多様なソリューションを提供するシステムインテグレーター。2,000社を超える企業ユーザーを誇る業務用パッケージ「ZeeMシリーズ」(人事・会計・資産管理等を網羅するERP)や業務効率の向上・コスト削減に寄与するBPM(Business Process Management:ビジネスプロセス管理)「BIZ PLATFORM」等の業務ソリューション、官公庁・自治体・公益法人・大企業向けシステム開発、国内大手ポータルサイト事業者向けWebシステム開発・運用、更には優良顧客を有するコールセンターサービス等を手掛ける。
グループは、同社の他、(株)ココト、(株)クリエイトラボ、(株)アイティアイ、(株)アダムスコミュニケーションの連結子会社4社。アマノ(6436)とヤフー(4689)が、それぞれ同社株式の31.87%、13.25%を保有し、同社はアマノの持分法適用関連会社に当たる。また、18/3期は富士通(株)と富士通グループ企業向けの売上が連結売上高の30.3%、ヤフー(株)向けが13.8%を占めた。
【企業理念】
私たちは、「人間の想像力」と「世界中のテクノロジー」を結合することで、「感動!」を生む変革を起こし、豊かな未来社会の実現を目指します。
【ロゴに込めた想い】
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同社のロゴには、「感動」、「創造」、「永遠(とわ)」という3つの「想い」が込められている。
「感動」。常に周囲の期待を超え、驚きを提供していく姿をロゴに託した。ロゴはエクスクラメーションマーク(感嘆符)をかたどり、球形は同社自身を表す。共に語り、共に考え、共に成長するという共創の精神を象徴している。
「創造」。知識や技術、関係の新たな結びつき(新・結合=イノベーション)を発見、創造し続ける決意を象徴している。同社自身を示すこの球体から、次代を担う人財、製品、サービスが次々と生まれ、大きく育っていく姿を表している。100年企業を目指し、時代時代にあわせ、変化し続ける姿である。
「永遠(とわ)」。ステークホルダーに寄り添う企業でありたいという願いが込められている。同社自身である球体が、顧客や社会、株主に寄り添っているというイメージを表現している。社会に貢献できる価値を提供し続ける企業でありたい、という願いを象徴した。
【事業内容とグループ企業】
事業は、ソリューションサービス事業、受託開発事業、西日本事業、及び子会社の事業領域であるシステム運用・サービス事業、サポートサービス事業の5事業に分かれる。18/3期の売上構成比は、それぞれ、25%、11%、11%、17%。36%。
ソリューションサービス事業
2,000社以上のユーザー企業を抱える中堅企業向け業務用パッケージ(人事・会計・資産管理ERP)「ZeeMシリーズ」、業務効率の向上やコスト削減に寄与するBPM「BIZ PLATFORM」、更にはERPとBPMのノウハウと、ホワイトカラーの定型的な作業を自動化するRPA(Robotic Process Automation)技術を組み合わせた新サービスであり、人とロボットが混在した業務プロセスを実現するRPAソリューション等を提供している。
提案力・販売力の強化による新規開拓とクロスセルによる既存客の深堀
持株会社体制の下では、製品毎に扱う子会社が決まっていたためシナジーを発揮できていなかったが、2017年4月に事業・組織再編を行い、ソリューションサービス事業として同社に集約し統合ソリューションを本格化させた。また、事業をクレオに集約した事で筆頭株主であるアマノ(6436)との販売連携も進めやすくなった。アマノの顧客層はクレオのユーザー層と重なる部分があり、今後、販売力の強化も進む見込み(従来は、直販展開)。加えて、導入企業が2,000社を超える「ZeeMシリーズ」も、人事・会計・資産管理等がフルセットで導入されているケースは必ずしも多くない。このため、「BIZ PLATFORM」やRPAソリューションのクロスセルも含めて深堀していく考え。
受託開発事業
大企業向けシステムの受託開発、官公庁・自治体向けのシステム、新聞社の組版システム、公営競技のオッズシステム等、信頼性と実績が重視される案件が多い。また、富士通経由の案件が多い事も特徴であり、短期的なぶれはあるが、安定成長が期待できる事業である。協力会社を含めた「人」の確保がポイントになる。
西日本事業
名古屋以西の顧客に対して、ソリューションサービスや受託開発サービスを提供する“mini クレオ”的な事業であり、安定成長が期待できる事業である。
システム運用・サービス事業
連結子会社(株)ココトの事業領域であり、主に国内大手ポータルサイト事業者(ヤフー:4689)とそのグループ企業に対して、ポータルサイトやWebサービスの基盤となるサーバシステムの開発、保守、ハッキング対策等も含めた運用サービスを提供している。従来、持株会社傘下の複数のグループ企業で対応してきたが、2016年4月に設立した(株)ココトに集約された。これにより営業・開発面でグループ力を発揮できるようになり、ヤフーのグループ企業に取引が広がっている。ヤフーの深堀とグループ企業の開拓で事業を拡大させていく考え。
サポートサービス事業
ヘルプデスクやテクニカルサポートを中心としたサポート&サービス、及び選挙の出口調査、社会調査、市場調査等、インバウンド・アウトバウンド両対応のコールセンターサービスを提供している。技術系では富士通系とNEC系にサービスを提供する等、優良顧客をバランス良く抱えている事が当事業の強み。安定成長が期待できる事業だが、課題は「人」の確保。このため、外国人採用にも力を入れている。
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