ブリッジレポート:(2157)コシダカホールディングス vol.18
(2157:JASDAQ) コシダカホールディングス |
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企業名 |
株式会社コシダカホールディングス |
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社長 |
腰髙 博 |
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所在地 |
東京都港区浜松町2-4-1 世界貿易センタービルディング |
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決算期 |
8月末日 |
業種 |
サービス業 |
項目決算期 | 売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 当期純利益 |
2013年8月 | 34,515 | 4,151 | 4,237 | 3,072 |
2012年8月 | 33,746 | 4,077 | 4,096 | 2,279 |
2011年8月 | 29,093 | 3,356 | 3,336 | 2,877 |
2010年8月 | 21,932 | 2,503 | 2,579 | 1,125 |
2009年8月 | 18,955 | 1,496 | 1,427 | 549 |
2008年8月 | 13,649 | 691 | 731 | 421 |
2007年8月 | 11,332 | 535 | 561 | 134 |
2006年8月 | 8,878 | 552 | 560 | 319 |
2005年8月 | 6,360 | 403 | 400 | 233 |
2004年8月 | 3,552 | 340 | 337 | 192 |
2003年8月 | 2,037 | 104 | 99 | 57 |
株式情報(1/15現在データ) |
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今回のポイント |
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会社概要 |
【事業セグメントとグループ】
事業は、「カラオケ本舗まねきねこ」(郊外中心)やひとりカラオケ専門店「ワンカラ」(都心や地方都市の繁華街で展開)を運営するカラオケ事業、“女性専用30分健康体操教室”として中高年齢層をターゲットに女性専用フィットネスクラブ「Curves(カーブス)」を展開するカーブス事業、新規事業として育成中の温浴事業(各種温浴設備を備えた施設の運営。「居抜き出店方式」のノウハウを活用し店舗展開)、及び不動産管理事業等のその他に分かれる。14/8期の売上構成比は、カラオケ事業52.6%、カーブス事業42.5%、温浴事業4.1%、その他0.8%。利益構成比は、カラオケ事業33.2%、カーブス事業69.0%、温浴事業 △5.0%、その他2.8%。尚、「カラオケ白書2014」によると、2013年度(13年4月1日~14年3月31日)の国内カラオケ市場は3,957億円(12年度3,912億円)。09年以降、概ね3,800億円~3,900億円で推移している。また、新聞報道等によると、フィットネスクラブの市場規模は4,100億円程度で、ここ数年は横ばいの状態が続いているという。 *ROE(自己資本利益率)は「売上高当期純利益率(当期純利益÷売上高)」、「総資産回転率(売上高÷総資産)」、「レバレッジ(総資産÷自己資本、自己資本比率の逆数)」の3要素を掛け合わせたものとなる。ROE = 売上高当期純利益率 × 総資産回転率 × レバレッジ
*上記は決算短信及び有価証券報告書のデータを基に算出しているが、算出に際して必要となる総資産及び自己資本は期中平残(前期末残高と当期末残高の平均)を用いている(決算短信及び有価証券報告書に記載されている自己資本比率は期末残高で算出されているため、その逆数と上記のレバレッジは必ずしも一致しない)。 過去5年間の推移をみてみると、先行投資による資産効率の低下とレバレッジの低下でROEが低下傾向にある(11/8期のROEが特に高いのは特別利益の計上が要因)。この間のROEを、売上高当期純利益率、総資産回転率、及びレバレッジの3要素に分解すると、売上高当期純利益率は特別利益の計上で振れが大きいが、営業利益率は11~12%で安定している。総資産回転率の低下は、ボウリング事業(13/8期に子会社を売却)・温浴事業といった新規事業の育成やカラオケ事業の海外展開に加え、14/8期に着手した国内カラオケ事業の構造改革が要因。国内カラオケ事業では、競争力の強化を念頭に、店舗のスクラップ&ビルドや改装を加速すると共にオリジナルのカラオケボックス用新システム「すきっと」の導入及び増設を進めている(既存店への導入は14/8期で一巡し、15/8期以降は新店への導入と既存店での増設)。レバレッジの低下は、カーブス事業の買収に伴い増加した有利子負債の削減が進む一方、株主資本が充実したため。14/8期末は積極投資で有利子負債が増加したが、15/8期以降は削減に取り組む考えだ。 14/8期に14.7%だった配当性向が15/8期は21.3%に上昇する見込みだが、自己資本の充実がROE低下の要因の一つと考えられる事や毎期40億円以上の安定した営業CFを確保できている事等を考えると、株主還元のみならず、ROE改善の観点からも、配当性向の引き上げを検討する余地はあるかも知れない。 |
2015年8月期第1四半期決算 |
前年同期比23.3%の増収、同67.1%の経常増益
売上高は前年同期比23.3%増の99億59百万円。積極的な新規出店と前期に新規出店した店舗の寄与でカラオケ事業の売上が同25.9%増加した他、店舗数の増加と既存店の会員獲得による会員数の増加に加え、プロテイン等の会員向け物販も伸びたカーブス事業の売上が同22.3%増加した。利益面では、カラオケ事業において、先行投資負担が発生する新規出店が増加したものの、前期に新規出店した店舗(前期通期で6店舗増の33店舗)が収益化してきた事に加え、収益性の高いカーブス事業の利益率も一段と改善し、売上総利益率が23.3%と0.2ポイント改善。販管費の伸びを抑えて営業利益が7億65百万円と同69.8%増加した。固定資産除却損、減損損失、店舗閉鎖損失の増加で特別損失が増加したものの、四半期純利益も3億16百万円と同25.7%増加した。 カラオケ事業
売上高51億71百万円(前年同期比25.9%増)、セグメント損失1億31百万円(前年同期は2億33百万円の損失)。第1四半期末の国内店舗数は、前期末に比べて9店舗増の375店舗(前年同期末346店舗)。11店舗の新規出店(前年同期8店舗)を行う一方、2店舗を閉店(前年同期に閉店した店舗はなかった)した他、12店舗でリニューアルを実施した(同16店舗)。積極的な新規出店に加え、前期に新規出店した店舗の売上・利益両面での寄与もあり、売上が大きく伸び、損失が減少した(第1四半期の損益は新規出店の店舗数の影響を受ける)。同社は「顧客獲得競争が一層激しくなりつつある中、店舗網の拡充により積極的に顧客を獲得していく事、そして新しい楽しみ方と新しいサービスを考案し提供していく事により市場の活性化を促す事が重要」と考えており、この一環として、「カラオケ本舗まねきねこ」を中心にした積極的な店舗展開と「すきっと会員」及びワンカラの「シンガーズクラブ会員」の拡大による顧客の固定客化に取り組んでいる。自社開発のカラオケコマンダー「すきっと」においては、搭載する各種アプリのラインナップの充実に努めると共に、カラオケルームにおける楽しみ方の幅を広げるべくコンテンツホルダーとのコラボレーション強化等に取り組んでいる。 カーブス事業
売上高43億59百万円(前年同期比22.3%増)、セグメント利益10億99百万円(同34.7%増)。第1四半期末の国内カーブス店舗数は前期末に比べて43店舗増(同2.9%増)の1,518店舗(内グループ直営店50店舗)、会員数は同30千人増(同4.5%増)の671千人。店舗数の増加と既存店舗の会員獲得による会員数の増加に加え、プロテイン等の会員向け物販も伸び、売上が大幅に増加し利益率が一段と改善した。同社は「一人一人が正しい運動方法を身につけてそれを習慣として継続できる事、そしてそのような仲間を既存の会員と一緒になって着実に増やしていく活動に取り組む事で、急速に進展する高齢化社会において、未病率の改善や健康寿命の延伸に少しでも貢献できれば」と考えている。この考えの下、より顧客視点に立った通いやすい店舗網の構築と、所属する会員の成果実感が溢れ、それを喜び合えるようなコミュニティに各店舗を創り上げていく事を目指して、本部と加盟店が一体となって事業に取り組んでいる。 温浴事業
売上高3億49百万円(前年同期比0.3%減)、セグメント損失73百万円(前年同期は78百万円の損失)。カラオケ事業で培った店舗営業力(接客サービス力)の発揮と、更なる省エネ化の実現により、収益性の改善と業容の拡大に努めており、通期では利益を確保できる見込み。上記の他、不動産管理事業が、売上高78百万円(前年同期比35.4%増)、セグメント利益30百万円(同26.1%増)。 |
2015年8月期業績予想 |
前期比15.8%の増収、同15.9%の経常増益
売上高は前期比15.8%増の436億85百万円。国内での積極的な新規出店とリニューアルに加え、シンガポール子会社も通期で寄与するカラオケ事業の売上が伸びる他、カーブス事業の売上も店舗及び1店舗当たりの会員の増加とプロテインの売上増で続伸。2店舗を閉鎖する温浴事業も、イベントを通じた集客や東京健康ランドまねきの湯の天然温泉効果で増収が見込まれる。営業利益は同15.7%増の49億46百万円。カーブス事業の増益が続く中、前期の国内新店やシンガポール子会社の損益改善でカラオケ事業が増益に転じる他、温浴事業も、不振店の売却に加え、省エネ対策の効果と天然温泉化による東京健康ランドまねきの湯の光熱水道費の減少で黒字転換が見込まれる。 配当は1株当たり上期末15円、期末15円の年30円を予定しており、14年9月1日の株式分割を考慮すると、実質2.5円の増配となる。 (2)日本初のハラル対応カラオケ店を開業
カラオケ事業の中核をなす子会社(株)コシダカが、イスラム教の戒律に沿った「ハラル」に対応した料理と飲み物を提供する日本初(14年12月8日現在)のカラオケ店「カラオケ本舗 まねきねこ 四谷三丁目店」(東京都新宿区)を2014年12月25日にオープンした。ハラル対応のカラオケ店の開業にあたっては、ハラル認証を取得する必要があるが、同社は14年12月24日に都内にあるハラル審査機関「マレーシアハラルコーポレーション(株)」(以下、MHC)から、店内で提供する料理や飲み物に対して「ローカルハラル認証」を取得している(12月24日に資格の発効)。 このため、ハラル市場に商機を見出そうと、食品や化粧品、観光など様々な分野でイスラム教の戒律に沿った「ハラル認証」の取得を急いでおり、商品やサービスの開発が進められている。また、観光客だけでなく、イスラム圏からの留学生も急増しており、全国の多くの大学の学食でハラルメニューが提供されているようだ。 「世界に広がる “KARAOKE(カラオケ)” という日本の余暇文化は、ムスリム圏の方にも楽しんで受け入れてもらえる」と言うのが同社の考え。「先ずは安心してご来店いただける環境づくりをしてみよう」と言うのが今回の新店舗である。 |
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