ブリッジレポート:(4783) 日本コンピュータ・ダイナミクス 2020年3月期第1四半期決算
下條 治 社長 | 日本コンピュータ・ダイナミクス株式会社(4783) |
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会社情報
市場 | JASDAQ |
業種 | 情報サービス |
代表取締役社長 | 下條 治 |
所在地 | 東京都品川区西五反田四丁目32番1号 |
決算月 | 3月 |
HP |
株式情報
株価 | 発行済株式数(自己株式を控除) | 時価総額 | ROE(実) | 売買単位 | |
757円 | 7,941,368 | 6,012百万円 | 18.9% | 100株 | |
DPS(予) | 配当利回り(予) | EPS(予) | PER(予) | BPS(実) | PBR(実) |
14.00円 | 1.8% | 85.62円 | 8.8倍 | 433.34円 | 1.7倍 |
*株価は8/21終値。発行済株式数は直近四半期末の発行済株式数から自己株式を控除。数値は四捨五入。
*ROE、BPSは2019年3月期実績。
連結業績推移
決算期 | 売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 当期純利益 | EPS | 配当 |
2016年3月(実) | 13,843 | 382 | 389 | 205 | 23.59 | 10.00 |
2017年3月(実) | 15,405 | 347 | 333 | 249 | 30.00 | 12.00 |
2018年3月(実) | 16,237 | 783 | 807 | 526 | 66.31 | 14.00 |
2019年3月(実) | 17,007 | 1,045 | 1,089 | 615 | 77.45 | 14.00 |
2020年3月(予) | 18,000 | 1,000 | 1,000 | 680 | 85.62 | 14.00 |
*単位:百万円、円
*(予)は会社予想。
日本コンピュータ・ダイナミクスの2020年3月期第1四半期決算の概要と今後の見通しについて、ブリッジレポートにてご報告致します。
目次
今回のポイント
1.会社概要
2.2020年3月期第1四半期決算
3.2020年3月期業績予想
4.今後の注目点
<参考:コーポレートガバナンスについて>
今回のポイント
- 20/3期1Qは前年同期比4.3%増収、76.9%経常減益。前期に続きIT関連事業、パーキングシステム事業とも堅調な受注獲得が続いた。システム開発事業およびパーキングシステム事業が増収となったものの、サポート&サービス事業は減収。利益面では、事業拡大に伴うリソース等の先行投資、及び業務環境整備実施等の影響がありいずれの事業も2桁減益となった。
- 通期予想に修正はなく、中期計画「Vision 2020」の最終年度にあたる20/3期は5.8%増収、8.2%経常減益を計画する。各事業で基本方針を掲げ、新たなライフスタイルや技術環境の変化に迅速かつ適切に対応できる、更なる成長企業を目指している。事業拡大に伴うリソース等の先行投資及び、業務プロセス並びに働き方改革の更なる推進に伴う業務環境整備を予定し、若干の減益となる見込み。年間配当は14.00円/株(中間配当7.00円/株、期末配当7.00円/株)を予定。
- 情報サービス産業各社の売上は検収が集中する9月末と3月末に偏る傾向があり、地方自治体をはじめ鉄道事業者・商業施設を運営する民間企業等、幅広い取引先を有するパーキングシステム事業は3月期末への偏重が顕著。今1Q決算はこうした季節性と前年同期が大幅増益となった反動だろう。1Qは大幅減益だが、数字に見るほど悪くはない。株価は減益予想を発表した本決算発表に前後して低迷する中、1Q決算を受けて更に下落し、PERは10倍を割り込んだ。1Q決算は数字に見るほど悪くはなく、株価に見直し余地が生じている。
1.会社概要
独立系ソフトウェア開発会社のパイオニア。コンサルティングからシステム運用までを手掛けるシステム開発事業、システムの運用管理とテクニカル・サポートを主体としたサポート&サービス事業、及び自転車駐輪場システムの開発・運用を行なうパーキングシステム事業を展開。システム開発事業やサポート&サービス事業は優良顧客との継続的な取引が特徴。また、電磁ロック式駐輪場での導入実績国内最大級を誇るパーキングシステム事業は成長性に富み、収益性も高い。
事業拠点は本社(東京都品川区)のほか、江東サービスセンター(東京都江東区)、福岡営業所(福岡県福岡市)、長崎営業所(長崎県長崎市、2018年3月に開設した新たなMSC(マネージドサービスセンター)を含む)を構えている。連結子会社は、国内にはIT関連事業、パーキングシステム事業を行うNCDテクノロジー(株)(東京都品川区)、IT関連事業を行う(株)ゼクシス(大阪府大阪市)、アジア諸国より人材を斡旋するEast Ambition(株)がある。18年3月には、品質の高い駐輪場管理の実現を目的としてNCDプロス(株)(東京都品川区)を設立した。また、19年4月にはパーキングシステム事業を行う矢野産業株式会社(福岡県福岡市)を子会社化した。海外では中国天津市に天津恩馳徳信息系統開発有限公司(NCD China)があり、アジア日系企業向けサービスや日本向けオフショア開発を行っている。
日本コンピュータ・ダイナミクスのグループ概要
(同社資料より)
社名の"日本コンピュータ・ダイナミクス"には、「コンピュータをダイナミックユースして社会に貢献する(Dynamic use of Computer)」と言う創業時の思いが込められている。
19/3期の売上構成比はシステム開発事業37.2%、サポート&サービス事業27.1%、パーキングシステム事業35.4%、その他0.3%。営業利益の構成比はシステム開発事業36.6%、サポート&サービス事業18.9%、パーキングシステム事業44.5%。
【IT関連事業の特徴と強み】
システム開発事業とサポート&サービス事業では、大手顧客との長期継続を特徴とする優良な顧客資産が強みの一つだ。下表のように長期にわたり顧客と取引があるだけでなく近年は新たな顧客も数多く創出している。
主な取引先と取引期間
50年以上の取引 | 高砂熱学工業、東京ガスグループ |
30年以上の取引 | エスアールエル、西部ガスグループ、富士ゼロックスグループ、メットライフ生命 |
20年以上の取引 | KADOKAWA、日本生命、パナソニックグループ、福岡県庁、三井住友海上火災 |
10年以上の取引 | 九電工、商船三井、東京鐵鋼、日本水産、マニュライフ生命 |
近年の取引 | アフラック、ウシオ電機、エラストミックス、久月、JTBアセットマネジメント、 ソニーグループ、匠大塚、東京海上日動火災、FWD富士生命、ヤクルト本社、 LIXILグループ |
(同社資料を元にインベストメントブリッジ作成)
生損保向けの売上構成比が高い。また、長期継続契約を背景に保守、運用等のストック売上の構成比が高い。このため、事業基盤が安定している。
IT関連事業の売上高比率(19/3期)
(同社資料より)
システム開発事業の事例 ~パッケージソリューション~
◆勘定奉行シリーズ導入専任チーム
国内有数の会計ソフトを多数の企業に導入
「奉行シリーズ®」(株式会社オービックビジネスコンサルタント【以下OBC】の製品)を中堅企業や大手上場企業グループ等へ多数の導入実績があり、「OBC Partner Award 2018」の2部門受賞に引き続きOBC Partner Award 2019を受賞。
★「OBC Partner of the Year」・・・OBCパートナーの中でも最大規模の奉行導入専任チームを持ち、上場企業やグループ会社での利用をサポート、また追加開発を伴う大規模な奉行導入案件実績を評価されての受賞。
★「Project of the Year」・・・優れたプロジェクトの企画進行と販売実績、ならびにその取り組みと活動において、極めて優秀な成績を収めたパートナーに贈られる賞を受賞。
OBC代表取締役社長 和田成史さま(左)より記念の表彰楯を授与。右は社代表取締役社長 下條治氏。
(同社HPより)
◆日系企業のグローバル展開支援
≪中国、タイ、インドネシア、メキシコ等≫
グローバル対応ERPパッケージ 「McframeGA」
≪中国圏≫
中国製ERPパッケージ 「用友U8」
◆Salesforce向け課金型サービス
オリジナルパッケージツール
SMAGANN・・・タスク管理ツール
Smart Report Meister・・・帳票作成ツール
Smappi・・・画面作成・データ可視化ツール |
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同社は日本法人セールスフォース・ドットコムの認定パートナー。世界15万社以上採用のクラウドCRMプラットフォーム「Salesforce®」(米国セールスフォース・ドットコム/salesforce.com,Incの製品名)の導入支援を行う。
サポート&サービス事業の特徴と強み
◆マネージドサービスセンターの活用(東京・長崎の2拠点)
(同社資料より)
◆マネージドサービスセンターの活用(東京・長崎の2拠点)
・長崎拠点も活用した大型受託サービスを展開
・Amazon web Service®等のクラウドサービス構築
・大手生保会社のヘルプデスク・インフラサポートサービスを展開
・他社構築アプリケーションにも対応
(同社資料より)
「パーキングシステム事業」
・ 電磁ロック式駐輪場 導入実績国内最大級
・ ITを駆使した駐輪場プラットフォーム構築のパイオニア
・ 時間貸し無人駐輪場の「EcoStation21」を含む3タイプの駐輪サービス
・ 首都圏を中心に、関西、中部、九州地区等に展開
・ 駅周辺、商業施設、自治体管理の駐輪場を網羅
◆きっかけと発展
1992年 | 埼玉県大宮市(現さいたま市)月極駐輪場のパソコン管理に参画、当時新技術であった2次元コードでの管理方法を提案 |
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社会問題化していた不正駐輪約80万台 コンピュータをダイナミックユースして社会問題解決
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パーキングシステム事業開始 ・1999年:時間貸し無人駐輪場管理事業:「EcoStation21」 ・2009年:コミュニティサイクル事業:「ecoport」 ・2013年:月極め駐輪場管理事業:「ECOPOOL」 |
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(同社HPより)
導入事例
07年 渋谷区 あおい通り | 歩道上駐輪場の先駆け【自治体・東京初】 |
11年 テラスモール湘南 | 最大級3,000台規模【民間・大規模】 |
18年 渋谷ストリーム | 渋谷地区再開発案件 |
18年 北柏駅北口 | 最近のECOPOOL案件 |
19年 赤羽駅東口 | 18年都内駅周辺の放置駐輪ワースト1 |
◆月極駐輪場システムECOPOOL拡大
全国放置自転車台数は99年の56万台から17年には6万台に減少。この間、同社の管理台数は伸び続けており、放置自転車台数減に貢献している。19年4月1日現在の管理台数は466,012台(1,753箇所)。特にECOPOOL(49,968台、152箇所)が近年は顕著な伸びを見せている。
(同社資料より)
◆以下のように多くの自治体や事業者を顧客としている。
主要取引先
自治体 | 荒川区、板橋区、江戸川区、大田区、葛飾区、北区、江東区、品川区、渋谷区、新宿区 杉並区、世田谷区、台東区、中央区、豊島区、中野区、練馬区、文京区、港区、目黒区 朝霞市、市川市、柏市、川口市、川崎市、狛江市、さいたま市、相模原市、立川市、 多摩市、戸田市、習志野市、ふじみ野市、府中市、横浜市、和光市、名古屋市※、 京都市※、福岡市※ 他 |
商業施設 他 | アトレ、イオンリテール、イトーヨーカ堂、コモディイイダ、大丸松坂屋、ザイマックス 住商アーバン開発、住友不動産、西友、ダイエー、タイムズ24、高島屋、東急ストア 東急不動産、東京建物、パルコ、ビックカメラ、丸井、三越伊勢丹、ヨドバシカメラ 他 |
鉄道事業者 | 小田急電鉄、京王電鉄、京浜急行電鉄、相模鉄道、西武鉄道、東京急行電鉄、東武鉄道 東日本旅客鉄道、阪神電気鉄道※、阪急電鉄※、京阪電鉄※ 他(一部関連子会社含む) |
※=パートナー企業との協業 ×××=指定管理者 (同社資料を元にインベストメントブリッジ作成)
2.2020年3月期第1四半期決算
(1)連結業績
| 19/3期 1Q | 構成比 | 20/3期 1Q | 構成比 | 前年同期比 |
売上高 | 3,929 | 100.0% | 4,097 | 100.0% | +4.3% |
売上総利益 | 720 | 18.3% | 629 | 15.4% | -12.6% |
販管費 | 519 | 13.2% | 590 | 14.4% | +13.6% |
営業利益 | 201 | 5.1% | 39 | 1.0% | -80.5% |
経常利益 | 204 | 5.2% | 47 | 1.2% | -76.9% |
親会社株主に帰属する四半期純利益 | 138 | 3.5% | 30 | 0.7% | -78.2% |
*単位:百万円。額は切捨て、率は四捨五入。
※数値には(株)インベストメントブリッジが参考値として算出した数値が含まれており、実際の数値と誤差が生じている場合があります (以下同じ)。
前年同期比4.3%の増収、76.9%の経常減益
売上高は前年同期比4.3%増の40億97百万円。前期に続きIT関連事業、パーキングシステム事業とも堅調な受注獲得が続いた。IT関連事業ではシステム開発事業が増収となったものの、サポート&サービス事業は減収。パーキングシステム事業は増収となった。
営業利益は同80.5%減の39百万円。いずれの事業も2桁減益となった。事業拡大に伴うリソース等の先行投資、及び業務環境整備実施等の影響を受けた。営業外では家賃収入が増加し、経常利益は同76.9%減の47百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益は同78.2%減の30百万円となった。
(2)セグメント別動向
セグメント別売上高・セグメント利益
| 19/3期 1Q | 構成比 | 20/3期 1Q | 構成比 | 前年同期比 |
システム開発事業 | 1,422 | 36.2% | 1,591 | 38.8% | +11.9% |
サポート&サービス事業 | 1,111 | 28.3% | 1,069 | 26.1% | -3.8% |
パーキングシステム事業 | 1,388 | 35.3% | 1,407 | 34.3% | +1.3% |
その他、調整額 | 6 | 0.2% | 29 | 0.7% | - |
連結売上高 | 3,929 | 100.0% | 4,097 | 100.0% | +4.3% |
システム開発事業 | 177 | 38.0% | 149 | 46.7% | -16.2% |
サポート&サービス事業 | 103 | 22.1% | 33 | 10.5% | -67.5% |
パーキングシステム事業 | 186 | 39.9% | 136 | 42.8% | -26.9% |
その他、調整額 | -266 | - | -280 | - | - |
営業利益 | 201 | - | 39 | - | -80.5% |
*単位:百万円。額は切捨て、率は四捨五入。
システム開発事業は売上高15億91百万円(前年同期比11.9%増)、営業利益1億49百万円(同16.2%減)。生損保案件を中心に受注獲得が順調に推移しており、増収となった。利益面では、人的投資を実施した影響等があり、好調であった前年同期と比較して減益となった。
サポート&サービス事業は売上高10億69百万円(前年同期比3.8%減)、営業利益33百万円(同67.5%減)。新たに獲得した案件立上げにおいて低採算になっていることや、事業拡大に伴うリソースの先行投資回収に時間を要すること等により減収減益となった。
パーキングシステム事業は売上高14億7百万円(前年同期比1.3%増)、営業利益1億36百万円(同26.9%減)。複数案件が2Qへ先送りになる等、減収要因はあったものの、駐車場利用料収入等が着実に増加していることもあり増収となった。利益面では、他社案件獲得後の立上げや業務環境整備のための投資等により減益となった。
(3)財政状態
財政状態
| 19年3月 | 19年6月 |
| 19年3月 | 19年6月 |
現預金 | 2,768 | 3,180 | 仕入債務 | 725 | 531 |
売上債権 | 2,635 | 2,088 | 短期有利子負債 | 1,042 | 1,267 |
たな卸資産 | 186 | 302 | 流動負債 | 4,291 | 4,416 |
流動資産 | 6,455 | 6,412 | 長期有利子負債 | 1,701 | 1,634 |
有形固定資産 | 1,220 | 1,290 | 固定負債 | 3,304 | 3,263 |
無形固定資産 | 83 | 126 | 純資産 | 3,453 | 3,434 |
投資その他 | 3,288 | 3,284 | 負債・純資産合計 | 11,048 | 11,114 |
固定資産 | 4,593 | 4,701 | 有利子負債合計 | 2,743 | 2,901 |
*単位:百万円
※有利子負債=借入金+リース債務(長期のみ)
1Q末の総資産は前期末比65百万円増加し、111億14百万円となった。増加した主なものは現預金の4億12百万円。一方、減少した主なものは売掛債権の5億47百万円、リース債権及びリース資産の1億2百万円。負債は前期末比84百万円増加し、76億79万円となった。増加した主なものは短期借入金2億37百万円。一方、減少した主なものは、賞与引当金の2億59百万円及び仕入債務の1億94百万円。
純資産は前期末比18百万円減少し、34億34百万円となった。
自己資本比率は前期末31.1%から30.8%となっている。
2017年3月期が減益となったのは、金利低下に伴い退職給付債務に用いる割引率が低下したことによる数理計算上の差異が発生し、これを1年で償却するため。これら特殊要因を除外すると増益である。
3.2020年3月期業績予想
連結業績
| 19/3期 実績 | 構成比 | 20/3期 予想 | 構成比 | 前期比 |
売上高 | 17,007 | 100.0% | 18,000 | 100.0% | +5.8% |
営業利益 | 1,045 | 6.1% | 1,000 | 5.6% | -4.3% |
経常利益 | 1,089 | 6.4% | 1,000 | 5.6% | -8.2% |
親会社株主に帰属する 当期純利益 | 615 | 3.6% | 680 | 3.8% | +10.5% |
*単位:百万円
5.8%増収、8.2%経常減益を見込む
通期予想に修正はなく、20/3期は売上高が5.8%増の180億円、経常利益は同8.2%減の10億円を計画する。尚、19/3期減損損失の反動で親会社株主に帰属する当期純利益は同10.5%増の6億80百万円となる見通し。
20/3期は中期計画「Vision 2020」の最終年度にあたる。「Vision2020」では、以下の基本方針を掲げ、新たなライフスタイルや技術環境の変化に迅速かつ適切に対応できる、更なる成長企業を目指している。
①収益性の高い企業になる
②NCDブランドを高め、世の中に認知される企業になる
③社員が仕事に誇りとやりがいを持った活力ある企業になる
数値目標は以下の通り。昨年5月に上方修正されている。
「Vision 2020」最終年度の施策を以下の通り掲げている。
【グループ全体】
業務プロセス(働き方)改革による更なる生産性向上
■システム開発事業
堅調なIT需要に対応した新規顧客/領域の獲得
福岡デリバリセンターの活用によるQCD向上
日系海外法人向けシステム受託の拡大
■サポート&サービス事業
マネージドサービスセンター(東京/長崎)の更なる機能拡大
※2020年春 五島サテライトオフィス開業予定
RPA等の拡充によるQCD向上
■パーキングシステム事業
月極駐輪場システム「ECOPOOL」の拡大
再開発案件等の積極受注および福岡地区拡大による管理運営台数50万台達成
BtoC事業の拡充と定着化
事業拡大に伴うリソース等の先行投資及び、業務プロセス並びに働き方改革の更なる推進に伴う業務環境整備を予定していることから、前年同期比で若干の減益となる見込み。
年間配当は14.00円/株(中間期7.00円/株、期末7.00円/株)を予定している。
4.今後の注目点
情報サービス産業各社の売上は検収が集中する9月末と3月末に偏る傾向があり、地方自治体をはじめ鉄道事業者・商業施設を運営する民間企業等、幅広い取引先を有するパーキングシステム事業は3月期末への偏重が顕著である。今1Q決算はこうした季節性と前年同期が大幅増益となった反動と見て良さそうだ。実際にパーキングシステム事業では受注案件の2Qへのずれ込みも生じた模様。また、いくつかの先行投資を行っており、業績への反映には時間を要する。サポート&サービス事業で新たに獲得した案件が低採算になっていることは懸念されるものの、数字に見るほど悪くはない。
本邦企業のIT投資を巡っては、AIやIoT等を絡めながら増加傾向が継続するだろう。また、東京オリンピックや自転車活用推進法、新規事業への積極投資等、様々な成長要素があり、中期的な見通しは明るい。
株価は減益予想を発表した本決算発表に前後して低迷する中、1Q決算を受けて更に下落し、PERは10倍を割り込んだ。前述のように1Q決算は数字に見るほど悪くはなく、株価に見直し余地が生じている。
<参考:コーポレートガバナンスについて>
◎組織形態および取締役・監査役の構成>
組織形態 | 監査等委員会設置会社 |
取締役(監査等委員除く) | 6名、うち社外2名 |
監査等委員 | 4名、うち社外3名 |
◎コーポレートガバナンス報告書
最終更新日: 2019年6月24日
<基本的な考え方>
同社のコーポレートガバナンスに関する基本的な考え方は、継続繁栄の条件として、機動性のある業務執行体制とコンプライアンスを重視した経営を念頭に、内部統制の充実に努めることである。
<コーポレートガバナンス・コード各原則の実施について>
ジャスダック上場企業として、基本原則をすべて実施している。
<その他>
指名・報酬委員会の設置
コーポレートガバナンス体制のより一層の充実を図ることを目的とし、平成29年6月に任意の委員会である「指名・報酬委員会」を設置した。取締役会の諮問機関として経営陣の選任・解任や報酬等に関する方針を審議し、その決定プロセスの客観性及び透明性を確保している。
指名・報酬委員会の構成
3名(うち2名は独立社外取締役、委員長は独立社外取締役から選定)
補足
取締役会の諮問機関である指名・報酬委員会の実績について、2018年度は、取締役候補者の選定、取締役及び執行役員の個別の報酬額の決定、取締役会の責務等を審議対象とし3回開催し、委員の出席率は100%であった。
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