ブリッジレポート:(9616)共立メンテナンス vol.48
(9616:東証1部) 共立メンテナンス |
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企業名 |
株式会社共立メンテナンス |
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会長 |
石塚 晴久 |
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社長 |
佐藤 充孝 |
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所在地 |
東京都千代田区外神田 2-18-8 |
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決算期 |
3月 |
業種 |
サービス業 |
項目決算期 | 売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 当期純利益 |
2016年3月 | 135,053 | 10,244 | 9,775 | 5,970 |
2015年3月 | 110,212 | 8,217 | 7,663 | 4,387 |
2014年3月 | 105,216 | 7,490 | 6,796 | 3,829 |
2013年3月 | 99,472 | 6,521 | 5,599 | 3,206 |
2012年3月 | 91,170 | 6,017 | 4,602 | 2,376 |
2011年3月 | 84,983 | 4,610 | 3,308 | 1,052 |
2010年3月 | 84,513 | 4,033 | 3,012 | 1,254 |
2009年3月 | 82,303 | 5,349 | 4,510 | 2,133 |
2008年3月 | 75,606 | 4,492 | 4,167 | 2,740 |
2007年3月 | 66,287 | 3,745 | 3,787 | 2,413 |
2006年3月 | 63,084 | 4,611 | 4,823 | 2,010 |
2005年3月 | 58,014 | 4,407 | 4,411 | 2,343 |
2004年3月 | 54,080 | 4,004 | 4,059 | 2,137 |
2003年3月 | 50,108 | 4,148 | 3,884 | 2,039 |
2002年3月 | 50,064 | 3,908 | 3,580 | 1,821 |
株式情報(6/10現在データ) |
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今回のポイント |
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会社概要 |
事業の種類別セグメントと売上構成(16/3期)は次の通りである。 【沿革】
設立は1979年9月。食の世界に長く携わった創業者 石塚晴久氏が調理人として企業の給食施設の運営受託を開始した。翌80年には千葉県佐倉市に、木造2階建て(四畳半が28室)の民間学生寮「学生会館」第一号棟が誕生。「食」を第一として、「学生の健康と元気こそが親の安心」との考えのもと、提携先の学校名を冠した学生会館事業を展開。東京・神奈川地区、名古屋地区、大阪地区へとエリアを拡大した。85年4月には、「一室から借りる事ができ、朝夕2食付き」を特徴とし、ゆっくり身体を癒せる「大浴場」も重視した社員寮事業を開始。87年5月には、学生寮、社会人寮、給食施設等の受託事業で培った「賄いのノウハウ」を活かし外食事業に展開。93年6月に本社移転(東京都千代田区)を経て、同年7月に長野県でリゾートホテル事業に、8月に埼玉県でビジネスホテル事業に参入した。翌94年9月、現在のJASDAQ市場へ上場(店頭登録)、99年3月の東証二部上場を経て、01年9月に東証一部上場となった。
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新中期経営計画「共立フルアクセル・プラン」:16/3期~18/3期の3ヶ年計画 |
経営環境
・異次元緩和による低金利及び円安の継続
・建築費の高止まり 「日本再興戦略」改訂2014
・観光資源の活用/インバウンド促進
・大学改革/グローバル化 ・法人税率の段階的な引き下げ ・コーポレートガバナンスコードの策定 将来のイベント
・2019年10月消費増税(8%→10%)(計画策定時は2017年4月予定)
・2020年オリンピック・パラリンピック東京大会開催 1. お客様のニーズに応えるべく、開発投資を集中的かつ積極的に加速 2. 価値と価格のバランス適正化による収益力の強化 を掲げている 開発室数は寮・ドミールで4,930室、ドーミーインが2,794室、リゾートホテルは641室。 |
2016年3月期決算 |
前期比22.5%の増収、同27.6%の経常増益
売上高は前期比22.5%増の1,350億53百万円。寮事業における期初稼働率は、前年比0.1ポイント増の97.3%と堅調なスタートとなった。ホテル事業においては、ドーミーイン事業、リゾート事業共に国内旅行者やインバウンド需要の増加が引き続き追い風となり、高稼働にて推移した。その他の事業についてもデベロップメント事業やPKP事業などが牽引し大幅増収、黒字転換した。売上総利益率は0.6ポイント低下したものの、販管費率が0.7ポイント低下し、営業利益率は0.1ポイント上昇した。この結果、営業利益は前期比24.7%増の102億44百万円、経常利益は同27.6%増の97億75百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は同36.1%増の59億円70百万円。これまでの流れを継続し前年同期を大きく上回る増収増益となった。経常利益は6期連続の増益、4期連続で過去最高益を更新した。この結果、期末配当を2円増配し年52円の配当とした。なお、2015年4月1日付で株式分割(1:1.2)を実施したことを考慮すると、通期で実質前期比24.8%の増配となる。
寮事業
売上高は前期比4.1%増の443億95百万円、営業利益は同3.2%増の65億74百万円。期初稼働率は97.3%と前年を0.1ポイント上回る水準でのスタート。寮事業全体では事業所数455ヶ所(前期比19ヶ所増・受託除く)、期末定員数は36,176名(同1,797名増)。学生寮事業では、進学率の上昇や海外からの留学生の増加等により高いニーズが継続した。新たに東北学院大学ほか10校の大学と提携を実現した。さらに寮に新たな付加価値を創出する試みとしてRA(レジデント・アシスタント)制度(*1)を導入した。留学生も増加し、その比率は10.9%で前年比0.5ポイント増となった。学生寮の契約数は20,574名(前期比833名増)、売上高は前期比1.7%増の253億82百万円となった。 *1 RA(レジデント・アシスタント)制度 RA(レジデント・アシスタント)とは、親元を離れて寮生活を送る寮生が安心して快適な寮生活を送ることができるよう、寮に住みながら寮生の日々の生活を支援する学生リーダーのこと。RAは、寮生の身近な相談役となり交流を活性化する存在として、積極的な声掛けを行うほか懇親イベント等の企画を通じて、寮生間のみならず寮長・寮母(住み込みの管理人夫婦)と寮生間をスムーズに繋ぐ活動も行う。寮生活ならではの一定の規律と自由闊達な雰囲気を両立させ、また学校の垣根を越えた人的交流の場を設けることにより、寮生自身のコミュニケーション・スキル向上が期待される制度。 社員寮事業は新卒採用の増加等が追い風となった。新たに寮制度を導入する企業が増加したことや、1棟単位での契約数が増加した。この結果、社員寮の契約数は9,998名(前期比885名増)、売上高は前期比7.9%増の112億94百万円となった。 ドミール事業は、ワンルームマンションタイプ寮として、提携学校・提携企業からの入居斡旋紹介はもちろんのこと、食事付き寮からの住み替え需要等に対応し、契約数は4,917名(前期比282名増)、売上高は前期比7.1%増の41億65百万円となった。 受託事業は、企業・学校が保有している寮を受託請負により管理運営する事業。「日本一の下宿屋としての運営力」により差別化をはかって展開しており、売上高は前期比6.2%増の35億52百万円となった。 ホテル事業
売上高は前期比13.9%増の534億30百万円、営業利益は同26.8%増の60億6百万円。顧客から好評を得て国内旅行者やリピーターの増加に加え、年明けからの円高傾向にもかかわらずインバウンド需要が引き続き増加したことも追い風となった。ドーミーイン事業、リゾート事業いずれも高い稼働率で推移したことに加え、客単価も上昇した。特にドーミーイン事業の増益貢献度が大きい。
ドーミーイン(ビジネスホテル)事業
16/3期に、「天然温泉 錦鯱の湯 ドーミーインPREMIUM名古屋栄」、「徒士の湯 ドーミーイン上野・御徒町」、「天然温泉 幸鐘の湯 ドーミーイン東室蘭」、「天然温泉 境港 夕凪の湯 御宿 野乃」の4棟がオープンした。中でも「天然温泉 境港 夕凪の湯 御宿 野乃」はドーミーインブランド初の和風プレミアムホテルとして顧客のより幅広いニーズに応える体制を整えた。既存事業所も好調に推移した。渋谷神宮前、八丁堀、秋葉原、京都駅前、PREMIUMなんば、博多祇園などが高稼働で推移し、稼働率は88.5%で前期比0.4p上昇。客室単価は10.0千円で同1.3千円増。好調な稼働率もあったが、ほぼフル稼働という状況で稼働率アップには限界も見える中、客室単価の上昇が顕著に現われた。
リゾート(リゾートホテル)事業
16/3期に、「カムイの湯 ラビスタ阿寒川」、「ラビスタ富士河口湖」、「箱根湯本温泉 月の宿 紗ら」の3棟がオープンした。箱根地区の事業所では、箱根山の5月の噴火警戒レベル引き上げ以降厳しい状況が続いたが、11月に噴火警戒レベルが引き下げられたことにより、徐々に例年並みの稼働率にまで回復した。稼働率は84.4%と前年同期比0.7ポイント上昇、客室単価は39.9千円で同0.8千円の増加。
その他の事業
売上高は前期比30.7%増の487億47百万円、営業利益9億70百万円(前期は95百万円の損失)。
総合ビルマネジメント事業は売上高148億59百万円(前期比17.7%増)、営業利益5億8百万円(同35.0%増)。前期における賃貸物件の取得及びビルマネジメント部門の案件の増加に伴い増収増益となった。フーズ事業は売上高57億87百万円(前期比8.6%増)、営業損失4百万円(前期は1百万円の損失)。新規出店により増収となったが、新規出店費用等の影響により損失が増加した。 デベロップメント事業は売上高163億13百万円(前期比72.5%増)、営業利益6億77百万円(同144.0%増)。開発原価は依然として高止まりの状況が続いているが、ホテル開発の受注増及び分譲マンションの集中販売に伴い増収増益となった。 その他事業は売上高117億86百万円(前期比32.9%増)、営業損失2億12百万円(前期は7億48百万円の損失)。PKP事業の新規案件獲得による拡大と効率化に伴う採算性改善が主因で増収、損失は大幅に縮小した。 負債は同105億91百万円増の1,034億28百万円となった。主な要因は、転換社債型新株予約権付社債の増加などによるもの。 純資産は同110億61百万円増の579億74百万円となった。主な要因は、資本金、資本剰余金、利益剰余金の増加などによるもの。 自己資本比率は35.9%となり、前期末比2.3ポイント増加した。 尚、3月に第4回無担保転換社債型新株予約権付社債200億円を発行した。ゼロクーポン、発行価格は各社債の金額100円につき102.5円。償還期限は21年3月、転換価額は12,083円(アップ率37.0%)。社債で得た資金は、主にホテル事業におけるドーミーイン・リゾートの新設及び設備改修等に活用される。 営業CFは税金等調整前当期純利益の増加及び売上債権の増加により、前期比5億42百万円収入が増加し、82億22百万円の収入となった。 投資CFは有価証券の売却による収入及び有形固定資産の取得による支出及び敷金及び保証金の差入による支出の影響により同19億52百万円支出が増加し139億71百万円の支出となった。 フリーCFは14億10百万円支出が増加し、57億49百万円の支出となった。 財務CFは短期借入金の増加による収入及び社債の発行による収入の影響により、同194億69百万円収入が増加し157億8百万円の収入となった。 |
2017年3月期業績予想 |
前期比2.2%の増収、同12.5%の経常増益予想
17/3期予想は売上高が前期比2.2%の増の1,380億円、経常利益は同12.5%増の110億円。寮事業は、売上高が前期比2.0%増の453億円、営業利益は同3.5%増の68億7百万円を計画する。4月の期初稼働率は、前年比1.0ポイント増の98.3%と好調なスタートとなった。新規開業による定員増及び高い期初稼働率により増収増益となる見通し。入居者の多様化、ニーズの多様化に柔軟に対応し、一方でコストの適正化による安定的な収益構造を構築する。 ホテル事業は、売上高が前期比16.2%増の620億77百万円、営業利益は同22.3%増の73億48百万円を計画する。ドーミーイン事業では6月に「天然温泉 天都の湯 ドーミーイン網走」「天然温泉 富山 剱の湯 御宿 野乃」、7月に「グローバルキャビン五反田(仮称)」、8月に「ドーミーイン長野(仮称)」をオープンする見込み。この他、「ドーミーインPREMIUM東京小伝馬町(仮称)」「御宿野乃なんば(仮称)」、そしてグループ海外(韓国)出店2号店となる「Dormy Inn SEOUL,Gangnam(カンナム)(仮称)」と、計7棟のオープンを予定している。リゾート事業では、「鳴子吉祥(仮称)」のオープンを予定している。新規事業所の寄与により増収見通し。利益面ではリゾート事業が大幅増益となる見通し。 ホテル事業の増益幅は13億42百万円を見込んでいるが、うち10億30百万円がリゾート事業によるものである。ドーミーインでは新規出店が相次ぐことに加え、札幌、八丁堀、富山で大規模リニューアル費用が見込まれている。先行投資負担に加えて、稼働率アップも予算の段階では見込みにくい。また、熊本地震の影響もある。一方、リゾート事業は前期に伸び悩んだ客室単価で上昇が見込めるほか、前期オープンしたホテルの通年寄与、加えて箱根地区にある事業所の回復が見込まれる。 配当は年52円(うち上期26円)を予定している。 |
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<参考:コーポレートガバナンスについて> |
◎組織形態および取締役・監査役の構成
◎コーポレートガバナンス報告書
コーポレート・ガバナンス・コード適用以降のコーポレート・ガバナンス報告書提出日、2015年12月2日。<基本的な考え方> 当社は、創業以来顧客第一を経営理念として、ライフステージの様々な場面でのサービスの提供を通じて広く社会の発展に寄与することを経営方針としております。また、永続的発展と長期的な株主利益の最大化を目指すため、コーポレート・ガバナンスの充実が不可欠と考え、経営の意思決定の迅速化、経営の監督機能の強化、説明責任の重視・徹底、迅速かつ適切な情報開示等を行っており、透明性、健全性等を確保することが重要な経営課題であると認識しております。 また、当社は会社法に基づく機関として、株主総会、取締役、取締役会、監査等委員会、会計監査人を設置しており、これらの機関のほかに、経営情報会議、コンプライアンス委員会、グループ経営情報交換会を設置しております。 <コーポレート・ガバナンス・コード各原則の実施について> 同社は各原則すべてを実施している |
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