ブリッジレポート:(5162)朝日ラバー vol.22
(5162:JASDAQ) 朝日ラバー |
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企業名 |
株式会社朝日ラバー |
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社長 |
横山 林吉 |
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所在地 |
埼玉県さいたま市大宮区土手町2-7-2 |
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決算期 |
3月 末日 |
業種 |
ゴム製品(製造業) |
項目決算期 | 売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 当期純利益 |
2012年3月 | 5,010 | 243 | 211 | 72 |
2011年3月 | 4,806 | 161 | 117 | 21 |
2010年3月 | 4,667 | 125 | 91 | 41 |
2009年3月 | 4,904 | 46 | 14 | -80 |
2008年3月 | 6,284 | 414 | 325 | 211 |
2007年3月 | 5,314 | 399 | 375 | 176 |
2006年3月 | 4,578 | 366 | 353 | 209 |
2005年3月 | 4,057 | 251 | 251 | 147 |
2004年3月 | 3,449 | 233 | 211 | 112 |
2003年3月 | 3,154 | 172 | 159 | 75 |
2002年3月 | 2,907 | 98 | 85 | 10 |
2001年3月 | 3,582 | 315 | 336 | 189 |
2000年3月 | 3,140 | 313 | 300 | 141 |
株式情報(2/18現在データ) |
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今回のポイント |
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会社概要 |
【事業内容と主要製品】
事業は、自動車のスピードメーターや内装照明の光源向けの「ASA COLOR LED」や各種センサ向けのレンズ製品「ASA COLOR LENS」、或いは弱電製品に使われる応用製品、更にはスポーツ用ゴム製品(反発弾性、高摩擦抵抗等を追及した高品質の卓球ラケット用ラバー)等の工業用ゴム事業、点滴輸液バッグ用ゴム栓や真空採血管用ゴム栓、プレフィルドシリンジ(薬液充填済み注射器)向けガスケット等、使い捨てのディスポーザブル用ゴム製品の医療・衛生用ゴム事業に分かれ、12/3期の売上構成比は、それぞれ76.1%、23.9%。
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中期経営計画 |
(1)重点事業及び、進捗状況と今後の方針
①照明関連事業 14/3期売上目標27億円
色と光のコントロール技術を更に進化させて新規需要を創造する事で14/3期に売上高27億円を達成したい考え(11/3期22億円)。ターゲット市場を、自動車市場(車載インテリア)、LED照明市場、及び同社自らが創造する新照明市場としており、自動車関連で受注を確保しつつ、店舗照明や施設照明等のLEDを用いた特殊照明分野を開拓・創造していく。また、シート形成工法の取得や蛍光体改質技術の開発に取り組み、「ASA COLOR LED」の応用製品である蛍光体シートやレジスト材(現在複数メーカーと共同開発が推進中)などLED周辺部材も強化する。足元、レンズと蛍光体シートなどLED関連製品が計画から遅れている。今後は、欧米の自動車メーカーへの展開に加え、店舗照明、施設照明への販売拡大やレンズと白色レジスト材の販売拡大を進める方針。 ②医療関連事業 14/3期売上目標12億円
表面改質技術と素材変性技術を活かし、市場が拡大しているディスポーザブル(使い捨て)医療機器を強化する考え。中期経営計画の目標値は14/3期に売上高12億円(11/3期8億円)だが、足元好調なプレフィルドシリンジ用ガスケット(薬剤が予め充填された注射器の気密性・液密性を持たせるために用いるシール材)をけん引役に計画の前倒し達成を目指している。足元、採血用・薬液混注用ゴム栓の販売が減少している。今後は、ディスポーザブル製品の販売拡大に加え、今期設備投資を行った新規製品の量産をスタートさせる方針。 ③機能製品関連事業 14/3期売上目標23億円
アジア地域での価格競争が激化しているものの、技術力で差別化を図り14/3期に売上高23億円の達成を目指している(11/3期18億円)。具体的には、既存の自動車関連及び情報通信関連を中心としつつ、品質向上による卓球ラケット用ラバーの競争力強化、更には表面改質及び素材変性技術の進化と応用による微小圧コントロールバルブ(電池用ゴム)やRFIDタグ用ゴムの育成にも取り組んでいく考え。足元、卓球ラケット用ラバーの販売が減少している。今後は、量産がスタートするFRIDタグ向けの新製品の販売拡大に加え、ポテンシャルの高いマイクロTAS事業を前倒しで進める方針。 (2)海外戦略
自動車関連やLED照明関連の製品を中心に、現在9%強の海外売上比率を14/3期を目途に20%に引き上げたい考え(金額ベースでは4.5億円→12億円)。重点施策として、成長する海外市場での収益拡大(北米・中国市場での自動車関連製品及びLED照明関連製品)、及び海外で更に事業展開できる基礎づくりを挙げており、中国では10年7月に設立した中国広東省の東莞朝日精密橡膠制品有限公司に機能製品の生産を移管した他、12年1月に中国上海市に販売会社 朝日科技(上海)有限公司を設立した。また、米国子会社ARI INTERNATIONAL CORP.の人員増強を図る他、新たな拠点開設に向けアセアン地域や欧州での市場調査も進めている。尚、朝日科技(上海)有限公司は資本金50百万円(出資比率100%)で、日本(朝日ラバー)と中国(東莞朝日精密橡膠制品)で生産した製品を販売し、当面は照明関連製品が中心。販売・マーケティング業務に加え、設計や技術提案を含めた活動にも力を入れていく考え。 (3)設備投資
3ヶ年の設備投資として16億円を計画しており、12/3期の実績及び13/3期の計画は次の通り。
(4)マイクロTAS事業の展開
一つのチップもしくはデバイスで血液やDNAをはじめさまざまな液体や気体を分析する生化学分析デバイスであるマイクロTAS(Total Analysis System)の要となるマイクロ流体チップ事業の拡大を目指す。マイクロ流体チップは、基板に微細な幅と深さの流路を形成し、様々な生学的検体を流して試薬と反応や分析を行うチップで、化学・生化学分野において研究機関や実用現場で検出器具として使用されている。同社のマイクロ流体チップは、①ゴムの弾力性により安定した送液が可能、②積層化で流路を形成するため複雑な流路設計が可能、③独自の分子接着技術により耐久性・耐熱性・対候性に優れた微細な流路形成が可能、④既存のチップに比べて安価でスピーディな試作と大量生産が可能という特徴を有する。 同社では、2014年度からの本格量産開始とDNA解析、医療、生物工学などの市場への参入を予定している。 |
2013年3月期第3四半期決算 |
前年同期比-2.7%の減収、同-19.8%の経常減益
売上高は前年同期比2.7%減の3,596百万円。工業用ゴム事業は、スポーツ用ゴム製品の売上が低迷しているものの、エコカー補助金の効果や新興国市場の需要拡大等が寄与し、主力ASA COLOR LEDを中心に自動車関連製品の売上が増加したことから同1.3%の増収となった。一方、医療・衛生用ゴム事業は、新規開発製品の販売は堅調に推移したものの、採血用・薬液混注用ゴム栓が顧客の在庫調整の影響を受け同15.1%の減収にとどまった。利益面では、利益率の高い医療・衛生用ゴム事業の売上減少の影響などにより売上総利益率が26.6%と0.4ポイント悪化。人件費上昇などにより、販売管理費が0.9%増加したことから営業利益及び、経常利益とも減益となった。しかし、前期計上した固定資産除却損や税制改正に伴う税率変更による税金費用の増加の影響がなくなったことから、四半期純利益は大幅に増加した。 |
2013年3月期業績予想 |
前期比-4.8%の減収、同-43.3%の経常減益予想
昨年11月13日に公表した修正予想の経常利益と当期純利益を上方修正。売上高は、同修正予想である前期比4.8%減の4,770百万円を据え置き。売上高の内訳は、工業用ゴム事業が同-1.0%の3,775百万円、医療・衛生用ゴム事業が同-17.0%の995百万円。自動車向けゴム製品が主力ASA COLOR LEDを中心に堅調に推移する見込みであるものの、顧客の在庫調整や販売不振で卓球ラケット用ラバー製品や医療用ゴム製品の販売が低迷する予想となっている。 売上高予想の据え置きにより、同修正予想の営業利益も据え置かれたが、為替相場が想定よりも円安で推移していることから、経常利益は、同-50.4%減の105百万円から同-43.3%の120百万円へ上方修正された。また、当期純利益も同-17.6%減の60百万円から同+9.8%増の80百万円へ上方修正された。 設備投資は、照明関連事業(75百万円)、医療関連事業(250百万円)、機能製品関連事業(175百万円)を中心に約500百万円(12/3期261百万円)、減価償却費は390百万円(同363百万円)の期初予想から変更なし。 配当も1株当たり8円の期初予想が据え置かれた(上期末3円、期末5円)。 |
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