ブリッジレポート:(2925)ピックルスコーポレーション vol.24
(2925:JASDAQ) ピックルスコーポレーション |
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企業名 |
株式会社ピックルスコーポレーション |
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社長 |
宮本 雅弘 |
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所在地 |
埼玉県所沢市くすのき台3-18-3 |
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決算期 |
2月末日 |
業種 |
食料品(製造業) |
項目決算期 | 売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 当期純利益 |
2013年2月 | 24,063 | 915 | 974 | 570 |
2012年2月 | 21,587 | 982 | 1,066 | 591 |
2011年2月 | 20,824 | 577 | 624 | 365 |
2010年2月 | 18,234 | 536 | 583 | 322 |
2009年2月 | 18,502 | 399 | 413 | 202 |
2008年2月 | 17,870 | 286 | 373 | 205 |
2007年2月 | 16,775 | 293 | 355 | 218 |
2006年2月 | 16,563 | 158 | 205 | -37 |
2005年2月 | 18,186 | 74 | 146 | 144 |
2004年2月 | 18,038 | 268 | 285 | 99 |
2003年2月 | 18,047 | 101 | 98 | 36 |
2002年2月 | 16,542 | 548 | 514 | 230 |
2001年2月 | 16,895 | 302 | 287 | 266 |
株式情報(1/21現在データ) |
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今回のポイント |
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会社概要 |
【強み】
大ヒットしている「ご飯がススムキムチシリーズ」や各種惣菜等、切れ目無く新商品を投入できる商品開発力と、全国をカバーする営業・製造・物流ネットワークを強みとする。キムチの製法や味付け手法は多種多様。同社は強みである商品開発力を活かしてキムチのラインナップを強化する事で継続的に需要を生み出しており、この商品開発力が第3の柱として育成中の惣菜事業にも活かされている。また、もう一つの強みである全国ネットワークについて言えば、漬物業界・惣菜業界において、全国ネットワークを有するのは同社のみである。
【市場動向と事業戦略】
(1)市場動向
漬物市場の動向
漬物市場は約3,500億円(工業統計2013.08:野菜漬物製造業出荷額3,265億円、食品新聞2013.08:漬物品目別推定出荷額3,250億円)。コメ消費の減少、食の多様化、少子高齢化等の影響を受けて、漬物市場は縮小傾向にあるものの、品目別では、沢庵等のふる漬市場の縮小が大きい一方で、浅漬やキムチの市場は安定成長が続いている。また、徐々に寡占化も進んでいるが、同社(シェア7.3%でトップ)を含めた上位10社のシェアは32.6%に過ぎず、上位企業による寡占化はこれから。昨今、円安による海外産原料価格の上昇で海外原料に頼るメーカーの収益が悪化している他(同社は100%国産原料)、健康志向、惣菜化、機能性訴求等をキーワードにした商品開発が事業拡大に不可欠な要素となりつつある。 惣菜市場の動向
単身世帯の増加や高齢化の進展、更には女性の社会進出もあり、惣菜市場は拡大傾向にある。同社の資料によると、米飯類や調理パン・調理麺等も含む惣菜市場の規模は約8兆1,238億円。このうち、同社の事業領域である一般惣菜市場は3兆5,736億円で、販路別の内訳は、食料品スーパー1兆107億円、総合スーパー5,073億円、コンビニ3,194億円、専門店・百貨店等が1兆7,361億円。同社は、7年ほど前に惣菜事業に本格参入した後発企業だが、製品開発力、全国をカバーする製造拠点、更には直販ならではのきめ細かい営業を強みに売上を順調に伸ばしている。ライバルとなるのは、フジッコ、エバラ食品、ケンコーマヨネーズ、デリア食品、大堀、イニシオフーズ等。いずれも400~500億円規模の年商を誇るが、13年度予想ベースの同社の当期純利益は、予想売上高が500億円のエバラ食品とほぼ同水準。また、キユーピーグループのデリア食品においては、売上高が400億円を超えるものの、当期純利益は同社を下回るようで、収益性の面で同社は惣菜大手に引けをとらない。 (2)事業戦略
継続的な新製品の開発・投入、広告宣伝・販促活動、及び全国を網羅する営業・物流ネットワークを三位一体とする事業戦略を推進し、既存取引先の深耕と新規取引先の開拓に取り組んでいく考え。
①継続的な新製品の開発・投入
継続的な新製品の投入で浅漬・キムチ、惣菜の売上が順調に増加しており、浅漬・キムチでは、今期、独自技術により美味しさを追求した浅漬の減塩製品、生きて腸まで届く植物性乳酸菌「Pne-12」を添加し機能性を高めつつ、日本人好みの食べやすい味に仕上げた「ピーネ乳酸菌キムチ」、更には川越達也シェフとのコラボ製品「ご飯がススムキムチ×川越達也オススメカクテキコラボキムチ」等を投入。また、惣菜では、12年10月に子会社化したメンマの専門メーカーである東洋食品(株)を活用した商品開発にも取組んでいる。最近の惣菜商品の売れ筋としては、「ナムルセット」、「ふろふき大根」、「メンマと豆もやしの黒こしょう和え」、「オクラのおひたし」、「サラダ」等がある。 ②広告宣伝・販売促進
様々な媒体を活用して広告宣伝活動を展開している。例えば、お馴染みの西武ドームでの看板に加え、テレビ・ラジオCM、レシピ本、「川越達也のキムチ研究所」や「GOGO!ご飯がススム隊」のTV番組等。ラジオCMでは、全国(TBSラジオ)、北海道、首都圏、中京、開催、中国・四国等、テレビCMでは、首都圏(日本テレビ、TBS、フジテレビ)、北海道、中国・四国等でオンエアされた。
③全国ネットワークを活かした営業戦略
自社工場や物流管理センターに加え、子会社4社・合弁会社4社等との連携により、漬物・惣菜メーカーとしては唯一、全国を網羅した生産・物流体制を構築している事が同社の強みで、全国どこにでも同じ品質・同じ味の製品を届ける事ができる。ちなみに、浅漬は賞味期限が短いため(冷蔵管理で4日~7日)、生産は受注生産。各得意先からオンラインで注文を受け、365日休まず生産を行っている。また、品質を維持するため、得意先の店頭とはコールドチェーン(低温・冷蔵・冷凍の状態を保ったままの流通)で結ばれている。このインフラを活かすと共に売場提案の強化等によりスーパーや生協との取引拡大を図っていく考えで、惣菜の拡大に向け、従来の漬物売場だけでなく、惣菜売場等への営業も強化している。また、プライベートブランドへの対応を含めてコンビ二との取引拡大にも力を入れている。 手薄だった中国・四国地区事業の強化・拡大
西日本は子会社(株)ピックルスコーポレーション関西(京都府大山崎町)の事業エリアであり、浅漬、キムチ、惣菜の製造販売、漬物の仕入販売を行っている。この6月には、手薄だった中国・四国地区や九州地区の強化に向け広島工場(広島県府中市)が稼働した。(株)ピックルスコーポレーション関西の14/2期売上高は39億63百万円を見込んでおり、このうち9億円が広島工場の寄与によるもの(京都本社工場は30億63百万円)。
また、販路については、スーパーにおける売場拡大(精肉売場、麺売場等)に取り組む考えで、子会社東洋食品(株)やグループ外企業との連携等で漬物・惣菜以外の製品開発にも力を入れる。 尚、期の設備投資は13億14百万円に膨らむが(減価償却費4億52百万円)、15/2期は4億円に減少する見込み(同4億42百万円)。 |
2014年2月期第3四半期決算 |
前年同期比7.4%の増収、同9.7%の経常減益
売上高は前年同期比7.4%増の196億91百万円。独自に開発した植物性乳酸菌「ピーネ12」を使用した「生きて腸まで届くピーネ乳酸菌キムチ」、期間限定の「ご飯がススムキムチ×川越達也オススメカクテキ コラボキムチ」、更には埼玉県深谷市イメージキャラクター“ふっかちゃん”とのコラボレーションによる「ご飯がススム 深谷ねぎキムチ」等の新製品を投入。全国の製造・販売拠点を活用した営業活動や、CM等の広告宣伝活動及び売り場提案等の販売促進活動の成果と新製品投入効果が相まって売上が増加した。また、中・四国地区の強化に向け、子会社(株)ピックルスコーポレーション関西の広島工場が完成し、6月より製品出荷を開始した。 |
2014年2月期業績予想 |
通期予想に変更はなく、前期比6.0%の増収、同21.9%の経常増益
通期業績予想に変更はなかった。ただ、11月以降の急激な気温の低下やその後の寒波の影響等による生育不良で足元も原料野菜価格の高止まりが続いており、第4四半期の収益が影響を受ける可能性がある。配当は1株当たり12円の期末配当を予定している。
(2)ご飯がススムキムチコラボレーション「サッポロ一番 カップスター “ご飯がススム”キムチ味」
14年1月14 日、サンヨー食品(株)との共同開発による「サッポロ一番 カップスター “ご飯がススム”キムチ味」を発売した。知らない人はいないであろうカップ麺の人気ブランド「カップスター」。その誕生日である1975年1月18日は「カップスターの日」として日本記念日協会の認定を受けている。この度、発売された「サッポロ一番 カップスター “ご飯がススム”キムチ味」は、この記念日を盛り上げるべく、(株)ピックルスコーポレーションとサンヨー食品(株)のコラボレーションで誕生した(商品の発売はサンヨー食品)。
(株)ピックルスコーポレーションの売れ筋商品「ご飯がススムキムチ」の特徴であるかつおのうま味やりんごの甘味を加え、誰もが食べやすいキムチ風味のスープに仕上げた。なめらかでシコシコとした食感のめんと、白菜キムチ、キャベツ、かき卵、ねぎの具材がキムチ風味のスープとよく絡む。ご飯だけでなく、ラーメンにもよく合うキムチの味わいを堪能して頂きたい。
希望小売価格 170円(外税) |
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