ブリッジレポート
(7839) 株式会社SHOEI

プライム

ブリッジレポート:(7839)SHOEI vol.27

(7839:東証2部) SHOEI 企業HP
山田 勝 会長
山田 勝 会長
安河内 曠文 社長
安河内 曠文 社長
【ブリッジレポート vol.27】東京モーターサイクルショー見学レポート
取材概要「3月23日(金)から3月25日(日)にかけて、江東区有明の東京ビッグサイトにおいて第39回東京モーターサイクルショーが開催されました。東京モ・・・」続きは本文をご覧ください。
2012年4月10日掲載
企業基本情報
企業名
株式会社SHOEI
会長
山田 勝
社長
安河内 曠文
所在地
東京都台東区上野5-8-5
決算期
9月 末日
業種
その他製品(製造業)
財務情報
項目決算期 売上高 営業利益 経常利益 当期純利益
2011年9月 9,047 395 371 217
2010年9月 10,078 898 978 638
2009年9月 10,300 1,047 1,335 837
2008年9月 14,995 3,608 3,532 2,214
2007年9月 13,586 2,942 2,751 1,630
2006年9月 11,796 2,310 2,117 1,248
2005年9月 10,661 1,581 1,510 890
2004年9月 9,725 1,364 1,282 732
2003年9月 9,575 757 703 381
2002年9月 8,700 379 190 85
2001年9月 9,088 694 592 359
株式情報(3/30現在データ)
株価 発行済株式数 時価総額 ROE(実) 売買単位
630円 13,772,225株 8,676百万円 3.4% 100株
DPS(予) 配当利回り(予) EPS(予) PER(予) BPS(実) PBR(実)
11.00円 1.7% 23.23円 27.1倍 471.92円 1.3倍
※株価は3/30終値。発行済株式数は直近四半期末の発行済株式数から自己株式を控除。ROE、BPSは前期末実績。
 
 
3月23日(金)から3月25日(日)にかけて、江東区有明の東京ビッグサイトにおいて第39回東京モーターサイクルショーが開催されました。東京モーターサイクルショーは、春のバイクシーズンに先がけて毎年3月下旬に開催されるオートバイと関連アクセサリーの見本市。国内外の車両メーカー、パーツ・アクセサリーメーカー、販売代理店、出版社等、約140社(団体を含む)が出展し、約10万人の来場者を集める日本国内で最大規模のオートバイ関連の見本市。高品質・高付加価値の「プレミアヘルメット」が世界の有力ライダーから高い評価を受けているヘルメット・メーカー SHOEI のブースを訪ねてみました。
 
東京モーターサイクルショーは、東京モーターサイクルショー協会の主催によるもの。同協会は、モーターサイクル産業の振興と健全なモーターサイクル文化の育成・普及を通じ、豊かな社会生活の実現と経済の発展に寄与する事を目的に、1993年10月6日に設立された。
 
今年のモーターサイクルショーには、ホンダ、ヤマハ、スズキ、カワサキといった国内の車両メーカー、パーツ・アクセサリーメーカー、販売代理店、関連団体、出版社、更にはハーレーダビッドソンやBMW等の海外の車両メーカーなど148社が出展した。
 
 
入場口では、平日にもかかわらず、開場を待つバイクファンが列をなす(右画像)。
 
 
同社のブースは、西1ホールの一角にありました。ヘルメット・メーカーのブースとしては、比較的大きな同社ブースで、平野明人取締役管理本部長とスタッフの皆さんにお話を伺いました。
 
第39回東京サイクルモーターショーの目玉商品 「NEOTECH」
モーターサイクル産業を取り巻く環境は依然として厳しい状況ではあるが、同社の第1四半期末(11年12月末)の受注残高は23.4億円と前年同期末比22.6%増加。海外で先行して受注を開始した新製品「NEOTECH」がけん引役となった。
3月から受注を開始した日本も好調。当初5月からの販売を予定していたが、4月に前倒しで発売する事を決めた。
 
 
SHOEIシステムヘルメットの最新モデル 「NEOTECH」
 
 
前々期に発売した「X-TWELVE」が「X-Eleven」の後継モデルとしてエアロダイナミックス性能とデザイン性を更に高めたトップレーシングモデルだったのに対して、今回の新製品「NEOTEC」は、ある程度の年齢層のモーターサイクルファンを念頭に、ロングツーリングから日常的な市街地走行まで、様々な状況での快適なライディングを想定して開発されたシステムヘルメットである。強い日差しを効果的に遮断できるQSV-1サンバイザーや、チンストラップの締結が簡単かつ確実に行えるステンレス製マイクロラチェット等、多くの新機構が導入されており、2012年4月の発売を予定している。
 
<QSV-1サンバイザー>
早朝や夕暮れ時の眩しい日差しに即座に対応できるように、SHOEI初となる内蔵式サンバイザー「QSV-1サンバイザー」を採用した。QSV-1サンバイザーはインジェクション成形によるポリカーボネイト製で、視認性の悪化につながる歪みを徹底的に排除する事で欧州のサングラス規格「EN1836.2005」に適合。両面に防曇効果を備えたハードコートも施した。
 
また、シェルの左側に設置した開閉レバーは、グローブをしたままでも操作しやすいデザインを採用した他、全開位置のポジションでレバーがホールドされるように設計されているいため、走行時に振動等で不意にサンバイザーが閉まる事も無い。加えて、開閉レバーとサンバイザーの接続には特殊ワイヤを採用し、耐久性や信頼感はもちろん、操作感の良さも追及した。
 
<CNS-1シールド+QR-Nシールドベース>
雨、風、騒音の侵入を低減するためにはシェルとの密着性を高める必要があるが、そのためには全閉時のシールドをヘルメット本体のアイポートにいかに密着させるかがポイントになる。「NEOTEC」は、新たに開発した「CNS-1シールド+QR-Nシールドベース」を採用しており、スプリングとカム構造でシールドをアイポートに圧着。加えて、従来はアイポート周囲に配していたウインドビーディング(窓ゴム)をシールドベースをも覆う形状にすると共に、アイポート下部を二重リップ式とする事で、密着性を高め、雨、風、騒音の侵入を大幅に低減した。また、シールドはワンタッチで簡単に脱着でき、ツーリング中のシールドメンテナンスも容易だ。
 
従来は、アイポート周りでシールしていたが、「NEOTEC」はシールドベース部も含めたシールド全周でシールするため、走行風や雨水の侵入を防ぐ事ができる。
 
この他、防曇性(シールドの曇りを抑える)を高めた「PINLOCK® fog-free sheet」の採用やヘルメット内部を常に快適な環境に保ち、ライダーの集中力低下を極力防ぐベンチレーションシステム。更には、表面の音の発生を抑える事はもちろん、イヤースペース内の反響音も抑制するイヤーパッドの採用(着脱式で、好みに応じて耳まわりのスペースを確保する事が可能)による優れた静音特性等も「NEOTECH」の特徴である。
 
 
「NEOTEC」の販売動向及び業績見通し
 
海外で先行して受注を開始した「NEOTECH」がけん引役となり、第1四半期末(11年12月末)の受注残高は23.4億円と前年同期末比22.6%増加した。12/9期第1四半期(10-12月)決算は、売上高が17.4億円と前年同期比11.6%減少し、経常損益が0.1億円の損失(前年同期は47百万円の利益)となったが、第1四半期末の受注残が反映される1月以降の販売は大幅な増加が見込まれている。

加えて、足元で進んでいる円高修正も追い風。上期必要額の50%程度は為替予約しているため、当面の円安メリットは限られるが、円高トレンドが終息し反転するのであれば、欧州での在庫調整の進展期待と相まって、中期的な見通しは一段と明るさを増してくる。