前期比11.9%の増収、同12.3%の経常増益
売上高は前期比11.9%増の1,520億21百万円。寮事業は好調な期初稼働率となり3.1%増収、ホテル事業では新規開業効果やインバウンド需要の続伸等を背景に16.1%増収となった。営業利益は前期比10.8%増の130億87百万円。寮事業、ホテル事業ともに先行的開発による開業準備費用を吸収し、連結営業利益は2桁増益を確保した。投資事業組合運用益の増加や支払い利息の減少などで、経常利益は同12.3%増の129億28百万円。韓国の子会社である株式会社韓国共立メンテナンスにおいて、財務健全性確保の観点から、保有資産について減損損失の計上はあったものの、有価証券売却益の計上や前期の災害による損失がなくなったことにより親会社株主に帰属する四半期純利益は同23.0%増の87億78百万円となった。
期初予想は売上高1,482億円、営業利益122億円、経常利益117億円、親会社株主に帰属する四半期純利益80億円、2月9日に上方修正し、その予想も上回った。
今期を初年度とする5ヶ年の中期経営計画「Kyoritsu Jump Up Plan」を策定し、中期経営計画の骨子である「顧客満足度の向上」及び「開発の先行的実施」を着実に推進した。また、新たなブランディングの発信としてコーポレートスローガンの刷新、コーポレートシンボルの策定をしたほか、引き続き当社の事業と親密性が高い「大学箱根駅伝」への協賛や各種IRイベントへの参画等により、企業認知の向上にも努めた。
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営業利益率は前期比0.1ポイント低下して8.6%。寮事業、ホテル事業ともに先行投資もあり低下した。その他の事業がフーズ事業、デベロップメント事業などで大きく向上した。
寮事業
売上高は前期比3.1%増の470億52百万円、営業利益は同4.6%増の75億79百万円。
寮事業において同社がKPIとする期初の定員稼働率が前期と同水準の98.3%と好調にスタートした。
事業所数は前期比8ヶ所増の473ヶ所(受託除く)、定員数は前期比1,085名増の38,125名となった。3月末現在の稼働契約者数は前期比917名増の37,391名。一年を通して堅調に推移したほか、コストの適正化が功を奏し増益に繋がった。
学生寮事業の契約数は、前期比221名減の20,199名、売上高は前期比横ばいの252億72百万円となった。進学率の上昇や海外からの留学生の増加等により高いニーズが継続した。海外留学生の比率は12.7%。新たに6校の大学との提携を実現した。一方で、全国での予備校生数の減少の影響があった。社員寮事業の契約数は、前期比1,066名増の11,899名、売上高は前期比8.2%増の131億円となった。雇用環境の改善が引き続き追い風となったほか、企業による寮制度の導入が増加したことなどにより、大幅に契約数が増加した。ドミール事業の契約数は、前期比72名増の5,293名、売上高は前期比 0.8%増の44億65百万円となった。ワンルームマンションタイプ寮として、提携学校・提携企業からの入居斡旋紹介はもちろんのこと、食事付き寮からの住み替え需要等に対応した。受託寮事業は、売上高は前期比10.2%増の42億14百万円となった。企業・学校が保有している寮を受託請負により管理運営する事業だが、「日本一の下宿屋 としての運営力」により差別化を図って展開している。
ホテル事業
売上高は前期比16.1%増の701億60百万円、営業利益は同3.2%増の71億55百万円。新規オープンした13棟の開業費用約18億円の発生の影響もあり利益率は低下した。
ドーミーイン(ビジネスホテル)事業
18/3期に「明神の湯 ドーミーインPREMIUM神田」、「天然温泉 日向の湯 ドーミーイン宮崎」、「天然温泉 八雲の湯 ドーミーイン出雲」、「天然温泉 海神の湯 ドーミーインEXPRESS仙台シーサイド」、「天然温泉 勝運の湯 ドーミーイン甲府丸の内」、「天然温泉 吉野桜の湯 御宿 野乃 奈良」、「global cabin 東京水道橋」、「天然温泉 石手の湯 ドーミーイン松山」、「天然温泉 紺碧の湯 ドーミーイン高知」の9棟がオープンした。
インバウンド顧客が引き続き伸びている。18/3期のインバウンド顧客宿泊者数は138万人で前期比58%の大幅増、インバウンド顧客の比率も前期比6.6ポイント上昇し27.1%。
インバウンド顧客は同伴で利用することが多く、インバウンド比率の上昇は客室単価の上昇ももたらす。
稼働率も前期を上回って推移。顧客満足度向上に伴いRevPARは前期9,303円から9,781円に上昇した。
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リゾート(リゾートホテル)事業
出雲大社の膝元に中国・四国エリア初出店となる「いにしえの宿 佳雲」、「お宿 月夜のうさぎ」の2棟がオープンしたほか、共立リゾート初のペット同伴ホテル「ルシアン旧軽井沢」及び箱根地区4棟目としてハイグレードな「強羅温泉 雪月花 別邸 翠雲」がオープンした。また、既存の事業所においては、台風の影響もあったが前期を上回る客室稼働率、客室単価にて推移した。
稼働率、客室単価ともに前年を上回っており、RevPARは35,023円から35,795円に上昇した。
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その他の事業
売上高は前年同期比1.3%減の559億06百万円、営業利益は同33.6%増の14億90百万円。
総合ビルマネジメント事業は売上高が前期比6.7%減の148億77百万円、営業利益は同2.7%減の5億4百万円。前期に大型建設案件が発生した比較影響により減収減益となった。
フーズ事業は売上高が前期比3.6%増の67億32百万円、営業利益は同196.3%増の1億58百万円。ホテルレストラン受託事業の案件増加や不採算店舗の閉鎖に伴い増収増益となった。
デベロップメント事業は売上高が前期比2.4%減の224億50百万円、営業利益は同18.0%増の11億17百万円。分譲マンション開発の減少による減収はあったものの、不動産流動化等により増益となった。
その他事業(報告セグメントに含まれない事業、シニアライフ事業(高齢者向け住宅の管理運営事業)、PKP事業(自治体向け業務受託事業)、単身生活者支援事業、保険代理店事業、総合人材サービス事業、融資事業及び事務代行業が該当)は売上高が前年同期比6.0%増の118億45百万円、営業損失2億90百万円(前年同期は4億4万円の損失)となった。
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18/3期末の総資産は前期末比173億87百万円増の1,909億96百万円となった。主な要因は、土地及び仕掛販売用不動産の増加などによるもの。
負債は同98億68百万円増の1,191億57万円となった。主な要因は、社債の増加及び借入金の減少などによるもの。
純資産は同75億18百万円増の718億39百万円となった。主な要因は、利益剰余金の増加などによるもの。
自己資本比率は37.6%となり、前期末比0.6ポイント増加した。
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18/3期末の現金及び現金同等物の残高は前期末比21億18百万円増加し、169億72百万円となった。
営業CFは売上債権の増減額及びたな卸資産の増減額の影響により、前期比13億82百万円収入が減少し、130億29百万円の収入となった。
投資CFは有形固定資産の取得による支出及び有形固定資産の売却による収入の影響により、前期比115億87百万円支出が減少し、166億76百万円の支出となった。
財務CFは長期借入金の返済による支出及び社債の発行による収入の影響により、前期比26億64百万円収入が増加し、58億4百万円の収入となった。