ブリッジレポート
(4767) 株式会社テー・オー・ダブリュー

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ブリッジレポート:(4767)テー・オー・ダブリュー vol.19

(4767:東証1部) テー・オー・ダブリュー 企業HP
川村 治 会長
川村 治 会長
秋本 道弘 社長
秋本 道弘 社長
【ブリッジレポート vol.19】2010年6月期第1四半期業績レポート
取材概要「大手広告代理店の売上高が4媒体(新聞・雑誌・ラジオ・テレビ)を中心に対前年比で減少傾向が続いており、これまで好調だったセールスプロモ・・・」続きは本文をご覧ください。
2009年12月22日掲載
企業基本情報
企業名
株式会社テー・オー・ダブリュー
会長
川村 治
社長
秋本 道弘
所在地
東京都港区虎ノ門 4-3-13 神谷町セントラルプレイス
決算期
6月
業種
サービス業
財務情報
項目決算期 売上高 営業利益 経常利益 当期純利益
2009年6月 14,210 1,401 1,392 876
2008年6月 14,397 1,362 1,343 729
2007年6月 13,070 1,051 1,041 551
2006年6月 12,341 781 784 423
2005年6月 10,705 771 782 465
2004年6月 9,638 781 765 466
2003年6月 9,441 1,103 1,073 537
2002年6月 8,600 940 920 462
2001年6月 7,555 756 730 371
2000年6月 5,995 556 537 238
株式情報(11/20現在データ)
株価 発行済株式数 時価総額 ROE(実) 売買単位
533円 11,511,813株 6,136百万円 17.7% 100株
DPS(予) 配当利回り(予) EPS(予) PER(予) BPS(実) PBR(実)
32.00円 6.0% 45.64円 11.7倍 449.52円 1.2倍
※株価は11/20終値。発行済株式数は直近四半期末の発行済株式数から自己株式を控除。
 
テー・オー・ダブリューの2010年6月期第1四半期決算について、ブリッジレポートにてご報告致します。
 
今回のポイント
 
 
会社概要
 
イベント・プロモーション業界のトップカンパニー。イベント及びセールスプロモーション(SP)の「企画」・「制作」・「運営」・「演出」を手掛けており、SPに関するグッズ・印刷物の企画・制作も行っている。約8,000社がしのぎを削る業界にあって、売上高が140億円を超える同社は頭一つ抜け出た存在。また、競合他社が限られた大手広告代理店とだけ取引しているのに対して、同社は国内外の大手広告代理店10社以上と取引しており、東京ドーム、幕張メッセ、国際フォーラム、東京ビッグサイト等、大型会場でのイベントを1社で受注できる制作力と資本力を有する。2000年7月に株式を店頭登録。07年6月の東証2部上場を経て、08年6月25日に東証1部指定替えとなった。
 
 
 
2010年6月期第1四半期決算
 
 
前年同期比11.1%増収ながら、同54.7%の経常減益
横浜開港150周年関連やモーターショー関連の一部が寄与した事で売上が増加したものの、企業の広告予算削減等で厳しい受注環境が続いた。利益面では、大型案件は全般に利益率が低い事もあり売上総利益が減少、人件費や地代家賃を中心にした販管費の増加を吸収できず営業利益は同55.1%減少した。四半期純利益が増加したのは、保険解約損や雑損失の減少による特別損益の改善や税負担の軽減による。
 
 
横浜開港150周年関連やモーターショー関連の一部が寄与した事で博展の売上が増加したものの、主力の販促(SP)が大きく落ち込んだ。
 
(3)財政状態及びキャッシュ・フロー(CF)
第1四半期末の総資産は前期末比677百万円減の8,415百万円。売上債権及び仕入債務が減少した他、配当や法人税等の支払いで現預金や純資産も減少。ただ、自己資本費率は59.9%と前期末比3.0ポイント上昇した。フリーCFは190百万円のマイナス(前年同期は149百万円のプラス)。利益の減少と法人税等支払額の増加で営業CFが116百万円のマイナスとなった他、有形・無形固定資産の取得等で投資CFもマイナスとなった。
 
 
 
2010年6月期業績予想
 
上期及び通期の業績予想を下方修正したものの、下期は利益予想をわずかに上方修正
第1四半期決算を受けて上期及び通期の業績予想を下方修正した。修正された上期予想は前年同期比4.8%の減収、同49.1%の経常減益。ただ、前期からの施策に加え、組織変更や原価管理強化等、更なる対策強化にも取り組むとして、下期は当初の予想を据え置いた。
通期予想は前期比4.7%の減収、同31.6%の経常減益。配当は1株当たり32円(上期末16円を含む)を予定。
 
 
 
取材を終えて
大手広告代理店の売上高が4媒体(新聞・雑誌・ラジオ・テレビ)を中心に対前年比で減少傾向が続いており、これまで好調だったセールスプロモーション分野も、広告主による広告予算全体の見直しの影響が現れてきた。同社は厳しい事業環境を想定しつつも、企画提案の拡大や新規営業窓口の開発強化より期中受注・期中売上の案件を積み上げる計画であったが、第1四半期は想定以上の苦戦を強いられたようだ。
しかし、下期の売上予想が据え置かれたと言う事は、足下の引き合いや受注に手応えを感じているものと思われる。利益面では、原価管理の強化や子会社ティ-・ツ-・クリエイティブの制作体制強化等の効果が現れてくる見込み。