ブリッジレポート:(4849)エン・ジャパン vol.50
(4849:JASDAQ) エン・ジャパン |
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企業名 |
エン・ジャパン株式会社 |
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会長 |
越智 通勝 |
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社長 |
鈴木 孝二 |
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所在地 |
東京都新宿区西新宿 6-5-1 |
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決算期 |
3月 |
業種 |
サービス業 |
項目決算期 | 売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 当期純利益 |
2016年3月 | 26,135 | 5,118 | 5,047 | 2,756 |
2015年3月 | 19,623 | 3,943 | 4,259 | 2,531 |
2014年3月 | 16,755 | 3,441 | 3,747 | 2,789 |
2013年3月 | 13,563 | 2,783 | 2,840 | 1,545 |
2012年3月 | 15,687 | 3,047 | 2,884 | 1,135 |
2010年12月 | 9,991 | 1,774 | 1,803 | 875 |
2009年12月 | 10,209 | 1,259 | 1,212 | 459 |
2008年12月 | 21,329 | 5,943 | 5,906 | 3,090 |
2007年12月 | 22,686 | 7,564 | 7,573 | 4,168 |
2006年12月 | 16,919 | 5,605 | 5,607 | 3,105 |
2005年12月 | 11,491 | 3,791 | 3,826 | 2,203 |
2004年12月 | 6,980 | 2,245 | 2,254 | 1,253 |
2003年12月 | 4,372 | 1,749 | 1,754 | 1,038 |
2002年12月 | 3,107 | 1,305 | 1,283 | 663 |
2001年12月 | 1,876 | 933 | 898 | 464 |
株式情報(2/27現在データ) |
※2016年4月1日付で、普通株式1株につき2株の割合で株式分割。上記は分割後の数値。 ※BPS、ROEは前期末実績。 |
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今回のポイント |
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会社概要 |
同社は、入社後活躍がゴールとの考えのもと、ミスマッチの少ない採用・入社後サポートに注力することで、企業の生産性向上に貢献する考え。 ビジネスモデル
<求人情報サイト>企業に対して求人広告を企画・提案。同社の社員が求人企業を取材し、その情報をもとに同社のコピーライターが求人原稿を制作した後、求人サイトに求人原稿を掲載。 課金形態は求人広告を掲載した際に「広告掲載料」が発生する掲載課金型求人広告が中心。 一部、求人広告を掲載し、同社求人サイトを通じて人材採用できた際に「成功報酬料」が発生する成功報酬型求人広告を提供。 (同社HPより) 求職者のこれまでのキャリアや転職意向を確認し、今後のキャリアプランに沿った求人を紹介。企業に対しては採用ニーズにマッチしていると思われる人材を紹介。紹介した人材が入社した際に「成功報酬料」が発生。報酬料は概ね年収の30%~35%。 (同社HPより) |
中期経営計画(16/3期~18/3期) |
今後の注力領域
(1)求人サイト (18/3期業績計画:売上高180億円、営業利益42億円)
主力サイトである「エン転職」が最大の成長ドライバーであるが、その他サイトも安定成長を目指す。「エン転職」はサイトのリニューアルと営業体制の強化が奏功し足元の業績は好調に推移している。中でも、サイトのリニューアルは、掲載課金型求人広告件数の増加、顧客企業向けのサイト効果の向上(広告1掲載あたり応募数の増加)、ユーザー会員数の増加などに結びついている。エン転職が好調な今こそ投資を行い、今後の大きな飛躍につなげる。
(エン転職の今後の成長戦略)
① 営業体制の整備
・新卒社員を中心に営業人員数の拡大を図る。
・取材に基づいた詳細原稿は変えず、高いクオリティを維持した形で、代理店制を導入。
② 生産性の向上
・1営業人員あたりの業務工程を分業化し、営業に特化することで生産性を向上。
③ プロモーションの強化
・TVCM等オフラインプロモーションを強化し、更なるサイト価値向上を図る。
・16/3期は、全社ベースで前期比約1.6倍の広告宣伝を実施(2015年5月中期経営計画公表時)。営業面のバックアップを図り、エン転職の優位性を確立。
(2)人材紹介 (18/3期業績計画:売上高100億円、営業利益20億円)
エンワールド・ジャパン(EWJ)とエンエージェント等で売上高100億円を目指す。EWJは、外資系企業・グローバル人材領域でトップクラスの規模。採用・転職をする際に第一想起されるブランド力を有するものの、更なる成長には人員・システムの強化が課題。エンエージェントは、エン転職の求職者データベースを活かし、一定規模へ成長したものの、先行投資期間のため、収益面への貢献はこれから。
(EWJの今後の成長戦略)
① 独自の教育システムにより、競合他社と比べ人員増を優位に進める。② 新たな成長領域である日系グローバル企業へ拡販。 ③ システム関連への投資により更に高いフィッティングを実現。 (エンエージェントの今後の成長戦略)
① 16/3期に黒字化を実現。生産性を向上し、18/3期に営業利益率20%を目指す。② エン転職とのシナジーを拡大。 (3)海外 (18/3期業績計画:売上高33億円、営業利益6億円)
18/3期は、15/3期比で売上高倍増、のれん控除後での利益貢献を目指す。海外子会社全体では、15/3期に黒字化を実現。現地企業や外資系企業の現地人材の転職支援において成果を上げている。
(海外の今後の成長戦略)
① 日系企業のアジア進出活発化に伴い、日系企業向けサービスを新たな成長機会にする。
② 進出国だけではなく、アジア全体での成長を目指すためグループ各国の連携を強化。共通のシステム導入などインフラ面を整備。
(4)新規事業
主力事業は景気変動の影響が大きい。市場環境の見通しが良好である今後数年の内に、採用事業のラインナップ拡充と採用以外の新規事業の創出を行い、事業ポートフォリオの安定化を目指す。
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2017年3月期第3四半期決算 |
売上高は21.2%増収、営業利益は32.0%増益
人材ビジネス市場は、海外の政治・経済情勢の不透明感により、国内経済の先行きに懸念がみられたものの、内需系企業を中心に構造的な人材不足の影響は大きく高水準の採用ニーズが継続している。こうした環境下、売上高は前年同期比21.2%増の226億63百万円(約39.7億円増)。求人サイトは、前四半期に続いて過去最高の広告掲載数を更新し前年同期を上回る売上高となった。主力のエン転職は売上高が同90.5億円(約23.1億円増)と増加した。サイトの利便性向上に努めたこと、積極的なプロモーションにより、ユーザー会員数が増加したこと等から、引き続き応募効果が順調に推移した他、長期受注の獲得を強化したことも奏功した。その他のサイトも、特に派遣会社向けサービスのエン派遣やエンバイトがサイトの利便性向上、プロモーション強化等による好調な応募効果を背景に拡販が進み、前年同期を上回る売上高となった。人材紹介は、エン・ジャパンの人材紹介が同30%増収と伸長した一方、子会社のEWJは同2%の減収となったものの、修正後計画に沿った推移となった。また、海外子会社は、円高による為替影響が減少要因となったものの、規模が大きいベトナムの伸長により、第3四半期累計で増収となった。 利益面では、プロモーション費用などを中心に費用(売上原価+販管費)が同18.2%増加したものの、増収効果により営業利益は同32.0%増加した。売上総利益率は前年同期比0.6ポイント低下。売上高対販管比率は同2.5ポイント低下した。受取利息やその他項目の減少などにより営業外収益が前年同期比で減少し、経常利益の増益率が営業利益の増益率を下回った。その他、特別利益で固定資産売却益30百万円を計上した。 採用事業
当事業には、求人サイトの運営、人材紹介、海外子会社等が属している。求人サイトは、前四半期に続いて過去最高の広告掲載数を更新し前年同期を上回る売上高となった。主力のエン転職は、サイトの利便性向上に努めたこと、積極的なプロモーションにより、ユーザー会員数が増加したこと等から、引き続き応募効果が順調に推移した他、長期受注の獲得を強化したことも奏功し、売上高が前年同期を大幅に上回った。その他のサイトも、特に派遣会社向けサービスのエン派遣やエンバイトがサイトの利便性向上、プロモーション強化等による好調な応募効果を背景に拡販が進み、売上高が前年同期を上回った。また、人材紹介は、エン・ジャパンの人材紹介が同30%増収と伸長した一方、子会社EWJは同2%の減収となったものの、昨年11月の修正後計画に沿った推移となった。その他、海外子会社は、円高による為替の影響が売上高の減少要因となったものの、規模が大きいベトナムの伸長により、第3四半期累計で増収増益となった。第3期四半期(10-12月)のみでは、前年同期比減収減益となったが、為替影響を反映した修正計画に沿った進捗となった。以上の結果から、採用事業セグメントの売上高は、219億40百万円と前年同期比21.5%増加した。また、プロモーション費用などを中心とした販管費が17.4%増加したものの、営業利益は54億23百万円と同30.2%の大幅増益となった。 教育・評価事業
当事業には、定額制研修サービスの実施、人事関連システムの提供等が属している。定額制研修サービスでは、他の事業部門との連携強化、適性テストと研修を組み合わせた新サービスの拡販等に注力したことが奏功し、前年同期比で売上高が増加した。また、採用・人事関連システムでは、子会社のシーベースにおいて、今期より採用管理システムの事業をエン・ジャパンへ移管した影響により前年同期で売上高が減少したものの、移管要因を除いた売上高は前年同期を上回った。以上の結果から、17/3期第3四半期の教育・評価事業の売上高は7億79百万円(前年同期比14.3%増)、営業損失は48百万円(前年同期は営業損失91百万円)と損失が減少した。 |
2017年3月期業績予想 |
前期比19.0%の増収、同32.9%の営業増益予想
17/3期の会社計画は、11月10日に修正した前期比19.0%の増収、同32.9%の営業増益から変更なし。売上面は、引き続きエン転職を中心に求人サイトが前期比29.2%増加する見込みで売上の拡大をけん引する。一方、エンワールド・ジャパンは組織体制の再構築による一時的な生産性低下により、また、海外子会社も為替の影響等により売上が減少する計画。 利益面は、プロモーション費用が増加するなど販管費が同14.3%増加する見込みであるが、求人サイトの増収効果などにより、売上総利益が同18.3%増加することが営業利益の増益に寄与する。売上高総利益率は前期比0.5ポイント低下の90.3%、売上高対販管費率は、2.8ポイント低下の68.4%の計画。17/3期の広宣販促費は62.5億円と16/3期から14.8億円(前期比+31.2%)増加する見込み。17/3期の1株当たりの配当は、通期実績を元に配当性向30%の基本方針であるため、現時点では前期末から6.05円増配の23.3円の期初の予定(16年4月1日付の普通株式1株につき2株の株式分割考慮ベース)を据え置き。 (4)17/3期のトピックス
完全無料の採用支援ツール「engage(エンゲージ)」のリリース
同社は、採用サイト作成・応募者管理・求職者へのスカウト機能を持つ日本初の採用支援ツール「engage(エンゲージ)」を完全無料で8月29日より提供開始した。①利用は完全無料、②企業ごとオリジナルの採用サイトを作成、③応募者管理ツールを搭載、④転職意向者へのスカウト送信、⑤求人情報専門の検索サイトに自動掲載という特徴を有する。企業側は、同社が長年求人情報サイトの運営で培ってきたノウハウを活かした採用サイトを無償で作成でき、利用者が急増するスマートフォンにも最適化されるので、採用ページのスマホ対策が進んでいない企業にとっても有益なツールとなる。一方、求職者側には、「企業メッセージ」や「働いている方の情報」や「働く環境」といった求人を検討する際に知りたい情報をスマホで閲覧できるというメリットがある他、求人情報は求人検索サイトに自動的に登録されるため、新たな求人との出会いにつながる。既に2万社を超える企業が「engage」を導入している。
「JPX日経中小型株指数」の構成銘柄に選定
同社は、2017年3月より、新たに設定される新株価指数「JPX日経中小型株指数」の構成銘柄に選定された。*「JPX日経中小型株指数」は、東京証券取引所と日本経済新聞社による共同開発。2017年3月13日算出開始予定。 |
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<参考:コーポレートガバナンスについて> |
◎組織形態および取締役・監査役の構成
◎コーポレートガバナンス報告書
コーポレート・ガバナンス・コード適用以降の直近のコーポレート・ガバナンス報告書提出日、2016年7月5日。<基本的な考え方> 当社は、その事業を通じて、株主やクライアント等様々なステークホルダーをはじめ、広く社会に役立つ存在でありたいと考えております。そのために、当社グループ全体として経営環境の変化に対応できる組織体制を構築することを重要な施策と位置付けており、当社グループの健全な成長のため、コーポレート・ガバナンスの強化と充実を図り、公正な経営システム作りに取り 組んでおります。 また、役職員の倫理観・誠実さを高めることは、様々なステークホルダーの真の信頼を得るうえで、基本的な前提となると考えており ます。当社の経営理念の一つに、社会に対して正しいことを行い、社会に役立つ存在たることが当社の存在意義であることを謳った「社会正義性」があります。 今後もこの理念・考え方を役職員の行動の支柱に据えて、コンプライアンスに関する教育の徹底等内部管理体制の更なる整備を進め、これを適正に機能させることによって、健全な経営を確保してまいります。 <コーポレート・ガバナンス・コード各原則の実施について> ジャスダック上場企業として、基本原則をすべて実施している。 <その他> 1、株主総会の開催 |
本レポートは情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を意図するものではありません。また、本レポートに記載されている情報及び見解は当社が公表されたデータに基づいて作成したものです。本レポートに掲載された情報は、当社が信頼できると判断した情報源から入手したものですが、その正確性・完全性を全面的に保証するものではありません。当該情報や見解の正確性、完全性もしくは妥当性についても保証するものではなく、また責任を負うものではありません。 本レポートに関する一切の権利は(株)インベストメントブリッジにあり、本レポートの内容等につきましては今後予告無く変更される場合があります。 投資にあたっての決定は、ご自身の判断でなされますようお願い申しあげます。 Copyright(C) 2024 Investment Bridge Co.,Ltd. All Rights Reserved. |