ブリッジレポート:(4849)エン・ジャパン vol.43
(4849:JASDAQ) エン・ジャパン |
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企業名 |
エン・ジャパン株式会社 |
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会長 |
越智 通勝 |
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社長 |
鈴木 孝二 |
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所在地 |
東京都新宿区西新宿 6-5-1 |
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決算期 |
3月 |
業種 |
サービス業 |
項目決算期 | 売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 当期純利益 |
2015年3月 | 19,623 | 3,943 | 4,259 | 2,531 |
2014年3月 | 16,755 | 3,441 | 3,747 | 2,789 |
2013年3月 | 13,563 | 2,783 | 2,840 | 1,545 |
2012年3月 | 15,687 | 3,047 | 2,884 | 1,135 |
2010年12月 | 9,991 | 1,774 | 1,803 | 875 |
2009年12月 | 10,209 | 1,259 | 1,212 | 459 |
2008年12月 | 21,329 | 5,943 | 5,906 | 3,090 |
2007年12月 | 22,686 | 7,564 | 7,573 | 4,168 |
2006年12月 | 16,919 | 5,605 | 5,607 | 3,105 |
2005年12月 | 11,491 | 3,791 | 3,826 | 2,203 |
2004年12月 | 6,980 | 2,245 | 2,254 | 1,253 |
2003年12月 | 4,372 | 1,749 | 1,754 | 1,038 |
2002年12月 | 3,107 | 1,305 | 1,283 | 663 |
2001年12月 | 1,876 | 933 | 898 | 464 |
2000年12月 | 620 | 254 | 249 | 132 |
株式情報(6/5現在データ) |
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今回のポイント |
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会社概要 |
ビジネスモデル
<求人情報サイト>企業に対して求人広告を企画・提案。同社の営業員が求人企業を取材し、その情報をもとに同社のコピーライターが求人原稿を制作した後、求人サイトに求人原稿を掲載。 掲載課金型求人広告:求人広告を掲載した際に「広告掲載料」が発生。 成功報酬型求人広告:求人広告を掲載し、同社求人サイトを通じて人材採用できた際に「成功報酬料」が発生。 (同社HPより) 求職者のこれまでのキャリアや転職意向を確認し、今後のキャリアプランに沿った求人を紹介。企業に対しては採用ニーズにマッチしていると思われる人材を紹介。紹介した人材が入社した際に「成功報酬料」が発生。報酬料は概ね年収の30%。 (同社HPより) |
中期経営計画(16/3期~18/3期) |
今後の注力領域
(1)求人サイト (18/3期業績計画:売上高180億円、営業利益42億円)
主力サイトである「エン転職」が最大の成長ドライバーであるが、その他サイトも安定成長を目指す。「エン転職」はサイトのリニューアルと営業体制の強化が奏功し足元の業績は好調に推移している。中でも、サイトのリニューアルは、掲載課金型求人広告件数の増加、顧客企業向けのサイト効果の向上(広告1掲載あたり応募数の増加)、ユーザー会員数の増加などに結びついている。エン転職が好調な今こそ投資を行い、今後の大きな飛躍につなげる。
(エン転職の今後の成長戦略)
① 営業体制の整備
・新卒社員を中心に営業人員数の拡大を図る。 ・取材に基づいた詳細原稿は変えず、高いクオリティを維持した形で、代理店制を導入。 ② 生産性の向上
・1営業人員あたりの業務工程を分業化し、営業に特化することで生産性を向上。 ③ プロモーションの強化
・TVCM等オフラインプロモーションを強化し、更なるサイト価値向上を図る。 ・16/3期は、全社ベースで前期比約1.6倍の広告宣伝を実施。営業面のバックアップを図り、エン転職の優位性を確立。 (2)人材紹介 (18/3期業績計画:売上高100億円、営業利益20億円)
エンワールド・ジャパン(EWJ)とエンエージェント等で売上高100億円を目指す。EWJは、外資系企業・グローバル人材領域でトップクラスの規模。採用・転職をする際に第一想起されるブランド力を有するものの、更なる成長には人員・システムの強化が課題。エンエージェントは、エン転職の求職者データベースを活かし、一定規模へ成長したものの、先行投資期間のため、収益面への貢献はこれから。
(EWJの今後の成長戦略)
① 独自の教育システムにより、競合他社と比べ人員増を優位に進める。② 新たな成長領域である日系グローバル企業へ拡販。 ③ システム関連への投資により更に高いフィッティングを実現。 (エンエージェントの今後の成長戦略)
① 16/3期に黒字化を実現。生産性を向上し、18/3期に営業利益率20%を目指す。② エン転職とのシナジーを拡大。 (3)海外 (18/3期業績計画:売上高33億円、営業利益6億円)
18/3期は、15/3期比で売上高倍増、のれん控除後での利益貢献を目指す。海外子会社全体では、15/3期に黒字化を実現。現地企業や外資系企業の現地人材の転職支援において成果を上げている。
(海外の今後の成長戦略)
① 日系企業のアジア進出活発化に伴い、日系企業向けサービスを新たな成長機会にする。
② 進出国だけではなく、アジア全体での成長を目指すためグループ各国の連携を強化。共通のシステム導入などインフラ面を整備。
(4)新規事業
主力事業は景気変動の影響が大きい。市場環境の見通しが良好である今後数年の内に、新規事業のラインナップ拡充と採用以外の新規事業の創出を行い、事業ポートフォリオの安定化を目指す。
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2015年3月期決算 |
売上高は17.1%増収、営業利益は14.6%増益
売上高は前期比17.1%増の196億23百万円(約28.7億円増)。売上面は、新卒サイトのサービス終了に伴うマイナスのインパクト(約10.5億円)があったものの、8月にリニューアルを実施した「エン転職」が好調であった他、企業の求人ニーズが旺盛であったことから、全求人サイトが前期を上回った。更に、子会社のエンワールド・ジャパンが好調に推移したことに加え、ベトナムとタイの子会社の連結化により海外子会社が増加した他、昨年6月に買収したインド(NEW ERA)の業績が第3四半期より加わった。利益面では、人員の増加や子会社のオフィス移転などにより費用(売上原価+販管費)が同17.8%増加したことから、営業利益が同14.6%の増加にとどまった。売上総利益率が同1.7ポイント上昇したものの、売上高対販管比率が2.1ポイント上昇した。また、前期に投資有価証券売却益20億30百万を計上した反動減により純利益は同9.2%減少した。 採用事業
当事業には、求人サイトの運営、人材紹介、海外子会社等が属している。求人サイトは、主力のエン転職において、サイトリニューアル後の応募効果が好調に推移し顧客への拡販が進んだ結果、掲載件数及び売上高が前期比で増加した。その他の求人サイトでも堅調に販売が進み、全サイトで前期を上回る売上となった。人材紹介は、グローバル企業の採用意欲が高かったこと、日系グローバル企業の採用ニーズが増加したこと、人員の増加及び戦力化が進んだこと等から、子会社のエンワールド・ジャパンが好調な結果となった。前期から開始したエン・ジャパンの人材紹介サービスであるエンエージェントは、期初から人員体制及び人員の育成を強化したこと等から四半期毎の入社決定人数及び売上高が増加し、前期を上回る売上高となった。また、海外子会社は、ベトナムとタイの子会社が期初から、インドの子会社が当第3四半期から連結業績に加わったことに加え、ベトナムとオーストラリアの子会社が順調に推移し売上高は前期比で大幅に増加した。以上の結果から、採用事業セグメントの売上高は、189億42百万円と前期比17.1%増加した。また、人件費、プロモーション費用、オフィス拡張のための移転関連費用などを中心とした販管費が増加したものの、営業利益は39億53百万円と同19.5%増加した。 なお、同社は2015年3月末をもって大学生向けの就活サイトである「[en]学生の就職情報」の運営を終了した。 教育・評価事業
当事業には、定額制研修サービスの実施、採用・人事関連システムの提供等が属している。定額制研修サービスでは、「エンカレッジ」が複数の拠点で新たなサービスを開始した他、新講座の開発や既存講座の内容改定を行うなど、受講者の満足度向上に向けた取り組みを強化した。また、採用・人事関連システムでは、子会社のシーベースにおいてリピート受注及び新規受注が進んだこと等から、前期を上回る売上となった。以上の結果から、15/3期の教育・評価事業の売上高は前期比17.4%増の7億47百万円となった。一方、営業利益は、業容拡大に伴う人員の増加等、先行コストが発生したことから9百万円の営業損失となった(前期は1億32百万円の営業利益)。 |
2016年3月期業績予想 |
前期比24.9%の増収、同1.4%の増益予想
16/3期の会社計画は、売上高が前期比24.9%増の245億20百万円、営業利益が同1.4%増の40億円。同社グループが属する人材ビジネス市場の環境は、特に国内において人材が不足している業界も多く、企業の人材採用ニーズは引き続き堅調に推移すると同社では予想している。こうした中、売上面においては、求人サイト・人材紹介へ注力し、全社で高い売上成長を目指す。求人サイトにおいてはエン転職を中心にリニューアル等で改善した求人サイトの競争力を更に高めることで市場を上回る成長を目指す。また、人材紹介においてはEWJが人員増強と日系グローバル企業への拡販により、エンエージェントがエン転職とのシナジー効果の拡大などにより大幅に増加する計画。一方、利益面では、海外における既存子会社の収益性の向上を図るものの、事業の優位性を強固なものにすべく、人材の積極的な採用に加え、今期に積極的な広告宣伝やシステム関連等の先行投資を実施する影響で、営業利益は前期比1.4%増の40億円となる計画。また、16/3期の1株当たりの配当は、前期末から1円増配の33円の計画。 プロモーションの強化
同社は、サイトの更なるサイト価値向上や営業面でのバックアップを図り、エン転職の優位性を確立するために、今期(16/3期)は前期比1.6倍(全社ベース)の広告宣伝を実施する。タレントを起用したTVCMを行い、関東・関西・東海・福岡の各エリアにおいて6月以降順次放送される予定である。こうした先行投資の影響で、今上期の営業利益は前期比11.6%減少する会社計画となっている。一方、CM効果により下期の売上の増加が見込めるため今下期の営業利益は同11.7%増加し、通期の営業利益も同1.4%増加する計画となっている。 |
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