、同社は代表取締役を委員長とする与信管理委員会を設置、以降、取引先の与信管理の徹底している。また、2021年3月期において、2020 年 12月から 2021年1月にかけて発生した、日本卸電力取引所における電力取引価格の異常な高値の影響を受け、電力の仕入価格が高騰した。これに対応し、同社は2021年3月に仕入先との仕入契約を、日本卸電力取引所の電力取引価格の影響を回避するものに改定した。

 

(2)事業に関する新たな取組による業績の向上
また、今後DXを活用した中小企業向けのサービスの提供と、同社内の働き方改革による業績の向上に取組み、株式価格への反映を図る。
①「CollaboOne」の推進
同社は、中小企業に向けて、顧客管理・販売管理・請求回収等、根幹業務を統合したクラウド型プラットフォーム「CollaboOne」をサブスクリプションモデルで提供している。多大な初期投資を強いる事なく、中小企業のDX化の推進をサポートする。
②「どこでもホン」の推進
IPーPBXとスマートフォンを連携し、場所に関係なくオフィスの固定電話の回線を利用できるサービス「どこでもホン」で、中小企業のリモートワークの推進をサポートする。
③RPAの活用による同社内の働き方改革
RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)の活用によりルーティン業務の工数を最小化し、未来に繋がる創造的な業務の時間を確保する。
なお、同社では上記の課題の取組は開始して間もないものもあり、同社の事業規模に一定の影響を与え、株式価格の適切な評価を得るには、概ね3年の期間を要すると判断しており、上場維持基準の適合に向けた計画期間はそれを反映したものとなっている。

 

(5)代表取締役の異動

株式会社フォーバルの取締役を務める行辰哉(ゆきたつや)氏が、2022年4月1日より同社の代表取締役社長へ就任した。行氏は、株式会社フォーバルにおいて、長年に渡り、グループ企業の経営をサポートしてきた経験と実績を有しており、今後同社の持続的な成長とさらなる企業価値の向上が期待される。
なお同氏は、株式会社フォーバルの取締役を同社の定時株主総会までに退任する予定である。

4.2023年3月期業績予想

(1)連結業績

 

22/3期 実績

構成比

23/3期 予想

構成比

前期比

売上高

21,801

100.0%

23,300

100.0%

+6.9%

営業利益

1,068

4.9%

590

2.5%

-44.8%

経常利益

1,001

4.6%

560

2.4%

-44.1%

親会社株主に帰属

する当期純利益

868

4.0%

378

1.6%

-56.5%

*単位:百万円

 

23/3期の業績予想は、前期比6.9%増収、同44.1%の経常減益
23/3期会社計画は、売上高が前期比6.9%増の223億円、経常利益が同44.1%減の5億60百万円の予想。
フォーバルグループの共通テーマであるGDX化を促進するためのグループシナジーの最大化の実現に向け、今後更にフォーバルとの連携を強め、同社の商材を導入している全国のフォーバルグループのアイコン顧客に対して、他の商材を積極的に販売する方針である。売上高面では、IP & Mobileソリューション・ビジネスやユーティリティ・ビジネスなどを中心に売上高が順調に増加する見込みである。
一方、利益面では、電力事業における燃料価格の高騰に起因する仕入価格の上昇により、ユーティリティ・ビジネスで大幅な減益となることが影響する。ユーティリティ・ビジネスの電力小売事業は、電力を市場調達ではなく、一定期間の契約により電力供給事業者から固定価格で仕入れる事で、安定的な運営を行っている。しかし、23/3期は、昨今の発電燃料の高騰の影響により、22/3期水準の仕入価格を維持することが困難となったものである。
売上高営業利益率は2.5%と前期比で2.4ポイント低下する計画である。その他、連結子会社における事業譲渡による特別利益の計上がなくなる反動により、親会社株主に帰属する当期純利益の減少率が拡大する予定。
こうした一方で、ユーティリティ・ビジネスは顧客獲得が順調進み、売上高の成長トレンドも維持される見込みであることから、23/3期の配当予想は、前期と同額の1株当たり17円(上期末7円、期末10円)を予定している。連結配当性向は、75.2%となる見込み。

 

(2)23/3期の取り組み

フォーバルグループの共通テーマは、GDX化を促進するためのグループシナジーの最大化である。このフォーバルグループの共通テーマの実現に向け、同社グループでも、①ビリングプロバイダーとしての進化の促進、②企業スコアリングのためのビッグデータ供給の実施という2つの共通テーマを設け、各事業を推進していく。
※「GDX(グリーンデジタルトランスフォーメーション)は、「GX(グリーントランスフォーメーション)」と「DX(デジタルトランスフォーメーション)」を合わせたフォーバル独自の造語である。

 

◎ビリングプロバイダーとしての進化の促進
全国のフォーバルグループのアイコン顧客における同社商材の導入拡大
全国のフォーバルグループのアイコン顧客において、同社の商材を1つ以上導入している比率は約70%となっている。しかし、個々の商材でみれば、ISP・ホスティング39%、光コラボ29%、ソフトバンクモバイル15%、スマートひかり30%、AmaVo16%、おまかせラインS13%と、最も導入率が高い商材でも過半数に届いていない。今後、既存顧客における追加での商材の導入拡大を目指す。そのために、顧客ごとの未導入の商材の状況を可視化するとともに、フォーバルに対する提案支援や知識アップ支援を強化する。加えて、電子帳簿保存法やインボイス制度、中小企業のGDX化、RPA,クラウドサービスなど、中小企業が対応を迫られている分野において、新商材や新サービスの開発を強化する。

 

【今期の重点取組み】
◆CollaboOne事業を推進
◆Web販売の強化を通じて同社による直接販売の比率を高める
◆第三者認証などのコンサル獲得を強化
◆電力小売事業[地球にやさしいでんき]を推進
◆既存のコンシューマ顧客への商材の追加導入
◆電力事業の既存顧客へのガス小売の開始を検討(低リスク検証後)

 

企業のGDXに関わるビリングプロバイダーを目指す
上記の重点取組み以外にも、通信分野に留まることなく、CO2の削減などの環境への取組みやリモート・電子化・クラウドなどの働き方改革を推進するための業務効率の改善に貢献する新商材と新サービスの開発にもチャレンジすることで、企業のGDXに関わるビリングプロバイダーとしての地位を確立する。更に、フォーバルテレコムの商流でワン・ビリング(一括請求)を実現するとともに、企業スコアリングのためのビッグデータの供給へつなげる。

 

◎企業スコアリングのためのビッグデータ供給の実施
フォーバルグループは、今後中小企業の伴走型アドバイザーの育成と中小企業スコアリング機能の基盤構築(きづなPARK)の構築を本格化する。中小企業へのGDXツールの提供やCollaboOneの拡大により蓄積されたワン・ビリングのデータは、
中小企業向けEGSスコアリングの構築に必要なビッグデータの蓄積に直結する。同社は、これらビッグデータをきづなPARKへ供給する。

 

【主要事業マップ】

(同社決算説明会資料より)

 

同社のWeb販売による直接販売は、GX商材においては[地球にやさしいでんき]が、DX商材においてはCollaboOneが中心的な役割を担う。

 

5.今後の注目点

同社の23/3期会社計画は、前期比6.9%増収ながら、同44.8%の営業減益となった。売上高は、IP & Mobileソリューション・ビジネスやユーティリティ・ビジネスなどを中心に順調に増加する見込みであるものの、電力事業における燃料価格の高騰に起因する仕入価格の上昇により、ユーティリティ・ビジネスで大幅な減益となることがその原因である。同社の電力小売事業は、電力を市場調達ではなく、一定期間の契約により電力供給事業者から固定価格で仕入れる事で、安定的な運営を行っている。しかし、23/3期は昨今の発電燃料の高騰の影響により、22/3期水準の仕入価格を維持することが困難となったものである。大変残念ではあるものの、地政学リスクの高まりによる避けられない発電燃料の高騰が原因であり、致し方ないものと思われる。こうした環境下、同社は電力小売事業においてCO2の削減に貢献する [地球にやさしいでんき]の推進を計画している。[地球にやさしいでんき]の販売拡大により、ユーティリティ・ビジネスの利益の落ち込みを会社計画以下へ抑制することができるのか注目される。
また、4月より行氏が新社長へ就任した。行氏は同社の親会社であるフォーバルで33年間勤務するとともに現在までフォーバルの常務取締役を務めていた。フォーバルグループでは、23/3期の共通テーマとしてGDX化を促進するためのグループシナジーの最大化を掲げている。同社は、今後フォーバルとの連携を更に強め、同社の商材を導入している全国のフォーバルグループのアイコン顧客に対して、他の商材を積極的に販売する方針である。加えて、中小企業のGDX化に貢献する新商材と新サービスの開発も積極的に行う予定である。今後更にフォーバルとのグループシナジーが高まってくることが期待される。フォーバルとの関係が強い行社長のリーダーシップのもと、アイコンを経由した同社商材の販売がどれ位のインパクトで増加するのか注目される。

 

<参考:コーポレート・ガバナンスについて>

◎組織形態および取締役・監査役の構成

組織形態

監査等委員会設置会社

取締役(監査等委員含む)

8名、うち社外2名

監査等委員

3名、うち社外2名

 

◎コーポレート・ガバナンス報告書
最終更新日:2021年12月16日

 

<基本的な考え方>
当社では、取締役会を唯一の経営意思決定機関として位置付けております。
定例取締役会を毎月開催するほか、重要案件が生じる都度臨時取締役会を機動的に開催し、迅速かつ的確な経営判断を行っております。
また、企業経営情報の積極的な開示を目的として、適時に当社のホームページにおいて財務情報に限定されないディスクロージャーを行っております。
当社は、監査等委員設置会社形態を採用しており、同形態により十分にガバナンスが機能していると認識しております。

 

<コーポレート・ガバナンス・コード各原則の実施について>
実施をしないコード:11項目、そのおもな原則と理由

原則

実施しない理由

(補充原則1-2-4 議決権の電子行使環境整備、招集通知の英訳)

当社は、英文による情報提供等、機関投資家や海外投資家が議決権を行使しやすい環境整備の有用性は認識しておりますので、当社の株主構成及び適切なコストや時期等を総合的に勘案し、検討してまいります。

(補充原則2-4-1 人財の多様性に関する考え方)

当社は、社員を「人財」として、経営における重要な資源と考えております。能力や適性、実績を重視する、人物本位の採用・配属・登用を行っており、性別や年齢、国籍や新卒・中途採用等の属性で区別が生じる規程や制度は設けておりません。

一方、育児や介護を担う社員に向けては、仕事との両立を可能とする、保育・介護費用の支援と勤務時間の特例を定めた規程を設け、長く安心して働く事ができる環境を整えております。

また、人財育成においては、OJTに偏る事なく、年度毎に計画を定め、外部講師やEラーニングによる能力研修を実施しております。

なお、当社では前述のとおり、人物本位で人事を運用しており、また例年、新規採用者は新卒・中途採用者を合わせて10名前後の規模である事から、社員の属性別の数値目標は設けておりませんが、今後中期経営計画における人財計画を策定する過程で、必要に応じて検討してまいります。

(補充原則3-1-2 英語での情報開示、情報提供)

当社の株主構成及び適切なコストや時期等を総合的に勘案し、それらの実施について検討してまいります。

(補充原則4-8-3 独立社外取締役)

当社の取締役会は8名で構成されており、うち取締役監査等委員は3名、そのうちの2名に、独立社外取締役を選任しております。2名のうち、1名は公認会計士、1名は弁護士の資格を有しており、ともに専門能力と経験をバックボーンとした、企業倫理・コンプライアンス・内部統制に関する高い知見を有しております。取締役会は、すべての取締役監査等委員が出席し、取締役の業務執行の状況を監視できる体制となっており、支配株主との取引については、独立社外取締役の知見を重用し、厳正な審議と適正な決議が為されております。

独立社外取締役の比率および特別委員会の設置とも、現時点では当補充原則の要求に充足しておりませんが、取締役会の監視・監督機能の維持強化を重視し、今後検討してまいります。

(原則4-10―1 任意の仕組みの活用)

当社の取締役会は独立社外取締役2名を含む総勢8名と少人数で構成されており、指名・報酬等に係る重要事項の審議についても、現行の仕組みで独立社外取締役の適切な関与・助言を得ることができると考えております。

(原則4-11―1 取締役選任に関する方針・手続)

当社は、取締役会は多様な知識、経験、能力を備えた構成員により構成されることが必要であると考えております。すなわち、業務執行の監督と重要事項に係る意思決定をするためにはこのような構成員により取締役会の多様性が確保されることが不可欠であると考えております。なお、当社は取締役8名のうち非業務執行取締役4名(内、監査等委員3名)を選任しており、業務執行取締役の業務執行を監督する体制を構築しております。

なお取締役のスキル・マトリックスについては、当報告書の最終頁に参考資料として掲載しております。

(原則5―2経営戦略や経営計画の策定・公表 )

当社は、中期経営計画を策定しておりますが、当社の事業環境における経営状況の変化は激しいため、柔軟な対応が阻害されないよう、中期経営計画は公表をしておりません。

なお、公表はしておりませんが中期経営計画の目標に対する実績分析は毎回実施し、毎年度の経営計画に反映させるとともに、次期中期経営計画に反映しております。

 

<開示している主な原則>

原則

開示している主な原則

(原則1-4 政策保有株式)

当社では政策保有株式は現在保有しておりません。また、今後も原則として政策保有は行わない方針です。

(原則3-1―3 サステナビリティへの取組、人的資源や知的財産への投資について)

(1)サステナビリティへの取組について

当社の、サステナビリティへの取組に関する基本方針は、「環境対策に関する方針」として、当社ホームページで開示しております。

・環境対策に関する方針

URL:https://www.forvaltel.co.jp/news/Environmental-policy.pdf

具体的な取組内容は、次の通りとなります。

《営業活動を通した取組》

主力事業セグメントにおいて法人顧客に向け、CO2排出係数ゼロの電力や、ペーパレスおよびリモートワークを可能とする業務ソリューションを提供する事で、脱炭素社会と働き方の多様性を推進しております。

・CO2排出係数ゼロの電力サービス「ELENOVA地球にやさしいでんき」

URL:https://elenova.jp/

・ペーパレスおよびリモートワークを可能とするオール・イン・ワンの業務ソリューション「CollaboOne」

URL:https://www.forvaltel.co.jp/dx.html

・オフィスの電話がどこでもつながる通信ソリューション「どこでもホン」

URL:https://www.forvaltel.co.jp/dx.html

《営業外の取組》

当社では、新型コロナウイルス感染症発生以前より、自社の働き方改革として、リモートワークと業務のペーパレス化に取組んでまいりました。その具体的な成果として顕れるオフィスの電力利用とコピー用紙の利用の削減量およびそこから算定されるCO2排出の削減量を数値化、社員に告知する事により、サステナビリティへの取組に対する意識を高めております。

また当社は、開発途上国で教育支援を行っている国際NGO団体の法人パートナーに参画しており、団体職員による社員へのレビューの場を設けております。

(2)人的資本への投資等について

当社は、社員を「人財」として、経営における重要な資源と考えております。投資等の取組については前記の「(補充原則2-4-1 人財の多様性に関する考え方)」をご参照ください。

(3)知的財産への投資等について

当社の主な収益は、電気通信や電力等のトラフィックの卸しと小売りから成り、その商流自体は、特に知的財産への投資を要するものではありません。但し現在、こうした卸しや小売りと、前記の「CollaboOne」「どこでもホン」等、当社の企画 乃至 開発から出自するサービスとの一体提供を推進しており、これらのサービスについては特許出願等、知的財産権の確保に向けた投資を、実施もしくは検討しております。

(原則4-9 独立社外取締役の独立性判断基準及び資質)

当社は、会社法及び東京証券取引所が定める独立性基準を満たしていることに加え、誠実な人柄、高い見識と能力を有し、当社の経営に対し真摯かつ建設的に助言できる経験を重視しております。

(補充原則4-11-1取締役選任に関する方針・手続 )

当社は、取締役会は多様な知識、経験、能力を備えた構成員により構成されることが必要であると考えております。すなわち、業務執行の監督と重要事項に係る意思決定をするためにはこのような構成員により取締役会の多様性が確保されることが不可欠であると考えております。なお、当社は取締役8名のうち非業務執行取締役4名(内、監査等委員3名)を選任しており、業務執行取締役の業務執行を監督する体制を構築しております。

(原則5-1 株主との建設的な対話に関する方針)

当社では、IR担当取締役を選任するとともに、経営企画部をIR担当部署とし、株主構成の把握に努め、効果的な対話を行っております。

株主・投資家の要望に応じて代表取締役、IR担当取締役、IR担当部署が対応し、株主・投資家との円滑な対話を実践するために、IR担当部署が中心となって関連部門間の連携を図っております。

代表取締役による決算説明会の開催や国内外の機関投資家からの取材対応をするほか、説明会資料を適宜、当社ウェブサイトに掲載しております。

また、株主・投資家との対話で得られた意見は必要に応じて取締役(監査等委員を含む)にフィードバックして、企業価値の向上に努めております。

なお、株主・投資家との対話に関しては、内部情報管理規程に基づきインサイダー情報の漏洩防止に努めております。

 

 

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