ブリッジレポート:(8912)エリアクエスト vol.14
(8912:東証2部) エリアクエスト |
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企業名 |
株式会社エリアクエスト |
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社長 |
清原 雅人 |
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所在地 |
東京都新宿区西新宿六丁目5番1号 新宿アイランドタワー7階 |
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決算期 |
6月 末日 |
業種 |
不動産業 |
項目決算期 | 売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 当期純利益 |
2014年6月 | 1,147 | 100 | 102 | 143 |
2013年6月 | 819 | 49 | 50 | 37 |
2012年6月 | 646 | 4 | 5 | 19 |
2011年6月 | 595 | -45 | -43 | -50 |
2010年6月 | 735 | 12 | 14 | 3 |
2009年6月 | 879 | -182 | -179 | -381 |
2008年6月 | 1,015 | -311 | -307 | -556 |
2007年6月 | 1,530 | -95 | -94 | -118 |
2006年6月 | 1,580 | 18 | 18 | -139 |
2005年6月 | 2,091 | 240 | 236 | 189 |
株式情報(11/14現在データ) |
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今回のポイント |
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会社概要 |
国道16号線内でテナント誘致に強いビル管理サービスを提供!貸主・借主に徹底サービス
【沿革】
創業者である清原雅人氏(1991年4月、明治大学法学部卒業)が野村證券(株)を経て、1998年4月に友人と起業。2000年1月に独立してエリアリンク(株)を設立し、01年3月に社名を(株)エリアクエストに変更した。データベースマーケティング重視の営業でテナント誘致を中心とした成功報酬型ビジネスを拡大させ、会社設立からわずか3年1か月で(03年2月)東証マザーズに株式を上場。不動産ファンドの資金流入で不動産業界が活況を呈する中、国道16号線内(東京、神奈川、千葉、埼玉)の商業施設にフォーカスした営業戦略が奏功し、上場後も順調に業績を拡大させ04/6期には経常利益が4億円を超えた。欧米の不動産市況の減速、米国サブプライムローン問題の顕在化、そしてリーマン・ショックへと続き世界経済が急速に悪化し、その影響が国内の景気や不動産市況にも波及して同社の業績も急角度で下降線をたどった。このため、07/6期以降はグループをあげてのコスト削減と収益構造改革を進め、不動産市況の影響を受けやすい成功報酬型ビジネスから、安定した収益が見込めるストック収入型ビジネスへのシフトを進め、安定成長が可能な収益構造への転換を図った。
【業績回復への転機となったパノラマクリーニング】
会社設立から3年で東証マザーズに上場した同社だが、当時はトラブル防止・解決やテナントとの各種折衝を含めたテナント誘致等(現在の成功報酬型ビジネス)が売上のほぼ100%を占めており、現在、ストック収入型ビジネスとして力を入れているビル管理・サブリースや更新及び契約管理は積極的な営業を行っていなかった。しかし、リーマン・ショック以降の景気悪化で仲介等の市場が急速にシュリンクし、同社の業績も悪化。このため、事業の軸足をストック収入型ビジネスに移し経営の立て直しを図った。持ち前の営業力に加え、11/6期下期に導入した「パノラマクリーニング」がビルオーナー等から高評価を得て契約獲得が加速。損益分岐点の引き下げに向けた取り組みも成果をあげ、12/6期には通期の営業損益が黒字転換した。 「パノラマクリーニング」とは、清原社長が自ら作成したビル清掃業務における作業指示と結果報告のシステム。「パノラマクリーニング」に基づく丁寧な清掃作業と詳細な業務報告がビルオーナー等から高い評価を得ている。 下請工事会社の対応を一本化し、漏水含む水回り、電気、空調、ガス、エレベーターといった設備面でのトラブル等への即時対応
営業面での支障など2次的被害の発生を防ぎ、借主の満足度向上はもちろん、貸主の満足度も向上
サブリース物件の獲得とテナントの確保
同社の収益基盤の安定化
*ROE(自己資本利益率)は「売上高当期純利益率(当期純利益÷売上高)」、「総資産回転率(売上高÷総資産)」、「レバレッジ(総資産÷自己資本、自己資本比率の逆数)」の3要素を掛け合わせたものとなる。ROE = 売上高当期純利益率 × 総資産回転率 × レバレッジ
*上記は決算短信及び有価証券報告書のデータを基に算出しているが、算出に際して必要となる総資産及び自己資本は期中平残(前期末残高と当期末残高の平均)を用いている(決算短信及び有価証券報告書に記載されている自己資本比率は期末残高で算出されているため、その逆数と上記のレバレッジは必ずしも一致しない)。 同社ビジネスの成否を左右するのは人材である。このため、大きな設備投資を必要としない一方で、限界利益率が高い。加えて、サブリースの拡大によるファイナンス効果(他人資本である長期預り保証金の獲得)で、業容拡大による資金需要の一部を賄う事ができており、この結果、12/6期以降、ROEの改善が続いている。 |
中期事業計画 |
(2)事業環境
80年代後半から90年代初めにかけてのバブル期に竣工したビルが20年を経過し、エアコンの故障や水漏れ等、トラブルが増えてくる築年数に入ってきた。しかし、「トラブルに対して、リーズナブルな価格で迅速に対応してくれるサービス会社が少ない」と言うのが、ビルオーナー等の悩み。この悩みこそ、同社にとって、大きなビジネスチャンスだ。
サブリース物件を18/6期末までに300件規模に
サブリースは、14/6期売上高の約1/2、同売上総利益の1/3以上を稼ぎ出す規模に成長しており、足元のサブリース件数は約90件。営業力の強さを背景に、14/6期の新規獲得件数は過去2期間の累計獲得件数を上回る実績を上げており、1件当たりの規模も拡大しており、中期事業計画の18/6期末までに300件規模に拡大させたい考えだ。
成果をあげているリノベーションの提案
また、地域特性や立地に応じて物件の用途や機能を変更して性能を向上させたり価値を高めたりするリノベーションの提案を合わせ行っている事もサブリース物件の獲得につながっている。その際に必要となるリフォーム費用、或いは高熱水道関係の修繕や新たな敷設費用は同社が負担する(同社は先行投資を織り込んだ収益性を基に提案を行っている)。このため、オーナー等は初期投資をする事無く安定的に収益を売る事ができる。
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2015年6月期第1四半期決算 |
前年同期比28.6%の増収、同63.9%の経常増益
サブリースやビル管理・メンテナンス(清掃、設備保守、警備管理等)等の「ストック収入型ビジネス」をけん引役に売上高が3億47百万円と前年同期比28.6%増加。営業部門の強化等で人件費を中心に販管費が増加したものの、売上の増加で吸収して営業利益が45百万円と同68.2%増加した。四半期純利益が減少したのは、投資有価証券売却益が減少したため。
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2015年6月期業績予想 |
業績予想に変更はなく、通期で前期比11.8%の増収、同80.2%の経常増益
上期及び通期の業績績予想に変更はなかった。ストック収入型ビジネスをけん引役に売上高が増加し、増収効果で営業利益率が5.6ポイント改善する見込み。もっとも、業績予想は、前期末のサブリース等の契約状況を根拠とし不確実性を排除した保守的なものだ。
(2)東京証券取引所2部市場に市場変更
11月1日付けで東京証券取引所2部市場に市場変更となった。同社は2003年2月に東証マザーズに株式を上場し、米国サブプライムローン問題の波及やリーマン・ショック後の景気悪化等による厳しい経営環境を乗り越えて業容を拡大させてきた。今回の東証2部への市場変更を機に更なる経営基盤の強化と業容の拡大に取り組んでいく考え。
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