ブリッジレポート:(2183)リニカル vol.5
(2183:東証マザーズ) リニカル |
|
||||||||
|
企業名 |
株式会社リニカル |
||
社長 |
秦野 和浩 |
||
所在地 |
大阪市淀川区宮原1-6-1 新大阪ブリックビル |
||
決算期 |
3月 |
業種 |
サービス業 |
項目決算期 | 売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 当期純利益 |
2010年3月 | 2,404 | 480 | 473 | 273 |
2009年3月 | 2,036 | 549 | 515 | 300 |
2008年3月 | 1,273 | 505 | 494 | 296 |
2007年3月 | 613 | 186 | 195 | 114 |
2006年3月 | 118 | 16 | 19 | 11 |
株式情報(1/31現在データ) |
|
|
今回のポイント |
|
会社概要 |
<業務内容>
モニタリング業務
新薬開発において最も重要な役割を果たす業務の一つで、治験が手順通り正確に行われているかをモニタリング(監視)する。具体的には、CRA(Clinical Research Associate:治験モニター)が治験を実施する医療機関に対して治験薬や実施計画書について説明、その後、治験が手順通りに行われているかをモニタリングし、治験データを回収する。
品質管理業務
CRAが医療機関から収集したデータが法令や計画書通りに実施されているかについて、定められたチェックリスト等を用いて確認する業務。品質管理業務は治験の質を左右する重要な役割を果たしている。
コンサルティング業務
製薬会社に対して、新薬開発のスケジュール作成から治験企画、承認申請に至るまでのコンサルティングを行う業務。新薬開発をスムーズに進めるための技術的なサポートも行なっている。
<中期事業戦略>
がん領域を中心にした治験領域の拡大と日米欧の3極体制の整備により既存事業(CRO)を強化すると共に、新規事業(CSO)展開により業容の拡大を図る。CSOとはContract Sales Organizationの略で、医薬品の販売において重要な位置を占めるMRの派遣やマーケティング支援等により製薬会社の医療機関向け医薬品販売を支援する。CRO事業に加え、CSO事業を手掛ける事で新薬の開発段階から上市後に至る一気通貫のサービスが可能となり、付加価値向上はもとより、製薬会社の利便性も高まる。尚、がん領域は、国内の大手医薬品会社がM&Aを含めて強化している領域で、世界の主要抗がん剤の売上は右肩上がりで推移している。また、3極体制の整備では、先ず米国での拠点整備に取り組む。米国法人LINICAL USA, INC.(米国カリフォルニア州、08年7月設立)が現地でモニタリング・コンサル業務を手掛けており、今後、国内で育成した人材を子会社へ出向させ人員の拡充を図る考え。
|
2011年3月期第3四半期決算 |
前年同期比7.3%の増収、同29.8%の経常減益
上期に受注した中枢神経系領域やがん領域等の案件が本格的に稼動した事で第3四半期(10-12月)に入りCRO事業の売上が大きく伸びた他、前期より開始したCSO(医薬品営業受託業)も徐々に寄与し始めた。ただ、第1四半期(4-6月)に発生した大型案件の開発中止の影響を吸収するには至らず、受注計画に従い期初に増員した臨床開発モニター(CRA)の稼働率が低下し売上総利益率が5.2ポイント悪化。事業拡大に向けた品質管理担当者の増員やLINICAL USA INC.の事業の本格化に伴う販管費の増加が負担となり、営業利益は同28.4%減少した。
(3)財政状態及びキャッシュ・フロー(CF)
第3四半期末の総資産は前期末比1.7億円増の15.8億円。自社株買い(自己株式△9百万円→△2.9億円)で純資産が減少する一方、国内のCRO事業及びCSO事業の受注増やLINICAL USA INC.の事業の本格化に対応するべく、10年10月に無担保変動利付社債発行により3.5億円、長期借入により1.5億円を調達した。CFの面では、利益の減少や第3四半期に入っての売上増に伴う運転資金の増加で営業CFが悪化。差入保証金の減少で投資CFのマイナス幅が縮小したものの、前年同期は2億円の黒字だったフリーCFが0.6億円のマイナスとなった。
|
2011年3月期業績予想 |
通期業績予想に変更は無く、前期比20.0%の増収、同22.8%の経常増益予想
通期予想に対する進捗率は、売上高が64.9%(前年同期は72.6%)、経常利益が39.7%(同69.6%)と、前年同期を下回るものの、豊富な受注残の消化で通期業績予想の達成を目指す。配当は1株当たり11円の期末配当を予定している。
|
|
本レポートは情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を意図するものではありません。また、本レポートに記載されている情報及び見解は当社が公表されたデータに基づいて作成したものです。本レポートに掲載された情報は、当社が信頼できると判断した情報源から入手したものですが、その正確性・完全性を全面的に保証するものではありません。当該情報や見解の正確性、完全性もしくは妥当性についても保証するものではなく、また責任を負うものではありません。 本レポートに関する一切の権利は(株)インベストメントブリッジにあり、本レポートの内容等につきましては今後予告無く変更される場合があります。 投資にあたっての決定は、ご自身の判断でなされますようお願い申しあげます。 Copyright(C) 2024 Investment Bridge Co.,Ltd. All Rights Reserved. |