ブリッジレポート
(4767) 株式会社テー・オー・ダブリュー

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ブリッジレポート:(4767)テー・オー・ダブリュー vol.30

(4767:東証1部) テー・オー・ダブリュー 企業HP
川村 治 会長兼CEO
川村 治 会長兼CEO
江草 康二 社長兼COO
江草 康二 社長兼COO
【ブリッジレポート vol.30】2012年6月期業績レポート
取材概要「特殊要因の一巡等を踏まえて13/6期は減収・減益予想となったが、予想通りの着地であれば、11/6期を底とする業績回復トレンドから逸脱するものでは・・・」続きは本文をご覧ください。
2012年10月16日掲載
企業基本情報
企業名
株式会社テー・オー・ダブリュー
会長兼CEO
川村 治
社長兼COO
江草 康二
所在地
東京都港区虎ノ門 4-3-13 神谷町セントラルプレイス
決算期
6月
業種
サービス業
財務情報
項目決算期 売上高 営業利益 経常利益 当期純利益
2012年6月 14,033 1,112 1,126 597
2011年6月 10,570 378 377 131
2010年6月 12,575 671 670 357
2009年6月 14,210 1,401 1,392 876
2008年6月 14,397 1,362 1,343 729
2007年6月 13,070 1,051 1,041 551
2006年6月 12,341 781 784 423
2005年6月 10,705 771 782 465
2004年6月 9,638 781 765 466
2003年6月 9,441 1,103 1,073 537
2002年6月 8,600 940 920 462
2001年6月 7,555 756 730 371
2000年6月 5,995 556 537 238
株式情報(9/14現在データ)
株価 発行済株式数 時価総額 ROE(実) 売買単位
501円 11,397,085株 5,710百万円 11.5% 100株
DPS(予) 配当利回り(予) EPS(予) PER(予) BPS(実) PBR(実)
28.00円 5.6% 40.62円 12.3倍 468.41円 1.1倍
※株価は9/14終値。発行済株式数は直近四半期末の発行済株式数から自己株式を控除。ROE、BPSは前期末実績。
 
テー・オー・ダブリューの2012年6月期決算について、ブリッジレポートにてご報告致します。
 
今回のポイント
 
 
会社概要
 
イベント・プロモーション業界のトップカンパニー。イベントの企画・制作・運営・演出、セールスプロモーション(SP)に関するグッズ・印刷物の制作及び付帯業務を手掛ける。実際のイベント現場では照明、音響、映像、舞台制作、モデル・コンパニオンや警備員の派遣、整理、撤収、清掃等様々な業務があるが、これらの専門業者を外注先とし、イベント全体をコントロールすることで主催者が来場者に伝えたいことを具現化することが重要な任務となる。プロモーションの場合も、印刷、グラフィックデザイン、事務局運営、OOH(交通広告や屋外広告など家庭以外の場所で接触するメディア広告の総称)、ウェブ制作等の業務があるが、これらをトータル的にコントロールし納品することが任務となる。

ただ、日本では大半のイベントが、イベント主催者(クライアント)からの発注を受けた大手広告代理店によって開催されている。このため、同社を含めた実際にイベントの企画・制作・運営を行う会社は、イベント主催者から直接受注するのではなく、大手広告代理店を介して受注するケースが多い。同社グループも例外ではなく、電通グループ、博報堂グループ、アサツーディ・ケイグループに対する売上高が、全体の72.7%(11/6期実績)を占めている。

また、イベントの企画・制作・運営は、小規模事業者が強みを持つ特定領域において各々対応しているのが実状だが、同社はグループ企業の強化・拡充とアライアンスにより、数少ない総合プロモーション会社として事業領域を拡大させている。マス広告からきめ細やかなプロモーションへとクライアントのニーズがシフトする中、総合的な企画力、制作力、営業力を兼ね揃えた同社の比較優位は今後も高まっていくと思われる。
 
 
※13/6期は江草新社長の下で新たなスタートを切る事もあり、保守的な業績予想となった。
 
 
成長戦略
 
(1)江草康二氏が代表取締役社長兼最高執行責任者(COO)に就任
7月1日付けで江草康二氏が代表取締役社長兼最高執行責任者(COO)に就任した(旧役職は常務取締役兼執行役員社長室長)。これまでに培ってきたTOWブランドの資産を活かしつつ、新世代の経営幹部と社員が新しいTOWの価値創造に取り組む事で更なる発展を目指すと共に、業界の発展にも寄与していきたい考え。

江草社長は、立教大学を卒業後、電通に入社。電通には24年間在籍し、営業職20年。07年に外資広告代理店 オグルヴィ&メーザー・ジャパンに転じ(取締役営業本部長)、10年に取締役社長室長として同社に入社した。
信条は“コミュニケーションの力は世の中を元気にし、人々を幸せにする力がある”。「独立系のトップ企業である“TOWが仕事も規模も存在感をさらに持つ”事で、プロモーション業界の“社会的認知と地位をもっと高められるよう”に力を尽くしたい」といている。
 
(2)基本方針
今後の方針として、「“P2P”ビジネス力の強化」と「リアルイベントを軸としたトータルプロモーション会社としての成長と成熟」の二つを挙げており、この二つを併行して強化していく。
 
“P2P”ビジネス力の強化
“P2P”の「P」は、IT用語のPear 2 Pearではなく「People」。同社のビジネスは企業間取引のためB2Bだが、実際の発注が決まる現場においては、代理店の発注権者“個人”が発注先を決める場合がほとんど。もちろん、“ TOW ”の信用力が前提ではあるものの、現場ベースでは、同社の営業マン(People)と代理店の発注権者(People)、つまり人と人で発注が決まる。このため、同社の業績は、営業マン(People)が、どれだけ発注権者(People)の数を押さえるか、にかかっている。これまでに積み上げてきた顧客資産に新たな顧客資産を積み上げるべく、“P2P”ビジネス力を強化していく考え。
 
「リアルイベントを軸としたトータルプロモーション会社としての成長と成熟」
同社は前川村社長時代から「リアルイベントを軸としたトータルプロモーション会社」を指向していたが、この方針を継承すると共に施策のスピードアップを図る。代理店各社には、既に「統合プロモーション」、「統合ソリューション」、「統合プランニング」など“統合”という名称の部署が数多く存在している。これは広告主のニーズである“コミュニケーションの統合”に応えるもので、このニーズに応える事のできる高いレベルのプロダクションになる事が同社の目指すところである。

そのためには、会社として様々なプロモーション領域の武器を揃える事と社員それぞれが専門力を身に付ける事が必要であり、これにより、リアルイベントを軸として複数のプロモーション領域を組合せた(統合した)提案が可能になる。現在のところ、代理店の多様なプロモーションニーズにバランスよく対応できるプロダクションは存在しないが、同業他社も目指しているところであり、他社に先駆けてこの域に達する事が重要となる。
 
 
(3)対策
上記方針に沿った具体的な対策として、①リソースの強化、②領域の拡大と専門力&提案力の強化、及び③収益管理の強化、の3点を挙げている。
 
①リソースの強化
専門領域からの中途採用と人材育成によりリソースの強化を図ると共に、継続的な成長を念頭に新卒の定期採用を復活させる。
 
・専門領域からの中途採用
12年の採用では、PR会社プランナー、店頭マーケティング会社、Web制作会社ディレクター、更には中国人と、様々な領域で実勢を持つ人材が入社した。引き続き多様な領域でのリクルーティングを継続していく考え。
 
・人材育成の強化~働く仲間を育てることが全社員の仕事
P2P力を強化するには人材育成の強化が不可欠。このため、働く仲間を育てる事を全社員の仕事とし、先ずは社員個々が持っている営業力、提案力、専門力を伝承・教育をさせ、個人のスキルをチームや組織のスキルへ昇華させる(この一環として、人事考課に育成の姿勢や成果を強く反映させる)。また、現在、新しい階層別研修プログラムを策定中であり、スキルだけでなくWillも強化するべく合宿形式も導入する考え。
 
・新卒の定期採用の復活~継続的な成長
会社の継続的な成長を念頭に新卒定期採用を復活した。13年4月の新卒入社は10名程度を予定している。
 
②領域の拡大と専門力&提案力の強化
コンテンツビジネス開発に取り組むと共に、デジタルが絡んだプロモーションへの対応力強化、海外ネットワーク強化、及びSPグッズ品質管理の強化に取り組む。
 
・コンテンツビジネス開発
人気の携帯ソーシャルゲーム「戦国コレクション」のTV放送用アニメーションの制作委員会に参加し、プロモーション化権を獲得した。もっとも、投資事業的な意味合いではなく、ファン対象のイベントビジネスの開発や、コンテンツを活かし客層が重なる他社とのタイアッププロモーションに取り組み、コンテンツビジネスのノウハウの蓄積を図る事が目的(新たなビジネス領域の探求)。
 
・デジタル強化
デジタルが絡んだプロモーションの規模は未だ小さいものの、前期は1.5倍に拡大した。今後の成長が期待できる領域であり、また、現状でも、規模は小さいものの、大半のプロモーションがデジタル絡みの部分を有すると言う。このため、デジタルプロモーション施策に活用できる汎用性の高い演出装置や最新のデジタル販促ツールなど新技術・新コンテンツの開発を目的に、慶應大学 筧 准教授と共同研究開発&ワークショップ活動を進めている(12年12月の開発完了が目標)。
また、デジタルプロモーションの提案力向上を図るべく、プランナー全員に対して自社のデジタルプロモーション室へ3ヶ月間社内出向するローテーション人事を実施している他、全社員を対象に「デジタルリテラシー向上研修プログラム」を実施している(いずれも前12/6期に導入し、13/6期以降も継続していく考え)。

尚、筧 准教授は、2007年3月に東京大学 大学院学際情報学府 博士課程を修了し、11年4月に慶應義塾大学環境情報学部 准教授に就任。主な研究対象はインタラクティブメディア、メディアアート等で、現在、「リアルとデジタルを融合させた実世界情報環境をデザイン」をテーマに研究を行っている。
 
・海外ネットワーク強化
増加しつつあるクライアント・代理店の海外プロモーションニーズに対応するべく、「TOWイベント・プロダクション・ネットワーク(EPN) アジア」の開発に着手した。既存の韓国、上海、シンガポールとのネットワークに加え、中国、インド、台湾、オーストラリアの現地イベントプロダクション計22社とネットワークを構築し、今後の海外案件ニーズへの対応力を高める(海外案件の実績は11/6期1億円、12/6期1.6億円)。
 
・SPグッズ品質管理の強化
SPグッズ品質管理を強化するべく、品質管理・総合検査サービス会社である日本ラボテック(株)(代表者:羽賀 威一郎)と業務提携した。日本ラボテック(株)の豊富な経験と知識を活用して品質管理を強化する事で、グッズ案件の受注拡大を図る考え。また、本年9月には社内に専任の品質管理責任者を配置する。

尚、日本ラボテック(株)は09年7月設立。11/12期の売上高は2億円で従業員数20名。衣類品検査、生活用品検査、食品検査、雑貨・履物ペット用品検査、店舗衛生検査、コンサルティング、及び商品開発支援等を手掛けている。
 
③収益管理の強化
制作管理チームを本部毎の担当制とし原価管理の責任意識を強く持たせる事で、今期の利益率(個別)の約1ポイント改善を目指す。また、最新の相場情報を共有しチーム毎に収益力の底上げを図るべく、「新・協力機関単価表」を作成し全社員へ配付した。
常に原価管理の重要性を社員と幹部に厳しく言い続ける事と、安くても品質保障できる協力会社の選定ノウハウをチーム間・先輩後輩間で共有する事を指導し続ける事が重要であると言う。
 
 
2012年6月期決算
 
 
前期比32.8%の増収、同198.1%の経常増益
売上高は前期比32.8%増の140.3億円。国内広告市場が東日本大震災(以下、震災)後の落ち込みから回復基調をたどる中、情報通信各社(スマートフォン関連)や飲料食品・嗜好品(タバコ)メーカー等のフィールドプロモーションの取り込みが進んだ他、医薬品や化粧品・トイレタリー業界等の新規クライアントの開拓でも成果をあげた(東京モーターショーが開催されたが、関連売上高は2.5億円にとどまった)。

利益面では、人材派遣のオペレーションが中心の店頭プロモーションや飲料・嗜好品で利益率の低い中大型案件が増加したものの、増収効果に加え、コスト要因となっていた子会社(株)ペッププランニングの売却もあり、売上総利益率が13.8%と3.1ポイント改善。業績連動賞与の増加等で販管費が増加したものの、営業利益は11.1億円と前年同期比約3倍に拡大した。出資先であるジェイコムの配当や子会社ソイルの消費税還付金等の計上で営業外損益が改善。(株)ペッププランニングの株式売却益の計上等で特別損益が改善した他、税効果会計の影響もあり、当期純利益は5.9億円と同4.5倍に拡大した。

配当は1株当たり19円の期末配当(13円の期初予想を上方修正)を予定(上期末配当と合わせて年11円増配の32円)。
 
業績上振れの要因
情報通信各社のプロモーションが予想以上に好調だった事に加え、震災の影響により前期から当期にずれ込み実施された案件があった事や震災復興関連案件の発生等の特殊要因もあり売上が上振れ。一方、販管費は想定が保守的だった事もあり、期初予想を下回った。尚、6月半ばに業績予想を上方修正しており、売上・利益共に修正値を上回る着地となった(修正値は売上高138.2億円、営業利益10.0億円、経常利益10.2億円、当期純利益5.3億円)。

尚、情報通信では期末に受注した携帯端末の新製品関連(日本全国500箇所でタッチアンドトライ)の寄与が大きかった(7億円程度)。また、ずれ込み案件は、ゲーム会社のイベントやビール会社のキャンペーンイベント、及び地方での自動車の試乗会等で約3.3億円の寄与。復興関連案件は、節電全国キャラバン、被災地の物産展、ビール会社や流通会社の被災地支援案件等で3.4億円。
 
 
各価格帯共に前期比で増加し、特に中型・大型案件の回復が顕著だった。東京スカイツリーの開業やオリンピック開催等の大型イベントに恵まれた事が12/6期の特徴であり、関連案件の取り込みが進んだ事が業績上振れの一因。
 
 
国内広告市場は東日本大震災後の落ち込みから回復基調にあり、全カテゴリーで売上高が増加した。市場規模が大きいSP(セールスプロモーション)の販促はセグメント全体の中でも比重が大きいカテゴリーであり、同社の注力分野ではあるが、イベントの広報も過去最大の売上となっており、今後は広報に販促をからめたプロモーションミックスにポテンシャルがあると考え、提案営業を強化していく。
 
 
業種別では、ほぼ全業種で前期の実績を上回った。「情報・通信」は携帯各社のスマートフォンの新製品ラッシュが追い風となり、回復基調にある「自動車」は大型新車発表会や震災延期案件の地方試乗会、更には東京モーターショー等が寄与した。また、上記2業種に次ぐ柱とするべく取り組んできた「食品・飲料・嗜好品(タバコ)」や「化粧品・トイレタリー・医薬」は、これまでの開発営業の成果が顕在化しつつある。この他では、震災延期案件のゲーム会社の大型イベント等で「精密機器その他製造」の売上が増加した他、「官公庁」では震災復興関連の中・大型案件(節電・東北物産展)の受注に成功した。

尚、「自動車」は未だ回復の途上にあり、復活しつつある販促活動を取り込む事で売上拡大の余地が大きいと言う。また、「嗜好品(タバコ)」は販促規制強化の懸念があるものの、「食品・飲料」及び「化粧品・トイレタリー」は内需型で安定した販促活動が予想されるため引き続き注力していく考え。この他、「ゲーム」は販促費よりも広告費に重きを置くオンライン系のゲーム会社の動向がポイントであり(今後、販促強化の可能性がある)、「官公庁」は入札のため手間がかかるが、復興や消費税増税関連等で引き続きテーマは多いようだ。
 
 
博報堂グループ向け売上が過去最高を更新した他、電通グループにも回復の兆しがみられた。博報堂グループは、既存部署の深耕に加え、新規の営業局開発活動を積極的に行った結果、韓国携帯、食品・飲料、嗜好品、医薬、スカイツリー関連案件など新規銘柄の受注に成功した。一方、電通グループは、電通本体のプロモーション部署への企画提案型営業の成果が顕在化。清涼飲料、ビール、トイレタリー、官公庁等の新規中大型案件の受注に成功した。
この他では、東京モーターショーや中小企業庁向け案件の寄与でADKグループの売上が増加。
 
(3)営業活動の状況と企画力
広告代理店との信頼関係の構築が進み、広告代理店からのTOW指定案件が全案件の約70%と過去最高となった。指定案件が大幅に増加した事もあり、企画提案の案件数は減少した。ただ、企画勝率(企画案件のうち、制作に移行した案件の割合)が3割台に回復した事で制作移行案件数はほぼ前期並みを確保した。
広告代理店からのTOW指定案件の増加は、顧客視点での提案や実際の制作・実施が評価されている事の表れだが、競合案件への参加が少なくなると、企画提案力や営業力の向上にはマイナス。このため、競合案件への取り組みを強化していく考えで、併せて3割台の企画勝率維持を目標に企画本数の引き上げも図る。
 
 
 
 
期末総資産は前期末比20.7億円増の94.6億円。総資産の増加は業容の拡大によるもので、売上債権、未収入金(ファクタリング債権)、仕入債務、未払法人税等、及び純資産等が増加。運転資金の増加で前期は2.7億円の黒字だった営業CFが2.2億円のマイナスとなった。
 
 
 
2013年6月期業績予想
 
 
前期比9.9%の減収、同26.2%の経常減益
前12/6期は震災によるずれ込み案件や復興関連案件など特殊要因による受注や想定外の大型受注が期末にあった事等を踏まえて、13/6期は保守的な予想となった。期初の受注残高は前期を上回っているものの、特殊要因の一巡による大型案件の減少で期中受注・期中制作高が減少するとみている。
配当は1株当たり年28円を予定(上期末14円、下期末14円)。
 
A:イベントの規模(金額)、実施時期等が決定している案件
B:金額、実施時期等に不確定要素のある案件
松:ほぼ受注する見込みにある案件(80%以上の確度)
竹:企画競合案件のうち、受注する確度の高い案件(50%以上の確度)
梅:企画競合案件のうち、受注する確度が50%未満の要件
 
予想売上高は受注残高(A/B/松の合計)と受注確度の高い案件のうち今期売上計上が可能な案件の合計額であり、売上高の下振れリスクは低い。竹/梅案件(56.9億円)を、どれだけ取り込む事ができるかがポイント。
 
 
今後の注目点
特殊要因の一巡等を踏まえて13/6期は減収・減益予想となったが、予想通りの着地であれば、11/6期を底とする業績回復トレンドから逸脱するものではない。定量的には、期中受注・期中売上案件の取り込みにより期初予想にどの程度上乗せできるかがポイントであり、定性的には、対策として示された3項目(リソースの強化、領域の拡大と専門力&提案力の強化、及び収益管理の強化)の進捗がポイント。これら3項目については、中期的な成長力にかかわるものだけに、その成果が注目される。