ブリッジレポート:(3667)enish vol.20
(3667:東証1部) enish |
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企業名 |
株式会社enish |
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社長 |
安徳 孝平 |
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所在地 |
東京都港区六本木6-10-1 六本木ヒルズ森タワー |
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決算期 |
12月末日 |
業種 |
情報・通信 |
項目決算期 | 売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 当期純利益 |
2016年12月 | 4,970 | -361 | -401 | -340 |
2015年12月 | 5,482 | -964 | -1,004 | -1,447 |
2014年12月 | 6,452 | 149 | 151 | 22 |
2013年12月 | 6,624 | 1,109 | 1,078 | 653 |
2012年12月 | 4,430 | 666 | 654 | 373 |
2011年12月 | 2,590 | 526 | 523 | 298 |
2010年12月 | 415 | 64 | 71 | 55 |
2010年1月 | 22 | -40 | -41 | -41 |
株式情報(8/1現在データ) |
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今回のポイント |
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会社概要 |
基本方針は、「女性を軸に事業展開」、「ゲーム事業の強化」、及び「非ゲーム事業への投資」。女性向け事業を基本軸とし、ゲーム事業の更なる成長と非ゲーム事業の拡大により安定した収益基盤の構築を目指している。非ゲーム事業では、ファッションレンタルサービス「EDIST.CLOSET」、婚活アプリ「metune」、及びゲーム周辺事業といった新規事業を育成中である。 【沿革】
【ゲーム事業の概要】
ブラウザゲームの収益性を維持しつつ、ネイティブアプリでヒットを創出し、国内とアジアを中心にしたグローバル配信で業容拡大を図っていく考え。選択と集中及び収益性の維持を念頭に、「ぼくのレストランII」、「ガルショ☆」のブラウザゲーム2タイトルと、ネイティブアプリ「12オーディンズ」を運営しており、開発リソースはネイティブアプリに集中させている。
ネイティブゲームアプリ
バトルRPGゲーム 「12オーディンズ」
「12オーディンズ」は、世界を滅ぼしかけた魔龍の爪あとが残るウルザールを舞台に、プレイヤーは「約束の地」を求めて旅立つ。個性豊かなキャラクターとの出会い、交錯する思いと人間模様、徐々に明らかになっていくストーリー。ジョブシステムと多彩な装備やスキルを駆使した戦略性と共に、派手なエフェクトと3Dで表現される爽快なリアルタイムバトルを堪能できる。
2017年1月にリリース1周年を迎え、累計ダウンロードが200万ダウンロードを突破した。Funmily社との独占ライセンス契約の下、提携先を通して、台湾・香港・マカオでの配信も決まっている。 ※ リリース後の「運営」が事業成否のポイントとなるモバイルゲーム
モバイルゲームは、①ゲームを通してプレイヤー同士がコミュニケーションを図る、②基本的には無料でゲームを進めながらアイテム等で課金、③原則無料のためスマートフォンさえあれば気軽に遊べる、④ゲームにゴールがない、⑤リリース後ゲーム進行に合わせて新機能の追加実装、⑥キャラクターやアイテムを追加して運営していくスタイル、といった特徴を有し、パッケージで提供されるゲームと異なり、「リリース」よりもリリース後の「運営」が事業成否のポイントとなる。「運営」とはゲーム内イベントの運営であり、そのゲームの育成対象となるアイテムやキャラクター等を獲得できる収集イベント、キャラクターを成長させるための育成イベント(育成専用のアイテムの配布等を実施)、及び育成したアイテムやキャラの力を試す活用イベントの3つ。中でも、他のユーザーとの戦いや協力でゲームが進行し、リアルタイムでのランキング表示もある活用イベントは、ユーザーの注目度も高く、最も売上が大きくなる。 |
2017年12月期上期決算 |
前年同期比22.8%の減収、営業損失4億32百万円
売上高は前年同期比22.8%減の19億37百万円。売上構成比は、ネイティブアプリ(「12オーディンズ」)40%、ブラウザゲーム60%。「FAIRY TAIL」や「七つの大罪」とのコラボ効果等でネイティブアプリの売上が増加したようだが、「ドラゴンタクティクス」(2016年12月譲渡)や「プラチナ☆ガール」(2017年4月)を譲渡した影響等によるブラウザゲームの落ち込みが響いた。ブラウザゲームは「ぼくのレストラン2」と「ガルショ☆」の2タイトルとなったが、両タイトルは漸減傾向にあるものの、想定通り推移したようだ。営業損失は前年同期の1億58百万円から4億32百万円に拡大した。新規タイトルの開発は、“欅坂46”初となる公式ゲームアプリ「欅のキセキ」の開発に経営リソースを集中しており、開発費を資産計上せず発生期に費用計上しているため原価率が悪化。広告宣伝費(第1四半期の「12オーディンズ」及び「欅のキセキ」関連の投下で増加)、人件費、採用費等を中心に販管費も増加した。 「プラチナ☆ガール」の譲渡益95百万円を特別利益に計上する一方、本社資産等の有形・無形固定資産に係る減損損失1億68百万円を特別損失に計上した。新規タイトル「欅のキセキ」(後述)の開発に経営資源を集中する観点から、開発を進めてきた女性向けタイトルを凍結した。これに伴い、当初想定していた収益と今後発生する事が見込まれる収益に差異が生じた事が減損損失計上の理由。 |
下期以降の取り組み |
女性を軸にした事業展開を念頭にゲーム事業の強化と非ゲーム事業への育成に取り組んでいく考え。ゲーム事業では、現在、秋のリリースを目指して、人気アイドルグループ“欅坂46”の初となる公式ゲームアプリ「欅のキセキ」(パズルゲーム)の開発を進めている。既存タイトルではバトルRPGゲーム「12オーディンズ」が年内の大規模アップデートを予定しており、中国、香港、台湾、マカオに続き、タイでの配信も決定している。また、ブラウザゲームでは、「ぼくのレストラン2」(リリース後7年1ヶ月)と「ガルショ☆」(リリース後6年8ヶ月)の2タイトルに集中し、コラボイベントの実施で活性化を図っていく。 非ゲーム事業では、旬の洋服をコーディネートしてお届けする月額ファッションレンタルサービス「EDIST. CLOSET」において、商品数の拡充と複数サイズ展開を図ると共に、顧客満足度向上に向けたサービス強化にも取り組む。また、4月26日にリリースした占い婚活アプリ「metune」は現在チューニングを実施しているが、チューニングが完了し次第、コラボイベントなどプロモーション展開を開始する。この他、ゲーム周辺事業として、開発に協力した「Yahoo!ゲーム プレイヤー」(6月22日リリース)への提供タイトルを現在の5タイトルから増やしていく。 ゲーム事業
「欅のキセキ」
「欅のキセキ」は、人気アイドルグループ“欅坂46”の初となる公式ゲームアプリ。グループが歩んだ成長の軌跡と、メンバーが努力し続ける事で起こした奇跡をたどる ドキュメンタリーライブパズルゲームである。昨年末頃からプロジェクトがスタートしており、秋元康氏がサウンドプロデューサーを務める。ゲームのために撮り下ろしたメンバーの写真やボイスをふんだんに使い、“欅坂46”が若い女性にも人気がある事を踏まえて、男性だけでなく、幅広い層へのリーチを念頭に開発が進められている。
「12オーディンズ」
親しみやすいUIの採用や新機能の実装等による大規模アップデートを計画しており、年内にリリースする予定(2017年春のリリースを予定していたが、「欅のキセキ」への経営リソース集中に伴い延期)。また、Hot Head Co, Ltd(タイ)を通してのタイでの配信も決定した。Hot Head Co, Ltdは、プラットフォーム事業やスマートフォンゲームの開発及びパブリッシングを事業領域とし、2017年4月に設立された。
非ゲーム事業
「EDIST. CLOSET」
秋冬モデルの商品数は夏の2倍の14セットを予定しており、サイズもワンサイズから複数サイズに拡充する。秋冬モデルの展開を開始する第3四半期にプロモーションを予定しており、この他にも、インスタグラマーやブロガーによる拡散やフィッティングイベントにも取り組んでいく。
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<参考:コーポレート・ガバナンスについて> |
◎コーポレート・ガバナンス報告書 更新日:2017年04月06日
基本的な考え方
当社は、企業価値を継続的に高めていくためには、迅速な意思決定や適切な業務執行と共に、経営の健全性と透明性を高める経営監視システムを強化し、機能させることが極めて重要だと認識し、ステークホルダーの信頼維持のため、コーポレート・ガバナンスの充実に努めています。
<実施しない主な原則とその理由>
■原則5-2 経営戦略や経営計画の策定・公表モバイルゲーム事業を取り巻く環境の変化が激しく、当社の業績も短期的に大きく変動する可能性があること等から、具体的な数値目標を算出することが困難となっているため、決算業績及び事業の概況のタイムリーな開示に努め、具体的な数値目標については開示を見合わせます。 <開示している主な原則>
■原則1-4 いわゆる政策保有株式当社は、モバイルゲーム及び周辺サービス事業に注力するため、当面は、上場株式を保有しない方針であります。なお、今後、政策保有をする場合、中長期的な企業価値向上の観点から、個別に賛否を判断いたします。 ■原則1-7 関連当事者間の取引 関連当事者取引については、取引条件及びその決定方法の妥当性について取締役会で審議し、意思決定を行う方針であります。 また、取締役会での意思決定後も、経理部門が取引の内容等の事後的なチェックを実施しています。 ■原則5-1 株主との建設的な対話に関する方針 当社は、株主との建設的な対話を促進するため、経営陣幹部等を中心に様々な機会を通じて株主と対話を持つよう努めております。 また、広くIR活動を行うため、IR担当役員として取締役執行役員管理部長を指定し、IR担当部署として管理本部経営企画を指定するとともに、経理、総務等の関連部門と有機的な連携に努めております。 アナリストや投資家および株主にタイムリーに情報提供するとともに、お問い合わせに迅速かつ適切に対応するよう努める一方で、対話に際してのインサイダー情報の管理を徹底するよう努めております。なお、株主の意見や懸念につきましては、必要に応じて経営陣幹部や取締役会に報告しております。 |
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