ブリッジレポート:(8860)フジ住宅 vol.28
(8860:大証1部,東証1部) フジ住宅 |
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企業名 |
フジ住宅株式会社 |
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社長 |
宮脇 宣綱 |
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所在地 |
大阪府岸和田市土生町1丁目4番23号 |
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決算期 |
3月 |
業種 |
不動産業 |
項目決算期 | 売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 当期純利益 |
2011年3月 | 59,796 | 3,648 | 3,680 | 2,027 |
2010年3月 | 48,614 | 2,137 | 2,118 | 1,237 |
2009年3月 | 45,300 | 2,584 | 2,388 | 1,361 |
2008年3月 | 48,793 | 2,723 | 2,413 | 2,097 |
2007年3月 | 52,221 | 4,233 | 4,090 | 911 |
2006年3月 | 41,333 | 3,229 | 3,196 | 1,312 |
2005年3月 | 43,954 | 3,208 | 2,799 | 1,661 |
2004年3月 | 34,387 | 2,034 | 1,891 | 684 |
2003年3月 | 32,905 | 1,198 | 1,028 | 545 |
2002年3月 | 33,419 | 899 | 692 | 297 |
2001年3月 | 31,433 | 2,928 | 2,681 | 1,503 |
2000年3月 | 34,268 | 1,596 | 1,117 | -2,237 |
株式情報(2/29現在データ) |
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今回のポイント |
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会社概要 |
分譲住宅事業(11/3期売上構成比41.3%)
用地仕入・許認可の取得から、宅地造成、設計、建築、販売までの一貫体制を構築しており、「自由設計方式」と「街づくり」が特徴。マンション分譲も事業領域だが、地価上昇とその後の供給過剰と需要の低下に伴う事業リスクの高まりを予見し、市場の悪化を予測し05年春の顧客への引渡しを最後に停止していた。リーマンショック後の分譲マンション市場における販売戸数の大幅な減少から価格調整が進み、市場の回復を予測し、11年より駅近の利便性の高い立地に1次取得者向け低価格帯の分譲マンション販売事業を再開。
住宅流通事業( 同 35.3%)
「快造くん」のブランド名で展開している中古住宅の再生・販売や、小規模分譲地に廉価な新築建売住宅の販売を手掛けている。エリアごとに住まい探しの情報拠点となる「おうち館」や、仕入・販売の拠点となる「フジホームバンク」を設け、地域密着営業により交差点単位での地域情報の収集・分析力をベースとした物件の鑑定力や仕入・販売価格の査定の速度と正確性、更にはリフォーム業者の育成とマニュアル化等、独自のノウハウが強み。
土地有効活用事業( 同 10.9%)
賃貸住宅の建築請負と個人投資家向け一棟売賃貸マンションに分かれる。賃貸住宅の建築請負では、遊休地の有効活用を目的とした賃貸マンション・アパート等の建築提案を行なっており、市場調査・企画・設計・建築・竣工引渡後の運営管理までを一貫してサポート。コスト競争力の高い木造アパート「フジパレス」シリーズに08年11月サービス付き高齢者向け住宅「フジパレスシニア」が加わり、より独自性が強まった。金融機関や既契約者からの紹介案件が多い。また、個人投資家向け一棟売賃貸マンションでは、1棟あたり1億円前後の賃貸アパートを中心に展開。資金運用手段として根強い需要がある。
賃貸及び管理事業( 同 12.2%)
100%子会社フジ・アメニティサービス(株)が手掛けている。安定収益源となるばかりでなく、土地有効活用事業や個人投資家向け賃貸マンションの販売等との相乗効果も高い事業。
注文住宅事業( 同 0.3%)
建替え案件を中心にした注文住宅建築及びリフォームを手掛ける。これまでテストマーケティングを行ってきたが、11/3期より新たなセグメントとして独立させた。
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2012年3月期第3四半期決算 |
前年同期比25.3%の増収、同66.4%の経常増益
売上高は前年同期比25.3%増の521.0億円。自由設計住宅、建売住宅、個人投資家向け一棟売賃貸マンションの引き渡しが順調に推移した他、営業拠点の増設効果等で「快造くん」ブランドで展開する中古住宅も大きく伸びた。利益面では、分譲住宅においてリーマン・ショック後の地価下落時に土地仕入を行った高採算物件の引き渡しがピークを迎え、売上総利益率が0.4ポイント改善。拠点の増設に伴う費用増や好調な販売を反映した変動費の増加等で販管費が増加したものの、売上の増加と利益率の改善で吸収し営業利益は37.2億円と同70%増。営業外損益がわずかに悪化したものの、特別損失が減少したため(前年同期は投資有価証券評価損225百万円等を計上)、四半期純利益は同80.5%増となった。
分譲住宅(自由設計住宅)
売上高は前年同期比28.5%増の206.8億円、セグメント利益は同195.7%増の24.2億円。リーマン・ショック後の地価下落時に土地仕入を行った高採算物件の引き渡しがピークを迎え、大幅な増収・増益となった。一方、受注契約高は同27.2%減の179.8億円。極めて水準が高かった前年同期の反動で減少したものの、依然として水準は高い。受注残高は182.4億円で同20.1%減少。ただし、2Q末比では2.7%の減少と受注残を消化しつつ、受注残の減少には歯止めがかかりつつある。分譲現場の多い東大阪市や堺市に住宅情報ギャラリーとして「東大阪店」(11年4月)及び「堺店」(11年9月)を開店し、地域の深耕をはかる。
住宅流通
売上高は前年同期比34.0%増の201.3億円、セグメント利益は同0.8%増の9.7億円。フジホームバンク大阪店の仕入・販売エリアの拡大に加え、阪神・北摂エリアの拡大に伴うフジホームバンク西宮店の開店(11年4月)や泉州地域(大阪南部)の販売強化に向けた「おうち館泉佐野店」の開店(11年6月)。更にはエリア拡大と拠点の増設効果で売上が大きく伸びた。ただ利益面では、拠点開設費用や営業社員等の採用増による営業費用の増加等、先行投資が負担となり微増にとどまった。受注契約高は前年同期比35.4%増の199.6億円と大幅増。受注残は5.3%の増加となっている。
土地有効活用
売上高は前年同期比6.1%増の51.7億円、セグメント利益は同12.5%減の6.4億円。引き渡し時期の関係もあり、相対的に利益率の低い個人投資家向け一棟売賃貸マンションの売上構成比が高まった事が減益の要因。ただ、「フジパレスシニア」の受注は好調で、受注契約高は71.6億円と同68.3%増加した。受注残は同34.1%増の103.5億円となっている。
賃貸及び管理
売上高は前年同期比7.4%増の58.1億円、セグメント利益は同19.0%増の2.8億円。土地有効活用事業にリンクした賃貸物件及び管理物件の取扱い件数が増加した事に加え、売上高の大部分を占める一括借上物件の稼働率も改善した。
注文住宅
売上高は前年同期比93.3%増の2.9億円、セグメント損失18百万円(前年同期は13百万円の利益)。11/3期に本格化した事業であり(10年10月に事業セグメントとして独立)、この8月には大阪府岸和田市内の幹線道路沿いに2棟の常設展示場(モデルハウス)を開設した。損益が悪化したのは、今後の営業展開に向けた営業人員の採用増や常設展示場の開設等の先行投資が負担となったため。受注残は同175.2%増の3.0億円となっている。売上や受注の状況から、着実に事業は立ち上がっている。
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2012年3月期業績予想 |
通期業績予想を上方修正、前年同期比15.4%の増収、同22.3%の経常増益予想
東日本大震災の影響により住宅設備機器・資材の一時的な調達難による住宅竣工・引渡しの遅れを想定していたが、影響は軽微であった。自由設計住宅の引渡しが順調に進んだほか、中古住宅の受注契約が予想を上回って伸びたことから、第3四半期の引渡戸数は期初予想を大きく上回り、平成24年2月29日に通期予想を上方修正した。配当は2円増配で1株当たり年20円を予定(上期末配当9円を含む)している。 (2)売上高の進捗状況
第3四半期売上高の通期予想に対する進捗率は、売上高75.5%、営業利益80.9%、経常利益82.8%、純利益86.8%と高い。受注残は豊富にあり、通期売上予想の690億達成に向けての不安は少ない。
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