ブリッジレポート
(3299) 株式会社ムゲンエステート

スタンダード

ブリッジレポート:(3299)ムゲンエステート 2020年12月期決算

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藤田 進一 社長

株式会社ムゲンエステート(3299)

 

 

企業情報

市場

東証1部

業種

不動産業

代表取締役社長

藤田 進一

所在地

東京都千代田区大手町一丁目9番7号 大手町フィナンシャルシティ サウスタワー16階

決算月

12月末日

HP

https://www.mugen-estate.co.jp/

 

株式情報

株価

発行済株式数

時価総額

ROE(実)

売買単位

486円

24,361,000株

11,839百万円

2.6%

100株

DPS(予)

配当利回り(予)

EPS(予)

PER(予)

BPS(実)

PBR(実)

10.00円

2.1%

27.17円

17.9倍

939.11円

0.5倍

*株価3/8終値。各数値は20年12月期決算短信より。

 

業績推移

決算期

売上高

営業利益

経常利益

当期純利益

EPS

DPS

2017年12月

63,568

7,122

6,478

4,276

175.61

25.00

2018年12月

53,931

5,985

5,237

3,356

137.80

30.00

2019年12月

39,677

3,157

2,493

1,688

69.38

30.00

2020年12月

34,858

2,465

1,785

599

24.98

10.00

2021年12月(予)

35,412

1,916

1,315

651

27.17

10.00

*単位:百万円、円。予想は会社側予想。当期純利益は親会社株主に帰属する当期純利益。以下同様。

 

株式会社ムゲンエステートの2020年12月期決算概要等についてご紹介致します。

目次

今回のポイント
1.会社概要
2.2020年12月期決算概要
3.2021年12月期業績予想
4.中期3ヵ年経営計画の進捗
5.今後の注目点
<参考:コーポレートガバナンスについて>

 

今回のポイント

  • 20年12月期の売上高は前期比12.1%減の348億58百万円、営業利益は同21.9%減の24億65百万円。投資用不動産、居住用不動産ともに販売件数が減少。投資用不動産の売上高は徐々に回復してきているものの、新型コロナウイルス感染症の影響を受けた第2四半期及び第3四半期の販売減少分を補うには至らなかった。ただ、第3四半期までの状況を勘案した業績予想は上回った。当期純利益は同64.5%減の5億99百万円。繰延税金資産の回収可能性につき慎重に検討した結果、一部を取り崩し、法人税等調整額を5億35百万円計上した。

     

  • 21年12月期の売上高は前期比1.6%増の354億12百万円、営業利益は同22.3%減の19億16百万円と微増収・減益の予想。新型コロナウイルス感染症の影響により不透明感はあるものの、前期後半からの需要回復が今期も継続すると想定している。投資用不動産は前期と同程度、居住用不動産は厳しい競合環境から若干保守的に計画している。買取再販事業の粗利率を保守的に計画しているため、売上総利益率は前期比0.5pt低下する。また、消費税法一部改正の影響を受け、租税公課が増加するため、営業利益率は同1.7pt低下する。配当は前期と同じく10.00円/株の予想。予想配当性向は36.8%。

     

  • 第4四半期の回復は投資用不動産、居住用不動産ともに第3四半期終了時点の予想を大きく上回るものであった。今期も前期後半からの需要回復が継続すると想定している。ただ、海外投資家の需要回復はなかなか期待しにくい上、足許ではやや投資家の動きが鈍くなってきているとのことであり、急回復は難しい状況である。今期の売上予想354億円を単純に1/4にすると、各四半期約88億円となり、当面は第1四半期(1-3月)以降、その水準に届いていくかを確認したい。

     

  • また、テレワークの普及による需要も生まれつつあり都心周辺部エリアを得意とする同社には追い風ではあるが、やはり現在の事業構造においては投資用不動産の回復が欠かせない。一棟賃貸マンションの分譲マンションへの転換など、様々な取り組みがどのように収益に貢献してくるかを見ていきたい。4棟の開発を計画している開発事業の進捗にも期待したい。

     

1.会社概要

中古の区分所有マンション等を買取り、内装リフォームを施して物件に新しい価値を付加して再販する不動産買取再販事業のパイオニア。仕入、バリューアップ、販売全ての工程を一人の担当者が責任を持って進める点が特色。多彩な商品力で顧客のニーズに的確に対応するとともに、業界内で独自のポジショニングを築いている。

 

【1-1 沿革】

1990年、現在代表取締役会長の藤田進氏が、住宅の第一次取得者層を対象とした良質な中古マンション供給を目指して同社を設立。中古マンションの不動産買取再販事業をスタートさせた。
中古マンション市場が拡大する中、外部資本は入れず、人材を育てながら着実に成長を続ける。1997年には不動産仲介事業を営む子会社(株)フジホームを設立。リーマンショック、東日本大震災などの困難な時期もあったがこれを乗り越え、2014年6月、東京証券取引所マザーズ市場に上場。2016年2月、東証1部へステップアップした。
上場後も不動産買取再販事業を中核に更なる成長を目指し、不動産特定共同事業許可の取得、ファンディング会社の設立など、事業ドメインの多様化や拡大を図っている。

【1-2 経営理念など】

社是に、社名でもある「夢現(ムゲン) ~夢を現実にし、理想を追求する~」を掲げる。
住宅取得という顧客の夢を実現する事を手伝いながら、会社として、また社員としても成長し、夢を実現させるということを表している。

 

VISION

不動産ビジネスを通して、夢のある社会の実現をはかる。

MISSION

お客様の夢の実現をお手伝いし、お客様と共に成長する。

 

<企業理念>

社会の繁栄に貢献し、成長し続けていきます。

コンプライアンス経営に徹します。

ステークホルダー満足度の充実につとめます。

 

<行動規範>

1. 『三方よし』の精神を大切にする。

2. 『もったいない精神』を大切にする。

3. 『ありがとう』という感謝の気持ちを大切にする。

4. 常に『改革』の視点と『チャレンジ精神』を持ち続ける。

5. 『信用』を継続させる。

6. すぐやる。必ずやる。出来るまでやる。

7. コンプライアンス重視の経営

 

【1-3 市場環境】

◎拡大する中古住宅・リフォーム市場
国土交通省(「既存住宅市場の活性化について」 2020年5月発表)によれば、日本の全住宅流通量に占める既存住宅の流通シェアは2018年で14.5%とここ10年で3%程度低下し、アメリカ(81.0%)、イギリス(85.9%)、フランス(69.8%)と比較して極めて低い水準にある。
少子高齢化が進行して住宅ストック数が世帯数を上回り、空き家の増加も生ずる中、政府は既存住宅流通・リフォーム市場の環境整備が必要と考え、2016年3月に「住生活基本計画(全国計画)」を閣議決定した。
(その後に顕在化した社会経済情勢や住宅を巡る環境の変化への対応策を盛り込むため、現在見直しを進めている)

 

*住生活基本計画(2016年3月)のポイント
「少子高齢化・人口減少社会を正面から受け止めた、新たな住宅政策の方向性を提示」する同計画は、以下の3つが主要ポイントである。
①若年・子育て世帯や高齢者が安心して暮らすことができる住生活の実現
②既存住宅の流通と空き家の利活用を促進し、住宅ストック活用型市場への転換を加速
③住生活を支え、強い経済を実現する担い手としての住生活産業を活性化

 

このうち、「②既存住宅の流通と空き家の利活用を促進し、住宅ストック活用型市場への転換を加速」においては、既存住宅の質の向上と併せ、住みたい・買いたいと思う魅力の向上を図り、既存住宅が流通し、資産として次の世代に承継されていく新たな流れを創出することを目指す。
具体的には、老朽化・空き家化が進むマンションの建替え・改修等を促進し、マンションの建替え等の件数(1975年からの累計)を、2014年までの約250件から、2025年までに約500件に増大させる。
加えて、既存住宅の流通促進等により空き家の増加を約100万戸抑制する。

 

また、「③住生活を支え、強い経済を実現する担い手としての住生活産業を活性化」においては、木造住宅の供給促進や生産体制整備(担い手の確保・育成、技術開発)を進めるほか、住宅ストックビジネスの活性化に取り組み、既存住宅流通の市場規模を2013年の4兆円から2035年に8兆円へ、リフォームの市場規模を同じく7兆円から12兆円へ、合計20兆円市場へ成長させることを指標として掲げている。

 

◎有望な首都圏住宅市場 
~巨大な潜在市場~
総務省統計局による「平成30年住宅・土地統計調査」によれば、首都圏(東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県)の「非木造の共同住宅(専用住宅)」総数は約824万戸。
2020年12月期に同社が取り扱った物件数は投資用不動産、居住用不動産を合計して332件であったことを考えると、開拓余地は極めて大きい。

 

~首都圏の世帯数は基本増加傾向~
また、少子化の進行で日本全体での人口減少は今のところ避けられない見通しだが、国立社会保障・人口問題研究所の推計(2019年)によれば、2040年までを見ると、全国世帯数が減少に向かうのに対し、今後も進行する東京への集中により、首都圏世帯数は増加する見通しだ。ただ、今回の新型コロナウイルス感染症拡大が、日本人の生活意識や行動に今後どういう影響を与えるかは現時点では不透明である。

 

 

 

◎信用力の高い供給者の競争力は相対的に上昇する局面へ
ここ数年にわたり旺盛な需要に支えられ不動産市場が活況を呈してきた一方で、アパート建築請負・賃貸大手の建築基準法違反、地方銀行によるアパートローン不正融資、新興不動産会社の預金残高データ改ざんによる不適切融資など、足元では様々なひずみ、ゆがみが明るみに出ており、不動産価格の上昇と相まって購入および投資意欲の減退を予想する向きもある。

 

ただ、たしかに一時のような活況感には及ばないものの、金利が引続き低水準で推移するなか、実需・投資双方において良質な物件・案件に対するニーズは根強いものがあり、前述した不祥事が多発したことは逆に信用力の高い供給者の競争力を相対的に高め、投資家や購入者から選別されるステージに入ったともいえるだろう。

 

<同業他社比較>

 

 

売上高

増収率

営業利益

増益率

営業利益率

時価総額

PER

PBR

ROE

2975

スター・マイカ・ホールディングス

40,013

+1.1%

2,982

-9.1%

7.5%

22,385

14.2

1.1

9.1%

3288

オープンハウス

767,600

+33.3%

83,800

+34.9%

10.9%

538,598

9.0

2.3

32.0%

3294

イーグランド

20,500

+0.2%

1,350

-7.0%

6.6%

5,964

7.1

0.8

12.3%

3299

ムゲンエステート

35,412

+1.6%

1,916

-22.3%

5.4%

11,839

17.9

0.5

2.6%

8923

トーセイ

69,535

+8.8%

8,707

+35.5%

12.5%

51,167

9.5

0.8

6.1%

8934

サンフロンティア不動産

70,000

-4.4%

6,930

-58.2%

9.9%

49,974

12.2

0.8

16.8%

8940

インテリックス

-

-

-

-

-

5,341

-

0.5

4.9%

*単位:百万円、倍。売上高、営業利益は各社の今期予想。ROEは前期実績。時価総額、PER、PBRは2021年3月8日終値ベース。
インテリックスは今期予想を未定としている。

 

【1-4 事業内容】

事業セグメントは「不動産売買事業」と「賃貸その他事業」の2つだが、売上高は不動産売買事業が2020年12月期で約91%と大部分を占めている。今後は不動産賃貸収入等安定的な収益源の拡大・強化も進めて行く。

 

 

<不動産売買事業>
不動産売買事業は不動産買取再販事業、不動産内外装工事事業、不動産流通事業の3事業から成るが、中心は不動産買取再販事業。

 

◎不動産買取再販事業
首都圏1都3県(東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県)を中心に、区分所有マンション、投資用不動産、戸建等の中古不動産を買取り、築年数、専有面積、間取り、立地、管理状態等に応じたバリューアップを子会社(株)フジホーム等で行う。

 

主なバリューアップは、
*内外装工事
*建物の管理状況の改善
*経年劣化に伴う修繕工事
*空室の賃貸
*滞納家賃の解消実施
等で、バリューアップを行った物件を「再生不動産」として、主に初めて住宅を購入する一次取得者層、個人投資家、中小企業等に販売する。

 

(同社資料より)

 

買取り及び販売に際しては不動産仲介会社に仲介を依頼するが、顧客ニーズの変化や市場動向を把握するため、一部は(株)フジホームでも仲介を行っている。

 

顧客ニーズに的確、迅速に対応するため、区分所有マンション、投資用不動産(賃貸マンション、アパート、オフィスビル)、戸建等多様な物件を取り揃えている。
物件は、投資用不動産と居住用不動産とに分かれる。
投資用不動産は、投資家が利回りを求めるために購入する物件で、一棟賃貸マンションや一棟オフィスビルが主力で、その他、一棟アパート、投資用区分所有マンション等がある。
物件価格は平均1~2億円。
居住用不動産は、購入者等、自らが居住するために購入する物件で、区分所有マンションが中心で戸建物件等もある。主に一次取得者層を対象としており、物件価格は2~3千万円台が中心。
販売件数は2020年12月期、投資用不動産184件、居住用不動産148件の合計332件となっている。

 

同社では、営業担当者が買取りから、バリューアップ企画、販売に至るまで一貫して責任を持つ独自のビジネスフローを展開している。営業担当者は、三井のリハウス、野村不動産アーバンネット、住友不動産販売、東急リバブル等、首都圏の不動産仲介会社に足を運び、個人や法人の売り物件情報を仕入れる。実際に足を運ばないと、まだ市場に出回っていない優良な物件情報を入手するのは難しいということだ。

 

これらの物件情報のうち、リノベーション等バリューアップを行えば適切な価格で再販が可能と判断した物件を買取り、(株)フジホームが施工管理し、協力会社でリフォームを行う。
営業担当者は、例えば3DKの中古マンションを2LDKに間取りを変更し再販する場合、その地域の特性を考えた上で、どんな層が、どのくらいの金額で買ってくれるかという出口までを考えた上で、リフォーム内容(間取り変更プランやリフォームの工事費用など)のアイデアも出す。

 

営業担当者が一貫して責任を持つと言っても、買取るには一定の基準がある。
物件価格と管理費のバランス、駅からの距離、バス便物件は取り扱わない等、具体的な条件を掲げた「買取り12ヶ条」と呼ばれるこの基準は、長年の経験の中から有効なものを成文化したもので、経験の少ない担当者でも判断が出来る同社独自のノウハウとなっている。また、上司である部長、課長などに相談し、適切なアドバイスを貰いながら仕事を進めて行く。
マンションの営業というとコミッションの高さから単独行動が多いという傾向が見られるが、同社の場合は同僚である営業担当にも積極的にアドバイスしたり、部下をしっかりと指導をしたりといった、チームで動く文化が根付いているということだ。加えて同社の場合、営業担当者のコミッション報酬は、再販金額ではなく、再販した際の利益に対して決められるため、むやみに仕入れて売れ残るというリスクも他社に比べて小さい。

 

◎不動産内外装工事事業
買取った中古不動産の内外装工事を子会社(株)フジホームが行う。一級建築士を始めとする工事関連資格保持者による的確な物件の調査・診断と年間500件を超える内外装工事で培ったノウハウが強み。
ムゲンエステートからの発注が9割方だが、外部案件も手掛けている。

 

◎不動産流通事業
ムゲンエステートが買取りした物件の販売に当たり、(株)フジホームが中古不動産情報をホームページや他社の運営する不動産情報サイトに掲載している。ムゲンエステートが買取する際の仲介も行っている。
また、エンドユーザーのニーズを的確に把握する事で、不動産買取再販事業とのシナジー効果を発揮している。

 

以上の各事業のほか、更なる成長を続ける企業体へ進化することを目指し、開発事業、不動産特定共同事業も開始した。

 

<賃貸その他事業>
不動産買取再販事業における販売効率化を推進している。

 

◎不動産賃貸事業
買取った投資用不動産及び固定資産物件をエンドユーザーに賃貸している。買取った物件は原則的には売却するが、売却までの間の賃貸収入を得ている。

 

◎不動産管理事業
買取った投資用不動産及び固定資産物件の賃貸管理業務。
建物の管理状況の改善、経年劣化に伴う修繕工事、空室の賃貸、滞納家賃の解消実施等によりバリューアップを図り、不動産投資利回りの向上に結び付けている。また、不動産買取再販事業における投資用不動産購入者の意向に応じて販売後も引き続き賃貸管理業務を行うケースもある。

 

このほか、自社での物件開発を行う開発事業、不動産小口投資を通じてより幅広い個人投資家に不動産投資を身近なものとしてもらうことを目的とした不動産特定共同事業なども手掛けている。

 

 

【1-5 特徴と強み】

①シナジー経営
上記のように不動産買取再販のほか、不動産賃貸、不動産内外装工事、不動産流通、不動産管理の各事業を展開している。長年の実績に裏打ちされた各事業のノウハウが緊密な連携のもとに融合され、市場の変化に対し機動的な対応が可能で、各事業間のシナジーを生み出している。

 

②多彩な商品力と独自のポジショニング
中核事業の不動産買取再販事業においては、強力な情報収集力により、首都圏エリアの全ての中古不動産を網羅しており、区分所有マンション、投資用不動産(一棟賃貸マンション、一棟オフィスビル、一棟アパート)、戸建等多種多様な物件を取り揃え、顧客ニーズに的確かつ迅速に対応することができる。
これに加え、不動産仲介会社から仕入れた情報に対し全方位的に対応できるため、仲介会社からの評価も高く、仕上がった再販物件を仲介会社に持ち込むと、更に優良な仕入れ情報を入手することが出来るという好循環に繋がっている。
こうした多彩な商品力により中古不動産再生市場において独自のポジショニングを築いている。

 

③プロの目利き力
中古住宅流通・リフォーム市場で培ってきた情報収集力、投資判断力、物件管理能力、技術対応力等プロの目利き力を活かして優良な物件を市場に供給している。この他、安定した施工管理体制、長年培ってきた営業ノウハウ、約50行の金融機関との取引に基づく資金調達力も同社の強みとなっている。

 

2.2020年12月期決算概要

(1)業績概要

 

19/12期

構成比

20/12期

構成比

前期比

期初予想比

修正予想比

売上高

39,677

100.0%

34,858

100.0%

-12.1%

-22.8%

+13.7%

売上総利益

6,475

16.3%

5,864

16.8%

-9.4%

-20.7%

+11.9%

販管費

3,317

8.4%

3,398

9.8%

+2.5%

-18.6%

+1.3%

営業利益

3,157

8.0%

2,465

7.1%

-21.9%

-23.4%

+30.5%

経常利益

2,493

6.3%

1,785

5.1%

-28.4%

-26.9%

+47.4%

当期純利益

1,688

4.3%

599

1.7%

-64.5%

-62.4%

+213.6%

*単位:百万円。期初予想比、修正予想比はそれぞれ20年2月発表分、20年11月発表分の業績予想に対する実績の比率。

 

減収減益も第4四半期に回復。修正予想を上回る。
売上高は前期比12.1%減の348億58百万円、営業利益は同21.9%減の24億65百万円。
投資用不動産、居住用不動産ともに販売件数が減少。投資用不動産の売上高は徐々に回復してきているものの、新型コロナウイルス感染症の影響を受けた第2四半期及び第3四半期の販売減少分を補うには至らなかった。ただ、第3四半期までの状況を勘案した業績予想は上回った。
当期純利益は同64.5%減の5億99百万円。繰延税金資産の回収可能性につき慎重に検討した結果、一部を取り崩し、法人税等調整額を5億35百万円計上した。

 

 

四半期ベースでは、第2四半期(4-6月)、第3四半期(7-9月)と減収減益だったが、第4四半期(10-12月)は増収増益に転じ、予想(11月発表の修正予想から第3四半期累計を控除)を上回った。売上高は5四半期ぶりに100億円を超えた。

 

(2)セグメント別動向

 

19/12期

構成比

20/12期

構成比

前期比

売上高

 

 

 

 

 

不動産売買事業

36,401

91.7%

31,866

91.4%

-12.5%

賃貸その他事業

3,275

8.3%

2,992

8.6%

-8.6%

合計

39,677

100.0%

34,858

100.0%

-12.1%

セグメント利益

 

 

 

 

 

不動産売買事業

3,296

9.1%

2,812

8.8%

-14.7%

賃貸その他事業

1,183

36.1%

1,103

36.9%

-6.8%

調整額

-1,322

-

-1,450

-

-

合計

3,157

8.0%

2,465

7.1%

-21.9%

*単位:百万円。売上高は外部顧客への売上高。セグメント利益の構成比は売上高利益率。

 

賃貸その他事業における不動産賃貸収入は前期比9.5%減の29億10百万円。

 

◎不動産売買事業の状況
①売上高・件数

 

19/12期

20/12期

前期比

売上高

36,277

31,712

-12.6%

 投資用

30,986

25,901

-16.4%

 居住用

5,291

5,810

+9.8%

販売件数

409

332

-18.8%

 投資用

252

184

-27.0%

 居住用

157

148

-5.7%

平均販売単価

88.6

95.5

+7.7%

 投資用

122.9

140.7

+14.5%

 居住用

33.7

39.2

+16.5%

*単位:百万円、件

 

*投資用不動産、居住用不動産共に販売件数は減少したが、居住用不動産は第3四半期以降の販売が順調だったことおよび都心の物件など高価格帯の販売が進んだことから平均販売単価が上昇し増収。
*一棟用物件の平均販売単価は247.5百万円で前期比0.4%の下落と、第4四半期に回復した。
*3億円超の投資用不動産販売は前期比2件減の27件。10億円超は2件。
*エリア別では、投資用不動産で、販売件数は神奈川県除き減少も、平均単価は埼玉県を除き上昇した。居住用不動産では、東京都、千葉県では販売件数減少したが、平均単価は全エリアで上昇した。
*海外投資家向け販売は厳しい入国制限などの影響もあり、前期比で51.4%減。販売件数は同41.0%減。高価格帯の投資用物件の販売が減少したため、平均販売単価も前期比で17.7%低下した。

 

②販売用不動産の在庫状況

手元資金の拡充など財務強化を図ったため、販売用不動産の在庫は前期末比17.1%減少。投資用不動産は同15.7%、居住用不動産は同26.8%それぞれ減少。
事業期間は20年12月期で245日。19年12月期末よりも28日長期化。20年12月期第3四半期末より51日長期化した。

 

(3)財務状態とキャッシュ・フロー

◎主要BS

 

19年12月末

20年12月末

増減

 

19年12月末

20年12月末

増減

流動資産

64,367

57,937

-6,430

流動負債

12,185

11,137

-1,048

 現預金

13,708

16,065

+2,357

 買入債務

467

216

-251

 販売用不動産

49,887

41,337

-8,549

 短期有利子負債

10,340

9,102

-1,238

 仕掛販売用不動産

147

283

+136

固定負債

33,486

28,744

-4,742

固定資産

4,096

4,504

+408

 長期有利子負債

32,618

28,020

-4,598

 有形固定資産

3,068

3,838

+769

負債合計

45,671

39,882

-5,789

 無形固定資産

83

83

0

純資産

22,840

22,605

-235

 投資その他の資産

944

583

-361

 利益剰余金

17,914

17,790

-124

資産合計

68,512

62,487

-6,025

負債純資産合計

68,512

62,487

-6,025

*単位:百万円

 

販売用不動産が前期末比85億円減少した一方現預金が同23億円増加し、資産合計は同60億円減少の624億円となった。在庫圧縮に伴い有利子負債を返済し同58億円減少したことなどから、負債合計は同57億円減少の398億円。純資産は利益剰余金の減少で同2億円減少の226億円。
この結果自己資本比率は前期末の33.2%から2.8pt上昇し36.0%となった。
有利子負債依存度は前期末比3.3pt低下の59.4%、ネットD/Eレシオは、同0.35低下の0.94倍。
在庫回転率は期末ベースで0.05pt上昇し0.84回となった。

 

◎キャッシュ・フロー

 

19/12期

20/12期

増減

営業CF

3,276

10,981

+7,705

投資CF

-872

-1,944

-1,072

フリーCF

2,404

9,037

+6,633

財務CF

712

-6,656

-7,368

現金及び現金同等物残高

12,268

14,649

+2,381

*単位:百万円

 

在庫圧縮により営業CFおよびフリーCFのプラス幅は拡大。投資CFは有形固定資産の取得を拡大させたためマイナス幅が拡大。有利子負債を削減したため財務CFはマイナスに転じた。
キャッシュ・ポジションは上昇した。

 

3.2021年12月期業績予想

(1) 新型コロナウイルスの影響について

今期の事業環境に及ぼす新型コロナウイルスの影響について以下のように考えている。

 

(投資用不動産)
緊急事態宣言が再度発令されたものの、投資用不動産に対する国内投資家の投資姿勢は昨年末からの需要回復が継続するものと予測。足許ではやや投資家の動きが鈍くなってきている点は注視する。
海外投資家については、引き続き厳しい入国制限があるため、投資需要の改善は見られないと見ている。但し、大型物件に関しては、海外投資ファンド等からの需要は継続している。
インバウンド需要の喪失や新しい働き方による生活様式の変化が投資用物件の需要動向に変化をもたらしており、仕入れ環境は難しくなりつつある。
商業やオフィスへの投資需要が不透明な中、一棟賃貸マンションや区分OCなどへ需要がシフトしているため、当面は住居系を中心に仕入活動を行う。

 

(居住用不動産)
テレワークなど生活様式の変化により、都心以外のエリアで居住ニーズが高まっており、同社が得意とする都心周辺部エリアでの需要は高まるものと予測している。
競合環境は依然厳しい状況が続くため、粗利率を確保できる物件に絞って仕入を行うため、前期売上高よりも保守的に予測している。

 

(賃貸動向)
感染症拡大によるテナントからの賃料減額や支払猶予のリクエストは限定的。
大学エリアの需要減少や厳しい入国制限による外国人需要の減少など、立地・エリアによる需要動向を厳しく注視する必要がある。空室率の上昇がみられるエリアの仕入れには特に慎重を期す。

 

(全般)
ITを活用した非接触での営業活動を推進する。仲介向けサイトの情報量を増加させるなど拡充を図る。
コロナ禍を契機にテレワークをスタートしたことで、改めて業務フロー等を見直し、RPAなど活用しながら効率化を図っていく。

 

(2)業績予想および配当予想

 

20/12期

構成比

21/12期(予)

構成比

前期比

売上高

34,858

100.0%

35,412

100.0%

+1.6%

売上総利益

5,864

16.8%

5,773

16.3%

-1.5%

販管費

3,398

9.7%

3,857

10.9%

+13.5%

営業利益

2,465

7.1%

1,916

5.4%

-22.3%

経常利益

1,785

5.1%

1,315

3.7%

-26.3%

当期純利益

599

1.7%

651

1.8%

+8.8%

*単位:百万円。

 

増収減益
売上高は前期比1.6%増の354億12百万円、営業利益は同22.3%減の19億16百万円の予想。

 

前述のような新型コロナウイルス感染症の影響により不透明感はあるものの、前期後半からの需要回復が今期も継続すると想定している。
投資用不動産は前期と同程度、居住用不動産は厳しい競合環境から若干保守的に計画している。
開発物件及び不動産特定共同事業に係る販売を計画。
今期も在庫回転率を重視した販売活動を行うため、在庫水準は低下すると予測しており、不動産賃貸収入は前期比減少の見込み。エリア・立地によっては固定資産としての物件取得を拡大させる。投資計画としては40億円。
その他事業では、外部顧客向けの工事受注や管理戸数の増加を計画している。
買取再販事業の粗利率を保守的に計画しているため、売上総利益率は前期比0.5pt低下する。
また、消費税法一部改正の影響を受け、租税公課が増加するため、営業利益率は同1.7pt低下する。
配当は前期と同じく10.00円/株の予想。予想配当性向は36.8%。

 

(2)不動産売買事業の状況

①売上高・件数

 

20/12期

21/12期(予)

前期比

売上高

31,712

30,100

-5.1%

 投資用

25,901

25,200

-2.7%

 居住用

5,810

4,900

-15.7%

販売件数

332

280

-15.7%

 投資用

184

140

-23.9%

 居住用

148

140

-5.4%

平均販売単価

95.5

107.5

+12.5%

 投資用

140.7

180.0

+27.9%

 居住用

39.2

35.0

-10.8%

*単位:百万円、件

 

前期増収だった居住用不動産も、販売件数、平均単価とも減少する見通し。投資用不動産の平均単価は大きく伸長する。

 

4.中期3ヵ年経営計画の進捗

同社では2019年12月期を初年度とする3ヵ年の中期経営計画を推進中だったが、融資環境の一層の厳格化、新型コロナウイルス感染症の拡大、更に消費税法の改正など、事業環境が大きく変化し、今期の需要動向に関しても不透明感があることから、大幅な回復は難しいと判断し、中期経営計画の最終年度である2021年12月期の数値計画を修正した。

 

<定量目標>

 

18/12期

19/12期

20/12期

21/12期(計画)

21/12期

(修正計画)

連結売上高

539

396

348

630

354

連結経常利益

52

24

17

55

13

連結自己資本比率

32.9%

33.2%

36.0%

30%以上

*単位:億円。

 

中長期的な安定成長のための財務安全性として、自己資本比率30%以上を維持する点に変更はない。

 

(1)概要

<経営方針>
「事業基盤を支える商品づくり」、「収益基盤を支えるネットワークづくり」、「経営基盤を支える人材・システムづくり」の3つを経営方針として、確かな経営基盤を作り上げ、更なる成長を続ける企業体へ進化する。

 

<位置づけ>
今回の中期経営計画は、第一次中期経営計画とし、その後策定予定の第二次、第三次中期経営計画による大きな成長に向けた強固な経営基盤を作り上げる再整備の期間と位置付けている。
既存事業をゼロベースで見直し、阻害要因を一つ一つ丁寧に拾い上げ、改善することで、経営方針にあるように、確かな経営基盤を作り上げ、更なる成長を続ける企業体への進化を目指す。
期間を固定するフィックス方式を採用し、目標達成に全社を挙げて邁進する。

 

<事業方針>
上記の経営方針の下、6つの事業方針を掲げ、事業施策を実行する。

 

事業方針

 

事業施策

①環境変化や社会ニーズに対応したお客さまに喜ばれる商品の提供

グループ内で蓄積したノウハウを外部顧客向けの商品として提供。時代のニーズに沿った不動産関連商品の開発とともに新たな顧客層を深耕する。

②保有不動産の再生

エリアや建築物に合った用途変更(コンバージョン)や大規模修繕を実施し、付加価値の最大化を図る。

③商品・サービスを極める

空ビルや空室率の高い物件に対して、早期に稼働率改善を図ることで商品化を早め、在庫回転率の向上を図る。

施工後の点検項目を細部まで実施し、安全・安心・快適な物件提供を行う。

付加価値の高いインバウンド向けの物件開発を行う。

④不動産売買を極める

物件ごとの利益管理を再度徹底・見直し、収益性の向上を図る。

コンプライアンス強化によるリスク管理の徹底を図る。

海外投資家向けセミナーの開催等で海外投資家への販路を拡大する。

⑤多様なワークスタイルへの対応

⑥グループ力の更なる強化

ダイバーシティの推進による人材確保と育成、グループ内の人員配置の最適化人事や階層別研修実施による人材マネジメント、働く環境の整備、業務フロー見直しによる業務の見える化を実施する。

 

 

(2)21年12月期の具体的な取り組み

各経営方針に沿った具体的な取り組みは以下の通りである。

 

①不動産買取再販事業
*経営方針:事業基盤を支える商品づくり、収益基盤を支えるネットワークづくり

 

(同社資料より)

 

(主な施策)
①ITを活用した非接触での販売活動の可能な取り組みを検討・実施する。
仲介向けサイトの拡充(情報量アップ、VRでの物件閲覧、動画配信)を図るほか、IT投資への取組みも強化する。

 

②一棟賃貸マンションを分譲マンションへ転換する。
居住用マンションの現在の動向や周辺エリアのマーケティング状況を踏まえ、一棟賃貸マンションを分譲マンションへ転換し販売する。
今後も立地・エリアを十分調査し、取組みを強化する。

 

③競合環境が厳しいため、十分な利益を確保できる仕入れを行う。
居住用不動産の競合環境が厳しいため利益管理を徹底する。
投資用不動産に関しては住居系の商品仕入れに注力する。
仕入計画は当初545億円を233億円に下方修正した。

 

 

 

②開発・不動産特定共同事業
*経営方針:事業基盤を支える商品づくり、収益基盤を支えるネットワークづくり

 

(開発案件の竣工・販売)
開発案件は4棟を計画している。
一棟収益物件(賃貸マンションやオフィス中心)を開発し、今下期での販売を計画している。
来年度以降の土地の仕入れにも注力する。

 

(不動産特定共同事業 第1弾商品の組合組成)
不動産特定共同事業の第1弾商品である代々木プロジェクトについて、2020年12月に組合を組成し、運用がスタートした。

 

5.今後の注目点

第4四半期の回復は投資用不動産、居住用不動産ともに第3四半期終了時点の予想を大きく上回るものであった。
新型コロナウイルス感染症の影響により不透明感はあるものの、前期後半からの需要回復が今期も継続すると想定している。
ただ、海外投資家の需要回復はなかなか期待しにくい上、足許ではやや投資家の動きが鈍くなってきているとのことであり、急回復は難しい状況である。今期の売上予想354億円を単純に1/4にすると、各四半期約88億円となり、当面は第1四半期(1-3月)以降、その水準に届いていくかを確認したい。
テレワークの普及による需要も生まれつつあり都心周辺部エリアを得意とする同社には追い風ではあるが、やはり現在の事業構造においては投資用不動産の回復が欠かせない。一棟賃貸マンションの分譲マンションへの転換など、様々な取り組みがどのように収益に貢献してくるかを見ていきたい。
4棟の開発を計画している開発事業の進捗にも期待したい。

 

 

<参考:コーポレートガバナンスについて>

◎組織形態及び取締役、監査役の構成>

組織形態

監査役設置会社

取締役

7名、うち社外2名

監査役

3名、うち社外2名

 

◎コーポレートガバナンス報告書
最終更新日:2020年3月24日

 

<基本的な考え方>
当社は、社是として、経営の考え方の根幹であり社名の由来でもある『夢現』(夢を現実にし、理想を追求する)を実現し、企業価値の持続的向上を図るため、以下の三つの企業理念を掲げております。

 

・社会の繁栄に貢献し、成長し続けていきます。
・コンプライアンス経営に徹します。
・ステークホルダー満足度の充実につとめます。
 当社では、この企業理念の実現のために最も必要な施策は、経営の透明性と健全性の確保及び環境の変化に迅速・適切に対応できる経営機能の強化であり、コーポレートガバナンスの確立が最重要課題であると認識し、(1)業務執行責任者に対する監督・牽制の強化、(2)情報開示による透明性の確保、(3)業務執行の管理体制の整備を推進しております。

 

 また、当社取締役会は、実効性のあるガバナンスの枠組みを示しその実現に資することを目的として、「コーポレートガバナンス・ガイドライン」(以下「当社ガイドライン」)を定めております。

 

「当社ガイドライン」の全文は、当社HPに掲載しておりますのでご参照ください。
https://www.mugen-estate.co.jp/ir/management/governance/pdf/CGguidelines_20200324.pdf

 

<実施しない主な原則とその理由>

原則

実施しない理由

【補充原則4-2-1 持続的な成長に向けた経営陣の報酬】

経営陣に対する報酬は、固定報酬(金銭)、及び業務執行取締役へ付与する株式報酬型ストックオプション(新株予約権)で構成されています。

取締役会は、株主総会の決議による取締役会の報酬総額の限度内で取締役7名への固定報酬の具体的な配分について代表取締役社長へ一任する旨決議しております。

代表取締役社長は、会社の業績や経営内容、経済情勢及び各取締役の評価等を考慮したうえで、各取締役への報酬の具体的な配分を決定しております。株式報酬型ストックオプション(新株予約権)の業務執行取締役5名への付与については、内規に従い取締役会が配分を決定しております。

経営陣に対する現行の報酬体系は、当社の経営計画とは連動しておらず、固定報酬と株式報酬型ストックオプションとの支給割合についても定めておりません。「持続的な成長」を導くための基礎として「経営計画の達成」があるとの考えのもと、今後客観性・透明性を高めるための任意の諮問委員会等の設置や、当社の経営計画の達成に寄与する業績連動型報酬制度の検討を進めてまいります。

【補充原則4-10-1 任意の仕組みの活用と独立社外取締役の関与・助言】

当社は、監査役会設置会社であり、取締役7名中2名を独立社外取締役として選任しております。独立社外取締役の人数は取締役会の過半数には達しておりませんが、個々の高度な独立性や高い専門的な知識と豊富な経験を活かすことで、適切な関与・助言を得る体制を整えていると認識しております。

現在、任意の諮問委員会を設置しておりませんが、今後は、統治機能の更なる充実を図る中で、独立社外取締役のより適切な関与・助言を得るべく任意の諮問委員会等の設置を検討してまいります。

 

<開示している主な原則>

原則

開示内容

【原則1-4政策保有株式】

当社は、政策保有株式としての上場株式を保有しておりませんが、今後、相手企業の関係強化や提携を図る目的で取得の必要が生じた場合には、中長期的な経済合理性等を検証し、その結果を開示するとともに、株式保有を行う方針であります。

【補充原則4-11-3 取締役会全体の実効性についての分析・評価】

当社取締役会は、2019年度の取締役会の実効性に関する評価を、2020年3月に実施いたしました。評価は、取締役会の規模・構成・役割分担、取締役会への情報提供・支援体制、取締役会における議題や議論の質量等について全取締役・監査役を対象にアンケートを行い、その結果を踏まえて取締役会で議論を行う形で実施いたしました。

 評価の結果、取締役会として、取締役会の実効性は概ね高い水準にあるものと判断しております。また、取締役会に対する議題の質量や情報提供の在り方等の運用面において工夫の余地があると認識された点については改善のための方策を着実に実施してまいります。

【原則5-1 株主との建設的な対話に関する方針】

当社は、経営企画室をIR担当部門として、当該部門の担当役員が統括し、関連部門と連携を図りながら、個人投資家向け会社説明会やアナリスト・機関投資家向け決算説明会等を定期的に開催しております。また、株主との建設的な対話を通じて双方向のコミュニケーションの充実を図り、経営に関する分析や評価を吸収し経営陣幹部に報告しております。なお、“株主との対話”についての基本方針を「当社ガイドライン」に定め、当社HPにて開示しております。

 

 

 

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