ブリッジレポート
(3916) デジタル・インフォメーション・テクノロジー株式会社

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ブリッジレポート:(3916)デジタル・インフォメーション・テクノロジー 2021年6月期第3四半期決算

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市川 聡 社長

デジタル・インフォメーション・テクノロジー株式会社(3916)

 

 

 

企業情報

市場

東証1部

業種

情報・通信

代表取締役社長

市川 聡

所在地

東京都中央区八丁堀4−5−4 FORECAST桜橋

決算月

6月末日

HP

https://www.ditgroup.jp/

 

株式情報

株価

発行済株式数

時価総額

ROE(実)

売買単位

2,130円

15,501,820株

33,018百万円

29.6%

100株

DPS(予)

配当利回り(予)

EPS(予)

PER(予)

BPS(実)

PBR(倍)

24.00円

1.1%

74.92円

28.4倍

240.04円

8.9倍

*株価は6/9終値。発行済株式数、DPS、EPSは2021年6月期第3四半期決算短信より。ROE、BPSは2020年6月期決算短信より。

 

業績推移

決算期

売上高

営業利益

経常利益

当期純利益

EPS

DPS

2017年6月(実)

10,273

653

641

466

30.33

7.50

2018年6月(実)

11,076

787

790

531

34.57

11.00

2019年6月(実)

12,355

1,095

1,106

737

48.07

16.00

2020年6月(実)

13,495

1,352

1,357

978

64.18

20.00

2021年6月(予)

14,300

1,680

1,680

1,142

74.92

24.00

*予想は会社側予想。16年10月1日付および18年4月1日付でそれぞれ1:2の株式分割を実施。EPS、BPSは遡及して再計算。
*当期純利益は親会社株主に帰属する当期純利益。以下同様。

 

 

デジタル・インフォメーション・テクノロジー株式会社の2021年6月期第3四半期決算概要などをお伝えします。

 

目次

今回のポイント
1.会社概要
2.2021年6月期第3四半期決算概要
3.2021年6月期業績予想
4.中期経営計画
5.今後の注目点
<参考:コーポレート・ガバナンスについて>

 

 

今回のポイント

  • 21年6月期第3四半期の売上高は前年同期比6.1%増の108億37百万円。自社商品事業は2桁の増収。営業利益は同25.9%増の14億92百万円。売上総利益が同7.4%増加した一方、販管費は同8.3%減。営業利益率は同2.2ポイント上昇し13.8%となった。第3四半期(累計)、四半期ベースそれぞれで過去最高の売上・利益を記録した。

     

  • 業績予想を21年1月に続き、再度上方修正した。これまで進めていた事業ポートフォリオの見直しによって、業容の質的改善が進み、売上の伸び率以上に利益率を伸ばすことができた。加えて、コロナ禍に伴い、売上原価(主に通勤費)、販売管理費(主に交通費、交際費、会合費)の縮減が図られたことが修正要因。売上高は据え置き、前期比5.9%増の143億円、営業利益は同24.2%増の16億80百万円の予想。11期連続の増収増益を計画している。配当予想も22円/株から24円/株(前期比4円/株増)へ修正した。予想配当性向は32.3%。

     

  • 営業利益率の上昇が続いている。コロナ禍による交通費など各種経費の低減という側面はあるものの、請負案件比率の上昇、自社商品の伸長によりソフトウェア開発事業の粗利率上昇が大きく寄与している。同社の第4四半期(4-6月)は新卒社員の入社など販管費が増加するため四半期ベースでの営業利益率はこの第3四半期を超すことは難しいだろうが、通期での予想営業利益率は期初予想時の10.0%から11.7%まで引き上げられた。第3四半期時点での進捗率を見ると、売上高はほぼ例年並みも、営業利益は例年を上回る。緊急事態宣言の延長など、活動量を上げにくい環境が続くと思われるが、第4四半期にどれだけ上積みができるかを注目していきたい。

     

1.会社概要

独立系の情報サービス会社。金融、通信などを中心顧客とした業務システム開発、組込み開発等の受託開発が売上の大半を占めるが、Webセキュリティソリューション「WebARGUS(ウェブアルゴス)」、Excel業務イノベーションプラットフォーム「xoBlos(ゾブロス)」を始めとした独自技術による自社製品の拡大に注力している。「多面多様のIT企業」、「部分最適と全体最適の組織戦略」といった特長を持つ。

 

【1-1 沿革】

日本電信電話公社在籍時にプログラマーの資格を取った市川 憲和氏(現:代表取締役会長)はコンピュータという今まで経験したことの無い新しい世界と出会い、その将来性に大きな魅力を感じ、チャレンジ精神を奮い起こされ独立。
1996年に知人が経営していた東洋コンピュータシステム株式会社の社長として経営を任された後、業務システム開発事業を皮切りに、コンピュータ販売事業(現・システム販売事業)、組込み開発検証事業、運用サポート事業などを手掛け、多面多様のIT企業として事業領域を拡大していった。その後、2002年にグループ企業数社を完全子会社化して、同社の前身となる東洋アイティーホールディングス株式会社を設立し、2006年に子会社4社を統合し、現社名に商号変更した。また、2011年1月にDIT America, LLC.を米国カンザス州に設立、2015年6月に東証JASDAQ市場に上場、2016年5月に東証2部市場に上場し、2017年3月に東証1部へ市場変更。2018年7月、変化が加速する経営環境の下、経営体制の若返りを図り、迅速な意思決定を可能にする体制作りを目的として代表取締役専務 市川 聡氏が代表取締役社長に就任した。

 

【1-2 企業理念】

 

当社のロゴマークは、無限階段がついた立方体の集合体となっています。

この集合体こそが、当社そのものであり、立方体一つひとつが社員一人ひとりを表しています。

立方体の6つの面は、全社員が共有し、大切と考える6つの価値を表しています。

この価値をお客様、会社、社員の3層で言葉に表したのが、当社の企業理念です。

(同社HPより)

 

(同社HPより)

 

立方体を展開したのが上の図で、市川社長によれば、「まずは顧客起点。ここから全てが始まる。」ことを強調している。その意識の下で、会社としては「社員の育成」と「対顧客、社員同士のコミュニケーション」、社員は「付加価値の向上」、「熱い情熱を持つ」、「目的意識を持つ」ことが重要な価値であることを示している。
社員はこの理念をクレドにして携行し、常に基本に立ち返ることとしている。

 

【1-3 市場環境】

【1-4 事業内容】にあげる同社各事業の市場環境及び成長性の概要は以下の通りである。
(1)ビジネスソリューション事業
人手不足・業務効率化に貢献するITソリューションの市場は順調に拡大。クラウド&パッケージソフトウェアの活用は、中小から大企業まで導入が進む。また、AI、IoT、RPA、ロボティクスの利用など、デジタルトランスフォーメーション(DX)の急速な進展が見込まれている。

 

(同社資料より)

 

(2)エンベデッドソリューション事業
国内IoT市場はサービスを中心に高成長が期待されている。
また車載関連では、ICT端末としての機能を有し、車両の状態や周囲の道路状況など様々なデータをセンサーにより取得し、ネットワークを介して集積・分析することで、さまざまな価値を生み出す「コネクテッドカー=つながるクルマ」の急拡大が予想されている。

 

(同社資料より)

 

(3)自社商品事業
①「WebARGUS(ウェブアルゴス)」
ネットワークセキュリティ国内市場は、製品、サービスとも拡大が続くと予想され、脅威の侵入前検知・駆除とともに、侵入後の対応に関するニーズも増大している。

(同社資料より)

 

②「xoBlos(ゾブロス)」
業務効率の大幅な改善を支援するシステム「RPA(Robotic Process Automation)」に注目が集まっている。
RPA(Robotic Process Automation)とは、ロボットによる業務自動化の取り組みのこと。AI(人工知能)や、AIが反復によって学ぶ「機械学習」等の技術を用いて、主にバックオフィスにおけるホワイトカラー業務の代行を担い、人間が行う業務の処理手順を操作画面上から登録しておくだけで、ソフトウェア、ブラウザやクラウドなどさまざまなアプリケーションを横断して処理することができる。日本企業の克服すべき課題として挙げられている「働き方改革」を実現する手段の一つとして今後急速な拡大が予想されている。

(矢野経済研究所「2021 RPA市場の実態と展望」をもとに同社が作成)

【1-4 事業内容】

1.セグメント
セグメントは「ソフトウェア開発事業」と「システム販売事業」の2セグメント。「ソフトウェア開発事業」は、ビジネスソリューション事業、エンベデッドソリューション事業、自社商品事業の3事業から構成されている。

 

(同社資料より)

 

(1)ソフトウェア開発事業
①ビジネスソリューション事業
(業務システム開発事業)
金融業、医薬・製薬業、通信業、流通業、運輸業等の幅広い分野において、エンドユーザーや顧客の情報システム子会社からの受託開発が中心。その他、大手SIベンダーからの受託開発も行っている。
具体的には各分野で培った技術により、Web系や基幹系、フロント業務からバックオフィス業務、新規システム開発や保守開発を行い、各分野の大手企業との信頼関係を築き上げ、安定した受注を確保している。

 

(運用サポート事業)
主要取引先は通信キャリア、人材総合サービス会社、及び航空会社系情報システム子会社など。
「ITを通じて顧客の日常業務の運用をサポートする事業」であり、大手顧客の事業ドメインに沿った形での継続的なビジネスであるため、安定した収益を見込むことができている。

 

具体的な業務内容としては、以下のようなものがある。

各種業務システムを用いるエンドユーザーに対するサポートデスク業務

インフラ(サーバー、ネットワーク)の構築・維持保守を行う業務

最新技術動向に応じた、効率的なシステム運用を行う業務

 

②エンベデッドソリューション事業
(組込み開発事業)
車載機器、モバイル機器、情報家電機器及び通信機器等のソフトウェア開発を大手メーカーから直接受託している。
この内、車載機器、モバイル機器、情報家電機器等においては機器のファームウェア、デバイス機器の制御、アプリケーション等、システム全体にわたるソフトウェア受託開発を行っている。

 

特に、今後成長が見込める車載機器においては、インフォテインメントをはじめ、新しい技術である自動運転関連に注力している。また、通信機器においては、無線基地局や通信モジュール機器のソフトウェア受託開発を行っている。

 

(組込み検証事業)
製品に対する品質や性能の検証業務の受託及び検証業務を通じて機能や製品の改善について提案を行っている。
専門的な機器を使用し動作や性能を検証するラボ試験や、国内・海外(北米、アジア、ヨーロッパ等)の実際の環境で検証するフィールド試験、最終的な品質検証として第三者の観点で実施するシステム総合試験まで、様々な検証業務を行っている。
海外で実施するフィールド試験については、必要に応じて子会社のDIT America, LLC. に委託することにより、迅速なサービス提供と現地スタッフの感性も踏まえたユーザビリティの検証を行っている。
対象機器としては、車載機器、医療機器、通信機器、モバイル機器等である。

 

③自社商品事業
成長分野として独自技術の商品を自社開発し販売している。
現在同社が販売に特に注力しているのは、ウェブサイ卜の改ざんを発生と同時に検知し、瞬時に元の正常な状態に復元できる、新しいセキュリティソリューション『WebARGUS(ウェブアルゴス)』、データの分解・再構成機能を特徴とし様々な形のデータ事務処理ニーズに応えるExcel業務イノベーションプラットフォーム『xoBlos(ゾブロス)』の2つ。

 

この他、電子メールに電子署名を自動的に付与し、フィッシング詐欺やブランド盗用による被害を未然に防ぐためのソリューション『APMG(エーピーエムジー)』、ホームページ編集・更新が容易にできるCMS(コンテンツマネジメントシステム)『楽らくページ』などがある。

 

(2)システム販売事業
同社及び子会社のDITマーケティングサービス株式会社が、カシオ計算機株式会社製の中小企業向け業務支援・経営支援基幹システム「楽一」の販売を行っている。
販売エリアは、神奈川からスタートし、東京、千葉、群馬、愛媛へと順次拡大。ユーザーに対し、手厚いサポートを行うことで、リピート率の向上に努めている。加えて、コールセンターを設けて新規顧客開拓を進めており、「楽一」販売台数は全代理店中16年連続全国No.1となっている。

 

2.注目の戦略商品
①Webセキュリティソリューション「WebARGUS(ウェブアルゴス)」
WebARGUSは、ウェブサイ卜の改ざんを発生と同時に検知し、瞬時に元の正常な状態に復元できる新しいセキュリティソリューション。改ざんの瞬間検知・瞬間復旧により、悪質な未知のサイバー攻撃の被害から企業のウェブサイトを守ると同時に、改ざんされたサイトを通じたウイルス感染などの被害拡大を防ぐ。

 

(同社資料より)
◎増加するウェブサイト改ざん
「JPCERTコーディネーションセンター」が公開しているインシデント報告対応レポートによると、毎月100件前後の報告がなされており、官公庁なども含めて規模に関わらず常にその脅威に晒されている。
「JPCERTコーディネーションセンター」(※):インターネットを介して発生する侵入やサービス妨害等のコンピュータセキュリティインシデントについて、日本国内に関する報告の受け付け、対応の支援、発生状況の把握、手口の分析、再発防止のための対策の検討や助言などを、技術的な立場から行なっている。

 

◎「WebARGUS」開発の背景
こうした状況の下、電子メールに電子署名を自動的に付与しフィッシング詐欺やブランド盗用による被害を未然に防ぐためのソリューション「APMG」を既に自社開発しリリースしていた同社は、セキュリティに関するコア技術をベースに「WebARGUS」を2年程の調査の後、2013年春に開発に着手。2014年7月にリリースした。

 

同社はITに関する多様で豊富な技術を有するのが大きな特長・強みだが、セキュリティのコア技術に関してもハイレベルである。これは、受託開発では飽き足らず独自製品を作りたいという同社エンジニアのベンチャーマインドやチャレンジ精神に起因するもので、後述する同社の企業文化、カンパニー制度に代表される組織戦略が大きく影響しているといえそうだ。

 

◎製品の特長・概要

ウェブサイトの改ざん状態を極力ゼロにする瞬間検知・瞬間復旧

正規ユーザーになりすました改ざんや内部犯行、防御が困難な新手の手口にも対応

1ビットの改ざんも見逃さない、『電子署名』技術を駆使した高精度の改ざん検知

アプリケーションや設定ファイルを狙った高度な改ざん攻撃にも対応

通常監視時にウェブサーバにかかるCPU負荷(使用率)は1%未満

改ざんされたファイルを証拠として保存する証拠保全機能搭載

 

Webサイト改ざん被害に遭った場合、サイトの公開停止、被害箇所の特定、防御強化、サイト復旧・再公開という手順を取ると復旧までは平均で1か月かかる。仮にEC(電子商取引)を手掛けていれば、売上減少、再公開の周知の手間、一度離れた顧客の呼び戻しが困難など、その被害は甚大なものとなる。

 

これに対し、「WebARGUS」を導入していれば、改ざんの瞬間検知・瞬間修復により、サイトの状態を正常に維持し続けることが可能なため、改ざんを検知しても慌ててサイトの公開を停止する必要がない。サイトの運用を続けながら、改ざんされた原因を追求し防御強化に専念する事ができる。

 

他社の改ざん検知ソフトは、事前設定によって決められたタイミングや間隔でWebサイトを検知する定期監視が主流。ただこの場合は改ざん時と検知時のタイムラグが発生するため改ざん状態は免れない。またタイムラグを縮小するために検知の間隔を短くするとCPUへの負荷が大きくなってしまうなど課題が残る。

 

「WebARGUS」は、WebのOSに何らかのイベント(閲覧されている以外の、データを消された、書き加えられた等)が発生するとそのイベントを検知するリアルタイム検知を行うため、そのような課題は発生しない。
加えて、同製品は検知した改ざん状態を0.1秒未満(デモ環境の平均値:1ファイル当たり0.03秒)で正常復旧することが可能な、瞬間復旧機能を搭載している点が大きな特長であり、この瞬間復旧は同社のオリジナル技術である。

 

「WebARGUS」の年間ライセンス利用料は1OSにつき¥528,000(税込)で、サポート込み。
マイナーバージョンアップ時の更新モジュールの無償提供なども含む。

 

◎導入および販売状況
リリース当初はWebサイトセキュリティに対する考え方は侵入に対する防御が中心で、「改ざん検知」自体の認識が低いこともあり、ややスローな立ち上がりであったが、日本におけるIT国家戦略を技術面、人材面から支えるために設立された経済産業省所管の独立行政法人「IPA(情報処理推進機構)」でも、改ざん防止のための対応への言及が増加していること等から、「防御ソフトのみでなく改ざん検知ソフトが必要」という共通認識が急速に広がりつつある。
加えて、2017年11月16日に発表された「サイバーセキュリティ経営ガイドラインの改訂ポイント」において経済産業省は、「攻撃の検知」および「復旧」に関する「サイバーセキュリティリスクに対応するための仕組みの構築」を新たに重要項目として追加したこともあり、引き合いは更に強まっているという。

 

こうした環境下、同社では、より高度なセキュリティの必要性を認識しているユーザー層を対象に、セミナーの開催、展示会への出展などのプロモーションやマーケティングを展開している。
販売力強化に関しては、代理店販売にも力を入れており、現在の代理店契約総数は37社。
また、データセンターやクラウドサービス事業者との協業にも積極的に取組んでいるほか、国内への製品販売だけでなく、海外進出も予定しており、世界中のウェブサイト改ざん攻撃に対応する考えだ。

 

◎商品力の強化
当初はLinux版のみであったが、2016年4月にはWindows版を、2017年9月に大企業を対象としたエンタープライズ版をリリースしたほか、2018年2月にはトータルWebセキュリティ機能を大幅に強化する次世代型クラウドWAF「WebARGUS Fortify」の提供を開始した。特にエンタープライズ版のリリースにより、上場企業を中心とした大企業の導入事例も増加している。
また、ユーザーの利便性を高め、一層の普及を促すべく2018年5月には「SaaS」による提供も開始したほか、同年6月にはフィンランドのサイバーセキュリティ企業のエフセキュア社と全面的に協業。エフセキュア社のITシステム脆弱性診断ツール「F-Secure RADAR」とDITの「WebARGUS」との補完関係によるトータルセキュリティ提供体制を構築した。
続いて、2019年12月にはシンガポールのサイバーセキュリティ企業セキュアエイジ社と情報漏洩対策(暗号技術)に関し、また2020年1月にはフィンランドのサイバーセキュリティ企業SSH Communication Security社とアクセス経路最適化等で協業を開始した。今後もこうしたアライアンスを進めていく。

 

このようにアライアンスも含めてセキュリティソリューションのラインアップを拡充した同社だが、今後はIoT時代のセキュリティ対策を見据えた組込み製品向けWebARGUSをはじめとして、製品の適用範囲の拡大を検討している。
例えば自動運転の普及・浸透に伴い、安全性の確保は自動運転システム提供企業にとって極めて重要な課題であり、同社が活躍するフィールドは今後もますます広がりを見せることが予想される。
組込み版については正式なプロジェクトを立上げ、製品化に向けて具体的なビジネスの検討と技術調査を継続中で、実際の商品化にはもう少し時間がかかるようだが、地道な実績の積み上げを経た早期の製品化を目指している。

 

②Excel業務イノベーションプラットフォーム「xoBlos(ゾブロス)」
IT化の進んだ先進企業でも、現場ではExcelを利用した手作業を含む様々な業務が数多く存在している。紙帳票からの手入力によるExcel帳票生成、複数のExcelシートを元にした集計作業、パッケージシステムから抽出されたCSVデータの可視化と分析等の非定型業務の多くは、現場部門の地道な手作業によって処理されている。
同社が独自開発した「xoBlos(ゾブロス)」は、こうしたExcelベースの非効率な業務を完全自動化し、劇的な業務効率化をサポートするもの。

(同社資料より)
◎開発の背景
企業では見積書や請求書作成に表計算ソフトの代表であるExcelを用いるケースが多いが、例えば、顧客ごとに異なったフォーマットの見積書、請求書をExcelで作成している場合、集計、分類・分析などを行うにはシステム化は困難で、手入力が必要となる。そこで、この作業を自動化し業務効率の大幅な改善を目指すことを目的として開発されたのがExcel業務イノベーションプラットフォーム「xoBlos」である。

 

◎製品の特長・概要及び導入例

異なる形式のデータでも、まとめて集計・加工可能

使っているExcel表を活かしたまま、効率化が可能

マクロに比べ最大で数十倍の処理速度

Excel表出力エンジンとして他社パッケージ製品に組込み可能

 

Excelを利用した業務効率の大幅な改善を目的として約8年前にリリースした「xoBlos」だが、長時間労働の是正を中心とした「働き方改革」のトレンドが強まる中、「現在使用しているExcelを使った業務フローをそのまま流用しながら業務効率化から経営判断に資する情報提供までをカバーする全社プラットフォームが構築できる」と言った効率性や、手軽さや導入コストの相対的な安さなどから注目度が飛躍的に高まっている。まさに「時代が同社とxoBlosに追い着いてきた。」状況だ。

 

さらなる商品力強化に向けて2018年2月には、RPA製品や他システムとの連携機能を持たせることでExcel業務の自動処理化をより一層強化した。同機能はPCクライアント上に加え、Web Server上でも動作可能であり、幅広いユーザーの利便性を向上させることとなる。

 

今後数年で800億円まで倍増するとも予想される国内RPA市場だが、RPA関連サービスが8割を占め、2割のRPAツール製品より成長率は大きいと見られている。RPA関連サービスとも位置付けられるxoBlosの大きな成長性はこの点からも期待できる。

 

下記の導入事例を始めとして、多くの企業で大幅な業務効率化を実現している。
(いずれも、同社資料よりインベストメントブリッジが抜粋・要約)

 

*導入事例:株式会社アコーディア・ゴルフ「年間約20,000時間の工数を削減」
アコーディア・ゴルフグループは、全国161か所のゴルフ場、ゴルフ練習場を運営し、ゴルフ事業、ゴルフ練習場事業等を展開している。

 

(xoBlos導入前の状況)
月末になると、全国161ヶ所の拠点から膨大且つ様々なフォーマットの売上を始めとした報告資料のExcelファイルが集まってくるが、ゴルフ場の中にはレストランや売店に加え、ホテルやリゾート施設等が併設されている拠点もあり、データ集計作業が極めて煩雑であった。
また、それらの数値を拠点、事業、部署、従業員ごとに細かく管理・分析をしていたためExcelファイルの肥大化やマクロのメンテナンス等でバックオフィス部門が持続性について大きな不安を抱えていた。

 

(xoBlos選定のポイント)
一番のポイントは高速エンジンであること。Excelを活用できても遅いシステムでは使いのものにならず、膨大な数のExcelを高速で処理できることは同社にとって重要な選定要素であった。他には、データベースを必要としない点、制御シートもExcelでありノンプログラミングで利用できる点、コスト感も重要だった。

 

(導入効果)
拠点毎にフォーマットが異なるため多くの工数が必要であったが、xoBlosに移行したことで、試算ベースでは年間約20,000時間の工数削減につながり、経営陣がマネジメントに必要とする情報を迅速に正しく届けることができるようになった。
同社では、RPAも踏まえて、更なる業務改善や業務効率化に向けてxoBlosの活用を検討している。

 

 

◎更なるプラットフォームの価値向上へ「xoBlos プラスワン構想」
Excelベースの非効率な業務を完全自動化し、劇的な業務効率化をサポートするExcel業務イノベーションプラットフォームとして高い評価を得ている「xoBlos」だが、同社では時代および顧客ニーズの変化に対応し、顧客にとってより高い付加価値を提供するプラットフォームへと進化させるべく取り組みを始めた。
それが「xoBlos プラスワン構想」である。

 

「xoBlos プラスワン構想」の中心コンセプトは「データの価値向上」。
企業は様々な活動を行っているが、それぞれの活動を管理するために、各種システムを導入している。
例えば、ヒト・モノ・カネ・情報といった資源を適切に分配し有効活用する計画を立案するためのERPを最上位に、顧客管理のためのCRM、在庫管理、受発注、勤怠管理、人事、会計などの各システムである。
それぞれのシステムからは大量のデータを抽出することができるが、近年、これらのデータをそれぞれ別個に取り扱うのではなく、統合・組み合わせることにより今までは見ることのできなかった自社の姿を可視化したい、より効率的な業務運営を可能にしたいというニーズが急速に高まっている。
ただ、この作業を行うには多くの工数、多額のコストが必要になるなど、企業にとって実現は容易でないのが現状である。

 

こうした状況において、データ処理を高効率・高速度で行うxoBlosを導入した顧客は、これまでのレポーティング効率化に加えて、容易かつリーズナブルなコストでデータの統合・組み合わせによって自社データの価値を高め、活用することができる。
また、川上である経営層から生産・営業・総務・管理など川下まで、あらゆる部署・部門が希望するフォーマットでデータを利用できるという点も「xoBlos プラスワン構想」の大きな特徴である。
現在はあくまでも「構想」段階であるが、今後はメーカーとのタイアップによりプラットフォームであるxoBlosの上で様々なシステムを連携させ、具体的な「xoBlos プラスワン」の姿を顧客企業に提案していく考えで、構想具現化のための活動を開始したところである。

 

*導入事例:群馬県渋川市役所「行政事務の効率化を目指しxoBlosを導入予定」
(xoBlos導入検討の経緯)
情報化社会の進展に伴い、渋川市でもITを積極活用して、行政サービスの向上や効率化を図る取り組みが2007年に始まった。2018年には「渋川市情報化推進基本方針」を策定し、翌2019年には「渋川市情報化推進実施計画」を定め、行政事務効率化の推進を目標に掲げた。具体的にはAI やIoT、RPAを活用して行政事務を効率化するというもの。

 

(xoBlos選定の理由)
当初はRPAの導入を検討していたが、人事課の業務をベンダーがヒアリングした結果、 「Microsoft Excel®を使用する業務プロセスが非常に多い」という指摘を受けた。そして、業務効率化を行う上では、RPAのようにPCを使う業務全般に対応できるツールよりも、Excel®業務に特化したxoBlosのようなツールを使うほうが職員の取り扱いも容易で、成果が出やすいのではないかとアドバイスを受けた。

 

そこで、Excel®のマクロ機能、RPA、xoBlosの比較検討を行った。
Excel®のマクロは詳しい職員が異動してしまうとメンテナンスができなくなるというデメリットがあり、実際に庁内でもそのような問題が発生していた。
また、RPAはExcel®以外のアプリやソフトウェアを動かせるものの、自動化プログラムを作成し安定稼働させるまでの工数が、多大で専門的なスキルも必要とされる。
その点xoBlosはITに詳しくない職員でも使いやすいツールであり、庁内にExcel®を使用する業務が数多くあるため、効率化を進めやすいと判断した。

 

(xoBlosの利用方法)
人事課では年1回、全職員約700名を対象に異動の希望や、職場への要望を募る職員調書というアンケートを実施 しているが、この職員調書の集計業務にxoBlosを利用した。
xoBlos利用以前の作業では、アンケートは指定用紙にPCもしくは手書きで記入し、封に入れて提出するというもの。人事課ではこれを1枚1枚チェックし、700件超の内容を別のExcel®に転記し、人事異動の参考資料とするためファイリングまで行っていた。 「職場への要望」「希望する異動先」など、記述式設問が多いため転記量は膨大である。加えてセンシティブな情報を含むため作業を行うのは人事課で1人のみであり、その秘匿性から、夜間や会議室にこもって作業をする必要があった。
試算したところ、職員調書の集計業務には78時間もの作業工数がかかっていた。

 

xoBlosの利用にあたっては、ベンダーの協力を得て、まず現状のアンケートフォーマットをxoBlosで集計できる形に改修。
次にメールアドレスや生年月日など職員個人データをxoBlosにインポートし、xoBlos経由でアンケートフォーマットに各職員の個人情報をあらかじめセット。これをxoBlosによって各職員に向けて一括メール送信した。

 

メールが返信されたら添付ファイルを所定フォルダに保存し、xoBlosで集約処理をかけると、アンケート内容が自動で一覧化され、提出・未提出の状況も一目で確認できるようになる。
最後はこれを印刷してファイリングする必要があるが、ベンダーが開発した拡張アプリによってxoBlosから一括印刷も可能となり、クリック操作一つでファイリング準備まで整うようになった。
この結果、78時間かけて行っていた作業は、 xoBlos導入により7時間に短縮された。効率化のインパクトは極めて大きなものであった。

 

(xoBlos使用後の感想)
今回のxoBlos利用は実証実験的な意味合いもあり、新プロセスの策定、新フォーマットの作成、xoBlosの設定など 導入作業のほとんどをベンダーが代行したこともあり、すでに設定された xoBlosを扱うのは極めて容易であった。
また、xoBlosは既にあるクライアントPCにインストールして利用しているので、導入に伴う新たな設備投資も不要であった。
ITを活用した新しい取り組みがここまでスムーズに行えるのはとても珍しいことであると感じているという。

 

(今後の方針や展開)
人事課における実証実験でxoBlosの効果が確認できたため、今後は別の課や別の業務にも広げていきたいと考えている。Excel®を使用する事務作業は庁内において想像以上に多数あるため、効率化の効果はこれから更に期待できると考えている。

 

同市役所では、xoBlosによる業務効率化を実現するには現状の業務プロセスを可視化する必要があり、その過程で業務の必要性を含め、業務を見直す視点が生まれたということで、業務効率化だけでなく、意識改革の良いチャンスにもなるxoBlosを高く評価しているということだ。

 

◎導入及び販売状況
販売に関しては、主力代理店の一つである大興電子通信株式会社(8023、東証2部)とのセミナー共催など、大興電子通信の持つ幅広い顧客層と拠点、販売力を活かすことを中心に営業を展開中。大興電子通信を含め約30社の代理店網を構築している。
当初は中堅企業の採用が中心だったが、現場業務の効率化ニーズが増大する中、大企業の導入実績も増加しており、足元では新規導入先の約7割は大企業となっている。販促のためのセミナーを毎週3回開催しているが、ほぼ毎回満席状態が続いているという。現在の累計導入社数は450社を超えた。年間100~120社の導入企業数増を計画している。
2020年8月からは安定的な収益拡大と収益性向上を目指し、サブスクリプションモデルの全面採用を開始した。

 

【1-4 特長と強み】

➀多面多様のIT企業
同社は、IT技術の進化と変化に柔軟に対応して業務システム開発事業を皮切りに、コンピュータ販売事業(現・システム販売事業)、組込み開発検証事業、運用サポート事業などに事業領域を拡大すると同時に、その過程で磨き上げてきた技術力をベースに自社による独自製品の開発販売にも取組んでいる。
幅広い事業領域と独自性のある自社製品を提供する事の出来る「多面多様のIT企業」である点が同社の大きな特徴である。

 

こうした同社の強みや特徴を更にブラシュアップするためには、新たな技術の習得や現場の能力向上が不可欠である。
これまでも人材育成・教育は行ってきたが、変化の激しい時代においては顧客に先んじて最新の知識を有することも重要であるため、より強力な教育体制の構築を進めている。

 

また多様性という観点では、女性社員が能力を発揮しやすい環境作りにも取り組んでいる。
現場のみでなく、中間層から管理層への引き上げ、執行役員などマネジメントにも就くことができるような教育も重点的に実施していく考えである。

 

②幅広い顧客基盤
取引先は約2,700社で、ソフトウェア開発事業は上場企業及びその関連会社、システム販売事業は中小企業が中心である。また、下記のように顧客の業種が分散していることに加え、長期安定ビジネスが主であるため事業基盤が安定している。
情報システム子会社を含めたエンドユーザー売上比率は約8割である。

 

(20年6月期同社資料より)

 

③部分最適と全体最適の組織戦略
部分最適と全体最適の相反する2要素をバランスよく活かした組織戦略も同社の大きな特徴となっている。
部分最適に関しては、カンパニー制度の導入で専門特化したカンパニーを立上げ、その領域でのNo.1を目指すとともに、ベンチャーマインドを持った経営者の育成・輩出を行っている。
全体最適に関しては、本社・本部が事業のスクラップアンドビルド、各カンパニー間のコラボレーション、新規事業領域の開拓など、カンパニーの独自性を尊重しながら、シナジーを追求している。

 

(各カンパニー概要)

主な事業

カンパニー名

概要

業務

システム開発事業

ビジネスソリューション

カンパニー

顧客の様々な問題解決を支援する提案型SI事業を展開。

特に金融・通信・流通分野では、長年培った業務知識と技術基盤を核とし、汎用系からWeb系、基幹系から情報系まで幅広いソフトウェアの設計・開発を、業界のトップ企業から請け負っている。また、新たな事業領域として「保険薬局総合管理システム(Phant's)」のASP事業を展開している。

eビジネスサービス

カンパニー

主に、金融業や大手小売業を中心に、ECサイトや、顧客向けサービスサイト、企業向け業務システムなどの、Web系システム構築、保守を長年にわたって手がけている。これまでの経験で培った技術を元に、顧客のニーズに合ったサービスを提供している。

運用

サポート

事業

サポートビジネス

カンパニー

幅広い知識を有するエンジニアがシステムの導入支援、インフラ構築、ネットワーク運用管理、アプリケーション・ミドルウェア開発など、顧客のニーズに合わせて最適なIT環境(サービス)をワンストップで提供している。

組込み

開発事業

エンベデッドソリューションカンパニー

車載機器、通信機器、産業機器、デジタル家電などのエンベデッド(組込み)システムを中心に、制御系システム開発に特化している。組込みシステム開発は、ハードウェアが持つ物理的な条件に左右されるために制約が多く、一般的なアプリケーション開発とは異なる発想が求められるため専門性に優れた多数のシステムエンジニアを擁している。

組込み

検証事業

クオリティエンジニアリングカンパニー

カーナビゲーションシステムなどの車載機器をはじめとして、医療機器、通信インフラ、モバイル端末等のソフトウェア評価・検証業務を幅広く行っている。製品の品質向上を第一に考え、テスト計画の策定から、設計、実施、運用、分析、コンサルティングまでのトータルサービスを提供している。

2011年より米国現地法人DIT America, LLCと連携。海外での検証業務にも対応している。

(複合)

西日本カンパニー

大阪を中心に名古屋以西を活動の拠点とし、業務システム開発、運用サポート事業/モバイル、Webアプリ開発事業/組込み開発事業(車載機器やセキュリティ関連)の三本柱で

DITの成長分野における一翼を担う。

昨今はマルチスキルを活かしたIoT、Webサービス事業への展開を目指している。

愛媛カンパニー

愛媛県を拠点とし、地域特有の様々な業種・業態のニーズに応えた、ものづくりからソフト商品の販売やシステム機器販売、運用やシステムサポートに至るまで、付加価値の高いワンストップサービスを提供、ITビジネスによる地域活性化に貢献している。また、他カンパニーの技術者不足にも対応するために、多目的IT開発センターに地元採用の人材を配置し、ニアショア開発を可能としている。

 

④独自性のある自社製品の開発・販売
前述した「xoBlos」及び「WebARGUS」を代表として長年培ってきた技術を活かして様々な独自性のある自社製品を開発している。今期は電子契約アウトソーシングサービス「DD-CONNECT」をリリースし、ラインナップを拡充した。。将来の収益の柱として育成していく。

 

2.2021年6月期第3四半期決算概要

(1)連結業績概要

 

20/6期3Q

構成比

21/6期3Q

構成比

対前年同期比

売上高

10,209

100.0%

10,837

100.0%

+6.1%

売上総利益

2,583

25.3%

2,774

25.6%

+7.4%

販管費

1,398

13.7%

1,282

11.8%

-8.3%

営業利益

1,185

11.6%

1,492

13.8%

+25.9%

経常利益

1,189

11.7%

1,496

13.8%

+25.8%

四半期純利益

824

8.1%

1,035

9.6%

+25.6%

*単位:百万円。

 

増収・増益、利益率も上昇
売上高は前年同期比6.1%増の108億37百万円。自社商品事業は2桁の増収。
営業利益は同25.9%増の14億92百万円。売上総利益が同7.4%増加した一方、販管費は同8.3%減。営業利益率は同2.2ポイント上昇し13.8%となった。
第3四半期(累計)、四半期ベースそれぞれで過去最高の売上・利益を記録した。

 

 

(2)セグメント別動向

 

20/6期3Q

構成比

21/6期3Q

構成比

対前年同期比

ソフトウェア開発事業

9,609

94.1%

10,357

95.6%

+7.8%

システム販売事業

600

5.9%

479

4.4%

-20.1%

売上高合計

10,209

100.0%

10,837

100.0%

+6.1%

ソフトウェア開発事業

1,082

11.3%

1,449

14.0%

+33.9%

システム販売事業

103

17.2%

51

10.6%

-50.6%

調整

0

-

-7

-

-

営業利益合計

1,185

11.6%

1,492

13.8%

+25.9%

*単位:百万円。売上高は外部顧客への売上高。利益の構成比は売上高営業利益率。

 

(売上動向)

 

20/6期3Q

構成比

21/6期3Q

構成比

対前期比

ビジネスソリューション

5,836

57.2%

6,361

58.7%

+9.0%

 業務システム

3,422

33.5%

3,631

33.5%

+6.1%

 運用サポート

2,414

23.6%

2,729

25.2%

+13.0%

エンベデッドソリューション

3,312

32.4%

3,452

31.9%

+4.2%

 組み込み開発

2,596

25.4%

2,707

25.0%

+4.3%

 組み込み検証

715

7.0%

745

6.9%

+4.2%

自社商品

460

4.5%

543

5.0%

+18.0%

システム販売事業

600

5.9%

479

4.4%

-20.1%

合計

10,209

100.0%

10,837

100.0%

+6.1%

単位:百万円。売上高合計に対する構成比。

 

◎ソフトウェア開発事業
増収・増益。

 

*ビジネスソリューション事業分野
既存顧客を中心に順調に推移し増収。
業務システム開発は、事業ポートフォリオの見直しに伴い、主力の金融系は漸減傾向だが、利益率の高いERP関連(特にSAP)や医薬系、公共系を中心に増収。
運用サポートは、コロナ禍の影響は小さく、既存顧客を中心に順調に推移。加えてここ1、2年に開拓した新規顧客との取引規模が拡大し、売上・利益ともに大幅に伸長した。

 

*エンベデッドソリューション事業分野
コロナ禍による自動車関連の減少を想定した対策を実施した、結果増収。
組込みシステム開発は、第2四半期まで低調だった車載系が前年並みまで回復。一方、半導体系や通信系が引き続き好調で、IoTによる新サービス(特に家電)の拡大などにより、売上・利益ともに前年を上回った。
組込み検証は、車載系の減少を5G関連(モバイル端末、基地局)がカバーし、増収増益。

 

*自社商品事業分野
コロナ禍の影響により対面営業に制約は残るものの、2桁の増収。

 

「WebARGUS」
大規模顧客が本格的に稼働した。トータルセキュリティサービスのラインナップ充実に向け、外部セキュリティ専門会社との協業も継続し、順調に拡大している。

 

「xoBlos」
子会社のDITマーケティングサービスと一体となった販売体制を強化した。
RPA、ERP等の他製品と連携するxoBlosプラスワン構想の推進により、こちらも順調に拡大している。

 

「DD-CONNECT」
今期(20年10月)から取り扱いを開始した電子契約アウトソーシングサービス。住宅建設業を中心に商談件数は着実に増加している。

 

◎システム販売事業
IT導入補助金を活用した販促を行ったが、消費税率引き上げに伴う前年特需の剥落により、大幅な減収・減益。

 

(3)財務状態

◎主要BS

 

20年6月末

21年3月末

 

20年6月末

21年3月末

流動資産

4,590

5,359

流動負債

1,634

1,694

 現預金

2,399

2,781

 仕入債務

417

518

 売上債権

1,905

2,328

固定負債

68

81

固定資産

774

783

負債合計

1,703

1,775

 有形固定資産

120

108

純資産

3,660

4,367

 投資その他の資産

630

657

 株主資本

3,640

4,354

資産合計

5,364

6,143

負債純資産合計

5,364

6,143

単位:百万円

 

現預金、売上債権の増加等で資産合計は前期末比7億78百万円増加の61億43百万円となった。仕入債務の増加で負債合計は同71百万円増加の17億75百万円。利益剰余金の増加で純資産は同7億7百万円増加し43億67百万円。
この結果自己資本比率は前期末から2.9ポイント上昇し71.1%となった。

 

3.2021年6月期業績予想

(1)通期業績予想

 

20/6期

構成比

21/6期(予)

構成比

前期比

修正率

進捗率

売上高

13,495

100.0%

14,300

100.0%

+5.9%

0.0%

75.8%

営業利益

1,352

10.0%

1,680

11.7%

+24.2%

+5.0%

88.9%

経常利益

1,357

10.1%

1,680

11.7%

+23.7%

+5.0%

89.1%

当期純利益

978

7.3%

1,142

8.0%

+16.7%

+5.0%

90.7%

*単位: 百万円。予想は会社側発表。修正率は2021年1月発表の修正予想からの変化率。

 

業績予想を再度上方修正、11期連続の増収増益を見込む
業績予想を21年1月に続き、再度上方修正した。これまで進めていた事業ポートフォリオの見直しによって、業容の質的改善が進み、売上の伸び率以上に利益率を伸ばすことができた。加えて、コロナ禍に伴い、売上原価(主に通勤費)、販売管理費(主に交通費、交際費、会合費)の縮減が図られたことが修正要因。
売上高は据え置き、前期比5.9%増の143億円、営業利益は同24.2%増の16億80百万円の予想。11期連続の増収増益を計画している。
配当予想も22円/株から24円/株(前期比4円/株増)へ修正した。予想配当性向は32.3%。

 

 

(2)各事業別動向

(売上動向)

 

20/6期

構成比

21/6期(予)

構成比

対前期比

進捗率

ソフトウェア開発事業

12,756

94.5%

13,670

95.6%

+7.2%

75.8%

ビジネスソリューション

7,838

58.1%

8,430

59.0%

+7.6%

75.5%

エンベデッドソリューション

4,308

31.9%

4,500

31.5%

+4.5%

76.7%

自社商品

609

4.5%

740

5.2%

+21.5%

73.4%

システム販売事業

739

5.5%

630

4.4%

-14.7%

76.2%

合計

13,495

100.0%

14,300

100.0%

+5.9%

75.8%

単位:百万円。

 

(以下、各事業分野の記載は前回21年6月期第2四半期レポートを再掲載)

 

◎ビジネスソリューション事業分野
(主要ポイント)
運用サポートは正常に稼働させ続けるという必要性からコロナ禍の影響は少なく堅調。
旺盛な需要に的確に対応し、更なる成長を目指す。

 

(重点施策と進捗)

重点施策

上期実績

下期取り組み

1.強みの金融系だけでなく、公共(防災システム等)、ERP(SAP等)を拡大する。

金融系は堅実に推移、公共・ERP(SAP)は順調に拡大した。

金融系は踊り場からの上昇、公共・ERP(SAP)に加え医薬系の拡大も目指す。

2.クラウド、AI等のDXを推進する技術案件を獲得する。

クラウド化(AWS・Azure)の受注は順調に拡大。AIによるコールセンターのDX化プロジェクトに参画した。

DX化のニーズに的確に対応し、上期以上の受注を目指す。

3.エンドユーザー直接契約案件を拡大する。サービス提案型ビジネスを推進する。

エンドユーザー比率が向上し、営業利益率が改善傾向を示す。

+αの付加価値やトレンドサービスを提案し、信頼アップに繋げる。

4.請負案件比率の向上とプロジェクト管理の徹底を目指す。

請負案件比率は着実にアップしているが、特に大きなトラブル案件は発生していない。

プロジェクトリスク管理を一層強化する。

5.地方拠点を「高度ニアショア開発センター」として活用し、事業を拡大する。

質量ともに順調に進捗し、業績面もアップした。

上期同様に、取り組む。

 

◎エンベデッドソリューション事業分野
(主要ポイント)
車載系は開発に関しては自動運転の本格化などを見据えた完成車メーカーの投資意欲は底堅い。
半導体関連の案件が第3四半期に入って活発になっており、下期は車載系の回復基調も捉え、成長を目指す。
IoTに関しては同社が得意とする通信制御技術が評価され、事業基盤が固まりつつある。今後も継続して案件が増加すると会社側は見ている。

 

(重点施策と進捗)

重点施策

上期実績

下期取り組み

1.自動車関連分野(自動運転、車載通信機器、安全基準)の維持拡大とともに、産業機器分野の拡大を図る。

自動車関連は1Qより2Qが改善。大手自動車メーカーとの直接取引は着実に拡大。産業機器系も増加、半導体系が大きく拡大した。

自動車関連の回復基調に合わせてニーズに的確に対応する。また、半導体系の拡大にも対応する。

2.IoTを車(通信モジュールの開発)、家電(キッチン家電のIoTサービスプラットフォームの開発とサービス拡大)など業界の枠を超えて展開する。

実績が評価され、大手家電メーカー内で横展開的にIoTサービスの対象機器が増加した。

業種、機器を問わず、IoTサービス展開を目指す。

3.車に関わるサービスを展開している企業とのパートナーシップによるMaaS関連の受注拡大を目指す。

小規模なMaaS関連(自動運転ライドシェアサービス)を受注した。

本格的MaaS関連の受注を目指す。

4.検証案件の規模と領域の拡大を図る。

検証業務については、自動車関連の受注減をモバイル系でカバーした。

通信系(5G関連)および自動車関連の受注増を目指す。併せて、検証業務の強化に取り組む。

 

◎自社商品事業分野
損益分岐点を超え、収益貢献が始まってる。
ニューノーマルな社会的ニーズに応え、成長を加速させる。

 

*「WebARGUS」
(主要ポイント)
サイバーセキュリティ需要の一層の高まりに応じ、成長を見込む。
前期獲得した大規模ユーザー内での導入拡大とともに、この実績をベースとして同業他社へのアプローチも強化しており、受注可能性が高まっている。
有力クラウド事業者や通信事業者が代理店となり、今後の拡販に弾みがつくことを期待している。

 

(重点施策)

重点施策

上期実績

下期取り組み

1.導入実績を踏まえ、金融機関を中心に、大規模ユーザーに積極的にアプローチする。

金融系大規模ユーザーで本格稼働が始まる。また、新規大規模ユーザーとの商談が進む。

新規大規模ユーザーから受注し、年度内導入を目指す。

2.クラウド事業者等を中心にSaaSモデルのWebARGUSの提供を拡大する。

SaaSモデルの導入が徐々に進む。

導入が進むよう更に代理店を支援する。

3.トータルセキュリティサービスを「DIT Security」ブランドとして提供する。

・提携各社との共同セミナー等による活動の活発化

・サイバーセキュリティ商材の品揃えを強化

「DITSecurity」の認知度は高まってきており、問い合わせが増え、受注も増加している。

「DITSecurity」の利点を高めるべく、他のセキュリティ専門会社との協業を進める。

また、「DITSecurity」を扱う代理店を支援する。

4.Web広告、ウェビナー、DMによる顧客とのエンゲージメントの強化

コロナ禍での営業活動の効率化を目指し、各種手法にてエンゲージメント強化を図る。

コスト効果を点検しながら、引き続き、各種活動を実施する。

5.システムレジリエンス(復元)思想に基づくIoT版WebARGUSの導入に注力する。

研究機関と実証実験を行い、効果を再確認した。

実用化を目指し、取り組む。

 

*「xoBlos」
(主要ポイント)
働き方改革の時流に乗り、成長を見込む。
業種・業態に関係なく比較的大規模な企業が業務効率化に向け関心を高めている。
ただ、コロナ禍の影響で顧客企業における試験運用が遅延しているケースもあり、下期以降の課題である。

 

重点施策

上期実績

下期取り組み

1.累積導入社数が450社を超えた。大規模ユーザーへの販売を一層強化する。

対面営業の制約を受け、新規顧客数の伸びは鈍いが、導入社数は490社を上回る。

複数の大規模ユーザーの導入規模拡大を目指す。

2.システム販売子会社であるDITマーケティングサービスと共同して販売を促進する。

共同販売2年目となり、ワンチームとして目標を共有して取り組んだ。

成果達成に向け取り組む。

3.プラスワン構想(RPAやERP等の他システムとの連携)を積極的に推進し、販売機会を拡大する。

連携製品としてBizRobo!(RPAテクノロジー社)、ZAC(オロ社)、JP1(日立製作所)に加え、中規模ERP製品が加わった。。

特にERPとの基幹システム連携のニーズが増えてきており、そのニーズに応え、受注拡大を目指す。また、連携製品の増加を目指す。

4.Excel業務だけではなく、一連の業務(基幹システム連携、タイマー起動、メール配信等)を自動化するソリューションとして販売する。

一部大規模ユーザーにて、xoBlosが一連の業務を自動化するコントローラーとして稼働した。

複数の大規模ユーザーから同様のニーズが有り、利用拡大を目指す。

5.xoBlosをベースとしたRPA運用ポータルの製品化とサービス提供を図る。

RPA運用ポータルの製品化に向け開発中である。

ポータル化のニーズは確認済みであり、DX化の有力ソリューションの一つとなるよう取り組む。

 

*新商品・DX
(主要ポイント)
新たなビジネス領域を広げるために以下2サービスを提供する。
*「CMS:Contents Management System」
ウェブコンテンツを構成するテキストや画像などのデジタルコンテンツを統合・体系的に管理し、配信など必要な処理を行うシステムの総称。「WebARGUS」との組み合わせで新たな需要を創造する。
*電子契約システム「DD-CONNECT」

 

コロナ禍で顕在化したニーズを取り込む。

 

重点施策

上期実績

下期取り組み

1.新商品の開発推進:CMSとセキュリティ技術という得意領域を融合した競争力のある新商品を開発する。

フェーズ1として、柔軟な使い勝手を可能とするCMSのベータ版を開発し、ホームページ販売会社に評価を依頼した。

フェーズ2として、セキュリティ強化(WebARGUSとの連携)部分を開発し、年度内の販売を目指す。当社のノウハウを結集したCMSであり、ロングセール商品となるよう取り組む。

2.DX関連サービスの提供:コロナ禍のニューノーマルな社会やSDG’sに対応した新たなサービスを提供する。

コロナ禍の対応として、電子契約のアウトソーシングサービス(DD-CONNECT)を10月から販売開始し、複数社と商談を進めている。

お客様をサポートしながらDD-CONNECTの大型受注を目指す。

 

◎システム販売事業
(主要ポイント)
中小企業支援の幅を広げ、販売拡大を図る。

 

(重点施策)

重点施策

上期実績

下期取り組み

1.楽一の標準機能を活用し、顧客が必要とする経営分析資料の作成サポートを支援する。

コロナ禍の中、IT導入補助金を活用した受注活動を優先した。

IT導入補助金による受注活動と並行して、経営分析資料等の提供を通じ、顧客支援の充実を図る。

2.プリンター、ネットワーク、セキュリティ商材など、顧客が必要とする様々なサービスの提案を強化する。

楽一以外のニーズを積極的に取り込み、受注を伸ばすことができた。

上期同様に取り組む。

3.既存顧客より上位規模の企業を対象に専用業務パッケージ等を提案し、新規顧客を開拓する。

ターゲットとする業種・顧客規模と該当する業務パッケージを調査した。

年度内に具体的なターゲット、パッケージを定め、営業活動を開始できるよう取り組む。

 

 

4.中期経営計画

(1)中期経営目標を達成

中期目標として「売上高100億円、営業利益10億円、営業利益率10%」のトリプル10の実現を目指してきたが、売上高に関しては17年6月期に、営業利益については19年6月期に、加えて営業利益率についても20年6月期に前倒しで達成することができた。
今期はそれぞれさらに上回る見込み。

 

(同社資料より)

 

(2)新長期ビジョン

中期経営目標の前倒しでの達成、DXの加速、2025年の崖(IT技術者の不足顕在化)、コロナ禍によるニューノーマルな社会の到来等、社内外の変化に対応した長期ビジョンを現在策定中である。
方向性を明確にし、連続した成長実現に向け取り組んでいく。

5.今後の注目点

営業利益率の上昇が続いている。コロナ禍による交通費など各種経費の低減という側面はあるものの、請負案件比率の上昇、自社商品の伸長によりソフトウェア開発事業の粗利率上昇が大きく寄与している。
同社の第4四半期(4-6月)は新卒社員の入社など販管費が増加するため四半期ベースでの営業利益率はこの第3四半期を超すことは難しいだろうが、通期での予想営業利益率は期初予想時の10.0%から11.7%まで引き上げられた。
第3四半期時点での進捗率を見ると、売上高はほぼ例年並みも、営業利益は例年を上回る。
緊急事態宣言の延長など、活動量を上げにくい環境が続くと思われるが、第4四半期にどれだけ上積みができるかを注目していきたい。

 

 

<参考:コーポレート・ガバナンスについて>

◎組織形態及び取締役、監査役の構成>

組織形態

監査役設置会社

取締役

9名、うち社外3名

監査役

3名、うち社外2名

 

◎コーポレート・ガバナンス報告書
最終更新日:2021年3月11日

 

<基本的な考え方>
当社は、法令を遵守し、経営の透明性を確保して、健全で継続的な企業価値の向上を図ることが、経営上の最も重要な課題と認識しています。
この課題に取り組み、株主その他のステークホルダーに対する社会的責任を果たしていくために、以下のコーポレート・ガバナンス体制を構築しています。また、今後この体制をさらに強化し、その機能を定期的に検証して、必要な施策を実施することが、重要であると考えています。

 

<実施しない主な原則とその理由>

原則

実施しない理由

<補充原則1-2-4>

招集通知の英訳は、直近の基準日時点で外国法人等の持ち分が低いため、業務効率面から未実施です。今後、株主構成等の状況の変更に合わせ検討をすすめてまいります。

<補充原則4-10-1>

当社の取締役9名のうち独立社外取締役は3名となっております。取締役会の過半数には達しておりませんが、各独立社外取締役とも高い専門知識と豊富な経験を活かし、意思決定の過程において重要な役割を果たしております。

現在も取締役の指名・報酬などについて各独立社外取締役の助言は受けておりますが、今後、より独立社外取締役の意見が反映できる体制を構築してまいります。

 

<コーポレートガバナンス・コードの各原則に基づいて開示している主な原則>

原則

開示内容

<原則1-4>

〈政策保有株式の縮減に関する方針・考え方〉

当社は、ステークホルダーの皆様との共存共栄を図りながら、持続的な成長と中長期的な企業価値向上に努めるとの基本的考え方のもと、取引先や業務提携先などの重要なステークホルダーとシナジー効果が期待できる場合には、当該企業の株式を政策的に保有いたします。

株式を新規に取得する場合は、その目的を明確にするとともに、取得後は取引状況等を定期的に検証し、中長期的な企業価値向上への貢献が期待できないと判断した場合は、売却等の方法により縮減することとしております。

 

 〈政策保有株式の保有の適否の検証内容について〉

政策保有株式の保有の適否は、定期的に検証することとしております。直近では、2019年12月12日開催の取締役会において検証を実施した結果、いずれの取引先も中長期的な企業価値向上への貢献が期待できることから、継続保有する方針が確認されました。

 

 〈政策保有株式に係る議決権行使基準〉

政策保有株式の議決権行使にあたっては、当社の企業価値を毀損させる可能性がないかを個別に精査した上で、議案への賛否を決定いたします。

<原則3-1>

(1)経営理念、経営戦略、経営計画等につきましては決算説明会等を開催すると共に、決算説明会資料として当社ホームページ(以下のURL)にて公表しております。

【決算説明会資料】https://www.ditgroup.jp/ir/kessan.html

(2)コーポレート・ガバナンスへの取り組みを当社ホームページ(以下のURL)にて公表しております。

【コーポレート・ガバナンス】https://www.ditgroup.jp/ir/governance.html

(3)取締役の報酬につきましては、取締役会規則により方針と手続を定めており、世間水準、経営内容及び社員給与とのバランスを考慮しており、株主総会で決定した報酬総額の限度内において取締役会で決定しております。

(4)取締役および監査役の選任につきましては、それぞれの選出基準を規程として設け、代表取締役社長が、社外取締役の助言を受けたうえで、各候補者の実績、見識、経験等を総合的に判断のうえ提案し、取締役会にて審議・決議の上、株主総会に議案として提出しております。また、取締役の解任提案にあたっては、役員規程を踏まえたうえで、取締役会において決定いたします。

(5)株主総会招集通知におきまして、個々の選任・指名理由を公表しております。また、解任があった場合には、解任理由を公表いたします。

<原則5-1>

株主との対話につきましては、社長をトップとして、関連部門が連携し建設的な対話が実現するように努めております。

また、個別面談以外の対話の手段の充実に関する取組みとして、半期ごとにアナリスト・機関投資家向けに決算説明会を開催しており、経営企画部門にて投資家からのミーティングや電話等によるIR取材を積極的に受け付けております。

対話において把握した株主の意見・懸念の経営陣幹部や取締役会に対する適切かつ効果的なフィードバックのための方策としましては、決算説明会における質問内容や、株主・投資家からの意見などを定期的に経営陣幹部に報告することにより、経営に活用しております。

インサイダー情報の管理に関する方策につきましては、株主、投資家との対話に際し、社内規程に則り、インサイダー情報管理を適切に行っております。

 

本レポートは情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を意図するものではありません。また、本レポートに記載されている情報及び見解は当社が公表されたデータに基づいて作成したものです。本レポートに掲載された情報は、当社が信頼できると判断した情報源から入手したものですが、その正確性・完全性を全面的に保証するものではありません。当該情報や見解の正確性、完全性もしくは妥当性についても保証するものではなく、また責任を負うものではありません。本レポートに関する一切の権利は(株)インベストメントブリッジにあり、本レポートの内容等につきましては今後予告無く変更される場合があります。投資にあたっての決定は、ご自身の判断でなされますようお願い申しあげます。

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