ブリッジレポート:(6890)フェローテック vol.32
(6890:JASDAQ) フェローテック |
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企業名 |
株式会社フェローテック |
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社長 |
山村 章 |
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所在地 |
東京都中央区日本橋 2-3-4 日本橋プラザビル |
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決算期 |
3月 |
業種 |
電気機器(製造業) |
項目決算期 | 売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 当期純利益 |
2011年3月 | 57,880 | 6,931 | 6,290 | 4,483 |
2010年3月 | 31,541 | 703 | 524 | 156 |
2009年3月 | 36,653 | 2,790 | 2,097 | 743 |
2008年3月 | 36,625 | 3,057 | 2,414 | 1,903 |
2007年3月 | 32,517 | 2,288 | 2,081 | 1,703 |
2006年3月 | 23,946 | 1,210 | 1,040 | 708 |
2005年3月 | 21,105 | 1,762 | 1,456 | 633 |
2004年3月 | 15,000 | 615 | -177 | -645 |
2003年3月 | 12,845 | 111 | -626 | -899 |
2002年3月 | 14,775 | 916 | 984 | -357 |
2001年3月 | 16,435 | 2,665 | 2,561 | 1,644 |
2000年3月 | 7,988 | 892 | 629 | 288 |
株式情報(12/2現在データ) |
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今回のポイント |
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会社概要 |
グループは、同社の他、生産の中心を占める中国等の他、欧米、ロシア、台湾等に展開する連結子会社21社、持分法適用関連会社6社。 <事業セグメント>
事業は装置関連事業、電子デバイス事業、太陽電池関連事業に分かれ、11/3期の売上構成比は、それぞれ48%、12%、37%(この他、ソーブレード、装置部品洗浄、工作機械等の報告セグメントに含まれない「その他」が3%)。近年、急速な伸びを示しているのが、製造装置や石英坩堝等の消耗品を手掛ける太陽電池関連事業である。太陽電池の材料となるシリコン結晶の製造装置には、同社の製品である真空シールが主要部材として使われており、これまで蓄積してきた技術やノウハウが活かされている。
<中期経営計画「Challenge 1000」>
同社グループでは、創業31年目を迎える12/3期を「第2の創業」と位置付け、太陽電池関連事業とLED関連事業を成長ドライバーとする中期経営計画「Challenge1000」(12/3期~14/3期)をスタートさせた。
「Challenge 1000」における具体的な施策
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2012年3月期上期決算 |
前年同期比50.4%の増収、同65.8%の経常増益
シリコン結晶製造装置、坩堝、太陽電池用シリコン等の太陽電池関連事業が大きく伸びた他、装置関連や電子デバイスも堅調に推移し、売上高が357.3億円と前年同期比50.4%増加した。利益面では、太陽電池用シリコンの販売価格の下落や、これに伴うたな卸資産の評価減(3億円)の計上で売上総利益率が低下する中、売上の増加に伴う変動費の増加や新工場の立ち上げ及び子会社設立等で販管費が増加したものの、増収効果で吸収し営業利益が35.6億円と同58.9%増加。支払利息の増加やシンジケートローンの設定手数料等で営業外費用が増加した他、固定資産処分損0.7億円や任用契約一括償却損1.7億円など特別損失4.0億円を計上したものの、四半期純利益は19.6億円と同46.3%増加した。設備投資は42.9億円(前年同期20.9億円)、減価償却費は13.7億円(前年同期13.0億円)。為替レート(期中平均レート)は、米ドル81.78円(前年同期91.02円)、人民元12.52円(同13.34円)。尚、上期の好決算は第1四半期(4-6月)の好調によるもので、第2四半期(7-9月)に入り、各セグメントで急速に減速感が強まった。第2四半期は増収・減益となったが、たな卸資産の評価減(3億円)やシリコン結晶製造装置の一部で発生した出荷延期(影響額:売上高13.5億円、営業利益4.2億円)が利益面で大きな打撃となった。 装置関連事業
売上高146.9億円(前年同期比13.0%増)、セグメント利益18.7億円(同37.1%増)。増収・増益となったものの、第2四半期に入り各製品の需要に一巡感が出てきた。
太陽電池関連事業
売上高166.5億円(前年同期比145.4%増)、セグメント利益9.8億円(同175.6%増)。大幅な増収・増益となったものの、第2四半期に入り、セル・モジュールの市場在庫のだぶつきを背景に、セル・モジュール、ウエーハ、インゴットの価格が急落したな卸資産評価損を計上。シリコン結晶製造装置の一部で発生した出荷延期も響いた。
電子デバイス事業
売上高32.2億円(前年同期比5.6%増)、セグメント利益5.2億円(同28.0%増)。主力の自動車温調シート向けサーモモジュールが、新興国での自動車販売の好調を背景に堅調に推移。この他、エアコン向けを中心に民生用が伸びた他、バイオ向けや光通信向け等の高機能製品も堅調に推移した。
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2012年3月期業績予想 |
前期比8.8%の増収ながら、同33.2%の経常減益予想
下期は装置関連事業及び電子デバイス事業で大幅な減収・減益が見込まれる他、受注残の消化で相対的に売上の落ち込みが小さい太陽電池関連事業も、太陽電池用シリコン(セル・モジュール、ウエーハ、インゴット)の価格下落で大幅な減益見込み。通期では、売上の減少による装置関連事業及び電子デバイス事業の限界利益の減少に加え、増収が見込まれる太陽電池関連事業も価格下落等で採算が悪化。一方、子会社の増加や積極的な設備投資に伴う減価償却費の増加等で販管費が増加するため、営業利益が52.0億円と同25.0%減少する見込み。設備投資は70億円(前期は50.3億円)を予定しており、減価償却費は33.5億円(同26.5億円)を織り込んだ。為替レートの前提は、1ドル=75円(前期は83.8円)、1人民元=12円(同12.5円)。配当は1株当たり20円の期末配当を予定している。 尚、期初予想との比較では、足下の半導体市場や太陽電池市場の動向を踏まえて売上予想を下方修正。外注の内政化等による製造原価の低減や販管費の削減を織り込んだものの、売価の低下等によるによる売上総利益率の見直しもあり、営業利益予想も下方修正した。営業外損益の悪化は、急激な円高による為替差損の増加を織り込んだため。 装置関連事業
売上高253.6億円(前期比8.4%減)、セグメント利益25.0億円(同19.3%減)。最終製品の需要減少を受けて、各種製造装置の投資意欲が後退。製造プロセスに使用される消耗品等の需要も減少する見込み。製品別の足元の状況及び下期の見通しと取り組みは次の通り。
太陽電池事業
売上高301.1億円(前期比42.4%増)、セグメント利益19.0億円(同23.2%減)。欧州市場での太陽電池パネルの在庫調整の遅れから部材である太陽電池セルや同ウエーハの価格下落が続いており、シリコン結晶製造装置、消耗品・材料共に減少する見込み。価格下落も響く。このため、シリコン結晶製造装置では短納期対応に加え、コスト削減や装置の心臓部にあたるホットゾーンの改良による生産性改善(引上げ速度の向上)等、ユーザーニーズに即した製品を投入すると共に中国以外の海外市場への営業を強化する。また、部材コストの削減、経費削減、在庫削減、更には人員削減を進め収益力の強化にも努める。製品別の足元の状況及び下期の見通しと取り組みは次の通り。
製品別の状況と取り組み
電子デバイス事業
売上高52.8億円(前期比23.7%減)、セグメント利益6.0億円(同48.5%減)。医療・バイオ機器・半導体・光学向けが堅調に推移する見込みだが、自動車温調シート向けサーモモジュールはモデルチェンジによる一時的な在庫調整が見込まれる(民生用は、季節要因で上期比減収)。この他、光通信向けは市場低迷が続くものの、ハイエンド製品の販売強化によるシェアアップが見込まれる。価格競争力強化に向け自動化ラインを拡充すると共に、レアメタル(テルル)の減量品の開発・投入により、レアメタルの価格上昇の影響を吸収し収益性の改善に努める。一方、販売面では、光通信向けでハイエンド製品の販売を強化する他、パワーデバイス用基板の品質を改善し拡販を図る。 |
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