ブリッジレポート:(2437)シンワアートオークション vol.18
(2437:大証ヘラクレス) シンワアートオークション |
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企業名 |
シンワアートオークション株式会社 |
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社長 |
倉田 陽一郎 |
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所在地 |
東京都江東区有明3-7-26 有明フロンティアビル |
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決算期 |
5月 |
業種 |
サービス業 |
項目決算期 | 売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 当期純利益 |
2009年5月 | 1,077 | -198 | -191 | -279 |
2008年5月 | 1,621 | 194 | 201 | 98 |
2007年5月 | 2,228 | 449 | 451 | 256 |
2006年5月 | 2,334 | 562 | 567 | 311 |
2005年5月 | 1,940 | 440 | 410 | 235 |
2004年5月 | 1,680 | 319 | 311 | 174 |
2003年5月 | 1,222 | 234 | 231 | 122 |
2002年5月 | 1,158 | 139 | 129 | 70 |
2001年5月 | 1,105 | 200 | 202 | 38 |
2000年5月 | 1,302 | 218 | 201 | 109 |
株式情報(1/15現在データ) |
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今回のポイント |
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会社概要 |
<事業内容>
同社の売上高は、オークション落札価額やプライベートセールの取引価格に対する手数料収入を中心に、商品売上高、及びカタログの販売やオークションの出品者から徴収するカタログ掲載料で構成されている。プライベートセールとは、美術品の直接取引を希望する顧客間のマッチングを行うもので、オークションを介さない美術品の仲介販売。また、営業戦略上、同社が買取った後にオークションに出品するケースや、プライベートセールで売却するケースもあり、この場合、オークション落札価額や売却額が売上高(商品売上高)として計上される。
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2010年5月期上期決算 |
損失計上ながら、実質的にはほぼ予想通りの着地
主力の近代美術オークションを中心に全てのオークションで取扱高が減少。人件費を中心に販管費の削減が進んだものの、取扱高の減少に伴う手数料収入やカタログ収入の落ち込みに加え、在庫商品の評価損54百万円を売上原価に計上した事もあり135百万円の営業損失となった。ただ、取扱高、売上高共に期初予想を上回り、在庫商品評価損を考慮すると、実質的には損失も期初予想を下回った。
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早期黒字化に向けたリストラと事業戦略 |
(1)早期黒字化に向けたリストラ
08/5期の期末から09/5期の期初にかけて、役員報酬や役員賞与のカット等、全ての経費アイテムの徹底的な見直しと削減を進めた(配当は継続)。しかし、2008年9月のリーマンショック後、市場が急激に縮小し同社の事業規模も半減したため、会社規模の適正化に向けて迅速な対応を迫られた。このため、2009年5月に会社規模を従来の1/2にする緊急リストラ策を断行し、損益分岐点を09/5期の取扱高33億円を下回る32億円程度に引き下げた。
緊急リストラ策
・希望退職者募集(正社員54名を27名へ)・本社機能の移転(銀座→有明) ・定期賞与を臨時削減 ・全ての経費アイテムの更なる見直しと削減 (2)事業戦略
①国内戦略 富裕層ネットワークの更なる拡大と深化
・落札営業
クオリティの高い作品の販売に注力すると共に、景気の影響を受けやすいミドルクラスの富裕層ではなく、安定したハイクラスの富裕層を対象としたネットワークの構築に取り組む。尚、ハイクラスの富裕層ネットワークの構築に当たっては、会員制の導入を検討している。
・出品営業
特約店の拡大により法人営業を強化すると共に、不況下における企業の美術品換金需要の取り込みに注力する。
・新規事業開発を模索
美術品融資事業や楽器等の新たなオークションアイテムの開発に取り組む。
②海外戦略 より広範なAllianceの模索
PRやマーケティングの強化によりアジアにおけるコネクションを構築し、平均単価の引き上げを図る。・中国を中心としたアジアの早期市場回復をにらんだアジアの富裕層開拓 ・アジア作家の発掘 ・香港でのオークションの継続開催 ・海外オークションアイテムの拡大 ・海外企業との更なる提携の模索 ・欧米市場開拓 海外でのオークション開催
2009年5月15日と11月30日に、昨年の「Asian Auction Week in Macao」に続く「Asian Auction Week in Hong Kong」を香港 コンラッドホテルにおいて開催した。Kオークション(韓国)、キングスレー(台湾)、サラサティ(シンガポール)、及びシンワアートオークションの4社の共同開催であり、各社が30~50点程度を出品。マカオでの経験を活かしたスモールオペレーションによりコストを抑えた。シンワアートオークションでは、「Asian Auction Week」をマーケティングの橋頭堡と位置づけており、これを足がかりにアジア主要都市(北京、上海、台北、ソウル、香港、シンガポール)でのコネクション構築を進めていく考え。次回は2010年5月29日の開催を予定している。Council オークション(北京)との業務提携
2009年2月1日、グローバルマーケティング強化の一環としてCouncil オークション(北京)と業務提携した。Council オークションの豊富な知識と経験を活用して、シンワアートオークションが扱う中国古書画・骨董の安定的販路を中国本土に確立する。具体的には、シンワアートオークションが日本国内で集荷した作品の査定及びオークションへの出品をCouncilオークションに委託する。Councilオークションは、同社が中国国内で開催するカウンシルオークションで作品を売却し、シンワアートオークションへ代金及び紹介手数料を支払う。そして、シンワアートオークションが出品者へ代金を支払う。2009年6月(北京)、9月(香港)、及び12月(北京)のカウンシルオークションに出品しており、日本国内のコレクターにも徐々に浸透してきた。
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2010年5月期業績予想 |
前期比14.5%の減収、125百万円の経常損失予想
取扱高及び売上高の予想を上方修正する一方、通期で100百万円強の在庫商品評価損の計上を織り込み利益予想を下方修正した。ただ、下期(12-5月)は在庫商品評価損を吸収して、10百万円の営業利益を確保できる見込み。取扱高の増加要因として、大型案件が進行している事、ハイクラスの富裕層を対象にした会員制の導入効果及び特約店の拡大効果を挙げている。
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