増収もMVL事業における投資等で営業減益
売上高は前年同期比6.3%増の196億74百万円。主要事業すべて順調に推移し、FA事業、MVL事業が牽引した。国内売上は同4.4%増の81億90百万円、海外売上は同7.6%増の114億84百万円だった。
営業利益は同4.2%減の26億9百万円。製品構成変化による粗利率の低下や、MVL事業におけるテスティングルームの増設、新商品開発投資、製造面での人員増など投資関連の販管費が増加した。
四半期純利益は同5.2%増の19億50百万円。投資有価証券の一部売却による特別利益3億86百万円を計上した。
売上、利益ともにほぼ期初計画通りとなった。
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◎SS事業
(防犯関連)
日本:警備会社向けおよびメガソーラーなど大型重要施設向け屋外警戒用センサ販売が伸び悩み、減収。
AMERICAs:南米地域の重要施設向け屋外警戒用センサの大型案件などで増収。
EMEA:英国のメーカー系子会社の業績が順調に推移し、増収。
アジア:豪州及び東南アジア向け警戒用センサの販売が伸び悩み、減収。
(自動ドア関連)
日本:国内大手顧客向け自動ドア用センサ販売が堅調に推移し増収。
AMERICAs :北米大手顧客向け自動ドア用センサ販売が順調に推移し、増収。
EMEA:欧州大手顧客向け自動ドア用センサ販売が伸び悩んだものの、為替影響により増収。
◎FA事業
日本:半導体、二次電池、フラットパネルディスプレイ向けに加え、電子部品業界向けに変位センサの販売が順調で、増収。
EMEA:OEM先であるSICK社への販促推進活動の効果により変位センサの販売が順調に推移し、増収。
アジア:中国での省人化設備投資活況に伴い、変位センサの販売が順調に推移し、大幅な増収。
◎MVL照明事業
日本:ソリューションの拡充やテスティングルーム開設による営業エリアの拡大が功を奏し、増収。
AMERICAs:北米地域でのスマホ向け大型受注や継続案件により増収。
EMEA :欧州地域の半導体市場が堅調で、大手顧客向けの売上が堅調に推移し増収。
アジア:東南アジア地域での販売は順調に推移したものの、中国での合弁解消により減収。
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売上債権、たな卸資産の増加で資産合計は同9億3百万円増加の424億72百万円となった。
長期借入金の増加等で負債合計は同1億66百万円増加の97億28百万円。
利益剰余金の増加等で純資産は同7億38百万円増加の327億44百万円。
この結果、自己資本比率は前期末とほぼ変わらず70.4%となった。
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たな卸資産の増加、有形固定資産の取得増などでフリーCFはマイナスに転じた。
長期借入による収入増で財務CFはプラスに転じ、キャッシュ・ポジションも上昇した。
(4)トピックス
◎ソフトウェア開発会社を子会社化
18年6月、主に各種システム及びアプリケーション・デジタルコンテンツ開発等を得意とするソフトウェア開発企業である株式会社スリーエース(京都市)の全株式を取得し子会社化した。
(子会社化の背景・目的)
オプテックスグループでは、主力事業会社であるオプテックス株式会社、オプテックス・エフエー株式会社及びシーシーエス株式会社において今後、通信システムやエンドユーザーまでを意識したトータルソリューション展開など、「IoT戦略」を推進するに当たりIT 技術の確保は重要な課題となっていた。
スリーエース社は約40年に亘り業務システム開発を手掛け、課題解決提案・システム設計及び導入・保守までをワンストップで提供することができるノウハウを有している。
同社子会社化により、IT技術及び開発を内製化しノウハウを蓄積することでトータルソリューションを充実させ、「IoT戦略」をより力強く推進することができると考えている。
◎生産統括会社が営業開始
オプテックス株式会社及びオプテックス・エフエー株式会社の生産部門を分割統合し、両社の生産関連機能を統括する新会社として18年4月に設立したオプテックス・エムエフジー株式会社が、18年7月に営業を開始した。
今後は両社間で重複する生産管理・技術・購買などを新会社に集約するほか、生産技術開発の主導や、中国の自社工場で培った生産革新活動を国内協力工場にも横展開する等、グループ内生産機能の全体最適化を図ることで、生産性向上を目指す。