ブリッジレポート
(9445) 株式会社フォーバルテレコム

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ブリッジレポート:(9445)フォーバルテレコム vol.24

(9445:東証マザーズ) フォーバルテレコム 企業HP
谷井 剛 社長
谷井 剛 社長

【ブリッジレポート vol.24】2011年3月期第3四半期業績レポート
取材概要「新サービス「ツーウェイスマート」はスマートフォンを利用したFMC(Fixed Mobile Convergence)サービスで、一台のスマートフォンを社内では・・・」続きは本文をご覧ください。
2011年4月19日掲載
企業基本情報
企業名
株式会社フォーバルテレコム
社長
谷井 剛
所在地
東京都千代田区神田小川町 3-9-2
決算期
3月
業種
情報・通信
財務情報
項目決算期 売上高 営業利益 経常利益 当期純利益
2010年3月 13,956 347 327 194
2009年3月 15,042 391 388 133
2008年3月 13,466 337 344 192
2007年3月 12,461 845 840 975
2006年3月 11,024 859 868 841
2005年3月 7,740 470 452 726
2004年3月 6,114 214 205 205
2003年3月 7,746 93 40 69
2002年3月 11,879 -1,732 -1,779 -4,939
2001年3月 18,224 284 134 45
2000年3月 20,503 53 -50 88
株式情報(3/18現在データ)
株価 発行済株式数 時価総額 ROE(実) 売買単位
24,780円 166,932株 4,136百万円 9.6% 1株
DPS(予) 配当利回り(予) EPS(予) PER(予) BPS(実) PBR(実)
1,500.00円 6.1% 1,199.06円 20.7倍 11,455.43円 2.2倍
※株価は3/18終値。
 
フォーバルテレコムの2011年3月期第3四半期決算について、ブリッジレポートにてご報告致します。
 
今回のポイント
 
 
会社概要
 
電話機やOA機器の販売を手掛けるフォーバル(8275)グループで通信事業を展開。電気通信事業者から回線を仕入れてエンドユーザーに再販する回線リセーラー(再販業者)であり、ターゲットは中小企業。もっとも、単に回線を再販するだけでなく、一般番号ポータビリティー(従来と同じ電話番号での使用が可能)や携帯電話への発番通知等、独自のサービスを付加している。また、同社のサービスを利用すれば、国内電話、国際電話、インターネット等の請求が一本化される(ワンビリングサービス)ため、ユーザー企業は事務処理を簡素化する事ができる。
 
<事業内容>
事業は、「FTフォン」等の法人向けVoIPサービス(高速ブロードバンド回線を利用した電話やインターネット接続サービス)や法人向け国際電話・市内外電話サービス、及び関連する情報通信機器販売等のIP&Mobileソリューション事業、連結子会社(株)トライ・エックス及び同社の子会社(株)新英、タクトシステム(株)が手掛ける印刷や特注文具(ファイル・バインダー等)の製造・販売のドキュメント・ソリューション事業、及び連結子会社(株)FISソリューションズが手掛ける経営支援コンサルティング及び保険サービスのコンサルティング事業に分かれる。
 
 
 
2011年3月期第3四半期決算
 
 
前年同期比2.5%の減収、同23.9%の経常増益
売上高は前年同期比2.5%減の101.0億円。子会社が手掛けるドキュメント・ソリューション事業が回復傾向にある他、コンサルティング事業も伸びたが、(株)フォーバルテレコムが手掛けるIP&Mobileソリューション事業の苦戦が響いた。利益面では、販売網拡大に伴う人件費の増加(8.7億円→9.7億円)や地代家賃の増加(57百万円→62百万円)等で販菅費が増加したものの、売上の増加とドキュメント・ソリューション事業を中心にした売上総利益率の改善で吸収、営業利益は2.5億円と同14.9%増加した。持分法投資損益(△9百万円→8百万円)の改善で営業外損益が改善した他、投資有価証券売却損(43百万円)、減損損失(41百万円)、事務所移転費用12百万円など特別損失1.2億円を計上したものの、税効果会計の影響で四半期純利益は1.6億円と同48.4%増加した。
 
 
 
(3)財政状態及びキャッシュ・フロー(CF)
第3四半期末の総資産は前期末比2.0億円減の61.9億円。借方では、売上債権の回収が進んだ他、償却により無形固定資産が、売却により投資有価証券が、それぞれ減少。貸方では、子会社の借入金の減少で有利子負債が、配当の支払いで純資産が、それぞれ減少した。CFの面では、売上債権の回収が進み営業CFが増加する一方、貸付の減少で投資CFのマイナス幅が大幅に縮小したため、前年同期は67百万円のマイナスだったフリーCFが4.5億円の黒字に転換。有利子負債の削減を進めたものの、現金及び現金同等物の第3四半期末残高は16.6億円と前期末比71百万円増加した。
 
 
 
2011年3月期業績予想
 
 
通期業績予想に変更は無く、前期比0.3%の増収、同19.1%の経常増益予想
ドキュメント・ソリューション事業の業績回復やスマートフォンを利用したFMC(Fixed Mobile Convergence)サービス「ツーウェイスマート(2waySmart)」の営業軌道化等で第4四半期も堅調な業績推移が見込まれる。配当は1株当たり800円の期末配当を予定(上期末配当と合わせて年1,500円)。
 
(2)フォーレスト(株)との業務提携
フォーレスト(株)(埼玉県さいたま市)と同社は、両社が事業基盤を有する法人向けサービスの拡販を加速化させるべく業務提携した。
 
①業務提携の目的
フォーレスト(株)は、東京23 区内の法人をターゲットとして、「迅速な当日配送と更なる価格メリット」を訴求するオフィス用品通販サービス“オフィスライナーTOKYO23”を新たにリリースするが、その拡販に際して、(株)フォーバルテレコムの法人向け通信サービス(fitコール、fit 接続サービス、2waySmart 等)を採用し、“オフィスライナーTOKYO23”とパッケージ化したポイントバック制度を構築。加えて、“オフィスライナーTOKYO23”の購入費用と通信費用の請求を一本化(ワンビリング)して顧客の支払い業務の簡素化にも貢献する。顧客はフォーレスト(株)のサービスと(株)フォーバルテレコムのサービスを単独で利用するよりも大きなユーザーメリット(価格メリット+業務効率化メリット)を享受する事ができる。
 
②フォーレストについて
コクヨ(株)(東証1部 7984)の連結子会社(46.4%出資)であり、92 年7月にコピー用紙のフォーレストとして通販事業をスタート。以来、取扱商品を順次拡大し、現在では、OA 用紙、OAサプライ、文具、事務用品、オフィス家具、ユニフォーム、印刷・印鑑、PC 関連品、オフィス日用品といったオフィス用品に加え、食品、飲料、店舗用品、作業用品等各種業務用品、消耗品等、約35,000アイテムを「簡単・便利」、「安価」をキーワードにカタログ販売やオフィスライナーTOKYO23 を含めた複数のオンラインショップを通して、全国約50 万登録ユーザー様に販売している。
 
Webサイト:http://www.forest.co.jp/ 又は http://www.officeliner-tokyo23.com
 
 
取材を終えて
新サービス「ツーウェイスマート」はスマートフォンを利用したFMC(Fixed Mobile Convergence)サービスで、一台のスマートフォンを社内では内線電話として、社外では携帯電話として利用するシステム。社内外のどこにいても一台のスマートフォンで対応できるため社内のビジネスフォンの内線電話が不要になり、通信費の削減や業務の効率化に寄与する。また、現在利用しているビジネスコードレスフォンと使い方が変わらないため、導入にあたっての敷居も低い。今後、スマートフォンだけでなく、タブレット型端末やノートパソコン等へも利用端末の対象を広げていく他、グループウェアや経費清算ソフトなど各種の業務用アプリの提供や有料専用コールセンターサービスの提供によりサービスの高付加価値化も進めていく考え。業界初の本格的なFMC(Fixed Mobile Convergence)サービスとしてスタートした「ツーウェイスマート」の今後の展開に期待したい。