ブリッジレポート
(8275) 株式会社フォーバル

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ブリッジレポート:(8275)フォーバル vol.31

(8275:JASDAQ) フォーバル 企業HP
大久保 秀夫 会長
大久保 秀夫 会長
中島 將典 社長
中島 將典 社長
【ブリッジレポート vol.31】2011年3月期第1四半期業績レポート
取材概要「第1四半期はわずかな売上の伸びにとどまったものの、前期に取り組んだ収益性改善施策の効果が顕在化した他、孫会社の業績回復で損益が大幅に・・・」続きは本文をご覧ください。
2010年9月21日掲載
企業基本情報
企業名
株式会社フォーバル
会長
大久保 秀夫
社長
中島 將典
所在地
東京都渋谷区神宮前 5-52-2 青山オーバルビル
決算期
3月
業種
卸売業(商業)
財務情報
項目決算期 売上高 営業利益 経常利益 当期純利益
2010年3月 32,206 520 477 470
2009年3月 34,358 112 17 -1,879
2008年3月 34,323 -933 -1,264 -532
2007年3月 26,216 -1,878 -2,012 -1,390
2006年3月 27,500 3 14 1,063
2005年3月 40,089 1,962 1,962 1,174
2004年3月 32,981 1,446 1,360 660
2003年3月 37,402 1,522 1,334 443
2002年3月 44,411 -860 -1,027 -4,756
2001年3月 52,045 1,026 699 86
2000年3月 54,668 1,278 1,281 1,122
株式情報(9/2現在データ)
株価 発行済株式数 時価総額 ROE(実) 売買単位
260円 13,563,915株 3,527百万円 10.5% 100株
DPS(予) 配当利回り(予) EPS(予) PER(予) BPS(実) PBR(実)
12.50円 4.8% 22.12円 11.8倍 327.93円 0.8倍
※株価は9/2終値。発行済株式数は直近四半期末の発行済株式数から自己株式を控除。
 
フォーバルの2011年3月期第1四半期決算について、ブリッジレポートにてご報告致します。
 
今回のポイント
 
 
会社概要
 
都心部の中小・中堅企業を対象に、電話機や複写機等のオフィス向け情報通信機器の企画・開発・販売・設置・保守サービスの他、携帯端末の販売、光ファイバーを利用したIP電話サービスや小規模事業者向けのFMC(固定通信と移動体通信の融合)サービス、セキュリティサービス等、様々なサービスを「ワンストップ」で提供している。社名のFORVAL(フォーバル)は、「For Social Value」を語源とし、「社会価値創出企業をめざす」という経営理念が込められている。
事業は、(株)フォーバルを中心に、中小法人向けOA・ネットワーク機器の販売、サービスの取次、コンサルティングサービス等を手掛けるフォーバルビジネスグループ、(株)フォーバルテレコムを中心に、VoIP・モバイル等の通信サービス、インターネット関連サービス、普通印刷・特注文具(ファイル・バインダー等)の製造・販売、及び保険サービス等を手掛けるフォーバルテレコムビジネスグループ、(株)リンクアップを中心にモバイルショップにおいて携帯端末の取次等を手掛けるモバイルショップビジネスグループ、の3セグメントに分かれる。
 
<「情報通信コンサルタント集団」を目指して>
1980年に設立され電話機販売からスタートした同社だが、その後、ナローバンド、ブロードバンド、そしてモバイルと、時代のニーズに即した分野で様々なサービスを開発してきた。そして、今、フォーバルグループは、「情報通信コンサルタント」として企業経営を支援する集団を目指し、ITコンサルティングサービス「アイコン」を育成中である。
 
ITコンサルティングサービス「アイコン」
 
 
2011年3月期第1四半期決算
 
 
前年同期比0.5%の増収、101百万円の経常利益
フォーバルテレコムビジネスグループの売上が減少したものの、フォーバルビジネスグループの売上増で吸収。連結売上高は7,932百万円と前年同期比0.5%増加した。利益面では、売上の増加と経費削減によりフォーバルビジネスグループの収益性が改善。売上が減少したフォーバルテレコムビジネスグループも普通印刷等を手掛ける子会社の業績回復等で利益が増加。前年同期は87百万円の損失だった連結営業損益が96百万円の利益に転じた。金融収支の改善や持分法投資損失の減少で営業外損益も改善したものの、資産除去債務会計基準の適用に伴う影響額32百万円や事務所移転費用18百万円など特別損失54百万円を計上したため4百万円の四半期純損失となった。
 
 
(2)財政状態及びキャッシュ・フロー(CF)
第1四半期末の総資産は前期末比978百万円減の14,835百万円。売上債権・仕入債務が減少した他、配当の支払い等で純資産が減少した。CFの面では、貸付金の増加で投資CFのマイナスがわずかに増加したものの、損益の改善や運転資金の減少で営業CFが増加し366百万円のフリーCFを確保した。配当金の支払いや有利子負債の減少で財務CFがマイナスとなったものの、現金及び現金同等物の四半期末残高は3,518百万円と前期末比162百万円増加した。
 
 
 
2011年3月期業績予想
 
 
業績予想に変更は無く、通期で前期比5.6%の増収、同25.4%の経常増益予想
景気回復等を追い風に3セグメントで売上の増加が見込まれる。大きなコスト削減は前期で一巡しているものの、増収効果により利益率も改善し、営業利益は同14.6%増加する見込み。配当は期末に1株当たり12.5円を予定している。
 
 
 
取材を終えて
第1四半期はわずかな売上の伸びにとどまったものの、前期に取り組んだ収益性改善施策の効果が顕在化した他、孫会社の業績回復で損益が大幅に改善した。今期は売上の増加を伴った本格的な業績の回復期を迎える。