ブリッジレポート
(4767) 株式会社テー・オー・ダブリュー

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ブリッジレポート:(4767)テー・オー・ダブリュー vol.23

(4767:東証1部) テー・オー・ダブリュー 企業HP
川村 治 会長兼社長
川村 治 会長兼社長

【ブリッジレポート vol.23】2011年6月期第1四半期業績レポート
取材概要「業績が回復しているクライアントの数は増加しているものの、広告費・販促費の抑制や絞込みを続けるクライアントも多いようで第1四半期は厳しい・・・」続きは本文をご覧ください。
2010年12月7日掲載
企業基本情報
企業名
株式会社テー・オー・ダブリュー
会長兼社長
川村 治
所在地
東京都港区虎ノ門 4-3-13 神谷町セントラルプレイス
決算期
6月
業種
サービス業
財務情報
項目決算期 売上高 営業利益 経常利益 当期純利益
2010年6月 12,575 671 670 357
2009年6月 14,210 1,401 1,392 876
2008年6月 14,397 1,362 1,343 729
2007年6月 13,070 1,051 1,041 551
2006年6月 12,341 781 784 423
2005年6月 10,705 771 782 465
2004年6月 9,638 781 765 466
2003年6月 9,441 1,103 1,073 537
2002年6月 8,600 940 920 462
2001年6月 7,555 756 730 371
2000年6月 5,995 556 537 238
株式情報(11/19現在データ)
株価 発行済株式数 時価総額 ROE(実) 売買単位
476円 11,447,365株 5,449百万円 6.9% 100株
DPS(予) 配当利回り(予) EPS(予) PER(予) BPS(実) PBR(実)
32.00円 6.7% 42.86円 11.1倍 435.33円 1.1倍
※株価は11/19終値。発行済株式数は直近四半期末の発行済株式数から自己株式を控除。
 
テー・オー・ダブリューの2011年6月期第1四半期決算について、ブリッジレポートにてご報告致します。
 
今回のポイント
 
 
会社概要
 
イベント・プロモーション業界のトップカンパニー。イベント及びセールスプロモーション(SP)の「企画」・「制作」・「運営」・「演出」を手掛けており、SPに関するグッズ・印刷物の企画・制作も行っている。約8,000社がしのぎを削る業界にあって、同社は頭一つ抜け出た存在。また、競合他社が限られた大手広告代理店とだけ取引しているのに対して、同社は国内外の大手広告代理店10社以上と取引しており、東京ドーム、幕張メッセ、国際フォーラム、東京ビッグサイト等、大型会場でのイベントを1社で受注できる制作力と資本力を有する。2000年7月に株式を店頭登録。07年6月の東証2部上場を経て、08年6月25日に東証1部指定替えとなった。
 
 
 
2011年6月期第1四半期決算
 
 
前年同期比29.8%の減収、同51.8%の経常減益
売上高は前年同期比29.8%減の22.4億円。新役員体制及び組織力の強化や企画提案を増やし広告会社のプロモーション部門への対応を強化した成果で販促(SP)関連が伸びたものの、横浜開港150周年関連や海のエジプト展関連の反動減や広告費抑制等の影響による広報関連の落ち込みが響いた。利益面では、経費削減に努めたものの、売上の落ち込みと価格要請の強まり等による売上総利益率悪化の影響をカバーできず営業利益が0.4億円と同52.7%減少した。
 
 
(3)財政状態及びキャッシュ・フロー(CF)
第1四半期末の総資産は前期末比5.4億円減の79.1億円。売上債権及び未収入金の回収が進む一方、法人税や配当等の支払いを行った事が総資産減少の要因。CFの面では、税負担の減少で営業CFが黒字になる一方、設備投資の減少(前年同期は本社移転があった)で投資CFのマイナス幅が縮小した事で1億円のフリーCFを確保した。配当の支払で財務CFがマイナスとなったものの、現金及び現金同等物第四半期末残高は21.2億円と前期末比0.8億円の減少にとどまった。
 
 
 
 
2011年6月期業績予想
 
 
通期業績予想に変更は無く、前期比7.9%の増収、同37.3%の経常増益予想
引き続き積極的な企画提案により新規営業窓口の開発に取り組むと共に、グループシナジーを活かした制作対応力の強化により収益性の改善に努める。
 
 
 
取材を終えて
業績が回復しているクライアントの数は増加しているものの、広告費・販促費の抑制や絞込みを続けるクライアントも多いようで第1四半期は厳しい事業環境となった。しかし、同社においては、新役員体制及び組織力の強化や広告会社のプロモーション部門にフォーカスした企画提案営業が成果を上げ販促(SP)関連の売上が大きく伸びた。横浜開港150周年関連や海のエジプト展関連の反動で減収となったのは止むを得ないところで、実質的にはほぼ前年同期並みの売上を確保したと言える。利益面では、限界利益の減少で大幅な減益となったものの、同社は人財が資産であるだけに固定費負担が重いのも止むを得ないところ。逆に売上が増加に転じれば、限界利益率が高いだけに利益の伸びも大きくなる。厳しい決算となったものの、内容をよく見ると、第2四半期(10-12月)以降の業績回復に向けて光明が見えてきたように思われる。