ブリッジレポート
(4248) 竹本容器株式会社

スタンダード

ブリッジレポート:(4248) 竹本容器 2019年12月期第2四半期決算

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竹本 笑子 社長

竹本容器株式会社(4248)

 

 

企業情報

市場

東証1部

業種

化学(製造業)

代表取締役社長

竹本 笑子

所在地

東京都台東区松が谷2-21-5

決算月

12月

HP

http://www.takemotokk.co.jp/

 

株式情報

株価

発行済株式数

時価総額

ROE(実)

売買単位

863円

12,528,400株

10,812百万円

14.8%

100株

DPS(予)

配当利回り(予)

EPS(予)

PER(予)

BPS(実)

PBR(実)

19.00円

2.2%

93.91円

9.2倍

679.43円

1.3倍

*株価は9/11終値。発行済株式数、DPS、EPSは19年12月期第2四半期決算短信より。ROE、BPSは前期末実績。

 

業績推移

決算期

売上高

営業利益

経常利益

当期純利益

EPS

DPS

2015年12月(実)

12,221

1,250

1,275

827

72.82

14.00

2016年12月(実)

12,799

1,259

1,279

836

73.65

15.00

2017年12月(実)

14,201

1,412

1,440

986

82.29

17.00

2018年12月(実)

16,022

1,630

1,762

1,211

96.72

18.50

2019年12月(予)

16,934

1,678

1,706

1,176

93.91

19.00

*予想は会社側予想。2019年1月1日付で1:2の株式分割を実施。EPS、DPSは遡及して調整。当期純利益は親会社株主に帰属する当期純利益。以下、同様。

 

 

竹本容器株式会社の2019年12月期第2四半期決算概要などをご紹介致します。

 

目次

今回のポイント
1.会社概要
2.2019年12月期第2四半期決算概要
3.2019年12月期業績見通し
4.今後の方針
5.今後の注目点
<参考1:中期経営計画>
<参考2:コーポレートガバナンスについて>

今回のポイント

  • 2019年12月期上期の売上高は前年同期比2.0%増の78億40百万円。日本国内は化粧品を中心に堅調な需要が継続したがインバウンド需要は減少。EC規制による中国需要の減少や米中貿易摩擦などの影響を受け海外売上は計画未達となった。営業利益は同2.3%減の8億39百万円。原材料価格上昇は想定内であったが、海外の売上減少、費用増を吸収できなかった。計画は上回った。

     

  • 業績予想に変更は無い。2019年12月期の売上高は前期比5.7%増の169億円の予想。消費者ニーズの多様化や商品サイクルの短縮化により開発コスト削減および開発期間短縮ニーズは引続き強く、スタンダードボトルニーズの拡大が続く。積極的な開発提案を行うとともに、新規金型も増加する。営業利益は同3.0%増の16億78百万円の予想。金型開発と増産対応及び省力化投資等に伴う減価償却費負担は177百万円の増加を見込む。また増産対応と原材料価格上昇により原材料費も増加するが、販管費の抑制に努め増益を計画している。配当は中間、期末共に9.50円/株の予定。株式分割考慮後で前期比0.5円/株の増配。予想配当性向は20.2%。配当性向は20%以上を目標としている。

     

  • 売上高は前年同期比増収ではあったが、EC規制による中国需要の減少や米中貿易摩擦、新市場の立ち上がり遅れなど海外要因によって計画を下回った。上期の完成金型数は前年同期の約半分、金型投資額は前年同期を上回るものの通期計画に対する進捗は約3割の水準。期末金型数は着実に増加しているが、ややスローペースとなった金型製作が下期どれだけ増加していくかを注目したい。

     

  • 一方、「デジタルとリアルの協働」の中心的な役割を果たす「TOGETHER LAB」が竣工した。稼働は来期からとなるが、どのようなプラス効果を具体的に発揮するのかを取材したい。

     

1.会社概要

化粧品・美容事業者、食品・健康食品事業者、日用・雑貨事業者、化学・医薬品事業者を主な顧客として、自社で容器の企画・設計を行い、製造に必要な金型を自社で所有する容器である「スタンダードボトル」を製造・販売。2019年6月末で3,551型の自社金型を所有する。高い開発提案力、豊富なストックに加え、幅広い顧客層、小ロット・多品種・短納期に対応する製品供給体制等が大きな特徴。海外展開にも積極的。海外子会社は中国2社、米国、オランダ、タイ、インドにそれぞれ1社。

 

【1-1 沿革】

創業者竹本茂氏(竹本笑子社長の祖父)が、同社の前身となる竹本商店を1950年に創業。第二次大戦終戦後のモノ不足の中、使用後のガラス壜を回収し、新品同様に再生する「古壜再生業」でスタートした後、1953年に竹本容器株式会社を設立し、ガラス容器の販売を開始。1963年には同社を特徴づける自社ブランド品「スタンダードボトル」の取扱いを始めた。
1980年代に入ると、竹本雅英専務(現相談役、竹本笑子社長の父)が先頭となり、顧客の注文に応じて容器を製造する「特注品」が主流で、ボトルと付属品の取扱い業者が分離していた関西地区において、「スタンダードボトル」と「ワンストップ供給」を武器に新規開拓に注力。品揃えの豊富な同社は顧客の需要を確実に取り込み、販路を拡大した。当時としては画期的であったこの大阪進出がその後の福岡、札幌、名古屋への展開につながり、全国をカバーする販売・サービス網の構築に成功した。

1984年にはさらに競争力を強化するためには商社機能に加えメーカー機能が必要と考え、吉川工場(埼玉県吉川市)を開設し、プラスチック容器の加工・印刷を開始した。
1996年には業界で先駆けて中国に製造・販売の子会社を設立し、グローバル化戦略をスタート。
2004年、竹本笑子氏が代表取締役社長に就任し、国内市場におけるシェアアップと海外市場の開拓をさらに推進中。2014年12月、東京証券取引所市場第2部に上場。2017年6月、東京証券取引所市場第1部に指定された。

 

【1-2 社是及び使命】

社是

お客様の心でボトルをつくる・・・

 

使命

生活上必要不可欠な容器 –カタチ(容)あるウツワ(器)-をつうじて、顧客の商品である内容物の価値を安全に包み、さらにその価値と個性化を高め「世界の器文化に貢献」することである。

 

1996年の中国進出も、器文化の本場中国といつかは手を組んで事業がしたいと考えていた創業者の想いが実を結んだものであった。竹本笑子社長もこの理念、使命を企業の根幹に置き、社員研修を始めとした様々な機会を使って社員への浸透を図っている。

 

【1-3 市場環境】

◎成熟する国内市場
下のグラフにあるように、容器の出荷金額はリーマンショックを期に6兆円を割った後、横ばいが続いており、今後も人口減少の進行が予想される中、国内需要の大きな伸びは期待し難い。

 

 

ただその一方で、以下のような状況を背景に、同社の武器である「スタンダードボトル」の需要は今後も拡大することが予想される。

消費市場の成熟化、消費者の嗜好の多様化、ネット販売の拡大などにより、商品ライフサイクルの短命化が進み、「大量生産大量販売」の時代は終わり、「少量多品種販売」の時代に入っている。

そうした中、同社の顧客である化粧品・トイレタリー用品メーカー等が面している課題は、「製品開発期間の短縮化」や「経費削減」。

自社による容器開発を抑制する傾向を強めるこれらメーカーにとっては、必要な容器を必要なタイミングに必要な数量だけ調達できるスタンダードボトルを採用する機会は今後益々増大するものと考えられる。

 

一方、2008年の化粧品・トイレタリー容器市場1,558億円における各社のシェア((同社推定)は以下の通り。

 

 

顧客が金型の所有権を保有し、金型の費用も負担する「カスタムボトル」は市場の70~80%を占めると推定され、「スタンダードボトル」の市場構成比は20~30%。同社はスタンダードボトルの20%程度のシェアを有していると同社では推定している。

 

圧倒的なシェアを有するトップA社やB社の顧客は、自社で金型投資を行う化粧品大手企業などが中心。
そこで竹本容器は、これまでに培ってきた提案力を差別化要因とし、協力メーカーも活用し、早く、安く、確実に製品を納入する量産体制を構築。顧客金型製品の売上を拡大する。

 

一方、大半の下位企業が商社を通じてスタンダードボトルの販売を行っているため、商社機能とメーカー機能を併せ持つ竹本容器は豊富な品揃えという点で優位性を有している。またメーカーとして開発コスト低減に取り組む事により、価格競争力も向上させシェアを引き上げる。
加えて、金型投資が必要なスタンダードボトルにおいては継続的な投資を実施するための強固な財務力が不可欠であり、業界唯一の上場企業である同社はこの点でも大きなアドバンテージを有している。

 

このように、同社は上位・下位、双方の競合に対するシェア拡大を目指している。18年12月期の同社の化粧・美容向け売上高は前期比13.4%増で足元の化粧品市場全体の伸びを大きく上回っており、現在のシェアは、2008年当時の上記4.2%よりも確実に上昇していると見られる。

 

◎成長する海外市場
アジアを中心とする新興国市場では化粧品市場が急速に拡大している。
中国市場は5年間で市場規模は5割増加した。2017年には日本を上回ったと見られ、インドやASEAN各国でも高成長が良込まれている。
新興国では日本製ボトルに対する信頼が高く、ここにも大きなビジネスチャンスが存在する。

 

【1-4 事業内容】

化粧品・美容事業者、食品・健康食品事業者、日用・雑貨事業者、化学・医薬品事業者を主な顧客として、容器およびキャップやディスペンサーなど付属品の製造・販売を行っている。
同社の容器は単なる容れ物ではなく、デザイン、機能、バリア性、安全、環境に留意した付加価値の高い製品が中心となっている。

 

 

 

(同社資料より)

 

(同社資料より)

 

◎ビジネスモデル
化粧品やトイレタリー製品メーカー等の顧客企業が、製品差別化のために独自の容器デザインの製造を容器の成型メーカーに依頼する場合、多くのケースでは容器を製造するための金型製作費用は顧客が負担し、成型メーカーが製品設計と生産を請負い、顧客独自の容器を生産後納品することとなる。
ところが、金型の製作には、一般的に3カ月程度の期間と数百万円の費用が必要であり、多くの顧客企業にとっては容器の調達に時間とコストがかかる点が課題となっている。

 

これに対し、同社は顧客に替わって自社で金型を製作し、顧客が希望する包装容器を生産、納品する。
このため、顧客は自ら金型を製作する場合と比べると短期間でかつ開発コストを抑えて、希望する包装容器を、必要な時に、必要な量だけ調達することができる。
このように、同社が容器の企画・設計を行い、製造に必要な金型を自社で製作・所有する容器を「スタンダードボトル」と呼ぶ。

 

同社が有する金型の種類は2019年6月末現在で3,551点と業界一・世界最多の豊富さを誇る。
自社で開発した標準型のスタンダードボトルに着色や印刷を施し、キャップなどの付属品と組み合わせる「カスタマイズ」により、顧客の差別化ニーズに対応している。
また一部製品については製品在庫を保有するなどし、小ロット、多品種、短納期を実現している。

 

 

 

(同社HPより)

 

販売地域は日本、中国、アメリカなど世界に広がっており、2018年12月期の販売先はグループ全体で約4,500社となっている。

 

スタンダードボトルの売上構成比は全売上高の約7割で、顧客が金型製作を負担する顧客金型製品や、商社として他社製品の仕入なども行っている。

 

(同社資料を基に弊社作成)

 

◎生産体制
国内に6拠点、中国に2拠点、インドに1拠点、オランダに製造提携拠点1か所を有しグローバルな生産体制を構築している。2019年6月には岡山事業所の既存棟改修工事が完了し、二棟体制となっている。
国内生産では、「小ロット・多品種対応」、「短納期対応」、「安定した品質」、「幅広い取扱品目」、「突発受注への対応」、「大量生産へも対応」など、きめ細かく顧客ニーズに対応している。
中国においては、生産能力の拡充、品質の向上に注力中である。

 

【1-5 ROE分析】

 

2014/12期

2015/12期

2016/12期

2017/12期

2018/12期

ROE (%)

13.1

15.5

14.5

14.3

14.8

売上高当期純利益率(%)

5.25

6.77

6.53

6.94

7.56

総資産回転率(回)

1.19

1.16

1.08

1.04

1.02

レバレッジ(倍)

2.09

1.98

2.04

1.97

1.91

 

利益率の上昇で18年12月期も高ROEを実現。中期的には15%以上を安定的に達成することを目指している。

 

【1-6 特徴と強み】

①幅広く厚い顧客基盤
同社は国内外に約4,500社と極めて幅広い顧客基盤を有している。
加えて、単独の売上高が10%を超える顧客は無く、この顧客基盤から獲得する安定したキャッシュ・フローが、継続的な金型投資を可能にしている。
また、同社の高い開発提案力により顧客満足度は高く、リピーターも多い。

 

②豊富な金型ストック
前述の様に3,551型という豊富な金型ストックは世界トップと同社では推定しており、顧客のニーズに対して柔軟な対応が可能である。
また、品揃えの拡充や、デザインおよび機能性に留意した容器など付加価値の高い製品開発を進めると同時に、金型の標準化、共通化、小型化を進めることで、投資負担やリスクを低減させている。

 

③柔軟な製品供給体制・生産対応力
国内6拠点、海外3拠点(中国2拠点、インド1拠点)の他、オランダの製造提携拠点1か所で相互に連携・補完する生産ネットワークを通じて、高品質な製品を小ロット、多品種、短納期で納品できるグローバルな製品供給体制を構築している。
また顧客ニーズに対応したカスタマイズによる生産体制や、コスト、強度、精度を考慮した新たな生産技術を積極的に導入している。

 

④「開発提案力の高さ」
幅広い顧客基盤(顧客資産)の形成に寄与しているのが、高い開発提案力であり、同社の持続的企業価値創造の源泉といっていいだろう。
現在約30名の企画開発及び技術スタッフが、素材、形状、機能性、安全性などの視点から日々様々なアイデアの具現化に取り組んでいる。
合羽橋ショールームには約1,000種類のスタンダードボトルが展示されており、高い開発提案力の一端を伺うことが出来る。

 

(同社資料より)

 

スタンダードボトル開発基盤・金型基盤を活用して顧客に対し開発提案を行い、顧客のオリジナル金型を低価格、短納期、高品質で提供する事を同社では「カスタムボトル・イノベーション」と名付け、積極的に展開している。

 

この「カスタムボトル・イノベーション」を更に強化するための施設「TOGETHER LAB」が2019年9月、東上野に竣工した。正式稼働は2020年3月の予定。
顧客との協働を意味する「TOGETHER LAB」では、ハイクオリティ3D CADを用いて、アイデアスケッチから製品展示イメージまで様々なシミュレーション画像を同LABに来てもらった顧客に提示することができる。
これによって顧客とはこれまで以上に効率的で質の高いコミュニケーションを実現することができるため、顧客の開発思想に沿った製品開発が可能である

 

⑤4つの優位性で顧客から高い評価
上記のような「幅広く厚い顧客基盤」をベースに、「開発提案力の高さ」、「豊富な金型ストック」、「カスタマイズ能力」、「柔軟な製品供給体制・生産対応力」という4つの優位性によって顧客ニーズを充足。高い評価を得ている。

 

 

2.2019年12月期第2四半期決算概要

(1)業績概要

 

18/12期2Q

構成比

19/12期2Q

構成比

前年同期比

期初予想比

売上高

7,685

100.0%

7,840

100.0%

+2.0%

-5.8%

売上総利益

2,410

31.4%

2,428

31.0%

+0.8%

-

販管費

1,551

20.2%

1,589

20.3%

+2.5%

-

営業利益

858

11.2%

839

10.7%

-2.3%

+9.8%

経常利益

886

11.5%

859

11.0%

-3.1%

+10.1%

四半期純利益

600

7.8%

565

7.2%

-5.8%

+6.4%

*単位:百万円

 

国内は堅調も海外が減収。海外減少、費用増で減益。
売上高は前年同期比2.0%増の78億40百万円。日本国内は化粧品を中心に堅調な需要が継続したがインバウンド需要は減少。EC規制による中国需要の減少や米中貿易摩擦などの影響を受け海外売上は計画未達となった。
営業利益は同2.3%減の8億39百万円。原材料価格上昇は想定内であったが、海外の売上減少、費用増を吸収できなかった。計画は上回った。

 

<設備投資と減価償却>

 

18/12期 2Q

19/12期 2Q

減価償却費

499

540

設備投資額

969

938

うち、金型

219

236

*単位:百万円

 

<製商品別売上動向>

 

18/12期2Q

構成比

19/12期2Q

構成比

前年同期比

自社製品

(スタンダードボトル)

5,632

73.3%

5,800

74.0%

+3.0%

顧客金型製品

(カスタムボトル)

767

10.0%

743

9.5%

-3.1%

他社製品

1,141

14.9%

1,153

14.7%

+1.0%

材料その他

143

1.9%

143

1.8%

-0.2%

合計

7,685

100.0%

7,840

100.0%

2.0%

*単位:百万円

 

国内海外ともにスタンダードボトルを軸として化粧品向けを中心に需要が増加した。
国内のカスタムボトルは増加したが、大口案件の多い中国でカスタムボトル売上が減少した。

 

<販売先区分別売上動向>

 

18/12期2Q

構成比

19/12期2Q

構成比

前年同期比

化粧・美容

4,623

60.2%

4,636

59.1%

+0.3%

日用・雑貨

341

4.4%

357

4.6%

+4.7%

食品・健康食品

598

7.8%

691

8.8%

+15.4%

化学・医薬

412

5.4%

381

4.9%

-7.4%

卸、その他

1,709

22.2%

1,773

22.6%

+3.7%

合計

7,685

100.0%

7,840

100.0%

+2.0%

*単位:百万円

 

開発提案型営業の展開により化粧・美容向けの売上が他区分計上分も含めて続伸した。(顧客業種による分類のため)
食品・健康食品区分は実質化粧品用途向けが伸びた。食品向け販促を進めたが横ばい水準にとどまった。

 

<地域別動向>

売上高

18/12期2Q

19/12期2Q

前年同期比

計画比

日本

5,803

6,131

+5.6%

-0.1%

中国(円ベース)

1,872

1,714

-8.4%

-16.7%

中国(元ベース)

109

105

-3.5%

-17.7%

その他地域

160

110

-31.0%

-61.9%

営業利益

 

 

 

 

日本

605

718

+18.8%

+25.5%

中国(円ベース)

285

213

-25.3%

-17.7%

中国(元ベース)

16

13

-21.2%

-18.7%

その他地域

-32

-94

-

-

*単位:百万円

 

(日本)
増収増益、売上は計画未達。利益は上回る。

 

化粧品向けを中心に、開発提案型営業を展開してきた顧客からの需要が継続し増収となったが、2019年1月に中国で施行されたEC規制の影響によりインバウンド向け需要が減少し計画比では未達となった。
増産対応投資、自動化投資のほか、高い機能性を備えた製品開発への投資を継続し、供給能力向上を図った。

 

利益面では、スタンダードボトル、カスタムボトルの販売額が伸び、売上総利益額、率とも増加した。プラスチック原材料価格は前年同期比10%の上昇を想定したが、実際は2.6%にとどまった。負担増は11百万円。
増収により、物流費増、展示会への出展費用負担増を吸収し営業利益は増益で、計画比も上回った。

 

(中国)
減収減益で計画も下回る。

 

EC規制の影響で中国国内顧客の在庫調整が生じ、為替換算の影響も含め減収となった。米中貿易摩擦の影響もあり米国向けの販売額も前年同期比で30百万円の減少となった。
スタンダードボトル、カスタムボトルとも減収だった。

 

利益面では製品売上の減少により売上総利益額も減少した。販管費は伸び率を抑えたものの、売上総利益減少により、営業利益率は12.5%に低下した。プラスチック原材料価格は前年同期比13百万円の減少となった。

 

(その他地域)
減収減益で計画も下回る。

 

インド工場は2018年7月より本格稼働開始し、工場、生産機械の償却を開始した。日本と中国から金型も移動した。
オランダでの現地生産委託体制は構築済で、既存の金型を移動したほか現地でも新規金型を製作中である。

 

インドでは昨年から進行している案件が複数進行中。顧客金型による製品化も進んでいるが本格的な売上には至っていない。費用が先行している。
オランダでは、展示会出展効果で引合い件数は増加しているが、上期は計画水準の売上には達しなかった。現地向け金型製作が進んでいるが自社型の完成には至っていない。売上への貢献は下期から。
アメリカでは、引合いはあるものの、前期貢献した化粧品分野の大口案件が減少し売上金額は半減となった。

 

(2)財務状態とキャッシュ・フロー

◎主要BS

 

18年12月末

19年6月末

 

18年12月末

19年6月末

流動資産

8,184

8,178

流動負債

4,689

4,242

 現預金

3,020

2,993

 仕入債務

2,593

2,415

 売上債権

3,422

3,380

 短期借入金

531

573

 たな卸資産

1,566

1,582

 未払法人税等

306

229

固定資産

8,546

8,510

固定負債

3,486

3,568

 有形固定資産

7,573

7,641

 長期借入金

3,184

3,256

 建物及び構築物(純額)

3,474

3,343

負債合計

8,175

7,810

 無形固定資産

428

432

純資産

8,555

8,877

投資その他の資産

544

436

 株主資本

8,356

8,796

資産合計

16,730

16,688

負債純資産合計

16,730

16,688

 

 

 

有利子負債残高

3,716

3,830

 

 

 

自己資本比率

50.9%

52.9%

*単位:百万円

 

流動資産、固定資産は前期末比ほぼ変わらず。資産合計は同42百万円減少の166億88百万円となった。仕入債務の減少などで負債合計は同3億65百万円減少の78億10百万円。
利益剰余金の増加で純資産は同3億22百万円増加の88億77百万円となった。
この結果自己資本比率は前期末より2.0%上昇し、52.9%となった。

 

◎キャッシュ・フロー

 

18年12期2Q

19年12期2Q

増減

営業CF

855

861

+5

投資CF

-1,369

-888

+480

フリーCF

-513

-27

+486

財務CF

780

-11

-791

現金同等物残高

2,521

2,778

+256

*単位:百万円

 

営業CFはほぼ変わらず。
有形固定資産の取得による支出の減少で投資CFおよびフリーCFのマイナス幅は縮小した。
長期借入れによる収入が減少し、財務CFはマイナスに転じた。
キャッシュポジションは上昇した。

 

(3)トピックス

◎金型の開発状況
2019年6月末の自社金型数は3,551型となった。
インド、オランダの自社金型は日本基準で品質管理し慎重に製作を進めている。

 

 

19/12期2Q

完成金型数

19/12 2Q

保有金型

累計数

製作中

スタンダード

カスタム

合計

スタンダード

カスタム

合計

日本

45

7

52

2,366

32

18

50

中国

27

10

37

1,142

37

7

44

インド

6

-

6

37

27

2

29

オランダ

-

2

2

6

22

-

22

合計

78

19

97

3,551

118

27

145

*単位:型。スタンダードはスタンダードボトル、カスタムはカスタムボトル。

 

◎岡山事業所の既存棟改修工事が完了し稼働を開始
2019年6月、岡山事業所の既存棟改修工事が完了し、7月より稼働を開始した。
今後順次生産機械を設置し、需要に対応する供給体制の確保、並びに食品市場の多様なニーズに対応した製品供給力を強化する予定である。

 

3.2019年12月期業績見通し

(1)業績見通し

 

18/12月期

構成比

19/12月期(予)

構成比

前期比

進捗率

売上高

16,022

100.0%

16,934

100.0%

+5.7%

46.3%

営業利益

1,630

10.2%

1,678

9.9%

+3.0%

50.0%

経常利益

1,762

11.0%

1,706

10.1%

-3.2%

50.4%

当期純利益

1,211

7.6%

1,176

6.9%

-2.9%

48.0%

*単位: 百万円。予想は会社側発表。

 

業績予想に変更無し。増収・営業増益。
業績予想に変更は無い。売上高は前期比5.7%増の169億円の予想。
消費者ニーズの多様化や商品サイクルの短縮化により開発コスト削減および開発期間短縮ニーズは引続き強く、スタンダードボトルニーズの拡大が続く。積極的な開発提案を行うとともに、新規金型も増加する。
営業利益は同3.0%増の16億78百万円の予想。金型開発と増産対応及び省力化投資等に伴う減価償却費負担は177百万円の増加を見込む。また増産対応と原材料価格上昇により原材料費も増加するが、販管費の抑制に努め増益を計画している。
配当は中間、期末共に9.50円/株の予定。株式分割考慮後で前期比0.5円/株の増配。予想配当性向は20.2%。
配当性向は20%以上を目標としている。

 

(2)設備投資と減価償却

 

18/12期 実績

19/12期予想

進捗率

減価償却費

1,021

1,198

45.1%

設備投資額

1,946

3,585

26.2%

うち、金型

476

700

33.7%

EBITDA

2,651

2,876

47.9%

*単位:百万円

 

需要増加や人手不足への対応、将来への布石を見据え、前期比84.2%増と積極的な設備投資を計画。金型投資も同47.1%増と大幅な増加を計画しているが、上期は当初計画からの変更や切り替えを行う必要が生じたため金型投資額は低水準となった。
下期以降のキャッチアップを見込んでいる。

 

4.今後の方針

(1)概要

竹本容器の使命を追求するにあたり、「顧客対応力」、「海外展開」、「環境問題への取り組み」の3点における急激な変化に的確に対応していくには「デジタルとリアルの協働」の活用による土台作りと、それをベースとした「スピードアップ」、「対応力アップ」、「付加価値創造力アップ」が不可欠である。

 

(2)「デジタルとリアルの協働」とは?

デジタルツールの活用により、経験や知見の蓄積と社内情報へのオープンアクセスによる情報共有化を図るために同社が目指すのが「デジタルとリアルの協働」である。
「デジタルとリアルの協働」は、「提案から製品化への時間短縮」、「企画開発工程のデジタル化」、「データと実験の蓄積による付加価値創造」、「営業効率の向上」、「海外顧客向け対応力の強化」、「デザイン・品質・生産シミュレーションの活用」など多くのメリットを生み出し、これが「スピードアップ」、「対応力アップ」、「付加価値創造力アップ」を通じて競争力の一段の強化を実現する。

 

同社企業価値向上のカギを握る「デジタルとリアルの協働」を具現化するために中心的な役割を果たすのが、2020年3月に稼働を予定している「TOGETHER LAB」である。

 

顧客との協働を意味する「TOGETHER LAB」では、ハイクオリティ3D CADを用いて、アイデアスケッチから製品展示イメージまで様々なシミュレーション画像を同LABにおいて顧客に提示することができる。

 

これまでは、具体的な製品開発に至るまでには顧客の要望を持ち帰り、修正案を再提出といった手順を何度か繰り返す必要があり、スピードアップにも限界があった。
これが「TOGETHER LAB」の利用により同社と顧客はこれまで以上に効率的で質の高いコミュニケーションを図ることができることに加え、3Dデータは金型設計図に連動しているため、顧客の開発思想に沿った製品開発が可能であり、製品開発時間も大幅に短縮することができる。

 

(同社資料より)

 

(3)「顧客対応力」、「海外展開」、「環境問題における取り組み」の施策

①顧客対応力
同社の顧客である化粧品メーカーや食品メーカーは、「商品価値を高める容器を調達したい」 「タイムリーな製品開発を行いたい、開発リスクやコストを低減したい」、「個性化(ブランド)を高める容器を調達したい」、「 内容物を安全に包み、必要な時に・必要なだけ調達したい」といったニーズを持っている。

 

こうしたニーズに対し同社は、「開発提案力:コンセプトに沿った開発提案」、「金型の品揃え:適切な容器」、「カスタマイズ力:最適なカスタマイズ」、「生産対応力:小ロット・短納期・即納」のそれぞれ4施策を実行。
総合的な「パッケージングソリューション=顧客の課題解決策」を提供している。

 

②海外展開
過去5年間、各市場は以下のような成長を示してきた。

 

 

2013年

構成比

2018年

構成比

CAGR

日本

7,831

77.2%

12,063

74.0%

+9.0%

中国

2,176

21.4%

3,921

24.0%

+12.5%

その他

139

1.4%

322

2.0%

+18.3%

合計

10,146

100.0%

16,306

100.0%

+10.0%

*単位:百万円

 

将来の市場別構成比は、日本市場50%、中国30%、インド・欧米20%と想定しており、進出余地のある欧米市場や成長著しいインド市場の開拓に取り組んでいく。

 

なお国内外合わせた用途別には、これまで成長を牽引してきた「化粧品・美容部門」が今後も更に成長を続け、構成比は63%まで上昇すると見ている。

 

 

2013年

構成比

2018年

構成比

CAGR

化粧・美容

5,710

57.0%

9,651

60.2%

+11.1%

日用・雑貨

510

5.1%

697

4.4%

+6.5%

食品・健康食品

936

9.3%

1,310

8.2%

+7.0%

化学・医薬

553

5.5%

838

5.2%

+8.7%

卸、その他

2,306

23.0%

3,523

22.0%

+8.9%

合計

10,017

100.0%

16,022

100.0%

+9.9%

*単位:百万円

 

③環境問題への取り組み
(現在の状況)
EUによる規制は、シングルユース・プラスチック(使い捨てストローなど)の使用を禁止するものであり、使用禁止対象外となる包装容器等のプラスチック製品は、持続可能な経済成長を目指し、リデュース・リユース・リサイクル・リニューアブルが求められている。
従来の包装容器の開発基準・価値観が大きく変化する可能性があると同社では考えている。

 

(同社の取り組み)
現在は、「詰め替え容器」、「薄肉容器」などリデュース・リユースに貢献する製品の開発、提供を行っているほか、「単一素材を利用した容器」や「バイオプラスチックを利用した容器」など、リサイクルやリニューアブルに貢献する製品の開発、提供にも取り組んでいる。

 

今後は、 営業・開発・生産の一貫体制による対応能力を一層強化する。
また、欧州拠点を活用して世界の傾向や最先端の情報を収集することで、市場を先取りする開発提案を行える体制も強化していく。

 

スピードや効率といった対応力と付加価値創造力を徹底的に強化するのに加えて、リユース・リニューアブルの観点から容器を洗浄し繰り返し使用する仕組みづくりなどに関して外部の専門家とのディスカッションを行うなど、新事業の創出にも乗り出している。

 

5.今後の注目点

売上高は前年同期比増収ではあったが、EC規制による中国需要の減少や米中貿易摩擦、新市場の立ち上がり遅れなど海外要因によって計画を下回った。
上期の完成金型数は前年同期の約半分、金型投資額は前年同期を上回るものの通期計画に対する進捗は約3割の水準。期末金型数は着実に増加しているが、ややスローペースとなった金型製作が下期どれだけ増加していくかを注目したい。
一方、「デジタルとリアルの協働」の中心的な役割を果たす「TOGETHER LAB」が竣工した。稼働は来期からとなるが、どのようなプラス効果を具体的に発揮するのかを取材したい。

 

 

 

 

<参考1:中期経営計画>

(1)数値目標

①グループ

 

19/12期(計)

前期比

20/12期(計)

前期比

21/12期(計)

前期比

売上高

16,934

+5.7%

17,952

+6.0%

19,173

+6.8%

営業利益

1,678

+2.9%

1,712

+2.0%

1,830

+6.9%

売上高営業利益率

9.9%

-0.3p

9.5%

-0.4p

9.5%

0.0p

経常利益

1,706

-3.2%

1,722

+0.9%

1,836

+6.6%

当期純利益

1,176

-2.9%

1,203

+2.3%

1,281

+6.5%

減価償却費

1,198

+17.3%

1,555

+29.8%

1,825

+17.4%

設備投資額

3,585

+84.2%

3,189

-11.0%

2,410

-24.4%

 うち、金型

700

+47.1%

759

+8.4%

749

-1.3%

EBITDA

2,876

+8.5%

3,267

+13.6%

3,655

+11.9%

*単位:百万円

 

*旺盛な需要に対応し生産能力を増強
2019年上期に岡山既存棟改修工事が完了し、2棟体制での生産が始まった。
2020年には昆山工場(中国)を増設するほか、自動倉庫を建設。新規事業を立ち上げる。
2021年には中国新工場を建設し、新規事業を立ち上げる。
3年間を通して継続的な金型投資、生産設備投資、省力化投資を実行する。

 

*グローバルな営業、開発、生産活動を展開
日本、中国、タイ、ヨーロッパ、アメリカ、インドで営業、開発、生産が連携して需要を確実に取り込む。

 

プラスチック原材料価格は2019年、前年比2ケタ増を想定。以降はゆるやかな上昇と見込んでいる。
為替レートは、1RMB=16.0円、1USD=110円と想定している。

 

②地域別
(日本)

 

19/12期(計)

前期比

20/12期(計)

前期比

21/12期(計)

前期比

売上高

12,431

+3.1%

13,045

+4.9%

13,758

+5.5%

営業利益

1,192

-4.0%

1,224

+2.7%

1,445

+18.1%

売上高営業利益率

9.6%

-0.7p

9.4%

-0.2p

10.5%

+1.1p

*単位:百万円

 

売上続伸を想定している。スタンダードボトル開発の金型投資と生産能力増強の設備投資を継続する。
2019年は増収だが材料費、償却負担が重く減益の予想。2021年以降は利益率が改善し増益を見込んでいる。

 

(中国)

 

19/12期(計)

前期比

20/12期(計)

前期比

21/12期(計)

前期比

売上高

4,207

+7.3%

4,548

+8.1%

4,914

+8.0%

営業利益

586

+13.8%

569

-2.9%

450

-20.9%

売上高営業利益率

13.9%

+0.8p

12.5%

-1.4p

9.2%

-3.3p

*単位:百万円

 

2019年は金型投資と生産性向上に取組み増収増益を見込んでいる。2020年以降は昆山工場増設、新工場設立に伴い償却負担が増加し、減益を想定している。

 

(その他)

 

19/12期(計)

前期比

20/12期(計)

前期比

21/12期(計)

前期比

売上高

564

+75.2%

892

+58.2%

1,125

+26.1%

営業利益

-101

-

-81

-

-66

-

売上高営業利益率

-

-

-

-

-

-

*単位:百万円

 

インドは、2019年より国内市場向けに本格的に生産・販売を開始する。引き合いや新規案件を確実に取り込み増収につなげ、2024年の黒字化を目指している。
オランダは2019年より現地での生産委託を開始する。金型投資を本格的に開始し販売増につなげる。

 

*同社のグローバルネットワーク

 

(同社資料より)

 

<参考2:コーポレートガバナンスについて>

◎組織形態及び取締役、監査役の構成>

組織形態

監査等委員会設置会社

取締役

7名、うち社外4名

 

◎コーポレートガバナンス報告書
最終更新日: 2019年3月27日

 

<基本的な考え方>
当社グループは、「お客様の心でボトルをつくる…」を社是とし、生活上必要不可欠な容器-カタチ(容)あるウツワ(器)-をつうじて、顧客の商品である内容物の価値を包み、さらにその価値と個性化を高め「世界の器文化に貢献」することを会社の使命と掲げています。この経営理念を実現し、中長期的な企業価値を増大していくとともに、企業活動の健全性及び透明性を確保するために、次の基本方針に沿って、コーポレート・ガバナンスの充実に取り組んでまいります。

 

(1)株主の権利・平等性の確保
当社は、すべての株主に対して実質的な平等性を確保するとともに株主の権利が確保されるよう、関連諸法令を遵守し速やかな情報開示を行ってまいります。

 

(2)株主以外のステークホルダーとの適切な協働
当社は、中長期的な企業価値増大のために、株主だけでなく、顧客、取引先、従業員、地域社会などのステークホルダーとの適切な協働を実践してまいります。取締役会並びに経営陣は当社の経営理念に基づき、法令を遵守し、企業理念及び社員の行動規範の達成を図るとともに、公正で明朗な事業運営に努め、よき企業市民を目指すことを追求します。

 

(3)適切な情報開示と透明性の確保
適切かつ的確な情報開示は、さまざまなステークホルダーからの理解を得て企業活動を継続していくために必要不可欠な事項であると認識しています。法令に基づく適時開示を適時適切に実施するとともに、当社グループの事業の運営状況について、当社ホームページや事業報告書等により積極的にお知らせしていきます。

 

(4)取締役会等の責務
事業継続を脅かすあらゆるリスクを抑制し、事態発生の軽減と解決を図るために取締役会の意思決定機能と監督機能が有効に発揮される必要があると認識しています。
当社は会社法上の監査等委員会設置会社を選択しており、社外取締役により構成される監査等委員会が経営監視の役割を担い、透明性の高い経営の実現に取り組んでおります。

 

(5)株主との対話
当社は持続的な成長と企業価値向上には株主との建設的な対話を行い、その意見や要望を経営に反映させ、企業としての成長を図ることが重要と認識しています。
また、当社は資本政策の実行にあたっては、既存株主を不当に害することのないよう、適正な手続きを確保するとともに、株主に十分な説明を行うものとしています。
株主や投資家が当社の経営戦略や経営計画に対する株主や投資家の理解を得るために、IRを担当する部署が中心となり、対話のための場を設けております。

 

<実施しない主な原則とその理由>

原則

実施しない理由

【補充原則1-2-4 株主総会の電子行使・招集通知の英訳】

【補充原則3-1-2 英語での情報の開示・提供】

機関投資家等の株主構成の状況次第によっては、議決権行使を行いやすい環境の整備や海外株主に向けた英文による情報提供が必要と認識しています。

今後、株主における海外投資家の比率等に留意しつつ、議決権の電子行使を可能とするための環境作り(議決権の電子行使プラットフォームの利用等)や招集通知等の英訳の検討を行うこととします。

【補充原則4-11-3 取締役会の実効性評価】

取締役会は月一回の定例会のほか、必要に応じて適宜開催し、業務執行にかかわる重要事項が決定・報告されております。

また、経営戦略やガバナンス、経営上の課題について活発な議論が行われ、取締役会の運営状況についても意見交換を行っております。

このような状況ではありますが、現時点では取締役会の実効性評価は実施しておりません。

 

<コーポレートガバナンス・コードの各原則に基づいて開示している主な原則>

原則

開示内容

【原則1-4 政策保有株式】

安定的・長期的な取引関係の構築・業務提携、連携等により、当社の中長期的な企業価値向上に資すると判断される場合、当該取引先等の株式を保有することができるものとしております。

現在、当社が保有する政策保有株式は、総資産に対して0.1%未満であり、財務上の重要性は極めて低い状況ですが、今後、金額の重要性の高い政策保有株式に関しては、保有継続の必要性、合理性を定期的に検証し取締役会において、精査するものとしております。

また、政策保有株式について、その保有意義が薄れてきた銘柄については、取引先との対話等を実施しながら、政策保有株式の縮減を進めていきます。

当該政策保有株式の議決権の行使に関しては、議案が当該企業および当社の中長期的企業価値の向上に資するかの観点から判断しております。

 

 

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