ブリッジレポート:(8275)フォーバル vol.48
(8275:東証1部) フォーバル |
|
||||||||
|
企業名 |
株式会社フォーバル |
||
会長 |
大久保 秀夫 |
||
社長 |
中島 將典 |
||
所在地 |
東京都渋谷区神宮前 5-52-2 青山オーバルビル |
||
決算期 |
3月 |
業種 |
卸売業(商業) |
項目決算期 | 売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 当期純利益 |
2014年3月 | 39,443 | 1,481 | 1,486 | 1,110 |
2013年3月 | 35,193 | 1,180 | 1,232 | 791 |
2012年3月 | 34,695 | 843 | 846 | 587 |
2011年3月 | 32,287 | 681 | 665 | 464 |
2010年3月 | 32,206 | 523 | 478 | 449 |
2009年3月 | 34,358 | 112 | 17 | -1,879 |
2008年3月 | 34,323 | -933 | -1,264 | -532 |
2007年3月 | 26,216 | -1,878 | -2,012 | -1,390 |
2006年3月 | 27,500 | 3 | 14 | 1,063 |
2005年3月 | 40,089 | 1,962 | 1,962 | 1,174 |
2004年3月 | 32,981 | 1,446 | 1,360 | 660 |
2003年3月 | 37,402 | 1,522 | 1,334 | 443 |
2002年3月 | 44,411 | -860 | -1,027 | -4,756 |
2001年3月 | 52,045 | 1,026 | 699 | 86 |
2000年3月 | 54,668 | 1,278 | 1,281 | 1,122 |
株式情報(12/3現在データ) |
|
|
今回のポイント |
|
会社概要 |
事業は、(株)フォーバルを中心に、中小法人向けOA・ネットワーク機器の販売、サービスの取次、コンサルティングサービス等を手掛けるフォーバルビジネスグループ、(株)フォーバルテレコムを中心に、VoIP・モバイル等の通信サービス、インターネット関連サービス、普通印刷、及び保険サービス等を手掛けるフォーバルテレコムビジネスグループ、(株)リンクアップを中心にモバイルショップにおいて携帯端末の取次等を手掛けるモバイルショップビジネスグループ、14/3期に新たに子会社化した(株)アップルツリーがオール電化・エコ住宅設備の卸・工事請負業を営む総合環境コンサルティングビジネスグループの4セグメントに分かれる。 加えて、報告セグメントに含まれないその他の事業セグメントとして人材・教育コンサルティングがある。 近年のハード販売における付加価値の低下を踏まえ、現在、差別化が可能で付加価値も高いコンサルティングサービスへのシフトを進めており、08年4月にサービスを開始したITコンサルティングサービス「アイコン」がその中核となっている。また、コンサルティングサービスの一環として、中小企業の情報化の支援やASEAN展開の支援にも取り組んでおり、前者ではIP統合ソリューションを展開。後者では、10年5月にFORVAL(CAMBODIA)CO.,LTD.(カンボジア・プノンペン)を設立し、以後、11年7月のPT FORVAL INDONESIA(インドネシア・ジャカルタ)及び同年8月のFORVAL VIETNAM CO., LTD.(ベトナム・ホーチミン)の設立、更には12年3月のミャンマー駐在員事務所(ミャンマー・ヤンゴン)を開設後、翌13年2月に現地法人化(FORVAL MYANMAR CO., LTD.を設立)するなど、ASEANにおいてネットワークの拡充を進めている。 また、平成26年1月24日に東京証券取引所JASDAQ(スタンダード)から市場第二部へ市場変更となった後、平成26年10月2日に市場第一部に上場した。 |
成長戦略 |
(1)アイコンサービスの拡大
「アイコンサービス」開始以降、利用する顧客数やアイコン関連の売上高は順調に拡大している。また、よろず経営相談の件数も増加しており、コンサルタントとしての同社の認知度も高まっている。アイコンサービスの増加は、よろず経営相談の増加につながり、更には、本格的な経営コンサルの増加へつながり、差別化、顧客囲い込み、高付加価値化などにつながる可能性が高い。
また、同社では、アイコン事業の更なる拡大・強化のためBRMC(Business Restructuring&Management Consulting)というアイコンのOEMによるネットワーク作りに注力している。同社の差別化された新しいビジネスモデルのノウハウの提供を通じて、パートナー数とアイコンユーザー数の拡大を目指す。14/9月末時点のBRMC経由のアイコン導入件数は、前年同期比122.8%の大幅な増加となった。 (2)海外進出支援事業の拡大
同社は、海外進出支援を通じて、日本の顧客である中小・中堅企業の成長に貢献することを使命と掲げている。そのために、下記の3つの推進に注力している。① グローバルアイコンを通じたコンサルティングのワンストップ化を通じて、中小企業の経営者の負担を取り除き、本業に集中できる環境を整える。 ② 現地でのIT活用に貢献する。 ③ 現地従業員の人材採用・育成に貢献する。 ASEAN進出支援事業は、このCIESFの活動を通じて培った経験や人脈が活きている。「同社グループ及び顧客である中堅・中小企業の事業の成長を考える上で、アジア地域の成長を取り込む事が重要」と言う考えの下、既に、カンボジア(10年5月)、インドネシア(11年7月)、及びベトナム(11年8月)に現地法人を設立しており、12年3月にはミャンマーに駐在員事務所を開設した。 更に、現地での支援体制の更なる充実・強化を図るために13年2月に現地法人の認可を取得し準備を進めてきたミャンマーでは、14年4月より事業活動が本格化した。 14/9月末現在で、海外現地法人及び海外関連会社の7社の現地従業員数は300名を超えた。 また、同社は、国内の行政機関、地域金融機関や海外の行政機関、各国工業団地などとのアライアンスを積極的に拡大することで、「グローバルアイコンサービス」の潜在顧客を発掘・育成している。 |
2015年3月期第2四半期決算 |
前年同期比15.5%の増収、同56.1%の経常増益
売上高は前年同期比15.5%増の206億80百万円。アイコンサービスが順調に拡大したものの、ビジネスフォンが減少したフォーバルビジネスグループは同0.8%減少した。また、通信サービスや商業印刷物の企画等を手掛ける子会社の売上が減少したフォーバルテレコムビジネスグループは同0.1%減少した他、インセンティブが減少したモバイルショップビジネスグループも同0.3%減少した。一方、オール電化・エコ住宅設備の卸・工事請負業を営む株式会社アップルツリーを新たに子会社化したことにより総合環境コンサルティングビジネスグループの売上が増加した。また、IT教育サービス事業を営む株式会社アイテックを新たに子会社化したその他事業グループでも同249.7%増加した。利益面は、収益性の高いアイコンサービスなどが増加したフォーバルビジネスグループで前年同期比83.0%の増益となった他、回線系からネット系へと売上構成比が変化したことで利益率が高まったフォーバルテレコムビジネスグループも同30.5%増加した。また、前年度に契約数が増加した効果によりリベートやストック収益が増加したモバイルショップビジネスグループも同58.8%増加した。加えて、新たに連結した子会社の寄与で、総合環境コンサルティングビジネスグループ及びその他事業グループのセグメント利益も増加となった。アイコン等が順調に拡大したものの、新たに子会社化した企業の影響などにより売上総利益率は、前年同期比0.4ポイント低下し29.1%となった。一方、事業拡大に伴う人件費の増加等があったものの、その他の経費の抑制に努めたことにより、販管費の伸び率が同8.1%増に抑制され、売上高営業利益率は4.5%と同1.3ポイント改善した。その他、持分法による投資損失96百万円の計上などにより経常利益は同56.1%の増益、前年同期に計上した投資有価証券売却益1億64百万円が無くなった影響や今期に固定資産除売却損1億62百万円を計上したことなどから、四半期純利益は同4.5%の増益にとどまった。 (2)アイコンサービスの推移
|
2015年3月期業績予想 |
前期比11.6%の増収、同7.7%の経常増益予想
15/3期の会社計画は、売上高が前期比11.6%増の440億円、経常利益が同7.7%増の16億円の期初予想から変更なし。上期の営業利益は、通期の会社計画に対して54.3%の進捗率になるなど、順調に推移している。企業経営を支援する「次世代経営コンサルタント」集団として、IP統合商品の更なる普及促進、ビックデータ活用による新サービスの創出、スマートフォンなどの情報通信の活用促進、太陽光発電などの総合環境コンサルティングの提案や東南アジア諸国への進出支援を通じて、売上の拡大を目指す。売上面は、14/3期中に子会社化した2社が通年で寄与する他、フォーバルビジネスグループにおいてもアイコンサービスなどの経営コンサルティング分野の売上が増加する見込み。モバイルショップビジネスグループは、消費税増税前の駆け込み需要の反動により若干の減収を予想。 利益面は、主としてフォーバルビジネスグループにおける売上高増加による営業利益と経常利益の増加を見込んでいることに加え、総合環境コンサルティンググループも通年で寄与する。利益率の高い「アイコン」の売上構成比が上昇することや、更なる効率化による販管費抑制により営業利益率が若干改善する計画で、営業利益は17億円と同14.8%の増益。当期純利益は、前期に投資有価証券売却益や子会社株式売却益などを中心に特別利益を3億17百万円計上した反動。 配当も、前期と同じ1株当たり年間22.5円の予想を据え置き。 |
|
本レポートは情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を意図するものではありません。また、本レポートに記載されている情報及び見解は当社が公表されたデータに基づいて作成したものです。本レポートに掲載された情報は、当社が信頼できると判断した情報源から入手したものですが、その正確性・完全性を全面的に保証するものではありません。当該情報や見解の正確性、完全性もしくは妥当性についても保証するものではなく、また責任を負うものではありません。 本レポートに関する一切の権利は(株)インベストメントブリッジにあり、本レポートの内容等につきましては今後予告無く変更される場合があります。 投資にあたっての決定は、ご自身の判断でなされますようお願い申しあげます。 Copyright(C) 2024 Investment Bridge Co.,Ltd. All Rights Reserved. |