ブリッジレポート
(7839) 株式会社SHOEI

プライム

ブリッジレポート:(7839)SHOEI vol.59

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石田 健一郎 社長

株式会社SHOEI(7839)

 

 

3月22日(金)から3月24日(日)にかけて、東京都江東区有明の東京ビッグサイトにおいて「第46回東京モーターサイクルショー2019」が開催されました。東京モーターサイクルショーは、春のバイクシーズンに先がけて毎年3月下旬に開催されるオートバイと関連アクセサリーの見本市。例年、国内外の車両メーカー、販売代理店、パーツ・アクセサリー関連企業等、100社以上が出展し、10万人以上の来場者を集めています(モーターサイクル関連の展示会では国内最大の規模を誇る)。

 

高品質・高付加価値の「プレミアムヘルメット」が世界の有力ライダーから高い評価を受けているヘルメット・メーカー SHOEI のブースを訪ねてみました。

 

目次

1.第46回東京モーターサイクルショー2019 - 3日間で14.9万人が来場
2.プレミアムヘルメットのSHOEIブース
3.2019年のバイクシーズンに向けて発売される新製品「GT-AirⅡ」、「J-CruiseⅡ」
4.発売2年目を迎えた今も高い人気を誇る「NEOTECⅡ」(メーカー希望小売価格:税抜63,000 円~)
5.多様なユーザーニーズに応える充実したラインナップ
6.バイクにもTelematics! - 次世代ヘルメット体験コーナー -
7.取材を終えて

 

(写真は(株)インベストメントブリッジ撮影、以下同じ)

 

「東京モーターサイクルショー」は、オートバイ産業の振興と文化の育成・普及を目的に1971年(昭和46年)に第1回が開催された。
「第35回大阪モーターサイクルショー2019」と連動している(3月15~17日)。

 

会社情報

会社名

(株) SHOEI

証券コード

7839

市場

東証1部

会長

その他製品(製造業)

社長

石田 健一郎

所在地

東京都台東区台東一丁目31番7号

決算月

9月

HP

http://www.shoei.com/

 

株式情報

株価

発行済株式数(自己株式を控除)

時価総額

ROE(実)

売買単位

4,730円

13,771,585株

65,140百万円

19.9%

100株

DPS(予)

配当利回り(予)

EPS(予)

PER(予)

BPS(実)

PBR(実)

86.00円

1.8%

173.55円

27.3倍

955.26円

5.0倍

*株価は4/10終値。発行済株式数は直近四半期末の発行済株式数から自己株式を控除。

 

連結業績推移

決算期

売上高

営業利益

経常利益

当期純利益

EPS

DPS

2015年9月(実)

14,244

3,210

3,092

1,996

145.00

72.00

2016年9月(実)

14,138

3,145

3,244

2,192

159.22

79.00

2017年9月(実)

15,641

3,461

3,497

2,358

171.29

85.00

2018年9月(実)

17,148

3,734

3,772

2,578

187.21

93.00

2019年9月(予)

18,150

3,440

3,450

2,390

173.55

86.00

* 予想は会社予想。2016年9月期より当期純利益は親会社株主に帰属する当期純利益(以下、純利益については同様)。
*単位:百万円、円

 

 

 

1.第46回東京モーターサイクルショー2019 - 3日間で14.9万人が来場 -

 

2019年のモーターサイクルショーには、ホンダ、カワサキ、ヤマハ、スズキといった国内の車両メーカー、ハーレーダビッドソン(米)、BMW、ドゥカティ(伊)等の海外車両メーカー、パーツ・アクセサリーメーカー、関連団体、更には出版社や教育機関等155社・団体が出展し(東京ビッグサイトの西1.2.3ホール、アトリウム、西屋上展示場)、来場者は前年比1.8%増の149,524人

 

開催年

出展者数

入場者数(人)

2016年

121

132,575

2017年

155

146,495

2018年

135

146,823

2019年

153

149,524

 

2.プレミアムヘルメットのSHOEIブース

 

同社のブースは白を基調とし、隅々まで十分な照度が確保されているため展示品が見やすく、シンプルではあるが、しっかりと自己主張がなされていた。2019年の新製品であるプレミアムツーリングフルフェイスヘルメット「GT-AirⅡ」とオープンフェイスヘルメット「J-CruiseⅡ」をメインに、発売2年目を迎えても新製品並みの人気を維持している「NEOTECⅡ」、ビギナーズ向けスタンダードモデル「RYD」、新デザインのHARMONIC(ハーモニック)が印象的だった「Z-7」、レーシングフルフェイスヘルメット「X-Fourteen」、インナーシールド付きジェットヘルメット「J・O」、「J・O」にクラシックなオフロードスタイルを取り入れたシェルデザインの「EX-ZERO」等、All Starといった印象。石田社長、IRを担当されている宮川経営管理部長、そしてスタッフの皆さんにお話を伺った。

 

3.2019年のバイクシーズンに向けて発売される新製品「GT-AirⅡ」、「J-CruiseⅡ」

 

「GT-AirⅡ」(メーカー希望小売価格:税抜51,000円~)

 

インナーサンバイザーを装備したプレミアムツーリングフルフェイスヘルメット。利便性の高さと洗練されたデザインから多くのライダーの支持を獲得し、SHOEIのツーリングフルフェイスとして確固たる地位を築いた「GT-Air」の後継機種。ベンチレーションパーツと一体化されたシェルデザイン、面積を拡大したサンバイザー、そして、SENA製の専用設計コミュニケーションシステム「SRL2」の取り付け機構を装備した。「SRL2」とは、Bluetoothインターコム。最大8人とのインターコム通信、音楽、GPS案内が耳に届く。

 

(同社資料を基に作成)

 

「GT-Air」の象徴的デザインである側頭部の形状を受け継ぎつつ、よりエッジをきかせ、ベンチレーションパーツと一体となり前方から後頭部へ流れるようなシェルデザインとなった。シャープな顎のラインや専用コミュニケーションシステムマウントスペースがアクセントを加え、コンパクトなアピアランスを生み出している。

 

面積を拡大したサンバイザー
インナーサンバイザーはレバー操作で素早く開閉が可能。サンバイザーを下げてスモークに、上げてシールドのみのクリアに切り替えられる事で、トンネル進入時等の急な視界状況の変化にも即座に対応でき、ツーリング先でシールドを取り換える必要がなく高い利便性を実現している。新たに装備したQSV-2サンバイザーは、従来モデルよりサンバイザーの長さを5ミリ伸ばし、サンバイザー下端とアイポートの隙間からの日差しの侵入を軽減する。また、サンバイザー延長による鼻への干渉を避けるため、鼻部分の形状は従来モデルより5ミリ深くカットした。

 

 

(同社資料を基に作成)

 

Prepared for Integrated Communication System
コミュニケーションシステムは、ライディングをサポートする、より楽しむツールとして、ツーリングライダーには特に重宝されている。「GT-AirⅡ」はSENA製の専用設計コミュニケーションシステム「SRL2」の取り付け機構を装備しており、専用設計のため、取り付けに煩わされる事なくスムーズに装着でき、かつ装着時の見た目もスマート。また、流れるようなシェルデザインとライディング時の快適性を追求した内装は雑音の発生を抑えるため、コミュニケーションシステムとの相性も良い。

 

被り心地の良さをデザインした内装
ライディング時の快適性において、ライダーの頭を包み込む内装は重要な要素。「GT-AirⅡ」の内装表面生地は、汗をかきやすい頬や額部分には吸湿速乾性に優れた“HYGRA®”を使い、汗のべたつきを防ぐ。被り口に近い部分には、ヘルメット着脱時の肌とのこすれを和らげる起毛生地が使われている。

 

 

「J-CruiseⅡ」(メーカー希望小売価格:税抜49,000円~)

 

オープンフェイスの手軽さや解放感に、インナーサンバイザーの利便性を兼ね備えた「J-Cruise」の後継機種。安全性はもちろん、コンパクトさやベンチレーション性能など機能性や快適性を追求し、SHOEIの最新技術をもって全ての機能を刷新した。また、SENA製専用設計コミュニケーションシステム「SRL」、「SRL2」取り付けのためのマウント機構も装備した。コミュニケーションシステム装着時のデザインの調和と取り付けやすさは、専用設計ならではである。
欧米に先駆けて、6月に日本で発売される。日本は相対的にオープンフェイスを好むライダーが多いと言う。

 

先進のデザイン
従来モデルの端正でシンプルなデザインから、よりモダンで洗練されたイメージのシェルデザインを追求。サンバイザー操作機構の見直し等、詳細まで検証し、従来モデルよりコンパクトなシェルを実現した。また、後頭部の特徴的な形状は空力性能を追求した結果のデザインであり、シェル形状がスポイラーとして機能するエアロデバイスである。

 

風洞実験で裏打ちされた涼しさ
ライディングにおける暑さはライダーの疲労に直結する。このため、ヘルメット内を換気し暑さを和らげるベンチレーション性能は、ライダーがヘルメットに求める重要な要素と言える。「J-CruiseⅡ」は自社大型風洞実験設備で繰り返し風洞実験を行い、ベンチレーション性能を追及した。アッパーエアインテークはインテークホールを1か所増やし、ヘルメット内へ取り込む風の流入量が従来モデルより30%アップ。また、トップアウトレットは様々なパーツ形状を検証し、最も排気効率の高い形状を採用した。この結果、アウトレットホール数は従来モデルと同様でありながら、排気量が20%以上向上した(同社大型風洞実験施設にて測定した参考値比較)。

 

(同社資料を基に作成)

 

4.発売2年目を迎えた今も高い人気を誇る「NEOTECⅡ」(メーカー希望小売価格:税抜63,000 円~)

 

「NEOTECⅡ」は、発売翌年以降も毎年60,000~70,000個は生産された人気機種で、フランス警察にも採用されたサンバイザー付きシステムヘルメット「NEOTE」の後継機種。ロングツーリングから日常的な市街地走行まで、様々な状況での快適なライディングを想定して開発され、フェイスカバーを開けた状態で固定できるため、オープンなジェットヘルメットとしても利用できる。海外では、人気の独Schuberth(シューベルト)社製プレミアムヘルメット「C4」対抗製品として投入され、ライバルを一蹴。19/9期第1四半期の好調なドイツ販売のけん引役となった。ドイツでの販売にとどまらず、国内外で高い評価を得ており、19/9期の同社の販売を「GT-AirⅡ」と共にけん引する。

 

5.多様なユーザーニーズに応える充実したラインナップ

価格も含めて充実したラインナップは他社には見られない。多様なユーザーニーズに応じた商品提案を可能にするため代理店からも高い評価を得ている。

 

レーシングフルフェイスヘルメット「X-Fourteen」

コンパクト&ライトウエイトを追求した「J-FORCE IV」

(メーカー希望小売価格:税抜60,000 円~)

(メーカー希望小売価格:税抜45,000 円~)

 

 

 

レーシング性能を極限まで追求した「X-Fourteen」は、オンロードフルフェイスタイプで、同社のフラッグシップレーシングモデル。サーキットユースに重点を置き開発された。ライダーが強く前傾したライディングポジションをベースポジションに設定し、そのポジションでヘルメット前頭部から後頭部、そしてレーシングスーツ背面へと流れる走行風を風洞実験で科学的に解析しシェルをデザイン。首にかかる負担を大きく軽減した。
「J-FORCE IV」は日本市場を中心とした販売のプレミアムオープンフェイスヘルメット。空力性能と涼しさを追求したベンチレーションシステム、エッジの効いたフォルム、そしてSHOEIの安全性・快適性の追求と細部にまでこだわったデザインを融合した。

 

ビギナーズ向けスタンダードモデル「RYD」(メーカー希望小売価格:税抜38,000 円~)
新デザインのHARMONIC(ハーモニック)が印象的だった「Z-7」(メーカー希望小売価格:税抜45,000 円~)

 

オフロードヘルメット「VFX-WR」及び「HORNET ADV」(共にメーカー希望小売価格:税抜48,000 円~)、フルフェイスヘルメット「GT-AIR」(メーカー希望小売価格:税抜48,000 円~)、ジェットヘルメット「J-Cruise」(メーカー希望小売価格:税抜48,000 円~)

 

 

「VFX-WR」は、VFXシリーズのスタイリングを残しながらSHOEIの新技術を注ぎ込み、衝撃吸収ライナー、内装、ノーズカバー、バイザーなど全てを刷新し、革新的進化を遂げたオフロードヘルメット。
「HORNET ADV」は、クロスカントリーでの走行を可能とする力強さや機能性、オンロードを軽快に走る美しさや快適性を融合し、「シーンを選ばないスポーティな走り」を可能としたSport Utility Helmet。SUHのコンセプトに基づき、道や環境を選ばないスポーティなオールロード性能を有する事を前提に開発された。

 

 

インナーシールド付きジェットヘルメット「J・O」(メーカー希望小売価格:税抜32,000 円~)、「J・O」にクラシックなオフロードスタイルを取り入れたシェルデザインのビンテージテイストフルフェイスヘルメット「EX-ZERO」(メーカー希望小売価格:税抜38,000 円~)

 

 

昨年11月に発売した「EX-ZERO」は、1980年代に登場したSHOEI EXシリーズにクラシックなオフロードスタイルを取り入れたシェルデザイン。後頭部のダックテールシェイプやアルミナムメッシュフィルターを装備した口元のシンプルだがスタイリッシュなフォルムが特徴。インナーシールドは「J・O」と同じCJ-3シールドを装備。歪みの少ないシールドが、クリアな視界を確保する。バブルシールドを模したシールド形状はデザイン性に優れているだけでなく、メガネやサングラスとの干渉を避け、かつ巻き込み風を最小限に抑えた設計となっている。
「J・O」はスクーター愛好家にも「SHOEI」ファンが多いイタリア等でも人気の高い商品である。

 

6.バイクにもTelematics! - 次世代ヘルメット体験コーナー -

 

ナビゲーションなどの機能を搭載したヘルメットの体験コーナー。ネット接続が可能な端末を自動車に搭載し、交通情報、天気、ニュース等の情報(コンテンツ)の利用を可能にするサービスであるtelematics(テレマティクス)。バイクのテレマティクスはヘルメットが核になる。同社ブースの一角に次世代ヘルメットの体験コーナーが設置されていた。

 

 

7.取材を終えて

同社の19/9期第1四半期(10-12月)は前年同期比10.6%の増収、同16.8%の営業増益。主力の欧州が同16.7%増、販売網の強化を進める北米が同30.2%増、と欧米の売上が大きく伸びた。予想を超える欧米からの受注で、生産キャパを取られた国内が同11.5%減となり、うれしい悲鳴を上げるほどの好調ぶり。規制が強化された中国では、18/9期(中国の独自規格による規制強化のため9カ月間の販売個数)の17,000個から8,000個へ、保守的に大幅な減少を見込むが、第1四半期だけで3,600個を販売した。中国の新規格に対応した輸入製品は、現状、同社のみ。新規格対応モデルは2モデルにとどまるが(新規格導入前は13モデルを販売)、今後新規格対応モデルを増やしていく考えだ。

 

東京モーターサイクルショーに出展する同社のブースを訪ねた際、欧州出張から戻られたばかりの石田社長にもお話を伺った。欧州では、ECB(欧州中央銀行)が、少なくとも2019年末まで利上げ開始を先送りする方針を示し、銀行への新たな資金供給策も決めた。また、19年のユーロ圏の経済成長率見通しも、従来の1.7%から1.1%へ引き下げた。欧州は同社の主戦場だけに景気の先行きが気になるところだが、石田社長の表情は明るかった。EUの主要国であるドイツにはSchuberth(シューベルト)、フランスにはShark(シャーク)といった現地の有力ヘルメット・メーカーが大きなシェアを有するが、同社製品の“かぶり心地”や“仕上げ”の良さに対する代理店やライダーの評価は高く、シェアが拡大しているようだ。
仮にデザインを真似する事ができたとしても、“かぶり心地”や“仕上げ”の良さ等のように、言葉で具体的に説明し難いものは真似する事も難しい。同社製品の国内販売店には、SHOEIヘルメットのスペシャリストとも言える、「SHOEI TECHNICAL SHOP・アドバイザリースタッフ」プログラムを習得したスタッフが所属している「SHOEI TECHNICAL SHOP(STS)」があり、ライディングスタイルに合わせた最適なヘルメット選びやサイズ選びのアドバイス、内装調整、シールド調整等のサービスを提供している。また、STSでは、頭部の各部を詳細に計測し、データに基づいてユーザーに最適なヘルメットサイズを診断し、専用パッドを使用してオーダーメイド感覚のジャストフィットする内装を作るサービス「Personal Fitting System SERVICE」を提供している。欧米と日本の違いはあるものの、こうした店頭でのサービスの積み重ねによるデータの蓄積が強みになっていると思われる(60%のシェアを有する日本では、こうした強みを活かして量より質の販売に力を入れていく考え)。また、欧州では、2月1日に日欧EPAが発効し、輸入ヘルメットに課されていた2.7%の関税が撤廃された事も追い風になりそうだ。

 

「中興の祖」とも言える山田元社長(その後、会長)からバトンを引き継いで2年目を迎える石田社長。19/9期の立ち上がりは順調であり、バイク分野でのテレマティクスの可能性等、新たな分野での取り組みも注目される。創業、再建、上場を経て、「SHOEI 4.0」とも言える今後の展開に期待したい。

 

参考:コーポレート・ガバナンスについて

◎組織形態及び取締役、監査役の構成

組織形態

監査役会設置会社

取締役

6名、うち社外2名

監査役

3名、うち社外2名

 

◎コーポレート・ガバナンス報告書:更新日:2018年12月25日
基本的な考え方
当社は、中長期的な安定成長と安定利益、企業価値の向上を経営の重要課題としております。その実現のために、株主やお客様をはじめ、取引先や従業員、各ステークホルダーとの良好な関係を築くとともに、お客様に満足いただける製品を提供することが重要と考えております。この考え方は、当社の経営方針でもある三つの世界一(世界一の品質、世界一のコスト競争力、世界一楽しい会社)並びに「基本方針」にも記載し、社内に周知しております。このような中でコーポレート・ガバナンスの充実に向け、様々な施策を実施してまいります。

 

<実施しない主な原則とその理由>
【原則4-2】取締役会の役割・責務(2)
当社において、役職員の立場は常に公平であり、提案を妨げる環境にはありません。経営陣幹部(当社においては「参与及び部長」をいいます。)は担当する職務を遂行する上での課題を認識し、経営会議等の議論の場において、問題点とその解決策の提示を行います。提案者と取締役及び経営陣幹部とは、闊達で公明正大な議論を行っております。また、経営陣幹部の報酬は、生活給的要素を考慮し、能力並びに前年度の業績貢献等に基づき評価した年俸ランクに応じた固定給としております。

 

【補充原則4-2-1】取締役会の役割・責務(2)
取締役の報酬は、生活給的要素を考慮し、「役員報酬規程」で定めた役位別の報酬額を株主総会にて承認した枠内で支給する固定給重視の体系と役員退任時の慰労金制度(社外取締役は対象外)からなっております。今後、取締役会は、取締役の報酬体系を検証して、リスクを反映させ、健全な企業家精神の発揮に資するようなインセンティブ付けを組み込んだ体系へと制度設計に係る議論を社外取締役による任意の審議を中心として計画してまいります。なお、取締役報酬などの特に重要な事項に関する審議に際しては、公正かつ透明性の高い手続きが確保されるよう独立社外役員、社外役員を主要な構成員とする任意の諮問委員会を設置することも含め、社外取締役による任意の審議が必ず最重要プロセスとして取り入れられた環境の整備にも取り組んでまいります。

 

【原則4-11】取締役会・監査役会の実効性確保のための前提条件
業務執行取締役は、当社事業の各現業を把握した経営幹部からを中心に、その業務執行取締役の監督機能を図る社外取締役は、独立した客観的な立場において適切な判断を行い、また、能動的・積極的に意見を述べる外部の人材からを中心に配置するようにしております。また、その構成も人的・質的バランスを重視して配置するようにしております。
現在、女性もしくは外国人の取締役は選任しておりませんが、取締役は、それぞれ当社の経営方針である「世界一の品質」、「世界一のコスト競争力」、「世界一楽しい会社」への対応に必要な資質と多様性を備えており、取締役会における独立社外取締役の人数比率は3分の1となっていることから、独立性と客観性を確保した体制であると考えております。なお、取締役会の構成については、多様性を重視し、取締役会の監督機能の強化を図り実効性を高めていくことを今後の課題と認識しております。
また、当社では監査役候補者の選任基準として、「①当社取締役または監査役として、当社の経営に関与したことがある者、②当社の部長職として、3年以上経理業務、総務業務、経営企画業務または内部監査業務に従事したことがある者、③他社の取締役または監査役として、企業経営に関与したことがある者、④弁護士、公認会計士等の資格を有し、その専門知識、経験等を監査役として発揮できる者」を設けており、適切な経験・能力および財務・会計・法務に関する十分な知識を有する者から選任できる体制整備に取り組んでおります。

 

【補充原則4-11-1】取締役会・監査役会の実効性確保のための前提条件
業務執行取締役は、当社事業の各現業を把握した経営幹部からを中心に、その業務執行取締役の監督機能を図る社外取締役は、独立した客観的な立場において適切な判断を行い、また、能動的・積極的に意見を述べる外部の人材からを中心に配置することを基本的な考え方としております。多様性および規模に関する考え方は、引き続き株主等との対話(面談)を通じてその意向を真摯に受け止め、十分に配慮して検討してまいります。

 

<開示している主な原則>
【原則1-4】政策保有株式
政策保有株式を保有しないことはもちろん、リスクの高い有価証券投資を行わないことが当社の基本方針であり、その基本方針については、少なくとも毎年1回、取締役会で確認するようにしております。また、政策保有株式を保有しない方針の順守により、個別の政策保有株式についても保有実績がない旨を有価証券報告書等で開示しております。

 

【原則1-7】関連当事者間の取引
当社は、子会社との販売代理店取引、代理店管理委託取引、マーケティング委託取引およびこれらに付随関連する取引以外に関連当事者取引を行う予定はなく、過去にもこれらの取引以外の関連当事者取引の実績はありません。また、役職員ならびにその関係者の支配する会社との取引を、コンプライアンス規程にある「行動指針」にて、公私の区別を厳しくする旨を定めており、この方針の順守により、子会社との取引以外の関連当事者取引に関しては一切ありません。

 

【原則2-6】企業年金のアセットオーナーとしての機能発揮
当社は、従業員の退職給付に充てるため、確定給付企業年金制度を採用しております。確定給付企業年金の積立金の管理および運用に関しては、専門機関である生命保険会社と契約を締結しており、全て一般勘定で運用を委託しております。専門機関である生命保険会社からは、毎月、四半期、半期、年度と定期的に年金資産の運用、財政状況等が報告される体制となっております。報告された年金資産の運用、財政状況等は総務部にてチェックし、定期的ならびに必要に応じて、生命保険会社と主に年金資産の財務状況に係る意見交換をしております。

 

【原則5-1】株主との建設的な対話に関する方針
株主、投資家には、常に公平な姿勢で接するように努めており、経営陣並びにIR担当部署(経営管理部)による、個人投資家向け説明会の開催並びに機関投資家、マスコミ、金融機関対象の決算説明会を始めワンオンワンミーティング等により、積極的な対話に努めております。また、外国人投資家の持株比率は37%前後であり、外国人投資家との透明度の高い誠実な対話とIR活動を続けております。

 

 

東証コーポレート・ガバナンス情報サービス:http://www2.tse.or.jp/tseHpFront/CGK010010Action.do?Show=Show

 

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