ブリッジレポート:(4290)プレステージ・インターナショナル vol.9
(4290:東証2部) プレステージ・インターナショナル |
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企業名 |
株式会社プレステージ・インターナショナル |
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社長 |
玉上 進一 |
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所在地 |
東京都千代田区麹町1-4 |
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決算期 |
3月 末日 |
業種 |
サービス業 |
項目決算期 | 売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 当期純利益 |
2012年3月 | 23,385 | 2,621 | 2,651 | 1,543 |
2011年3月 | 19,210 | 2,291 | 2,360 | 1,145 |
2010年3月 | 16,174 | 2,390 | 2,434 | 1,587 |
2009年3月 | 14,729 | 2,316 | 2,311 | 1,410 |
2008年3月 | 13,438 | 1,806 | 1,817 | 1,074 |
2007年3月 | 12,829 | 1,631 | 1,634 | 877 |
2006年3月 | 10,040 | 1,298 | 1,206 | 655 |
2005年3月 | 8,306 | 1,052 | 1,055 | 566 |
2004年3月 | 7,101 | 458 | 387 | 353 |
株式情報(6/20現在データ) |
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今回のポイント |
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会社概要 |
01年7月の大証ナスダック・ジャパン(その後、ヘラクレス市場に名前を改称し、現在JASDAQ)上場を経て、12年12月に東証2部に上場した。 秋田BPOキャンパス
【事業内容】
事業は、ロードアシスト事業、インシュアランス事業、CRM事業、カード事業、プロパティアシスト事業のBPO事業と、BPO事業の補完的な役割を担うIT事業、派遣・その他事業に分かれる。
ロードアシスト事業 13/3期売上構成比38%
損害保険会社及び自動車メーカー等との契約に基づき、その顧客であるエンド・ユーザーに対してロードアシスタンスサービスを提供している。同社が秋田BPOキャンパス(コンタクトセンター)において緊急要請を24時間年中無休で受け付け、実際のサービスは、関係会社である(株)プレミアアシスト東日本・西日本、(株)プレミアロータス・ネットワーク、及び自動車整備会社やレッカー業者等の協力会社に委託。関連するシステムの開発については、(株)プレミアネットワークがその役割を担っている。
インシュアランス事業 同32%
損害保険会社向けの海外日本語アシスタンス及び海外旅行保険クレームエージェント、海外進出企業向けヘルスケア・プログラム(海外駐在員の傷害・病気への対処)、自動車メーカー及び中古車販売会社向け延長保証・メンテナンスプログラム、少額短期保険事務代行サービス、及び(株)イントラスト、(株)オールアシストによる家賃保証サービス等を手掛けている。海外は、米国、英国、香港、中国(上海)、シンガポール、タイ、オーストラリア、ブラジルに現地法人を展開。
CRM事業 同12%
通信販売会社、海外ブランド、ポータルサイト運営会社等に対して、国内・海外のコンタクトセンターのアウトソーシングサービスや損害保険会社向け24時間事故受付業務全般のアウトソーシングサービスを提供。日本及びアジアにフォーカスしている。
カード事業 同7%
日系航空会社、海外金融機関との提携により、米国、香港及び上海において主に日本人駐在員向けに海外通貨建てクレジットカード(グループ独自のクレジットカード「プレミオカード」)の発行・運営を行っている。
プロパティアシスト事業 同8%
不動産向けサービス「ホームアシスト」及び駐車場管理会社向けサービス「パークアシスト」を提供しており、前者では分譲マンション等の入居者に対して一次修繕サービス(水漏れ、鍵開け、ハウスクリーニング等)を、後者では無人駐車場及びカーシェアリング車両のステーションにおけるトラブル(機器保守、補修、緊急・点検出動等)対応を行っている(実際のサービスは関係会社の(株)プレミア・プロパティサービス、(株)プレミアパークアシスト及び協力会社が提供)。
【富山BPOキャンパス及び山形BPOガーデン建設計画】
現在、同社は秋田県秋田市に1,500席規模の秋田BPOキャンパス(WEST棟:550席、EAST棟:650席、サテライト棟:300席)を展開しているが、ほぼフル稼働の状態。加えて、東日本大震災の発生を契機にしたBCP(事業継続計画)に対する意識の高まりから、秋田BPOキャンパスと一定距離を置いた地点へのオペレーションの分散(2拠点化)を求める声が増えていた事もあり、富山BPOキャンパス(約1,500席)を富山県射水市に開設する事とした。総投資額は建物・付属設備で約35億円(土地64,000㎡は地元自治体から貸与を受ける)、15年2月のサービス開始を予定している(建設期間は14年4月~15年1月を予定)。
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2013年3月期決算 |
売上高が過去最高を更新し、13期連続の増収
売上高は前期比3.6%増の242億25百万円。NKSJホールディングス(株)との合弁会社で持分法適用会社(株)プライムアシスタンスにNKSJグループ向けサービスを移管した影響でロードアシスト事業の売上が減少したものの、インシュアランス事業やプロパティアシスト事業等の売上が順調に伸び吸収した。尚、(株)プライムアシスタンスは12年4月に設立され、同年10月から本格的にNKSJグループ向けのサービスを開始した。
(株)プライムアシスタンスにかかる持分法投資損失72百万円及びグループ間の資金取引にかかる為替差損1億49百万円(12/3期は為替差益56百万円を計上)を計上したため営業外損益が悪化したものの、特別損益の改善と税効果会計系の影響で当期純利益は8.7%の減少にとどまった。特別損益については、秋田BPOキャンパスの設備にかかる補助金収入2億89百万円など特別利益4億31百万円を計上する一方、同キャンパスの設備にかかる固定資産圧縮損2億89百万円など特別損失3億14百万円を計上した(前期は特別損益が42百万円の損失)。 ロードアシスト事業
売上高92億09百万円(前期比14.2%減)、セグメント利益8億67百万円(同32.3%減)。国内で損害保険会社と自動車メーカーにサービスを提供しているが、当期は10月にNKSJグループ向けサービスを(株)プライムアシスタンスに移管した影響で売上が減少。利益面では、売上の減少による売上総利益の減少に加え、山形BPOガーデン開設のための準備オフィスの設置や人材採用のコストが負担となった。
インシュアランス事業
売上高77億70百万円(前期比22.3%増)、セグメント利益4億90百万円(同44.3%増)。国内で延長保証・メンテナンスプログラム、家賃保証プログラム、及び小額短期保険事務代行全般、海外で海外旅行傷害保険クレームエージェント・サービス及びヘルスケア・プログラム等のサービスを提供している。当期は延長保証・メンテナンスプログラムが増収をけん引し、収益性の高いクレームエージェントやヘルスケアも企業の海外進出を背景に堅調に推移した。前期に事業基盤を再構築(回収強化、商品改定)した効果で子会社(株)イントラストが手掛ける家賃保証プログラムも黒字化。加えて、円安が売上高を1億98百万円、利益を70百万円押し上げた(通期予想に対しては、売上高1億74百万円、利益63百万円の上振れ要因)。
CRM事業
売上高28億09百万円(前期比4.0%増)、セグメント利益3億16百万円(同21.8%減)。国内及び海外でのコンタクトセンターアウトソーシング及び国内での損害保険会社向け24時間事故受付サービスの収益が計上されている。国内において期中に開始した案件が堅調に推移し増収に寄与したが、利益面では、国内外で既存受託業務の一部が終了した影響をカバーできず前期比減益。ただ、既存受託業務のコスト管理を徹底した事で予想を上回る着地。円高修正が売上高を21百万円押し上げたが、利益への影響はほとんどなかった(予想に対しても、売上高が19百万円上振れする要因になったが、利益への影響は無かった)。
カード事業
売上高16億88百万円(前期比20.2%増)、セグメント利益4億82百万円(同30.2%増)。海外の日本人駐在員向けに海外通貨建てクレジットカードサービスを提供しており、13/3期はクレジットカード会員数が、米国で5.8%、中国で5.9%、それぞれ増加。円高修正も増収・増益に寄与し、売上高を2億12百万円、利益を55百万円押し上げた(予想に対しては、売上高で1億93百万円、利益で50百万円の上振れ要因)。
プロパティアシスト事業
売上高20億09百万円(前期比25.3%増)、セグメント利益1億21百万円(同1.0%減)。事業は、水廻りやガラスなど住宅にまつわるトラブル対応サービスを不動産関連会社に提供するホームアシストと機器保守、補修、緊急、点検出動等のサービスを駐車場管理会社に提供するパークアシストに分かれる。ホームアシストは、既存受託業務が拡大し売上が増加。パークアシストも、主力業務の拡大する中、新規案件の獲得が進み増収。ただ、ホームアシストでフィールドワークを手掛ける子会社(株)プレミア・プロパティサービスが実施した先行投資(拠点拡充や管理体制強化)が負担となり、セグメント利益が減少した。
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2014年3月期業績予想 |
前期比7.9%の減収、同22.8%の経常増益予想
売上高は前期比7.9%減の223億円。インシュアランス事業におけるヘルスケア・プログラムでの大口案件の開始やプロパティアシスト事業での既存受託案件での業務拡大に加え、ロードアシスト事業における既存クライアントの深耕や(株)プライムアシスタンス向け人材派遣の好調等もあり、実質的には33億円程度の増収。ただ、ロードアシスト事業における合弁会社(株)プライムアシスタンスへの業務移管(前期は下期分のみの移管だったが、今期は通期分が移管される)や延長保証・メンテナンスプログラム(インシュアランス事業)における契約内容変更の影響(保険会社への再保険料が売上高から除外される)で52億円の減収要因が発生する。
(3)14/3期重点課題 山形BPOガーデン開設
12年10月より採用を本格的に開始しており(13年4月末時点で約80名を採用)、13年2月には酒田市庁舎内に仮センター(中町BPOセンター)を開設した。本センター開設時までに100~150名体制にする計画(5年間で500名規模に拡大させる計画)。今期に入り、仮センターでロードアシストにおける一部業務の受電を開始しており、今後はインシュアランス(クレームエージェント、ヘルスケア)やプロパティアシスト等の受電の準備も進めている。
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