ブリッジレポート:(8860)フジ住宅 vol.33
(8860:大証1部,東証1部) フジ住宅 |
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企業名 |
フジ住宅株式会社 |
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社長 |
宮脇 宣綱 |
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所在地 |
大阪府岸和田市土生町1丁目4番23号 |
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決算期 |
3月 |
業種 |
不動産業 |
項目決算期 | 売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 当期純利益 |
2012年3月 | 71,594 | 4,928 | 4,903 | 2,767 |
2011年3月 | 59,796 | 3,648 | 3,680 | 2,027 |
2010年3月 | 48,614 | 2,137 | 2,118 | 1,237 |
2009年3月 | 45,300 | 2,584 | 2,388 | 1,361 |
2008年3月 | 48,793 | 2,723 | 2,413 | 2,097 |
2007年3月 | 52,221 | 4,233 | 4,090 | 911 |
2006年3月 | 41,333 | 3,229 | 3,196 | 1,312 |
2005年3月 | 43,954 | 3,208 | 2,799 | 1,661 |
2004年3月 | 34,387 | 2,034 | 1,891 | 684 |
2003年3月 | 32,905 | 1,198 | 1,028 | 545 |
2002年3月 | 33,419 | 899 | 692 | 297 |
2001年3月 | 31,433 | 2,928 | 2,681 | 1,503 |
2000年3月 | 34,268 | 1,596 | 1,117 | -2,237 |
株式情報(5/13現在データ) |
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今回のポイント |
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会社概要 |
分譲住宅事業(13/3期売上構成比37%)
戸建とマンションの分譲を手掛けており、「自由設計方式」と「街づくり」を特徴とする戸建では、用地仕入・許認可の取得から、宅地造成、設計、建築、販売までの一貫体制を構築。マンション分譲は地価上昇とその後の供給過剰・需要低下に伴う事業リスクの高まりを予見し05年春に事業を停止したが、リーマン・ショック後の地価の下落と分譲マンション市場の需給改善を踏まえて12年2月に再開。駅近の利便性の高い立地等、物件を厳選した1次取得者向けの価格訴求力のある分譲マンション販売を特徴とする。
住宅流通事業(同 33%)
「快造くん」のブランド名で展開している中古住宅の再生・販売及び新築建売住宅の販売に係る収益が計上されている。エリア毎に住まい探しの情報拠点となる「おうち館」や、仕入・販売の拠点となる「フジホームバンク」を設けており、中古住宅では地域密着営業により交差点単位での地域情報の収集・分析力をベースとした物件の鑑定力や仕入・販売価格の査定の速度と正確性、更にはリフォーム業者の育成やマニュアル化等、独自のノウハウを強みとする。一方、新築建売住宅では、泉州地区(泉佐野、熊取、貝塚、岸和田中心)で小規模分譲地を開発し手頃な価格の建売住宅を販売。当事業は分譲住宅事業でカバーできない低価格ゾーンをカバーしている。
土地有効活用事業(同 16%)
賃貸住宅等の建築請負と個人投資家向け一棟売賃貸マンションの収益が計上されている。建築請負では、遊休地の有効活用を目的とした賃貸マンション・アパート等の建築提案を行なっており、市場調査・企画・設計・建築・竣工引渡後の運営管理までを一貫してサポート。コスト競争力のある木造アパート「フジパレス」シリーズに08年11月サービス付き高齢者向け住宅「フジパレスシニア」が加わり、より独自性が強まった。飛び込みによる営業活動は行っておらず、金融機関や既契約者からの紹介、及びリピートで案件を獲得。また、個人投資家向け一棟売賃貸マンションでは、1棟当たり1億円前後の賃貸アパートが中心。資金運用手段として根強い需要がある。
賃貸及び管理事業(同 13%)
100%子会社フジ・アメニティサービス(株)が手掛けている。安定収益源となるばかりでなく、賃貸住宅の建築請負や個人投資家向け一棟売賃貸マンションの他、分譲マンションの販売等との相乗効果も高い事業。
注文住宅事業(同 1%)
市況の影響を受けにくい非不動産販売事業育成の一環として、注文住宅の建築請負事業とリフォーム工事の請負事業を手掛けている。注文住宅建築では早期の100棟体制構築を目指している。
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中期事業計画(13/3期~15/3期) |
13/3期 実績
売上高が計画を下回った要因は、中古住宅の苦戦による住宅流通セグメントの売上の計画未達(計画を75億87百万円下回った)。中古住宅は仕入競争激化に伴う価格上昇を踏まえて仕入を抑制したため、販売物件が不足した。前期(12/3期)末の豊富な受注契約残高の消化が順調に進んだ土地有効活用事業の売上高が計画を16億99百万円上回ったがカバーできなかった。一方、利益面では利益率の高い土地有効活用セグメントの売上増が中古住宅の利益減少を補い、経常利益及び当期純利益が当初計画とほぼ同水準で着地した。尚、販売を開始した分譲マンションは期末受注契約残高が312戸に達しており、次期の売上・利益への貢献が期待される。 14/3期 予想
引き続き中古住宅の見通しが厳しいものの、阪神間・堺市の大型現場の引渡しが本格化するため分譲戸建の売上・利益が中期事業計画を上回る見込み。中古住宅は堺(大阪府堺市)に「フジホームバンク堺店」を前期に新設・移転した効果で仕入増が期待できるものの、依然として厳しい仕入競争が続いている。また、景況感の改善が低価格ゾーンの物件を提供する中古住宅には逆風となる事等もあり、売上高は中期事業計画を下回る13/3期並みの水準にとどまると予想としている。この他では、分譲マンションの引渡し(470戸を見込む)が本格化し、分譲住宅事業の売上を押し上げる。また、土地有効活用事業では、ヒット商品となったサービス付き高齢者向け住宅「フジパレスシニア」を北摂・阪神間で更に拡大する。賃貸及び管理事業は、土地有効活用事業での賃貸アパート及び分譲マンションの引渡しにより管理物件が増加し収益が拡大する。 15/3期 計画
消費税引き上げ等の不透明感がある上、今後の地価の状況いかんで土地の仕入れが影響を受けるため、分譲戸建、分譲マンション共に慎重な見通し(分譲住宅事業は減収を見込んでいる)。一方、外部環境の影響を受けにくい土地有効活用事業は北摂・阪神間での営業強化の成果が期待でき、住宅流通事業も緩やかな回復基調が続く見込み。また、土地有効活用事業や分譲マンション引渡しの増加に伴い賃貸及び管理事業の管理物件も増加する。事業が軌道化してくる注文住宅事業では、堺市に開設した展示場の効果もあり地域密着型の営業展開が成果をあげる見込みである。
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2013年3月期決算 |
前期比23.3%の経常減益ながら、ほぼ予想に沿った着地
売上高は前期比7.7%減の660億47百万円。賃貸住宅等建築請負等を手掛ける土地有効活用事業や賃貸及び管理の売上が増加したものの、分譲住宅事業及び住宅流通事業の売上が減少した。分譲住宅事業の減収は前期に引渡しが想定以上に進んだ反動であり、住宅流通事業では過度な仕入競争を回避したため中古住宅の売上が落ち込んだ。
尚、分譲住宅が契約から引渡し(売上計上)までに半年から1年を要するのに対して、中古住宅や新築建売住宅は契約から引渡しまでの期間が短く、ほぼ"契約≒引渡し"と考える事ができる。 (4)分譲住宅の仕入状況と中古住宅の在庫状況
13/3期は、14/3期以降の分譲部門の販売拡大・強化を見据えて分譲戸建、分譲マンション共に用地の仕入れを積極的に進めた。14/3期について、同社は「これまで以上にバラエティーに富んだ商品ラインナップで販売活動を展開していく」としている。
現在進行中の戸建・マンションプロジェクト
中古住宅の在庫状況
仕入競争の激化を受けて、中古住宅の在庫はピークとなった12/3期第3四半期末から13/3期第2四半期末にかけて大きく減少した。ただ、13/3期第3四半期以降は在庫水準が回復傾向にある。
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2014年3月期業績予想 |
前期比21.1%の増収、同40.9%の経常増益予想
前期の好調な受注を反映して分譲戸建の引渡し増加と分譲マンションの竣工・引渡しの本格化により、分譲住宅事業の売上・利益が大きく伸びる。一方、中古住宅は、依然として厳しい仕入競争が続いており、業績の回復は15/3期以降となる見込み。配当は1株当たり6円増配の年26円を予定している(上期末13円、期末13円)。 |
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