ブリッジレポート
(9600) 株式会社アイネット

プライム

ブリッジレポート:(9600)アイネット 2022年3月期決算

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坂井 満 社長

株式会社アイネット(9600)

 

 

企業情報

市場

東証プライム市場

業種

情報・通信

代表取締役社長

坂井 満

所在地

横浜市西区みなとみらい3丁目3番1号 三菱重工横浜ビル23階

決算月

3月

HP

https://www.inet.co.jp/

 

株式情報

株価

発行済株式数

時価総額

ROE(実)

売買単位

1,222円

16,242,424株

19,848百万円

10.1%

100株

DPS(予)

配当利回り(予)

EPS(予)

PER(予)

BPS(実)

PBR(実)

48.00円

3.9%

114.55円

10.7倍

1,083.14円

1.1倍

*株価は7/1終値。各数値は22年3月期決算短信より。

 

業績推移

決算期

売上高

営業利益

経常利益

当期純利益

EPS

DPS

2018年3月(実)

25,615

2,081

2,051

1,368

86.06

38.00

2019年3月(実)

27,591

2,345

2,347

1,521

95.72

40.00

2020年3月(実)

31,097

2,501

2,531

1,672

105.13

43.00

2021年3月(実)

30,016

2,155

2,279

1,494

93.62

46.00

2022年3月(実)

31,169

2,367

2,542

1,694

106.08

47.00

2023年3月(予)

33,500

2,640

2,770

1,830

114.55

48.00

*単位:百万円、円。当期純利益は親会社株主に帰属する当期純利益。(以下、同様)

 

株式会社アイネットの2022年3月期決算概要などをご紹介致します。

 

目次

今回のポイント
1.会社概要
2.2022年3月期決算概要
3.2023年3月期業績予想
4.中期経営計画(2022年4月-2025年3月)
5.今後の注目点
<参考:コーポレート・ガバナンスについて>

 

今回のポイント

  • 国内最高レベルの安全性を備えた自社データセンターと長年培ったシステムの運用管理を基盤に、システムの企画・開発から運用・監視、印刷・封入封緘、先進のクラウドコンピューティングまで、顧客の様々なニーズに最適なソリューションをワンストップで提供。垂直統合と水平展開による強力な事業展開力、強固な顧客ポートフォリオに支えられた安定したビジネスモデルなどが強み。

     

  • 2022年3月期の売上高は前期比3.8%増の311億69百万円。3サービスとも増収。システム開発もコロナ禍の影響を脱し回復。営業利益は同9.8%増の23億67百万円。売上総利益は各サービスとも増益。販管費も同2.9%増加したが吸収した。経常利益は同11.5%増の25億42百万円。投資事業組合運用益を計上した。当期純利益は同13.4%増の16億94百万円。特別利益に負ののれん発生益を計上した一方、前期、特別損失に計上した特別功労金が今期は発生しなかった。予想に対しては、売上高は未達、利益は超過した。

     

  • 2023年3月期の売上高は前期比7.5%増の335億円、営業利益は同11.5%増の26億40百万円を予想。データセンター・クラウドサービス事業は、引き続き好調を持続する。システム開発は、コロナ禍の影響を脱し、回復に向かう。バランスのとれた事業ポートフォリオを持つ強みを生かして通期見通しの達成を目指す考えだ。配当は前期比1.00円/株増配の48.00円/株を予定。11期連続の増配となる。予想配当性向は41.9%。

     

  • 新中期経営計画(2022年4月-2025年3月)を公表した。ストックサービスである情報処理サービスを成長基盤と位置付け、データセンター・クラウドサービスへの投資を引き続き強化する。人的資本の強化にも注力する。数値目標として「25年3月期 売上高377億円、営業利益32億円、ROE10%以上、営業利益率8.5%」の達成を目指す。

     

  • 22年3月期を最終年度とする中期経営計画では、売上高・営業利益は、新型コロナウイルス感染症の影響もあり、21年3月期、22年3月期とも計画を下回った。ただ、22年3月期は前期比では増収増益で、システム開発サービスも回復基調にあるようだ。

     

  • 新中計では残念ながらサービス別の計画数値が開示されていないが、好調が続くデータセンター・クラウドサービス事業を牽引役に、売上・利益がどのようなスピードで拡大していくのかを注目したい。

     

1.会社概要

国内最高レベルの安全性を備えた自社データセンターと長年培ったシステムの運用管理を基盤に、システムの企画・開発から運用・監視、印刷・封入封緘、さらには先進のクラウドコンピューティングに至るまで、顧客の様々なニーズに最適なソリューションをワンストップで提供している。垂直統合と水平展開による強力な事業展開力、強固な顧客ポートフォリオに支えられた安定したビジネスモデルなどが強み。

 

【1-1 沿革】

自家用車の普及が急速に進む中、ガソリンスタンド(以下「サービスステーション」)も増加することが見込まれる一方で、当時のサービスステーションでは、売掛管理、販売管理、顧客管理などを確実・効率的に処理することは難しく、経営者は頭を抱えていた。
これを解決する仕組みを導入すれば、大きなビジネスチャンスが生まれると考えた外資系石油会社出身の池田典義氏(現:株式会社アイネット創業者最高顧問)は、1971年、サービスステーションの受託計算処理を目的として株式会社アイネットの前身となる株式会社フジコンサルトを設立した。
池田氏の想定通り、出光興産(当時)を皮切りに、昭和シェル石油、モービル石油、キグナス石油、三井石油など石油元売り各社の地域または全国指定計算センターに指名され、業容は急速に拡大。1995年に店頭公開、1997年に東証2部に上場した。
その後は、M&Aも含めて石油販売業以外にもフィールドを拡張し、データセンター、金融、製造、小売・流通など現在の主力分野でも存在感を高めていく。2006年には東証1部銘柄に指定された。2022年4月に市場再編に伴い、東証プライム市場に移行した。

 

【1-2 企業理念】

持続的成長が可能な企業を目指し、さらなる成長をしていくためには役員および社員が全員で、いかなる行動を起こす場合においても基準となる共通の価値観を共有することが必要であると考え、グループの理念となる「inet Way」を制定した。

 

「inet Way」は、「企業理念」・「企業ビジョン」・「経営方針」・「中期経営計画」の4つの柱から形成され、その土台には企業人として守るべき「企業行動憲章」と、「inet Way」を達成するための原動力となる「行動指針」がある。

 

(同社資料より)

 

「inet Way」では、事業規模を拡大していくとともに、揺るぎない事業成長基盤を作り上げていくために、新たに「持続的成長を可能にするエクセレントカンパニーへ」という経営方針を定めた。
「会社も社員も、常に時代や時流の変化を鑑みながら自ら変化していくことで、成長を続けていかなければならない」という想いを込めている。

 

企業理念

情報技術で新しい仕組みや価値を創造し、豊かで幸せな社会の実現に貢献する。

企業ビジョン

アイネットグループは、「創造」「挑戦」「信頼」をベースに持続的な企業価値向上を目指し、社会とステークホルダーに貢献する企業として成長します。

 

integrated

知恵の価値を共有し、情報化社会をリードする企業

 

networking

技術と技術、心と心(人と人)、個人と社会のネットワーキングづくりを目指す企業

 

energy

持続可能な社会の実現に向けた創造性とイノベーションに挑戦する活気あふれた企業

 

technology

情報技術で豊かで幸せな社会の実現に取り組む企業

経営方針

持続的成長を可能にするエクセレントカンパニーへ

 

中期経営計画については後述する。

 

【1-3 市場環境】

同社では、主要分野及び今後の注力分野における業界環境、事業環境を以下のように認識している。

 

(同社資料より)

 

同社が強みとするデータセンター市場は、今後も順調な拡大が見込まれている。

 

石油元売り企業が統合・再編によって1990年当時の15社から5社に集約されたこともあり、国内のサービスステーションも1990年ごろをピークに、現在はその半分まで減少している。
ただ、そうした中でも同社は、競合他社が撤退していることもあり、これまでに培ってきた実績や実力をベースに、新規顧客を獲得して更にシェアを向上させ、ナンバーワンのポジションを磐石なものとしている。
クレジットカードや売上データの相互連携などのシステム開発案件が多く発生していることに加え、顧客獲得のための大きな投資も不要で、同社にとってはフォローの風となっている。
また、クラウド、AI、IoT、RPAなどビジネスをより効率化する技術や手法の登場、浸透もあり、石油関連以外でもほぼ全ての分野でシステム投資需要が拡大しており、同社を取り巻く事業環境は良好である。

【1-4 事業内容】

国内最高レベルの安全性を備えた自社データセンターと長年培ったシステムの運用管理を基盤に、システムの企画・開発から運用・監視、印刷・封入封緘、さらには先進のクラウドコンピューティングに至るまで、顧客企業の様々なニーズに応じた最適なソリューションをワンストップで提供している。
主な事業は「情報処理サービス」「システム開発サービス」「システム機器販売」の3つ。

 

(1)情報処理サービス
「ITマネージドサービス」、「クラウドサービス」、「石油販売業、小売流通業、金融業等の勘定系・情報系処理受託」、「クレジットデータの与信管理並びにカード会社への納品代行」、「請求書、販促DM等の印刷、加工並びに発送処理」の5つのビジネスから構成されている。
同社ではこの情報処理サービスをストックビジネスと定義し安定成長の基盤と考えている。(詳細は【1-5 特長・強み】を参照)

 

◎データセンターサービス
情報処理サービスにおいて同社が近年最も注力し、強みを発揮しているのが「データセンターサービス」および「クラウドサービス」だ。いずれも業界に先駆けていち早く育成に取り組んだ。
データセンターは、北海道(1棟)、横浜(4棟)、長野(1棟)、大阪(1棟)と全国4か所にあり、相互のバックアップを行い災害にも備えている。

 

◎クラウドサービス
データセンタービジネスで培った事業基盤を活用してスタートした「クラウドサービス」では自社サービスのみではなく、競争力があり、顧客にとって有用なアプリケーションを提供している様々な企業と提携して、プラットフォームに搭載。
顧客満足度を高めることで、安定したストック型ビジネスとして確立している。

 

 

データセンター・クラウドサービスは過去10年間でマーケットの成長とともに、売上高は5倍近くまで成長し、売上構成比も上昇。
今後も成長ドライバーとして位置付けている。

 

◎サービスステーション向け受託計算・決済処理
創業ビジネスであるサービスステーション(ガソリンスタンド)の受託計算及び決済処理においては、サービスステーションでの決済手段のうち、クレジットカードと売掛決済に関するサービスを提供している。
クレジットカード決済においては、ネットワークを通じて同社のデータセンターで処理を行っている。
売掛データはサービスステーションに代行して、数量、単価、値引き等、さまざまな計算を行い、月末には請求書を作成して発送している。
国内のサービスステーションのうち約3割が同社のシステムを利用しており、トップシェアである。
クレジットカードや売掛金処理で培ったノウハウ、実績、事業基盤を活用し、金融、小売等、他業種における決済処理へと横展開を進めてスケールを拡大してきた。

 

最近では、緊急車両等の燃料給油をシームレス化することで緊急時の活動を支援するため、全国各地の石油組合向けに「官公需カードシステム」の展開を強化している。
同システムは各都道府県の公共機関(県警本部、病院、県庁など)が、緊急時・災害時に優先的に給油可能な一括契約の下、各県内のどのメーカーのサービスステーションでも同一カードで給油できるというもの。全国各地の石油組合向けに展開し、現在4県に導入済みで、今後も拡大する計画だ。

 

また、LPG販売管理システムを自社クラウド上で運用するプロパンガス事業向けサービスの提供も開始した。
開発・運用・BPO・コールセンターをワンストップで提供する。営業体制を強化、更なる拡販を図る。

 

◎プリント・メーリング
サービスステーションにおける請求書発送業務を手掛けてきた経緯から、クレジットカード利用明細、納税通知書、選挙はがき等の帳票印刷、ダイレクトメール、請求書などのプリント及び封入封緘なども行っている。
主要顧客であるクレジットカード会社のデータ入力・カード申込受付・カード利用照会・コールセンター業務を受託するBPO(Business Process Outsourcing)業務も手掛けている。

 

(2)システム開発サービス
長年培った信頼関係をベースに、業務アプリケーション開発、パッケージソフト開発、汎用ツール開発、制御組込、宇宙開発など幅広い分野において顧客のシステム設計、構築を行っている。
顧客業種は、銀行・金融機関、サービスステーション、コンビニ・スーパー、宇宙開発、建設・建築、航空・旅行、官公庁・自治体、医療、製造と極めて幅広い。

 

 

21/3期はコロナ禍の影響で顧客企業の投資が低調で減収となったが、業務の効率化、人手不足への対応をはじめとした企業の競争力強化のために、ソフトウェア投資需要は中長期的には堅調と見込んでいる。

 

(3)システム機器販売
顧客へのシステム導入に際して必要なPC、POS、サプライ品、パッケージソフトを仕入れ・販売するほか、機器やソフトの操作指導も行っている。

 

【1-5 特長・強み】

(1)垂直統合と水平展開による強力な事業展開力
サービスステーションの受託処理を祖業とする同社では、受託処理に次いで、システム導入のための設計・コンサル、システム構築、自社データセンターの運営、請求書発送のための帳票印刷・封入封緘、コールセンターやBPOといった業務を垂直統合し、サービスステーション向けビジネスにおいて基盤を構築・強化し、事業フィールドを拡張してきた。
加えて、そこで培ったノウハウや技術力をベースに、サービスステーション以外の流通、製造、金融機関など他業種に対象を広げてシステム構築を受託したり、データセンターを外販したりするなど、水平展開にも取り組み多種多様な顧客を開拓してきた。
事業フィールドと顧客ベースの拡張、この強力な事業展開力は同社を評価するうえで欠くことのできない重要なポイントである。

 

 

(同社資料より)

 

(2)強固な顧客ポートフォリオに支えられた安定したビジネスモデル
上記の強力な事業展開力によって獲得した顧客数は4,300社を超える。業種も様々で、多種多様な企業で構成された顧客ポートフォリオに対し、クラウドデータセンターを軸として、顧客のビジネス形態に合わせてさまざまなサービスを展開しているため顧客や業界の浮き沈みに影響されない安定したビジネスモデルを確立している。

 

 

(同社資料より)

 

(3)ワンストップサービスの提供
幅広い業種、業態の顧客に対し、ITに関わるさまざまなサービスをワンストップで提供できる点も強みである。

 

 

 

(同社資料より)

 

このように、システム開発、データセンター、システムの構築・運用、多様なクラウドサービスの提供、請求書や各種帳票の印刷・封入封緘、発送など、ITに関わる上流から下流まで、全ての工程で、セキュリティレベルの高いサービスを提供できる会社は少なく、高い顧客利便性及び顧客満足度は強固な参入障壁、強力な競争優位性に繋がっている。

 

(4)ストックビジネスの拡大により安定成長を実現
売上構成は3割強で、6割を占めるシステム開発サービスよりも低い情報処理サービスであるが、同社では同サービスを「ストックビジネス」と定義し、安定成長の基盤と位置付けている。
ストックビジネスとは、「毎月定額で売上を得られるもの」「次年度以降も契約が継続されるもの」で、クラウドサービスやデータセンターサービスに代表され、SS受託計算(サービスステーション)、プリント・封入封緘など。

 

データセンター・クラウドサービスは過去10年間でマーケットの成長とともに、売上高はCAGR16.0%で、5倍以上の規模にまで急成長してきた。
データセンター・クラウドサービスに牽引され情報処理サービスの同期間CAGRは5.1%と、全売上高の4.0%およびシステム開発サービスの3.2%を上回る。
コロナ禍の影響を大きく受けた前期を除くと、この期間、システム開発サービスにおいては減収が2期、全売上高でも減収は1期のみであるのはまさに「ストックビジネス」の安定成長によるものである。

 

また直近の売上総利益率は23.7%と収益性の高さも特徴である。
今後もデータセンター・クラウドサービスを中心としたストックビジネスの拡大による安定成長を継続させる考えだ。

 

*CAGRは11/3期をスタート値とした22/3期までの年平均成長率

 

 

 

【1-6 目標とする経営指標】

持続的な企業価値向上を目指すために、事業規模の継続的拡大を通じ、本業の成果を表す「売上高」、「営業利益」、「営業利益率」および「ROE」を重要な経営指標としている。

 

【1-7 ROE分析】

 

15/3期

16/3期

17/3期

18/3期

19/3期

20/3期

21/3期

22/3期

ROE (%)

8.8

9.4

10.7

10.4

10.9

11.3

9.5

10.1

 売上高当期純利益率(%)

4.23

4.56

5.34

5.34

5.52

5.38

4.98

5.44

 総資産回転率(回)

0.92

0.96

0.98

1.00

1.01

1.07

0.97

0.95

 レバレッジ(倍)

2.27

2.16

2.05

1.95

1.96

1.96

1.96

1.96

 

22/3期のROEは、収益性の向上で再び2ケタ台となった。

 

【1-8 配当政策・株主優待制度】

将来の資金需要に備え内部留保しつつ安定的な配当を継続することを配当方針としている。
配当性向のめどは示していないが、過去数年間は40%を超している。23年3月期の予想配当性向は41.9%。
2022年3月期まで11期連続増配の予想である。

 

株主優待制度を設けている。
毎年9月30日時点で1,000株以上保有の株主に年1回、保有株式数に応じたクオカードを進呈しているほか、3年以上保有の場合は1,000円分の長期保有プレミアムを受け取ることができる。
また、進呈額の10%を同社が障がい者団体等へ寄付しており、株主は社会貢献にも参加することができる仕組みとなっている。

 

 

【1-9 社会貢献活動】

主に以下のような社会貢献活動を行っている。

 

◎アイネット地域振興財団
2019年に創業者である創業者最高顧問の池田典義氏が、新たに、神奈川県内で社会貢献活動を行う団体の持続可能な活動を支援・助成することを目的とする財団法人「アイネット地域振興財団」を設立。2020年1月には、公益認定を取得し、より一層の社会への貢献ができる体制となり、改めて活動を開始した。
主に、子ども・青少年の健全な育成、教育、スポーツ等を通じた心身の健全な発展、公衆衛生の向上、環境保全・整備、地域社会の健全な発展などの支援・助成する。
長期的かつ安定的な活動を実現し、よりよい地域社会の発展に貢献していく。

 

◎障がい者雇用
障がいのある方に活躍の場を提供し、自立・自律を支援することを目的に設立した特例子会社(厚生労働大臣認定)である(株)アイネット・データサービスでは、障がいのある方々がデータ入力、スキャニング、軽作業、名刺作成といった業務を行っている。

 

◎子育て支援
本社所在地・横浜市のオープンデータを活用して保育施設を検索できる子育て・女性活躍支援サイト「働くママ応援し隊」を運営している。

 

2.2022年3月期決算概要

(1)業績概要

 

21/3期

構成比

22/3期

構成比

前期比

予想比

売上高

30,016

100.0%

31,169

100.0%

+3.8%

-4.1%

売上総利益

6,804

22.7%

7,151

22.9%

+5.1%

-3.1%

販管費

4,648

15.5%

4,783

15.3%

+2.9%

-5.3%

営業利益

2,155

7.2%

2,367

7.6%

+9.8%

+1.6%

経常利益

2,279

7.6%

2,542

8.2%

+11.5%

+9.1%

当期純利益

1,494

5.0%

1,694

5.4%

+13.4%

+5.9%

*単位:百万円。

 

増収増益、売上高は予想を下回る
売上高は前期比3.8%増の311億69百万円。3サービスとも増収。システム開発もコロナ禍の影響を脱し、回復。
営業利益は同9.8%増の23億67百万円。売上総利益は各サービスとも増益。販管費も同2.9%増加したが吸収した。
経常利益は同11.5%増の25億42百万円。投資事業組合運用益を計上した。
当期純利益は同13.4%増の16億94百万円。特別利益に負ののれん発生益を計上した一方、前期、特別損失に計上した特別功労金が今期は発生しなかった。
予想に対しては、売上高は未達、利益は超過した。

 

(2)サービス別動向

 

21/3期

構成比

22/3期

構成比

前期比

予想比

売上高

 

 

 

 

 

 

 情報処理サービス

11,861

39.5%

12,464

40.0%

+5.1%

-0.3%

 システム開発サービス

16,936

56.4%

17,511

56.2%

+3.4%

-6.2%

 システム機器販売

1,217

4.1%

1,193

3.8%

-2.0%

-11.0%

 合計

30,016

100.0%

31,169

100.0%

+3.8%

-4.1%

売上総利益

 

 

 

 

 

 

 情報処理サービス

2,803

23.6%

2,949

23.7%

+5.2%

+2.0%

 システム開発サービス

3,821

22.6%

4,001

22.8%

+4.7%

-5.9%

 システム機器販売

179

14.7%

200

16.8%

+11.6%

-16.7%

 合計

6,804

22.7%

7,151

22.9%

+5.1%

-3.1%

*単位:百万円。売上総利益の構成比は利益率。

 

(情報処理サービス)
増収増益。売上は計画を下回るも、利益は超過。
データセンター・クラウドサービス、サービスステーション向け受託計算が堅調。
企業におけるDX推進等がデータセンター・クラウド等の利用増につながっている。
サービスステーション向け受託計算サービスは、サービスステーション数は減少しているものの、全国の拠点による営業推進や大手特約店向けの新たな計算処理の増加のほか、石油元売におけるキャッシュレスやポイント利用など新たなニーズに対応した処理が増加しており、売上高は増加基調を維持している。メーリングサービスは、5期ぶりに増収。

 

(システム開発サービス)
増収増益。売上、利益とも計画を下回る。
引続き、コロナ禍の厳しい環境下にあったものの、ノウハウや技術が評価されている金融業、流通業、及び通信サービス業の顧客からの売上が底堅く推移。第2四半期以降は前年同期比で増収となった。

 

(システム機器販売)
減収増益。
前年度のシステム開発等に付随した機器販売の反動減により減収。

 

 

(3)財務状態とキャッシュ・フロー

◎主要BS

 

21/3月末

22/3月末

増減

 

21/3月末

22/3月末

増減

流動資産

10,561

10,701

+139

流動負債

8,625

9,903

+1,278

 現預金

4,027

3,684

-343

 仕入債務

1,409

1,695

+286

 売上債権

5,930

5,527

-403

 短期借入金

3,039

3,065

+26

固定資産

21,494

22,802

+1,307

固定負債

7,218

6,295

-922

 有形固定資産

15,547

15,231

-315

 長期借入金

6,868

5,858

-1,010

 投資その他の資産

4,652

5,736

+1,084

負債合計

15,843

16,199

+355

 資産合計

32,056

33,503

+1,447

純資産

16,212

17,304

+1,091

 

 

 

 

 利益剰余金

9,890

10,576

+686

 

 

 

 

負債純資産合計

32,056

33,503

+1,447

 

 

 

 

借入金合計

9,908

8,923

-984

*単位:百万円。

 

借入金減少などにより現預金が減少した一方で投資有価証券の増加等で資産合計は前期末に比べ14億円増加し335億円。負債合計は同3億円増加の161億円。
利益剰余金、その他有価証券評価差額金の増加等で純資産は同10億円増加の173億円。
自己資本比率は前期末より1.0ポイント上昇し、51.6%となった。

 

◎キャッシュ・フロー

 

21/3期

22/3期

増減

営業CF

3,419

3,715

+296

投資CF

-2,929

-2,185

+744

フリーCF

489

1,530

+1,041

財務CF

454

-1,873

-2,328

現金同等物残高

4,027

3,684

-343

*単位:百万円。

 

税金等調整前四半期純利益の増加等で営業CF、フリーCFのプラス幅は拡大した。
長期借入による収入の減少などで財務CFのマイナス幅は拡大。
キャッシュポジションは低下した。

 

(4)トピックス

①DX支援のAVILENと資本業務提携契約締結
22年3月、AI関連の開発支援、AI人材の育成支援を行うスタートアップ企業、株式会社AVILEN(東京都)と資本業務提携契約を締結した。

 

(AVILEN社概要)
2018年創業。「最新のテクノロジーを、多くの人へ」というビジョンのもと、上場企業を中心とした360社以上の企業に対し、AI・DX戦略立案、ディープラーニング等の機械学習関連アルゴリズムの開発及びその内製化、AI・DX人材の育成など、AIドリブンなDX推進を一気通貫でサポートしている。
AI技術のビジネス現場への実装をサポートする「AI Solutions」、開発したAI技術をより多くの人へご提供する「AI Services」、AI技術を現場で活用するビジネスパーソン、エンジニアを育成する「AI Training」などのサービスを手掛けている。

 

(今後の取り組み)
アライアンスにより以下のような取り組みを推進する。
(1) AI・DX人材育成のスピードアップ
データサイエンティスト、AIエンジニアなどの職種・職層毎のプログラムに従い、高度で専門的なAI・DX 人材育成のスピードアップを図る。また、技術職に留まらず、営業職も含めた幅広い社員向けにAI・DXリテラシー研修を実施し、顧客のDX推進、AI活用による課題解決に的確に対応できるよう、一層のレベルアップを目指す。

 

(2) AI・DX事業強化
*アイネットの全社横断的なDX関係メンバーとAVILENで構成される『業務提携委員会』の効果的な運営により情報連携、案件発掘・管理を強化する。
*両社知見の融合により、案件ごとに顧客ニーズを踏まえた最適な提案を行う。
*AVILENとの連携により、アイネットの既存AI・DXプロダクトのレベルアップを図る。

 

(3) データセンター事業でのAI活用
アイネットの創業以来の中核ビジネス、データセンター事業に関して、AIを活用したデータセンター無人化の研究を行う。

 

(4) ドローン事業などでのAI活用
ドローンなどのデバイス経由でデータセンターに蓄積される画像中心の各種データに関して、AIによる分析・解析力を高度化し、ドローン事業の拡大や新たなデータビジネスの立ち上げを目指す。

 

②ブロードバンドセキュリティ社と協業開始
22年3月、株式会社ブロードバンドセキュリティ(東京都)とセキュリティサービス提供の協業を開始した。

 

(ブロードバンドセキュリティ社概要)
2000年の設立以来、一貫してセキュリティ診断・運用・保守、セキュリティコンサルティング等の情報セキュリティサービス事業を展開している。年間約1,200の組織、8,100を超えるシステムの脆弱性診断実績を持ち、セキュリティに精通した技術者を数多く抱えている。

 

(協業の背景)
クラウドサービスの利用拡大やテレワークの普及など企業のIT労働環境の変化に伴い、サイバーセキュリティ対策の重要性が増加している。サイバー攻撃が多様化・巧妙化する状況において、企業には定期的な脆弱性診断やセキュリティ監視体制の整備が求められている中、高い水準のセキュリティ対策の実施には専門的知識を持った企業との連携が不可欠となっている。
アイネットは、今回の協業により企業の効果的なセキュリティ対策の実現を図る。

 

(サービスの概要)
顧客の課題に対しコンサルティングとソリューションをトータルで提案することが可能となり、高度化・複雑化する企業のセキュリティニーズに多角的に対応する。
具体的には、「セキュリティリスクアセスメント等のコンサルティングサービス」「アプリケーションやプラットフォームに対する脆弱性診断サービス」などを予定しており、その他、顧客のニーズに合わせサービスを拡大していく。

 

3.2023年3月期業績予想

(1)業績予想

 

22/3期

構成比

23/3期(予)

構成比

前期比

売上高

31,169

100.0%

33,500

100.0%

+7.5%

営業利益

2,367

7.6%

2,640

7.9%

+11.5%

経常利益

2,542

8.2%

2,770

8.3%

+9.0%

当期純利益

1,694

5.4%

1,830

5.5%

+8.0%

*単位:百万円。

 

増収増益を予想
売上高は前期比7.5%増の335億円、営業利益は同11.5%増の26億40百万円を予想。
データセンター・クラウドサービス事業は、引き続き好調を持続する。システム開発は、コロナ禍の影響を脱し、回復に向かう。
バランスのとれた事業ポートフォリオを持つ強みを生かして通期見通しの達成を目指す考えだ。
配当は前期比1.00円/株増配の48.00円/株を予定。11期連続の増配となる。予想配当性向は41.9%。

4.中期経営計画(2022年4月-2025年3月)

新たな3ヶ年の中期経営計画を公表した。

 

(1)前中期経営計画の振り返り

①全社
売上高・営業利益は、新型コロナウイルス感染症の影響もあり、21/3期、22/3期とも計画を下回った。
22/3期の営業利益率、ROEはほぼ修正計画通りの着地。

 

②サービス別概況
(情報処理サービス)
データセンターやクラウドサービス利用、およびサービスステーションの受託計算処理が順調に推移し、3期通じ売上高は増収基調。
売上総利益も順調に推移した。ストックビジネス基盤強化が進展した。

 

(システム開発サービス)
2021年3月期は、新型コロナウイルス感染症の影響により減収となったが、業種別体制を見直し等の対策を講じ、2022年3月期は売上高・売上総利益ともに復調した。

 

(システム機器販売)
サービスステーション向けPOS機器販売やシステム開発サービスに付随した機器販売等が寄与し堅調に推移した。

 

③基盤強化の取り組み
◎事業戦略
受託計算では石油元売・商社、大手特約店向けサービスを強化したほか、業務効率化・デジタル人材育成のための石油元売との合弁会社を設立した。
クラウドサービスでは、クラウドサービス、OEM、販売パートナーの拡充、ストレージ、バックアップ商材の拡充などを通じ、販売を拡大した。
DXにおいては、顧客のDX推進に向け業種別体制を見直したほか、働き方改革、セキュリティサービス商材、3密データ分析サービスなど、商材を拡充した。

 

◎投資戦略
人材育成においては、キャリアステップに合わせた育成に注力した。
データセンターにおいては、先端技術への投資や、顧客ニーズを捉えた投資、計画的な更新投資を行った。
研究開発では、次世代クラウドプラットフォームの開発、産学連携による衛星データの活用、超小型衛星実証事業への参画などに取り組んだ。

 

④総括と課題
データセンター・クラウドサービスを基盤とした情報処理サービスの強化、顧客のデータセンター利用と共に設備の増強を実施、システム開発サービスにおける業種別体制を見直し、顧客の課題発掘力・解決力を強化、サービス・技術力の拡充といった取り組みが進捗した。

 

今後は、以下の課題に取り組んでいく必要があると認識している。
「情報処理サービスを成長基盤として更に強化、顧客・社会のDX推進のプラットフォームとして推進」
「運用ノウハウをサービスとして展開」
「コスト上昇への対応力を強化」
「顧客や社会のニーズにマッチする投資力の維持、データセンター新設を含めた設備増強の検討」
「人的資本強化」

 

(2)中期経営計画

①重点強化ポイント
システム開発、データセンター・クラウドサービス、受託計算、BPOまでワンストップで提供するという自社のサービス展開モデルをベースに、以下の重点強化ポイントを掲げている。

 

(同社資料より)

 

②サービス別事業戦略
◎情報処理サービス
<データセンター・クラウドサービス>
*インフラ運用、システム運用、業務運用まで幅広いサービスの提供を推進する。
*顧客に応じクラウドへの移行を手厚くサポートする。
*セキュリティ、ストレージ等、新サービスを拡充する。
*高効率、低消費電力サーバ・ストレージによる省エネサービスの提供を行う。

 

<受託計算サービス>
*業務効率化提案等、石油元売り・商社向けDX推進を強化する。
*規制対応、ASP利用拡大など、大手特約店向けサービスを拡充する。
*SS向けサービス拡充、LPG業界向けサービス展開により顧客の拡大を図る。

 

<プリント・メーリング・BPOサービス>
*電子と紙のハイブリッド化による業務効率化コンサルティングを推進する。
*BPO、配送サービス等において協業先との連携を進め、サービスの多角化を図る。
*業務の質・量の強化に向けた設備の増強と効率的運営を進める。

 

安定的なストックサービスである情報処理サービスは継続的な売上による成長基盤と位置付け、一人当たりの売上・利益の増加を目指す。

 

◎システム開発サービス
*金融機関向けサービスの強化
*販売管理システム、IoTプラットフォームのサービス展開強化
*宇宙・衛星事業における協業と自社サービスの強化

 

③設備投資
成長の源泉でサービスの軸となるデータセンターを中心に、社会的基盤として設備投資を強化する。
2019年度〜2021年度は顧客のデータセンターの利用と共に、設備の増強を実施した。2022年度以降は、クラウドサービスの拡がりに合わせた増強を継続する。
データセンター新設も検討する。

 

④人的資本強化
人的資本強化の重要性を認識しており、以下のような方針を掲げ、取り組みを進める。

 

<方針>
経営における最大の財産は社員であるという理念のもと、社員の働きがいの実感につながり、会社も社員も成長ができる公正な人事制度を定めている。

 

◎人材投資による業績規模の成長拡大
生産性向上と従業員数の増加を意識し、持続的成長を目指す。
新卒採用を積極的に推進するほか、中途採用も強化する。離職防止に取り組む。
生産性向上のためDX人材の育成、適材適所の配置、従業員満足の向上などに注力する。

 

◎IT人材としてあるべき姿
顧客から信頼される技術力と人間力を育成する。
若手やシニア、全ての世代が活躍できる環境を整備する。

 

<施策>
人的資本強化のための主な施策は以下のとおり。

人材育成・開発

・高度DX人材の育成(AI、データサイエンスなど)

・若手の早期育成(新人研修は1年間のサポート)

・学び場の提供(産学連携共同研究、社会人大学、eラーニング)

・資格取得奨励による技術者の第三者評価UP

働き方改革

・テレワークの活用促進

・オフィスレイアウトの見直し推進(フリーアドレス等)

・社内システムのDX化、ペーパーレス化、生産性向上

・副業解禁の検討

ダイバーシティ&インクルージョン

・ダイバーシティ推進室による活動

・女性社員の積極採用継続(新人の4割が女性)

・外国人、障がい者など多様な人材採用

・「えるぼし」、「くるみん」認定の継続

・女性管理職の積極的登用

健康経営

・定期健康診断の受診率100%を継続

・健康保険組合と連携し特定保健指導の受診率UP

・スポーツ大会の開催や部活動支援継続

・ホワイト500の認定継続

 

⑤数値目標

 

22/3期(実)

25/3期(計画)

増減

売上高

31,169

37,700

+6.6%

営業利益

2,367

3,200

+10.6%

ROE

10.1%

10%以上

-

営業利益率

7.6%

8.5%

+0.9pt

*単位:百万円。売上高・営業利益の増減はCAGR(Compound Annual Growth Rate)。同社資料を基にインベストメントブリッジが計算。

 

売上高・営業利益の増加を図りつつ、営業利益率・ROEの向上も目指す

 

5.今後の注目点

22年3月期を最終年度とする中期経営計画では、売上高・営業利益は、新型コロナウイルス感染症の影響もあり、21/3期、22/3期とも計画を下回った。ただ、22年3月期は前期比では増収増益で、システム開発サービスも回復基調にあるようだ。
新中計では残念ながらサービス別の計画数値が開示されていないが、好調が続くデータセンター・クラウドサービス事業を牽引役に、売上・利益がどのようなスピードで拡大していくのかを注目したい。

 

<参考:コーポレート・ガバナンスについて>

◎組織形態、取締役の構成

組織形態

監査等委員会設置会社

取締役

11名、うち社外6名

監査等委員

3名、うち社外3名

 

◎コーポレート・ガバナンス報告書
最終更新日:2022年6月27日

 

<基本的な考え方>
当社は、業務の有効性と効率性、財務報告の信頼性、関連法規の遵守を目的に、透明性を高め、経営環境の変化に迅速に対応できる組織体制の構築、維持を重点事項として推進しております。

 

<コーポレートガバナンス・コードの各原則に基づく開示(抜粋)>
原則1-4 【政策保有株式】
<政策保有に関する方針>
当社は、円滑な事業運営、取引関係の維持・強化などを目的として、中長期的な経済合理性や将来見通しを総合的に勘案した上で、必要と判断される場合に限り、株式を政策的に保有します。保有する株式については、事業環境の変化などを踏まえ、個別銘柄毎に保有目的、保有に伴うリスク、投資リターン等の検証を行い、縮減を念頭に置き、定期的に保有方針を検証してまいります。

 

<政策保有株式に係る議決権行使の基準>
当社は、政策保有株式の議決権行使について、当社の保有方針に適合するかどうかに加え、当該企業の経営方針や事業戦略を確認し、企業価値の向上につながるか等を総合的に勘案して、議案への賛否を個別に判断しております。 また、必要に応じて、提案内容等について発行会社と対話を行っていきます。

 

原則2-4-1【中核人材の登用等における多様性の確保】
当社では、女性、外国人、キャリア採用者など、多様な人材の採用、起用を積極的かつ継続的に行っており、それぞれの特性や能力を活かせる職場環境の整備やマネジメント層の教育などの取り組みを進めてきました。2025年4月1日までに女性管理職比率を現在の5.1%から10%とする目標を設定しており、毎年、新卒採用者の40%以上を女性とする採用方針としております。
その他の取り組み等については、当社ウェブサイトをご参照下さい。
https://www.inet.co.jp/sustainability/social/diversity.html

 

中期経営計画では、これまでの取り組みに加え、中途採用戦略の実行、各レベル層の人材力アップ向けに教育研修制度や内容の強化に取り組んで参ります。

 

補充原則3-1-3 【サステナビリティについての取組み】
当社の経営戦略、サステナビリティの取り組み等については、当社ウェブサイトをご参照下さい。
(1)中長期目標/経営戦略     
https://www.inet.co.jp/ir/policy/goal.html#contents

 

(2)中期経営計画         
https://www.inet.co.jp/ir/policy/mid-goal.html#contents

 

(3)サステナビリティへの取り組み 
https://www.inet.co.jp/sustainability/

 

 

<人的資本・知的財産への投資>
当社は、中期経営計画を策定し、全社重点施策を基調にお客様との絆をより強固にする「守り」と新たな市場領域やサービスを開拓する「攻め」を経営戦略の基本とし、お客様第一の考え方の徹底、付加価値のある提案、成長が見込める製品・サービスの開発、人材への投資を推進し,有形・無形の価値向上を図ってきています。また、すべての根幹となる人材への投資、当社ビジネスモデルの中心であるデータセンター、差別化や競争力強化につながる研究開発など、中期経営計画に基づき、将来を睨んだ投資を進めています。

 

<TCFDに基づく開示等>
当社の気候関連財務情報開示(TCFD提言に基づく開示)は、当社ウェブサイトをご参照下さい。
https://www.inet.co.jp/sustainability/environment/tcfd.pdf

 

原則5-1 【株主との建設的な対話に関する方針】
当社は、IRポリシーを制定し、基本方針・開示基準・開示方法・沈黙期間等を開示しております。また持続的な成長と中長期的な企業価値の向上
に資するよう、合理的な範囲で株主・投資家との対話に対応しております。
当社は、経営戦略・IR部をIR担当部署として設置し、IR担当部署を管掌する取締役をIR担当役員としてIR体制を整備しており、株主や投資家を含むステークホルダーに対し、IR担当が経営企画・総務・経理・人事・事業部門等と十分に連携し、経営・財務状況等を適時適切に開示しております。
株主との対話としては、本決算発表後の事業説明会、アナリスト・機関投資家向けに年2回決算説明会を開催し、代表取締役社長による説明および対話を行っております。また、機関投資家との個別面談や個人投資家向けの会社説明会等を適宜実施し、積極的なIR活動を合理的な範囲で代表取締役社長はじめ経営陣幹部やIR担当が対応しております。
対話により把握いたしました株主・投資家の意見等は、IR担当役員が適切に判断し必要に応じて取締役会等に付議・報告する等、フィードバックを図っております。
なお、対話に際しては、インサイダー情報の管理には社内規程に則り十分留意しながら実施しております。

 

原則2-4-1【中核人材の登用等における多様性の確保】
当社では、女性、外国人、キャリア採用者など、多様な人材の採用、起用を積極的かつ継続的に行っており、それぞれの特性や能力を活かせる職場環境の整備やマネジメント層の教育などの取り組みを進めてきました。2025年4月1日までに女性管理職比率を現在の5.1%から10%とする目標を設定しており、毎年、新卒採用者の40%以上を女性とする採用方針としております。その他の取り組み等については、当社ウェブサイトをご参照下さい。
https://www.inet.co.jp/sustainability/social/diversity.html
中期経営計画では、これまでの取り組みに加え、中途採用戦略の実行、各レベル層の人材力アップ向けに教育研修制度や内容の強化に取り組んで参ります。

 

 

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