ブリッジレポート
(2687) 株式会社シー・ヴイ・エス・ベイエリア

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ブリッジレポート:(2687)シー・ヴイ・エス・ベイエリア vol.23

(2687:東証1部) シー・ヴイ・エス・ベイエリア 企業HP
泉澤 豊 社長
泉澤 豊 社長

【ブリッジレポート vol.23】2010年2月期第1四半期業績レポート
取材概要「上期及び通期の業績を考えた場合、営業利益に若干の進捗遅れが感じられるが、営業外損益の大幅な改善もあり、経常利益及び当期純利益ベースでは・・・」続きは本文をご覧ください。
2009年10月20日掲載
企業基本情報
企業名
株式会社シー・ヴイ・エス・ベイエリア
社長
泉澤 豊
所在地
千葉県浦安市美浜1-9-2
決算期
2月
業種
小売業(商業)
財務情報
項目決算期 売上高 営業利益 経常利益 当期純利益
2009年2月 25,271 571 334 -78
2008年2月 24,277 623 446 216
2007年2月 23,347 699 610 310
2006年2月 22,332 1,018 1,055 600
2005年2月 20,956 1,081 1,101 578
2004年2月 17,236 946 1,048 499
2003年2月 14,024 880 878 390
2002年2月 12,358 847 873 445
2001年2月 11,835 753 722 386
2000年2月 9,840 641 673 306
株式情報(7/3現在データ)
株価 発行済株式数 時価総額 ROE(実) 売買単位
145円 24,684,800株 3,579百万円 - 1,000株
DPS(予) 配当利回り(予) EPS(予) PER(予) BPS(実) PBR(実)
4.00円 2.8% 11.95円 12.1倍 159.56円 0.9倍
※株価は7/3終値。発行済株式数は直近四半期末の発行済株式数から自己株式を控除。
 
シー・ヴイ・エス・ベイエリアの2010年2月期第1四半期決算について、ブリッジレポートにてご報告致します。
 
今回のポイント
 
 
会社概要
 
同社と100%連結子会社(株)FA24でグループを構成し、コンビニ事業を中心にその他事業としてクリーニング等のサービスを提供している。同社が手がけるコンビニ事業は、(株)サークルKサンクスと企業フランチャイズ契約を締結し、東京都内9区(新宿区、千代田区、中央区、江東区、江戸川区、港区、葛飾区、足立区、台東区)及び千葉県全域に同地域のエリアフランチャイズ本部として、直営店方式のコンビニ「サンクス」を展開。また、加盟店に対して、経営ノウハウとその情報等の供与を行なっている。その他事業は、子会社(株)FA24の事業領域で、各種サービスの提供を行っている。2009年5月末現在の店舗数は134店舗。
 
 
2010年2月期第1四半期決算
 
 
前年同期比2.6%増収、同54.8%の経常増益となった。
不採算店を1店舗閉店したものの、PB商品の販売拡大に努めた他、タスポ効果もあり売上高は6,176百万円と同2.6%増加した。ただ、タバコの利益率が低い事等で売上総利益率が悪化し売上総利益が減少。雇用環境の変化に対応した人件費の見直し等で販管費の伸びを売上の伸び以下に抑えたものの、営業利益は126百万円と同26.0%減少した。大幅な経常増益となったのは、有価証券運用益106百万円の計上等で営業外損益が改善したため。減損損失など特別損失36百万円を計上したものの、四半期純利益は107百万円と同19.6%増加した。第1四半期末のコンビニ店舗数は134店舗。
 
(2)セグメント別動向
①コンビニエンス・ストア事業
商品の品揃えを向上するべくPB商品の拡大に努めた他、タスポ効果が一巡する夏場以降に備え、店舗社員及びアルバイト等の店舗スタッフへの教育に力を注ぎ、基本業務の徹底を図った。
コンビニエンス・ストア事業における主な計数は次の通りである。
 
加盟店を含む全店売上高   6,871百万円(前年同期比0.2%増)
既存店平均日販         556千円(  同  0.6%減)
既存店平均客数         1,004人(  同  1.5%増)
既存店客単価           563円(  同  2.1%減)
 
②その他事業
ビジネスホテル事業では、年内開業に向けた準備が順調に進んでいる。また、クリーニング取次サービス事業を手掛ける連結子会社(株)FA24も、新規取引先の開拓が進展。また、片づけ・掃除事業も固定客の拡大により収益が向上した。
 
 
ホテル事業の展開に伴い第1四半期末の総資産は12,027百万円と前期末比1,540百万円増加した。借方では、現預金(1,097百万円増)や土地(1,123百万円増)が増加する一方、長期貸付金(750百万円減)が減少。貸方では、買掛金(416百万円増)、預り金(801百万円増)、及び有利子負債(275百万円増の3,050百万円)が増加した。
 
 
2010年2月期業績予想
 
上期及び通期の業績予想に変更はない。
 
 
前年同期比0.4%の増収、同42.5%の経常増益予想。1株当たり2円の中間配当を予定している。
 
 
前期比0.1%の増収、同94.6%の経常増益予想。
前期並みの既存店売上高を想定しており、新規出店は織り込んでいない。投資用不動産や売買目的有価証券の運用損益の改善により経常利益は650百万円と同94.6%増加する見込み。1株当たり2円の期末配当を予定している。
 
取材を終えて
上期及び通期の業績を考えた場合、営業利益に若干の進捗遅れが感じられるが、営業外損益の大幅な改善もあり、経常利益及び当期純利益ベースでは予想通りの進捗と言えるのではないか。もっとも、通期業績を考える上で大切なのは2Q(6-8月)の3ヶ月間。4Qにはビジネスホテルが開業するため、立ち上げ費用等の負担が発生する。それまでに、どれだけ貯金できるかがポイントだ。
生活必需品を扱うコンビニは、本来、景気の影響を受けにくい業態ではあるが、昨秋以降の急速な景気悪化による節約志向の高まりが、客単価や買上げ品数等に反映されているようだ。しかし、個人消費は懐が深い。このため、独自の戦略展開を進めて多様な価値を提供できれば、新たな需要の掘り起こしにつながるはずだ。事実、同社には、コンビニ業界に新たな風を吹き込み独自の境地を切り開いてきた実績がある。今後の展開に期待したい。