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(6191) 株式会社エアトリ

プライム

ブリッジレポート:(6191) エボラブルアジア 2019年9月期第2四半期決算

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吉村 英毅社長

株式会社エボラブルアジア(6191)

 

企業情報

市場

東証1部

業種

サービス業

代表取締役社長執行役員

吉村 英毅

所在地

東京都港区愛宕2-5-1 愛宕グリーンヒルズMORIタワー

決算月

9月末日

HP

https://www.evolableasia.com/

株式情報

株価

発行済株式数

時価総額

ROE(実)

売買単位

2,385円

18,906,600株

45,092百万円

22.5%

100株

DPS(予)

配当利回り(予)

EPS(予)

PER(予)

BPS(実)

PBR(実)

-

-

-

-

289.82円

8.2倍

*株価は6/12終値。発行済株式数、BPSは前期末実績、ROEは前期実績。今期予想は非開示。

業績推移

決算期

売上高

営業利益

経常利益

当期利益

EPS

DPS

2014年9月期(実)

1,451

99

93

44

3.28

0.00

2015年9月期(実)

2,754

312

305

172

12.56

0.00

2016年9月期(実)

4,000

618

571

340

22.17

0.00

2017年9月期(実)

5,534

730

695

420

25.06

7.00

2018年9月期(実)

12,447

1,210

-

915

52.59

10.00

*単位:円、百万円。2015年12月に1:300、2016年8月に1:3の株式分割を実施。EPSは2014年9月期期首に分割が実施されたものとして算定。17年9月期は日本基準。18年9月期からIFRSを任意適用。19年9月期の業績予想は合理的な予測が困難な状況であることから、配当も含め非開示。当期利益は親会社の所有者に帰属する当期利益。以下同様。

 

 

エボラブルアジアの2019年9月期第2四半期決算概要などをお伝えします。

―目次―

今回のポイント
1.会社概要
.2019年9月期第2四半期決算概要
3.2019年9月期業績見通し
4.トピックス
5.今後の注目点
<参考:コーポレートガバナンスについて>

 

今回のポイント

  • 19年9月期第2四半期(累計)の取扱高は前期比146%増の648億49百万円と引き続き順調に拡大。これにより、売上収益は同207.9%増の106億18百万円と大きく伸張。計画通りにエアトリの認知度向上のための積極的プロモーションなど成長投資を行ったため、販管費も同162.8%増となったが、利益を確保した。

     

  • 19年9月期業績については現時点では市場動向や顧客動向を踏まえた損益の合理的な予測が困難な状況であることから非開示としている。前期に続き、①オンライン旅行事業における同社ブランド「エアトリ」のブランド認知や販売強化、②買収した子会社のPMIの成果、子会社上場へ向けた各種施策等により、取扱高1,500億円以上、大幅な増収及び増益の確保を見込んでいる。

     

  • 積極的なプロモーション効果により「エアトリ」の認知度は上昇し、集客力も確実に強化されているようだ。18年6月にDeNAトラベルを子会社化した直後の夏シーズンの取扱高は6月 113億円、7月126億円、8月142億円、9月123億円という推移であった。2019年はまだ4月までしか開示されていないが、3月 130億円、4月129億円と高水準であり、本格的な需要増大期には単純な子会社化効果を上回る取扱高となることも期待できそうだ。19年9月期の業績予想は非開示だが、取扱高をKPIとしてウォッチしていきたい。

     

1.会社概要

国内航空券取扱高でOTA(※)業界最大手。国内全航空会社グループと契約を有するOTA(※)唯一の企業。国内線航空券を中心にWEB販売を行うオンライン旅行事業、急増するインバウンドに対応する訪日旅行事業、東南アジアで日系最大の陣容を誇るITオフショア開発事業が主力事業。各事業の同社ならではの強みや特長を活かして、「取扱高2,000億円、各事業No.1確立」を目指している。

 

※OTA(Online Travel Agent):インターネットを通じた旅行商材の販売を専業とする旅行会社

 

【沿革】
2007年5月、吉村社長は、大石会長と共同でオンライン旅行事業を行うために株式会社キャピタルを設立。
その後、M&Aや事業譲受により取扱商材を拡大していった。
2012年3月にベトナムにおいてITオフショア開発事業を開始したのを契機に、総合IT事業を手掛ける会社の方向性を明確にするため、2013年10月、現社名に商号を変更。
2016年3月、東証マザーズに上場。1年後の2017年3月には東証1部に市場変更した。

 

【企業理念など】

企業理念

One Asia

アジアは一つとなり世界をリードする

 

ひとつのアジアとして経済圏が巨大化するなかで、当社は、人の移動と仕事の移動を通じて、

アジアを繋ぐ架け橋となることを目指しております。EVOLABLE ASIAが繋げる。アジアが繋がる。

 

企業名の「エボラブルアジア(Evolable Asia)」は、進化を表す「Evolve」と、可能であるの「Able」に、アジア「Asia」をかけたもので、進化するアジアを意味している。

 

ミッション

アジアの人々の移動と協業をITの力でより近くに

行動規範

◇常にユーザーファースト!!

  顧客目線を常に意識し、顧客の方を向いて仕事をする。

 

◇丁寧・安心・信頼を何よりも重視!!

  丁寧な仕事で顧客の安心と信頼に応えることが、事業の根幹である。

 

◇改善のプロフェッショナルであり続ける!!

  一つ一つの業務改善によってしか成長は成り立ち得ない。

 

◇即対応、即実行、スピード!!

  誰よりも早く対応し、誰よりも早く仕組化する。

 

【市場環境】
◎成長が続くオンラインによる旅行商材販売
LCC(格安航空会社)の参入に伴う航空券比較横断検索需要の高まり等を受け、2015年度におけるOTAによる旅行商材取り扱い規模は2.5兆円と、2011年度からは年率26%というスピードで急成長している。
この急成長を支えたのは主として国内宿泊市場であるが、航空券の取扱高も2,300億円とこちらも年率14%で2桁成長となっている。
今後は国内宿泊市場に次いで、国内航空券市場も大きな成長が期待できる。

◎訪日旅行客数も急拡大
2017年の訪日旅行客数は前年比約2割増の2,869万人であった。
政府は2020年の訪日旅行客数目標を4,000万人と設定している。

 

◎拡大余地大きいITオフショア開発
日本国内の受託ソフトウェア開発市場は約10兆円で年率3%程度の伸びとなっているが、そのうちオフショアを利用した開発の割合はわずかに1%程度(約1,000億円)にとどまっている。
米国ではこの比率は10%以上であることから、日本においても現在の10倍である1兆円規模まで拡大する余地はある。
実際に、日本からベトナムへの発注額は年率17.8%で増加している。

 

【事業内容】
中心事業はオンライン旅行事業、訪日旅行事業、ITオフショア開発事業、投資事業の4事業。(報告セグメントは、オンライン旅行事業、ITオフショア開発事業、投資事業の3つ。訪日旅行事業はオンライン旅行事業セグメントに含まれる。)
それぞれ同社ならではの強みや特長を活かして成長を続けている。

 

 

◎オンライン旅行事業
国内航空券、国内宿泊施設、海外航空券・宿泊施設等の旅行商品を、インターネットを通じて販売している。

 

国内航空券

・国内全航空会社グループと契約

国内宿泊施設

・高級旅館を中心に国内1,400施設を取り扱い

海外航空券・宿泊施設

・IATA(※)公認代理店として海外航空券を発券

・海外4万施設を取扱い

 

※IATA(International Air Transport Association):世界の航空会社で構成される業界団体

 

以下のようの、多様な販路を有している。

販路

概要

直販サイト(B to C)

総合旅行サービスプラットフォーム「エアトリ」を運営。

B to B to C

500社以上のWeb媒体へ旅行コンテンツを提供。媒体は、オリジナルコンテンツの充実、顧客満足度の向上、新たな収益源といったメリットが生じる。

卸売販売(B to B)

旅行会社に対して主として国内航空券や販売管理システムを提供。

法人向け出張手配(Business Travel Management)

法人向け出張手配サービスをクラウドサービス「旅Pro-BTM」を無料で提供。

 

(直販サイト)

(同社HPより)

 

(事業の強み)
同社はOTA業界における国内航空券取扱高No.1である。
同業界で唯一国内全航空会社グループと契約を有していることから、自社での発券が可能となっている。優位な仕入れ価格と合わせ、発券を委託する必要が無いためコスト競争力は圧倒的に高い。
これに加え、各航空会社との長期の取引関係による強固な信頼に基づく「競争力のある仕入れルート」、「多様な販路」、「自社オフショアIT開発力を用いた低コストでのシステム構築」といった要因により、高い参入障壁を構築している。

 

◎訪日旅行事業
今後も増大が期待される訪日旅行客需要に対応し、旅行商材の直販サイトの多言語展開(現在7か国語)のほか、アジア地域を中心とした現地旅行代理店や媒体運営者に対して国内航空券を中心に日本国内旅行コンテンツの検索・予約エンジンをOEMで提供している。
中国最大の旅行会社である「Ctrip.com」と国内航空券領域において日本初のシステム連携を開始したほか、中華系旅行社との提携を進めている。

 

(同社HPより)

 

(事業の強み)
OEM提供のノウハウが豊富であることに加え、自社オフショア開発により顧客ニーズに合致した開発を安価かつスピーディーに行うことができる。

 

◎ITオフショア開発事業
ベトナムのホーチミン、ハノイ、ダナンの3拠点で、2018年9月時点でエンジニア約1,000名を雇用している。
Webサービスやアプリケーションなどシステム開発のほか、BPO(Business Process Outsourcing)を手掛けている。
顧客は(株)ディー・エヌ・エートラベル、グリー(株)といったWebサービス企業が中心。

 

(事業の強み)
ベトナムにおける人材採用力と開発チームの立上げノウハウに強みを持っている。
日本国内のITエンジニア不足とエンジニアの賃金高騰を背景に、2012年の事業開始後、東南アジアにおける日系オフショア開発会社としては最大規模の陣容となっている。
また、受託開発は行わずラボ型開発と呼ぶ開発スタイルに特化している。
これは、原則的に1年以上の長期契約を前提に顧客の要望を反映した専属チームを組成し、クライアントの計算の下で稼働するため、稼働率がほぼ100%となっている。
また、エンジニアのコストは雇用した時点から全てクライアントチャージなので、納期遅延リスク、遊休人員発生リスクはゼロとなる。
ストックビジネスであるため規模拡大と共に収益の大幅な向上が期待できる。

 

◎投資事業
17年9月期より報告セグメントとして新設。CVC(コーポレート・ベンチャーキャピタル)の性格を持つ第4の事業として位置付け、シナジー効果とともにキャピタルゲインの機会も追求していく。新たに投資育成事業も立ち上げた。
19年3月時点での投資先は56社。総投資額累計は21億円。

 

2.2019年9月期第2四半期決算概要

(1)連結業績概要

 

18/9月期2Q

構成比

19/9月期2Q

構成比

前年同期比

取扱高

26,363

-

64,849

-

+146.0%

売上収益

3,449

100.0%

10,618

100.0%

+207.9%

売上総利益

2,230

64.7%

5,883

55.4%

+163.8%

販管費

2,376

68.9%

6,243

58.8%

+162.8%

営業利益

790

22.9%

90

0.8%

-88.6%

税引前利益

793

23.0%

53

0.5%

-93.3%

四半期利益

513

14.9%

-9

-

-

*単位:百万円。両期ともIFRS(未監査)。四半期利益は、親会社の所有者に帰属する四半期利益。

 

大幅な増収、成長投資を吸収し増益を確保
取扱高は前期比146%増の648億49百万円と引き続き順調に拡大。これにより、売上収益は同207.9%増の106億18百万円。
計画通りにエアトリの認知度向上のための積極的プロモーションなど成長投資を行い、販管費も同162.8%増となったが、利益を確保した。

 

(2)セグメント動向

 

18/9月期2Q

構成比

19/9月期2Q

構成比

前年同期比

売上高

 

 

 

 

 

オンライン旅行事業

2,295

66.5%

9,475

89.2%

+312.9%

ITオフショア開発事業

1,053

30.5%

1,142

10.8%

+8.5%

投資事業

101

2.9%

0

0.0%

-

合計

3,449

100.0%

10,618

100.0%

+207.9%

営業利益

 

 

 

 

 

オンライン旅行事業

29

1.3%

146

1.5%

+403.4%

ITオフショア開発事業

104

9.9%

111

9.7%

+6.7%

投資事業

923

913.9%

237

-

-74.3%

合計

1,058

30.7%

496

4.7%

-53.1%

*単位:百万円。営業利益の構成比は売上高営業利益率。

 

①オンライン旅行事業
大幅な増収増益となった。
*B to Cサービス(PC、スマートフォンを通じた一般消費者向けの旅行商材の直販サイトの運営)
新規顧客の獲得、及び将来的な安定した顧客基盤の形成のために、テレビCM、電車広告等を中心としたマスマーケティングへの大幅な先行投資、リピーター増加のためにUIの改善等を実施したことが寄与し、利用者が順調に増加した。
エアトリの認知度向上や顧客獲得を目的とする戦略的な価格設定やブランディングコストの積極的な投下を実施した。

 

*B to B to Cサービス(提携先企業のブランドによる旅行コンテンツを提供する事業)
大手提携先の開拓強化、主要取引先のニーズに合致したサービスの提供、取引先とのコミュニケーションを強化したことが寄与し、利用額が増加した。また、B to Cサービスと同様に、顧客拡大に重点を置いたマーケティング施策や提携施策を推進した。
*B to Bサービス(他社旅行会社に対するホールセール事業)
航空会社の業界動向や取引先の施策に影響を受け、売上高は堅調に推移した。

 

*BTMサービス(企業の出張に係る社内承認手続き及び手配を一元管理する事業)
基本的に顧客企業数の増加及び利用率の増加と連動して売上が増加するビジネスモデルであるため、営業人員の追加、及び既存顧客中の利用率が相対的に低い顧客の掘り起し等を実施し成長した。

 

*訪日サービス(訪日旅行客向けの各種B to Cサービスを実施する事業)
Wi-Fiのレンタル、キャンピングカーのレンタル、両替、Webメディアの運営等を展開しており、各事業ラインともに、訪日旅行客の増加、多言語展開、及びマーケティングの強化により、売上高利益ともに順調に拡大した。

 

②ITオフショア開発事業
増収増益。
エンジニアの人員数の増加と、開発の効率化に伴う単価の上昇で好調に推移。

 

③投資事業
減収減益。
投資先を54社まで拡大している。

 

(3)財政状態とキャッシュ・フロー

◎要約バランスシート

 

18年9月末

19年3月末

 

18年9月末

19年3月末

流動資産

15,202

18,689

流動負債

14,926

16,094

現金等

5,320

6,932

営業債務等

4,333

5,267

営業債権等

4,442

5,601

有利子負債

6,802

7,142

その他の金融資産

3,889

4,547

非流動負債

4,444

4,722

非流動資産

9,726

9,969

有利子負債

4,009

4,374

有形固定資産

1,111

1,311

負債合計

19,371

20,817

無形固定資産

2,302

2,453

資本

5,557

7,841

のれん

5,091

5,039

資本剰余金

2,117

3,137

その他の金融資産

1,055

996

利益剰余金

1,953

1,944

資産合計

24,929

28,658

負債・資本合計

24,929

28,658

*単位:百万円。現金等は現金及び現金同等物。営業債権等は、営業債権及びその他の債権。営業債務等は営業債務及びその他の債務。

 

現金等および営業債権等の増加により資産合計は同37億29百万円増加の286億58百万円となった。
有利子負債の増加などで負債合計は同14億46百万円増加の208億17百万円。
資本剰余金及び利益剰余金の増加で、資本は同22億84百万円増加の78億41百万円。
この結果、自己資本比率(親会社所有者帰属持分比率)は前期末の20.7%から5.1ポイント上昇し25.8%となった。

 

◎キャッシュ・フロー

 

 

18/9期2Q

19/9期2Q

増減

営業CF

-912

-536

+376

投資CF

-740

-795

-55

フリーCF

-1,652

-1,331

+321

財務CF

2,807

2,949

+142

現金同等物

3,218

6,932

+3,714

単位:百万円

 

株式の発行により財務CFのプラス幅は拡大。キャッシュポジションは上昇した。

3.2019年9月期業績見通し

(1)業績見通し

業績予想は非開示も大幅な増収・増益を見込む。
19年9月期業績については現時点では市場動向や顧客動向を踏まえた損益の合理的な予測が困難な状況であることから非開示としている。

 

前期に続き、①オンライン旅行事業における同社ブランド「エアトリ」のブランド認知や販売強化、②買収した子会社のPMIの成果、子会社上場へ向けた各種施策等により、取扱高1,500億円以上、大幅な増収及び増益の確保を見込んでいる。

 

一方、オンライン旅行市場の拡大や業界変化は急速なスピードで変化しており、その中で同社はこれまで以上にマーケティングコストの積極的な投下によるブランド認知の獲得や積極的な新規事業投資による将来収益の基盤作りを目指している。
また、配当予想も非開示だが、配当性向20%を目安に配当を実施する方針に変更は無い。
なお、業績見通しを合理的に予測することが可能となった段階で、速やかに業績予想を開示する予定。

 

◎取扱高
前期の831億円を大幅に上回る1,500億円以上の連結取扱高を見込んでいる。旅行業界でトップ10入りが見えてきた。

 

◎投資及び利益
今期も戦略的投資を継続し、来期以降の利益回収を目指す。

 

4.トピックス

直近の主なトピックスは以下の通り。

 

(1)オンライン旅行事業

①「エアトリ」の拡大
引続き「エアトリ」の認知度向上に取り組んだ。

 

*新TVCM
18年11月からイメージキャラクターとしてロバートの秋山を起用した新TVCMの配信を開始しているが、夏商戦に向けた新CMを5月18日から放送開始した。
キャンペーンも実施している。

 

*コラボキャンペーン
「カラオケの鉄人」全店舗でポスター掲示、CM放映など、「エアトリ × カラ鉄 コラボキャンペーンを実施している。

 

*イベント協賛
東日本大震災復興イベントへの特別協賛、世界最高峰アイスショーへのリンク広告を行った。

 

*ブランディング効果
認知度向上による検索トレンドが向上している。CM未放送期間でも残存効果が継続している。
また、WEB広告での集客からブランド認知による集客が進んでいる。
「エアトリ」というキーワード流入は前年同期に比べ4.6倍と大幅に増加している。

 

②BTMクライアント数は着実に増加
19年3月末時点でのBTM事業クライアント数は3,083社と順調に増加している。
DeNAトラベル買収による増加もあるが、エアトリBTMとしてエアトリ法人デスクを新設したほか法人専用サイトを統合した効果も見られる。

 

③キャンピングカーレンタル事業
アメリカに次いでカナダにおけるキャンピングカーレンタルの取り扱いを開始した。

 

(2) ITオフショア開発事業

*グループ会社を含め順調に推移
エンジニア数は19年3月末で約1,000名。上半期の新規受注は12社と好調に推移している。

 

(3)投資事業

①投資実績
引続き投資育成を強化しており、19年5月現在、投資先は56社。総投資額累計は21億円となっている。

 

②子会社上場プロジェクトの進捗
現在、「まぐまぐ:老舗メルマガサービスを始めメディア事業も展開」、「インバウンドプラットフォーム:キャンピングカーレンタル、両替、WiFiレンタルなど訪日外国人向け事業を展開」、「HYBRID TECHNOLOGIES:ベトナム人によるIT開発ソリューションを展開。エボラブルアジア・ソリューションズが社名変更」の3社のIPOを推進中で順調に進捗している。

 

(4)コーポレートガバナンス

①新執行役員が就任
海外ツアー販売強化、経営戦略の強化、管理面の強化を図るため、それぞれ経験豊富な人材を新執行役員として招聘した。

 

②組織再編
「国内航空券販売事業部」、「国内ツアー販売事業部」、「ホテル予約事業部」を新設。各商材ごとの販売をより一層強化するために組織再編を行った。

 

 

5.今後の注目点

積極的なプロモーション効果により「エアトリ」の認知度は上昇し、集客力も確実に強化されているようだ。
18年6月にDeNAトラベルを子会社化した直後の夏シーズンの取扱高は6月 113億円、7月126億円、8月142億円、9月123億円という推移であった。2019年はまだ4月までしか開示されていないが、3月 130億円、4月129億円と高水準であり、本格的な需要増大期には単純な子会社化効果を上回る取扱高となることも期待できそうだ。
19年9月期の業績予想は非開示だが、取扱高をKPIとしてウォッチしていきたい。

 

 

<参考:コーポレート・ガバナンスについて>

◎組織形態、取締役、監査役の構成

組織形態

監査役会設置会社

取締役

10名、うち社外3名

監査役

4名、うち社外2名

 

◎コーポレート・ガバナンス報告書
最終更新日:2018年12月28日

 

<基本的な考え方>
当社グループは、事業環境の変化に迅速に対応した意思決定、永続的な事業展開ならびにステークホルダーからの信頼獲得を重要な経営課題と位置づけ、経営の健全性・透明性・効率性を高めるために、コーポレート・ガバナンス体制の強化、コンプライアンスの徹底とディスクロージャー(情報開示)の適時・適切性を重視し、全社を挙げて取り組んでおります。

 

 

<実施しない主な原則とその理由>

原則

実施しない理由

【補充原則1-2-2】

 

当社は現在、発送前に記載内容を十分に検討することを目的として株主総会招集通知の早期発送は実施しておりませんが、今後、早期発送が可能な体制の整備を検討してまいります。また、株主総会招集通知のウェブサイトでの公表につきましても、現在TDnet及び当社IRページにて開示しておりますが、今後発送前の開示について検討してまいります。

【補充原則4-1-2】

 

当社は、現時点においては中期経営計画を公表しておりませんが、取締役会では中期経営計画の策定を行い、その進捗状況を管理しております。今後、中期経営計画の公表について検討してまいります。

 

<コーポレートガバナンス・コードの各原則に基づいて開示している主な原則>

原則

開示内容

【原則1-4】

 

当社は、政策保有株式について、事業上の連携強化が見込まれる場合等、当社の企業価値の維持又は向上に資すると判断した場合に保有することがあります。

【原則5-1】

 

当社のIR活動は、企業戦略部を担当部署とし、財務・経理担当、広報担当、総務・人事担当、経営企画室が連携して対応することにより、株主や投資家との建設的な対話の推進に努めております。また、経営トップ自らが出席する年4回の決算説明会に加え、個人投資家向けの会社説明会を実施するとともに、合理的な範囲で、個別面談の申込みにも対応する方針としております。

 

 

 

 

 

本レポートは情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を意図するものではありません。また、本レポートに記載されている情報及び見解は当社が公表されたデータに基づいて作成したものです。本レポートに掲載された情報は、当社が信頼できると判断した情報源から入手したものですが、その正確性・完全性を全面的に保証するものではありません。当該情報や見解の正確性、完全性もしくは妥当性についても保証するものではなく、また責任を負うものではありません。本レポートに関する一切の権利は(株)インベストメントブリッジにあり、本レポートの内容等につきましては今後予告無く変更される場合があります。投資にあたっての決定は、ご自身の判断でなされますようお願い申しあげます。                     Copyright(C) 2019 Investment Bridge Co.,Ltd. All Rights Reserved.