ブリッジレポート
(3747) 株式会社インタートレード

スタンダード

ブリッジレポート:(3747)インタートレード vol.9

(3747:東証2部) インタートレード 企業HP
西本 一也 社長
西本 一也 社長

【ブリッジレポート vol.9】2018年9月期業績レポート
取材概要「同社は2018年12月21日開催の定時株主総会で定款一部変更を決議する。定款の一部変更は、今後の事業展開に備えて活動範囲を明らかにするため・・・」続きは本文をご覧ください。
2019年1月16日掲載
企業基本情報
企業名
株式会社インタートレード
社長
西本 一也
所在地
東京都中央区新川1-17-21 茅場町ファーストビル
決算期
9月 末日
業種
情報・通信
財務情報
項目決算期 売上高 営業利益 経常利益 当期純利益
2017年9月 2,017 -458 -459 -334
2016年9月 2,358 11 14 7
2015年9月 2,459 -165 -164 -331
2014年9月 2,463 -107 -103 -119
2013年9月 2,725 -98 -95 -128
2012年9月 2,811 -129 -104 7
2011年9月 3,335 47 66 172
2010年9月 3,856 -258 -277 -920
2009年9月 5,386 68 -26 -222
2008年9月 4,970 145 51 -326
2007年9月 3,417 -776 -756 -653
2006年9月 3,853 899 801 408
2005年9月 2,872 655 661 388
2004年9月 1,715 623 607 348
株式情報(1/8現在データ)
株価 発行済株式数(自己株式を控除) 時価総額 ROE(実) 売買単位
290円 7,185,600株 2,083百万円 - 100株
DPS(予) 配当利回り(予) EPS(予) PER(予) BPS(実) PBR(実)
- - - - 147.87円 2.0倍
※株価は1/8終値。発行済株式数は直近四半期末の発行済株式数から自己株式を控除。ROE、BPSは前期末実績。
 
インタートレードの2018年9月期決算の概要と2019年9月期の見通しについて、ブリッジレポートにてご報告致します。
 
今回のポイント
 
 
会社概要
 
証券ディーリングシステム等の開発・保守を中心とする金融ソリューション事業を主力とし、グループ経営管理パッケージソフト等を手掛けるビジネスソリューション事業、ハナビラタケ関連のサプリメントや化粧品等の生産・販売を手掛けるヘルスケア事業、及び金融ソリューション事業の補完的な位置づけの自己資金運用事業を展開している。

グループは、同社の他、経営統合管理プラットフォーム「GroupMAN@IT e2」(ビジネスソリューション事業)の開発・保守等を手掛ける(株)ビーエス・ジェイ(出資比率66.7%)、ハナビラタケの生産・加工とハナビラタケ関連製品のカタログ通販やWeb通販を手掛ける(株)インタートレードヘルスケア(同100%)、の連結子会社2社、及びフィンテック関連技術によるソリューションや製品・サービスの開発及び販売を行う(株)イーテア(出資比率21%)。尚、2018年7月31日付けで「投資教育事業」を行っていた(株)トレーデクスの株式を譲渡した。
 
【沿革】
橋本政権下で金融システム改革法が成立し、米国では、E☆TRADEやチャールズシュワブ等のネット証券が台頭した1998年は、「金融ビッグバン」や「ネットベンチャー」という言葉が定着しはじめた時期でもある。こうした中、インターネットの普及と金融の自由化で株式等の取引手法が劇的に変化する(電子トレードへの移行)との考えから、現在、代表取締役社長を務める西本一也氏を含めた証券会社出身の2人が中心となり、1999年1月に同社が設立された。

フロントシステムのコンサルティングからスタートし、ディーリング・トレーディング向けパッケージソフトの開発に展開し、2000年9月にパッケージ型証券業務向けディーリングシステム「TradeOffice-SX」の販売を開始。電子トレーディングの技術が発展途上で、金融機関の株式フロント業務に特化したベンダーも限られる中、操作性・機能性に優れたフロントシステムを安価に構築できたため、「TradeOffice-SX」は多くの証券会社エクイティ部門で導入が進んだ。2003年3月に開始した「情報配信サービス」(東証など主要取引所の相場情報を配信)も順調に伸び、2004年9月に東証マザーズに株式を上場。2007年8月に販売を開始した「TIGER Trading System」(「TradeOffice-SX」の後継システム)でシェアを拡大させ、2005年1月には世界で唯一のオークション型PTS(私設取引システム)「ITMonster」の販売を開始した。

ただ、2008年のリーマン・ショック以降、サービスのASP化を進めつつ、非金融のIT分野や安定成長が見込めるライフサイエンス分野で事業の多角化を模索し始めた。2012年10月に経営管理ソリューションを開発する(株)ビーエス・ジェイを子会社化した他、ヘルスケア事業(当時はフードサービス事業)を本格化。2013年にはヘルスケア事業の販路確保を目的に、2月に通信販売業の(株)パル(現(株)インタートレードヘルスケア)を子会社化した。
 
【事業概要】
事業は、証券会社等を顧客とし証券業務向けフロントパッケージシステムの設計・開発・販売を手掛ける金融ソリューション事業、一般事業会社を顧客とし法人向けパッケージシステムの設計・開発・販売を手掛けるビジネスソリューション事業、消費者に対してサプリメント等の健康商材や化粧品の開発・販売及び健康関連商品の仕入販売を行うヘルスケア事業、及び投資教育セミナーの開催運営やトレード情報配信など個人投資家の育成を目的とした投資教育事業に分かれる。18/9期の売上構成比は、金融ソリューション事業72.2%、ビジネスソリューション事業14.0%、ヘルスケア事業13.6%、投資教育事業0.2%。
 
金融ソリューション事業
東京証券取引所の総合取引参加者に導入されている証券ディーリングシステム「Prospect」、外国為替証拠金取引システム「fortissimo」、取引所外取引システム「ITMonster」に加えarrowhead、ToSTNeT、J-GATEなど各取引所との接続システム「J1」、アルゴリズムプログラム等の売買執行シミュレーションとチューニングが可能な「MEX&MSRIII」、トレーディングシステム上で、リアルタイム系、チャート系、ヒストリカル分析系などインテリジェンストレーディングに必要な様々な情報を提供する「DPSS」、この他、ミドルウェアや通信ソフト等の設計・開発・販売を行っている。

近年では、上記のプロダクトのノウハウを活かし、かつブロックチェーン技術を活用した次世代ビジネスに対応したインフラとなるソリューション「Spider」の開発も進めている。
 
ビジネスソリューション事業
自社開発の経営統合管理プラットフォーム「GroupMAN@IT e2」及び「Gadics MAN@IT」を中心としたパッケージサービス、保守・運用中心のシステムエンジニア派遣サービス(SES:System Engineering Service)、及びシステムの設計・開発・構築やマルチベンダー・マルチプロダクト・マルチビジネスを特徴とするシステム総合支援サービス等を行うサポートセンターサービスを3本柱とし安定収益の確保を目指している。連結子会社(株)ビーエス・ジェイが「e2」の開発・保守等を手掛けている。

企業は、会計、人事/給与、設備、資材等の複数の業務システムを導入しているが、業務毎にベンダーが異なるケースや同じ業務でも、親会社と子会社でベンダーが異なるケースが多い。この場合、企業内やグループ内で経営情報の統合管理、言い換えると、各システムのデータ連携によるグループ全体の経営分析ができず、多くの企業が高価な投資が必要な連携用のシステムを別途構築している(大手システム会社は自社製でないシステムと自社システムの接続に対して非常に消極的)。これに対して、「GroupMAN@IT e2」は柔軟性の高いインターフェイス「FLEX I/O」を備えているため、ベンダーやシステムが異なる場合でも、データ連携が可能だ。
一方、「Gadics MAN@IT」は機能ではなく、「バーチャルエンジニア」として低価格でパソコン等の運用管理を、「収集」、「判断」、「実施」、「確認」の4つの視点からクラウドベースでサポートする。
 
ヘルスケア事業
ハナビラタケの栽培から手掛け、自社ブランドのハナビラタケ関連製品(サプリメント、健康食品、化粧品)の販売、OEM供給、ハナビラタケ由来成分を使った化粧品原料販売等を国内外で展開している。(株)インタートレードがマーケティングを含めて事業全般を統括し、(株)インタートレードヘルスケアがハナビラタケの生産・加工、ハナビラタケ関連製品のカタログ通販やWeb通販を手掛けている。また、産官学の共同研究により、ハナビラタケ由来成分の免疫賦活機能について科学的根拠に基づくエビデンス取得にも取り組んでいる。尚、2013年に実施したヒト臨床試験において、ハナビラタケ由来成分「LB-Scr」の、II型糖尿病、Ⅰ型アレルギー性疾患、及び肝機能指標(γ-GTP、GOT、GPT)への有効性や肌質変化への有効性が確認されている事に加え、有害事象等の検証により、安全で副作用がない事も確認されている。
 
ハナビラタケ
ハナビラタケは、日本各地に加え、欧米等でも自生するが、天然下では本来食用キノコが育たない1,000m級の針葉樹林に生息し、天然ハナビラタケを目にする機会がめったにないため、「希少キノコ」と言われている。また、キノコは茶色が主流だが、ハナビラタケは白い花がふんわり咲いているように美しい白色~淡黄色。健康維持に重要な役割を果たすβ-グルカンの含有量が35%を超える上(アガリクスは12.5%)、アミノ酸やトレハロースなど様々な有用成分にも富んでいる。食用キノコの側面も有する。
 
 
2018年9月期決算
 
 
前期比6.2%の減収、3億35百万円の営業損失(前期は4億58百万円の損失)
売上高は前期比6.2%減の18億92百万円。ビジネスソリューション事業の売上が同31.5%増と伸びたものの、主力の金融ソリューション事業の売上が同11.3%減少。ヘルスケア事業の売上も仕入商品の苦戦で同5.5%減少した。

損益面では、前期にヘルスケア事業における棚卸資産の評価減を実施して財務の健全化を図った効果や研究開発費等の減少、更には全社的なコスト削減により営業損失が減少した。ただ、金融ソリューション事業における海外事業会社向けの大型案件の失注(受注契約の合意解約)に伴い、既に着手していた開発費用を全額費用計上した影響で期初予想(20百万円)を下回った。
 
 
 
金融ソリューション事業
売上高13億66百万円(前期比11.3%減)、セグメント利益1億36百万円(同63.0%減)。解約で証券ディーリングシステムの売上が減少する中、海外事業会社から受注した「Spider」の大型案件が、受注先の度重なる事業計画変更等により最終的な条件の折り合いがつかず合意解約となり、期初予想にも届かなかった。利益面では、証券ディーリングシステムの売上減少に伴う利益の減少に加え、海外事業会社との受注合意解約に伴い、受注後に投下していた開発費の全額を費用計上した。
 
 
ビジネスソリューション事業
売上高2億64百万円(前期比31.5%増)、セグメント利益11百万円(前期は損失58百万円)。自社開発の経営統合管理プラットフォーム「GroupMAN@IT e2」を大手企業から受注した事や、サポートセンター事業で継続的な取引が見込める新規顧客を獲得した事で売上が増加。売上の増加と開発工数の削減による収益性改善で11百万円のセグメント利益を確保した。
 
ヘルスケア事業
売上高2億57百万円(前期比5.5%減)、セグメント損失1億76百万円(前期は損失4億24百万円)。仕入商品の売上が減少したため前期比減収となったが、2018年1月に発売した新商品「ITはなびらたけふりかけ」を中心に百貨店での販売等を積極的に行った事や、医薬品卸大手の(株)大木の専売品として「ITはなびらたけ」配合のサプリメント「エストロリッチ」の発売を開始した事等で、ハナビラタケ製品売上が増加。売上構成比が良化し、売上総利益率が改善した。「ITはなびらたけ」の研究に伴う研究開発費の大幅な減少や、前期に棚卸資産の評価減を計上した影響もあり、セグメント損失が減少した。
 
 
期末総資産は前期末と比べて3億16百万円減の14億68百万円。自己資本比率72.4%(前期78.5%)。
 
 
 
2019年9月期業績予想
 
 
前期比23.6%の増収が見込まれ、営業損失が1億70百万円に縮小
売上高は前期比23.6%増の23億39百万円を予想しており、受注確度の高い案件を根拠としている。このため、新規受注いかんでは上振れが期待できる。一方、営業損益は1億70百万円の損失。引き続きヘルスケア事業における産官学共同研究と金融ソリューション事業における新しい技術を取り込んだ高付加価値製品の開発に取り組むため、コスト先行の状態が続く。ただ、20/9期以降は、投資回収期に入り、業績回復が本格化する。2018年12月21日に開催する定時株主総会以降に(2019年1月)、現在、策定中の中期経営計画を発表する予定。
 
(2)事業別の方針と取り組み
ビジネスソリューション事業
方針は、収益の安定化。これまでは、大口案件の受注の有無で業績の振れが大きかった。このため、既存顧客からのリピートオーダーの確保に努めつつ、大企業から中堅企業へ営業対象を拡大し新規案件の獲得に取り組む。また、主力の経営統合管理プラットフォーム「GroupMAN@IT e2」も継続課金型(サブスクリプションプラン)のサービスに移行する。
 
ヘルスケア事業
方針は、産官学共同研究の継続、「ITはなびらたけ」の売上拡大。原料販売やOEM等を中心に特許を主軸として営業範囲を広げ、「ITはなびらたけ」の販売を拡大させる。また、機能性表示への取り組みも進める。研究開発面では、最終段階にあるサイレントエストロゲン研究について、終盤タスクを完結させる。
 
産官学共同研究
標準ハナビラタケ株抽出物から、エストロゲン活性(後述)を有するものの、細胞増殖活性作用がない「サイレントエストロゲン」(エストロゲン様化合物:エストロゲンと同様の機能が認められる化学物質)と呼ばれる化合物を発見した。「サイレントエストロゲン」は、エストロゲン(女性ホルモン)の利点を有する一方で、エストロゲンが持つ欠点が無い。エストロゲンの減少によるホルモンバランスの乱れが原因とされる女性の更年期障害や動脈硬化の治療でエストロゲンの成分を用いたエストロゲン製剤が用いられているが、エストロゲンには細胞増殖活性作用があり乳癌や子宮内膜癌などのがん細胞を活性化させるリスクがある。これに対して、「サイレントエストロゲン」はエストロゲン同様の生理活性機能を有する一方で、がん細胞の増殖を活性化させない。エストロゲン活性を促す物質としてプラセンタ(≒エストラジオール)が知られているが、プラセンタは細胞増殖活性作用が極めて強い。
 
 
プラセンタの国内市場規模は約250億円で年率20%程度の成長を続けており、ワールドワイドのマーケットは約3,000億円。5~10%のシェアでも売上規模は極めて大きい。しかも収益性が高いため利益面でのインパクトも大きい。

来期の収益化を視野に
想定の2.5~3倍の時間を要したため収益化が遅れている。未だ取り組むべき課題は多いが、一先ず、収益化を先行させる。具体的には、今期中にハナビラタケが持つサイレントエストロゲン機能を証明し、機能性表示へ道筋を付ける。20/3期は、この成果を自社製品の売上増やサプリメントメーカー等への供給につなげ収益化を図る考え。

尚、エストロゲンとは女性ホルモンの事で、乳腺細胞の増殖促進、卵巣排卵制御、中枢神経(意識)女性化、動脈硬化抑制等の生理機能(エストロゲン活性)を有するが、閉経前に急激に減少する特徴があり、エストロゲンの不足が更年期障害や動脈硬化、更にはアルツハイマー型認知症等の原因になる。同社は「サイレントエストロゲン」を用いたアルツハイマー型認知症の予防・治療剤の特許を取得している。
 
金融ソリューション事業
方針は、Spiderを中心とした収益基盤のステージ構築。既存業務のリピートオーダーを確保しつつ、所有するプロダクトによる大型案件の受注を目指す。また、ブロックチェーン技術を活用した次世代ビジネスに対応したインフラであるSpiderを本格的に稼働させる。
Spiderは、金融はもちろん、金融以外の広範なマーケットに柔軟に対応できる事が特徴。Fintechにより、新たな金融サービスを開発・提供する非金融機関が増えているが、こうした企業のニーズにも応える事ができる。
 
 
 
今後の注目点
同社は2018年12月21日開催の定時株主総会で定款一部変更を決議する。定款の一部変更は、今後の事業展開に備えて活動範囲を明らかにするために、現行定款第2条(目的)につき、目的事項の変更及び追加を行う。具体的には、事業の目的から「金融業」を削除する一方、「仮想通貨やデジタルアセット類及びそのデリバティブの販売、交換、取引所等業務全般」、「貸金決済法に基づく業務」、「資金移動業」、「クラウドファンディング事業」、「電子商取引事業」、「銀行業、信託業、生命保険業及びその他金融に関する業務」、「商品先物取引・商品取引業」等を加える考えだ。金融ソリューション事業においては、既存サービスの提供を続ける一方、新たな技術を取り込んだシステムを活用して、Fintech分野の展開を本格化させていくものと思われる。
先ずは20/9期の黒字転換を目指し、その後、向こう10年に向けた改革を進めていく考えだ。2019年早々の発表が予定されている中期事業計画に注目したい。
 
 
 
<参考:コーポレートガバナンスについて>
 
 
◎コーポレート・ガバナンス報告書       更新日:2018年12月28日
基本的な考え方
当社グループは企業価値の最大化をコーポレート・ガバナンスの基本目標とし、「経営の透明性」「法令遵守」「効率的な経営」の観点から当該基本目標の実現を図ります。代表取締役をはじめとする経営陣は、当社グループを取り巻くステークホルダー(株主、顧客、取引先、従業員等)との良好な関係を維持する役割を負います。そのため、経営状況を把握できる体制を構築及び運用し、法令及び定款を踏まえた適時適切な情報開示を行うことが重要と考えています。
 
<実施しない主な原則とその理由>
【原則 3-1】情報開示の充実
(3)取締役会が経営陣幹部・取締役の報酬を決定するに当たっての方針と手続
(4)取締役会が経営陣幹部の選任と取締役・監査役候補の指名を行うに当たっての方針と手続
(5)取締役会が上記(4)を踏まえて経営陣幹部の選任と取締役・監査役候補の指名を行う際の、個々の選任、指名についての説明
(3)、(4)、(5)については現時点で具体的内容を公表はしていないものの、以下のとおりの手続き又は手順を社内にて実行しています。
(3) 取締役会が経営陣幹部・取締役の報酬を決定するに当たっての方針と手続については、当社の取締役及び業務執行役員の報酬は、社内で予め定められた業績指標に連動して報酬が上下します。
(4)取締役会が経営陣幹部の選任と取締役・監査役候補の指名を行うに当たっての方針と手続については、組織マネジメント能力と業務遂行能力を基準に評価される社内等級が一定以上の者が取締役及び業務執行役員に就任できるよう社内の規定で定められています。監査役については明文化された規定は無いものの、経営課題に対する知見と高度な専門能力を持つ人材に就任を要請しています。
(5)取締役会が上記(4)を踏まえて経営陣幹部の選任と取締役・監査役候補の指名を行う際の、個々の選任・指名についての説明
については、原則毎月1回行っている経営会議及び全社会議にて、選任・指名について説明しています。
 
<開示している主な原則>
【原則3-1】情報開示の充実
(1)経営理念や経営計画等については、当社HPや決算説明資料等で開示しています。
(2)本報告書【コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方及び資本構成、企業属性その他の基本情報】に記載しております。
(3)全社業績及び事業本部の業績が経営陣の報酬に連動する制度を採用しており、適切なレベルのインセンティブ付与によって企業家精神の発揮を支援しています。取締役の報酬は当期純利益に連動して決定され、さらに取締役は当社株式を10,000株以上もしくは時価300万円相当保有する旨内規で定められています。
(4)取締役候補は、人格や見識、経験や実績等をもとにその責務を果たすことができる適任者を選任する方針とし、取締役会で決議しております。また、解任については明確な手続きは確立しておりませんが、単年度の目標の達成度や会社の業績を基に、かつ社外取締役や社外監査役の助言をもらいながら取締役会にて審議し、状況により再任しない、あるいは株主総会に諮ることとしております。監査役候補については、経営課題に対する知見、高度な専門知識や倫理観を持っている人材に就任を要請し、監査役会の同意を得た後、取締役会にて決議しております。
(5)取締役及び監査役の選任については、株主総会招集ご通知参考書類に記載の通りです。また、社外取締役については、本報告書【取締役関係】に記載しております。

【原則5-1】株主との建設的な対話に関する方針
当社は、代表取締役社長を中心に、管理部門にてIR業務を行っております。
年に1回決算説明会を開催し、同時にその模様を当社ウェブサイトにて公開しています。また、個人投資家向けの説明会や随時個別ミーティングを実施しています。