ブリッジレポート:(4709)インフォメーション・ディベロプメント vol.57
(4709:東証1部) インフォメーション・ディベロプメント |
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企業名 |
株式会社インフォメーション・ディベロプメント |
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社長 |
舩越 真樹 |
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所在地 |
東京都千代田区 五番町 12-1 番町会館 |
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決算期 |
3月 |
業種 |
情報・通信 |
項目決算期 | 売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 当期純利益 |
2016年3月 | 20,082 | 970 | 964 | 548 |
2015年3月 | 18,868 | 966 | 998 | 508 |
2014年3月 | 17,578 | 735 | 765 | 372 |
2013年3月 | 16,446 | 427 | 448 | -490 |
2012年3月 | 16,137 | 629 | 659 | 365 |
2011年3月 | 16,450 | 839 | 892 | 447 |
2010年3月 | 17,263 | 850 | 864 | 155 |
2009年3月 | 18,458 | 1,057 | 1,109 | 563 |
2008年3月 | 18,032 | 1,200 | 1,191 | 594 |
2007年3月 | 14,692 | 1,024 | 1,024 | 550 |
2006年3月 | 13,028 | 851 | 845 | 430 |
2005年3月 | 11,378 | 550 | 557 | 119 |
2004年3月 | 11,203 | 625 | 628 | 203 |
2003年3月 | 11,668 | 598 | 591 | 274 |
2002年3月 | 11,081 | 548 | 546 | 272 |
株式情報(1/31現在データ) |
2017年1月1日付で1:1.5の株式分割を実施。DPSは株式分割後予想DPS。株式分割実施前に換算すると55.50円となる。 |
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今回のポイント |
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会社概要 |
【事業セグメント】
事業は、システム運営管理、ソフトウェア開発・保守、及びその他に分かれ、各事業の概要と売上構成比は次の通り。
システム運営管理 (16/3期売上構成比58.4%)
1,200名規模の技術者を擁する専門部隊が、ミドルウェアのカスタマイズからハードウェアの保守、24時間体制のオペレーションまで、トータルかつ高付加価値のアウトソーシングを実現している。
ソフトウェア開発・保守 (16/3期売上構成比37.4%)
500名を超える技術者が、顧客の開発ニーズに合わせたシステム構築をサポート。金融機関、エネルギー、運輸をはじめとする幅広い分野のお客様へ、多くの開発実績を築いている。
その他 (16/3期売上構成比4.2%)
BPO、セキュリティ、コンサルティングなどを展開している。海外の大手ベンダーと提携し、各種セキュリティ製品の提供からコンサルティング、セキュリティ環境の構築・導入・運用・サポートまで一貫したサービスを提供している。また、顧客別では、メガバンク、有力地銀、生損保、農林系等の金融機関が54.7%、SIer、情報通信機器ベンダー、或いは通信キャリア系情報サービス大手等の情報・通信・サービスが26.1%、製造、輸送、公共団体、エネルギー等のその他が19.1%。 【IDグループ】
IDは、2015年7月1日付で、国内子会社であった(株)日本カルチャソフトサービスと(株)ソフトウエア・ディベロプメントを吸収合併した。現在の国内外の連結子会社は8社。このうち国内(3社)は、情報システム・コンサルティング等の(株)プライド(出資比率85.9%)、ITソフトウェアの受託開発を手掛ける株式会社テラコーポレーション(出資比率100%)、障がい者雇用を促進するための子会社愛ファクトリー(株)(同100%)。一方、海外(5社)は、中国でソフトウェア開発、システム運営管理等を手掛ける艾迪系統開発(武漢)有限公司(同100%、ID武漢)、シンガポールでシステム運用コンサルティングやセキュリティサービス等を手掛けるINFORMATION DEVELOPMENT SINGAPORE PTE. LTD.(同100%、IDシンガポール)、及びアメリカで人材採用・育成、現地市場調査、情報収集等を手掛けるINFORMATION DEVELOPMENT AMERICA INC. (同100%、IDアメリカ)。また、2015年8月にシステム運営管理の企画ならびに運用を手掛けるPT. INFORMATION DEVELOPMENT INDONESIA(IDシンガポール51%、ID49%、IDインドネシア)を設立した。このほか、2016年5月には、ミャンマーでITトレーニングアカデミーの運営等を行うInfinity Information Development Co., Ltd. (ID シンガポール出資比率51%、ID49%、iID)を子会社化。同月、欧州におけるパートナー候補(資本提携、業務提携先)の調査や、金融機関の運用管理ビジネスに関わる情報収集、有望なコンテンツの発掘を目的として、アムステルダムに駐在員事務所を設立した。 【IDグループのサービスの特徴 -i-Bos24®(ID's Business
同社グループはコンサルティングからソフトウェア開発、システム運営管理、クラウド・セキュリティ、BPOまで、トータルなITアウトソーシングサービスを「i-Bos24®」のブランドで提供している。ソフトウェア開発事業ではユーザーの立場に立った柔軟な発想と姿勢でシステムを構築し、システム運営管理事業では24時間365日システムをノンストップで運営管理。セキュリティ事業ではセキュリティ製品の販売やネットワークセキュリティに関わる業務を行う。更にクラウドサービス「iD-CLOUD」では、コンテンツやセキュリティの運用・遠隔監視、Web会議システムの導入等のニーズに応え、BPO事業ではITを活用した事務作業を代行することで顧客の業務効率化に貢献している。
Operations-Outsourcing Service 24)-】 一方、経済産業省発表の「特定サービス産業動態統計調査」(17年1月20日発表。11月分確報値)によると、9月までやや軟調であった情報サービス産業売上高は、受注ソフトウェア売上高、システム等管理運営受託売上高ともに11月にはプラスに転じており、明るさを取り戻しているようだ。 【中期経営計画「I-vision50」】
1.概要
同社グループでは、2016年4月に策定した中期経営計画「I-vision 50」(2017年3月期~2019年3月期)のもと、「より高い品質のサービスをより早くお客さまに」を経営ビジョンに掲げ、「2019年3月期 売上高240億円、営業利益16.8億円」の達成に向けて、各種施策に取り組んでいる。「I-vision 50」は、3つの基本方針(「徹底した業務プロセスの改革(BPR)」「新たな成長分野の構築」「グループのガバナンス強化」)と、6つの重点施策(①構造改革、②働き方改革、③新技術の利活用推進、④ダイバーシティの推進、⑤グローバルの推進、⑥連結経営のガバナンス強化) から成り、向上した収益を社員の賃金増に繋げることで、より高い業績目標へチャレンジする好循環を生み出し、社員以外のステークホルダーに対しても、公正な還元を可能とする環境を整えることを目指している。 2.重点施策の取り組み状況
①構造改革
過去の慣習にとらわれず仕事のやり方を抜本的に変革し、新たな業務プロセスの創造を進める。また権限委譲、ITシステム化を進めることで、組織全体の生産性向上を図る。
②働き方改革
生産性向上、および優秀な人財確保のため、ワークライフバランスを重視し、魅力ある職場づくりを通じた「働き方改革」に全社をあげて取り組んでいる。(当社は、社員が会社の重要な財産の1つであるとの考えから、「人材」を「人財」と表記している。)
③新技術の利活用推進
既存サービスの競争力強化、生産性および品質向上のため、新技術の取り込みを積極的に進めている。これらの取り組みにより社員のパワーアップ、およびグループの総合力の結集を実現する。
④ダイバーシティの推進
グローバル戦略を確実に推進していくための人財育成、および人財の多様化を通じて、変化し続けるビジネス環境への対応力強化や組織の活性化を図っている。
⑤グローバルの推進
日本企業の海外展開への対応、およびグローバル競争力強化のため、積極的に海外展開を進めている。より高い品質の商品やサービスを海外に向けて打ち出し、9つの海外拠点を通じて24時間365日体制でのサポートを提供する。
⑥連結経営のガバナンス強化
国内外あわせて12拠点間との密なコミュニケーションにより、それぞれのソリューションを結集し、企業価値最大化を図っている。各拠点が持つ人財やノウハウ、営業状況などを含めた、経営情報をスピーディに把握し、グループ全体で顧客の課題解決に努める。また、事業戦略としては、コンサルティングからBPOまでのトータルなITサービスである「i-Bos24®」を武器に引き続き「BOO戦略」を推進。既存顧客を深耕しつつ、新規顧客開拓を進める。 |
2017年3月期第3四半期決算概要 |
前年同期比8.4%の増収、同53.6%の営業増益。
売上高は前年同期比8.4%増の160億14百万円。金融系プラットフォーム開発業務が既存顧客の深耕拡大により大きく増加したことなどによりシステム運営管理が増加した。また、制度改正や法令改正対応で公共系ソフトウエア開発の売上が大きく増加した他、システム統合や更改対応により金融系ソフトウェア開発も増加した。営業利益は同53.6%増の8億円。前期発生した本社移転費用が無くなったほか、同じく前期に発生したソフトウェア開発における不採算案件の収束が寄与し、(株)テラコーポレーションの株式取得に関わる業務委託費(販管費)の発生や退職給付制度変更(16年4月に確定拠出企業年金制度へ移行)に伴う退職給付費用(売上原価および販管費)の増加などを吸収し、大幅な増益となった。 経常利益は同56.8%増の8億28百万円。四半期純利益は同89.4%増の5億45百万円。退職給付制度の変更により、確定拠出企業年金制度への移行部分についての退職給付債務減少による特別利益として退職給付制度終了益(2億39百万円)を計上した。 ソフトウェア開発事業の売上高は前年同期比18.6%増の64億81百万円。制度改正や法改正対応等によって公共系の売上が大幅に増加した。システム統合や更改対応により、金融系の売上も増加した。 その他事業の売上高は前年同期比3.9%減の5億66百万円。セキュリティ販売の売上は増加したが、コンサルティングの売上高が減少した。 (3)トピックス
IDおよび子会社INFORMATION DEVELOPMENT AMERICA INC.は、サイバーセキュリティ製品の開発・販売を行っている米国ベンチャー企業Seceon社と日本における独占販売契約を締結した。◎米国ベンチャー企業と日本における独占販売契約を締結 Seceon社は2015年の設立で、創業者兼最高経営責任者のChandra Pandey氏は、IBMや3comなど世界的な大企業でネットワーク機器開発の中核エンジニアとして活躍し、ネットワークセキュリティ業界においてハイエンド技術者として著名な人物。 Seceon社のソリューションは欧米でも最先端のものであり、今回の独占販売契約締結によりIDグループは世界でも最新のセキュリティソリューションを日本の顧客に紹介することができる。今後、両社で連携を推進し、それぞれのノウハウを相互に提供することで、最新の技術と最適なソリューションの融合を図る考えだ。 (Seceon のソリューション) Seceon のソリューションである「Open Threat Management」は、AI(人工知能)や機械学習、グローバルの脅威情報など、さまざまな機能や情報を駆使して企業ネットワーク内の状況を把握し、顧客の環境に侵入した脅威をいち早く検知するもの。 AIや機械学習、ふるまい分析、動的脅威情報分析などを新しい手法で組み合わせ、既知・未知を問わず脅威を検知・無力化することに加え、これまで手作業で行っていたセキュリティ運用を自動化しているため、顧客はセキュリティ対策コストを大幅に削減することができる。 その他、「容易な導入と運用の自動化」、「シンプルかつ直感的に運用できるユーザインターフェース」等が特長となっている。 (契約締結の背景) IoT化が進むにつれ、サイバーセキュリティにおける脅威はコンピュータシステムを中心とするIT機器だけではなく、日常的に使用する「モノ」も対象としつつある。一方、従来のアンチウイルス製品やファイアウォールなどのゲートウェイ型セキュリティ製品では、これら最新の脅威を防ぎ切ることは難しくなっており、近年の潮流として、完全な防御を追求するのではなく、多層型防御と監視によって一刻も早く脅威の侵入を検知し、被害を最小化することが最善という考え方が主流になっている。 こうした流れの中、IT業界で45 年以上蓄積してきた運用のノウハウと、セキュリティベンダーとの17年にわたる協業実績を有する IDグループは、Seceon社 が提供する最先端AIセキュリティソリューションを日本の顧客に提供し、企業のサイバーセキュリティの向上に貢献する。 ◎「働き方改革」に向けた取り組みを開始
中期経営計画「I-vision 50」の一環として、「働き方改革」に向けた取り組みを開始した。「I-vision 50」では、「より高い品質のサービスをより早くお客さまに」という経営ビジョンを掲げており、この実現に向けて、優秀な人財(社員)を確保し、能力を最大限に引き出すべく、従来よりワークライフバランスを重視し、労働環境(労働時間、賃金など)を整えなければならないと考えてきたが、今後は「働き方改革」に本格的に取り組んでいく。 同社グループではすでに「健康経営」の取り組みを始めており、今回の改革により、いっそうの社員のワークライフバランスを考え、健康増進、および生産性の向上を目指していく。 今までの業務の体制や進め方などについて根本から見直し、全社をあげて「働き方改革」に真摯に取り組んでいくことを改めて宣言し、事業部門担当の常務執行役員である土谷 明氏を働き方改革担当役員に任命し、推進を図っていく。 |
2017年3月期業績予想 |
業績予想に変更無し。前期比6.6%の増収、同30.6%の経常増益の計画
通期予想に変更は無い。売上高は前期比6.6%増の214億円の計画。引き続き金融機関の統合案件等、顧客のIT投資は拡大することが期待される。 営業利益は同31.9%増の12億80百万円。前期にあった不採算案件が今期は発生しない見込みで大幅な増益を計画している。 株式分割考慮後の配当55.50円/株の予想配当性向は48.5%。 |
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<参考:コーポレートガバナンスについて> |
◎コーポレートガバナンス報告書
同社は最新のコーポレートガバナンス報告書を2016年6月27日に提出している。
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