前期比2.7%の増収、同2.7%の経常増益
売上高は前年同期比2.7%増の166億88百万円。前期に引き続きマス広告から総合プロモーション(デジタルを含む)へとシフトする顧客ニーズに応えるべく、同社の強みである「リアルプロモーション(イベント)」を軸として「ネット(SNS)プロモーション」、「AR/VR/アプリなどのデジタル技術を活用した体験イベント」、「動画制作・プロモーション」、「データに基づくPRプロモーション」等の新たな領域を組み合わせる“日本初の体験デザイン・プロダクション”を目指し、推進中。データ活用を含めた“体験デザイン力”は徐々に向上し、顧客の評価も高まりつつある中、体験デザイン型の中・大型案件の受注が増加した。
営業利益は前年同期比0.8%増の18億25百万円。これらの施策が成果を上げ、受注領域の拡大や案件単価の上昇につながり、収益率も改善したが、先行投資である17年4月入社の新卒社員の人件費が増加したこと等により、営業利益の伸びは限定的となった。
期初計画比(17年8月8日発表)では、売上高は15百万円(0.1%)増、経常利益は22百万円(1.2%)増、親会社株主に帰属する当期純利益は32百万円(2.7%)増となり、期初計画を上回る結果となったが、営業利益については、一部の大型案件が低収益案件であったこと等により、25百万円(1.4%)減となった。
売上高、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益は3期連続で過去最高を更新した。

18/6期初に関西+名古屋支社をT2Cに統合した。17/6期の移管エリアを除いた実質の個別業績は前期比5.3%増収、7.3%経常増益となった。

カテゴリー別は、販促が堅調に推移、文化・スポーツも2桁増となった。尚、制作物が減少したのは、前期に大きく伸びた反動によるもの。

業種別は、スマートフォン、ゲーム関連が牽引した情報通信が大幅に伸びた他、大型の試乗会が増加した自動車も2桁増。食品・飲料・嗜好品、化粧品・トイレタリー・日用品の減少は前期に大きく伸びた反動によるもの。

多くの1億円超の大型案件を受注している。これは顧客との信頼関係の深化と体験デザイン力の深化を示す。
勝率(制作移行件数÷全体企画本数)は同社がガイドラインとする30%を維持している。


18/6期末の総資産は、前期末比12億47百万円増加し、130億55百万円となった。
流動資産は11億42百万円増の113億57百万円となった。これは主に、未収入金が24億24百万円減少したが、電子記録債権が19億70百万円、受取手形及び売掛金が9億71百万円、現金及び預金が6億1百万円増加したこと等によるもの。
固定資産は1億5百万円増の16億97百万円となった。固定資産のうち有形固定資産は、前期比7百万円減の84百万円となった。これは主に、減価償却によるもの。無形固定資産は3百万円増加の21百万円となった。これは主に、ソフトウエアの購入によるもの。投資その他の資産は1億8百万円増加の15億92百万円となった。これは主に、投資有価証券が1億1百万円増加したこと等によるもの。
流動負債は5億12百万円増37億2百万円となった。これは主に、電子記録債務が77百万円減少したが、買掛金が3億66百万円、その他が1億38百万円増加したこと等によるもの。
固定負債は36百万円増の5億20百万円となった。これは主に、繰延税金負債が13百万円、退職給付に係る負債が9百万円、役員退職慰労引当金が8百万円増加したこと等によるもの。
純資産は6億99百万円増加の88億32百万円となった。これは主に、利益剰余金が6億23百万円、その他有価証券評価差額金が57百万円増加したこと等によるもの。
自己資本比率は前期末比1.3ポイント減の66.9%となった。

営業CFは12億40百万円の獲得(前期は8億72百万円の獲得)となった。売上債権の増加額が29億41百万円、法人税等の支払額が6億11百万円あったが、未収入金の減少額が24億24百万円、税金等調整前当期純利益が18億74百万円、仕入債務の増加額が2億89百万円、その他流動負債の増加額が1億6百万円あったこと等によるもの。
投資CFは53百万円の使用(前期は6百万円の使用)となった。有形固定資産の取得による支出が22百万円、投資有価証券の取得による支出が15百万円、無形固定資産の取得による支出が9百万円あったこと等によるもの。
フリーCFは11億87百万円の獲得(前期は8億65百万円の獲得)となった。
財務CFは5億85百万円の使用(前期は5億56百万円の使用)となった。配当金の支払額が5億84百万円あったこと等によるもの。