ブリッジレポート
(2708) 株式会社久世

スタンダード

ブリッジレポート:(2708)久世 2021年3月期第2四半期決算

ブリッジレポートPDF

 

久世 真也 社長

株式会社久世(2708)

 

 

企業情報

市場

JASDAQ

業種

卸売業(商業)

代表者

久世 真也

所在地

東京都豊島区東池袋2-29-7

決算月

3月

HP

https://www.kuze.co.jp/

 

株式情報

株価

発行済株式数(自己株式を控除)

時価総額

ROE(実)

売買単位

708円

3,701,382株

2,620百万円

-

100株

DPS(予)

配当利回り(予)

EPS(予)

PER(予)

BPS(実)

PBR(実)

-

-

-567.36円

-

1,441.35円

0.5倍

*株価は12/8終値。発行済株式数は直近四半期末の発行済株式数から自己株式を控除。ROE、BPSは前期末実績。

 

連結業績推移

決算期

売上高

営業利益

経常利益

親会社株主帰属利益

EPS

DPS

2017年3月(実)

61,570

568

663

487

128.45

12.00

2018年3月(実)

62,865

429

545

415

112.20

12.00

2019年3月(実)

66,006

223

372

209

56.67

12.00

2020年3月(実)

64,356

-55

69

-290

-78.55

6.00

2021年3月(予)

40,500

-2,200

-2,000

-2,100

-567.36

-

* 予想は会社予想。単位:百万円、円。

 

(株)久世の2021年3月期第2四半期決算の概要と通期の見通しについて、ブリッジレポートにてご報告致します。

 

目次

今回のポイント
1.会社概要
2.2021年3月期第2四半期決算概要
3.2021年3月期業績予想
4.今後の注目点
<参考:コーポレート・ガバナンスについて>

 

今回のポイント

  • 21/3期上期は前年同期比51.3%の減収、16.6億円の営業損失(前年同期は52百万円の損失)。四半期ベースでは売上・損益共に回復傾向にあり、2Q(7-9月)の売上は前年同期比では37.9%の減収だが、1Q比では82.5%の増加。物流経費を中心に各種経費の抑制に努めた結果、営業損失も、1Qの12.5億円から4.0億円へ縮小しており、損益均衡が見えてきた。

     

  • 通期予想は前期比37.1%の減収、22億円の営業損失(前期は55百万円の損失)。これまで業績予想を未定としてきたが、政府の『感染拡大の防止と社会経済活動回復の両立』という方針の下、同社が主要市場としている外食業界においても、Go To キャンペーンやイベント開催制限の緩和等により徐々に回復傾向がみられることを踏まえ、通期連結業績予想を公表した。

     

  • 下期については、同社にとって書き入れ時の年末年始を前にした感染第3波が気にかかるが、同社の社内では、既に来期以降の事業再拡大に向けた戦略の立案が進んでいる。その一つは、調理・喫食分離業態の市場拡大を踏まえた、「中食・総菜及び給食ヘルスケア」分野の強化である。他の分野を維持・拡大させつつ、現在、10%の同分野の売上構成比を30%に引き上げる。また、来期から始まる第5次中計では、これまで十分に需要を取り込めていなかった業務用食材向けの素材やグループ企業商品の取扱拡大、ECでの業務用食材販売、及び越境ECを含めた海外事業の拡大に取り組むと共に、グループシナジーを高めていく。来期から始まる中計に期待したい。

     

1.会社概要

外食産業や中食産業向けの食材卸を中心に、グループで食材の製造・販売を手掛けている。取扱品目は約40,000アイテムに上り、冷凍・常温品はもちろん生鮮品から消耗品等のノンフードまで幅広い。グループは、同社の他、ソース・スープ類の製造・販売を手掛けるキスコフーズ(株)、ニュージーランドでソース類の製造を手掛けるキスコフーズインターナショナルリミテッド、生鮮野菜など農産品の仕入・販売を行う(株)久世フレッシュ・ワン、豊洲市場に基盤を持つ水産物仲卸大手の旭水産(株)、海外子会社・関連会社向け金融と情報収集の役割を担う久世(香港)有限公司、及び中国で業務用食材卸を手掛ける上海日生食品物流有限公司の連結子会社6社、水産物売買業の豊洲フーズ(株)及び中国で業務用食材卸売事業を手掛ける久華世(成都)商貿有限公司の非連結子会社2社。また、中京地区強化の一環として同地区に6,000店の取引先を有する酒類販売大手(株)サカツコーポレーションと、首都圏で病院・老人福祉施設向けの食材販売に強みを持つ東京中央食品(株)と、それぞれ業務提携をしている。さらに、2019年4月に業務用卸売協業体である日本外食流通サービス協会(JFSA)に加盟し、全国各地域の同業者と購買等で協業体制を構築していくこととした。

 

【経営理念とC&G活動の取組み】

「フードサービス・ソリューション・カンパニー」として「頼れる食のパートナー」を目指し、次の経営理念を掲げている。
私達は、明るい信頼される会社にします。
私達は、お客様の立場に立ち、最高の商品とサービスを提供します。
私達は、絶えず革新に挑戦し、たくましい会社にします。
私達は、お客様、お取引先の繁栄と株主、社員の幸福に貢献します。
私達は、そのために会社の成長と発展を果たします。

 

1-1 事業内容

事業は、食材卸売事業、食材製造事業、及びグループ会社向けが大半を占める不動産賃貸事業に分かれ、20/3期の売上構成比(連結調整前)は、それぞれ、92.2%、7.6%、0.2%。

 

食材卸売事業
業務用食材全般に加え、割りばし、ナプキン、洗剤といった消耗品等のノンフードまでを幅広くカバーし、取扱品目は約40,000アイテムを数える。近年、プライベートブランド(PB)商品や生鮮三品の取扱いにも力を入れている。

 

食材製造事業
連結子会社キスコフーズ(株)が食品製造工場を有し、ソース、ブイヨン、スープ及び調理食品等の自社ブランド製品及びOEM製品の製造・販売を行っており、その子会社(久世の孫会社)キスコフーズ インターナショナル リミテッド(KISCO FOODS INTERNATIONAL LIMITED)が、ニュージーランド・クライストチャーチ市において、オリジナルのフォンドヴォー(仔牛骨、牛肉、野菜等を原料としたソース)やベシャメルソース(バターと小麦粉を原料としたホワイトソース)の製造を行っている。

 

1-2 フードサービスソリューションカンパニーを標榜-システムで 運ぶ、つくる、考える 頼れる食のパートナー-

同社は 「頼れる食のパートナー」 として、顧客へ様々な情報を提供し、顧客と共に、納品の方法、店舗経営、商品開発等について考え、問題の解決に取り組んでいる。目指すところは、「運ぶ」、「つくる」、「考える」それぞれの機能を総合的に組み合わせ、より高い付加価値を生み出す提案営業重視の「フードサービス・ソリューション・カンパニー」である。

 

運ぶ多様な要望に応える事の難しさ
同社においては「個店向け配送」と「チェーン店向け配送」の2通りがあり、「個店向け配送」は、幅広い品揃えで様々な業態(洋食、和食、中華、ホテル、居酒屋、バル、カフェ、病院、商業施設等)に対応し、自社の物流センターから配送。一方、「チェーン店向け配送」はチェーン店独自の品揃えに対応し、自社の物流センターと外部倉庫を利用した久世全国ネットワーク(KZN)の併用で、北海道から九州まで全国にチェーン展開している顧客に食材を届けている。

 

 

個店向け配送

 

チェーン店向け配送

 

 

 

「運ぶ」(配送)は食材専門商社としての根幹に関わる業務だが、時間指定、配送頻度、納品場所等、多様な要望に応えつつ、しっかりと収益管理していく事は実に難しい。昨今の店舗運営は生産性の向上を迫られる一方、労務管理に対する指導が強化されているため、店着時間がピンポイントで指定される事が多く、これに対応しようとすると物流コストが跳ね上がる。このため、納入価格、物流フィー、店着時間を総合的に勘案して取引条件を決める必要があり、オペレーションの難易度があがっている。

 

つくる食材専門商社の枠を超えた事業展開で収益力の強化と顧客満足度の向上を両立
厨房での手間やコスト削減を念頭に新しいメニューやプライベート(PB)商品を開発し、顧客のニーズに合った商品提供を行っている。

 

考える情報提供で顧客のビジネスを側面から支援
「顧客ニーズ」、「メニュートレンド」、「メニューの差別化」等を基本にオリジナルメニューの開発やムリ・ムダのない調理オペレーションの提案、更には同社の商品を使用したメニューレシピやトレンド情報の提供等、日々の顧客支援に加え、プロ向け展示会「FOOD SERVICE SOLUTION」の定期開催で「食のヒントとなる情報」の発信も行っている。2020年はコロナ感染症拡大防止の観点から、初めてWEB展示会を開催した。

 

品質管理商品はもちろん、営業、物流、受発注等のサポート部門を含め、全ての業務で品質向上を推進
1981年に社内に品質管理部門を設け、取引先の品質に関する要望や問い合わせに対し、迅速に対応できる体制を構築しており、細菌検査、生産委託先工場の製造管理、商品規格書の作成・提供、物流センター、各営業拠点の衛生管理チェック等を実施している。また、2010年に「久世グループ品質方針」及びISO22000に基づいた久世グループの品質保証の仕組みである「久世クオス(久世QUALITY SYSTEM)」を策定し、新しい品質への取組みをスタート。13年4月には、キスコフーズ(株)が、同年8月には同社と久世フレッシュ・ワンが、それぞれISO22000の認証を取得した。また、2019年10月には(株)旭水産がFSSC22000の認証を取得している。商品の品質だけでなく、営業、物流、受発注等のサポート部門を含め、全ての業務の品質の向上を推進し、「お客様満足度No.1」を目指している。

 

1-3 食産業のマーケット

食産業のマーケットは約70兆円とされおり、内訳は、内食が約35兆円、中食が約10兆円、外食が約25兆円。このうち、同社が関与するのは、中食及び外食だが、女性の社会進出や単身世帯の増加等の社会環境の変化に伴い、人口が減少する中でも、外食市場は堅調に推移しており、中食市場は軽減税率導入の影響もあり、2017年に10兆円を超え等、成長が続いている。

 

外食産業市場規模と食の外部化率
1997年に外食市場は約29兆円とピークを迎え、2011年には23兆円を下回ったが、2015年には再び25兆円を超えた。2019年まで、この水準を維持していたが、2020年は新型コロナウイルスの影響で市場の縮小は避けられない見通し。ただ、中食需要を追い風に、「食の外部化」が進んでおり、2018年は43.7%に達している。

 

(同社資料より)

 

2.2021年3月期2四半期決算概要

2-1 上期連結業績

 

20/3期 上期

構成比

21/3期 上期

構成比

前年同期比

売上高

33,184

100.0%

16,159

100.0%

-51.3%

売上総利益

6,690

20.2%

3,315

20.5%

-50.4%

販管費

6,742

20.3%

4,976

30.8%

-26.2%

営業利益

-52

-

-1,661

-

-

経常利益

27

0.1%

-1,510

-

-

親会社株主帰属利益

42

0.1%

-1,521

-

-

* 単位:百万円

 

前年同期比51.3%の減収、16.6億円の営業損失(前年同期は52百万円の損失)
4月7日に緊急事態宣言が発出された、東京、神奈川、埼玉、千葉、大阪、兵庫、福岡、の7つの都府県は同社の主要市場である。このため、緊急事態宣言が解除された5月31日までの期間、顧客の最大8割近くの店舗が一時休業や営業自粛を余儀なくされた。加えて、三大都市圏では、6月以降も、飲食店の営業制限が続いたうえ、外出・接待の抑制で消費行動が変化した。

 

こうした中、同社は、衛生用品やテイクアウト、デリバリーといった新しい営業スタイルに必要な商材・情報の提案に力を入れた他、コロナ禍でも影響を受けにくい老健施設やスーパー、惣菜店等の日常食の分野で既存顧客の深耕に取り組んだ。また、アプリ等、非対面で情報提供できるシステム環境整備等、DXも推進した。

 

売上高は前年同期比51.3%減の161.5億円。第2四半期(7-9月)の売上は104.3億円と前年同期比37.9%減少したものの、上記取り組みの結果、第1四半期との比較では82.5%増加した。

 

損益面では、物流経費を中心に各種経費の抑制に努めたものの、事業環境の悪化による大幅な売上減少の影響をカバーできず、16.6億円の営業損失となった。ただ、四半期ベースでは、売上の増加に伴い、第2四半期の営業損失は4.0億円と第1四半期の12.5億円から大きく改善した。

 

 

2-2 セグメント別動向

 

20/3期 上期

構成比

21/3期 上期

構成比

前年同期比

食材卸売事業

30,956

93.3%

14,575

90.2%

-52.9%

食材製造事業

2,241

6.8%

1,590

9.8%

-29.0%

不動産賃貸事業

70

0.2%

69

0.4%

-1.4%

調整額

-84

-

-76

-

-

連結売上高

33,184

100.0%

16,159

100.0%

-51.3%

食材卸売事業

277

0.9%

-1,180

-

-

食材製造事業

152

6.8%

-43

-

-

不動産賃貸事業

49

70.0%

33

47.8%

-32.7%

調整額

-532

-

-471

-

-

連結営業利益

-52

-

-1,661

-

-

* 単位:百万円

 

食材卸売事業
売上高145.7億円(前年同期比52.9%減)、セグメント損失(営業損失)11.8億円(前年同期は2.7億円の利益)。第1四半期の緊急事態宣言の影響に加え、解除後も、新型コロナウイルス感染第2波、在宅勤務の定着、インバウンド需要の減少等で厳しい事業環境が続いたものの、第2四半期に入ると徐々に回復傾向がみられてきた。また、比較的好調を維持している業態への販促活動を推進すると共に、物流経費を中心に各種経費の抑制に努めた。

 

食材製造事業
売上高15.9億円(前年同期比29.0%減)、セグメント損失(営業損失)43百万円(前年同期は1.5億円の利益)。当事業は主に連結子会社キスコフーズ(株)の事業領域である。弁当・惣菜製造業者向けの販売に大きな落ち込みはなかったものの、一般外食店・ホテル・結婚式場向け販売が大きく落ち込んだ。製造費用や運賃・保管料等の抑制に取り組んだものの、利益確保には至らなかった。

 

2-2 財政状態及びキャッシュ・フロー(CF)

財政状態

 

20年3月

20年9月

 

20年3月

20年9月

現預金

3,689

3,040

仕入債務

7,232

6,242

売上債権

5,039

4,784

短期有利子負債

1,734

3,396

たな卸資産

2,593

2,645

流動負債

10,619

10,810

流動資産

11,892

11,040

長期有利子負債

1,207

1,687

有形固定資産

2,417

2,467

固定負債

2,106

2,671

無形固定資産

476

532

純資産

5,335

3,904

投資 その他

3,273

3,346

負債・純資産合計

18,060

17,386

固定資産

6,167

6,345

有利子負債合計

2,941

5,083

* 単位:百万円

 

第2四半期末の総資産は前期末との比較で6.7億円減の173.8億円。受注・売上の減少で売上債権・仕入債務が減少した他、損益の悪化や配当金の支払い等で純資産が減少した。一方、手元流動性を高めるべく、長短借入金を積み増した(この他、30億円のコミットメントラインも設定されている)。自己資本比率22.5%(前期末29.5%)。

 

キャッシュ・フロー(CF)

 

20/3期 上期

21/3期 上期

前年同期比

営業キャッシュ・フロー(A)

-469

-2,504

-2,035

-

投資キャッシュ・フロー(B)

-290

-165

+125

-

フリー・キャッシュ・フロー(A+B)

-759

-2,669

-1,910

-

財務キャッシュ・フロー

-636

2,101

+2,737

-

現金及び現金同等物期末残高

3,134

2,533

-601

-19.2%

* 単位:百万円

 

損益の悪化に加え、コロナ禍対応コストもあり、運転資金が増加したため、営業CFは25.0億円のマイナスとなった。投資CFは有形・無形固定資産の取得によるもので、財務CFは長短借入金の積み増しによる。

 

3.2021年3月期業績予想

3-1 通期連結業績

 

20/3期 実績

構成比

21/3期 予想

構成比

前期比

売上高

64,356

100.0%

40,500

100.0%

-37.1%

営業利益

-55

-

-2,200

-

-

経常利益

69

0.1%

-2,000

-

-

親会社株主帰属利益

-290

-

-2,100

-

-

* 単位:百万円

 

前期比37.1%の減収、22億円の営業損失予想
これまで業績予想を未定としてきたが、政府の『感染拡大の防止と社会経済活動回復の両立』という方針の下、同社が主要市場としている外食業界においても、Go To キャンペーンやイベント開催制限の緩和等により徐々に回復傾向がみられることを踏まえ、通期連結業績予想を公表した。

3-2 株主還元

株主優待制度として、株式保有数に応じて同社PB商品の特選無洗米(山形天童産)の新米を進呈しており、今期も10月中旬頃発送した。この特選無洗米は、山形県天童市の契約農家が栽培している。
尚、今期の配当については未定としている。

 

4.今後の注目点

同社は、首都圏を中心に、中部圏、関西圏に強みを持つだけに、コロナ禍の影響が大きかった。下期については、同社にとって書き入れ時の年末年始を前にした感染第3波が気にかかる。
ただ、同社の社内では、既に来期以降の事業再拡大に向けた戦略の立案も進んでいる。その一つは、調理・喫食分離業態の市場拡大を踏まえた、「中食・総菜及び給食ヘルスケア」分野の強化である。同社の販売チャネルは、大きく分けて、「専門店」、「カジュアルレストラン及び観光・レジャー」、「中食・総菜及び給食ヘルスケア」、の3つ。現在の売上構成比は、それぞれ、5%、85%、10%だが、中期的には、専門店とカジュアルレストラン及び観光・レジャーの売上を維持・増加させつつ構成比を70%に引き下げ、中食・総菜及び給食ヘルスケアを30%に引き上げる。
また、今期は物流の効率化と商品集約による収益・業務改善を柱とする第4次中計の最終年度にあたるが、来期から始まる第5次中計では、事業拡大に向け、プラスオン戦略と成長戦略を進めていく考えで、プラスオン戦略については、今期中に着手する。プラスオン戦略では、これまで十分に需要を取り込めていなかった業務用食材向けの素材やグループ企業商品の取り扱いを拡大する。取扱商品の幅を広げ、クロスセルすることで、配送単価を引き上げ、コストダウンを図る。一方、成長戦略では、ECでの業務用食材販売、及び現地のパートナーとの連携による越境ECを含めた海外事業の拡大に取り組むと共に、同社グループのメーカー部門や生鮮等とのシナジーを高めていく。来期から始まる中計に期待したい。

 

<参考:コーポレート・ガバナンスについて>

◎組織形態及び取締役、監査役の構成

組織形態

監査役会設置会社

取締役

5名、うち社外1名

監査役

3名、うち社外2名

◎コーポレート・ガバナンス報告書(更新日:2020年6月25日)

 

基本的な考え方
当社のコーポレート・ガバナンスの考え方は、経営理念を基本としております。

経営理念

私達は、明るい信頼される会社にします。

私達は、お客様の立場に立ち、最高の商品とサービスを提供します。

私達は、絶えず革新に挑戦し、たくましい会社にします。

私達は、お客様、お取引先の繁栄と株主、社員の幸福に貢献します。

私達は、そのために会社の成長と発展を果たします。

 

これらの考え方に基づき、当社は企業目的を達成し、企業価値を向上させるために経営の有効性と効率化を高め、変化する経営環境に対して迅速な意思決定や、意思決定に基づく機動性の向上を図っていく必要があると考えております。また、経営の健全性を高めるために、経営の監視機能として、内部統制システム構築による自主点検と内部監査による法令遵守(コンプライアンス)チェックがますます重要性を増してきていると認識しております。その上で、安定的な企業活動を継続していくために、コーポレート・ガバナンスの強化を図ってまいります。

 

<実施しない原則とその理由>
【基本原則1 株主の権利の平等性の確保】
当社は常に株主の権利が実質的に確保されるように適切に対応していくとともに、株主総会の集中日を避けての実施や、情報の適宜開示により株主がその権利を適切に行使できる環境作りに努めております。今後もこの考え方に則り、株主総会招集通知の早期発送やWEB開示の検討を進めるとともに、少数株主にも配慮して株主の実質的な平等性の確保を図ってまいります。

 

【基本原則2 株主以外のステークホルダーとの適切な協働】
当社には「経営理念」、社員の行動基準である「KUZE WAY」、「食品安全方針」とグループの品質保証の仕組み「久世クオス」があり、これらの考え方をベースに様々なステークホルダーの要望に応えるべく活動しております。当社取締役会は、当社の活動が経営理念をはじめとするこれらの考え方に合致しているかを監督し、それが実践されるような企業文化を形成するよう代表取締役を中心に対応しております。

 

【基本原則3 適切な情報開示と透明性の確保】
当社は情報開示担当役員責任の下、経営企画室が中心となって決算情報・経営戦略・経営課題あるいはリスクやガバナンスの状況、報告のための決算説明会や個人投資家説明会を実施しており、非財務情報については当社WEBサイトを通じて積極的に提供するよう努めております。当社取締役会は、こうした情報提供が受け手であるステークホルダーの皆様にとって有益・有用であるよう監督・指導にあたります。

 

【基本原則4 取締役会等の責務】
当社では取締役会は株主の為に諸施策を示し実行していく最高機関と考えております。当社は業務執行の意思決定の妥当性および適正性を確保し、取締役会が有効に機能するよう独立性を有する社外取締役が取締役会に出席しております。さらに経営監視機能の強化を図るため、社内監査役1名と社外監査役2名の計3名体制で監査役会を組織して監査役相互の情報交換を緊密にするとともに、監査役も取締役会に出席し適宜、意見の表明を行っており、健全性かつ透明性の高い経営を維持する体制になっております。

 

【基本原則5 株主との対話】
当社では株主総会の場以外でも株主との対話の場は必要と考えております。そこで、個人投資家説明会や個別ミーティング等を通じ投資家とのコミュニケーションづくりにも取り組んでおりますが、特定のステークホルダーとの対話については、その都度状況に応じて合理的な配慮の中で対応してまいります。

 

 

本レポートは情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を意図するものではありません。また、本レポートに記載されている情報及び見解は当社が公表されたデータに基づいて作成したものです。本レポートに掲載された情報は、当社が信頼できると判断した情報源から入手したものですが、その正確性・完全性を全面的に保証するものではありません。当該情報や見解の正確性、完全性もしくは妥当性についても保証するものではなく、また責任を負うものではありません。本レポートに関する一切の権利は(株)インベストメントブリッジにあり、本レポートの内容等につきましては今後予告無く変更される場合があります。投資にあたっての決定は、ご自身の判断でなされますようお願い申しあげます。

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