ブリッジレポート
(8275) 株式会社フォーバル

スタンダード

ブリッジレポート:(8275)フォーバル 2022年3月期決算

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中島 將典 社長

株式会社 フォーバル(8275)

 

 

企業情報

市場

東証プライム市場

業種

卸売業(商業)

代表取締役社長

中島 將典

所在地

東京都渋谷区神宮前 5-52-2 青山オーバルビル 14F

決算月

3月

HP

https://www.forval.co.jp/

 

株式情報

株価

発行済株式数

時価総額

ROE(実)

売買単位

861円

25,635,045株

22,072百万円

14.2%

100株

DPS(予)

配当利回り(予)

EPS(予)

PER(予)

BPS(実)

PBR(実)

27.00円

3.1%

74.12円

11.6倍

523.58円

1.6倍

*株価は6/28終値。発行済株式数は直近期末の発行済株式数から自己株式を控除。ROE、BPSは22/3期実績。
*DPS、EPSは23/3期予想。

 

業績推移

決算期

売上高

営業利益

経常利益

当期純利益

EPS

DPS

2019年3月(実)

57,520

3,221

3,308

2,064

82.30

25.00

2020年3月(実)

49,731

3,229

3,324

1,067

42.48

26.00

2021年3月(実)

49,788

2,616

2,483

1,357

53.34

26.00

2022年3月(実)

51,535

2,685

2,855

1,836

71.71

26.00

2023年3月(予)

54,000

2,800

3,000

1,900

74.12

27.00

*予想は会社予想。
*単位は百万円。

 

 

フォーバルの2022年3月期決算と2023年3月期の業績予想等について、ブリッジレポートにてご報告致します。

目次

今回のポイント
1.会社概要
2.成長戦略
3.2022年3月期決算
4.2023年3月期業績予想
5.今後の注目点
<参考:コーポレート・ガバナンスについて>

今回のポイント

  • 22/3期は、前期比3.5%の増収、同15.0%の経常増益。売上面は、太陽光発電システム等が減少した総合環境コンサルティングビジネスグループで減少したものの、アイコンサービスが順調に増加した他、前第2四半期連結会計期間から連結に加わった㈱えすみや、第2四半期連結会計期間から連結に加わった㈱エルコムの寄与などによりフォーバルビジネスグループなどで増加した。利益面は、費用抑制に努めたフォーバルテレコムビジネスグループやITネットワークエンジニア派遣事業、DX人材教育事業が好調に推移したその他事業グループの増収効果などが寄与した。

     

  • 23/3期の会社計画は、前期比4.8%の増収、同5.1%の経常増益の予想。DX(デジタルトランスフォーメーション)及びGX(グリーントランスフォーメーション)に関する第三者認証の取得、DX、GXアドバイザーの育成とスキルの向上、DX、GX化を促進する商品・サービスの開発等の事業基盤強化の成果が見込まれる。また、配当は前期から1円増配の1株当たり年間27円を予定。

     

  • 同社は今期より、GDXをベースにした伴走型経営アドバイスを拡大するために各種の施策を積極的に展開する。伴走型経営アドバイスの拡大は、GDXアドバイザー向けのツール貸出という新たな収益機会の獲得に加え、「きづなPARK」のビッグデータや中小企業向けスコアリングを活用したより競争力の高いコンサルティングの実施につながる。GDXをベースにした伴走型経営アドバイスを拡大するための各種施策の進捗状況が注目される。

     

1.会社概要

中小・中堅企業を対象に「情報通信」・「海外」・「環境」・「人材・教育」・「起業・事業承継」の5分野に特化した次世代経営コンサルティングカンパニーを目指している。また、ITを活用し経営を高度化・効率化する手段として、オフィス向けの光ファイバー対応IP電話サービスやFMCサービス(固定通信と移動体通信を融合したサービス)、ならびにそれらとネットワークセキュリティを融合したIP統合ソリューションなどの通信・インターネット関連サービスを提供するほか、OA・ネットワーク機器の販売・工事、Web構築、太陽光システムやオール電化製品の販売・工事などのサービスを提供している。社名のFORVAL(フォーバル)は、「For Social Value」を語源とし、「社会価値創出企業を目指す」という経営理念が込められている。

 

事業は、(株)フォーバルを中心に、中小法人向けOA・ネットワーク機器の販売、サービスの取次、コンサルティングサービス等を手掛けるフォーバルビジネスグループ、(株)フォーバルテレコムを中心に、VoIP・モバイル等の通信サービス、インターネット関連サービス、普通印刷、及び保険サービス等を手掛けるフォーバルテレコムビジネスグループ、14/3期に新たに子会社化した(株)アップルツリーがオール電化・エコ住宅設備の卸・工事請負業を営む総合環境コンサルティングビジネスグループの3セグメントに分かれる。 加えて、報告セグメントに含まれないその他の事業セグメントにはIT教育サービス、IT分野のエンジニア及び管理者の育成や、東南アジアにおける現地幹部候補・留学生の人材紹介を手掛ける(株)アイテックなどが含まれている。

 

近年のハード販売における付加価値の低下を踏まえ、現在、差別化が可能で付加価値も高いコンサルティングサービスへのシフトを進めており、08年4月にサービスを開始したITコンサルティングサービス「アイコン」がその中核となっている。また、コンサルティングサービスの一環として、中小企業の情報化の支援やASEAN展開の支援にも取り組んでおり、前者ではIP統合ソリューションを展開。後者では、10年5月にFORVAL(CAMBODIA)CO.LTD.(カンボジア・プノンペン)を設立し、以後、11年7月のPT FORVAL INDONESIA(インドネシア・ジャカルタ)及び同年8月のFORVAL VIETNAM CO.LTD.(ベトナム・ホーチミン)の設立、更には12年3月のミャンマー駐在員事務所(ミャンマー・ヤンゴン)を開設後、翌13年2月に現地法人化(FORVAL MYANMAR CO.LTD.を設立)、22年6月にはタイ駐在員事務所(タイ・バンコク)を開設するなど、ASEANにおいてネットワークの拡充を進めている。
また、平成26年1月24日に東京証券取引所JASDAQ(スタンダード)から市場第二部へ市場変更となった後、平成26年10月2日に市場第一部に指定され、2022年4月より東証プライム市場へ上場となった。

 

フォーバルグループの業績推移

 

IT領域における教育と資格の奨励を通じて従業員のスキルを高め、ハードの卸売りからアイコンサービスによるコンサル業態へ事業転換させた効果が確認できる。

 

2.成長戦略

同社は、グループの中期ビジョンとして、日本を支えている中小企業の永続的な発展と次世代への承継を支援する『次世代経営コンサルティング』の確立を掲げている。既存の事業領域である情報通信の知識・技術を駆使した経営コンサルと強みである独自の海外進出ノウハウを活用した経営コンサルに加え、2013年にM&Aを行った株式会社アップルツリーの活用により、重要度が高まっている環境問題にいかに配慮し、事業を展開、環境に貢献していくかの経営コンサルが可能となる。加えて、情報通信分野、海外分野、環境分野において顧客企業の社員教育がワンストップで実施できる体制が整備された。また、同様に2013年にM&Aを行った株式会社アイテックがグループに加わったことで、顧客企業の人材・教育分野でのサービスのラインナップも強化された。更に、今後起業・事業承継分野の強化を図り、これら5分野において、売上拡大と業務効率改善とリスク回避のためのコンサルティングを実施し、中小・中堅企業の利益に貢献する。

 

フォーバルグループの次世代経営コンサルティングの特色

 

 

(同社2022/3期決算説明会資料より)

 

(1) 情報通信分野の拡大-アイコンサービスの拡大

アイコンは顧客企業への定期訪問を通じて、経営にまつわる多種多様な悩みを解決しようというもの。「売上拡大」、「業務効率改善」、「リスク回避」の3つのキーワードを軸に企業経営の利益に貢献している。アイコンは、企業それぞれの課題にあわせた攻めと守りの経営支援サービスであり、営業戦略や経費の見直し、ビジネスマッチング、オフィスの改善、簡易Web分析、簡易市場調査などの幅広い分野を支援している。

 

【5つの基本サービス】
・簡易経営相談サービス「よろず経営相談」
・パソコン健康監視サービス
・Office問い合わせサービス
・ITでも人的サービス
・お客様専用サイト

 

更に、同社は超情報化社会で選ばれる企業になるための支援サービスであるDXアイコンを推進している。超情報社会で「選ばれる企業」になるためには、中小企業にとってもDX化は不可欠である。DX化には、DX人材の育成、ビジネスモデルの改革、DX推進体制の整備、デジタル化・デジタル技術の活用を促進することが挙げられる。加えて、第三者認証を取得し、他社との差別化を図ることも重要である。DXアイコンは顧客ごとに異なる課題を可視化した上で、①DX企業の基盤づくり、②DX企業としての第三者認証の取得、③DX企業としての差別化戦略などデジタルを活用した企業の変革をサポートするツールである。

 

OEMによるアイコンサービス導入件数の推移
同社では、アイコン事業の更なる拡大・強化のためアイコンのOEMによるネットワーク作りに注力している。同社の差別化された新しいビジネスモデルのノウハウの提供を通じて、パートナー数とアイコンユーザー数の拡大を目指す。22/3期のアイコンサービス導入件数は、41,946件と前期比10.9%増加した。中でも、22/3期のOEMによるアイコン導入件数は、25,738件となり同23.9%の大幅な増加とアイコンサービス導入件数全体の伸びの原動力となっている。同社自らのアイコン件数が伸び悩んでいるのは、コロナ禍で苦境にあるクライアントに対しより付加価値の高いコンサルティングが必要とされるサービスを優先して受注しているためである。

 

 

アイコンサービスの売上高推移
22/3期のアイコンサービスの売上高は、前期比22.4%の増加と順調に拡大した。「アイコンサービス」開始以降、利用する顧客数の増加やクオリティ特化や追加的なコンサルティングの増加による1顧客当たりの平均単価の上昇が牽引し、アイコン関連の売上高が順調に拡大している。中でも、22/3期はクオリティ特化により1顧客当たりの平均単価の上昇が顕著となり成長が加速した。今後も新サービスのリリースやOEMの積極的な展開などにより高収益事業であるアイコンサービスの売上拡大を目指す方針である。

 

 

(2)海外分野の拡大-海外進出支援事業の拡大

同社の大久保会長は、十分な教育の機会が無いカンボジアにおいて、自らが設立し理事長を務める公益財団法人CIESF(シーセフ)を通して、教育インフラの構築から人材教育に至る広範な支援活動に取り組んできた。
ASEAN進出支援事業は、このCIESFの活動を通じて培った経験や人脈が活きている。「同社グループ及び顧客である中堅・中小企業の事業の成長を考える上で、アジア地域の成長を取り込む事が重要」と言う考えの下、既に、カンボジア(10年5月)、インドネシア(11年7月)、及びベトナム(11年8月)に現地法人を設立しており、12年3月にはミャンマーに駐在員事務所を開設した。更に、現地での支援体制の更なる充実・強化を図るために13年2月に現地法人の認可を取得し準備を進めてきたミャンマーでは、14年4月より事業活動が本格化し、22年6月にはタイに駐在員事務所を開設している。

 

同社のASEAN進出支援事業である「グローバルアイコンサービス」は、海外進出前と進出後の様々な問題や障害を、ワンストップでサポートするビジネスモデルである。現在はカンボジアとベトナム、インドネシア、ミャンマーの4ヶ国で展開。情報提供から始まり、FS支援、現地法人の設立代行、人材採用・人材教育支援、バックオフィス整備支援、ネットワーク環境支援、現地パートナー開拓支援等をトータルサポートすることで、同社が最も得意とする情報通信技術を活用した日本と変わらない快適なオフィス空間を提供するビジネスヘつなげていく。日本と現地の両国で、トータルサポートを実施。
また、同社は、国内の行政機関、地域金融機関や海外の中央政府・行政機関、各国工業団地などとのアライアンスを積極的に拡大することで、「グローバルアイコンサービス」の潜在顧客を発掘・育成している。

 

グローバルアイコンサービスのメニュー

(同社2022/3期第2四半期 決算参考資料より)

 

グローバルアイコンは、進出前の総合準備支援、事業計画の策定とカウンターパートとの交渉、総合調査支援や、生産委託先開拓、販売パートナー開拓、JICA等公的機関による海外展開支援の公募参加を目的とした事業可能性調査など6つのメニューでサポートが可能。

 

新たなグローバルアイコンサービスのリリース
同社は、日本産食品海外販路開拓支援のためのツールであるFordex-iconをリリースした。当該支援サービスは、海外への日本産食品の輸出を目指す食品関連事業者向けに、日本食輸出支援プラットフォーム「umamill(ウマミル)」を活用して、全国の食品関連事業者がサンプル品を海外の食品バイヤーに届けた後に、現地での商品プロモーションやサンプル品のフィードバック、商品評価に基づく改善策の提案、ならびに実際の取引に繋がる商談設定等のサポートを行うものである。現在、シンガポール、香港、カンボジアで展開しており、順次展開国を拡げていく方針である。

 

(同社2022/3期第2四半期 決算参考資料より)

 

3.2022年3月期決算

(1)2022年3月期連結業績

 

21/3期

構成比

22/3期

構成比

前期比

売上高

49,788

100.0%

51,535

100.0%

+3.5%

売上総利益

17,859

35.9%

19,047

37.0%

+6.7%

販管費

15,242

30.6%

16,361

31.7%

+7.3%

営業利益

2,616

5.3%

2,685

5.2%

+2.6%

経常利益

2,483

5.0%

2,855

5.5%

+15.0%

親会社株主に帰属する当期純利益

1,357

2.7%

1,836

3.6%

+35.3%

*単位:百万円

 

前期比3.5%の増収、同15.0%の経常増益
売上高は前期比3.5%増の515億35百万円。経常利益は同15.0%増の28億55百万円。売上高面では、太陽光発電システム等が減少した総合環境コンサルティングビジネスグループなどで減少したものの、アイコンサービスが順調に増加した他、前第2四半期連結会計期間から連結に加わった㈱えすみや、第2四半期連結会計期間から連結に加わった㈱エルコムの寄与によりフォーバルビジネスグループなどで増加した結果、売上高が前期比で17億46百万円増加した。
営業利益は前期比2.6%増の26億85百万円。利益面は、費用抑制に努めたフォーバルテレコムビジネスグループやITネットワークエンジニア派遣事業、DX人材教育事業が好調に推移したその他事業グループの増収効果などが寄与した。売上総利益が前期に比べ11億87百万円増加(前期比6.7%増)する中で、販管費が人員増による人件費増加の影響等により同11億18百万円増加(同7.3%増)した結果、営業利益が同68百万円増加した。アイコンサービスなどのストック型ビジネスへのシフトにより売上総利益率が37.0%と同1.1ポイント上昇した。一方、売上高対販管費率が31.7%と同1.1ポイント上昇し、営業利益率は5.2%と同0.1ポイント低下した。その他、前期に営業外収益で計上した持分法による投資利益2百万円が今期は1億30百万円に拡大したことや、前期に営業外費用で計上した貸倒引当金繰入額2億18億円が今期は60百万円にとどまったことなどが寄与し経常利益は同15.0%の増益となった。また、フォーバルテレコムにおいて株式会社トライ・エックス広島事業部を譲渡したことによる事業譲渡益3億54百万円を特別利益に計上したことなどにより、親会社株主に帰属する当期純利益は同35.3%の大幅な増加となった。なお、収益認識会計基準等の適用により、顧客に支払われる対価について売上高から減額する方法に変更したこと及び代理人として関与した取引について売上高を純額とした影響等により売上高は10億83百万円減少し、営業利益及び経常利益はそれぞれ1百万円増加している。
*額は切捨て、率・ポイントは四捨五入

 

販売費及び一般管理費の状況

 

21/3期

22/3期

前期比

要  因

増減額

増減率

販売費

504

427

-76

-15.2%

販売促進費等の減少

人件費

10,006

10,796

+790

+7.9%

従業員増、新たな連結子会社等の影響

経費

4,731

5,137

+405

+8.6%

のれん償却、情報処理費等の増加

合計

15,242

16,361

+1,118

+7.3%

 

*単位:百万円

 

販管費は、前期比で7.3%増加した。従業員、のれん償却額、情報処理費等の増加に加え、新たな連結子会社の影響があった。

 

セグメント別売上・利益

 

21/3期

構成比

22/3期

構成比

前期比

フォーバルビジネスグループ

22,954

46.1%

25,157

48.8%

+9.6%

フォーバルテレコムビジネスグループ

21,265

42.7%

21,309

41.3%

+0.2%

総合環境コンサルティングビジネスグループ

4,052

8.1%

3,122

6.1%

-23.0%

その他事業グループ

1,516

3.0%

1,945

3.8%

+28.3%

連結売上高

49,788

100.0%

51,535

100.0%

+3.5%

フォーバルビジネスグループ

1,706

63.0%

1,600

55.4%

-6.3%

フォーバルテレコムビジネスグループ

846

31.3%

1,066

36.9%

+26.0%

総合環境コンサルティングビジネスグループ

-0

-

-62

-

-

その他事業グループ

154

5.7%

284

9.9%

+84.0%

連結調整等

-91

-

-202

-

-

連結営業利益

2,616

-

2,685

-

+2.6%

*単位:百万円。
*売上高は外部顧客への売上高。

 

フォーバルビジネスグループ(単位:百万円)

 

フォーバルビジネスグループは、ビジネスフォン等の機器販売が減少した一方で、「アイコンサービス」が順調に増加したほか、前第2四半期連結会計期間から連結に加わった㈱えすみや、今第2四半期連結会計期間から連結に加わった㈱エルコム等の影響で、売上高が251億57百万円(前期比9.6%増)、人員増による人件費増加の影響等でセグメント利益が16億円(同6.3%減)となった。なお、収益認識会計基準等の適用により、売上高は4億57百万円減少している。また、第4四半期(1-3月)は、前年同期比増収、増益となった。

 

フォーバルテレコムビジネスグループ(単位:百万円)

 

フォーバルテレコムビジネスグループは、新電力サービスが増加した一方で、ISPサービスや一部事業譲渡の影響等による印刷関連が減少した結果、売上高が213億9百万円(前期比0.2%増)、セグメント利益が10億66百万円(同26.0%増)となった。なお、収益認識会計基準等の適用により、売上高は6億18百万円減少している。また、第4四半期(1-3月)は、前年同期比増収、増益となった。

 

総合環境コンサルティングビジネスグループ(単位:百万円)

 

総合環境コンサルティングビジネスグループは、太陽光発電システム等が減少した結果、売上高が31億22百万円(前期比23.0%減)、セグメント損失が62百万円(前期はセグメント損失0百万円)となった。
なお、収益認識会計基準等の適用による影響はなかった。
また、第4四半期(1-3月)は、前年同期比減収、減益となった。

 

その他事業グループ(単位:百万円)

 

その他事業グループは、㈱フォーバルカエルワーク(注)の寄与や㈱アイテックのITエンジニアの派遣事業が堅調に推移した結果、売上高が19億45百万円(前期比28.3%増)、セグメント利益が2億84百万円(同84.0%増)となった。
なお、収益認識会計基準等の適用による影響は軽微であった。
また、第4四半期(1-3月)は、前年同期比増収、減益となった。
(注)2021年10月1日付で連結子会社のカエルネットワークス㈱は非連結子会社の㈱エム・アイを吸収合併し、㈱フォーバルカエルワークに商号変更している。

 

第4四半期(1-3月)の業績推移

 

売上高

20/3期

21/3期

前期比

22/3期

前期比

第1四半期

11,789

10,995

-6.7%

11,321

+3.0%

第2四半期

13,013

12,460

-4.3%

12,102

-2.9%

第3四半期

12,104

12,569

+3.8%

12,625

+0.5%

第4四半期

12,824

13,764

+7.3%

15,484

+12.5%

売上高合計

49,731

49,788

+0.1%

51,535

+3.5%

営業利益

20/3期

21/3期

前期比

22/3期

前期比

第1四半期

492

282

-42.6%

322

+14.2%

第2四半期

1,047

741

-29.2%

642

-13.3%

第3四半期

693

708

+2.2%

672

-5.2%

第4四半期

995

883

-11.2%

1,048

+18.6%

営業利益合計

3,229

2,616

-19.0%

2,685

+2.6%

*単位:百万円

 

22/3期第4四半期(1-3月)は、前年同期比12.5%の増収、同18.6%の営業増益となった。第4四半期(1-3月)は、世の中のDX化促進への機運の高まりを受け、アイコンサービスなどのストック型ビジネスへのシフトが加速した。

 

(2)財政状態及びキャッシュ・フロー(CF)

財政状態

 

21年3月

22年3月

 

21年3月

22年3月

現預金

10,963

10,171

仕入債務

5,478

5,755

売上債権

6,852

7,859

短期有利子負債

3,912

2,411

たな卸資産

925

1,144

未払金

2,788

2,872

流動資産

22,335

22,620

長期有利子負債

140

214

有形固定資産

920

1,231

負債

18,369

18,125

無形固定資産

1,846

3,011

純資産

13,040

14,372

投資その他

6,307

5,635

負債・純資産合計

31,410

32,498

固定資産

9,074

9,878

有利子負債合計

4,053

2,626

*単位:百万円

*売上債権=受取手形、売掛金、有利子負債=借入金+リース債務

 

2022年3月末の総資産は、前期末比10億88百万円増の324億98百万円となった。資産は、売上債権、建物、のれんなどが主な増加要因となり、現預金、投資有価証券、破産更生債権等などが主な減少要因となった。負債純資産は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上による利益剰余金などが主な増加要因となり、短期借入金などが主な減少要因となった。自己資本比率は41.3%と前期末比1.8ポイント上昇した。また、有利子負債は26億26百万円と前期末比14億27百万円減少した。

 

キャッシュ・フロー(CF)

 

21/3期 

22/3期

前期比

営業キャッシュ・フロー(A)

2,716

2,589

-127

-4.7%

投資キャッシュ・フロー(B)

-712

-912

-200

-

フリー・キャッシュ・フロー(A+B)

2,004

1,676

-328

-16.4%

財務キャッシュ・フロー

-845

-2,671

-1,826

-

現金及び現金同等物期末残高

10,905

10,066

-839

-7.7%

*単位:百万円

 

CFの面から見ると、税金等調整前当期純利益や減価償却費などが増加した一方で、貸倒引当金の減少、事業譲渡益の計上、前払費用の減少額の縮小などにより営業CFのプラス幅が若干縮小した。また、有形と無形固定資産の取得による支出の拡大などにより投資CFのマイナス幅も拡大し、フリーCFのプラス幅が縮小した。加えて、短期借入金の減少などにより財務CFのマイナス幅が拡大した。以上により、期末のキャッシュ・ポジションは、前期末比で7.7%減少した。

 

(3)最近の資本業務提携

株式会社KAGホールディングズ
同社は、会計ソフト「eco会計」を用いたクラウド会計サービスの企画・開発・販売事業を行う株式会社KAGホールディングズ(本社:東京都渋谷区)の株式を2022年6月1日付で取得して子会社化し、商号を株式会社フォーバルラボコミュニケーションズ(以下「FLC」)に変更した。FLCは、同社が保有する中小企業経営のための情報分析プラットフォーム「きづなPARK」にデータ連携するプログラム開発力を有し、「きづなPARK」を機能支援するツールの開発で顧客の利便性向上に寄与するものと思われる。また、ビジネス展開の主軸となるクラウド会計ソフト「eco会計」においては、電子帳簿保存法に対応したスキャン保存と勘定科目の自動仕訳機能の特許技術を用いた経理アウトソーシングビジネスを展開し、顧客のコスト削減を支援していく方針である。

 

(4)上場維持基準適合のための計画書の提出

同社は2022年4月4日より東証プライム市場となったものの、1日平均売買代金が移行基準日時点及び二次判定後におけるプライム市場の上場維持基準を充たしていないことから、新市場区分の上場維持基準の適合に向けた計画書を作成し、東証へ提出している。今後、同社は2025年3月末までを準備期間とし2027年3月までには上場維持基準をすべて充たすよう以下の取組を実施する。

 

【上場維持基準の適合に向けた取組の方針、課題及び取組内容】
具体的には、以下の取組により今後1日当たりの売買数量と株価の向上に努める。
①IR活動の改善・強化を通じて、同社グループの事業内容とその将来性、成長性を現在以上に投資家に深く理解してもらうべく務める。また、現在、中期経営計画は社内向け資料の作成・周知にとどめているものの、今期決算確定後に中期経営計画を開示できるよう努める。
②その後に流通株式数の増加策として、例えば保有する自己株式の一部を市場へ投入する施策の内容(実施時期、数量など)などの具体的な検討を行い上記の期間中に実行する。
③また個人株主の増加策として株主優待制度を企画し、適切な施策であると判断した場合には2025年3月までに開始する。

 

(5)中小企業経営のための情報分析プラットフォーム「きづな PARK」クローズエリアのオープン

同社は、中小企業経営のための情報分析プラットフォーム「きづなPARK」を昨年10月の「デジタルの日」に合わせてオープンしたが、今回、マイページにて自社のデータ管理や可視化、掛け合わせ分析などが可能なクローズエリアを2022 年6月2日に新たにオープンした。今回オープンしたクローズエリアでは、ユーザー登録された中小企業が、自社のさまざまなデータの収集・蓄積・可視化・分析活用ができるマイページにて、各種クラウドツールとの連携による新たなデータの蓄積や、財務情報と非財務情報など各種BIツールを活用しデータを掛け合わせたレポート表示など、企業経営に役立つ多くのアウトプットが得られる。今後は、マッチング機能やデータ活用機能、発信機能などを含めた共創エリアの構築、他プラットフォームのデータとの掛け合わせや他社ツールとの連携などによる新たな価値創出に取り組み、「きづなPARK」を活用して中小企業のデジタル化、GX・DX化を推進しながら、中小企業の経営改善につなげていく方針である。

 

4.2023年3月期業績予想

(1)通期連結業績

 

22/3期 実績

構成比

23/3期 予想

構成比

前期比

売上高

51,535

100.0%

54,000

100.0%

+4.8%

営業利益

2,685

5.2%

2,800

5.2%

+4.2%

経常利益

2,855

5.5%

3,000

5.6%

+5.1%

親会社株主に帰属する当期純利益

1,836

3.6%

1,900

3.5%

+3.4%

*単位:百万円

 

前期比4.8%の増収、同5.1%の経常増益予想
同社は、次世代経営コンサルタントとして企業経営を支援する集団となり、中小・中堅企業の利益に貢献することで顧客とのリレーションを強化し、ビジネスパートナーとしての確固たる地位を確立するとともに、ストック型の収益構造へとビジネスモデルの転換を図っている。特に、「情報通信の知識・技術を駆使した経営コンサルティングサービス(情報通信)」、「海外マーケットを独自ノウハウで取り込む経営コンサルティングサービス(海外)」、「環境に配慮した最先端の経営コンサルティングサービス(環境)」、「次世代経営に必要な人材を育てる経営コンサルティングサービス(人材・教育)」、「企業のライフサイクルに対応した経営コンサルティングサービス(起業・事業承継)」の5分野において他社との差別化を図り、主に「売上拡大」、「業務効率改
善」、「リスク回避」の視点から中小・中堅企業の利益に貢献することを目指している。また、現在は中小企業に対し、データとデジタル技術を活用してさまざまな変革を実現し、競争上の優位性を確立して成長につなげるDX(デジタルトランスフォーメーション)とともに、地球環境への配慮がますます求められる時代になることから、温室効果ガスを発生させないグリーンエネルギーに転換することで、産業構造や社会経済を変革し成長につなげるGX(グリーントランスフォーメーション)の実現に向け、DX、GXに関する第三者認証の取得、DX、GXアドバイザーの育成とスキルの向上、DX、GX化を促進する商品・サービスの開発等、事業基盤の強化に取り組んでいる。

 

23/3期の会社計画は、売上高が前期比4.8%増の540億円、経常利益が同5.1%増の30億円の予定。売上面では、引き続き、世の中のDX化が進展する中で、アイコンサービスなどのストック型ビジネスの拡大が期待される。加えて、アイコンサービスにおけるクオリティ特化や追加的なコンサルティングの増加による1顧客当たりの平均単価の上昇も売上高の拡大に寄与する。更に、現在強化している中小企業のGDX化を推進する各種の取り組みの成果が徐々に表面化する見込みである。
営業利益は、前期比4.2%増の28億円の予定。利益面では、収益性の高いアイコンサービスなどのストック型ビジネスの売上高拡大が寄与する。加えて、新規事業の立ち上げによる総合環境コンサルティングビジネスグループの収益性の改善が見込まれる。売上高営業利益率は、前期と同じ5.2%の計画。
また、配当は前期から1円増配の1株当たり年間27円を予定。配当性向は、36.4%となる。

 

(2)23/3の成長戦略

経済財政運営と改革の基本方針2021(骨太方針2021)では、日本の未来を拓く4つの原動力として、①グリーン、②デジタル、③活力ある地方創り、④少子化対策を掲げている。しかしながら、我が国の中小企業は、取り組む必要性の認識不足、情報不足、人材不足、資金力不足、時間不足などの課題により、これら4つの原動力へ対応できていないのが現状である。これらの課題を解決するのが同社のプロフェッショナルによる伴走型支援である。同社は、アイコンサービスを始めて18年になるが、日本の中で組織的、かつ集団的にGDX※をベースにした伴走型経営アドバイスを行ってきたフロントランナーである。今後同社は、中小企業のGDX化の伴走型アドバイザーとして確固たる地位を確立し、GDXをベースにした伴走型経営アドバイスを日本全国で当たり前のサービスとして普及させていく方針である。
※「GDX(グリーンデジタルトランスフォーメーション)は、「GX(グリーントランスフォーメーション)」と「DX(デジタルトランスフォーメーション)」を合わせたフォーバル独自の造語である。

 

【GDXをベースにした伴走型経営アドバイス拡大のための施策】
◎GDXアドバイザーの創造
同社には、18年で累計6万社以上の経営アドバイスを行ってきた実績がある。この実績をベースに今後産学官の協力により全国でGDXアドバイザーを積極的に創造する方針である。これら、GDXアドバイザーの創造を通じて、国が掲げる4つの原動力を実現するためのGDX産業の振興に貢献する。

 

◎新たな貸出ビジネスの創造
同社のノウハウにより不足するGDXアドバイザーを日本国内において数万人規模で育成するとともに、GDXアドバイザーに対し同社が保有するツールを貸し出すサービスを積極的に展開し、新たな収益の柱に育てる。

 

◎「きづなPARK」の質的・量的拡充
「きづなPARK」は、同社が保有する中小企業の企業経営情報をビッグデータ化し分析することを通じて未来の経営に活用してもらうデータベースである。GDXをベースにした伴走型経営に役立つ各種ツールを創造したGDXアドバイザーへ貸し出すとそのGDXアドバイザーがアドバイスした内容がそのツールを通じて「きづなPARK」へ蓄積される仕組みとなっている。また、第三者のビッグデータを保有する企業との情報連携も行う。この中小企業経営のための蓄積されたビッグデータを情報分析プラットフォームで分析し、各中小企業のGXやDXの現状の可視化とスコアリングを行うことで、顧客中小企業は未来の目標が明確となる。同社は、今後このデータベースの質的・量的な拡充を図とともに、中小企業のスコアリング機能の基盤を構築する方針である。

 

<「きづなPARK」の分析機能の一例>

(同社2022/3期決算説明会資料より)

 

「きづなPARK」の分析機能では、ヒト・モノ・カネ・情報・時間等の経営リソースが現状どの様な状況にあるのか、目標とする企業や業界平均と比べてどの様な差があるのかなどを可視化し、どのような課題をどの様に解決すべきかを明らかにしてくれるレポートなどを提供している。GDXアドバイザーがこうしたレポートを活用しながら、顧客企業に伴走型で寄り添いながらアドバイスを行うのが同社の未来戦略である。

 

◎中小企業のスコアリング開始
また、同社はこれらビッグデータを活用した中小企業の経営状態のスコアリングも実施する。中小企業向けのESGスコアリングを手始めに順次拡充を図る方針である。このスコアリングは、財務スコアリングはもとより、DXの進捗がどうなっているのか、環境問題の対応状況がどうなっているのかなどの非財務情報のスコアリングが中心となっている。今後は、スコアアップのコンサルティングで中小企業の利益に貢献するとともに、中小企業のスコアリング企業の第一人者としての地位を確立する。

 

【成長戦略に対応した本部機能再編】

(同社2022/3期決算説明会資料より)

 

同社は、23/3期よりこの成長戦略に対応した2つの本部機能を組織の中に導入した。アイコン事業本部は、これまでの18年間を更にブラッシュアップし、より顧客の利益に貢献できるサービスの向上を図るとともに、ツールの開発や成功事例のデータの蓄積等を行う。F-Japan本部は、全国に数万人規模のGDXアドバイザーを創造するチームであるが、行政、業界、同社の同業者、これからGDXの産業に新しく起業したと考える人達にノウハウやツールの貸し出しを行う。

 

【成長のスパイラル】
GDXアドバイザーの増加は、スコアリング企業の増加へつながり、それは更に、「きづなPARK」質的・量的拡充へつながる。更に、「きづなPARK」に蓄積されたビッグデータを活用した分析は、コンサルティング能力の向上につながり、顧客の利益向上を通じて同社に対する信頼と信用へつながり、GDXアドバイザーとしての確固たる地位の確立に貢献する。こうしたGDXをベースにした経営アドバイスの成果による顧客企業の売上と利益の成長は、伴走型の経営アドバイスを行う同社の業績の拡大にも直結する。

 

5.今後の注目点

22/3期の業績は、第4四半期(1-3月)より成長が加速した。これは、世の中のDX化促進への機運の高まりを背景にアイコンサービスなどのストック型ビジネスへのシフトが加速したものである。また、アイコンサービスでは、クオリティ特化や追加的なコンサルティングの増加により1顧客当たりの平均単価が大幅に上昇していることも確認された。収益性の高いアイコンサービスの売上高の拡大は、同社の収益力の向上に直結する。企業のDX化は当面更に進展することはあっても、後退することは考えられない。第4四半期(1-3月)の好調が継続するのか、今後のアイコンサービス売上高の状況が注目される。
一方で、総合環境コンサルティングビジネスグループにおいては、売上と利益の減少傾向に歯止めがかかっていない。同社では、総合環境コンサルティングビジネスグループの今後の柱として、スコアリング事業の立ち上げを計画している。新規事業の立ち上げにより、総合環境コンサルティングビジネスグループの業績がいつの時期から回復へ転じるのか注目される。
また、同社は今期より、GDXをベースにした伴走型経営アドバイスを拡大するために各種の施策を積極的に展開する。伴走型経営アドバイスの拡大は、GDXアドバイザー向けのツールの貸出という新たな収益機会の獲得に加え、「きづなPARK」のビッグデータや中小企業向けスコアリングを活用したより競争力の高いコンサルティングの実施につながる。こうした伴走型経営アドバイスの拡大は、GDXアドバイザーの創造が成功の鍵を握る。同社では、今後全国規模で大量のGDXアドバイザーの創造を計画している。想定通りにGDXアドバイザーを育成できるのか注目される。

 

<参考:コーポレート・ガバナンスについて>

◎組織形態および取締役・監査役の構成

組織形態

監査等委員会設置会社

取締役(監査等委員除く)

4名

監査等委員

3名、うち社外2名

 

◎コーポレート・ガバナンス報告書
コーポレート・ガバナンス・コード適用以降のコーポレート・ガバナンス報告書提出日:2022年6月27日
<基本的な考え方>
当社は、変化の激しい経営環境の中にあって利益ある成長を達成するため、コーポレート・ガバナンス(企業統治)の強化が重要であると認識しており、
1. 経営の透明性と健全性の確保、
2. スピードある意思決定と事業遂行の実現、
3. アカウンタビリティ(説明責任)の明確化、
4. 迅速かつ適切で公平な情報開示、
を基本方針として、その実現に努めています。
今後も、社会環境・法制度等の変化に応じて、当社にふさわしい仕組みを随時検討し、コーポレート・ガバナンスの更なる強化に向け、必要な見直しを行なっていく方針。

 

<コーポレート・ガバナンス・コード各原則の実施について>
実施をしないコード:そのおもな原則と理由

原則

実施しない理由

【原則1-2.株主総会における権利行使】

【補充原則1-2-4】

当社は、英文による情報提供等、海外投資家が議決権を行使しやすい環境整備の有用性も認識しております。議決権電子行使プラットフォームの導入、招集通知の英訳等の対応につきましては、適切なコストや時期、株主構成等を総合的に勘案して引き続き検討してまいります。

【原則3-1.情報開示の充実】

(1)会社の目指すところ(経営理念等)は、当社ホームページ企業情報の「社是」に記載の通りとなります。「社員・家族・顧客・株主・取引先と共に歩み社会価値創出を通してそれぞれに幸せを分配することを目指す」を基本理念に経営戦略、経営計画を策定しております。しかし当社の事業環境における経営状況の変化は激しく、具体的な数値目標に縛られ柔軟な対応が阻害されないよう、現在経営戦略・経営計画に係る具体的な数値等は公表をしておりません。しかしながら、資本市場の要請、投資家の皆様の要請を踏まえ、当社グループの事業内容とその将来性、成長性を現在以上にご理解いただくことができるよう中期経営計画を開示に向けて検討しております。

【補充原則3-1-2】

当社は、海外投資家に向けた英語での情報開示・提供の有用性を認識しており、今後の株主構成等を勘案し検討してまいります。

【原則4-1.取締役会の役割・責務(1)】

【補充原則4-1-2】

会社の目指すところ(経営理念等)は、当社ホームページ企業情報の「社是」に記載の通りとなります。「社員・家族・顧客・株主・取引先と共に歩み社会価値創出を通してそれぞれに幸せを分配することを目指す」を基本理念に経営戦略、経営計画を策定しております。

中期経営計画における事業構想や戦略については、決算説明会で発表し、資料を公表しています。

しかし当社の事業環境における経営状況の変化は激しく、具体的な数値目標に縛られ柔軟な対応が阻害されないよう、現在経営戦略・経営計画に係る具体的な数値等は公表をしておりません。

しかしながら、資本市場の要請、投資家の皆様の要請を踏まえ、当社グループの事業内容とその将来性、成長性を現在以上にご理解いただくことができるよう中期経営計画を開示に向けて検討しております。

【原則4-2.取締役会の役割・責務(2)】【補充原則4-2-1】

当社は、株主の皆様との一層の価値共有を進めることを目的として、第36回定時株主総会において譲渡制限付株式の付与による役員報酬制度導入のための新たな報酬枠をご承認いただき、取締役の内3名に対して譲渡制限付株式の付与による役員報酬を実施しております。

【原則4-8.独立社外取締役の有効な活用】

当社は社外取締役を2名選任しており3分の1以上にはなっておりませんが、それぞれ弁護士と元大手証券会社の引受審査部長を経験しており高い専門知識と経験より、取締役会における独立した立場で意見交換を行っており、経営の監視及び監督は機能しております。

【原則4-10.任意の仕組みの活用】 【補充原則4-10-1】

当社の取締役会は、独立社外取締役2名を含む総勢7名と少人数で構成されており、独立した指名委員会・報酬委員会は設置しておりませんが、指名・報酬等に係る重要事項の審議について、現行の仕組みでジェンダー等の多様性やスキルの観点を含め、独立社外取締役の適切な関与・助言を十分に得ることができると考えております。

【原則5-2.経営戦略や経営計画の策定・公表】

当社は、中期経営計画を策定し、事業構想や戦略については、決算説明会で発表し、資料を公表しています。当社の事業環境における経営状況の変化は激しく、具体的な数値目標に縛られ柔軟な対応が阻害されないよう、現在経営戦略・経営計画に係る具体的な数値等は公表を控えておりましたが、投資家の皆様のニーズを踏まえ、当社グループの事業内容とその将来性、成長性を現在以上にご理解いただくことができるよう中期経営計画を開示に向けて検討しております。

 

<開示している主な原則>

原則

開示をしている主な原則

【原則1-4.政策保有株式】

当社では政策保有株式として上場株式を現在保有しておりません。また政策保有株式の保有予定はありませんが、今後、取引先との事業上の関係などを勘案し保有意義が認められると判断した場合には取締役会にて保有を検討してまいります。

なお、株式を保有した場合、株式に係る議決権の行使につきましては、議案の内容を個別に検討し当社、投資先企業双方の企業価値の向上に資するか否かを判断して行います。

【原則2-6.企業年金のアセットオーナーとして機能発揮】

当社には、企業年金基金制度はありません。

【原則4-11.取締役会・監査等委員会の実効性確保のための前提条件】

【補充原則4-11-2】

当社は、事業報告および株主総会参考書類において、取締役・社外取締役の他の上場会社を含む重要な兼職を開示しております。

【補充原則4-11-3】

当社は、取締役会の実効性を評価するため、すべての取締役に対し、「取締役会評価のための自己評価アンケート」を実施し、その回答を分析・評価しました。その結果、当社の取締役会は議事運営が適切に行われ、また知識・経験・能力のバランスが確保され、各議案について十分な審議が実施されていることを確認いたしました。今後も評価結果を次年度に活かしつつ引き続き取締役会の実効性の向上に努めてまいります。

【原則5-1.株主との建設的な対話に関する方針】

当社は、代表取締役が中心となって、株主・投資家との主体的かつ効果的な対話を行っております。株主総会後の株主向け説明会の開催のほか、公平性の観点から主にアナリスト・機関投資家向けに半期に1度実施している決算説明会の資料や動画を適宜、当社ウェブサイトに掲載しております。そして必要に応じてIR担当取締役、IR担当部署が補佐し、株主・投資家との円滑な対話を実践するために、IR担当部署が中心となって関連部門間の連携を図っており、株主・投資家との対話で得られた意見は必要に応じて取締役会が共有し、企業価値の向上に努めております。なお、株主・投資家との対話に関しては、内部情報管理規程に基づきインサイダー情報の漏洩防止に努めております。株主との建設的な対話を促進するための体制整備・取組みに関する方針は以下のとおりです。

1)株主・投資家との対話に関しては、IR担当取締役が統括し、主体的かつ建設的な対話に努めております。

2)IR担当部署が中心となって、株主・投資家との円滑な対話を実践するために、資料の作成に必要な情報を共有するなど、関連部門間の連携を図っております。

3)IR担当部署が窓口となり、株主・投資家の要望に応じて代表取締役、IR担当取締役、IR担当部署が個別面談に積極的に対応するほか、代表

取締役による決算説明会や株主総会後の株主向け説明会を実施しております。

4)株主・投資家との対話で得られた意見は、必要に応じて経営陣にフィードバックし、情報の共有および活用を図っております。

5)株主・投資家との対話に関しては、内部情報管理規程に基づきインサイダー情報の漏洩防止に努めております。

(なお、新型コロナウイルスの感染防止の観点から現在は決算説明会の開催を一時的に中止しております。)

 

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