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(3313) ブックオフコーポレーション

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ブリッジレポート:(3313)ブックオフコーポレーション vol.3

(3313:東証1部) ブックオフコーポレーション 企業HP
堀内 康隆 社長
堀内 康隆 社長

【ブリッジレポート vol.3】2018年3月期第2四半期業績レポート
取材概要「リユース店舗事業の成長軌道回帰への原動力となる既存店の磨きこみは、コスト削減等、短期間で成果が現れるものもあるが、人材育成や出店地域毎・・・」続きは本文をご覧ください。
2018年1月10日掲載
企業基本情報
企業名
ブックオフコーポレーション株式会社
社長
堀内 康隆
所在地
相模原市南区古淵2-14-20
決算期
3月末日
業種
小売業(商業)
財務情報
項目決算期 売上高 営業利益 経常利益 当期純利益
2017年3月 81,344 116 588 -1,159
2016年3月 76,564 -530 5 -528
2015年3月 74,347 1,127 1,677 151
2014年3月 79,159 2,024 2,608 951
株式情報(12/18現在データ)
株価 発行済株式数(自己株式を控除) 時価総額 ROE(実) 売買単位
819円 20,517,418株 16,828百万円 - 100株
DPS(予) 配当利回り(予) EPS(予) PER(予) BPS(実) PBR(実)
10.00円 1.2% 4.87円 168.2倍 693.15円 1.2倍
※株価は12/18終値。発行済株式数は直近四半期末の発行済株式数から自己株式を控除。ROE、BPSは前期末実績。
 
ブックオフコーポレーション(株)の2018年3月期上期決算と通期見通しについて、ブリッジレポートにてご報告致します。
 
今回のポイント
 
 
会社概要
 
「捨てない人のインフラを作るカンパニー」を標榜し、書籍、CD、DVD、ゲーム、アパレル、スポーツ用品、ベビー用品、雑貨など様々なジャンルでリユース(再使用)事業を展開。北海道から沖縄まで全国をカバーする店舗ネットワーク(直営+フランチャイズ)は800を超え、ヤフー(株)との資本業務提携の下、「リアルリユース」と「ネットリユース」のシナジーを追及している。
グループは、同社の他、ECサイト「BOOKOFF Online」を展開するブックオフオンライン(株)、店舗型のビジネスに限定しないリユース業として幅広い商材を扱う(株)ハグオール、大阪・兵庫・奈良でリユース店舗事業を手掛ける(株)ブックレット、米国でリユース店舗事業を手掛けるBOOKOFF U.S.A. INC.等の連結子会社10社等。ヤフー(4689)が発行済株式数の13.73%を保有する筆頭株主。
 
【経営理念と事業ミッション】
経営理念は「事業活動を通じての社会への貢献」と「全従業員の物心両面の幸福の追求」。「事業活動を通じての社会への貢献」とは、お客さまや近隣の皆さまに「この店があって良かった」と思っていただける事。「全従業員の物心両面の幸福の追求」とは、そこで働いている社員・パート・アルバイトが「この店で働けて良かった」と誇りを持てる事。この経営理念を具現化するために、事業ミッションとして、「捨てない人のブックオフ」を掲げ、「当社はモノを捨てたくない人が捨てない生活をするためのインフラになってまいります」としている。
 
【CSR活動】
家庭で不要になった本・CD・DVD・ゲーム等をブックオフオンラインが提供している宅配買取サービス「宅本便」で買い取りを依頼すると、その買取金額が被災地支援に役立てられる「売って支援プログラム」を実施している(買取金額の10%分をブックオフグループが上乗せし、日本赤十字社に寄付している)。
 
【事業内容】
事業は、リユース店舗事業、ECサイト「BOOKOFF Online」の運営のブックオフオンライン事業、店舗型のビジネスに限定せず幅広い商材を取扱うハグオール事業(以上、報告セグメント)、及び新刊書店「青山ブックセンター」、「流水書房」、「yc-vox」の店舗運営や各事業の店舗の内外装工事の企画・設計施工等を行うその他に分かれる。
 
リユース店舗事業
書籍・ソフト等のリユースショップ「BOOKOFF」のチェーン本部としてフランチャイズ(FC)システムの運営及び直営店舗の運営を行っている。直営店舗は、「BOOKOFF」、「BOOKOFF PLUS」、及び「BOOKOFF SUPER BAZAAR」の3つのタイプがあり、「BOOKOFF PLUS」は「BOOKOFF」にアパレル商品を加えた中型複合館、「BOOKOFF SUPER BAZAAR」は、書籍・ソフトの他、家電(オーディオ・ビジュアル、コンピュータ等)、アパレル、スポーツ用品、ベビー用品、腕時計、ブランドバッグ、貴金属、食器、雑貨など幅広い商品を加えた大型複合館との位置付けである。

主な子会社では、(株)ブックオフウィズ、(株)ブックレット、リユースコネクト(株)、(株)ブックオフ沖縄が、国内で「BOOKOFF」店舗の運営を行なっている。(株)ブックオフウィズは、上記に加え、アパレル・ベビー用品等のリユース店舗の運営を行なっており、腕時計・ブランドバック・貴金属等のリユースショップ・チェーンである「キングラム」のFCでもある。また、(株)ブックレットと(株)ブックオフ沖縄は、アパレル等のリユース店舗の運営も行なっている。
海外では、BOOKOFF U.S.A. INC.が米国で「BOOKOFF」店舗の運営を行なっており、SCI BOC FRANCEがフランス国内に所有する不動産の賃貸を行っている。
 
【沿革】
1990年5月創業。神奈川県相模原市の住宅街にある35坪のスペースから始まり、1991年8月に法人組織に改組。同年10月に「BOOKOFF」の全国フランチャイズ・チェーン展開を開始。以来、約80社のフランチャイジーと共に歩み続け、創業から25年で800店舗を超えるチェーンに成長した。
 
子供用品、スポーツ用品、アクセサリー、衣料等に取り扱いを拡大
1994年12月には「BOOKOFF」が100店舗に達し、1996年12月にはHARD OFF(パソコン・AV機器のリユースショップ)にフランチャイズ加盟(2015年3月、フランチャイズ加盟契約解約)。1999年4月に中古子供用品の取扱いを、2000年1月には中古スポーツ用品の取扱いを、それぞれ開始。同年2月には「BOOKOFF」海外1号店をオープンし、同年4月に中古アクセサリーや中古衣料の取扱いを開始。更に同年9月には、TSUTAYA(ビデオレンタルショップ)にフランチャイズ加盟(2014年10月、新設子会社にTSUTAYA店舗を承継し、子会社株式を日本出版販売(株)に譲渡)。
 
東証上場、ヤフーとの資本・業務提携で更なる業容拡大を目指す
2004年3月、東京証券取引所市場第二部に株式を上場し、同年6月にフランス1号店をオープン。2005年3月には東京証券取引所市場第一部に市場変更となり、同年8月にECサイト「ブックオフオンライン」をオープンした。2008年11月には、青山ブックセンター及び流水書房の運営事業を譲り受け。2009年9月、BOOKOFF SUPER BAZAAR(大型リユース複合店)1号店をオープン。2011年12月に中古携帯電話の取扱いを開始し、2013年4月に(株)ハグオールを設立。2014年4月には、ヤフー(株)と資本・業務提携契約締結した。
 
 
 
2018年3月期上期決算
 
 
リユース店舗事業を中心にしたコスト削減で経常損益が黒字転換
売上高は前年同期比0.1%減の392億11百万円。低価格商品の在庫一掃に取り組んだハグオール事業の売上が同24.2%増加したものの、既存店の苦戦でリユース店舗事業の売上がわずかに減少した他、在庫の減少が響きブックオフオンライン事業の売上が同6.1%減少した。利益面では、販管費の大幅な削減で営業損失が前年同期の10億93百万円から67百万円に縮小した。自動販売機等設置料収入(71百万円)や古紙等リサイクル収入(1億89百万円)の計上で経常損益は1億69百万円の利益に転じたが、ハグオール事業を中心に固定資産減損損失5億09百万円など特別損失5億34百万円を計上したため7億15百万円の純損失となった。
 
 
販管費の減少は、人員の適正配置による効率化、投資抑制、消耗品使用の見直し等によるもので、前期第3四半期から実施したリユース店舗事業等でのコスト見直しの効果である。地代家賃の増加は、ハグオール事業の大型物流倉庫移転や子会社の連結による。
 
 
リユース店舗事業では、既存店売上高が前年同期比97.0%にとどまった。同事業は、この影響で売上総利益が9億16百万円減少したものの、21億18百万円のコスト削減効果に加え、前期の新店の利益貢献3億30百万円や子会社連結効果46百万円もあり(この他、当期の新店が△43百万円)、営業損益が大幅に改善した。
 
(2)セグメント別動向
リユース店舗事業
売上高343億45百万円(前年同期比0.1%減)、営業利益14億88百万円(前年同期は営業損失46百万円)。既存店売上高が前年同期を下回って推移したものの、新規出店及び子会社連結化で前年同期並みの売上高を確保した。前期第3四半期に実施したコスト見直し効果で損益が大幅に改善した。

直営店の新規出店は、大型複合店「BOOKOFF SUPER BAZAAR」を期初計画通りの3店舗(前年同期6店舗)とマレーシアにおけるリユース店舗の2号店「Jalan Jalan Japan」1店舗。また、直営既存店では、「BOOKOFF」から、アパレル等を加えた「BOOKOFF PLUS」へのリパッケージを直営2店舗(同6店舗)で実施した他、「総合買取窓口」を、「BOOKOFF三軒茶屋店(4月)」、「BOOKOFF早稲田店(9月)」に開設した(この他、FC加盟店で新規出店2店舗、リパッケージ1店舗)。
上期末の店舗数は839店舗(直営店395店舗、FC444店舗)。前年同期末は860店舗(直営店389店舗、FC471店舗)。
 
直営新規出店
BOOKOFF SUPER BAZAAR
西友大森店
5月18日 東京都品川区 532坪(東京23区内
初の大型複合店)
BOOKOFF SUPER BAZAAR
ノースポート・モール店
6月22日 神奈川県横浜市 896坪
BOOKOFF SUPER BAZAAR
イオン仙台店
6月29日 宮城県仙台市 511坪
Jalan Jalan Japan 1
Shamelin Mall 店
9月30日 マレーシア 430坪
 
直営リパッケージ
BOOKOFF PLUS 前橋広瀬店 4月 8日 群馬県前橋市 246坪
BOOKOFF PLUS 奈良かしはら店 9月15日 奈良県橿原市 263坪
 
既存店売上高は、前年同期に中古家電導入に伴う積極プロモーション等を行った反動もあり前年同期比97.0%にとどまった。商材別では、トレカ・ホビー、貴金属・時計・ブランドバッグが好調を維持したものの、売上高構成比が高い書籍、ソフトメディア、アパレルがいずれも前年同期を下回った。仕入面では、いずれの商材も厳しい状態が続いており、特に家電・携帯電話はキャリア下取りの影響で携帯電話の仕入高が大きく減少し、売上の落ち込みも大きかった。
 
 
 
ブックオフオンライン事業
売上高30億31百万円(前年同期比6.1%減)、営業利益1億20百万円(前年同期比8.9%減)。店舗在庫の充実を目的に店舗からの在庫出荷を停止した影響や競争激化による宅配買取の商品確保の苦戦で在庫が減少したため売上が減少し、営業利益も減少した。ブックオフオンライン事業も在庫の確保が課題である。次項のグラフが示す通り、2015年4月以降、店舗からの書籍在庫出荷等による在庫拡充策で在庫が顕著に増加し売上も伸びたが、店頭在庫の充実を目的に出荷を抑制した2016年6月以降は在庫及び売上の伸びが鈍化し、2017年4月以降は出荷停止に宅配買取の苦戦が加わり、在庫が減少し、売上の伸びが10%を割り込んでいる。
 
 
ハグオール事業
売上高11億86百万円(前年同期比24.2%増)、営業損失6億17百万円(前年同期は1億16百万円の損失)。前期第3四半期に実施した大型物流センターへの移転により取扱高が増加したが、倉庫移転に伴うコスト増と催事販売「東京古着」の撤退決定に伴う在庫償却で営業損失が拡大した。加えて、通期での営業黒字化が見通せないため、減損損失3億92百万円を特別損失に計上した。
 
 
重点施策の進捗状況
 
18/3期は「リユース店舗事業の収益力強化」と「ハグオール事業の抜本的改革」に取り組んでいる。
 
 
(1)新規出店・投資の抑制、(2)既存店の磨きこみ、及び(3)不採算店舗の撤退、の3つを柱に収益力の強化に取り組んでいる。この上期は、(1)新規出店・投資の抑制を計画通りに実施し、(2)既存店の磨きこみについては、コスト削減のように短期間で成果が現れる施策もあるが、人財育成や出店地域毎の店舗管理・運営体制の整備等は成果が現れるまでに時間を要する。(3)不採算店舗の撤退については撤退判断の基準を明文化し、向こう2~3年をかけて各店舗のパフォーマンスを精査していく。
 
(1)新規出店・投資の抑制
18/3期は既存資産(直営店舗)の収益力強化を重点施策としており、大型複合店「BOOKOFF SUPER BAZAAR」の国内新規出店を前期の6店舗から3店舗へ、既存の「BOOKOFF」から、アパレル等を加えた「BOOKOFF PLUS」へのリパッケージを前期の6店舗から2店舗に抑制する計画で、新規出店・リパッケージ共に上期に完了した。一方、取扱い商材の追加や様々な商材の買取を行う「総合買取窓口」の開設を前期の1拠点から5~7拠点に増やす(上期2店舗に開設)他、業務効率化のためのIT投資は継続するものの、リユース店舗事業全体の総投資額は前期比20%程度減少する見込み。
尚、対面式のきめ細やかな接客が可能な「総合買取窓口」の設置はリピーターの獲得につながる。実際、2016年11月に「総合買取窓口」を開設した自由が丘駅前店は小型店舗におけるローコストオペレーションながら、開設後に仕入高が増加し、現在、大型複合店「BOOKOFF SUPER BAZAAR」に匹敵する仕入高を維持している。
 
(2)既存店の磨きこみ
地域特性に応じて機動的な運営を行うために、全国を、北海道・東北、千葉・北関東、東京・神奈川・山梨、中京、西日本の5つの地域に分け、地域別営業部を設置した。従来は店舗パッケージに応じた組織(中小型店舗統括部門、大型店統括部門)で運営を行っていたが、商材軸・マネジメント軸両面における人財育成はもちろん、在庫状況や売れ筋商材に応じた地域内在庫連携や店舗コンディションを考慮したコスト最適化等、出店地域毎に管理・運営する体制に改め、既存店一つひとつの磨きこみに取り組んでいる。

この一環として、前期までの全店舗画一的な施策ではなく、店舗特性に応じた商材(重点商材選定)、商材リーダー育成、人員配置、及び店舗間連携等の施策を進め来期以降の収益改善に活用するべく、各店舗の特性等をまとめた店舗運営方針書の作成・整備を進めている。コスト面では、中古家電取扱い開始等の新施策実施に伴い大幅に増加したコストの見直しを前期第3四半期より実施しており、その成果が顕在化している。ローコストオペレーションの徹底による店舗業務の効率化で人件費をはじめとした各コスト削減が進み、上期のリユース店舗事業販管費は前期比6.6%減少し、セグメント損益の改善に大きく寄与した。
 
(3)不採算店舗の撤退
撤退判断の基準を明文化し、向こう2~3年を目処に撤退候補となる店舗を抽出する。2017年9月末現在で一部の閉鎖を決定し、閉鎖に係る引当金17百万円を計上した。今回の候補に関わらず基準に合致しない店舗については、速やかに撤退判断を下し事業の採算性を高めていく。撤退判断基準として、①収益状況と回復可能性、②出店戦略上の地理的要因、及び③賃貸借契約上の経済的合理性(解約ペナルティ等)等、の3項目を挙げている。
 
 
店舗に限定せずあらゆるチャネルで様々な商材を買い取り、最適なチャネルで販売するリユースビジネスを目指して、ハグオール事業を2013年4月に立ち上げた。しかし、当初想定していたスケジュールでの収益化には至らず、18/3期は事業の収益化を目指すと共に事業性の見極めを行う期との位置付け。

(1)買取チャネルの取捨選択、(2)物流センター規模の縮小・適正化、及び(3)「BOOKOFF」店舗網も活用した低価格帯在庫の一掃、の3つを柱に収益化に向けた取り組みを進めている。この上期は、買取チャネルの取捨選択で一定の成果をあげたものの、物流センター規模の縮小・適正化では転貸の交渉が続いている(物流センターの使用面積を5割圧縮(6,000坪→3,000坪)して固定費負担を軽減する計画で、前期に約1/6の使用面積を転貸済み)。
 
(1)買取チャネルの取捨選択
従来の拡大方針を転換し、収益性・効率性が高く、競合が比較的少ない買取チャネルである「百貨店内窓口」(「富裕層向け・対面型サービス」)及び「訪問買取(コンシェルジュ)」にフォーカスして収益化を図る。「百貨店内窓口」は、日本橋三越店、銀座三越、伊勢丹新宿店、伊勢丹立川店、大宮タカシマヤに加え、この10月に中京地区初進出となる名古屋三越栄店を開設した。一方、宅配買取、マンションイベント、ロッカー型買取、及びBtoBについては非効率なため廃止・縮小を進めている。こうした取り組みの成果で、4月には150.4%だった仕入経費率(=仕入経費÷仕入金額)が、8月96.7%、9月72.7%と顕著に低下している。
 
(2)物流センター規模の縮小・適正
買取チャネルの取捨選択に対応して物流センターの使用面積を5割圧縮(6,000坪→3,000坪)して固定費負担を軽減する。既に約1/6の使用面積を転貸済みで、更に約2/6の転貸について交渉を進めているが、「東京古着」の撤退決定(後述)に伴い、使用スペースを更に縮小して一段のコスト圧縮を図る考え。
 
(3)BOOKOFF店舗網も活用した低価格帯在庫の一掃
EC販売対象外で、販売が進んでいない低価格(販売価格500~3,000円)の商品在庫について、「BOOKOFF」店舗網や催事チャネル「東京古着」を活用し一掃する計画だった。「東京古着」とは低価格帯アパレルをショッピングモール内等の催事で販売する事業だが、催事開催のための拠点を増やす事ができず、計画通りに在庫処分を進める事ができなかった。このため、「東京古着」の当期限りでの撤退を決定し、今後は低単価商材買取そのものを見直す。
 
 
 
2018年3月期業績予想
 
通期予想に変更はなく、前期比0.8%の増収、同61.3%の経常増益
「各事業における下期見通しが弱含み」として通期の業績予想に変更はなかった。

リユース店舗事業は、コストの適正化が一巡したが、直近の厳しい買取トレンドを踏まえ、予算を追加投入して年末に全国キャンペーンを実施する予定のため販管費が増加する見込み。ただ、前年同期は売上獲得目的のセールを優先したが、当下期は来期を見据えた店舗毎の方針策定による建て直しを優先するため大きな売上の伸びは見込んでいない。ブックオフオンライン事業は、宅配買取増や店舗商品連携による商品確保を模索するが、現状の在庫水準を踏まえて売上の大きな伸びを見込んでいない。一方、配送料値上げの申し入れもあり、販管費の増加が見込まれる。ハグオール事業は、催事販売「東京古着」撤退に伴う影響を考慮し売上の見通しを引き下げた。前年同期比減収を見込んでいる。また、当期上期中を見込んでいた物流センターの転貸は来期スタートを想定しており、地代家賃が想定を上回る。
 
 
 
 
堀内社長インタビュー「上期の総括と今後の取り組み」
 
上期決算を発表し個別の取材対応に追われ、ご多忙を極める中、堀内社長にご来社頂き、上期の総括と今後の取り組みについて、お話を伺いました。
 
【上期の総括と下期の見通し】
上期は計画通りにコスト削減が進む一方、リユース店舗事業での仕入れの苦戦、ハグオール事業での催事販売「東京古着」の撤退決定や物流センターの転貸契約の遅れ等がありました。先ず上期を総括して頂けますでしょうか。
 
堀内社長 : 全体的には想定の範囲に収まりました。リユース店舗事業が想定よりもプラスで着地し、ブックオフオンライン事業は想定通り、ハグオール事業が想定に対して下振れしました。プラスマイナスをミックスして、想定の範囲内と言う事です。

ただ、リユース店舗事業も、経費が想定を下回った結果、利益ベースで想定を上回りましたが、売上は未達でした。売上の面では、現状把握にとどまり、施策を打つまでには至りませんでしたが、経費については、前期からの労働コストの圧縮効果に加え、パート・アルバイトの採用が思ったほど進まなかった結果、想定以上に人件費が減少しました。このため、ポジティブに「想定よりも利益がとれました」と言う訳ではありません。「将来的な課題を抱えたままですが、利益は出ました」といったところです。

一方、ハグオール事業については、在庫償却や減損処理を実施しましたが、当初から想定していた訳ではありません。私自身、立ち上げの時からハグオール事業をみていますから、この上半期に結果を出して次につなげて欲しかったのですが、上半期の結果が芳しくありませんでしたから、「東京古着」の撤退を決断し、在庫償却や物流センター関連の減損処理を行いました。「東京古着」については、上期はボトムシーズンではありますが、事業の進捗をみていると撤退を判断せざるを得ませんでした。

「リユース店舗事業は漢方薬療法ですが、ハグオール事業は外科手術的な対応を進めます」と申し上げていた通りではありますが、満足のいくものではありませんでした。
 
通期の業績については据え置かれました。通期の予想から上期実績を引いた差分ですと、下期は減益になります。
 
堀内社長 : おっしゃる通り、前期の下期と比較すると減益になります。主たる要因は三つあり、その一つはリユース店舗事業での仕入強化です。仕入の苦戦は認識していましたが、上期はリユース店舗事業の収益力強化の一環として各店舗の現状把握に力を入れていた事もあり、仕入の面で施策を打つ事ができませんでした。下期は、空気感を変えると言う意味も含めて、全社的な施策を打つ事で年末年始にかけてのチェーン全体の流れを変えたいと考えています。追加予算を投下してキャンペーンを行い、当初の予算通りの仕入を確保したいと考えています。このため、当初の予算よりも販管費が増加します。
 
 
また、11月20日にリリースさせて頂きましたヤフー株式会社との提携による「カウマエニーク」の初期コストです。サービス提供に当たって、レジシステムとの接続といったシステム対応等、初期コストが発生します。「カウマエニーク」は仕入・売上への寄与が期待できますが、今期の収益寄与は限定的で初期コストが負担になります。

この二つの要因に加え、前年同期との比較で売上や粗利が弱含みになります。前期の下期はセールを積極的に行いましたから売上や粗利の水準が高かったのですが、今期の下期はセールを行うのではなく、店舗運営に集中するためです。これが三つ目の要因です。このため、リユース店舗事業の利益が前年同期程は出ないだろうと考え、通期の業績見通しを据え置きました。
また、「東京古着」の撤退に際して期末までに整理する事がありますから、ハグオール事業にも不透明なところがあります。
 
今期の利益よりも、来期以降のためにやるべき事を優先する、という事ですね。ただ、上期にたな卸資産の評価損や減損損失を計上しましたから、プラス要因もありますね。
 
堀内社長 : 減損処理による減価償却費の減少等、プラス要因もありますが、もともと、今期の収益化を前提としていましたから撤退はネガティブ要素です。今期で全ての処理を終え、余計なものを来期に残さないようにと考えています。
 
11月20日にサービスが始まったヤフーとの提携事業「カウマエニーク」は、今期はコストが先行するとの事ですが、仕入の強化につながりますから中期的には楽しみですね。
 
堀内社長 : 「カウマエニーク」はヤフーが受付窓口となり、多くのものが集まる環境をつくってもらいます。フリマアプリよりも手軽に売れ、インセンティブとしてTポイントが用意されています。ヤフーとはネットとリアルそれぞれの強みを活かすべく、2014 年4 月に資本業務提携を締結しました。当社のヤフオクへの出品と仕入れ窓口開設を両輪として、いつでもどこでもリユースを活用できるというコンセプトでスタートしましたが、当社のヤフオクへの出品が先行していました。ようやく両輪がそろったという事です。「ヤフーからの送客」で良質なアイテムの買取を増やす事ができますが、対応する店舗は未だ155店舗にとどまっていますから、この店舗ネットワークを広げていく必要があります。
 
【重点施策】
なるほど、それでは重点施策についてお聞きします。リユース店舗事業では、(1)新規出店・投資の抑制、(2)既存店の磨きこみ、及び(3)不採算店舗の撤退、の3つを柱に収益力の強化に取り組んでいます。磨きこみの成果の確認や撤退の判断には、ある程度の時間が必要ですが、新規出店については前期の8店舗から3店舗に減らし、上期末までに完了しました。新規出店については、抑制しつつも、年間3店舗程度のペースを続けていくと言う事でしょうか。
 
堀内社長 : 財務バランスと言うのでしょうか、直近2期が最終赤字になり、有利子負債も増えていますから、財務バランスを整えなければいけないタイミングであると考えています。説明会でご説明しましたように、今期(18/3期)・来期(19/3期)は当期方針を軸に収益の立て直しに取り組み、20/3期以降、グループの更なる収益拡大に取り組みます。また、20/3期以降のための準備の一部を今期・来期に開始します。今期は3店舗の新規出店を行いましたが、来期は物件次第では新規出店を行いますが、既存店の人材育成を優先します。
 
 
この半年間は、既存店の磨き込みの第1ステージと位置付け、特に指示を出さず、労働時間の圧縮を優先して様子を見てきました。店長がパート・アルバイトさんと向き合い、業務効率の改善に取り組んだ結果、少ない労働時間で店舗を回せるようになりました。上期のリユース店舗事業の収益性が大きく改善した理由です。取締役の橋本や私も講師を務める店長育成研修の成果も出ていると思いますし、臨店も積極的に行っています。橋本は臨店の際、パートやアルバイトの方と一緒に業務を行い、コミュニケーションをとってくれています。私も店舗に出向く事が多くなりましたが、経営陣と直接言葉を交わす事で現場のモチベーションが大きく変わる事を肌で感じています。

ただ、売上と売上総利益はダウントレンドが続いています。このため、下期以降、既存店の磨き込みの第2ステージとして、ご来店頂いて、商品をご購入して頂くには、どのようなお店作りをすべきか、という課題に取り組みます。その方向性を示すために、各店舗で地域特性や来店客特性等をまとめた店舗運営方針書を作成しました。店舗運営方針書を基にして、地域別営業部と共に各店舗が、重点商材選定、人員配置の適正化、商材リーダーの育成、地域内店舗間の在庫連携等、店舗に応じた施策を立案します。どの商材を売っていくか?トレーディングカードであったり、家電であったり、あるいはアパレルであったり、と様々な引き出しを用意しようとしています。これまでは、店長が変わると、各店舗の施策も変わってしまうような事がありましたが、現場をよく知っているパート・アルバイトさんを巻き込みながら立案した施策が店長の交代にかかわらず継続していく体制づくりが進んでいます。

今期、来期は、この取り組みにより、基礎となる利益を確保・維持できる体制づくりを進めます。これまでのようなトップダウンによる全店舗画一的な施策ではなく、店舗にはアイデアがありますから、そのアイデアを吸い上げながら当事者意識を持った店舗運営をしていく事で、お店の空気を変える事ができるのではないかと考えています。この施策と並行して、本部が家賃等の固定費低減の努力を続けていきます。既存店の磨き込みは、人の意識、行動、知識を含めてという事になりますから、時間がかかります。自分たちで考え、自分たちでお店をつくる、という事を意識させいと考えています。

もっとも、2年かけても成果を上げる事ができない場合は撤退も辞さない、と言うのが3番目の施策です。賃貸契約期間を考慮した上でですが、中小型だけでなく、大型店舗も対象になります。人材を稼げる店舗に振り向ける事ができますから。

こうした取り組みで得たキャッシュを再来期以降の新規出店に充てます。3~5店舗の新規出店ができれば、と考えています。10数店舗の新規出店となると財務バランスを崩しかねません。
 
リユース店舗事業は、いい方向に向かっているようですね。来期末までに、どれだけの成果を上げる事ができるか楽しみです。ハグオール事業では(1)買取チャネルの取捨選択、(2)物流センター規模の縮小・適正化、及び(3)「BOOKOFF」店舗網も活用した低価格帯在庫の一掃、の3つを柱に抜本的な改革を進めています。買取チャネルの取捨選択が進み、「東京古着」の撤退を決断されましたが、物流センターの転貸の交渉が長期化しています。
 
堀内社長 : 物流センターの転貸については、希望賃借面積が当社の考えている規模よりも小規模である事がネックになっています。「東京古着」の撤退で転貸に回せるスペースが増えており、上期に内外装の減損損失を計上しました。当初は3,000坪の転貸を考えていましたが、コスト圧縮を進める中で、4,000坪、或いは5,000坪に広げる事ができるのではないか、と言った意見が出ています。このため、小分けして貸す事を検討しています。契約書の詰めのところまできている交渉先もあります。
 
「借りたい」というニーズはあるものの、貸したいスペースと借りたいスペースの調整に時間を要している訳ですね。今期末に「東京古着」から完全撤退しますから、来期以降、ハグオール事業は、富裕層を対象にした百貨店買取と訪問買取によって仕入れた単価の高い商品にフォーカスしたビジネスになる訳ですね。
 
堀内社長 : 低価格の定義の問題はありますが、「東京古着」の撤退で低価格衣料品の買取はなくなります。ただ、ハグオール事業は富裕層の方から買い取って、ネットで販売したり、業者の方に卸したりでビジネスを成り立たせようとしてきましたが、それがうまくいきませんでした。ですから、ハグオール事業として考えるのではなく、グループの販売チャネルを使っていかに収益化させていくか、という論点に切り替えて、現在、議論しています。ハグオール事業としては、一旦、リセットをかけ、グループの仕入チャネルの一つとして効率化していく事を考えています。「BOOKOFF」の店舗やオンラインで売っていったらどうだろうかと。買取については、百貨店で買取を行っているブランドとして「ハグオール」は一定の認知を得ていると思いますが、販売については、楽天市場やヤフオクへの出品であり、「ハグオール」と言うECサイトがある訳ではありませんから。
 
事業セグメントとしての区分そのものを見直す可能性もあるのでしょうか。いずれにしても、これまで縦割りだったものを、仕入れ面での強みと既存の販売チャネルを活かすビジネスモデルに変えていこうという事ですから、楽しみな取り組みです。その成果に期待したいと思います。
今期は上期だけで6億17百万円の営業損失を計上し、連結業績の負担になっています。しかし、来期は在庫償却や物流センター関連の減損処理の計上が一巡する中、ビジネスモデル改革の成果が期待できます。計画通りに転貸を開始できれば、大幅な損益改善が期待できますね。
 
堀内社長 : そうですね。今期は通期で7~8億円程度の損失になる可能性があり、それが来期は大幅に減ります。ただ、リセットをかけて売り方の見直しから入っていきますから、暫くは試行錯誤が続きます。買い取った在庫をそのまま店舗に流して販売状況を確認し、状況に応じて新たな施策を進める等の対応が必要になり、研究開発費的なコストが発生します。(コストは)1億円程度のイメージでしょうか。いずれにしても、再来期には均衡させたいので、来期は損益均衡の目途を付ける必要があります。
 
【今後の方針 : グループの更なる収益拡大】
上期の決算説明会資料では、20/3期以降の取り組みについても触れています。“リアルとネットの総力戦で「ひとつのBOOKOFF」を提供する”、“共通化とオープン化を推進し「地域のチェーン取扱高」を増やす”という基本方針の下、個店を磨く+ 総力戦で勝つ、と言う考え方が示されています。
 
堀内社長 : これまでは、店舗別、事業別の考え方でした。それはそれで大切なのですが、今後は「お客様の基盤を共通化して、BOOKOFFグループでアプローチしていく、という考えが核になります。例えば、これまでは、ご来店頂いたお客様に対して、その店舗にある商品しかお買い上げ頂けませんでしたが、ブックオフオンラインの在庫や他店の在庫をご紹介できるようにします。また、当社で購入して頂いた商品について買取のご案内をする等のサービスを地域単位で充実させていきます。既に始めている部分もありますが、それを行うための準備を、今期、来期で進めていきます。地域のお客様に寄り添い、限られた予算で希望する商品を購入でき、また、不要になったものを売ってお金に換える事が、いつでもできる体制を整備していきたいと考えています。
 
 
「店舗のお客さんとネットのお客さんを共通の基盤にする」というのは難しいものなのでしょうか。
堀内社長 : 仕組み的には、或いはデジタルにするのは簡単なのですが、運用と言うのでしょうか、店舗の社員がネットを意識しながら対応すると言うのは難しい事です。店舗の社員は目の前のモノをみて業務を進めてきましたから。例えば、店舗になかったものをamazon等で買ってしまうという事はよくある事ですが、見えている事ではありませんから、接客の際に意識されていませんでした。店舗のお客様が減っている事に対しては危機感をもっていたのですが・・・。ご来店頂いたお客様に、ご満足頂くにはどのような接客をする必要があるかを教育し意識改革を行う必要があります。
 
なるほど。意識改革が必要と言う事ですね。顧客戦略、仕入戦略、販売戦略といった個別戦略も示されていますが、やるべき事は多く、それが潜在成長力とも言えるのでしょうね。
 
堀内社長 : 仕組みを整える必要がありますが、ここでも、それを運用する人の気持ち、「こういうサービスをつくるんだ、こういう価値を提供しよう」という気持ちの浸透がキーワードになってきます。このため、20/3期以降の中期プロジェクトでは「コミュニケーションプラン」という課題にも取り組みます。やろうとしている世界観をお客様にお伝えする必要がありますが、その前に社員に自分たちが提供しようとしている価値をどう浸透させるか。ツールの導入や研修の実施に加え、折に触れて私が話をしたり、キーメッセージ(共通言語)も整備していこう、と社内で話し合いをしています。意志を持ってサービスを提供していくための環境の整備を進めます。今回の説明会ではアウトラインだけでしたが、来年5月の説明会では、より具体的なお話ができると思います。
 
 
先ずは、人材の育成も含めて、しっかりと店舗の磨き込みを行う事、そして中期的には 個店の強みと総力戦による顧客基盤を活かした事業拡大と言う方針ですね。最後に投資家の皆さんにメッセージをお願いします。
 
今期の経常利益見通しが9.5億円ですが、ハグオールの外科手術と店舗の磨き込みによる積み上げ、更なるコスト削減などにより、直近数年間でまずは経常利益20億円程度を目指します。更にその先の未来成長は新規出店や新しいサービスの開発が起点になります。リユース以外の新しい分野を具体的に考えている訳ではありませんが、約2,000万人の会員基盤を活かす事ができる分野は少なくないと思います。引き続きご支援を賜りますよう、宜しくお願い申し上げます。
 
本日は長時間にわたり、丁寧なご対応を頂き有難うございました。堀内社長とブックオフコーポレーション株式会社の益々のご活躍とご発展をお祈り申し上げます。
 
 
今後の注目点
リユース店舗事業の成長軌道回帰への原動力となる既存店の磨きこみは、コスト削減等、短期間で成果が現れるものもあるが、人材育成や出店地域毎の店舗管理・運営体制の整備等、時間を要する施策が中心。堀内社長が漢方薬的療法と例える所以だが、新設した地域別営業部を中心に、スタートは順調なように感じられる。ヤフーとの提携による新サービス「カウマエニーク」で仕入強化に向けた布石も打った。一方、ハグオール事業は外科手術が一気に進み、来期は大幅な損益改善が見込まれる。書籍、ソフトメディアといった主力商材の厳しい事業環境が続く逆風下ではあるが、収益の立て直しに目処を付ける事になる。
 
 
 
<参考:コーポレートガバナンスについて>
 
 
◎コーポレートガバナンス報告書        更新日:2017年06月26日
基本的な考え方
当社は経営理念のひとつとして「事業活動を通じての社会への貢献」を掲げ、社会的な公器を目指して事業活動を行っております。その中で、遵法経営と株主価値の向上を目標に経営効率の追求を行い、その結果については透明性の高い情報開示を通じて株主の裁定を得ることが肝要と考えております。
なお、コーポレートガバナンス・コードのそれぞれの原則を踏まえたコーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方と方針は、「コーポレートガバナンス・コードに関する当社の取り組み」として開示し、以下の当社ホームページに掲載しております。 https://www.bookoff.co.jp/ir/corporate.html
 
<実施しない原則とその理由>
コーポレートガバナンス・コードの各原則を実施しております。
 
<開示している主な原則>
【基本原則 1】
当社は、全ての株主に対して、実質的な平等性を確保するとともに、株主の権利の確保と適切な権利行使に資するため、速やかな情報開示を行っています。また、少数株主にも認められている権利については、株式取扱規程により手続きを定め、その権利行使の確保に努めております。
 
補充原則1-2-3
当社は、株主総会が株主との対話の場であることを認識し、より多くの株主が株主総会に出席いただけるように、毎年土曜日に開催しております。

原則1-3. 資本政策の基本的な方針
当社は、利益配分を経営の最重要事項の一つと認識しており、連結純利益に対する配当性向25%を目処としつつ、持続的な業績向上を通じた増配を目指し、内部留保資金については、財務体質の強化と将来の事業基盤強化に繋がる戦略的投資に対して有効に活用することとしております。
 
【基本原則 2】
当社は、持続的な成長と中長期的な企業価値創出のため、株主をはじめとするステークホルダーとの協働に努めるべきであると認識しております。「ものを捨てたくない人が、捨てない生活をするためのインフラとして役割を果たすブックオフ」=「捨てない人のブックオフ」を事業ミッションとして、様々なもののリユースを通じて循環型社会の実現に取り組んでまいります。

【基本原則 5】
当社は、持続的な成長と中長期的な企業価値向上に資するために、株主総会以外の場においても経営陣幹部や取締役は株主と建設的に対話を行い、自らの経営方針を株主に分かりやすく説明しその理解を得ることが重要であると認識しております。そのため、IR担当役員を中心とするIR体制を整備し、当社への理解を深めてもらうために、定期的に投資家との対話を行う場を設けております。
 
原則5-1. 株主との建設的な対話
当社は、IR担当役員を選任し、経営企画部をIR担当部署としております。株主や投資家に対しては、決算説明会を半期に一回開催するとともに、逐次スモールミーティングや個別取材等を実施しております。また、IRポリシーを制定し、当社ホームページにて開示しております。