ブリッジレポート
(7839) 株式会社SHOEI

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ブリッジレポート:(7839)SHOEI vol.26

(7839:東証2部) SHOEI 企業HP
山田 勝 会長
山田 勝 会長
安河内 曠文 社長
安河内 曠文 社長
【ブリッジレポート vol.26】2012年9月期第1四半期業績レポート
取材概要「第1四半期は2桁減収、赤字転落となった。円高の影響もあり、上期は予想業績未達の可能性もある。一方で、ニューモデル投入を控えて受注は増・・・」続きは本文をご覧ください。
2012年3月21日掲載
企業基本情報
企業名
株式会社SHOEI
会長
山田 勝
社長
安河内 曠文
所在地
東京都台東区上野5-8-5
決算期
9月 末日
業種
その他製品(製造業)
財務情報
項目決算期 売上高 営業利益 経常利益 当期純利益
2011年9月 9,047 395 371 217
2010年9月 10,078 898 978 638
2009年9月 10,300 1,047 1,335 837
2008年9月 14,995 3,608 3,532 2,214
2007年9月 13,586 2,942 2,751 1,630
2006年9月 11,796 2,310 2,117 1,248
2005年9月 10,661 1,581 1,510 890
2004年9月 9,725 1,364 1,282 732
2003年9月 9,575 757 703 381
2002年9月 8,700 379 190 85
2001年9月 9,088 694 592 359
株式情報(3/12現在データ)
株価 発行済株式数(自己株式を控除) 時価総額 ROE(実) 売買単位
565円 13,772,225株 7,781百万円 3.4% 100株
DPS(予) 配当利回り(予) EPS(予) PER(予) BPS(実) PBR(実)
11.00円 1.9% 23.23円 24.3倍 443.67円 1.3倍
※株価は3/12終値。発行済株式数は直近四半期末の発行済株式数から自己株式を控除。
 
SHOEIの2012年9月期第1四半期決算について、ブリッジレポートにてご報告致します。
 
今回のポイント
 
 
会社概要
 
世界ナンバーワンのヘルメットメーカー。オートバイ用を中心に、航空機用や戦車用等の官需用のヘルメットを製造している。販売網は日本のみならず、ヨーロッパやアメリカをはじめ世界50カ国以上を網羅。「SHOEI」ブランドはその安全性と機能性、そして造形の美しさが世界各国で高い評価を受け、高級ヘルメットの代名詞となっている。独自の技術とノウハウ、優れたデザイン力を持つ。
① 「世界一の品質」…Made In Japanのグローバルブランド
② 「世界一のコスト競争力」…ヘルメット業界唯一のトヨタ生産方式でコスト管理
③ 「世界一の楽しい会社」…お客様、株主の皆様、並びに従業員、役職員の満足度を追及
という、3つの世界一を実現する事を経営方針に掲げている。
また、「商品戦略」、「生産戦略」、「市場戦略」を融合させた三位一体の事業戦略も同社の特徴。三位一体の事業戦略を進める事で、顧客満足度、株主及び役職員の満足度向上に努めている。
 
<事業内容>
二輪乗車用ヘルメット(以下、「プレミアムヘルメット」)の売上高が約90%を占めている。なかでも、高品質で高付加価値の「プレミアムヘルメット」に特化し、茨城工場(茨城県稲敷市)、岩手工場(岩手県一関市)の国内2工場で生産。国内生産にこだわる事で、より高い品質を維持すると共に技術の流出防止にも努めている。また、業界では唯一の「トヨタ生産方式」導入企業として、高い限界利益率と在庫回転率、及び優れた資産効率を誇る。
 
<中長期的安定成長と安定利益の実現に向けた基本方針>
・自分の会社は自分で守る
・Made in Japanと雇用の維持(ものづくりの伝承)
・健全な財務内容の堅持
・投資の継続(新製品開発,コストダウン,品質向上,より確かな安全)
・世界中のプレミアムヘルメット市場でナンバーワンを目指す
・新市場開拓と既存市場の深堀り
・利益の公平、公正な分配(50%配当性向,従業員への配分、会社への分配(内部留保))
 
<NEOTEC>  12年4月発売予定
 
 
2012年9月期第1四半期決算
 
 
前年同期比11.6%の減収、経常損益は1,100百万円の損失
売上高は前年同期比11.6%減の17.4億円。国内市場では前年同期の新製品の投入の効果の反動があった。経済の混乱から回復に時間を要している欧州では販売低迷、北米では市場が底打ちした。利益面では、欧州子会社で在庫調整を優先したこと、新製品投入に伴う海外代理店の受注調整の影響等によりヘルメットの生産が前年同期比12.7%減少した結果、単体の売上原価率が大幅に上昇し、経費削減効果はあったものの1,100百万円の経常損失となった。
 
 
 
北米やその他市場は伸びたものの、国内、欧州市場の低迷を補えなかった。販売地域は分散化されている。特にその他地域の売上増が顕著。
 
 
期末総資産は前期末比0.4億円減の80.4億円。借方では、春需に向けた在庫の積み増しによりたな卸資産が増加。貸方では、生産が順調に進んだ事で仕入債務が増加した。1月以降の販売は品質・技術面で優れたニューモデル投入を控え、受注残高は2,345百万円(前年同期比+22.6%)となっている。
 
 
2012年9月期業績予想
 
 
 
 
取材を終えて
第1四半期は2桁減収、赤字転落となった。円高の影響もあり、上期は予想業績未達の可能性もある。一方で、ニューモデル投入を控えて受注は増加しており、第2四半期以降の巻き返しが期待される。需要期を迎える第3四半期後半以降の販売にも注目したい。外部環境については、円高が同社の業績を苦しめてきた。しかし、直近では円安傾向になっており、同社の業績を利益面でフォローするだろう。当第1四半期が業績底打ちとなる可能性が高い。販売地域が分散化されている。長期的には新興国への販売増が期待される。