ブリッジレポート:(4847)インテリジェント ウェイブ vol.34
(4847:JASDAQ) インテリジェント ウェイブ |
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企業名 |
株式会社インテリジェント ウェイブ |
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代表取締役社長 |
井関 司 |
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所在地 |
東京都中央区新川1-21-2 茅場町タワー |
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決算期 |
6月 末日 |
業種 |
情報・通信 |
項目決算期 | 売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 当期純利益 |
2017年6月 | 8,469 | 702 | 766 | 547 |
2016年6月 | 7,206 | 714 | 730 | 478 |
2015年6月 | 6,160 | 484 | 490 | 471 |
2014年6月 | 6,558 | 145 | 183 | 86 |
2013年6月 | 5,870 | -677 | -587 | -349 |
2012年6月 | 5,241 | 131 | 154 | 270 |
2011年6月 | 4,762 | 321 | 341 | 129 |
2010年6月 | 4,956 | 358 | 387 | 211 |
2009年6月 | 5,527 | 228 | 235 | 187 |
2008年6月 | 6,695 | 417 | 403 | -5 |
2007年6月 | 6,367 | 389 | 407 | -295 |
2006年6月 | 7,137 | 1,482 | 1,452 | 947 |
2005年6月 | 5,174 | 678 | 688 | 264 |
2004年6月 | 5,257 | 371 | 365 | 156 |
2003年6月 | 5,891 | 1,177 | 1,161 | 539 |
株式情報(2/22現在データ) |
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今回のポイント |
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会社概要 |
【事業の目的と経営方針】
強みである取引・決済を支える技術とシステム、及び顧客の情報資産を守るサイバーセキュリティ対策に磨きをかけていく。
事業の目的 安全、安心なITインフラを顧客に提供すること 経営方針
・安定的かつ継続的な経営体であること・流動性の低い高度で優秀な技術者集団であること ・変化の激しいお客さまのニーズに迅速かつ的確に対応できる組織体であること ・常に先進技術を取り込む外部チャネルを確保・維持すること 【事業セグメント】
事業は、クレジットカードや証券等の金融業界やシステム開発会社を主な顧客として、ソフトウェア開発、自社製・他社製パッケージ及びハードウェアの販売、更には保守等を手掛ける「金融システムソリューション事業」と、業種・業界にとらわれず幅広く自社製・他社製パッケージを中心にしたソリューションを提供している「プロダクトソリューション事業」に分かれる。
金融システムソリューション事業
カード系(金融系)と証券系(非カード系)のビジネスに分かれる。金融系は、クレジットカード会社や銀行、大手システム開発会社等を主な顧客とし、自社開発のパッケージソフト「NET+1」や「ACEPlus」を用いたシステム開発を行っている。「NET+1」を用いたシステムは、店舗の端末や銀行の店外CD/ATM・海外ATM等をクレジットカード会社や銀行等のネットワークに接続して取引データの受渡しを行うためのもの(ネットワーク接続機能、決済の前提となるカード認証機能、加盟店の業務を管理する機能等を有する)。専用ハードと共に提供される。この分野で圧倒的なNo.1ブランドであり、大手クレジットカード会社のネットワークへの接続で7割のシェアを有する。「ACEPlus」は、偽造カード・盗難カード利用などクレジットカードや銀行口座の不正利用の検知を目的とした不正検知システムであり、こちらも豊富な実績を有する(シェア6~7割)。この他、「NET+1」のオンライン接続機能を切り出したアプライアンス製品として「OnCore」を提供している。「OnCore Switch」は低コストかつ短時間で導入できる強みから、カード決済の清算業務(クリアリング)用途やスマートフォン決済時のATM接続・ネットワーク接続用途での導入が増えている。一方、証券会社を顧客とする証券系では、金融系で培った“リアルタイム処理が可能な高度なネットワーク技術”、“ノンストップ技術”、及び“セキュリティ技術”を活かして、高速情報基盤システム(証券取引所等から提供される市況データや気配値等を素早く社内の各端末に配信するシステム)等の開発を行っている。 上記の他、大日本印刷(株)及びそのグループ企業の顧客資産とネットワークやセキュリティ分野での強みを活かしてサービス(開発)領域の拡大や、アクワイアリング業務、「ACEPlus」、「OnCore Switch」のクラウドサービスも提供している。 プロダクトソリューション事業
当事業は、カードや証券等の業界に捉われず、全ての業界・企業を顧客対象とし、顧客の業務に使用されるPC 端末(エンドポイント)のセキュリティ対策製品を主な事業領域としている。具体的には、「NET+1」や「ACE Plus」等で培ったネットワーク技術やセキュリティ技術をベースとした情報漏洩対策システム「CWAT(シーワット)」(パソコン等の端末から、コピー、印刷、ネットワーク経由等による情報の内部からの持ち出しを監視)を中心に、内部情報漏洩対策、脆弱性対策、及び外部攻撃対策について、監視・検出・診断・認証と防止・阻止の切り口からソリューションを提供している。
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中期事業計画 進化(18/6期~20/6期) 進化3Way(Road to 10B、次世代育成・確立、風土改革) |
金融システムソリューション事業
3年間の平均成長率6.1%と安定成長を見込んでいる。オンライン取引を完遂するためのネットワーク接続機能、決済の前提となるカード認証機能、カード利用の不正検知機能、加盟店の業務を管理する機能等のカード系のシステム開発や証券系の安定成長をベースに、アクワイアリング業務、「ACEPlus」、「OnCore Switch」のクラウドサービスや、AI関連、Fintech、東南アジア展開等の実績を積み上げていく。
プロダクトソリューション事業
3年間の平均成長率16.1%と高い成長を見込んでいる。保守収入も見込める自社製品の情報漏洩対策「CWAT」を基盤に、マルウェア対策ソフトウェア「Traps」等の既存他社製品やイスラエル企業を中心にした新たな他社製品開拓で事業を拡大させていく。中期的にはサイバーセキュリティの総合プロバイダーを念頭に、サイバーセキュリティの製品ラインナップの拡充に努めつつ、ビジネスモデルを、コンサル、運用支援、ハッカー情報の提供等を含めた各種サポート等で収益を上げるサービス型に変革していく(現在はエンドポイント中心にイスラエル企業等の製品を仕入販売する技術商社的なビジネスモデルだが、このビジネスモデルは価格競争にさらされる)。 【18/6期の取り組み】
(1)Road to 10B(売上高100億円) 金融システムソリューション事業
カード系の主力製品「NET+1」のリニューアル・プロジェクトが動き出した他、あいおいニッセイ同和損害保険(株)及び(株)大日本印刷と共にAIを活用した損害認定業務の効率に向けた共同研究も始まった。クラウドサービス事業で顧客獲得が順調に進んでいる。カード決済を補完・代替する形でスマートフォン決済が伸びているが、スマートフォン決済も、NTTデータや日本カードシステムのネットワーク、或いはVISAやMasterのシステムに接続するためのネットワークを経由して最終的に決済される。言い換えると、拡大しているスマートフォン決済もネットワーク接続技術(フロントシステム)が不可欠であり、フロントシステムで独占的な地位を得ている同社にとってビジネスチャンスである。ただ、ブロックチェーン技術の応用等で長期的に決済システムが変わっていく可能性があるため、技術の変化に柔軟に対応できるように、既存機能を活かしつつ最新のアーキテクチャーと技術で「NET+1」を進化させる。2月の役員会で要件定義開始が承認されており、年内に開発を完了させプレゼンテーションを開始したい考え。 また、あいおいニッセイ同和損害保険(株)及び(株)大日本印刷と共にAI活用による損害認定業務の効率化に向け「OpAI」の共同研究も開始した。不正検知システム「ACEPlus」は、そもそもAIを活用したシステムである。過去の取引データを蓄積し、AIを使って過去のデータと照らし合わせて不正の疑いがある取引をカード会社に知らせる。同社は最新のAI技術による「ACEPlus」のブラッシュアップに取り組んでおり、3社で進めているプロジェクトはこの応用と言える。損害保険会社は、契約情報、事故情報、調査情報等の様々な情報を基に問い合わせ対応や書類準備を行うが、「OpAI」は過去の事例をデータベース化し、問い合わせ対応や書類準備に必要な情報を瞬時に提供する。 ただ、新コンセプト(「Traps」では対応できないマニュアル攻撃に対応)のマルウェア検知ソリューション「Deceptions Everywhere」(illusive社)の大手金融機関での導入が決定しており、9月に販売を開始したマルウェア検知後の対応を自動化し素早い危機管理を実現する「eyeShare」(ayehu社)、更には大量のログデータに隠された脅威に対応する「SecBI」(SecBI社)、この他、脆弱性診断ツールやユーザ・パスワード管理等、ラインナップの拡充により、商品間でのシナジーを追求しつつ、ユーザーニーズを掘り起こしていく。 (2)次世代育成、確立 次代を担う人材の育成
採用については、18/6期は4月入社予定の新卒38名に加え、33名(期初に18名入社)の中途採用を計画しており、自然減を考慮した期末従業員数は407名。採用した人材は教育研修で磨きをかける。この一環として、教育推進課を設置すると共に、教育ワーキンググループを発足させた(既に計4回、延べ54人が参加)。また、人材育成能力向上を目的に、新たに管理職向け社外研修も導入した(既に管理職中心に32人が参加)。
(3)風土改革
自社株式の保有促進と価値共有による中期事業計画への積極的な参画及び生産性の向上を目的に、譲渡制限付株式報酬制度(RS)を導入した。2017年10月27日に取締役7人に自己株式3,500株を、同年12月8日に従業員349人に同174,500株を、それぞれRSとして処分した。中期事業計画の対象期間である3年間の譲渡制限が付されている。
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2018年6月期上期決算 |
前年同期比23.7%の増収、同23.1%の営業減益
売上高は前年同期比23.7%増の46億92百万円。スマートフォン決済、決済プラットフォーム、カードブランド統合等の大型開発案件の寄与で金融システムソリューション事業の売上が同23.1%増加した他、ハードウェアを中心にプロダクトソリューション事業の売上も同27.9%増加した。営業利益は同23.1%減の1億90百万円。金融システムソリューション事業での開発案件の一部工程でのコスト増に伴う受注損失引当金1億43百万円を計上した影響やプロダクトソリューション事業でのハードウェア比率の高まりで原価率が上昇し売上総利益が同12.0%の増加にとどまった。一方、販管費は、人材投資に伴う人件費(90百万円増)、採用(11百万円増)、広告宣伝費(11百万円増)等の増加で同25.0%増加した。 尚、17/6期は新卒12名、中途30名、合計42名を採用し、期末従業員数は339名。18/6期は新卒38名、中途33名(期初に18名入社)を計画しており、自然減を織り込んだ期末従業員数は407名を計画している。 |
2018年6月期業績予想 |
前期比14.5%の増収ながら、営業利益は同31.6%減少する見込み
足元のフロントシステム及び不正検知等の活発な商談を踏まえて売上予想を上方修正したものの、不具合が発生した工程において当初見込んでいた利益が見込めなくなった事等から利益予想を下方修正した。不具合対応は第3四半期に収束する見込み。下期については、金融システムソリューション事業の売上見通しを上方修正する一方、他社製パッケージ等を中心にプロダクトソリューション事業の見通しを引き上げた。 |
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<参考:コーポレートガバナンスについて> |
◎コーポレートガバナンス報告書 更新日:2017年09月28日
基本的な考え方
当社は、「経営の革新と新技術の開発に努め、優れた安全な品質の製品を廉価でかつ迅速に社会に提供し、良好なインフラストラクチャーを構築して、多くの人々が幸福感に浸れるようなハッピー・チェインをつくる」ことを経営理念として揚げており、社会的責任(CSR)を果たし、株主や顧客、生活者、社員などさまざまなステークホルダーから信頼されることが、企業価値の向上に不可欠であると考えています。そのためには、内部統制システムを含めたコーポレート・ガバナンスの充実は、経営上の重要課題であり、すべてのステークホルダーに対して透明性の高い公正で効率的な経営を実現することが、コーポレート・ガバナンスの重要な目的と認識しています。的確な経営の意思決定、それに基づく適正且つ迅速な業務執行、並びにそれらの監督、監査を可能とする体制を構築、運用するとともに、社員一人ひとりのコンプライアンス意思を高めるために研修、教育を撤底し、総合的にコーポレート・ガバナンスの充実が図れるように努めています。
<開示している主な原則>
【原則3-1 情報開示の充実】(1)会社の目指すところ(経営理念等)や経営戦略、経営計画 当社は、「企業の存在意義は、社会にどれだけ役に立っているか、どれだけの価値を提供できているかで決まる。」という理念のもとで、当社に関わるすべての人の幸せを同時に実現する、ハッピー チェイン(Happy Chain)の好循環を作ることが、当社の企業活動の原点であり、この実現こそが本質的に会社の存在意義を高めるものであると考えています。 (2)コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方と方針 本報告書の「1.基本的な考え方」をご参照ください。 【原則5-1 株主との建設的な対話に関する方針】 (方針) 当社は、株主、投資家のみなさまをはじめ、すべてのステークホルダーに対して、当社の経営方針、事業戦略や財務情報に関する情報を、(1)正確であること(2)公平であること(3)タイムリーであること(4)わかり易いことを原則として、情報発信に努めています。 (体制) (1)当社は、IR業務を兼務する担当者を設置しています。IR活動を行うに当たっては、代表取締役社長も積極的に対話に臨み、建設的な対話を促進しています。
(具体例)
(2)株主等との対話の内容については、必要に応じ、IR担当者から代表取締役社長に報告することとしています。・個人投資家向けの定期的に説明会を開催 東京、大阪ほか地方都市で開催される個人投資家向け会社説明会への参加
・機関投資家向けの定期的な説明会を開催 四半期決算及び期末決算発表後の説明会開催
・機関投資家との個別面談を随時に実施・情報開示の充実 事業報告書の発行、コーポレートサイドを通じた情報開示 (3)当社は、IRポリシーのもとで適切な情報開示に努めるとともに、インサイダー取引防止規程に従い、インサイダー情報の管理、徹底を図り、漏洩防止に努めています。 |
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