ブリッジレポート:(4709)インフォメーション・ディベロプメント vol.44
(4709:JASDAQ) インフォメーション・ディベロプメント |
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企業名 |
株式会社インフォメーション・ディベロプメント |
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社長 |
舩越 真樹 |
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所在地 |
東京都千代田区二番町 7-5 |
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決算期 |
3月 |
業種 |
情報・通信 |
項目決算期 | 売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 当期純利益 |
2013年3月 | 16,446 | 427 | 448 | -490 |
2012年3月 | 16,137 | 629 | 659 | 365 |
2011年3月 | 16,450 | 839 | 892 | 447 |
2010年3月 | 17,263 | 850 | 864 | 155 |
2009年3月 | 18,458 | 1,057 | 1,109 | 563 |
2008年3月 | 18,032 | 1,200 | 1,191 | 594 |
2007年3月 | 14,692 | 1,024 | 1,024 | 550 |
2006年3月 | 13,028 | 851 | 845 | 430 |
2005年3月 | 11,378 | 550 | 557 | 119 |
2004年3月 | 11,203 | 625 | 628 | 203 |
2003年3月 | 11,668 | 598 | 591 | 274 |
2002年3月 | 11,081 | 548 | 546 | 272 |
2001年3月 | 9,738 | 756 | 735 | 242 |
2000年3月 | 8,468 | 640 | 586 | 320 |
株式情報(8/29現在データ) |
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今回のポイント |
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会社概要 |
【事業セグメント】
事業は、システム運営管理、ソフトウエア開発・保守、及びその他に分かれ、各事業の概要と売上構成比は次の通り。
システム運営管理 (13/3期売上構成比61.4%)
1,300名規模の技術者を擁する専門部隊が、ミドルウエアのカスタマイズからハードウエアの保守、24時間体制のオペレーションまで、トータルかつ高付加価値のアウトソーシングを実現している。
ソフトウエア開発・保守 (13/3期売上構成比34.9%)
「独立系SE集団」として、特定のマシン、OS、ツール、開発言語にとらわれず、顧客の開発ニーズに合わせたシステム構築をサポート。大型汎用機から携帯端末まで、金融、公共、サービス分野を中心に豊富な実績を誇る。
その他 (13/3期売上構成比3.7%)
セキュリティ&コンサルティングを中心に展開している。海外の大手ベンダーと提携し、各種セキュリティ製品の提供からコンサルティング、セキュリティ環境の構築・導入・運用・サポートまで一貫したサービスを提供している。また、顧客別では、メガバンク、有力地銀、生損保、農林系等の金融機関が52.1%、SIer、情報通信機器ベンダー、或いは通信キャリア系情報サービス大手等の情報・通信・サービスが31.9%、製造、輸送、公共団体、エネルギー等のその他が16.0%。 【IDグループ】
グループは、同社の他、国内外の連結子会社6社。このうち国内(3社)は、システム運営管理を手掛ける(株)日本カルチャソフトサービス(出資比率100%。以下、CS)、日本ユニシス(株)との合弁会社(株)ソフトウエア・ディベロプメント(同80%、SD)、情報システム・コンサルティング等の(株)プライド(同54.4%)。一方、海外(3社)は、中国でソフトウエア開発、システム運営管理等を手掛ける艾迪系統開発(武漢)有限公司(同100%、ID武漢)、シンガポールでソフトウエア開発やシステム運営管理等を手掛けるINFORMATION DEVELOPMENT SINGAPORE PTE. LTD.(同100%、IDシンガポール)、及びアメリカで人材採用・育成、現地市場調査、情報収集等を手掛けるINFORMATION DEVELOPMENT AMERICA INC. (同100%、IDアメリカ)。
【IDグループのサービスの特徴 - i-Bos24(ID's Business Operations-Outsourcing Service 24) -】
同社グループはコンサルティングからソフトウエア開発、システム運営管理、クラウド・セキュリティ、BPOまで、トータルなITアウトソーシングサービスを「i-Bos24」のブランドで提供している。ソフトウエア開発事業ではユーザーの立場に立った柔軟な発想と姿勢でシステムを構築し、システム運営管理事業では24時間365日システムをノンストップで運営管理。セキュリティ事業ではセキュリティ製品の販売やネットワークセキュリティに関わる業務を行う。更にクラウドサービス「iD-CLOUD」では、コンテンツやセキュリティの運用・遠隔監視、Web会議システムの導入等のニーズに応え、BPO事業ではITを活用した事務作業を代行する事で顧客の業務効率化に貢献する。
【情報サービス業の動向と同社の業績推移】
(1)情報サービス業の動向 また、内閣府が8月12日に発表した13年4-6月の国内総生産(GDP)速報値は、物価変動の影響を除いた実質で前期比0.6%増、年率換算で2.6%増と高い伸びを示した(名目成長率は0.7%増となり、年率で2.9%増)。けん引役は自動車の購入を中心に個人消費と米国向けを中心に2四半期連続でプラスとなった輸出で、設備投資は0.1%減と6四半期連続の減少。ただ、設備投資の減少率は3四半期連続で縮小しており、下げ止まりの兆しが出てきた。また、8月2日には13年度の成長率見通しについて2.5%増から2.8%増に上方修正している。このため、マクロ経済の面からも、円高修正や株価上昇による景況感改善 → 景気の本格回復 → 設備投資の回復 → IT投資への波及、と言うシナリオが描きやすくなってきた。 (2)同社の取り組み
一方、「iD-CLOUD」の推進では、クラウドコンピューティングの普及に伴い、今後、需要の増加が見込まれる基盤系(プラットフォーム系)開発業務において要員の育成を行い、顧客ニーズに広範かつ迅速に対応できる体制を構築する。クラウド関連サービスを提供する他社との提携にも柔軟に対応していく考えだ。尚、基盤系開発業務とは、ハードウエア、OS、ミドルウエアの機能を最適な手段で活用し、低コスト高信頼性のシステム稼働環境を設計・構築するサービスの事。 海外展開の軌跡
11年5月には、米国へ展開する日本企業の情報システムをサポートするべく米国SYSCOM社(代表取締役社長 佐藤誠詞)と提携。SYSCOM社は、米国における日系金融機関や商社を対象に、データセンターサービス(ネットワーク環境の設計・構築からシステム運営管理)、ERP導入、及び内部統制構築支援等のサービスを提供しており、サーバの仮想化など基盤系分野の実績も豊富だ。また、11年9月には英国Newton IT社(代表取締役社長 森本健至良)と提携。Newton IT社は、英国で日系金融機関や製造業等を対象に、業務システムのコンサルティング・構築支援、IT基盤構築・運用・保守、情報セキュリティコンサルティング、更には事業継続計画(BCP)構築支援等、幅広いサービスをワンストップで提供している。更に12年2月には、シンガポールにおいて日系商社や製造業等を対象に、PCサポートや社内LAN構築・運用・保守サポート、情報機器の販売及び導入まで幅広く提供しているKAWATEC社(代表取締役社長 川辺高峰)とも提携した。この提携で東南アジアをカバーする事となり、米欧での業務提携と合わせて、ITに関する導入支援から運用・保守までのワンストップサービスをグローバルに提供していく体制が整ってきた。海外子会社では、12年5月に、KAWATEC社と連携しつつ、IDグループが得意とするシステム運営管理、IT基盤の設計・構築、ソフトウエア開発等のサービスを日本品質で提供していく事を目的にIDシンガポールを設立。同年8月には、グローバル化対応のための優秀な人材の確保・育成や海外における顧客のニーズの把握・情報収集、及びSYSCOM社との連携強化を目的にIDアメリカ(事業拠点:ボストン)を、同年11月には、現地日系企業の動向や周辺諸国における市場の調査、及びNewtonIT社との協業推進を目的にIDロンドンを、それぞれ設立した。 |
2014年3月期第1四半期決算 |
前年同期比8.4%の増収、経常損益は前年同期赤字から大幅に改善
売上高は前年同期比8.4%増の41億60百万円。主要事業のシステム運営管理事業において、前期一時的に減少した一部顧客における運用構築業務が回復、大手ITベンダー経由の売上も増加した。また、ソフトウエア開発事業では、顧客ニーズを捉えた積極的な提案活動やオフショアを活用した高付加価値サービスの提供により受注が堅調に推移した。経常利益は前年同期の61百万円の損失から大幅に改善し、2億15百万円となった。売上高の増加および高収益案件の獲得、事業構造改革実施に伴う収益体質の改善、低採算案件の見直しなどが功を奏した。売上高総利益率は前年同期14.1%から19.6%に、販管費率は同15.7%から14.4%に、いずれも大きく改善している。 ソフトウエア事業の売上高は前年同期比15.4%増の14億43百万円。企業のIT投資に明るさの見えるなか、顧客ニーズを捉えた積極的な提案活動や、一括受託サービスの提供等により既存顧客からの受注が拡大した。 その他事業の売上高は前年同期比1.0%減の1億11百万円。コンサルティング売上が減少した。 負債は前期末比12億98百万円減の28億60百万円。有利子負債が5億15百万円、未払金が5億6百万円、賞与引当金が3億34百万円それぞれ減少した。 純資産は前期末比9百万円減の56億33百万円。四半期純利益1億17百万円を計上、配当金の支払いが1億48百万円あった。有利子負債が11億円から5億85百万円に半減したことにより、自己資本比率は64.3%で前期末の55.9%から大きく改善した。 |
2014年3月期業績予想 |
上期予想を上方修正
上期予想売上高は4.0%の上方修正。1Qにおいて幅広い顧客からの受注が計画を上回って推移したこと、大型案件の実施時期が早まったことにより、期初見通しを上回る見込みとなった。営業利益は47.6%、経常利益は55.0%、純利益は66.7%の大幅上方修正。売上高の増加および高収益案件の獲得、事業構造改革実施にともなう収益体質の改善、低採算案件の見直しによるもの。
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