ブリッジレポート:(4849)エン・ジャパン vol.28
(4849:JASDAQ) エン・ジャパン |
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企業名 |
エン・ジャパン株式会社 |
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会長 |
越智 通勝 |
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社長 |
鈴木 孝二 |
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所在地 |
東京都新宿区西新宿 6-5-1 |
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決算期 |
3月 |
業種 |
サービス業 |
項目決算期 | 売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 当期純利益 |
2010年12月 | 9,991 | 1,774 | 1,803 | 875 |
2009年12月 | 10,209 | 1,259 | 1,212 | 459 |
2008年12月 | 21,329 | 5,943 | 5,906 | 3,090 |
2007年12月 | 22,686 | 7,564 | 7,573 | 4,168 |
2006年12月 | 16,919 | 5,605 | 5,607 | 3,105 |
2005年12月 | 11,491 | 3,791 | 3,826 | 2,203 |
2004年12月 | 6,980 | 2,245 | 2,254 | 1,253 |
2003年12月 | 4,372 | 1,749 | 1,754 | 1,038 |
2002年12月 | 3,107 | 1,305 | 1,283 | 663 |
2001年12月 | 1,876 | 933 | 898 | 464 |
2000年12月 | 620 | 254 | 249 | 132 |
株式情報(8/26現在データ) |
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今回のポイント |
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会社概要 |
また、10/12期には、高い専門性と語学力が求められる外資系企業のエグゼクティブ職を中心とした人材紹介と人材派遣を手掛けるウォールストリートアソシエイツ(株)を子会社化した他、クラウド型人事システム&給与計算アウトソーシング「FINE」の販売や結婚式場情報サイト「[en]グリーン・ウエディング(11年4月に「エン・ウエディング」にリニューアル)の運営を開始する等、新たな事業分野へも積極的に展開している。 上記サービスの他、教育・評価事業として、社員研修、適正テスト開発、及び人事制度構築等のサービスを提供している(売上構成比3%)。
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2012年3月期第2四半期(1月~6月)決算 |
前年同期比36.0%の増収、同92.9%の経常増益
売上高は前年同期比36.0%増の57.4億円。10年8月に子会社化(10/12期第3四半期より連結)したウォールストリート・アソシエイツ(株)(以下、WSA社)の寄与(10.1億円の増収要因)や、「[en]社会人の転職情報」の売上増(同3.8億円の増収)で、主力の中途採用事業の売上が51.1億円と同37.9%増加。採用活動の支援を行う「プロセス商品」の販売好調で新卒採用事業の売上も4.4億円と同26.0%増加した。利益面では、WSA社の連結化及び及び賞与のフル支給再開による人件費増(9.8億円)等で販管費が増加したものの増収効果で吸収。営業利益は9.6億円とほぼ倍増した。
中途採用事業
当事業には、「[en]社会人の転職情報」、「[en]転職コンサルタント」、「[en]派遣のお仕事情報」、「[en]チャレンジ!はた☆らく」、WSA社、及び適性テスト等の「中途関連その他」の収益が計上されている。11年1~6月の売上高は前年同期比37.9%増の51.1億円、セグメント利益は同28.1%増の14.1億円。企業の中途採用ニーズは緩やかな回復基調が続いており、震災の影響で凍結していた一部業種の採用も再開された。ただ、正社員については、ミドルクラス以上の募集がメインとなっており、採用難易度の高い案件が多くなった。一方、派遣は、案件数が回復傾向にあるものの、2012年問題への対応もあり、大手派遣会社を中心に委託・請負へのシフトが進んだ。 新卒採用事業
当事業には、「[en]学生の就職情報」及び「新卒関連その他」(適性テスト等)の収益が計上されている。11年1~6月は売上高が4.4億円と前年同期比26.0%増加し、損失が前年同期の3.8億円から2.7億円に減少した。12年3月卒業予定学生の採用が長期化しており、13年3月卒業予定学生の採用活動計画の決定に遅れが生じている。このため、新卒サイトの営業活動も例年より遅くなっているが、13年度の中堅・中小・ベンチャー企業の採用意欲は前期よりも高い傾向にある。
教育評価事業
11年1~6月は売上高が1.2億円と前年同期比18.8%減少し、15百万円の損失となった(前年同期は14百万円の利益)。東日本大震災以降、企業はコスト全般を抑制する傾向にあり、人材育成投資も抑えられた。定額制研修サービス「エンカレッジ」については、サービス提供元の増加で認知度も高まってきたが、競争も激しくなってきた。
その他の事業
当事業には、結婚式場情報サイト「エン・ウエディング」(11年4月28日に「[en]グリーン・ウエディング」からリニューアル)の運営やクラウド型人事システム&給与計算アウトソーシング「FINE」の販売にかかる収益が計上されている。11年1~6月は「FINE」の納品もあり売上高が前年同期の7百万円から54百万円に増加し、損失が251百万円から163百万円に減少した。
前年同期比35.2%の増収、同156.5%の経常増益
売上高は前年同期比35.2%増の28.4億円。主な増収要因は、WSA社の寄与(5.2億円)と、[en]社会人の転職情報の増収(1.6億円増)及び[en]学生の就職情報の増収(0.6億円増)。利益面では、労務費が同2.7倍強に増加したものの、増収効果で吸収し売上総利益が増加。人件費が大幅に増加したものの、広告宣伝費・販売促進費が減少する等で販管費の伸びが抑えられ、営業利益が同3倍強に拡大した。
セグメント別動向
中途採用事業は売上高が25.5億円(前年同期は18.5億円)、セグメント利益が6.7億円(同5.5億円)。サーチ型採用ソリューション(成功報酬型サービス)の好調等で「[en]社会人の転職情報」の売上が増加。WSA社は震災で中断していた外資系企業の採用再開等で6月の売上が過去最高を更新。「[en]転職コンサルタント」もサイトのリニューアル以降、オプションの売上が増加した。新卒採用事業は採用に成功した顧客企業を中心にリピート受注が増加した他、テストの売上も同26.9%増加し、売上高が前年同期の1.2億円から1.9億円に増加。増収効果で損失が2.7億円から1.5億円に減少した。第3四半期(7-9月)以降は、既存顧客の深耕と共に新規顧客開拓にも注力していく考え。また、営業を開始した「人間成長宣言」パックについては、13サイトで200社からの受注を目指している。 教育・評価事業は、震災以降、定額制研修サービス「エンカレッジ」の新規会員企業獲得で苦戦したこと及び教育商品の一部を新卒採用事業に移管したことにより、売上高が前年同期の110百万円から69百万円に減少。セグメント利益も前年同期の36百万円から4百万円に減少した。会員ニーズに合わせて講座内容の変更を行い満足度の向上に努めた他、テストの売上拡大に向け、新商品の開発や既存商品の改良を行った。 その他事業は売上高が前年同期の7百万円から27百万円に増加し、損失が161百万円から62百万円に減少した。 「エン・ウエディング」は4月末にサイトリニューアルを実施し更なる差別化を図った他、掲載会場と連携してユーザーニーズに則したプラン・商品の開発に取り組んだ。一方、人事トータル支援システム「FINE」については、この四半期に複数案件の受注に成功。加えて、複数の商談が進行中である(決定までには時間を要する見込み)。 |
2012年3月期(15ヶ月決算)業績予想 |
通期(11年1月から12年3月までの15ヶ月間)予想は、売上高155.8億円、経常利益27.3億円
10年1月~11年3月までの15ヶ月間との比較では、20.9%の増収、20.7%の経常増益となる。労務費、人件費、広告宣伝費・販促費等が増加するものの、増収効果で吸収し営業利益が同21.9%増加する見込み。配当は1株当たり期末1,825円を予定。
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中期経営計画 |
(1)中期方針
Ⅰ.「入社後の活躍」にこだわり、サービスの高付加価値化を図るⅡ.エン・ジャパンとして築いた資産を活用し、第二の柱となる事業を立ち上げ ①人財事業分野における注力ポイント 入社後フォロー
・[en]社会人の転職情報、[en]チャレンジ!はた☆らく:顧客との連携を強化し、従来以上に注力
・[en]学生の就職情報:入社後3年目までのフォロー商品をサイト共にパッケージ化「人間成長宣言」 ②人財事業分野における新規展開 アジア展開、新規事業の立上げ
・アジア展開:WSA社がシンガポールオフィスを開設、他エリアへの展開も計画中
・新規事業の立上げ:ソーシャルリクルーティングツール「enTreeWork」をリリース、現在は無償提供だが、将来的には有料化を目指す。その他新サービス、事業を検討中 ③人財事業分野以外における中期方針 結婚式支援事業の早期育成
・震災の影響を受け苦戦、サイトリニューアルを実施、黒字化を優先
(2)中期方針追加事項
①チャレンジ!はた☆らくの見直し
震災の影響を受け苦戦
→ 体制の建て直し、ターゲットの見直しを行い、今期修正計画の達成を目指す
②FINEの見直し
商品や対象顧客(人事)の特性上、成約までに時間を要する事を認識していたものの想定以上に商談が長期化
→ 事業戦略は変更せず、数値計画を後ろ倒しして、収益化に向け取組む
③「人材紹介」の本格スタート、転職コンサルタントの見直し
従来から個別サービスとして行っていた「人材紹介」サービスを本格的に開始したが、に掲載転職コンサルタントの既存顧客(同社サイトへ出稿していた転職コンサルタント)との間でバッティングが発生
→ 転職コンサルタントの顧客には「[en]社会人の転職情報」の会員データベースを開放、成約した場合に成約フィーの一定割合を徴収する成功報酬体系に変更
(3)数値目標
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