ブリッジレポート:(2462)ジェイコムホールディングス vol.19
(2462:東証1部) ジェイコムホールディングス |
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企業名 |
ジェイコムホールディングス株式会社 |
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社長 |
岡本 泰彦 |
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所在地 |
大阪市中央区西心斎橋 2-1-3 |
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決算期 |
5月 末日 |
業種 |
サービス業 |
項目決算期 | 売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 当期純利益 |
2010年5月 | 13,522 | 789 | 834 | 475 |
2009年5月 | 14,162 | 913 | 953 | 340 |
2008年5月 | 12,404 | 885 | 907 | 489 |
2007年5月 | 9,605 | 812 | 786 | 444 |
2006年5月 | 6,657 | 594 | 552 | 274 |
2005年5月 | 4,684 | 284 | 281 | 152 |
2004年5月 | 3,271 | 142 | 141 | 56 |
2003年5月 | 2,222 | 90 | 88 | 45 |
2002年5月 | 1,616 | 77 | 76 | 40 |
2001年5月 | 1,369 | 73 | 70 | 34 |
株式情報(4/14現在データ) |
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今回のポイント |
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会社概要 |
<沿革>
1993年9月、パッケージ旅行の企画会社(株)パワーズインターナショナルとして設立されたが、携帯電話市場の成長性に着目して96年4月に携帯電話ショップの運営を開始。同年11月にはジェイコム(株)に商号を変更すると共に定款を変更し携帯電話業界に完全にシフトした。98年10月にはショップ運営のノウハウを活かして携帯電話業界向け人材ビジネスに参入。人材ビジネスの順調な拡大を背景に、2005年12月の東証マザーズ上場、更には07年2月の東証1部への市場変更とステータスも向上した。09年12月には、更なる業容の拡大を目指して持株会社体制へ移行すると共に商号をジェイコムホールディングス(株)に変更。併せて、認可・認証保育園の開設や院内・企業内・学内での保育サービスの受託を手掛ける(株)サクセスアカデミー(現サクセスホールディングス(株))に資本参加し、持分法適用関連会社とした。
<事業内容>
事業は、携帯電話業界向けを中心に、情報通信、金融、アパレル・美容等を顧客とする総合人材サービス事業と携帯電話ショップ運営のマルチメディアサービス事業に分かれ、11/5期3Qは前者の売上高が全体の97.1%を占めた。総合人材サービス事業は契約形態により、派遣契約、業務委託契約(同社から見れば業務の受託)、及び紹介予定・職業紹介契約に分かれ、セグメント内の売上構成比は、それぞれ71.4%、28.5%、0.1%。また、マルチメディアサービスでは、各通信キャリアと丸紅テレコム(株)との三者間契約により、関西地区でドコモショップ1店舗、ソフトバンクショップ1店舗を運営している。
<若年層のステップアップを支援>
総合人材サービス事業では、派遣社員等やアルバイトを受け入れる企業側のメリットだけを追求するのではなく、働く側のキャリアアップにも配慮している。具体的には、派遣社員もしくはアルバイトとして採用した社会経験の浅い学生やフリーター等の若年層を、教育やOJT(オン・ザ・ジョブ・トレーニング)により勤続年数に応じてステップアップさせ、最終的には希望する職業へ正社員として就職できるよう支援するシステムが構築されている。
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2011年5月期第3四半期決算 |
前年同期比15.3%の増収、同13.0%の経常増益
売上高は前年同期比15.3%増の116.0億円。携帯電話業界における販売関連全般の業務委託案件を順調に受託した他、アパレル業界等で新規開拓も進展。主力の総合人材サービスの売上が112.7億円と同16.3%増加した。利益面では、業務委託案件のサービス開始が集中したため一時的に売上総利益率が低下したものの、コスト管理の徹底と業務の効率化による販管費の伸び抑制でほぼ前年同期並みの営業利益率を維持。持分法投資利益の増加等で営業外損益も改善し、経常利益は6.9億円と同13.0%増加した。四半期純利益が同6.2%の増加にとどまったのは、関係会社株式売却益がなくなる一方で投資有価証券評価損が増加し、特別損益が悪化したため。
(2)総合人材サービス事業の動向
契約形態別では、携帯電話業界向けを中心に業務委託契約が前年同期比74.2%増加した他、売上構成比が70%を超える派遣契約も同3.0%増と堅調に推移。業界別では、携帯電話業界向けが同17.4%増加した他、求人サイト事業を足がかりに新規取引が増加したアパレル・美容業界向けが同3.5倍に拡大した。顧客別では、業務委託の営業強化が奏功し携帯キャリア及び大手携帯電話販売代理店向けが増加した他、顧客毎の需要に応じた営業が成果を上げ大手以外の販売代理店向けも大きく伸びた。また、地域別では、業務委託案件の取り込みが進み首都圏、関西圏を中心に全国的に売上が増加した。
(4)財政状態及びキャッシュ・フロー(CF)
第3四半期末の総資産は前期末比3.3億円増の57.9億円。総合人材サービス事業の拡大で売上債権やスタッフの給与となる未払金が増加した。CFの面では、税負担が増加したものの、好調な業績を受けてほぼ前年同期比並みの営業CFを確保。余資運用での収入の増加や、M&Aに伴う支出の減少により投資CFのマイナス幅も縮小し、前年同期は2.0億円のマイナスだったフリーCFが33百万円の黒字に転じた。
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2011年5月期業績予想 |
通期業績予想に変更は無く、前期比7.2%の増収、同7.9%の経常増益予想
「業績は概ね計画通りに推移している」として、通期の業績予想に変更は無かった。売上の内訳は、主力の総合人材サービスが前期比7.5%の140億円、マルチメディアサービスがほぼ前期並みの5億円。総合人材サービスは繁忙期の年度末を迎え、TOW(4767)との提携効果も含め、キャンペーン関連や新規業界・事業での売上増が見込まれる。利益面では、業務委託案件の利益率改善も進む見込み。2月1日には、未だ拠点展開の余地が大きい東日本地区で北関東支社(さいたま市大宮区)を開設した。配当は1株当たり2,000円の期末配当を予定(中間配当2,000円と合わせて年4,000円)。尚、通期業績予想に対する進捗率は、売上高80.1%、営業利益77.4%、経常利益77.8%、当期純利益73.7%。3月11日に発生した東日本大震災についても大きな影響は無いと思われるが、「現在調査中であり、重大な影響が見込まれる場合には速やかに情報開示する」との事。 |
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